JP4877084B2 - 油圧シリンダの連結構造及びそれを備えた建設機械 - Google Patents

油圧シリンダの連結構造及びそれを備えた建設機械 Download PDF

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Description

本発明は、油圧ショベルなどの建設機械のフロントアタッチメント等に使用される油圧シリンダの連結構造及びそれを備えた建設機械に関するものである。
従来より、特許文献1のように、建設機械本体に起伏自在に連結されるメインブームと、破砕機などの先端アタッチメントが先端に取り付けられるアームとを備え、このアームとメインブームとの間にフロントブームが連結されたセパレートブームを有する油圧ショベルが知られている。
ブームやアーム等のアタッチメントを回動させる油圧シリンダは、アタッチメントとの連結ピンを挿入するピン挿通孔の平行度が悪いと、シリンダに無理な力がかかり、油漏れや破損の原因になる。特に大型のアタッチメントの場合には、製作精度上、誤差が出やすいため、多くの場合、油圧シリンダ両端のクレビス(連結部材)には、球面軸受が使用されている。また、球面軸受の軸受部は、通常、クレビスの幅よりも狭いため、シリンダブラケットとの間に環状のスペーサを挟んで幅方向の位置決めをして取り付けるのが一般的である。
例えば、大型の油圧ショベルでは、輸送制限等の問題から、分解して輸送する際にフロントブームからアームを切り離す必要がある。この場合には、フロントブームにチューブ側が連結され、ピストンロッドがアームに連結された油圧シリンダをアームから切り離し、再び組み立てるときには、この油圧シリンダを連結し直す必要がある。
特開2004−76524号公報
しかしながら、従来の油圧シリンダの球面軸受は、アタッチメントの組立時に軸受が回転していると、回転を修正してピン孔を合わせ且つ両側にスペーサを挟んでからピンを挿入しなければならず、取り付けがたいという問題があった。特に、2本の油圧シリンダを同時に1本のシリンダ連結ピンで取り付ける場合には、ピンを通しながら2箇所で上記作業が必要となり、さらに油圧シリンダの取り付け作業が困難になる。
また、2本の油圧シリンダの場合、片側の油圧シリンダにピンを通した後にもう1本の油圧シリンダの長さを調整しながらピン孔を合わせなければならず、この作業にも手間がかかる。大きな建設機械の場合には、位置合わせするにもクレーンで油圧シリンダを吊らなければならず、さらに作業に時間がかかる。
アタッチメントを外して分解輸送する場合は、ピストンロッドの損傷防止のために一旦縮めた油圧シリンダを伸ばしてピン孔を合わせなければならない。このとき、ピストンロッドは、チューブ内面の加工傷などの影響で回転しながら伸縮するため、回転した分を戻して孔を合わせなければならない。頻繁に分解輸送を行う必要のある機械の場合、上記の問題により現場での作業は非常に困難であり、時間がかかるものであるという問題があった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、油圧シリンダの連結部内の球面軸受の回転を防止して油圧シリンダの脱着作業の簡略化を図り、作業時間を短縮することにある。
上記の目的を達成するために、この発明では、球面軸受の回転を防止する回転防止部材を設けた。
具体的には、第1の発明では、油圧シリンダの先端の連結部とアタッチメントとを連結する油圧シリンダの連結構造を対象とする。
そして、この油圧シリンダの連結構造は、
中心にシリンダ側ピン挿入孔を有し、上記連結部の貫通孔内に回転可能に設けられる球面軸受と、
上記アタッチメントに設けられると共にアタッチ側ピン挿入孔を有し、上記連結部を回動可能に支持するシリンダ支持部と、
上記シリンダ側ピン挿入孔及びアタッチ側ピン挿入孔に挿通されるシリンダ連結ピンと、
上記シリンダ支持部内面と、上記球面軸受外面との間に上記連結部を両側から挟むように挿入され、該連結部の外面及び該球面軸受外面に当接して該球面軸受の回転を防止する回転防止部材とを備えている。
