JP4870806B2 - トランスインピーダンスアンプ - Google Patents

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Description

本発明は、受光素子において得られた入力電流信号を電圧信号へ変換するトランスインピーダンスアンプに関し、特に高感度受信と広ダイナミックレンジ受信とを実現可能なトランスインピーダンスアンプに関するものである。
高速データ伝送を可能とする光伝送システム、なかでもパッシブオプティカルネットワーク(Passive optical network:PON)システムの光伝送装置には、光信号を電気信号に変換する光受信回路が備えられ、その構成要素の一つとしてトランスインピーダンスアンプ(Transimpedance amplifier:TIA)が用いられている。TIAは、受信した光信号を受光素子により光電気変換して得られた入力電流を入力とし、帰還抵抗の値に比例するインピーダンス変換利得に応じた電圧に変換して出力する機能を持つ。このTIAには、以下で説明するPONシステムの特徴から、高感度、広入力ダイナミックレンジかつバースト応答性が要求される。
図9にPONシステムのシステム構成を示す。PONシステムでは、局側装置(Optical Line Terminal:OLT)1台に複数台の宅側装置(Optical Network Unit:ONU)が接続され、その接続は光カプラ100と光ファイバ101などのパッシブデバイスで行われる。各ONUからOLTへの上りのデータは、それぞれの経路の違いで、OLT到達時の光パワーが異なる。このため、OLTの光受信回路に用いられるTIAには、まず広いダイナミックレンジが要求される。
一般にTIAでは、入力電流が大きくなると出力電圧振幅が飽和し波形歪が生じる。従来のTIAは、高感度と広ダイナミックレンジ特性を両立させるために、自動利得制御(Automatic gain control:AGC)技術が用いられる(特許文献1、特許文献2参照)。入力電流が大きくなった場合には、帰還抵抗の値を小さくしてインピーダンス変換利得を下げることによって入力オーバーロード耐力を高くし、大電流入力時も歪の少ない出力電圧を得るようにしている。また、入力電流が小さい場合には、利得を高くすることによって低雑音化および高感度受信を実現する。
ところでPONシステムの上り通信において、ユーザ毎に固有のデータ送信時間を割り当てる時分割多元接続(Time division multiple access:TDMA)方式が用いられる場合は、あるONUがデータ(パケット)を送出している間は衝突回避のため他のONUはパケットを送出できない。このとき各パケット間の時間は、光受信器のセットアップやクロック抽出などに用いられる。また、図10に示すように、パケット200の先頭には、プリアンブルビット201という特定ビットを設ける。OLTは、このプリアンブルビット201をパケット200の同期をとるのに使用する。
伝送効率を高めるためには、短いプリアンブルビット201でパケット200の同期をとらなければならず、短いプリアンブルビット201で、瞬時に利得を切り替えることができる光受信回路が必要である。このため、OLTの光受信回路に用いられるTIAには、前述の広いダイナミックレンジのほかに瞬時応答性も要求される。
また、TIAでは、増幅器の線形動作範囲を最適にするため、自動オフセット制御(Automatic Offset Compensation:AOC)によって差動信号の出力オフセット量をゼロとするような技術が用いられる(特許文献1参照)。AOCを用いることにより、入力信号強度が変わっても差動信号の出力オフセットがゼロとなるため、後段の増幅器との接続が容易であるだけでなく、オフセット制御後の信号は低歪で利得を確保できるという特徴がある。
図11にAGC機能付きTIAを有するOLTの光受信回路の構成を示す。図11において、100は入力光信号を受光して電流信号INに変換する受光素子、101は受光素子100から出力された電流信号INを帰還抵抗Rfの値に比例する利得によって増幅すると同時に電圧信号に変換するトランスインピーダンスアンプコア回路、102は基準電圧発生回路、103はトランスインピーダンスアンプコア回路101から出力された単相の出力信号を差動信号に変換する単相−差動変換回路、104は単相−差動変換回路103によって変換された信号を差動出力信号OUTP,OUTNとして外部に出力する出力バッファ、105はトランスインピーダンスアンプコア回路101の出力信号の平均値と基準電圧発生回路102から出力された基準電圧の平均値との電圧差を検出信号VCとして出力する平均値検出回路、106は平均値検出回路105から出力された検出信号VCに所定の係数を乗算した電圧を利得制御信号VGとして出力する係数乗算器である。
トランスインピーダンスアンプコア回路101は、増幅器107と、増幅器107の信号出力端子と信号入力端子間を接続する帰還抵抗Rfの値を、利得制御信号VGに応じて変化させる利得制御回路108とから構成される。
図11に示したTIAでは、トランスインピーダンスアンプコア回路101の出力振幅をモニタし、増幅器107の利得を所望の値に設定するための利得制御信号VGをトランスインピーダンスアンプコア回路101にフィードバックすることにより、TIAの利得を制御している。
