JP4873317B2 - インバータ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、直流電圧をパルス幅変調制御して任意電圧、任意周波数の交流電圧に変換出力するインバータ装置において、特に、ゼロ電圧出力時における発生ノイズを低減する機能を備えたインバータ装置に関するものである。
IGBTトランジスタ等の半導体スイッチング素子を上下直列接続して各出力相を構成するインバータ装置においては、前記上下両トランジスタを交互にオンオフ制御する、いわゆるパルス幅変調(以下、PWMとする)制御により、直流母線電圧を任意電圧、任意周波数の交流電圧に変換出力する。この上下両トランジスタのオンオフに伴い、インバータ装置の各相出力端子電圧は、直流母線電圧の正極側電位(以下、P電位とする)と負極側電位(以下、N電位とする)との間を交互に移動する。そして、各相出力端子電圧の移動に伴い、前記出力端子に接続された電動機の巻線端子電圧及び両端子間を接続するケーブル線電圧も移動する。
ところで、電動機の各相巻線と電動機フレーム(通常、フレームはアース接地されている)間には大きな浮遊容量が存在する。また、インバータ装置の出力端子と電動機の巻線端子間を接続する各相ケーブル線との間及びアースとの間にも、無視できないレベルの浮遊容量が存在する。そして、シールドケーブル線を用いた場合には、特に、この浮遊容量は大きな値となる。このため、インバータ装置においてU相、V相、W相の3相出力端子電圧の合計値の変動量が大きくなるほど、電動機巻線全体の電位変動は大きくなり、ケーブル線全体の電位変動も大きくなる。この電動機巻線全体の電位変動及びケーブル線全体の電位変動は、そのままノイズ発生源となり、変動量の大小が発生ノイズの大小にも繋がっていく。また、電位変動量が大きいほど、インバータ装置から前記浮遊容量に充放電される出力電流(以下、漏れ電流とする)も大きくなる。特に近年は、PWM制御によってインバータ装置から放出されるノイズを低減するため、出力ケーブル線にシールドケーブル線を適用するケースが増加しているが、前記理由から、大きな漏れ電流が発生してしまう問題も顕在化している。
このような漏れ電流及び発生ノイズを抑制するためには、通常、インバータ装置の入出力間にコモンモードチョークやアクティブフィルタを用いる手法が採られるが、このことは、インバータ装置システム全体の小型化・低コスト化の妨げとなる。
そこで、この課題を解決するために、第1の従来例として、図3および図4示す構成が挙げられる。これは3レベルインバータ装置の例であるが、3相正弦波電圧ベクトルの3相合計和が常に零であることに着目し、PWM変換出力電圧においても3相合計和を零、いいかえれば中性点電圧とすることが可能であることを示し、そのようなゲート信号(IGBTトランジスタのオンオフ駆動信号)を作り出す具体的方法を示したものである。これによって各相出力電圧の3相合計和を常に零、いいかえれば中性点電圧に固定し、漏れ電流の発生を抑制することを可能としたものである(例えば、特許文献1参照)。
また、第2の従来例として、これも3レベルインバータ装置の例であるが、図5に示すような、3レベルインバータ装置101の2つの出力端子を電動機102に接続し、残り1つの出力端子には負荷に接続しない出力線104が接続され、出力線104は電動機102に接続した他の2つの出力線とともに束線され、電動機102の近くで絶縁された上で接地固定された構成である。3レベルインバータ装置の各相出力端子には、P電位を出力する+E状態、直流母線電圧の中間電位を出力する0状態、N電位を出力する−E状態があり、それらを組み合わせる事によって、出力電圧を制御している。この実施例は単相出力の例なので、U相及びV相のみを電動機102の巻線端子に接続している。そして、電動機102に接続されていないW相出力端子を、U相、V相及びW相との合計電圧値の変動が抑制される出力電圧値に制御して、前記の変動量を抑制し、発生ノイズ及び漏れ電流を低減するというものである。このU相、V相及びW相の各スイッチングパターンを示したものが図6である。図6においてV1、V2,V3はU相、V相、W相の各相出力端子電圧を示したものであり、V12はV相の出力端子を基準とした出力端子のUV線間電圧、V123は前記3相出力端子電圧の合計値を示したものである(例えば、特許文献2参照)。