上記の構成によると、球面軸受の外面は、連結部の外面及び球面軸受外面に当接する回転防止部材によって挟み込まれているので、回転することはない。このため、球面軸受の位置合わせという面倒な作業を行うことなく、シリンダ連結ピンがシリンダ側ピン挿入孔及びアタッチ側ピン挿入孔に挿通される。
第2の発明では、第1の発明において、
上記回転防止部材は、
上記連結部の外面に当接する一対の板状部材と、
上記板状部材の中央に設けられ、上記連結部の貫通孔内に挿入されて上記球面軸受外面に当接する一対の環状部材とを備えている。
上記の構成によると、環状部材が連結部の貫通孔内に挿入された状態で球面軸受外面を押さえると共に、板状部材が連結部材の外面を挟み込むことで、簡単な構造により容易に球面軸受の回転が確実に防止される。
第3の発明では、第2の発明において、
上記一対の板状部材は、上記連結部の外周を囲むように複数の締結部材で互いに締結され、該連結部に対して回転止めされている。
上記の構成によると、締結部材を締結することにより、板状部材が連結部を確実に挟み込むと共に、連結部を囲む締結部材によって板状部材と連結部材との相対的な回転が防止されるので、油圧シリンダの連結作業が容易に行われる。
第4の発明では、第3の発明において、
上記締結部材の両端は、上記板状部材の座ぐり内に収納されている。
上記の構成によると、締結部材が板状部材の表面よりも突出していないので、板状部材で挟まれた連結部をシリンダ支持部に挿入する際に、板状部材が引っ掛かることはない。
第5の発明では、第2乃至第4のいずれか1つの発明において、
上記板状部材は、上記シリンダ支持部に挿入される際に該シリンダ支持部内面に当接する外周部分に、先端に向かって内側へ向かうテーパ部を備えている。
上記の構成によると、連結部をシリンダ支持部に挿入する際に、シリンダ支持部に対してシリンダ支持部の貫通孔の軸方向に多少のずれがあっても、板状部材のテーパ部がシリンダ支持部内面に当接して連結部をシリンダ支持部にガイドするので、油圧シリンダの連結作業が容易である。
第6の発明では、第2乃至第5のいずれか1つの発明において、
上記一対の板状部材の上端には、吊り孔が貫通形成されている。
上記の構成によると、板状部材の吊り孔に吊り具を通して吊り上げることで、油圧シリンダの連結部の真上を吊り上げることができるので、シリンダ側ピン挿入孔及びアタッチ側ピン挿入孔の位置合わせが容易である。また、自重により、油圧シリンダが回転するのが防止される。
第7の発明では、第6の発明において、
上記シリンダ支持部は、上記シリンダ連結ピンで一対の上記油圧シリンダを連結可能に構成されている。
上記の構成によると、2本の油圧シリンダを同時にシリンダ支持部に連結する場合であっても、球面軸受が回転しないので、油圧シリンダの取り付け作業が極めて容易である。この場合、シリンダ連結ピンは、1本でも2本でもよい。
第8の発明では、第7の発明において、
上記一対の油圧シリンダは、それぞれの連結部を覆う上記一対の板状部材の吊り孔に取り付けた吊り具で同時に吊り上げ可能に構成されている。
上記の構成によると、2本の油圧シリンダを同時に吊り上げることができるので、各々ピストンロッドの長さの調整をすることなく、シリンダ側ピン挿入孔とアタッチ側ピン挿入孔との位置合わせが可能となり、油圧シリンダの連結作業が容易に行われる。
第9の発明では、第8の発明において、
上記一対の油圧シリンダの連結部をそれぞれ覆う二対の板状部材の吊り孔には、1本の吊上用ピンが挿通されている。
すなわち、油圧シリンダのピストンロッドを伸縮させて連結作業をするときに、チューブ内面の加工傷などの影響によりピストンロッドが回転しようとするが、上記の構成によると、1本の吊上用ピンで一対の板状部材同士が連結されているため、その回転が防止される。このため、従来のように、ピストンロッドが回転した分を戻してピン挿入孔を合わせるという余計な作業が省かれる。また、一対の油圧シリンダの取付ピッチを保ったまま吊り上げることが可能となるので、シリンダ支持部への挿入が極めて容易である。
