JP4868859B2 - 位置検出装置、位置検出方法及び画像形成装置 - Google Patents

位置検出装置、位置検出方法及び画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、位置検出装置、位置検出方法及び画像形成装置に関し、さらに詳しくは、回転駆動体のエンコーダから出力された信号の計数値と内挿値を加算して検出対象の位置もしくは角度を検出する位置検出装置に関するものである。
従来技術として特許文献1には、アナログのゼロクロスに対しパルスエッジのタイミングで演算値を補正する技術について開示されている。
また、特許文献2には、内挿の位置から象限を検出し、2逓倍のカウンタと内挿の和が「奇数・偶数」によって位相のずれを検出し補正を行う技術について開示されている。
また、特許文献3には、カウント値と内挿値と合成する際、カウンタの最下位Bitによって位相のずれを検出し、内挿値を補正する技術について開示されている。
また、特許文献4には、A相B相の2値化信号と方向判別信号より、180deg周期の内挿値を算出し、方向判別信号により、内挿演算を切換える技術について開示されている。
また、同一出願人より特許文献5として、分解能の異なる2つのエンコーダを備え、分解能の低いエンコーダを分解能の高いエンコーダで補正する方法が開示されている。
また、特許文献6には、エンコーダの2相アナログ出力信号をAD変換し、演算器によって内挿演算を行い内挿値を演算している。また、前記2相アナログ出力信号をコンパレータによって2値化信号化し、2値化信号はカウンタに入力され、信号の立ち上がりと立下りを検出することによって4逓倍されて、カウントする技術について開示され、以上のようにして求められた内挿値とカウント値を合成(加算)することによって高分解能な位置もしくは角度情報を得ている。
特許第3248209号 特許第3513383号 特開平11−295105号公報 特許第2770889号 特開2005−319739公報 特開昭54−19773号公報 特開2002−254743公報
しかしながら、特許文献4に開示されている従来技術は、A相B相の2値化信号と方向判別信号より、180deg周期の内挿値を算出しカウンタの値と合成(加算)して高分解能を得るものである。この従来技術では、アップダウンカウンタにUPパルスDOWNパルスを入れる方式であるため、方向判別信号が必要となっている。そのため、UP用DOWN用の内挿演算が必要となっている。本願では、90deg位相の異なるA相B相の2値化信号を入れることによって4逓倍のUP/DOWNを行うカウンタを対象としているため、90deg周期の内挿値を演算する必要があり、内挿値を演算する範囲が異なることから特許文献4の構成をそのまま適用することはできない。また、特許文献4では、内挿演算にルックアップテーブルを使用する場合においても、180deg周期分(±90deg分)の領域を確保する必要があり、大きな記憶容量を必要としてしまうといった問題がある。
また、カウント値と内挿値を合成(加算)する方法では以下のような問題がある。即ち、アナログ出力信号は環境変動や経時変化によって、2相間の位相差や振幅が変動する。また、2値化信号を作るコンパレータのスレッシュレベルも環境変動や経時変化によって変動する。加えて、アナログ信号は処理回路にローパスフィルタが加えられているためエンコーダの速度によっても振幅が変動する。そのため、2値化信号のパルス幅や2相間の位相が変動してしまう。これらの変動によって、内挿値とカウント値間に位相差が発生することになる。この位相差が発生すると、内挿値とカウント値を合成(加算)したときに、誤差を生じるといった問題がある。
次に、図に基づいて説明を行う。ここでは、4つの象限を1つの象限の内挿演算に変換して内挿値を求めている例である。図11(a)は、A相とB相の90deg位相の異なる正弦波状の信号の内挿演算を図示したものである。A相B相の信号をコンパレータ等で2値化したものがA_pulse、B_pulseである。A相B相の信号からθ=tan-1(X)の内挿演算によって内挿を求め、所定の定数によって位置や角度に変換したものが内挿値である(図11(b)参照)。2値化信号の立ち上がり立下りをカウントした値に内挿値を合成(加算)することによって、高分解能を得る。XはA相とB相のアナログ信号の除算値(B/A)になるが、4象限を1象限に変換しているため、計算対象の象限によって除算の関係は変化する。この関係を図13に示す。この図13は第1象限に変換した場合の例である。
次に位相差によって発生する誤差について説明する。この誤差は、図12中のaとbのタイミングで発生する。現象aはカウント値はUPされたのに内挿値は前の象限にある状態。現象bはカウント値はUPされていないのに内挿値が次の象限にある状態である。このような位相差により、検出される位置もしくは角度は、図4中にあるように象限が切り替わる前後で現象aでは正方向に、現象bでは負方向に誤差が発生する。このような誤差を含んだ値をフィードバックして位置決め制御を行う場合、象限の切換えタイミングで、誤作動を起こしたり制御系が不安定になる可能性がある。
このような内挿値とカウント値間の位相差による誤差を低減するために、特許文献1、2、3が提案されている。
即ち、特許文献1では、アナログ信号のゼロクロスに対して、2値化信号のエッジの進み/遅れを検出し、この検出によって合成(加算)された位置もしくは角度データを−1/+1して誤差を補正している。この従来技術では、図よりAD変換したアナログ信号から判別して0から90degの内挿信号を算出していると考えることはできるが、0から90degの内挿信号を算出している詳細な説明はない。また、位相差の補正は、カウント値の変化量とリサージュの象限を意味するサイクリック値から行っているが、1サンプリング前のカウント値を記憶しておく必要があったり、サイクリック値と比較する演算が複雑であったりする問題がある。加えて、象限を意味するサイクリック値にアナログ値をデジタル変換した値を使用しているため、ノイズ等によって正しくないサイクリック値を算出する可能性がある。