図12にAOC機能付きTIAを有するOLTの光受信回路の構成を示す。図12において、100は受光素子、101aはトランスインピーダンスアンプコア回路、102は基準電圧発生回路、103は単相−差動変換回路、104は出力バッファ、109は平均値検出回路、110は平均値検出回路109から出力された検出信号VCに所定の係数を乗算した電圧をオフセット制御信号VOとして出力する係数乗算器、111はオフセット制御信号VOに応じて、受光素子100からの電流信号INの平均値の電流を接地側に分流させる電流制御回路である。トランスインピーダンスアンプコア回路101aでは、帰還抵抗Rfが固定抵抗になっている。
図12に示したTIAでは、基準電圧発生回路の出力電圧(Vref)とトランスインピーダンスアンプコア回路101aの出力電圧(Vcore)をモニタし、それらのオフセット電圧、すなわち(Vcore−Vref)をゼロに設定するためのオフセット制御信号VOをトランスインピーダンスアンプコア回路101aにフィードバックすることにより、TIAの出力オフセット電圧を制御している。
さらに、AGC機能とAOC機能の両方を備えたTIAを有するOLTの光受信回路の構成は図13のようになる。
特開2001−127560号公報 特開2006−050145号公報
図11〜図13に示したTIAでは、高精度なAGC・AOCを行うためにフィードバック制御が用いられるが、安定した制御を行うためには、フィードバックの時定数を大きくし、応答時間を長くする必要がある。しかし、フィードバック時定数を大きくすることは、短いプリアンブル長で同期をとることが必要な、PONシステムのようなアプリケーションにとっては不向きである。
また、トランスインピーダンスアンプコア回路101で用いる増幅器のように、利得制御をフィードバック制御で行う増幅器では、図14に示すように、フィードバックループの応答時間と増幅器の低域遮断周波数にトレードオフの関係がある。応答時間とは、パケットデータの先頭部分の受信が始まってから、TIAの利得や出力オフセット量が適正な値に至るまでの応答時間を意味する。よって、PONシステム用途のTIAでは、なるべく短い時間で応答させる必要があるため、応答時間と低域遮断周波数の両方を満足するループ応答時間に設定せざるを得なかった。ところが、伝送路符号としてNRZ等を用いる際は、ビット列で「1」や「0」が連続して伝送される、同符号連続区間(Consecutive identical digit:CID)の存在が問題となる。CIDを受信したときにAGCやAOCがフィードバック制御を過敏に行うと、パケットデータの特に先頭部分を取りこぼす可能性があるためである。これに対しては、TIAが有する低域遮断周波数を低くすることで長いCIDに対して高い耐性を持たせることが可能ではあるものの、図14の関係から応答時間が長くなってしまう。
さらに、図13に示したTIAのようにAGCとAOCの両制御を行う場合、図15(A)〜図15(C)に示すように、AGCループとAOCループとがお互いに干渉しあうことがある。これにより、それぞれのフィードバックループが安定するまでの時間が余計にかかってしまうので、応答時間が長くなる要因となる。
したがって、PONシステム用途の従来のTIAでは図13に示した構成を採用することはできず、AGCとAOCのどちらか一方のみの制御を行う構成となっていた。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、AGCとAOCの両制御を行うトランスインピーダンスアンプにおいて短い応答時間での制御を実現することを目的とする。
本発明のトランスインピーダンスアンプは、入力電流信号を帰還抵抗の値に比例する利得によって増幅すると同時に電圧信号に変換する第1のトランスインピーダンスアンプコア回路と、この第1のトランスインピーダンスアンプコア回路と同じ構成で入力がオープン状態の第2のトランスインピーダンスアンプコア回路と、前記第1のトランスインピーダンスアンプコア回路の出力信号の平均値と前記第2のトランスインピーダンスアンプコア回路の出力信号の平均値との電圧差を検出する平均値検出回路と、前記第1のトランスインピーダンスアンプコア回路の出力信号と前記第2のトランスインピーダンスアンプコア回路の出力信号とを入力とし、前記第1のトランスインピーダンスアンプコア回路の出力信号を差動信号に変換する単相−差動変換回路とを有し、前記第1、第2のトランスインピーダンスアンプコア回路は、それぞれ前記平均値検出回路の検出結果に応じて、前記第1、第2のトランスインピーダンスアンプコア回路の帰還抵抗の値を変化させる利得制御回路を備え、前記単相−差動変換回路は、前記平均値検出回路の検出結果に応じて、前記差動信号のオフセットがゼロになるように前記差動信号の直流電圧を制御するオフセット制御回路を備え、前記利得の制御方式としてフィードバック制御を用い、前記オフセットの制御方式としてフィードフォワード制御を用いることを特徴とするものである。
また、本発明のトランスインピーダンスアンプの1構成例は、さらに、前記平均値検出回路と前記利得制御回路との間に設けられ、前記平均値検出回路から出力された電圧に第1の係数を乗算した電圧を利得制御信号として前記利得制御回路に出力する第1の係数乗算器と、前記平均値検出回路と前記オフセット制御回路との間に設けられ、前記平均値検出回路から出力された電圧に第2の係数を乗算した電圧をオフセット制御信号として前記オフセット制御回路に出力する第2の係数乗算器とを備えることを特徴とするものである。