第10の発明では、
建設機械は、第1乃至第9のいずれか1つの発明の油圧シリンダの連結構造を備えている。
上記の構成によると、油圧シリンダの連結作業が容易に行えるので、建設機械の分解組立作業が極めて容易である。
第11の発明では、建設機械は、油圧ショベルとする。
上記の構成によると、作業現場や用途に合わせて頻繁に組み替えが行われるような油圧ショベルでも、分解組立作業が容易である。
以上説明したように、上記第1の発明によれば、回転防止部材をシリンダ支持部内面と、球面軸受外面との間に連結部を両側から挟むように挿入して連結部の外面及び球面軸受外面に当接させている。このため、油圧シリンダの連結部内の球面軸受の回転を防止して油圧シリンダの脱着作業の簡略化を図り、作業時間を大幅に短縮することができる。
上記第2の発明によれば、連結部の貫通孔内に挿入された環状部材で球面軸受外面を押さえると共に、板状部材で連結部材の外面を挟み込むようにしたことにより、簡単な構造で球面軸受の回転を確実に防いで油圧シリンダの脱着作業を容易に行うことができる。
上記第3の発明によれば、連結部の外周を囲むように複数の締結部材で一対の板状部材を互いに締結したことにより、板状部材と連結部材との相対的な回転を防止して油圧シリンダの連結作業をさらに容易に行うことができる。
上記第4の発明によれば、締結部材の両端を板状部材の座ぐり内に収納して板状部材の表面よりも突出しないようにしたことにより、連結部をスムーズにシリンダ支持部に挿入することができる。
上記第5の発明によれば、板状部材の外周にテーパ部を設け、このテーパ部により、連結部をシリンダ支持部にガイドするようにしたことにより、連結部をさらにスムーズにシリンダ支持部に挿入することができる。
上記第6の発明によれば、板状部材の吊り孔に吊り具を通して連結部の真上を吊り上げ可能としたことにより、自重による油圧シリンダの回転を防止しながら、シリンダ側ピン挿入孔及びアタッチ側ピン挿入孔の位置合わせをさらに容易にすることができる。
上記第7の発明によれば、シリンダ連結ピンでシリンダ支持部に一対の油圧シリンダを連結するようにしたことにより、いずれの油圧シリンダも球面軸受の位置決め作業を必要としないので、2本の油圧シリンダであっても、その取り付けにかかる作業時間を大幅に短縮することができる。
上記第8の発明によれば、一対の油圧シリンダを板状部材の吊り孔に取り付けた吊り具で同時に吊り上げ可能としたことにより、2本の油圧シリンダ同士の長さ調整をする必要はないので、2本の油圧シリンダであっても、その連結作業を極めて容易に行うことができる。
上記第9の発明によれば、各油圧シリンダの連結部を覆う一対の板状部材の吊り孔に1本の吊上用ピンを挿通して、一度に一対の油圧シリンダを吊り上げ可能としたことにより、ピストンロッドの回転を防止すると共に、一対の油圧シリンダの取付ピッチを保ったまま吊り上げることができ、シリンダ側ピン挿入孔及びアタッチ側ピン挿入孔の位置合わせを極めて容易に行うことができる。
上記第10の発明によれば、建設機械に本発明の油圧シリンダの連結構造を設けたことにより、分解組立作業を極めて容易に行うことができるので、作業効率が向上する。
上記第11の発明によれば、油圧ショベルに油圧シリンダの連結構造を設けたことにより、分解組立作業が極めて容易な商品性の高い油圧ショベルが得られる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、本発明の実施形態の建設機械としての油圧ショベル1は、下部走行体2及びこの下部走行体2に旋回自在に搭載される上部旋回体3を備えている。上部旋回体3のフロント部3aには、メインブーム4が起伏自在に連結されている。メインブーム4は、左右一対の起伏シリンダ5により、起伏操作可能となっている。このメインブーム4に種々のアタッチメントを連結することで油圧ショベル1は、様々な用途に使用可能となっている。