特開平10−23760号公報(図1、図2) 特開2004−56882号公報(図1、図3)
ところが前記第1の従来例は、3レベルインバータ装置を前提とした技術であるため、3つの電位出力機能を備えていない2レベルインバータ装置には適用できないとの課題がある。
前記第2の従来例においては、1相分の出力端子を余分に必要とするため、3相インバータ装置であれば、4相インバータ装置を準備する必要があり、インバータ装置そのものが特殊かつ高価になるとの課題がある。また、各相を構成する半導体スイッチング素子にはスイッチングの動作遅れ時間について個々のばらつきが存在するため、電動機に接続した相と接続していない相とのオンオフタイミングを完全に一致させることは困難であり、オンオフタイミングのずれにより、ノイズを抑制する効果が半減するとの課題もある。
また、別の問題として、インバータ装置自身または周辺機器の誤動作を懸念する場合には、抑制すべき対象は、発生ノイズ及び漏れ電流の平均的な量ではなく、瞬時値の方であるが、前記各実施例では瞬時値の抑制を対象としていないことも挙げられる。この瞬時値が大きくなるのは、U相、V相、W相の各相出力端子電圧がPN両電位間を同じ方向に同時移動した場合であり、同時移動の瞬間における発生ノイズ及び漏れ電流の値が最も大きな値となる。インバータ装置の各相出力端子電圧は、各相ごとの正弦波電圧指令値と三角波(各相共通)とを大小比較して得られる各相PWM電圧指令値に基づく制御で得られるため、正弦波電圧指令の振幅値がゼロの時(以下、ゼロ電圧指令時という)には、各相PWM電圧指令値が一致してしまうため、各相出力端子電圧がPN電位間を同じ方向に同時移動することとなる。従って、特に、ゼロ電圧指令時において、発生ノイズ及び漏れ電流の値が大きくなるという課題が生じる。
本発明の目的は、ノイズ及び漏れ電流の発生を抑制した2レベルのPWMインバータ装置を提供することにあり、特に、ゼロ電圧出力時におけるノイズ及び漏れ電流の瞬時値を抑制できるインバータ装置を提供することにある。
前記課題を解決するため、請求項1記載のインバータ装置は、2個の半導体スイッチング素子を直列接続し、前記両半導体スイッチング素子を相補的(一方がオンすれば、他方はオフする)にオンオフ制御して直流母線電圧を任意電圧及び任意周波数の交流電圧に変換出力する出力相を2以上備えたインバータ装置であって、電圧指令に応じたPWM信号を出力するPWM信号発生手段と、前記両半導体スイッチング素子がともにオフする期間(以下、オンディレイ時間とする)であるオンディレイ時間を前記PWM信号に設定して前記各半導体スイッチング素子に対するオンオフ指令信号として出力するオンディレイ時間設定手段と、を備えたインバータ装置において、前記オンオフ指令信号の上段側半導体スイッチング素子のオン指令時間と下段側半導体スイッチング素子のオン指令時間との差が各相同じ場合に、上段側半導体スイッチング素子のオン指令開始時期及び下段側半導体スイッチング素子のオン指令開始時期につき各相相互間に時間差を設定する手段を備え、前記時間差は任意相の上段側半導体スイッチング素子と他の任意相の下段側半導体スイッチング素子とが同時にオンする期間のない時間差であることを特徴としている。