また、本発明のトランスインピーダンスアンプの1構成例において、前記第1、第2のトランスインピーダンスアンプコア回路は、それぞれ信号入力端子に接続されたエミッタ接地回路と、このエミッタ接地回路から出力される電圧信号を電力増幅して信号出力端子に出力するエミッタフォロア回路と、一端が前記信号出力端子に接続され、他端が前記信号入力端子に接続された前記帰還抵抗と、前記利得制御回路とを備えることを特徴とするものである。
また、本発明のトランスインピーダンスアンプの1構成例において、前記平均値検出回路は、検出結果を出力するオペアンプと、前記第1のトランスインピーダンスアンプコア回路の出力信号の平均電圧を前記オペアンプの非反転入力端子に与える第1の平均電圧検出手段と、前記第2のトランスインピーダンスアンプコア回路の出力信号の平均電圧を前記オペアンプの反転入力端子に与える第2の平均電圧検出手段とを備えることを特徴とするものである。
また、本発明のトランスインピーダンスアンプの1構成例において、前記単相−差動変換回路は、前記第1のトランスインピーダンスアンプコア回路の出力信号と前記第2のトランスインピーダンスアンプコア回路の出力信号とを入力とする第1のトランジスタ対と、一端に電源電圧が供給され、他端が前記第1のトランジスタ対の出力端子に接続された1対の負荷抵抗と、前記第1のトランジスタ対の出力を入力とし、前記差動信号を出力する1対のエミッタフォロア回路と、前記第1のトランジスタ対に一定の電流を供給する第1の電流源と、前記オフセット制御回路とを備え、前記オフセット制御回路は、前記平均値検出回路の検出結果に応じて、前記負荷抵抗に流れる電流量を制御する第2のトランジスタ対と、この第2のトランジスタ対に一定の電流を供給する第2の電流源とから構成されることを特徴とするものである。
また、本発明のトランスインピーダンスアンプの1構成例において、前記第1、第2のトランスインピーダンスアンプコア回路は、それぞれ第1、第2のトランスインピーダンスアンプコア回路の周波数帯域が前記入力電流信号の伝送速度に応じた帯域になるように第1、第2のトランスインピーダンスアンプコア回路の帰還抵抗の値を変化させる周波数帯域制御回路を備えることを特徴とするものである。
本発明によれば、電流信号を入力とする第1のトランスインピーダンスアンプコア回路の平均出力電圧と入力がオープン状態の第2のトランスインピーダンスアンプコア回路の平均出力電圧との電圧差を平均値検出回路で検出することにより、この平均値検出回路の出力信号は、第1のTIAコア出力電圧振幅情報ないし単相−差動変換回路の入力オフセット電圧の情報を示す信号となる。そして、本発明では、利得制御を行うためにフィードバック制御を用い、オフセット制御を行うためにフィードフォワード制御を用いることにより、利得制御のループとオフセット制御のループの干渉を改善することができるので、利得制御とオフセット制御の両制御を行うトランスインピーダンスアンプにおいて短い応答時間での制御を実現することができる。
また、本発明では、平均値検出回路と利得制御回路との間に設けられ、平均値検出回路から出力された電圧に第1の係数を乗算した電圧を利得制御信号として利得制御回路に出力する第1の係数乗算器と、平均値検出回路とオフセット制御回路との間に設けられ、平均値検出回路から出力された電圧に第2の係数を乗算した電圧をオフセット制御信号としてオフセット制御回路に出力する第2の係数乗算器とを設けることにより、利得制御とオフセット制御に用いる制御信号をそれぞれ別個に調整することができるので、利得制御とオフセット制御をより適切かつ高速に実施することができる。
また、本発明では、第1、第2のトランスインピーダンスアンプコア回路のそれぞれに周波数帯域制御回路を設けることにより、第1のトランスインピーダンスアンプコア回路の周波数帯域が適切な帯域になるように調整することができる。入力電流信号はフォトダイオード等の受光素子から得られるので、入力電流信号の伝送速度に応じた周波数帯域制御を行うことは、結果として入力光信号の伝送速度に応じた周波数帯域制御を行うことになる。
本発明の第1の実施の形態に係る局側装置の光受信回路の構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施の形態に係るトランスインピーダンスアンプコア回路の構成を示す回路図である。 本発明の第1の実施の形態に係る単相−差動変換回路の構成を示す回路図である。 本発明の第1の実施の形態に係る単相−差動変換回路の別の構成を示す回路図である。 本発明の第1の実施の形態に係る平均値検出回路の構成を示す回路図である。 本発明の第2の実施の形態に係る局側装置の光受信回路の構成を示すブロック図である。 本発明の第2の実施の形態に係るトランスインピーダンスアンプコア回路の構成を示す回路図である。 帰還抵抗の変化によるトランスインピーダンスアンプコア回路の周波数帯域の変化を示す図である。 パッシブオプティカルネットワークシステムの構成を示すブロック図である。 局側装置に到達する宅側装置からのパケットデータを示す図である。 自動利得制御機能付きトランスインピーダンスアンプを有する局側装置の光受信回路の構成を示すブロック図である。 自動オフセット制御機能付きトランスインピーダンスアンプを有する局側装置の光受信回路の構成を示すブロック図である。 自動利得制御機能および自動オフセット制御機能付きトランスインピーダンスアンプを有する局側装置の光受信回路の構成を示すブロック図である。 フィードバック制御の増幅器におけるフィードバックループ応答時間と低域遮断周波数との関係を示す図である。 AGCループとAOCループの干渉によるトランスインピーダンスアンプの応答時間の長時間化を説明するための図である。