本実施形態では、いわゆるセパレートブームが連結されている。すなわち、メインブーム4の先端の先端ブラケット4aには、フロントブーム6が回動自在にピン結合されている。フロントブーム6は、チューブ側がフロントブーム6の腹面に回動可能に連結され、ロッド側がメインブーム4の腹面に回動可能に連結されたジブシリンダ12により、回動操作可能となっている。
フロントブーム6の先端には、アーム7がアーム連結ピン8によってピン連結されている。アーム7は、フロントブーム6背面にチューブ側が回動可能に連結されると共に、アーム7の基端にピストンロッド9aが連結された一対の油圧シリンダとしてのアームシリンダ9によって回動操作可能となっている。
上記アーム7の先端には、アームトップピン挿入孔11が形成されている。このアームトップピン挿入孔11には、アームトップピン13が挿入可能であり、アームトップピン13によって、先端アタッチメントとしてバケット10がバケット側リンクピン14aによってピン結合されている。バケット10の基端には、バケットリンク14の一端が連結され、このバケットリンク14の他端は、アーム7の先端に連結されている。バケット10は、チューブ側がアーム7の基端側背面に回動可能に連結され、ロッド側がロッド側リンクピン15によってバケットリンク14に連結された先端シリンダ16により、回動操作可能となっている。なお、先端アタッチメントは、バケット10に限定されず、破砕機等でもよい。
図2乃至図5に拡大して示すように、アームシリンダ9のピストンロッド9aの先端には、連結部としてのクレビス20が設けられている。このクレビス20の貫通孔20a内には、中心にシリンダ側ピン挿入孔21aを有する球面軸受21が設けられている。回転止めされていない球面軸受21のシリンダ側ピン挿入孔21aは、貫通孔20aの軸方向に垂直な方向から見たときに、時計回り及び反時計回りのいずれにも回動自在となっている。
アーム7の基端側には、アタッチ側ピン挿入孔22aを有するシリンダ支持部22が突出して形成されている。具体的には、このシリンダ支持部22は、中央部22bとこの中央部22bの両端に隙間をあけて両端部22cが立設され、この2つの隙間に各アームシリンダ9のクレビス20が挿入され、回動可能に支持されるようになっている。中央部22b及び両端部22cは、それぞれ複数の鋼板の溶接構造よりなる。
上記シリンダ側ピン挿入孔21a及びアタッチ側ピン挿入孔22aには、シリンダ連結ピン23が挿入されている。このシリンダ連結ピン23の一端には、抜け止め及び回り止めのための鍔部23aが溶接され、この鍔部23aがシリンダ支持部22にプレート27によって押さえられた状態で締結されている。シリンダ支持部22は、1本のシリンダ連結ピン23で一対のアームシリンダ9を連結可能に構成されている。
上記シリンダ支持部22の内面と、球面軸受21の外面との間には、クレビス20を両側から挟むように回転防止部材24が挿入されている。図7に拡大して示すように、この回転防止部材24は、クレビス20の外面に当接する一対の板状部材25を備えている。板状部材25は、略矩形状の鋼板よりなり、その中央には、中央に貫通孔26aを有する環状部材26が嵌め込まれている。この環状部材26がクレビス20の貫通孔20a内に挿入されて球面軸受21の外面に当接している。このことで、球面軸受21が回り止めされ、シリンダ側ピン挿入孔21a及びアタッチ側ピン挿入孔22aが位置決めされている。なお、環状部材26は、精密な機械加工を要すること等から、板状部材25と別体に成形されているが、これらは、一体に形成してもよい。
上記一対の板状部材25は、その外周に合計6箇所のボルト挿通部29を備えている。このボルト挿通部29の裏面には、ボルト挿通孔29aを有するカラー29bが溶接され、このことで、ボルト挿通孔29aの外周には、座ぐり25aが形成されている。これらのボルト挿通孔29aは、クレビス20の外周を囲むように配置され、このボルト挿通孔29aに挿通した複数の締結部材30で互いに締結されている。図6に示すように、締結部材30は、両端にネジ孔を有する棒状部材30aと、そのネジ孔に締結されるボルト30bとからなる。クレビス20に当接して上下から挟み込む棒状部材30aの軸方向中間部は、曲面状に削られている。棒状部材30aの両側からボルト30bを締結することで一対の板状部材25が締結されるので、クレビス20が一対の板状部材25に対して、シリンダ連結ピン23回りに回転しようとしても、この棒状部材30aに当接する。このため、その回転が防止されている。締結部材30の両端のボルト30bの頭部は、板状部材25に設けた座ぐり25a内に収納されている。