各相電圧指令値が一致するゼロ電圧指令時において、各相出力端子電圧がPN電位間を同じ方向に同時移動するのを防止するには、オンオフ指令信号の上段側半導体スイッチング素子のオン指令時間と下段側半導体スイッチング素子のオン指令時間との差を各相同じ値に保持しつつ、オンオフ指令信号の位相のみを相互にずらせば(換言すれば、半導体スイッチング素子のオン開始時期につき各相相互間に時間差を設定すれば)よい。この場合、各相出力端子電圧は3相とも同じ値なので線間電圧値はゼロとなり、3相交流電圧として見れば、相電圧もゼロとみなす(相電圧の直流分は全相ともに同相モード値なので無視できる)ことができる。こうして、ゼロ電圧指令時における発生ノイズ及び漏れ電流の値を抑制することができる。
しかしながら、上段側半導体スイッチング素子のオン指令時間と下段側半導体スイッチング素子のオン指令時間との差を各相同じ値に保持しつつ、単にオンオフ指令信号の位相ずらしただけでは、任意相の上段側半導体スイッチング素子と他相の下段側半導体スイッチング素子とが共にオンする区間が発生する。この区間中は、前記任意相と前記他相との間に直流母線電圧が印加されるので、急峻な増減電流が発生する。そうすると、ゼロ電圧指令時なので、出力電流もゼロとなるのが理想であるところ、大きなリップル電流(但し、直流分はゼロとなる)が発生してしまう。そこで、前記設定された時間差を任意相の上段側半導体スイッチング素子と他の任意相の下段側半導体スイッチング素子とが同時にオンする期間の生じない時間差とすることで、リップル電流の発生をも防止している。
また、請求項2記載のインバータ装置では、前記時間差を設定する手段は、最も遅く上段側半導体スイッチング素子がオフする相の該上段側半導体スイッチング素子のオフ指令開始時点と、最も早く下段側半導体スイッチング素子がオンする相の該下段側半導体スイッチング素子のオン指令開始時点との間に半導体スイッチング素子のオフ動作遅れ時間以上の時間差を設けることを特徴としている。
半導体スイッチング素子のオフ動作遅れ時間以上の時間差を設けることで、上段側半導体スイッチング素子がオフする前に下段側半導体スイッチング素子がオンしてしまうことを防止し、これによって、リップル電流の発生を防止するというものである。
また、出力電流が存在し、上段側半導体スイッチング素子を流れていた場合には、上段側半導体スイッチング素子がオフするときに、当該相の出力端子電圧は、P側電位からN側電位へと移動する。一方、最も早く下段側半導体スイッチング素子がオンする相の該下段側半導体スイッチング素子のオンにより、当該相の出力端子電圧もP側電位からN側電位へと移動する。そこで、半導体スイッチング素子のオフ動作遅れ時間の以上の時間差を設けて、この両相が、同時期にP側電位からN側電位へと移動するのを防止したものである。
また、請求項3記載のインバータ装置では、前記時間差を設定する手段は、最も遅く下段側半導体スイッチング素子がオフする相の該下段側半導体スイッチング素子のオフ指令開始時点と、最も早く上段側半導体スイッチング素子がオンする相の該上段側半導体スイッチング素子のオン指令開始時点との間に半導体スイッチング素子のオフ動作遅れ時間以上の時間差を設けることを特徴としている。これは、請求項2に対して、出力端子電圧がN電位からP電位に移動するという逆のケースを想定したものである。
請求項4記載のインバータ装置では、2個の半導体スイッチング素子を直列接続し、前記両半導体スイッチング素子を相補的にオンオフ制御して直流母線電圧を任意電圧及び任意周波数の交流電圧に変換出力する出力相を2以上備えたインバータ装置であって、電圧指令に応じたPWM信号を出力するPWM信号発生手段と、各相の前記PWM信号の立ち上がりおよび立ち下がりのタイミング位相が全て一致する場合のみ、各相のうち1相の前記PWM信号の立ち上がりおよび立ち下がりのタイミング位相を基準とし、他の相の前記PWM信号の立ち上がりおよび立ち下がりのタイミング位相をずらして、各相相互間の前記PWM信号の立ち上がりおよび立ち下がりのタイミング位相が一致しない新たなPWM信号を出力する時間差設定手段と、電動機を駆動状態とする場合には前記PWM信号を選択、もしくは、前記電動機を停止状態とする場合には前記新たなPWM信号を選択する切替器と、直列接続された前記半導体スイッチング素子がともにオフする期間であるオンディレイ時間を、前記PWM信号もしくは前記新たなPWM信号に設定して前記半導体スイッチング素子に対するオンオフ指令信号として出力するオンディレイ時間設定手段と、を備える。
