JP4871285B2 - 静電気対策部品 - Google Patents

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Description

本発明は電子機器を静電気から保護する静電気対策部品に関するものである。
近年、携帯電話等の電子機器の小型化、高性能化が急速に進み、それに伴い電子機器に用いられる電子部品の小型化も急速に進んでいる。しかし、その反面、この小型化に伴って電子機器や電子部品の耐電圧特性は低下することとなり、その結果、人体と電子機器の端子とが接触した時に発生する静電気パルスによって機器内部の電気回路が破壊されるケースが増えてきている。これは静電気パルスによって1ナノ秒以下の超短時間でかつ数百〜数キロボルトという高電圧が機器内部の電気回路に印加されるからである。
従来、このような静電気パルスへの対策として、静電気が入るラインとグランド間に対策部品を設ける方法がとられている。一方、近年では、データ送受信の高速化により、信号ラインの信号周波数が増大し伝送速度が数百Mbps以上になっている。これに伴い、前記した静電気対策部品の浮遊容量は、高速で伝送される信号の品質を低下させないようにするために、できる限り小さくすることが好ましい。したがって、数百Mbps以上の伝送速度になると、1pFという低静電容量の静電気対策部品が必要になってきている。
このような高速伝送ラインでの静電気対策として、例えば、特許文献1においては、対向するギャップ電極の間に過電圧保護材料を充填するタイプの静電気対策部品が提案されている。
特許文献1が提案するような、対向するギャップ電極の間に過電圧保護材料を充填するタイプの静電気対策部品においては、対向するギャップ電極間に静電気による過電圧が印加された際に、対向するギャップ電極間の絶縁材料である過電圧保護材料の中に散在する導電粒子同士あるいは半導体粒子同士の間に放電電流が流れる。そして、それを電流としてグランドにバイパスさせることによって、静電気対策を図っている。
しかし、このタイプの静電気対策部品では、静電気印加電圧が高くなってくると、導電粒子間での放電電流により火花が発生し始め、場合によっては過電圧保護材料を越えて火花が飛ぶ可能性がある。ここで、過電圧保護材料に用いられる樹脂はシリコーン系樹脂であるため、耐電圧・耐熱性は良好であるが、硬度や耐候性能に劣る。このため、最外層の保護樹脂層にはエポキシ樹脂やフェノール樹脂が用いられることが多い。これらの樹脂は前記したシリコーン系樹脂に比べて耐電圧・耐熱性が劣っているため、放電火花が発生して最外層の保護樹脂層に到達した場合、樹脂の炭化等により絶縁劣化が起こる可能性が高くなる。従って、従来の上記静電気対策部品では、静電気パルスによって生じる絶縁劣化を防止することは困難であった。
特表2002−538601号公報
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、静電気パルス印加時に生じる最外層に位置する保護樹脂層の絶縁劣化を防止することができ、もって静電気パルス耐量(絶縁耐量)の大きい静電気対策部品を提供することを目的とする。
本発明の一局面は、セラミック基材と、前記セラミック基材上に互いに離間して対向するように設けられる少なくとも二つの引出電極と、前記引出電極のそれぞれの一部と前記引出電極間の間隙とを覆うように設けられ、金属粉とシリコーン系樹脂を含有する過電圧保護材料層と、前記過電圧保護材料層の上に設けられ、絶縁体粉とシリコーン系樹脂を含有する中間層と、前記中間層の上に設けられる保護樹脂層とを備える静電気対策部品である。
本発明の目的、特徴、局面、および利点は、以下の詳細な説明と添付図面とによって、より明白となる。