また、特許文献2では、アナログ信号をデジタル変換した値に基づいて象限を検出し、2逓倍のカウンタと内挿の和が「奇数・偶数」によって位相のずれを検出し補正を行っている。従って、象限の判定にアナログ信号をデジタル変換した値を使用していることから、ノイズ等によって間違った象限を選定してしまう可能性があり、これによって、内挿値に誤差が発生してしまう可能性がある。
特許文献3では、カウント値と内挿値と合成する際、カウンタの最下位Bitによって位相のずれを検出し、内挿値を補正している。従って、象限の判定にアナログ信号をデジタル変換した値を使用していることから、ノイズ等によって間違った象限を選定してしまう可能性があり、これによって、内挿値に誤差が発生してしまう可能性がある。
また、安価な装置では、演算器の能力が低いため演算負荷が低いことが要求される。そのため、AD変換したアナログ信号に対して、ノイズ低減効果のあるデジタルフィルタ等の演算をすることが不可能であったり、できるだけ避けることが要求される。それに加えて、インクジェットプリンタの記録紙の送り機構では、印字性能の向上に伴い位置決め性能の向上も要求される。記録紙の送り機構には、一般的にはA相B相のパルスを出力するパルスエンコーダが取付けられている。このパルスエンコーダの出力はカウンタによってカウントして位置もしくは角度として検出されてフィードバック制御される。また位置決め分解能は、機構系の剛性やドライバ特性の問題を除くと、エンコーダの分解能に依存することになる。よって、パルスエンコーダの分解能を向上させれば良い訳であるが、安価なエンコーダは、樹脂製のコードホイールと呼ばれるスリットを記録した円盤と、LEDとスリットとフォトセンサや処理回路等からなるエンコーダセンサより構成されているため、コードホイール上のスリットのピッチ間隔や、エンコーダセンサの製作に限界がある。また、コードホイール径を大きくして1回転あたりのスリット数(パルス数)を多くする方法もあるが、機構のレイアウトの問題や、コードホイール自体の剛性の問題もあり、コードホイールの径の拡大も限界がある。また、減速機構の手前にパルスエンコーダを取付ける方法もあるが、減速機構の特性がフィードバックループに入ってこないため、減速機構の特性を補償できないといった問題がある。以上のように画像形成装置のような製品ではパルスエンコーダの位置決め分解能を向上させることは容易ではない。
安価な装置にアナログエンコーダを使用する例として、特許文献7ではアナログ信号のゼロクロス近傍を取り出して、位置信号の分解能を向上させる方法を提案している。しかし、アナログ信号は速度や環境によって振幅が変動し、振幅の変動は、ゼロクロス近傍の傾きが変化することになるため、制御系の比例ゲインが変動してしまうことを意味する。比例ゲイン変動は制御系を不安定にしたり、位置決め性能が低下してしまう可能性がある。これに対して、内挿演算は、A相B相の振幅が同時に変動すると考えると、アナログ信号の振幅の変化に対してはロバストである。
また、特許文献5では副走査の誤差を低減するために、リニアエンコーダを使用することを提案しているが、このリニアエンコーダのピッチが粗いため、高分解能なロータリエンコーダで補完することを提案している。しかし、リニアエンコーダとロータリエンコーダ間の剛性の問題があり、両エンコーダの位相を合わせることは難しい。また、位相を合わせることが可能であっても、ロータリエンコーダの分解能を向上させるためにはコードホイールの拡大が必要となり、機構レイアウトの問題やコードホイールの剛性の問題から現実的でなくなる。
本発明は、かかる課題に鑑み、エンコーダ等の位置検出器の2相アナログ出力信号を使用した内挿演算値と、2値化信号を使用した4逓倍カウンタの値から高分解能な位置もしくは角度を検出することに加えて、高分解能な位置もしくは角度の誤差をなくす位置検出装置および位置検出方法、それらを搭載した画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明はかかる課題を解決するために、請求項1は、回転駆動体の回転角度や位置、移動体の位置を検出するエンコーダと、該エンコーダから出力される位相の異なるアナログ信号を2値化する2値化手段と、該2値化手段により2値化された夫々のパルス信号のエッジを計数するアップダウンカウンタと、前記アナログ信号を複数ビットのデジタル信号に変換するA/D変換器と、前記2値化手段により2値化された夫々のパルス信号の2値の状態を取得するI/Oポートと、該I/Oポートから取得される夫々のパルス信号の2値状態に基づいて4つの象限を1つの象限に変換して内挿演算を行う内挿演算部と、前記A/D変換器により変換された前記位相の異なるアナログ信号のレベルを夫々A、Bとして、XをAとBの除算値(X=f(A,B))としたときの内挿演算の内挿値をθ=tan −1 (X)として前記内挿演算部により求め、該Xの正負の状態によって、前記アップダウンカウンタの計数値と前記内挿値の位相ずれを検出する位相検出部と、備え、該位相検出部は、前記位相の異なるアナログ信号の何れか一方の正負の状態により、前記位相ずれの方向を検出することを特徴とする。
位相の異なる2値化信号は、作成されるときにヒステリシス特性等が入るためノイズに対して変動しにくい。この特性を内挿演算部の象限判定に適用し、内挿演算を行ことにより、ノイズに強い内挿演算部を備えた位置検出装置を提供することができる。加えて、従来からある4逓倍カウンタを利用するための内挿演算部を備えたものである。
挿演算の内挿値はθ=tan−1(X)により求まる。このXの正負の状態により、位相検出部はアップダウンカウンタの計数値と位相ずれを検出することができる。
また位相検出部は、位相の異なるアナログ信号の何れか一方の正負の状態により、位相ずれの方向を検出することができる。即ち、1つの現象はカウント値はUPされたのに内挿値は前の象限にある状態であり、もう1つの現象はカウント値はUPされていないのに内挿値が次の象限にある状態である。