[第1の実施の形態]
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は本発明の第1の実施の形態に係るOLTの光受信回路の構成を示すブロック図である。
図1に示すように、OLTの光受信回路は、従来と同様に受光素子100と、TIAとを有する。TIAは、受光素子100から出力された電流信号INを帰還抵抗Rfの値に比例する利得によって増幅すると同時に電圧信号に変換するトランスインピーダンスアンプコア回路1と、トランスインピーダンスアンプコア回路1と同じ構成で入力がオープン状態のトランスインピーダンスアンプコア回路2と、トランスインピーダンスアンプコア回路1から出力された単相の出力信号を差動信号に変換する単相−差動変換回路3と、単相−差動変換回路3によって変換された信号を差動出力信号OUTP,OUTNとして外部に出力する出力バッファ4と、トランスインピーダンスアンプコア回路1の出力信号の平均値とトランスインピーダンスアンプコア回路2の出力信号の平均値との電圧差を検出信号VCとして出力する平均値検出回路5と、平均値検出回路5から出力された検出信号VCに所定の係数を乗算した電圧を利得制御信号VGとして出力するオペアンプ等の係数乗算器6と、検出信号VCに所定の係数を乗算した電圧をオフセット制御信号VOとして出力するオペアンプ等の係数乗算器7とから構成される。
トランスインピーダンスアンプコア回路1は、増幅器8と、増幅器8の信号出力端子と信号入力端子間を接続する帰還抵抗Rfの値を、利得制御信号VGに応じて変化させる利得制御回路9とから構成される。
同様に、トランスインピーダンスアンプコア回路2は、増幅器10と、増幅器10の信号出力端子と信号入力端子間を接続する帰還抵抗Rfの値を、利得制御信号VGに応じて変化させる利得制御回路11とから構成される。
図2はトランスインピーダンスアンプコア回路1の構成を示す回路図である。図2に示すように、トランスインピーダンスアンプコア回路1は、ベースが信号入力端子に接続された増幅用トランジスタQ1と、ベースが増幅用トランジスタQ1のコレクタに接続され、コレクタに電源電圧VCCが供給され、エミッタが信号出力端子に接続された出力用トランジスタQ2と、ゲートにバイアス電圧VCSが供給され、ドレインが出力用トランジスタQ2のエミッタおよび信号出力端子に接続された電流源トランジスタQ3と、一端に電源電圧VCCが供給され、他端が増幅用トランジスタQ1のコレクタおよび出力用トランジスタQ2のベースに接続されたコレクタ抵抗Rc1と、一端が増幅用トランジスタQ1のエミッタに接続され、他端に電源電圧VEEが供給されるエミッタ抵抗Re1と、一端が電流源トランジスタQ3のソースに接続され、他端に電源電圧VEEが供給されるエミッタ抵抗Re2と、一端が信号出力端子に接続され、他端が信号入力端子に接続された帰還抵抗Rfとから構成される。
増幅用トランジスタQ1とコレクタ抵抗Rc1とエミッタ抵抗Re1とは、エミッタ接地回路を構成し、出力用トランジスタQ2と電流源トランジスタQ3とエミッタ抵抗Re2とは、エミッタフォロア回路を構成している。すなわち、図2に示したトランスインピーダンスアンプコア回路1は、エミッタ接地回路とエミッタフォロア回路と帰還抵抗Rfとを備えたエミッタ接地・並列帰還型の回路構成からなる。エミッタ接地回路とエミッタフォロア回路とは、図1に示した増幅器8を構成している。トランスインピーダンスアンプコア回路1は、信号入力端子から増幅用トランジスタQ1のベースに入力される入力信号IN(電流信号)を、帰還抵抗Rfの値に応じて増幅して、電圧信号に変換し、しかる後、出力用トランジスタQ2のエミッタから、電力増幅した出力信号COP(電圧信号)として低インピーダンスで出力する。なお、エミッタフォロア回路の電流源トランジスタQ3とエミッタ抵抗Re2とは、出力用トランジスタQ2に一定の電流を供給する電流源となっている。本実施の形態において、Q1、Q2にはバイポーラトランジスタを、Q3、Q4には電界効果トランジスタ(FET)を使用しているが、特にQ3にFETを用いると、FETのドレイン−ソース間電圧Vdsが小さくなっても大電流が供給可能という、理想的な電流源とする事ができ、結果的にCOPに大きな出力電圧が出力される場合でも出力波形に歪を生じにくくなるという効果がある。ただし、COPの波形歪がある程度許容される場合はQ3をバイポーラトランジスタで構成してもかまわない。
本実施の形態の帰還抵抗Rfは、ゲートに利得制御信号VGが入力され、ソースがトランスインピーダンスアンプコア回路1の信号出力端子に接続され、ドレインがトランスインピーダンスアンプコア回路1の信号入力端子に接続されたトランジスタQ4と、一端が信号出力端子に接続され、他端が信号入力端子に接続された帰還抵抗Rf1とから構成される。トランジスタQ4は、図1に示した利得制御回路9を構成している。
トランスインピーダンスアンプコア回路2は、電流信号INが入力されず、信号入力端子がオープンになっている点以外は、図2に示したトランスインピーダンスアンプコア回路1と同じ回路構成を有している。これにより、トランスインピーダンスアンプコア回路2は、無入力時のトランスインピーダンスアンプコア回路1の出力信号COPと同じ電圧の出力信号CONを出力する。