以下、本発明の実施の形態について、図1〜図5を用いて説明する。図1は本発明の実施の形態に係る静電気対策部品の断面図、図2〜図4は前記静電気対策部品の製造方法の一工程を説明するための仕掛品の外観斜視図、図5は、前記製造方法により得られた静電気対策部品の外観斜視図である。
本発明の実施の形態に係る静電気対策部品は、図1に示すように、セラミック基材1と、セラミック基材1上に所定の間隔で互いに離間して対向するように設けられる少なくとも二つの引出電極2と、引出電極2のそれぞれの一部と引出電極2間の間隙とを覆うように設けられ、金属粉とシリコーン系樹脂を含有する過電圧保護材料層3と、過電圧保護材料層3の上に設けられ、絶縁体粉とシリコーン系樹脂を含有する中間層4と、中間層4の上に設けられる保護樹脂層5とを備えるものである。
セラミック基材1の材料としては、電極間に発生する浮遊容量を小さくするため、誘電率が50以下、好ましくは10以下の低誘電率の材料が好ましい。このような低誘電率材料として、例えば、アルミナ(酸化アルミニウム)等を挙げることができる。セラミック基材は、アルミナ等の低誘電率材料を、例えば900〜1300℃で焼成することにより得ることができる。
図1に示されるように、セラミック基材1上には、少なくとも二つの引出電極2が所定の間隔で互いに離間して対向するように設けられる。
引出電極2を構成する金属としては、Cu、Ag、Au、Cr、Ni、Al、およびPdからなる群から選ばれる少なくとも1種の金属が好ましい。
引出電極2は、例えばスパッタリング、蒸着等によって、図2に示すようなパターンで、少なくとも二つの引出電極2が対向するように形成される。この引出電極2の厚みは、例えば10nm〜20μmである。図2に示すパターンは、マスクの上からスパッタリングや蒸着等を行うことによって形成してもよく、あるいは一つの引出電極を形成した後、フォトリソグラフィ法を用いてエッチングすることにより形成してもよい。
引出電極2の数は、セットの回路によって決定されるライン数に合わせて適宜設定することができる。引出電極2が三つ以上の場合でも、パターン形成は引出電極2が二つの場合と同様に行うことができる。引出電極2が三つ以上の場合、パターンがより複雑になることを考えると、フォトリソグラフィ法を用いてパターン形成することが好ましい。
対向する二つの引出電極2間の間隔は、過電圧保護材料の過電圧保護効果を改善する観点から、狭い方が好ましく、50μm以下であることがより好ましい。なお、二つの引出電極2間の間隔を狭くするためには、フォトリソグラフィ法を用いることが望ましい。
過電圧保護材料層3は、金属粉とシリコーン系樹脂を含有しており、図1に示されるように、引出電極2のそれぞれの一部と引出電極2間の間隙とを覆うように設けられる。
互いに離間して対向する引出電極2間に存在する過電圧保護材料層3は、通常使用時(定格電圧下)においては、含有するシリコーン系樹脂が絶縁性を有するため、高インピーダンス状態となる。しかし、静電気パルス等の高電圧が印加された場合には、過電圧保護材料層3中のシリコーン系樹脂を介して存在する金属粉間で放電電流が生じ、インピーダンスが著しく減少する。従って、その現象を利用して、静電気パルス、サージ等の異常電圧をグランドにバイパスさせることができる。これによって、静電気パルスによる過電圧保護材料層3の絶縁劣化を確実に防ぐことができる。
過電圧保護材料層3に含まれる金属粉は、Ni、Al、Ag、Pd、およびCuからなる群から選ばれる少なくとも1種の金属の粉末が好ましい。また、金属粉は、平均粒径が0.3〜10μmの球状粒子を含有することが好ましく、実質的に前記球状粒子のみからなる金属粉がより好ましい。