請求項は、前記位相補正演算部は、前記内挿演算においてθ=tan−1(X)のXの状態が負である場合、前記内挿演算部は内挿演算θ=tan−1(X)に代えてX’=1/Xとしてθ=tan−1(X’)の内挿演算を行い、前記位相検出部により計数値の位相が前記内挿値よりも進んでいることを検出した場合、前記計数値に−1を加算し、前記計数値の位相が前記内挿値よりも遅れていることを検出した場合、前記計数値に+1を加算する位相補正演算部を更に備えたことを特徴とする。
位相ずれ検出によって、位相ずれが検出された場合、内挿演算θ=tan−1(X)に代えて、X’=1/Xとして内挿演算θ=tan−1(X’)を行う。これによって、2値化信号から求めた象限ではなく、A相B相アナログ信号が実際にある象限の内挿値を求めることができる。このアナログ信号の位相に合わせるために、前記位相検出の状態からカウンタ補正の値に基づいてカウント値を補正する。
請求項は、前記位相補正演算部は、前記内挿演算においてθ=tan−1(X)のXの状態が負である場合、前記内挿演算部によりX’=−1/Xとしてθ=tan−1(X’)の内挿演算を行うと共に、前記位相検出部により計数値の位相が前記内挿値よりも進んでいることを検出した場合、前記計数値に−1を加算し、前記計数値の位相が前記内挿値よりも遅れていることを検出した場合、前記計数値に+1を加算することを特徴とする。
内挿演算θ=tan−1(X)にルックアップテーブルを使用する場合、ROM208やRAM209内に占める領域を低減したい要求がある。そのために、Xが負となる領域を無くせば、ルックアップテーブルは半分の領域で済む。よって、位相ずれが検出された場合(Xが負)、内挿演算θ=tan−1(X)に代えて、X’=−1/Xとして内挿演算θ=tan−1(X’)を行う。
請求項は、前記内挿演算部がθ=tan−1(X)もしくはθ=tan−1(X’)の内挿演算をXとθからなるルックアップテーブルを使用して行なう場合、1象限内の分割数をNとすると、前記ルックアップテーブルのXとθの最大値を前記Xの正方向のN−1番目に相当する値、最小値をXの負方向のN/2番目以下に相当する値とすることを特徴とする。
あらかじめθが0〜90degとなる範囲でθ=tan−1(X)を算出する。このとき、θの分解能が仕様値以下となるような、所定の分割数NでX(0〜1の範囲)を分割する。このようにして算出されたθ(n)=tan−1(X(n))を使用して、n=0からn=N−1の範囲のルックアップテーブルを作成する。また、Xの値が負となる演算は位相補正に使用する領域であるため、−90〜0deg全域のルックアップテーブルを必要としない。そこで、負方向は分割数Nに対してN/2以下のルックアップテーブルを用意しておけばよい。
請求項は、前記内挿演算部がθ=tan−1(X)もしくはθ=tan−1(X’)の内挿演算をXの正の範囲とθからなるルックアップテーブルを使用して行なう場合、1象限内の分割数をnとすると、前記ルックアップテーブルのXとθの最大値を前記Xの正方向のn−1番目に相当する値とすることを特徴とする。
θ=tan−1(X)の演算においてXが正の値のみの範囲となるような手段や方法を使用する場合は、ルックアップテーブルはXが正となる範囲を用意すればよい。これによって、ルックアップテーブルの記憶領域を低減できる。
請求項は、回転駆動体の回転角度や位置、移動体の位置を検出するエンコーダから出力される位相の異なるアナログ信号を2値化し、2値化された夫々のパルス信号のエッジを計数してアップダウンし、前記アナログ信号を複数ビットのデジタル信号に変換し、前記2値化された夫々のパルス信号の2値の状態を取得することにより、前記夫々のパルス信号の2値状態に基づいて4つの象限を1つの象限に変換して内挿演算を行う内挿演算ステップと、前記位相の異なるアナログ信号のレベルを夫々A、Bとして、XをAとBの除算値(X=f(A,B))としたときの内挿演算の内挿値をθ=tan −1 (X)として前記内挿演算ステップにより求め、該Xの正負の状態によって、前記パルス信号のエッジの計数値と前記内挿値の位相ずれを検出する位相検出ステップと、を含み、該位相検出ステップは、前記位相の異なるアナログ信号の何れか一方の正負の状態により、前記位相ずれの方向を検出することを特徴とする。
本発明は請求項1と同様な作用効果を奏する。
請求項は、前記位相補正演算ステップは、前記内挿演算においてθ=tan−1(X)のXの状態が負である場合、前記内挿演算ステップは内挿演算θ=tan−1(X)に代えてX’=1/Xとしてθ=tan−1(X’)の内挿演算を行い、前記位相検出ステップにより計数値の位相が前記内挿値よりも進んでいることを検出した場合、前記計数値に−1を加算し、前記計数値の位相が前記内挿値よりも遅れていることを検出した場合、前記計数値に+1を加算する位相補正演算ステップを更に備えたことを特徴とする。
本発明は請求項と同様な作用効果を奏する。
請求項は、前記位相補正演算ステップは、前記内挿演算においてθ=tan−1(X)のXの状態が負である場合、前記内挿演算ステップによりX’=−1/Xとしてθ=tan−1(X’)の内挿演算を行うと共に、前記位相検出ステップにより計数値の位相が前記内挿値よりも進んでいることを検出した場合、前記計数値に−1を加算し、前記計数値の位相が前記内挿値よりも遅れていることを検出した場合、前記計数値に+1を加算することを特徴とする。
本発明は請求項と同様な作用効果を奏する。
請求項は、前記内挿演算ステップがθ=tan−1(X)もしくはθ=tan−1(X’)の内挿演算をXとθからなるルックアップテーブルを使用して行なう場合、1象限内の分割数をNとすると、前記ルックアップテーブルのXとθの最大値を前記Xの正方向のN−1番目に相当する値、最小値をXの負方向のN/2番目以下に相当する値とすることを特徴とする。
本発明は請求項と同様な作用効果を奏する。
請求項10は、前記内挿演算ステップがθ=tan−1(X)もしくはθ=tan−1(X’)の内挿演算をXの正の範囲とθからなるルックアップテーブルを使用して行なう場合、1象限内の分割数をnとすると、前記ルックアップテーブルのXとθの最大値を前記Xの正方向のn−1番目に相当する値とすることを特徴とする。