本発明によれば、2レベルインバータ装置を用いて、PWM制御において発生するノイズ及び漏れ電流の瞬時値を抑制できる効果があり、インバータ装置自身あるいは周辺機器の誤動作を抑制できる効果がある。また、本発明においては、インバータ装置の出力端子電圧がP電位あるいはN電位へと変化するタイミングを各相相互間で一致させるという、困難な動作は不要である。
また、本発明によれば、ノイズ及び漏れ電流の瞬時値を抑制するに際して、特別な装備は不要であり、既存のインバータ装置の有する装備内で実現できる効果がある。
次に、本発明の各実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に対応するインバータ装置の全体構成図である。図1において、1は交流電源、2は整流器、3は平滑コンデンサ(直流母線電圧源)、4は制御器、5ないし10はIGBTトランジスタ、11ないし16は還流ダイオード、17は電動機、18は三角波発生器、19ないし21は比較器、22ないし24は各相上段側IGBTトランジスタ及び各相下段側IGBTトランジスタのオン指令開始時期につき、各相相互間で時間差を設定する時間差設定器、25ないし27は切替器、28ないし30はオンディレイ時間設定器、U*はU相電圧指令、V*はV相電圧指令、W*はW相電圧指令である。
制御器4からは各相の正弦波電圧指令U*、V*、W*が出力される。ゼロ電圧指令時においては、このU*、V*及びW*は全て同じ値となる。各相電圧指令値U*、V*及びW*は、比較器19ないし21において、三角波発生器18から出力される三角波とそれぞれ大小比較される。各比較器からの出力は各相PWM信号(U**、V**、W**)となるが、それらのPWM信号は、通常動作時には、そのままオンディレイ時間設定器28ないし30に入力され、オンディレイ時間設定器において、PWM信号(U**、V**、W**)及びこれを反転したPWM信号(/U**、/V**、/W**)の2つに分けられ、それぞれのPWM信号に所定のオン遅延時間(オンディレイ時間)を設定した上で、各IGBTトランジスタに対し、オンオフ指令信号(Ud**、Vd**、Wd**、/Ud**、/Vd**、/Wd**)として出力される。
一方、ゼロ電圧指令時においては、制御器4から時間差設定器22ないし24に対して、各相上段側IGBTトランジスタ及び各相下段側IGBTトランジスタのオン指令開始時期につき、各相相互間での時間差が指示される。制御器4からの指示値に応じて、時間差設定器22ないし24では、比較器から入力されたPWM信号の位相をずらす処理をする。そして、時間差設定器から出力される位相をずらしたPWM信号(U’**、V’**、W’**)は、制御器4からの切替器25ないし27に対する切替指令によって、そのままオンディレイ時間設定器28ないし30に入力される。制御器4は、オンディレイ時間設定器に対し、設定するオン遅延時間(オンディレイ時間)を通常動作における値よりも大きな値とするように指示し、これに応じたオン遅延時間がオンディレイ時間設定器によって設定される。そして、各IGBTトランジスタに対し、オンオフ指令信号(Ud’**、Vd’**、Wd’**、/Ud’**、/Vd’**、/Wd’**)として出力される。
なお、通常動作時のオンディレイ時間をある程度長くしても差し支えない場合には、時間差設定器22ないし24から出力されるPWM信号が、常に、オンディレイ時間設定器28ないし30に入力されることになる。
各相相互間での時間差は、使用するIGBTトランジスタのオン動作特性に応じて設定される。例えば、オンオフ指令信号の伝送手段として、2個の高耐圧FET(オン信号伝送用及びオフ信号伝送用のFET)を用いた該FETのオンパルス伝送方式の場合、オン動作の早いIGBTトランジスタ特性と相まって、オン指令信号の伝送からIGBTトランジスタのオン動作までは、0.1μs程度で完了できる。従って、各相相互間で0.1μs以上の時間差を設定すれば、各相間での同時オンを防止することができる。