過電圧保護材料層中の金属粉の含有比率は、40体積パーセント以下であることが好ましい。40体積パーセントを超えると、絶縁を確保している粒界部のシリコーン系樹脂成分が相対的に少なくなり、高電圧が印加されると粒子間の絶縁破壊が起こりやすくなる。なお、金属粉の含有比率は、高電圧が印加された場合に生じる金属粉間の放電電流をグランドにバイパスさせる観点から、10体積パーセント以上であることが好ましい。
過電圧保護材料層3に含まれるシリコーン系樹脂は、主鎖としてシロキサン結合(−Si−O−Si−)を持ち、これに側鎖として有機基が結合するポリシロキサンを含有することが好ましい。ポリシロキサンの基本骨格はシリカのようにケイ素と酸素の結合で構成される。このため、エポキシ樹脂やフェノール樹脂のように基本骨格が炭素と炭素の結合あるいは炭素と酸素の結合で構成される有機系樹脂に比べて、シリコーン系樹脂は絶縁劣化の防止に優れた効果を発揮することができる。したがって、過電圧保護材料層3の樹脂としてシリコーン系樹脂を用いれば、異常電圧に対する絶縁耐量を大幅に向上させることができる。
過電圧保護材料層3に含まれるシリコーン系樹脂としては、絶縁劣化防止効果を上げるため、側鎖の有機成分はできるだけ少ないことが望まれる。この観点から、シリコーン系樹脂としては、側鎖の有機基として炭素数の最も少ないメチル基を持つポリシロキサン(メチルシリコーン、ジメチルシリコーン等)を含有するシリコーン系樹脂が好ましい。
過電圧保護材料層3を作製する方法としては、例えば、上記の金属粉と上記のシリコーン系樹脂の混合物に適当な有機溶剤を加え、これらを3本ロールミルにより混練・分散させることによって、先ず過電圧保護材料ペーストを作製する。そしてこの過電圧保護材料ペーストを、例えば、図3に示すようにスクリーン印刷法を用いて5〜50μmの厚みで印刷し、150℃で5〜15分間乾燥することにより過電圧保護材料層3を形成する。このようにして、過電圧保護材料層3は、互いに離間して対向する二つの引出電極2のそれぞれの一部と、前記引出電極2間の間隙とを覆うようにパターン形成される。
中間層4は、絶縁体粉とシリコーン系樹脂を含有しており、図1に示されるように、過電圧保護材料層3と保護樹脂層5との間に設けられる。中間層4は、過電圧保護材料層3を覆うように設けられることが好ましい。この中間層4によって、保護樹脂層5の絶縁劣化を確実に防止することができる。
すなわち、過電圧保護材料層3は静電気等の異常電圧に対して敏感な材料であるため、異常電圧が発生した場合、過電圧保護材料層3中においてセラミック基材1から最も離れた表面近傍でも電流が流れる。一方、最上層にあたる保護樹脂層5は、シリコーン系樹脂では十分な硬度・耐候性が得られないことが多いため、一般的にエポキシ樹脂、フェノール樹脂等で形成される。したがって、このような過電圧保護材料層3に、エポキシ樹脂やフェノール樹脂のように基本骨格が炭素と炭素の結合あるいは炭素と酸素の結合で構成される有機系樹脂を含有する保護樹脂層5が直接接触している場合は、過電圧保護材料層3の表面近傍に電気が流れた時に保護樹脂層5が絶縁劣化する。これに対し、過電圧保護材料層3と保護樹脂層5の間にシリコーン系樹脂を主成分とする中間層4を設けた場合、保護樹脂層5の絶縁劣化を大幅に防ぐことができるのである。すなわち、中間層4は静電気等の異常電圧に対しても電気伝導性がないため、放電火花が表面まで到達しなくなる。その結果、この中間層4の上に位置するエポキシ樹脂等で形成される保護樹脂層5を絶縁劣化させることはない。
中間層4に含まれる絶縁体粉としては、Al、Si、およびMgからなる群から選ばれる少なくとも一種の金属の酸化物、または前記それら金属の複合酸化物を含む絶縁体の粉末が好ましい。これらは1種または2種以上を混合して使用されてもよい。前記金属の酸化物としては、例えば、Al、SiO、MgO等を挙げることができる。また、前記金属の複合酸化物としては、例えば、ムライト(3Al・2SiO)、ステアタイト(MgO・SiO)等を挙げることができる。絶縁体粉の平均粒径は、0.3〜10μmが好ましい。さらに、絶縁体粉としては、静電気等の異常電圧に対しても電気伝導性がない高絶縁性を有し、かつ室温で1013Ω・cm以上の体積固有抵抗率を有する絶縁体粉を用いることが好ましい。