本発明は請求項と同様な作用効果を奏する。
請求項11は、請求項1乃至5の何れか一項に記載の位置検出装置を備えたことを特徴とする。
インクジェットエンジンに使用されているロータリエンコーダやリニアエンコーダをアナログ出力のセンサとして本発明の位置検出装置を使用することによって、インクジェット記録装置の生産性や安定性や性能を向上させることができる。また本発明を応用することによって位置や角度の情報量が増加し、回転体の速度むらを高精度の検出することができるようになるため、電子写真方式の画像形成装置内の無端ベルトや回転体の駆動にも展開できる。
本発明によれば、位相の異なる2値化信号は、作成されるときにヒステリシス特性等が入るためノイズに対して変動しにくい。この特性を内挿演算部の象限判定に適用し、内挿演算を行ことにより、ノイズに強い内挿演算部を備えた位置検出装置を提供することができる。加えて、従来からある4逓倍カウンタを利用するための内挿演算部を備えた位置検出装置を提供することができる。
以下、本発明を図に示した実施形態を用いて詳細に説明する。但し、この実施形態に記載される構成要素、種類、組み合わせ、形状、その相対配置などは特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する主旨ではなく単なる説明例に過ぎない。
図1は本発明の実施形態に係る位置検出装置の構成ブロック図である。この位置検出装置200は、モータ(M)(回転駆動体)201の回転角度を検出するエンコーダ(ENC)202と、エンコーダ202から出力される位相の異なるアナログ信号A、Bを2値化する2値化回路(2値化手段)203と、2値化回路203により2値化された夫々のパルス信号A−pulse、B−pulseのエッジを計数するアップダウンカウンタ204と、アナログ信号A、Bを複数ビットのデジタル信号に変換するA/Dコンバータ(A/D変換器)206と、2値化回路203により2値化された夫々のパルス信号A−pulse、B−pulseの2値の状態を取得するI/Oポート205と、アップダウンカウンタ204、I/Oポート205及びA/Dコンバータ206の各信号に基づいて内挿演算、位相検出及び位相補償を演算する演算器207と、演算プログラム等を記憶するROM208と、データを配置するRAM209と、を備えて構成される。尚、演算器207は、I/Oポート205から出力される夫々のパルス信号の2値状態に基づいて4つの象限を1つの象限に変換して内挿演算を行う内挿演算部210と、アップダウンカウンタ204の計数値と内挿値の位相ずれを検出する位相検出部211と、位相検出部211により計数値の位相の遅れ、進みに基づいて位相を補正する位相補正演算部212と、を備えている。
次に、位置検出装置200の動作について説明する。モータ201の回転軸にはロータリエンコーダ202が取り付けられている。ロータリエンコーダ202はモータの回転角度を検出し、位相が90deg異なる正弦波もしくは正弦波に近いA相B相のアナログ信号を出力する。A相B相のアナログエンコーダ信号は2値化回路203に入力される。2値化回路203では、コンパレータ等からなる回路によって所定の電圧のスレッシュレベルで0もしくは1のパルス信号に変換される。また、一般的に2値化回路中では、アナログ信号のノイズに対してロバストとするために、スレッシュレベルにヒステリシス特性を持たせている。これによって、パルス信号のエッジでのチャタリングによる信号レベルの異常動作を防ぐことができる。またパルス信号A−pulse、B−pulseはそれぞれのパルスのエッジを検出することによって、4逓倍を行うアップダウンカウンタ204に入力され、UP/DOWNカウントされる。このカウント値に所定の定数を乗じることによって、検出対象の回転角度もしくは位置を検出することができる。尚、アップダウカウンタ204は2相のエッジを検出する方法の他に、エンコーダ周期よりも十分に速い基準クロックによって2相の信号の遷移状態を検出することにより4逓倍カウントすることも可能である。アップダウカウンタ204のカウントデータは演算器207に取り込まれる。また、パルス信号A−pulse、B−pulseはI/O205のインポートから演算器207に2値の状態を取り込まれる。ロータリエンコーダ202の出力のA相B相のアナログ信号は、2値化回路203に加えてA/Dコンバータ206にも入力される。A/Dコンバータ206では、A相B相のアナログ信号を数bitのデジタル信号に変換し、演算器207に取り込まれる。演算器207のBUSにはROM208、RAM209が配置されており、ROM208内のプログラムやRAM209に配置されたデータに基づいて演算が実行される。演算プログラムは、高速化のためにRAM209上で実行してもよい。また、演算器207はCPUやDSP等から構成され、エンコーダ信号処理専用の物でも制御演算や他の演算プログラムとタイムシェアされて使用されていても良い。また、図1には図示しないホストCPUとの通信手段や周辺機器とのインタフェースが備えられていても良い。
また上記では、パルス信号の2値の状態をI/Oポート205より取得するとしているが、ASIC等によって前記カウンタ204等を含んだ周辺回路を構成し、そのASIC等の周辺回路より演算器207が直接2値信号の状態をレジスタ等を通して読み取れる構成でも良い。
また、ロータリエンコーダ202はモータ201の回転軸と同軸上でなく、伝達機構の途中や制御したい軸上に取り付けられていても良い。また、図1では回転系を対象として説明しているが、図2にあるような直動ステージ110でも良い。この場合、エンコーダはモータ軸と同軸上のロータリエンコーダでもキャリッジ112に取り付けられたリニアエンコーダ114でも良い。モータ113の回転はボールねじ111等によって回転運動を直線運動に変換され、キャリッジ112を駆動する。キャリッジ112の動きはリニアエンコーダ114によって位置情報として検出される。
次に、本発明の内挿演算について説明する。I/Oポート205を介して演算器207はA相B相の2値化信号の状態を取得し、図3に示すロジックに基づいて内挿演算を行う。本発明の内挿演算は、I〜IVの象限を第1象限(象限I)に変換するものである。図3を参照して説明する。