ゼロ電圧指令時の各相動作について、そのタイミングチャートを示したものが図2である。各相電圧指令(U*、V*、W*)はゼロ電圧指令となるため、三角波と比較した結果は、3相全てがデュ−ティ50%で位相も一致したPWM信号(U**、V**、W**)となる。このPWM信号(U**、V**、W**)の位相をずらしたものがU’**、V’**、W’**となる。この例では、U**はそのままとし、V**はΔt、W**は2×Δtだけ後ろにずらしているが、別にこの例に限られるわけではない。このU’**、V’**、W’**に対し、オン遅延時間tdを設定したものがオンオフ指令信号(Ud’**、Vd’**、Wd’**)であり、U’**、V’**、W’**を反転した上でオン遅延時間tdを設定したものがオンオフ指令信号(/Ud’**、/Vd’**、/Wd’**)である。この例でのオン遅延時間tdは、通常動作時の遅延時間td0(IGBTトランジスタのターンオフ時間toff<td0)に対して、2×Δtを加えたものとしている。Uo、Vo、Woは、各相の出力端子電圧を示したものである。オンオフ指令信号に従い、オン動作はオン指令とほぼ一致するが、オフ動作の方はオフ指令からtoffだけ遅れている。斜線で示す部分は、上下両IGBTトランジスタがともにオフしている期間であり、出力電流がゼロの場合には、この期間中の電圧出力はない。従って、Tpを上段側IGBTトランジスタのオン期間、Tnを下段側IGBTトランジスタのオン期間、三角波周期をTとすれば、各相出力端子電圧(平均値)は、いずれも、直流母線電圧・(Tp−Tn)/Tとなり、線間出力電圧値はゼロ、相出力電圧値もゼロとなる。
なお、前記実施例では3相全てをデュ−ティ50%としているが、例えば3相全てに同一のオフセット量を加え、50%ではないが3相全て同一のデュ−ティとした場合でも、線間出力電圧値をゼロとし、相出力電圧値をゼロにして、ゼロ電圧出力とすることができる。
上段側IGBTトランジスタへのオフ指令が最も遅いのはW相であり、下段側IGBTトランジスタへのオン指令が最も早いのはU相となる。しかしながら、この両指令信号間にはtd0(通常動作時の遅延時間)の時間差があるので、必ず、W相の上段側IGBTトランジスタオフ後にU相の下段側IGBTトランジスタはオンする。同様に、下段側IGBTトランジスタへのオフ指令が最も遅いのはW相であり、上段側IGBTトランジスタへのオン指令が最も早いのはU相であるが、必ず、W相の下段側IGBTトランジスタオフ後にU相の上段側IGBTトランジスタはオンする。従って、直流母線電圧が線間に印加されることはないので、リップル電流の発生を防止することができる。
なお、この例ではtd=td0+2×Δtとしているが、tdが(td0+2×Δt)よりも大きければリップル電流の発生を防止できるのはいうまでもない。
本発明によれば、2レベルインバータ装置において、PWM制御により発生するノイズ及び漏れ電流の瞬時値を抑制でき、しかも、ノイズ及び漏れ電流の瞬時値を抑制するに際して特別な装備は不要なので、既存の2レベルインバータ装置内で、そのまま適用することができる。
本発明の実施形態であるインバータ装置の概略構成図である。 本発明の実施形態である動作タイミングチャート図である。 第1の従来例である3レベルインバータ装置の概略構成図である。 第1の従来例である3レベルインバータ装置の実施フローを示した図である。 第2の従来例である3レベルインバータ装置の概略構成図である。 第2の従来例である3レベルインバータ装置のスイッチングパターン図である。
符号の説明
1 交流電源
2 整流器
3 平滑コンデンサ
4 制御器
5〜10 IGBTトランジスタ
11〜16 還流ダイオード
17 電動機