中間層中の絶縁体粉の含有比率は、40体積パーセント以下が好ましい。40体積パーセントを超えると、絶縁体粉とシリコーン系樹脂の界面で放電火花が漏れやすくなり、その結果、静電気パルスによる放電火花が最外層の保護樹脂層5まで達して絶縁劣化が発生しやすくなる。また、絶縁体粉はスクリーン印刷を精度よく行わせるフィラーの役割も有する。従って、良好な印刷が得られるのであれば、絶縁体粉の含有比率は30体積パーセント以下がより好ましい。なお、絶縁体粉の含有比率は、スクリーン印刷を精度よく行わせる観点から、10体積パーセント以上が好ましい。
中間層4に含まれるシリコーン系樹脂としては、過電圧保護材料層3に含まれるシリコーン系樹脂と同様に、絶縁劣化防止効果を上げるため、側鎖の有機成分はできるだけ少ないことが望まれる。この観点から、側鎖の有機基としてメチル基を持つポリシロキサン(メチルシリコーン、ジメチルシリコーン等)を含有するシリコーン系樹脂が好ましい。
中間層の厚みは5μm以上が好ましい。中間層の厚みが5μm未満では保護樹脂層5の絶縁劣化防止効果が損なわれる。なお、中間層の厚みは、生産性の観点から、実質的に50μm以下であればよい。
また、中間層の厚みと上記過電圧保護材料層の厚みとの和は30μm以上であることが好ましい。両層の厚みの和を30μm以上に調節することにより、中間層の厚みが小さい場合は過電圧保護材料層の厚みを大きくすることで、また過電圧保護材料層の厚みが小さい場合は中間層の厚みを大きくすることで、保護樹脂層5の絶縁劣化防止効果がさらに向上する。なお、中間層の厚みと上記過電圧保護材料層の厚みとの和は、取扱い性や生産性の観点から、実質的に80μm以下であればよい。
中間層4を作製する方法としては、例えば、上記の絶縁体粉と上記のシリコーン系樹脂の混合物に適当な有機溶剤を加え、これらを3本ロールミルにより混練・分散させることによって、先ず中間層用ペーストを作製する。そして、この中間層用ペーストを、例えば図4に示すようにスクリーン印刷法を用いて5〜50μmの厚みで上記過電圧保護材料層3を覆うように印刷する。この際、対向する二つの引出電極2間の上部に位置する過電圧保護材料層3を完全に覆うように中間層4を印刷する。そして、150℃で5〜15分間乾燥させることにより中間層4を形成することができる。
保護樹脂層5は、上記中間層4の上に設けられる。保護樹脂層5は、過電圧保護材料層3および中間層4を完全に覆うように設けられることが好ましい。保護樹脂層5は、十分な硬度と耐候性を確保するために、エポキシ樹脂やフェノール樹脂のように基本骨格が炭素と炭素の結合あるいは炭素と酸素の結合で構成される有機系樹脂で形成することが好ましい。
保護樹脂層5は、例えば図5に示すように、上記過電圧保護材料層3および上記中間層4を完全に覆い、かつ両端に引出電極2の端部が残った状態となるように、エポキシ樹脂やフェノール樹脂等からなる保護樹脂ペーストをスクリーン印刷法を用いて10〜100μmの厚みで印刷し、150℃で5〜15分間乾燥させる。その後、150〜200℃で15〜60分間硬化させることにより、保護樹脂層5を形成することができる。
静電気対策部品は、例えば図5に示すように、セラミック基材1の両端部に、少なくとも二つの上記引出電極2と電気的に接続される端子電極6を形成することによって製造することができる。端子電極6は、例えば図1に示すように、引出電極2の端部と電気的に接続されるように、Ag等の金属粉とエポキシ樹脂等の硬化用樹脂からなる電極ペーストを塗布して乾燥させ、かつ硬化させることにより、セラミック基材1の両端部に形成することができる。