1)A−pulse=High、B−pulse=Highの時は、A相B相のアナログ信号のリサージュが象限Iにある。この時の内挿演算は、θ=tan-1(B/A)となる。式中のAとBはA/Dコンバータ206によって取り込まれデジタル変換されたA相B相のアナログ信号であり、A相B相アナログ信号は、前記2値化信号を取り込むのとほぼ同時のタイミングで、A/Dコンバータ206により数bitのデジタル信号に変換し、演算器207に取り込まれている。
2)A−pulse=Low、B−pulse=Highの時は、A相B相のアナログ信号のリサージュが象限IIにある。この時の内挿演算は、θ=tan-1(−A/B)となる。
3)A−pulse=Low、B−pulse=Lowの時は、A相B相のアナログ信号のリサージュが象限IIIにある。この時の内挿演算は、θ=tan-1(−B/−A)=tan-1(B/A)となる。
4)A−pulse=High、B−pulse=Lowの時は、A相B相のアナログ信号のリサージュが象限IVにある。この時の内挿演算は、θ=tan-1(A/−B)=tan-1(−B/A)となる。
この内挿演算によって、図4に示される内挿値(象限の切り替わりごとに変化する鋸状の信号)が算出される。
上記の内挿演算は、演算器207中に内挿演算部210として構成される。ここでは、内挿演算を第1象限(象限I)に変換するものとして説明したが、別の象限1つに変換しても良い。また、図3はアナログ信号が正の場合に2値化信号がHighに、アナログ信号が負の場合にLowとなるものとして、内挿演算の式を説明したが、2値信号のロジックが反転している場合もある。加えて、変換する象限が異なる場合は、tan-1の式も異なってくる。
次に、本発明の位相検出について説明する。上記内挿演算ではθ=tan-1(X)のXを求める演算を象限によって変更することを説明したが、図3に基づいて算出したXが負の値である場合、A相B相の2値化信号によって選択された象限ではないことになる。よって、前記Xが負である場合、カウント値と内挿値に位相ずれが発生していることになる。位相ずれが検出された場合、2値化回路のスレッシュレベルやヒテリシス特性の調整等を行うことによって、カウント値と内挿値の位相ずれを低減することが可能になる。
次に、位相検出に加えて、以下では、位相ずれの方向(進み/遅れ)の検出を説明する。演算器207では、内挿演算において2値化信号A−pulse、B−pulseの状態から現在の象限が検出できている。前記現在の象限と、A相アナログもしくはB相アナログ信号どちらか一方の正負の状態から位相ずれの状態を検出する。上記で説明した位相検出において、位相ずれがあることを判定した後、図5に示す判定演算を行う。まず、図12により位相ずれの定義を行う。回転方向は、正の方向でカウントUPする方向を考える。
現象a:カウント値はカウントUPされたが内挿値は前の象限にある(カウント値の進み)。
現象b:カウンタはカウントUPされていないが内挿値は次の象限にある(カウント値の遅れ)。
次に、図5を参照してA相アナログ信号を使用して判定する例を説明する。図5にはB相アナログ信号を使用する場合についても合わせて記載してある。
1)内挿演算によって象限Iであるとき、A相アナログ信号が正であれば、現象a(カウント値の進み)となる。A相アナログ信号が負であれば、現象b(カウント値の遅れ)となる。
2)象限IIであるとき、A相アナログ信号が正であれば、現象a(カウント値の進み)となる。A相アナログ信号が負であれば、現象b(カウント値の遅れ)となる。
3)象限IIIであるとき、A相アナログ信号が負であれば、現象a(カウント値の進み)となる。A相アナログ信号が正であれば、現象b(カウント値の遅れ)となる。
4)象限IVであるとき、A相アナログ信号が負であれば、現象a(カウント値の進み)となる。A相アナログ信号が正であれば、現象b(カウント値の遅れ)となる。
以上のように位相ずれの状態を検出し、2値化回路のスレッシュレベルやヒテリシス特性の調整等を行うことによって、カウント値と内挿値の位相ずれを低減することが可能になる。上記の位相検出は、演算器207中に位相検出部211として構成される。
次に、位相のずれを検出したことに基づいて値を補正する位相補正演算について説明する。本発明では、アナログ信号の位相を基準として、カウント値を補正するものとする。位相ずれ検出によって、位相ずれが検出された場合、内挿演算θ=tan-1(X)に代えて、X’=1/Xとして内挿演算θ=tan-1(X’)を行う。これによって、2値化信号から求めた象限ではなく、A相B相アナログ信号が実際にある象限の内挿値を求めることができる。このアナログ信号の位相に合わせるために、前記位相検出の状態から図5に示すカウンタ補正の値に基づいてカウント値を補正する。
1)現象aを検出:カウント値を−1する。
2)現象bを検出:カウント値を+1する。
また、内挿演算θ=tan-1(X)にルックアップテーブルを使用する場合、ROM208やRAM209内に占める領域を低減したい要求がある。そのために、Xが負となる領域を無くせば、ルックアップテーブルは半分の領域で済む。よって、位相ずれが検出された場合、内挿演算θ=tan-1(X)に代えて、X’=−1/Xとして内挿演算θ=tan-1(X’)を行う。位相補正演算は上記説明と同様に行う。上記の位相補正演算は、演算器207中に位相補正演算部212として構成される。
次に本願のルックアップテーブルについて説明する。あらかじめθが0〜90degとなる範囲でθ=tan-1(X)を算出する。このとき、θの分解能が仕様値以下となるような、所定の分割数NでX(0〜1の範囲)を分割する。このようにして算出されたθ(n)=tan-1(X(n))を使用して、n=0からn=N−1の範囲のルックアップテーブルを作成する。また、Xの値が負となる演算は位相補正に使用する領域であるため、−90〜0deg全域のルックアップテーブルを必要としない。そこで、負方向は分割数Nに対してN/2以下のルックアップテーブルを用意しておけばよい。