18 三角波発生器
19〜21 比較器
22〜24 時間差設定器
25〜27 切替器
28〜30 オンディレイ時間設定器
101 3レベルインバータ装置
102 電動機
103 浮遊容量
104 負荷に接続しない出力線
401 商用電源
402 整流ダイオードモジュール
403、404 平滑コンデンサ
405 電圧型PWM変換器
406 誘導電動機
407 PWM制御回路
501〜504 IGBTトランジスタ
505〜508 フリーホイールダイオード
509,510 クランプダイオード
701 電圧指令選択部
702 ゲートパルス発生部
703 ゲートパルス処理部
704 パルス分配部

Claims (4)

  1. 2個の半導体スイッチング素子を直列接続し、前記両半導体スイッチング素子を相補的にオンオフ制御して直流母線電圧を任意電圧及び任意周波数の交流電圧に変換出力する出力相を2以上備えたインバータ装置であって、電圧指令に応じたPWM信号を出力するPWM信号発生手段と、前記両半導体スイッチング素子がともにオフする期間であるオンディレイ時間を前記PWM信号に設定して前記各半導体スイッチング素子に対するオンオフ指令信号として出力するオンディレイ時間設定手段と、を備えたインバータ装置において、
    前記オンオフ指令信号の上段側半導体スイッチング素子のオン指令時間と下段側半導体スイッチング素子のオン指令時間との差が各相同じ場合に、上段側半導体スイッチング素子のオン指令開始時期及び下段側半導体スイッチング素子のオン指令開始時期につき各相相互間に時間差を設定する手段を備え、
    前記時間差は任意相の上段側半導体スイッチング素子と他の任意相の下段側半導体スイッチング素子とが同時にオンする期間のない時間差であることを特徴とするインバータ装置。
  2. 前記時間差を設定する手段は、最も遅く上段側半導体スイッチング素子がオフする相の該上段側半導体スイッチング素子のオフ指令開始時点と、最も早く下段側半導体スイッチング素子がオンする相の該下段側半導体スイッチング素子のオン指令開始時点との間に半導体スイッチング素子のオフ動作遅れ時間以上の時間差を設けることを特徴とする請求項1記載のインバータ装置。
  3. 前記時間差を設定する手段は、最も遅く下段側半導体スイッチング素子がオフする相の該下段側半導体スイッチング素子のオフ指令開始時点と、最も早く上段側半導体スイッチング素子がオンする相の該上段側半導体スイッチング素子のオン指令開始時点との間に半導体スイッチング素子のオフ動作遅れ時間以上の時間差を設けることを特徴とする請求項1記載のインバータ装置。
  4. 2個の半導体スイッチング素子を直列接続し、前記両半導体スイッチング素子を相補的にオンオフ制御して直流母線電圧を任意電圧及び任意周波数の交流電圧に変換出力する出力相を2以上備えたインバータ装置であって、
    電圧指令に応じたPWM信号を出力するPWM信号発生手段と
    各相の前記PWM信号の立ち上がりおよび立ち下がりのタイミング位相が全て一致する場合のみ、各相のうち1相の前記PWM信号の立ち上がりおよび立ち下がりのタイミング位相を基準とし、他の相の前記PWM信号の立ち上がりおよび立ち下がりのタイミング位相をずらして、各相相互間の前記PWM信号の立ち上がりおよび立ち下がりのタイミング位相が一致しない新たなPWM信号を出力する時間差設定手段と、
    電動機を駆動状態とする場合には前記PWM信号を選択、もしくは、前記電動機を停止状態とする場合には前記新たなPWM信号を選択する切替器と、
    直列接続された前記半導体スイッチング素子がともにオフする期間であるオンディレイ時間を、前記PWM信号もしくは前記新たなPWM信号に設定して前記半導体スイッチング素子に対するオンオフ指令信号として出力するオンディレイ時間設定手段と、を備えることを特徴とするインバータ装置。
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