以上、本発明の実施の形態が詳細に説明されたが、上記の説明は全ての局面において例示であって、本発明はそれらに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、本発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。
以下に、本発明に関する実施例が示されるが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
各試験例の静電気対策部品を作製し、以下のような静電気試験を実施した。
静電気試験は、図6に示すように、静電気対策部品7の一方の端子をグランド8に接地するとともに、他方の端子から引き出した静電気パルス印加部9に静電気試験ガン10を接触させて静電気パルスを印加した。静電気試験は、IEC61000人体モデル試験に準拠した条件(放電抵抗:330Ω、放電容量:150pF、印加電圧:8kV)で、実施した。
静電気試験後の評価は、静電気パルス印加後の絶縁抵抗値(DC25Vで測定)が108Ω未満となった場合を破壊と判定した。
(試験例1および対比例1)
中間層4の厚みを変化させた静電気対策部品について、中間層を設けない静電気対策部品と比較する試験を実施した。この試験では、過電圧保護材料層3における金属粉としては、平均粒径1μmのAlを用い、かつAlの含有比率は40体積%とした。また中間層4における絶縁体粉としては、平均粒径約1μmのSiO2とAlの混合粉を用い、かつSiO2とAlの混合粉の含有比率は40体積%とした。そして、保護樹脂層5にはエポキシ樹脂を用いた。また対向する引出電極2の間隔は25μmとした。
表1は試験結果を示す。
Figure 0004871285
表1から明らかなように、中間層4を設けない場合は、破壊個数は100個中10個あったが、中間層4を設けることによって破壊個数は減少し、さらに中間層4の厚みを大きくすることによって破壊が起こらなくなることがわかる。
(試験例2および対比例2)
過電圧保護材料層3の厚みと、中間層4の厚みをそれぞれ変えて静電気対策部品を作製し、中間層を設けない静電気対策部品と比較する試験を実施した。なお、過電圧保護材料層3の組成、中間層4の組成、対向する引出電極2の間隔は、試験例1に用いた静電気対策部品と同じものを用いた。
表2は試験の結果を示す。
Figure 0004871285
表2から明らかなように、過電圧保護材料層3の厚みが10μm、30μm、40μmのそれぞれにおいて、中間層4の厚みを厚くしていくと、破壊個数が減少していることがわかる。
表1および表2の結果より、シリコーン系樹脂と絶縁体粉からなる中間層4を設けることにより、静電気パルス耐量は大幅に向上し、そしてその中でも過電圧保護材料層3と中間層4の厚みの和が30μm以上であれば、さらに良好な結果が得られることがわかる。
(試験例3)
過電圧保護材料層3中の金属粉として、Alの含有比率を変えた場合の静電気対策部品について、試験を行った。この試験では、過電圧保護材料層3中の金属粉として、平均粒径1μmのAlを用い、かつこの過電圧保護材料層3の厚みは20μmとした。また中間層4における絶縁体粉としては、平均粒径1μmのSiO2とAlの混合粉を用い、かつSiO2とAlの混合粉の含有比率は40体積%とした。そして、中間層4の厚みは10μmとし、かつ保護樹脂層5にはエポキシ樹脂を用いた。また対向する引出電極2の間隔は25μmとした。
表3は、異なるAlの含有比率を有する静電気対策部品の初期特性を評価した際の不良個数を示す。なお、初期特性は初期絶縁抵抗劣化で評価し、初期絶縁抵抗が108Ω未満のものを不良とした。
Figure 0004871285