ルックアップテーブルでは、Xの値によって、tan-1(X)の記憶領域の番地nを参照することによって、θの値を検出できる。
ここでは、XをN分割することを説明したが、よりルックアップテーブルの領域を小さくするためには、θをθの分解能以下の等間隔でM分割する方法もある(M>>N)。しかし、この場合は、Xが等間隔でなくなるためルックアップテーブルを検索するための演算負荷が大きくなる。また、θ=tan-1(X)の演算においてXが正の値のみの範囲となるような手段や方法を使用する場合は、ルックアップテーブルはXが正となる範囲を用意すればよい。これによって、ルックアップテーブルの記憶領域を低減できる。尚、ルックアップテーブルはROM208やRAM209内にあらかじめ用意しておくことによって実現が可能である。
以上のようにして求められたカウント値countと内挿値θから角度や位置に変換するためには、
position=A×count+B×θ (1)
の演算を行えばよい。ここで、AとBは変換用の係数である。これによって、従来カウント値countしか検出できなかったものに対して、カウント値を内挿値θで補完でき、位置や角度の検出分解能を向上させることができる。この値をフィードバック、もしくは速度情報に変換してフィードバックすることによって、情報量が増加し制御系の安定化や高性能化を図ることができる。
次に、演算器207の動作を説明する。演算器207はアップダウンカウンタ204やI/Oポート205、A/Dコンバータ206より各データをデジタルデータに変換して取得する。各データは、同期クロックによるデータラッチ手段や演算器のもつタイマー割り込み等によって管理され、ほぼ同期したタイミングで読み込まれる。演算器207はROM208やRAM209にあるプログラムによって図6のフローチャートに示すステップで内挿演算を行い、位相補正演算を行う。
図6は演算器の動作を説明するフローチャートである。まず、デジタル変換されたA相B相アナログ信号と2値化信号を使用して内挿演算が実行される(S2)。続いて、内挿演算のθ=tan-1(X)のXの符号によって位相のずれを検知し、位相ずれの現象a現象bを検知する(S3)。位相ずれが無いとステップS9に進む。一方ステップS4で位相ずれがあると、位相ずれの現象がaかbかを判定する(S5)。現象a(カウント値の進み)であることを判定すると、カウント値を−1する(S6)。一方、ステップS5で現象bである場合、カウント値を+1する(S7)。次に、θ=tan-1(X)のXを変更し内挿値を求める(S8)。そして求められたカウント値と内挿値に所定の変換係数A、Bを乗算した後、加算する(S9)ことによって、位置や角度の検出分解能を向上させることができる。
図7は、本発明に係る紙搬送装置を備えたインクジェット記録装置の一例を示す断面構成図である。この図に示すインクジェット記録装置100は、プリンタ部50の上方にスキャナ部30を配置し、複写装置として構成されている。スキャナ部30とプリンタ部50の間には排紙部40が形成されている。
スキャナ部30は、コンタクトガラス31の下方に走査手段32が走行可能に配設されており、光源により照明された原稿からの反射光をミラー・レンズ等を介してCCD33に導き、原稿画像の読み取りが行われる。コンタクトガラス31の上方には、圧板34が開閉可能に設けられている。
プリンタ部50において、下方に配置された給紙カセット27から排紙部40に到る記録紙搬送路が図に一点鎖線で示すように形成され、その記録紙搬送路中の所定個所に搬送ローラ25が適宜設置されている。なお、符号24は給紙ローラ、符号26は排紙ローラである。また、手差しトレイ28が装置側面に設けられ、この手差しトレイ28からも給紙ローラ29を介して記録紙が給送される。
インクジェットエンジン20は記録紙搬送装置1を有しており、本実施形態では静電吸着ベルトを用いて記録紙を副走査方向に搬送するシステムを採用している。静電吸着ベルトによる搬送システムは従来のローラ搬送方式に比べて安定した紙送りが可能である。記録紙搬送装置1の上に位置するキャリッジ21は、印字ヘッド22を搭載して主走査方向(図面に垂直な方向)に往復移動し、ヘッド22からインク滴を吐出して印字を行う。本例の印字ヘッド22はシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(Bk)の各色毎に1ヘッドの4ヘッド構成である。ただしヘッド数はこれに限らず、2色で1ヘッドの2ヘッド構成等でも良い。また、主走査方向に往復移動しないラインヘッドでも良い。
本例のインクジェット記録装置100は、各色インクカートリッジ23を印字ヘッドとは別に搭載し、このカートリッジ23内のインクが図示しない供給チューブを介して印字ヘッド22に供給される。各色インクカートリッジをヘッドとは別に搭載する方式は、プリントの高速化に伴うインク消費の増大に対応する大容量タイプのカートリッジを使用可能であり、ビジネスユーズに適した方式である。ただしインク供給方式は、ヘッドとカートリッジ一体のタイプの構成でも良い。
図8は、記録紙搬送装置1の構成を詳しく示す詳細図である。この図において、記録紙を副走査方向に搬送する搬送手段としての静電吸着ベルト2は無端ループ状に形成され、搬送ローラ3とテンションローラ4とに掛け渡されている。静電吸着ベルト2に電荷を付与する帯電ローラ5、静電吸着ベルト2を除電するための除電ブラシ6、静電吸着ベルト2をクリーニングするためのクリーニングブレード7が、それぞれ静電吸着ベルト2の外周面に圧接されている。帯電ローラ5、除電ブラシ6及びクリーニングブレード7は、ブラケット16に支持されている。ブラケット16には、クリーニングブレード7により静電吸着ベルト2から除去した紙粉やインク汚れ等を貯留する回収部が設けられている。
加圧板14に支持された加圧コロ13が、搬送ローラ3に対向して配置されている。加圧板14の先端には先端加圧コロ15が支持されている。この先端加圧コロ15は、静電吸着ベルト2の上辺部の内側に配置されたプラテン10(図9参照)に対し、静電吸着ベルト2を押し付ける働きをする。