図3は単相−差動変換回路3の構成を示す回路図である。単相−差動変換回路3は、ベースが第1の信号入力端子に接続され、トランスインピーダンスアンプコア回路1の出力信号COPが入力されるトランジスタQ5と、ベースが第2の信号入力端子に接続され、トランスインピーダンスアンプコア回路2の出力信号CONが入力されるトランジスタQ6と、ベースにオフセット制御信号VOが入力され、コレクタがトランジスタQ6のコレクタに接続されたトランジスタQ7と、コレクタがトランジスタQ5のコレクタに接続されたトランジスタQ8と、ベースがトランジスタQ6,Q7のコレクタに接続され、コレクタに電源電圧VCCが供給され、エミッタが正相出力端子に接続されたトランジスタQ9と、ベースがトランジスタQ5,Q8のコレクタに接続され、コレクタに電源電圧VCCが供給され、エミッタが反転出力端子に接続されたトランジスタQ10と、一端に電源電圧VCCが供給され、他端がトランジスタQ5,Q8のコレクタおよびトランジスタQ10のベースに接続された負荷抵抗Rl1と、一端に電源電圧VCCが供給され、他端がトランジスタQ6,Q7のコレクタおよびトランジスタQ9のベースに接続された負荷抵抗Rl2と、一端に電源電圧VCCが供給され、他端がトランジスタQ8のベースに接続された抵抗Rb1と、一端がトランジスタQ8のベースに接続され、他端に電源電圧VEEが供給される抵抗Rb2と、一端がトランジスタQ5,Q6のエミッタに接続され、他端に電源電圧VEEが供給され、トランジスタQ5,Q6に一定の電流を供給する電流源I1と、一端がトランジスタQ7,Q8のエミッタに接続され、他端に電源電圧VEEが供給され、トランジスタQ7,Q8に一定の電流を供給する電流源I2と、一端がトランジスタQ9のエミッタおよび正相出力端子に接続され、他端に電源電圧VEEが供給され、トランジスタQ9に一定の電流を供給する電流源I3と、一端がトランジスタQ10のエミッタおよび反転出力端子に接続され、他端に電源電圧VEEが供給され、トランジスタQ10に一定の電流を供給する電流源I4とから構成される。
トランジスタQ9と電流源I3とは、エミッタフォロア回路を構成し、同様にトランジスタQ10と電流源I4とは、エミッタフォロア回路を構成している。
トランジスタQ7,Q8と抵抗Rb1,Rb2と電流源I2とは、差動出力信号OUTP,OUTNのオフセットをキャンセルするオフセット制御回路を構成している。オフセット制御回路は、オフセット制御信号VOに応じて、抵抗Rl1,Rl2に流れる電流値のバランスを変えることで、差動出力信号OUTP,OUTNの直流オフセット電圧を調整する。
図4は単相−差動変換回路3の別の構成を示す回路図である。この図4の単相−差動変換回路3の構成は、図3に示した構成から抵抗Rb1,Rb2を取り去り、トランジスタQ7のベースに正相のオフセット制御信号VOPを入力し、トランジスタQ8のベースに信号VOPを反転させたオフセット制御信号VONを入力するようにしたものである。すなわち、図3に示した構成では、オフセット制御信号VOが単相信号になっているのに対し、図4に示した構成では、オフセット制御信号VOP,VONが差動信号になっている。図3に示した構成を使用するには、係数乗算器7として単相出力のオペアンプを使用すればよく、図4に示した構成を使用するには、係数乗算器7として差動出力のオペアンプを使用すればよい。
なお、図3、図4に示した構成では、いずれもバイポーラトランジスタを使用しているが、電界効果トランジスタを使用しても問題ない。
図5は平均値検出回路5の構成を示す回路図である。平均値検出回路5は、非反転入力端子と反転入力端子の入力電圧差に応じた検出信号VCを出力するオペアンプA1と、一端が第1の信号入力端子に接続され、他端がオペアンプA1の非反転入力端子に接続され、トランスインピーダンスアンプコア回路1の出力信号COPが入力される抵抗R1Pと、一端が第2の信号入力端子に接続され、他端がオペアンプA1の反転入力端子に接続され、トランスインピーダンスアンプコア回路2の出力信号CONが入力される抵抗R1Nと、一端がオペアンプA1の非反転入力端子に接続された抵抗R2Pと、一端がオペアンプA1の反転入力端子に接続された抵抗R2Nと、一端が抵抗R2Pの他端に接続され、他端が接地されたキャパシタCPと、一端が抵抗R2Nの他端に接続され、他端がオペアンプA1の信号出力端子に接続されたキャパシタCNとから構成される。
平均値検出回路5は、トランスインピーダンスアンプコア回路1の出力信号COPの平均値とトランスインピーダンスアンプコア回路2の出力信号CONの平均値との電圧差を検出信号VCとして出力する。図5に示した回路では、抵抗R1P,R2PとキャパシタCPがローパスフィルタ(第1の平均電圧検出手段)を構成しており、トランスインピーダンスアンプコア回路1の出力信号COPの平均値がオペアンプA1の非反転入力端子に入力されるようになっている。同様に、抵抗R1N,R2NとキャパシタCNがローパスフィルタ(第2の平均電圧検出手段)を構成しており、トランスインピーダンスアンプコア回路2の出力信号CONの平均値がオペアンプA1の反転入力端子に入力されるようになっている。
この平均値検出回路5は、オペアンプA1の入力電圧差(信号COPの平均値と信号CONの平均値との電圧差)がゼロになるよう、検出信号VCの値が動く。オペアンプA1の入力電圧差がゼロになると、検出信号VCは一定となる。図5の例では、信号COPの平均値が信号CONの平均値より大きいとき、検出信号VCが上昇し、反対に信号COPの平均値が信号CONの平均値より小さいとき、検出信号VCは低下する。