表3から明らかなように、Alの含有比率が高くなることにより初期不良が発生し始め、さらに増加していくことがわかる。この傾向は金属粉の接触頻度が上がるためと考えられる。従って、含有比率がある程度以上では分散状態を向上させても絶縁を確保できなくなる傾向がある。その値は、表3からも明らかなように、40体積パーセントよりも大きい場合であることがわかる。
表4は、異なるAlの含有比率を有する静電気対策部品の静電気試験結果を示す。なお、試験は初期不良を除いた良品に関して実施した。
Figure 0004871285
表4から明らかなように、Alの含有比率が高くなることにより絶縁不良が発生し始め、さらに増加していくことがわかる。ここでも表3と同様に、40体積パーセントを超えた点から破壊が始まっていることがわかる。これはAl含有比率が高い場合は、絶縁を確保している粒界部の樹脂成分が相対的に少なくなっていることから、高電圧が印加されると粒子間の絶縁破壊が起こりやすいためと考えられる。なお、Alの粒径が0.3〜10μmの範囲では、Alの含有比率を変化させても表4と同じ傾向を示す結果が得られた。
(試験例4)
中間層4中の絶縁体粉としてSiO2及び/又はAlを用いて、その含有比率を変えた場合の静電気対策部品について試験を行った。この試験では、過電圧保護材料層3中の金属粉として、平均粒径1μmのAlを用い、かつこのAlの含有比率は40体積パーセントとし、さらにこの過電圧保護材料層3の厚みは20μmとした。また中間層4における絶縁体粉としては、平均粒径1μmのSiO2、Al又はこれらの混合粉を用いた。そして、中間層4の厚みは10μmとし、かつ保護樹脂層5にはエポキシ樹脂を用いた。また対向する引出電極2の間隔は25μmとした。
表5はその結果を示す。
Figure 0004871285
表5から明らかなように、絶縁体粉の含有比率が40体積パーセントを超えると静電気パルスによる絶縁劣化が発生し始めることがわかる。これは静電気パルスが印加された際に、中間層4により、最外層の保護樹脂層5まで静電気による放電火花が生じるのを防いでいるが、中間層4中の絶縁体粉が多くなりすぎると、絶縁体粉と樹脂の界面で放電火花が漏れやすくなる。その結果、静電気による放電火花が最外層の保護樹脂層5まで達して絶縁劣化が発生するものと考えられる。
以上、説明されたように、本発明の一局面は、セラミック基材と、前記セラミック基材上に互いに離間して対向するように設けられる少なくとも二つの引出電極と、前記引出電極のそれぞれの一部と前記引出電極間の間隙とを覆うように設けられ、金属粉とシリコーン系樹脂を含有する過電圧保護材料層と、前記過電圧保護材料層の上に設けられ、絶縁体粉とシリコーン系樹脂を含有する中間層と、前記中間層の上に設けられる保護樹脂層とを備える静電気対策部品である。前記構成によれば、過電圧保護材料層と最外層となる保護樹脂層の間に、絶縁体粉とシリコーン系樹脂を含有する中間層を設けているため、静電気パルス印加時に生じる最外層に位置する保護樹脂層の絶縁劣化を防止することができ、これにより、優れた静電気パルス耐量を有する静電気対策部品を提供することが可能となる。
また、絶縁体粉は、Al、Si、およびMgからなる群から選ばれる少なくとも一種の金属の酸化物、または前記それら金属の複合酸化物を含むことが好ましい。前記構成によれば、中間層が高絶縁性の絶縁体粉を含有するため、静電気パルス印加時に生じる保護樹脂層の絶縁劣化を確実に防止することができる。
中間層中に含まれる絶縁体粉の含有比率は、40体積パーセント以下が好ましい。前記構成によれば、静電気パルスによる絶縁劣化をさらに低減させることが可能になる。
また、シリコーン系樹脂は、側鎖の有機基がメチル基のポリシロキサンを含有することが好ましい。前記構成によれば、上記ポリシロキサンは、シロキサン結合を主鎖として、有機成分の少ないメチル基を側鎖として有するため、絶縁劣化の防止に優れた効果を発揮することができる。