搬送ローラ3の側方には入口ガイド部材35が配置されており、給紙部から給送されてきた記録紙を、搬送ローラ3(静電吸着ベルト2)と加圧板14の間に案内する。静電吸着ベルト2の上面に静電的に吸着された記録紙は、図において反時計回りに回動する静電吸着ベルト2によって図の右から左方向、すなわち副走査方向に搬送される。
テンションローラ4の下流側には、排紙ローラ17と拍車18からなる排紙ローラ対が設けられている。テンションローラ4部には分離爪19が設けられており、分離爪19によって静電吸着ベルト2から分離された記録紙は、排紙ローラ17と拍車18からなる排紙ローラ対によって下流側に送られる。
搬送ローラ3の軸には、コードホイール8が装着されている。コードホイール8には図示しないスリットが形成されており、該スリットを検出するための透過型のエンコーダセンサ9が設けられている。コードホイール8とセンサ9で、ロータリエンコーダを構成する。
図10は上記で説明した記録紙搬送装置にも使用されているベルト搬送機構の伝達機構図である。モータ221が発生した駆動力は、モータプーリ222とタイミングベルト224と搬送ローラ3の軸の片端面に取り付けられているプーリ223からなる減速機構を介して、搬送ローラ3へと伝達される。前記コードホイール8は、プーリ223と同軸上もしくはプーリ223が取り付けられている搬送ローラ3の軸の片端面とは反対となる片端面に取り付けられている。また、エンコーダセンサとコードホイールからなるロータリエンコーダはモータ軸と同軸上に取り付けられていても良い。
また、静電吸着ベルトの動きを直接検出するリニアスケールを使用する場合を説明する。コードホイールやエンコーダセンサに代えて、静電吸着ベルト2の裏面には図示しないリニアスケールが形成されている。リニアスケールは、例えばベルト裏面へのアルミ蒸着により形成する(アルミ蒸着してレーザで飛ばして縞模様を形成する)ことができる。使用するリニアスケールはフォトマスクにより製作したもの等、多々あるが製造方法は限定しない。このリニアスケールは、ベルト裏面に配置されたプラテン10により邪魔されない所定部位に設けられたものである。ベルト2のループ内には、上記リニアスケールを読み取るための反射型のエンコーダセンサ11が配置されている。ベルト裏面に形成されたリニアスケールとセンサ11で、リニアエンコーダを構成する。また、本例では、ベルト裏側にリニアスケールを形成したが、ベルト表面やベルト端面等ベルトの位置が計測できる構成であれば良い。
上記のようなインクジェットエンジンに使用されているロータリエンコーダやリニアエンコーダをアナログ出力のセンサとし、本願の構成や動作・方法を使用することによってインクジェット記録装置の生産性や安定性や性能を向上させることができる。
ここでは、間欠駆動される機構を搭載したインクジェット記録装置について説明したが、本願を応用することによって位置や角度の情報量が増加し、回転体の速度むらを高精度の検出することができるようになるため、電子写真方式の画像形成装置内の無端ベルトや回転体の駆動にも展開できる。
以上の通り本発明によれば、位相の異なる2値化信号は、作成されるときにヒステリシス特性等が入るためノイズに対して変動しにくい。この特性を内挿演算部の象限判定に適用し、内挿演算を行ことにより、ノイズに強い内挿演算部を備えた位置検出装置を提供することができる。加えて、従来からある4逓倍カウンタを利用するための内挿演算部210を備えた位置検出装置200を提供することができる。
また、簡単な演算によって位相ずれを検出できる位相検出部211を備えた位置検出装置200を提供することができる。
また、簡単な演算によりカウント値と内挿値の位相ずれの方向を検出できる位相検出部211を備えた位置検出装置200を提供することができる。
また、カウント値と内挿値の位相ずれを検出した場合の演算手段と、カウント値の補正手段を備えた位置検出装置200を提供することができる。
また、内挿演算に負の演算を行わないようにした演算手段を備え、より演算を単純化もしくはルックアップテーブル等の記憶手段の容量を低減できる位置検出装置200を提供することができる。
また、ルックアップテーブルを使用し、かつ、ルックアップテーブルの記憶領域を制限することによって、演算負荷の低減と記憶領域の低減を可能とする内挿演算部210を備えた位置検出装置200を提供することができる。
また、ルックアップテーブルを使用し、かつ、ルックアップテーブルの記憶領域を正の範囲に限定することによって、演算負荷の低減と、より記憶領域の低減を可能とする内挿演算部210を備えた位置検出装置200を提供することができる。
また、請求項1乃至7の位置検出装置200又は請求項8乃至14の位置検出方法を備えることによって、ノイズに強く安定で、パルスエンコーダを使用する場合と比較して大幅なコストアップを伴わず高分解能化が可能となり、高精度な画像を形成できる画像形成装置を提供することができる。
本発明の実施形態に係る位置検出装置の構成ブロック図である。 直動ステージの動作を説明するための図である。 各象限におけるA、Bパルスと内挿演算の関係を示す図である。 位相差により、検出される位置もしくは角度が誤差を発生する様子を示すタイミングチャートである。 判定演算の一覧を示す図である。 本発明の演算器の動作を説明するフローチャートである。 本発明に係る紙搬送装置を備えたインクジェット記録装置の一例を示す断面構成図である。 記録紙搬送装置の構成を詳しく示す詳細図である。 静電吸着ベルト部分の拡大図である。 ベルト搬送機構の伝達機構図である。 A相とB相の90deg位相の異なる正弦波状の信号の内挿演算の図である。 誤差の種類を説明する模式図である。 対象の象限と内挿演算の関係を示す図である。
符号の説明
200 位置検出装置、201 モータ、202 エンコーダ、203 2値化回路、204 アップダウンカウンタ、205 I/Oポート、206 A/Dコンバータ、207 演算器、208 ROM、209 RAM、210 内挿演算部、211 位相検出部、212 位相補正演算部