以下、本実施の形態のTIAの動作についてより詳細に説明する。利得制御回路9を構成するトランジスタQ4は、利得制御信号VGに応じてドレイン−ソース間の抵抗値が連続的に変化する連続可変抵抗となる。このトランジスタQ4は、帰還抵抗Rf1に対して並列に接続されていることから明らかなように、トランスインピーダンスアンプコア回路1の帰還抵抗Rfの抵抗値を連続的に変化させる役割を果たす。
同様に、利得制御回路11は、利得制御信号VGに応じて、トランスインピーダンスアンプコア回路2の帰還抵抗Rfの抵抗値を連続的に変化させる役割を果たす。
受光素子100へ入射する入力光信号のパワーが強くなって、トランスインピーダンスアンプコア回路1の出力信号COPの平均値が大きくなると、検出信号VCが上昇し、利得制御信号VGが上昇するので、トランジスタQ4のドレイン−ソース間の抵抗値が小さくなる。これにより、トランスインピーダンスアンプコア回路1の帰還抵抗Rfの抵抗値(トランジスタQ4と帰還抵抗Rf1の合成の抵抗値)が小さくなるので、トランスインピーダンスアンプコア回路1の利得が小さくなる。トランスインピーダンスアンプコア回路1と同じ動作がトランスインピーダンスアンプコア回路2においても起こり、トランスインピーダンスアンプコア回路2の帰還抵抗Rfの抵抗値が小さくなるので、トランスインピーダンスアンプコア回路1の利得低下と同じ分だけトランスインピーダンスアンプコア回路2の利得が小さくなる。
反対に、入力光信号のパワーが弱くなって、トランスインピーダンスアンプコア回路1の出力信号COPの平均値が小さくなると、検出信号VCが低下し、利得制御信号VGが低下するので、トランジスタQ4のドレイン−ソース間の抵抗値が大きくなる。これにより、トランスインピーダンスアンプコア回路1の帰還抵抗Rfの抵抗値が大きくなるので、トランスインピーダンスアンプコア回路1の利得が大きくなる。同じ動作がトランスインピーダンスアンプコア回路2においても起こり、トランスインピーダンスアンプコア回路2の帰還抵抗Rfの抵抗値が大きくなるので、トランスインピーダンスアンプコア回路1の利得上昇と同じ分だけトランスインピーダンスアンプコア回路2の利得が大きくなる。こうして、本実施の形態では、TIAの出力信号が所望の振幅になるようにAGCを行うことができる。
一方、入力光信号のパワーが強くなって、トランスインピーダンスアンプコア回路1の出力信号COPの平均値が大きくなると、検出信号VCが上昇し、オフセット制御信号VOが上昇するので、図3に示した単相−差動変換回路3においてトランジスタQ7のコレクタ電流が増加し、抵抗Rl2に流れる電流が増加する。その結果、トランジスタQ9のベース電圧が低下し、トランジスタQ9のエミッタ電圧、すなわち単相−差動変換回路3の正相出力端子のバイアス電圧が低下する。このバイアス電圧の低下により、差動出力信号OUTP,OUTNのオフセット量は、ゼロに近づくように抑制される。
反対に、入力光信号のパワーが弱くなって、トランスインピーダンスアンプコア回路1の出力信号COPの平均値が小さくなると、必要なオフセット補償電圧も小さくなる。これにより検出信号VCが低下し、オフセット制御信号VOが低下するので、トランジスタQ7のコレクタ電流が減少する。トランジスタQ7のコレクタ電流が減少すると、単相−差動変換回路3の正相出力端子のバイアス電圧を低下させる効果が弱くなるので、差動出力信号OUTP,OUTNのオフセット電圧を小さくする効果も弱くなる。こうして、本実施の形態では、TIAへの入力電流に応じて、差動信号間のオフセット電圧を適切に補償することが可能となる。
なお、図3の例では、抵抗Rl2に流れる電流のみを調整しているが、図4の例では、抵抗Rl1,Rl2に流れる電流を調整してAOCを行う。すなわち、入力光信号のパワーが強くなると、オフセット制御信号VOPが上昇すると同時に、オフセット制御信号VONが低下するので、図4に示した単相−差動変換回路3においてトランジスタQ7のコレクタ電流が増加し、抵抗Rl2に流れる電流が増加すると同時に、トランジスタQ8のコレクタ電流が減少し、抵抗Rl1に流れる電流が減少する。その結果、トランジスタQ9のベース電圧が低下し、単相−差動変換回路3の正相出力端子のバイアス電圧が低下すると同時に、トランジスタQ10のベース電圧が上昇し、単相−差動変換回路3の反転出力端子のバイアス電圧が上昇する。これらのバイアス電圧の変化により、差動出力信号OUTP,OUTNのオフセット量は、ゼロに近づくように抑制される。反対に、入力光信号のパワーが弱くなると、バイアス電圧の変化が少なくなるので、差動出力信号OUTP,OUTNのオフセット量を抑制する効果も弱くなる。
以上のように、本実施の形態では、トランスインピーダンスアンプコア回路1と同じ構成で入力がオープン状態のトランスインピーダンスアンプコア回路2を用いることで、無入力時のトランスインピーダンスアンプコア回路1の出力信号COPと同じ電圧の出力信号CONを得ることが可能である。また、本実施の形態では、入力が受光素子100に接続されたトランスインピーダンスアンプコア回路1の出力信号COPの平均値と入力がオープン状態のトランスインピーダンスアンプコア回路2の出力信号CONの平均値との電圧差を平均値検出回路5で検出することにより、検出信号VCは、入力信号INの振幅情報と、単相−差動変換回路3の入力オフセット量の情報の両方を示す信号となる。