さらに、中間層の厚みは5μm以上であって、中間層の厚みと過電圧保護材料層の厚みとの和は30μm以上であることが好ましい。前記構成によれば、静電気パルスによる絶縁劣化をさらに確実に防ぐことができる。
また、金属粉は、Ni、Al、Ag、Pd、およびCuからなる群から選ばれる少なくとも1種を含むことが好ましい。前記構成によれば、静電気パルスが印加された場合に、過電圧保護材料層中の金属粉間で放電電流が生じ、インピーダンスを減少させて異常電圧をグランドにバイパスさせることができ、これにより、静電気パルスによる過電圧保護材料層の絶縁劣化を確実に防ぐことができる。
さらに、過電圧保護材料層中の金属粉の含有比率は、40体積パーセント以下であることが好ましい。前記構成によれば、静電気パルスによる絶縁劣化をさらに確実に低減させることが可能になる。
本発明の静電気対策部品は、セラミック基材と、前記セラミック基材上に互いに離間して対向するように設けられる少なくとも二つの引出電極と、前記引出電極のそれぞれの一部と前記引出電極間の間隙とを覆うように設けられ、金属粉とシリコーン系樹脂を含有する過電圧保護材料層と、前記過電圧保護材料層の上に設けられ、絶縁体粉とシリコーン系樹脂を含有する中間層と、前記中間層の上に設けられる保護樹脂層とを備えるものであり、前記中間層を設けることにより、静電気パルス印加時に生じる最外層に位置する保護樹脂層の絶縁劣化を防止することができ、もって静電気パルス耐量の大きい静電気対策部品を提供することが可能となる。
図1は、本発明の実施の形態に係る静電気対策部品の断面図である。 図2は、本発明の実施の形態に係る静電気対策部品の製造方法の一工程を説明するための仕掛品の外観斜視図である。 図3は、本発明の実施の形態に係る静電気対策部品の製造方法の一工程を説明するための仕掛品の外観斜視図である。 図4は、本発明の実施の形態に係る静電気対策部品の製造方法の一工程を説明するための仕掛品の外観斜視図である。 図5は、本発明の実施の形態に係る静電気対策部品の製造方法により得られた静電気対策部品の外観斜視図である。 図6は、本発明の実施の形態に係る静電気対策部品の静電気試験方法を示す模式図である。

Claims (7)

  1. セラミック基材と、前記セラミック基材上に互いに離間して対向するように設けられる少なくとも二つの引出電極と、前記引出電極のそれぞれの一部と前記引出電極間の間隙とを覆うように設けられ、金属粉とシリコーン系樹脂を含有する過電圧保護材料層と、前記過電圧保護材料層の上に設けられ、絶縁体粉とシリコーン系樹脂を含有する中間層と、前記中間層の上に設けられる保護樹脂層とを備える静電気対策部品。
  2. 前記絶縁体粉は、Al、Si、およびMgからなる群から選ばれる少なくとも一種の金属の酸化物、または前記それら金属の複合酸化物を含む請求項1に記載の静電気対策部品。
  3. 前記中間層中の前記絶縁体粉の含有比率は、40体積パーセント以下である請求項1に記載の静電気対策部品。
  4. 前記シリコーン系樹脂は、側鎖の有機基がメチル基のポリシロキサンを含有する請求項1に記載の静電気対策部品。
  5. 前記中間層の厚みは5μm以上であって、前記中間層の厚みと前記過電圧保護材料層の厚みとの和は30μm以上である請求項1に記載の静電気対策部品。
  6. 前記金属粉は、Ni、Al、Ag、Pd、およびCuからなる群から選ばれる少なくとも1種を含む請求項1に記載の静電気対策部品。
  7. 前記過電圧保護材料層中の前記金属粉の含有比率は、40体積パーセント以下である請求項1に記載の静電気対策部品。
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