Claims (11)

  1. 回転駆動体の回転角度や位置、移動体の位置を検出するエンコーダと、該エンコーダから出力される位相の異なるアナログ信号を2値化する2値化手段と、該2値化手段により2値化された夫々のパルス信号のエッジを計数するアップダウンカウンタと、前記アナログ信号を複数ビットのデジタル信号に変換するA/D変換器と、前記2値化手段により2値化された夫々のパルス信号の2値の状態を取得するI/Oポートと、該I/Oポートから取得される夫々のパルス信号の2値状態に基づいて4つの象限を1つの象限に変換して内挿演算を行う内挿演算部と、前記A/D変換器により変換された前記位相の異なるアナログ信号のレベルを夫々A、Bとして、XをAとBの除算値(X=f(A,B))としたときの内挿演算の内挿値をθ=tan−1(X)として前記内挿演算部により求め、該Xの正負の状態によって、前記アップダウンカウンタの計数値と前記内挿値の位相ずれを検出する位相検出部と、備え、
    該位相検出部は、前記位相の異なるアナログ信号の何れか一方の正負の状態により、前記位相ずれの方向を検出することを特徴とする位置検出装置。
  2. 前記位相補正演算部は、前記内挿演算においてθ=tan−1(X)のXの状態が負である場合、前記内挿演算部は内挿演算θ=tan−1(X)に代えてX’=1/Xとしてθ=tan−1(X’)の内挿演算を行い、前記位相検出部により計数値の位相が前記内挿値よりも進んでいることを検出した場合、前記計数値に−1を加算し、前記計数値の位相が前記内挿値よりも遅れていることを検出した場合、前記計数値に+1を加算する位相補正演算部を更に備えたことを特徴とする請求項1に記載の位置検出装置。
  3. 前記位相補正演算部は、前記内挿演算においてθ=tan−1(X)のXの状態が負である場合、前記内挿演算部によりX’=−1/Xとしてθ=tan−1(X’)の内挿演算を行うと共に、前記位相検出部により計数値の位相が前記内挿値よりも進んでいることを検出した場合、前記計数値に−1を加算し、前記計数値の位相が前記内挿値よりも遅れていることを検出した場合、前記計数値に+1を加算することを特徴とする請求項1に記載の位置検出装置。
  4. 前記内挿演算部がθ=tan−1(X)もしくはθ=tan−1(X’)の内挿演算をXとθからなるルックアップテーブルを使用して行なう場合、1象限内の分割数をNとすると、前記ルックアップテーブルのXとθの最大値を前記Xの正方向のN−1番目に相当する値、最小値をXの負方向のN/2番目以下に相当する値とすることを特徴とする請求項2に記載の位置検出装置。
  5. 前記内挿演算部がθ=tan−1(X)もしくはθ=tan−1(X’)の内挿演算をXの正の範囲とθからなるルックアップテーブルを使用して行なう場合、1象限内の分割数をnとすると、前記ルックアップテーブルのXとθの最大値を前記Xの正方向のn−1番目に相当する値とすることを特徴とする請求項3に記載の位置検出装置。
  6. 回転駆動体の回転角度や位置、移動体の位置を検出するエンコーダから出力される位相の異なるアナログ信号を2値化し、2値化された夫々のパルス信号のエッジを計数してアップダウンし、前記アナログ信号を複数ビットのデジタル信号に変換し、前記2値化された夫々のパルス信号の2値の状態を取得することにより、前記夫々のパルス信号の2値状態に基づいて4つの象限を1つの象限に変換して内挿演算を行う内挿演算ステップと、前記位相の異なるアナログ信号のレベルを夫々A、Bとして、XをAとBの除算値(X=f(A,B))としたときの内挿演算の内挿値をθ=tan−1(X)として前記内挿演算ステップにより求め、該Xの正負の状態によって、前記パルス信号のエッジの計数値と前記内挿値の位相ずれを検出する位相検出ステップと、を含み、
    該位相検出ステップは、前記位相の異なるアナログ信号の何れか一方の正負の状態により、前記位相ずれの方向を検出することを特徴とする位置検出方法。
  7. 前記位相補正演算ステップは、前記内挿演算においてθ=tan−1(X)のXの状態が負である場合、前記内挿演算ステップは内挿演算θ=tan−1(X)に代えてX’=1/Xとしてθ=tan−1(X’)の内挿演算を行い、前記位相検出ステップにより計数値の位相が前記内挿値よりも進んでいることを検出した場合、前記計数値に−1を加算し、前記計数値の位相が前記内挿値よりも遅れていることを検出した場合、前記計数値に+1を加算する位相補正演算ステップを更に備えたことを特徴とする請求項6に記載の位置検出方法。
  8. 前記位相補正演算ステップは、前記内挿演算においてθ=tan−1(X)のXの状態が負である場合、前記内挿演算ステップによりX’=−1/Xとしてθ=tan−1(X’)の内挿演算を行うと共に、前記位相検出ステップにより計数値の位相が前記内挿値よりも進んでいることを検出した場合、前記計数値に−1を加算し、前記計数値の位相が前記内挿値よりも遅れていることを検出した場合、前記計数値に+1を加算することを特徴とする請求項6に記載の位置検出方法。
  9. 前記内挿演算ステップがθ=tan−1(X)もしくはθ=tan−1(X’)の内挿演算をXとθからなるルックアップテーブルを使用して行なう場合、1象限内の分割数をNとすると、前記ルックアップテーブルのXとθの最大値を前記Xの正方向のN−1番目に相当する値、最小値をXの負方向のN/2番目以下に相当する値とすることを特徴とする請求項7に記載の位置検出方法。
  10. 前記内挿演算ステップがθ=tan−1(X)もしくはθ=tan−1(X’)の内挿演算をXの正の範囲とθからなるルックアップテーブルを使用して行なう場合、1象限内の分割数をnとすると、前記ルックアップテーブルのXとθの最大値を前記Xの正方向のn−1番目に相当する値とすることを特徴とする請求項8に記載の位置検出方法。
  11. 請求項1乃至5の何れか一項に記載の位置検出装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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