図4及び図6に示すように、板状部材25におけるシリンダ支持部22に挿入される際にシリンダ支持部22の内面に当接する外周部分には、先端に向かって裏側へ向かうテーパ部25bが形成されている。このテーパ部25bは、一対の板状部材25でクレビス20を狭持したときに、互いに先端に向かって内側に向かうように配置されている。
また、一対の板状部材25の上端には、吊り孔25cが貫通形成されている。この吊り孔25cは、板状部材25の中心線上にあるのが望ましい。図4に示すように、一対のアームシリンダ9は、それぞれのクレビス20を覆う一対の板状部材25の吊り孔25cに取り付けた吊り具31で同時に吊り上げ可能に構成されている。吊り具31は、角部の丸い三角形状の吊り具本体32と、この吊り具本体32の上端にピン結合されたシャックル33と、吊り具本体32の両端にピン結合され、上記一対の板状部材25の吊り孔25c間に挿入されるピン挿入部34とを備えている。このピン挿入部34を一対の板状部材25の吊り孔25c間に挿入した状態で、吊上用ピン35が挿通されている。このことで、シャックル33を吊り上げることで、一度に2本のアームシリンダ9を吊り上げ可能となっている。
−アタッチメントの組立手順−
次に、本実施形態にかかる油圧ショベル1のアーム7の組付手順について説明する。
まず、図8に示すように、アーム7が載置された分解輸送用架台50を用意し、アーム7をフロントブーム6に連結する。
次いで、アームシリンダ9とアーム7とを連結する。そして、図3及び図4に示すように、各クレビス20に回転防止部材24を取り付けると共に、これら一対の回転防止部材24に吊り具31を取り付け、そのシャックル33を吊り上げる。このとき、クレビス20の真上が吊り上げられるので、位置決めがし易い。また、2本のアームシリンダ9が同時に吊り上げられるので、それぞれ長さの調整をする必要はない。締結部材30によって、板状部材25とクレビス20との相対的な回転が防止されるので、吊り上げ作業が安定して行われる。
回転防止部材24で挟まれたクレビス20をシリンダ支持部22に挿入する際には、シリンダ支持部22のアタッチ側ピン挿入孔22aの軸方向に多少のずれがあっても、板状部材25のテーパ部25bがシリンダ支持部22内面に当接してクレビス20をシリンダ支持部22にガイドする。また、締結部材30が板状部材25の表面よりも突出していないので、クレビス20をシリンダ支持部22に挿入する際に、板状部材25が引っ掛かることはない。
次いで、シリンダ側ピン挿入孔21aとアタッチ側ピン挿入孔22aと(環状部材26の貫通孔26aと)にシリンダ連結ピン23を挿入する。このとき、球面軸受21の外面は、回転防止部材24によって挟み込まれているので、回転することはない。このため、球面軸受21の位置合わせという面倒な作業を行うことなく、シリンダ連結ピン23がシリンダ側ピン挿入孔21a及びアタッチ側ピン挿入孔22aに挿通される。具体的には、環状部材26が球面軸受21外面を押さえると共に、板状部材25がクレビス20の外面を挟み込むことで、簡単な構造により球面軸受21の回転が確実に防止される。このため、2本のアームシリンダ9を同時に1本のシリンダ連結ピン23で取り付ける場合であっても、球面軸受21の回転を気に掛ける必要はないので、アームシリンダ9の取り付け作業が極めて容易である。
−実施形態の効果−
したがって、本実施形態にかかる油圧シリンダの連結構造によると、回転防止部材24をシリンダ支持部22内面と、球面軸受21外面との間にクレビス20を両側から挟むように挿入している。このため、アームシリンダ9のクレビス20内の球面軸受21の回転を防止してアームシリンダ9の脱着作業の簡略化を図り、作業時間を大幅に短縮することができる。