そして、本実施の形態では、AGCを行うためにフィードバック制御を用い、AOCを行うためにフィードフォワード制御を用いることにより、AGCループとAOCループの干渉を改善することができるので、AGCとAOCの両制御を行うTIAにおいて短い応答時間での制御を実現することができる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。図6は本発明の第2の実施の形態に係るOLTの光受信回路の構成を示すブロック図であり、図1と同一の構成には同一の符号を付してある。
本実施の形態のTIAは、トランスインピーダンスアンプコア回路1a,2aと、単相−差動変換回路3と、出力バッファ4と、平均値検出回路5と、係数乗算器6、7とから構成される。
トランスインピーダンスアンプコア回路1aは、増幅器8と、利得制御回路9と、周波数帯域制御回路12とから構成される。
同様に、トランスインピーダンスアンプコア回路2は、増幅器10と、利得制御回路11と、周波数帯域制御回路13とから構成される。
図7はトランスインピーダンスアンプコア回路1aの構成を示す回路図である。本実施の形態の帰還抵抗Rfは、利得制御回路9を構成するトランジスタQ4と、ゲートに周波数帯域制御信号rate_selが入力され、ドレインがトランスインピーダンスアンプコア回路1aの信号出力端子に接続されたトランジスタQ11と、一端が信号出力端子に接続され、他端がトランスインピーダンスアンプコア回路1aの信号入力端子に接続された帰還抵抗Rf1と、一端がトランジスタQ11のソースに接続され、他端が信号入力端子に接続された帰還抵抗Rf2とから構成される。トランジスタQ11と帰還抵抗Rf2とは、図6に示した周波数帯域制御回路12を構成している。トランスインピーダンスアンプコア回路1aのその他の構成は、トランスインピーダンスアンプコア回路1と同じである。
トランスインピーダンスアンプコア回路2aは、信号入力端子がオープンになっている点以外は、図7に示したトランスインピーダンスアンプコア回路1aと同じ構成を有している。
本実施の形態では、入力光信号の伝送速度に応じてトランスインピーダンスアンプコア回路1aの周波数帯域を制御するための周波数帯域制御信号rate_selが入力される。この周波数帯域制御信号rate_selに応じて帰還抵抗Rfの値を変化させることにより、トランスインピーダンスアンプコア回路1aの周波数帯域が入力光信号の伝送速度に応じた帯域になるようにトランスインピーダンスアンプコア回路1aの利得を調節する制御が行われる。
図8は帰還抵抗Rfの変化によるトランスインピーダンスアンプコア回路1aの周波数帯域の変化を示す図であり、横軸は周波数、縦軸はトランスインピーダンスアンプコア回路1aの開ループ利得である。図8に示すように、帰還抵抗Rfの値をR1,R2,・・・・,Rn(R1>R2>・・・・>Rn)と変えていくと、トランスインピーダンスアンプコア回路1aの周波数帯域はf1,f2,・・・・,fn(f1<f2<・・・・<fn)と変化する。言い換えると、帰還抵抗Rfの値を小さくすると、トランスインピーダンスアンプコア回路1aの利得は小さくなるが、周波数帯域は広くなる。
本実施の形態では、トランジスタQ11のオン/オフによってトランスインピーダンスアンプコア回路1aの帰還抵抗Rfの抵抗値を変化させる。入力光信号の伝送速度が遅いときには(例えば1Gbit/s)、上位の制御装置(不図示)から与える周波数帯域制御信号rate_selによりトランジスタQ11をオフにする。この場合、トランスインピーダンスアンプコア回路1aの帰還抵抗Rfの抵抗値は、主としてトランジスタQ4と帰還抵抗Rf1の合成抵抗によって決まり、トランジスタQ11および帰還抵抗Rf2が帰還抵抗Rfの抵抗値に及ぼす影響は小さくなる。
一方、入力光信号の伝送速度が速いときには(例えば10Gbit/s)、周波数帯域制御信号rate_selによりトランジスタQ11をオンにする。これにより、トランスインピーダンスアンプコア回路1aの帰還抵抗Rfの抵抗値(トランジスタQ4,Q11と帰還抵抗Rf1,Rf2の合成の抵抗値)が小さくなるので、トランスインピーダンスアンプコア回路1aの利得は下がるが、トランスインピーダンスアンプコア回路1aの周波数帯域は広くなる。
なお、トランスインピーダンスアンプコア回路1aと同じ動作がトランスインピーダンスアンプコア回路2aにおいても起こり、周波数帯域制御信号rate_selに応じて、トランスインピーダンスアンプコア回路2aの帰還抵抗Rfの抵抗値が小さくなったり大きくなったりするので、トランスインピーダンスアンプコア回路1aと連動してトランスインピーダンスアンプコア回路2aの周波数帯域が広くなったり狭くなったりする。これにより、トランスインピーダンスアンプコア回路2aは、無入力時のトランスインピーダンスアンプコア回路1aの出力信号COPと同じ電圧の出力信号CONを出力する。
以上のようにして、本実施の形態では、トランスインピーダンスアンプコア回路1aの周波数帯域が入力光信号の伝送速度に応じた帯域になるようにトランスインピーダンスアンプコア回路1aの利得を調節する制御を実現することができる。
本発明は、受光素子において得られた入力電流信号を電圧信号へ変換するトランスインピーダンスアンプに適用することができる。トランスインピーダンスアンプは、高速データ伝送を可能とする光伝送システム、光インターコネクション、パッシブオプティカルネットワークシステム等の光伝送回路において、光信号を電気信号に変換する光受信器として使用される。