上記実施形態によれば、クレビス20の貫通孔20aに挿入された回転防止部材24の環状部材26で球面軸受21の外面を押さえると共に、板状部材25でクレビス20の外面を挟み込むようにしたことにより、簡単な構造で球面軸受21の回転を確実に防いでアームシリンダ9の脱着作業を容易に行うことができる。
上記実施形態によれば、クレビス20の外周を囲むように複数の締結部材30で一対の板状部材25を互いに締結したことにより、板状部材25とクレビス20との相対的な回転を防止してアームシリンダ9の連結作業をさらに容易に行うことができる。
上記実施形態によれば、締結部材30の両端のボルト30bの頭を板状部材25の座ぐり25a内に収納して板状部材25の表面よりも突出しないようにしたことにより、クレビス20をスムーズにシリンダ支持部22に挿入することができる。
上記実施形態によれば、板状部材25の外周にテーパ部25bを設け、このテーパ部25bにより、クレビス20をシリンダ支持部22にガイドするようにしたことにより、クレビス20をさらにスムーズにシリンダ支持部22に挿入することができる。
上記実施形態によれば、板状部材25の吊り孔25cに吊り具31を通してクレビス20の真上を吊り上げ可能としたことにより、自重によるアームシリンダ9の回転を防止しながら、シリンダ側ピン挿入孔21a及びアタッチ側ピン挿入孔22aの位置合わせを極めて容易に行うことができる。
上記実施形態によれば、1本のシリンダ連結ピン23でシリンダ支持部22に一対のアームシリンダ9を連結するようにしたことにより、いずれのアームシリンダ9も球面軸受21の位置決め作業を必要としないので、2本のアームシリンダ9であっても、その取り付けにかかる作業時間を大幅に短縮することができる。
上記実施形態によれば、一対のアームシリンダ9を板状部材25の吊り孔25cに取り付けた吊り具31で同時に吊り上げ可能としたことにより、2本のアームシリンダ9同士の長さ調整をする必要はないので、一対のアームシリンダ9の連結作業を極めて容易に行うことができる。
上記実施形態によれば、油圧ショベル1に組立分解性のよいアームシリンダ9の連結構造を設けたことにより、組立分解の容易な商品性の高い油圧ショベル1が得られる。
(その他の実施形態)
本発明は、上記実施形態について、以下のような構成としてもよい。
すなわち、上記実施形態では、2本の吊上げ用ピン35を用いたが、各アームシリンダ9のクレビス20を覆う一対の板状部材25の吊り孔25cに1本の吊上用ピン35を貫通するように挿通して、一度に一対のアームシリンダ9を吊り上げ可能としてもよい。このことで、ピストンロッド9aの回転を確実に防止すると共に、一対のアームシリンダ9の取付ピッチを保ったまま吊り上げることができ、シリンダ側ピン挿入孔21a及びアタッチ側ピン挿入孔22aの位置合わせを極めて容易に行うことができる。
上記実施形態では、一対のアームシリンダ9を1本のシリンダ連結ピン23でシリンダ支持部22で連結するようにしたが、2本のシリンダ連結ピンで左右から連結するようにしても、本発明は適用できる。
上記実施形態では、アームシリンダ9のピストンロッド9aのクレビス20に回転防止部材24を設けたが、チューブ側のクレビス20に回転防止部材24を設けてもよい。
上記実施形態では、油圧シリンダとして、アームシリンダ9の例を示したが、これに限定されず、クレビス20に球面軸受21を有する油圧シリンダであれば、本発明を適用することができる。
上記実施形態では、建設機械として油圧ショベルの例を示したが、クレーンや、土木機械であってもよい。
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物や用途の範囲を制限することを意図するものではない。