1,1a,2,2a…トランスインピーダンスアンプコア回路、3…単相−差動変換回路、4…出力バッファ、5…平均値検出回路、6,7…係数乗算器、8,10…増幅器、9,11…利得制御回路、12,13…周波数帯域制御回路、100…受光素子、TIA…トランスインピーダンスアンプ、A1…オペアンプ、Q1,Q2,Q3,Q4,Q5,Q6,Q7,Q8,Q9,Q10,Q11…トランジスタ、Rb1,Rb2,Rc1,Re1,Re2,Rf,Rf1,Rf2,Rl1,Rl2,R1P,R1N,R2P,R2N…抵抗、CP,CN…キャパシタ、I1,I2,I3,I4…電流源。

Claims (6)

  1. 入力電流信号を帰還抵抗の値に比例する利得によって増幅すると同時に電圧信号に変換する第1のトランスインピーダンスアンプコア回路と、
    この第1のトランスインピーダンスアンプコア回路と同じ構成で入力がオープン状態の第2のトランスインピーダンスアンプコア回路と、
    前記第1のトランスインピーダンスアンプコア回路の出力信号の平均値と前記第2のトランスインピーダンスアンプコア回路の出力信号の平均値との電圧差を検出する平均値検出回路と、
    前記第1のトランスインピーダンスアンプコア回路の出力信号と前記第2のトランスインピーダンスアンプコア回路の出力信号とを入力とし、前記第1のトランスインピーダンスアンプコア回路の出力信号を差動信号に変換する単相−差動変換回路とを有し、
    前記第1、第2のトランスインピーダンスアンプコア回路は、それぞれ前記平均値検出回路の検出結果に応じて、前記第1、第2のトランスインピーダンスアンプコア回路の帰還抵抗の値を変化させる利得制御回路を備え、
    前記単相−差動変換回路は、前記平均値検出回路の検出結果に応じて、前記差動信号のオフセットがゼロになるように前記差動信号の直流電圧を制御するオフセット制御回路を備え、
    前記利得の制御方式としてフィードバック制御を用い、前記オフセットの制御方式としてフィードフォワード制御を用いることを特徴とするトランスインピーダンスアンプ。
  2. 請求項1記載のトランスインピーダンスアンプにおいて、
    さらに、前記平均値検出回路と前記利得制御回路との間に設けられ、前記平均値検出回路から出力された電圧に第1の係数を乗算した電圧を利得制御信号として前記利得制御回路に出力する第1の係数乗算器と、
    前記平均値検出回路と前記オフセット制御回路との間に設けられ、前記平均値検出回路から出力された電圧に第2の係数を乗算した電圧をオフセット制御信号として前記オフセット制御回路に出力する第2の係数乗算器とを備えることを特徴とするトランスインピーダンスアンプ。
  3. 請求項1または2記載のトランスインピーダンスアンプにおいて、
    前記第1、第2のトランスインピーダンスアンプコア回路は、
    それぞれ信号入力端子に接続されたエミッタ接地回路と、
    このエミッタ接地回路から出力される電圧信号を電力増幅して信号出力端子に出力するエミッタフォロア回路と、
    一端が前記信号出力端子に接続され、他端が前記信号入力端子に接続された前記帰還抵抗と、
    前記利得制御回路とを備えることを特徴とするトランスインピーダンスアンプ。
  4. 請求項1または2記載のトランスインピーダンスアンプにおいて、
    前記平均値検出回路は、
    検出結果を出力するオペアンプと、
    前記第1のトランスインピーダンスアンプコア回路の出力信号の平均電圧を前記オペアンプの非反転入力端子に与える第1の平均電圧検出手段と、
    前記第2のトランスインピーダンスアンプコア回路の出力信号の平均電圧を前記オペアンプの反転入力端子に与える第2の平均電圧検出手段とを備えることを特徴とするトランスインピーダンスアンプ。
  5. 請求項1または2記載のトランスインピーダンスアンプにおいて、
    前記単相−差動変換回路は、
    前記第1のトランスインピーダンスアンプコア回路の出力信号と前記第2のトランスインピーダンスアンプコア回路の出力信号とを入力とする第1のトランジスタ対と、
    一端に電源電圧が供給され、他端が前記第1のトランジスタ対の出力端子に接続された1対の負荷抵抗と、
    前記第1のトランジスタ対の出力を入力とし、前記差動信号を出力する1対のエミッタフォロア回路と、
    前記第1のトランジスタ対に一定の電流を供給する第1の電流源と、
    前記オフセット制御回路とを備え、
    前記オフセット制御回路は、
    前記平均値検出回路の検出結果に応じて、前記負荷抵抗に流れる電流量を制御する第2のトランジスタ対と、
    この第2のトランジスタ対に一定の電流を供給する第2の電流源とから構成されることを特徴とするトランスインピーダンスアンプ。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載のトランスインピーダンスアンプにおいて、
    前記第1、第2のトランスインピーダンスアンプコア回路は、それぞれ第1、第2のトランスインピーダンスアンプコア回路の周波数帯域が前記入力電流信号の伝送速度に応じた帯域になるように第1、第2のトランスインピーダンスアンプコア回路の帰還抵抗の値を変化させる周波数帯域制御回路を備えることを特徴とするトランスインピーダンスアンプ。
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