本発明の実施形態にかかる油圧ショベルの側面図である。 アームシリンダの連結構造及びその周辺の拡大側面図である。 図2のIII部拡大側面図である。 図3のIV−IV線拡大断面図である。 図2のV方向矢視図である。 図3のVI−VI線拡大断面図である。 回転防止部材を拡大して示す正面図である。 アームシリンダのクレビスを吊り上げる様子を示す側面図である。 シリンダ連結ピンを挿入した様子を示す側面図である。
符号の説明
1 油圧ショベル(建設機械)
7 アーム(アタッチメント)
9 アームシリンダ(油圧シリンダ)
20 クレビス(連結部)
20a 貫通孔
21 球面軸受
21a シリンダ側ピン挿入孔
22 シリンダ支持部
22a アタッチ側ピン挿入孔
23 シリンダ連結ピン
24 回転防止部材
25 板状部材
25a 座ぐり
25b テーパ部
25c 吊り孔
26 環状部材
30 締結部材
31 吊り具
35 吊上用ピン

Claims (11)

  1. 油圧シリンダの先端の連結部とアタッチメントとを連結する油圧シリンダの連結構造であって、
    中心にシリンダ側ピン挿入孔を有し、上記連結部の貫通孔内に回転可能に設けられる球面軸受と、
    上記アタッチメントに設けられると共にアタッチ側ピン挿入孔を有し、上記連結部を回動可能に支持するシリンダ支持部と、
    上記シリンダ側ピン挿入孔及びアタッチ側ピン挿入孔に挿通されるシリンダ連結ピンと、
    上記シリンダ支持部内面と、上記球面軸受外面との間に上記連結部を両側から挟むように挿入され、該連結部の外面及び該球面軸受外面に当接して該球面軸受の回転を防止する回転防止部材とを備えている
    ことを特徴とする油圧シリンダの連結構造。
  2. 請求項1に記載の油圧シリンダの連結構造において、
    上記回転防止部材は、
    上記連結部の外面に当接する一対の板状部材と、
    上記板状部材の中央に設けられ、上記連結部の貫通孔内に挿入されて上記球面軸受外面に当接する一対の環状部材とを備えている
    ことを特徴とする油圧シリンダの連結構造。
  3. 請求項2に記載の油圧シリンダの連結構造において、
    上記一対の板状部材は、上記連結部の外周を囲むように複数の締結部材で互いに締結され、該連結部に対して回転止めされている
    ことを特徴とする油圧シリンダの連結構造。
  4. 請求項3に記載の油圧シリンダの連結構造において、
    上記締結部材の両端は、上記板状部材の座ぐり内に収納されている
    ことを特徴とする油圧シリンダの連結構造。
  5. 請求項2乃至4のいずれか1つに記載の油圧シリンダの連結構造において、
    上記板状部材は、上記シリンダ支持部に挿入される際に該シリンダ支持部内面に当接する外周部分に、先端に向かって内側へ向かうテーパ部を備えている
    ことを特徴とする油圧シリンダの連結構造。
  6. 請求項2乃至5のいずれか1つに記載の油圧シリンダの連結構造において、
    上記一対の板状部材の上端には、吊り孔が貫通形成されている
    ことを特徴とする油圧シリンダの連結構造。
  7. 請求項6に記載の油圧シリンダの連結構造において、
    上記シリンダ支持部は、上記シリンダ連結ピンで一対の上記油圧シリンダを連結可能に構成されている
    ことを特徴とする油圧シリンダの連結構造。
  8. 請求項7に記載の油圧シリンダの連結構造において、
    上記一対の油圧シリンダは、それぞれの連結部を覆う上記一対の板状部材の吊り孔に取り付けた吊り具で同時に吊り上げ可能に構成されている
    ことを特徴とする油圧シリンダの連結構造。
  9. 請求項8に記載の油圧シリンダの連結構造において、
    上記一対の油圧シリンダの連結部をそれぞれ覆う二対の板状部材の吊り孔には、1本の吊上用ピンが挿通されている
    ことを特徴とする油圧シリンダの連結構造。
  10. 請求項1乃至9のいずれか1つに記載の油圧シリンダの連結構造を備えている
    ことを特徴とする建設機械。
  11. 油圧ショベルであることを特徴とする請求項10に記載の建設機械。
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