JP4867756B2 - 電子メール転送システム、中継局、及び、移動体通信網 - Google Patents

電子メール転送システム、中継局、及び、移動体通信網 Download PDF

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Description

本発明は電子メール転送システム、中継局、及び、移動体通信網に関し、例えば、インターネット上のISP(Internet Service Provider)メールサーバ又は企業内メールサーバと、列車内の乗客の情報通信端末(以下、ユーザ端末と呼ぶ)との間で、電子メール(以下、単にメールと呼ぶ)を授受する列車乗客向けのメール転送システムに適用し得るものである。
従来、列車乗客向けの電子メール転送システムとして、特許文献1に記載のものが提案されている。
この特許文献1に記載のシステムは、地上と列車との通信は、駅舎ではスポット的に高速無線伝送路を用い、その他の場所では、低速無線伝送路を常時用いて行なうことを基本とする。
ここで、添付ファイル付きメールは、駅舎に設置されるミリ波などのスポット的な高速無線伝送路(以下、スポット高速無線伝送路と呼ぶ)を用いて転送し、添付ファイルを伴わないテキストメールは、その他の場所に設置される漏洩同軸ケーブル(Leaky CoaXial cable:以下、LCXケーブルと呼ぶ)や携帯電話や衛星通信システムなどの常時通信可能な低速無線伝送路(以下、常時低速無線伝送路と呼ぶ)を用いて転送する。
特開2004−356967号公報(第4の実施形態)
ところで、メールに添付されるファイルは、Microsoft Office(登録商標)に代表されるドキュメントファイルや、動画、静止画などの画像ファイルや、プログラム実行ファイルなど多種多様であり、添付ファイルが有るからといって1通当たりのメール全体のサイズが大きいとは限らない。また、テキストメールにおいても、返信時に受信メールを本文内(テキスト内)で引用する場合があり、何度かやり取りされると1通当たりのメールのサイズは大きくなる。
特許文献1の記載技術において、1通当たりのテキストメールのサイズが大きい場合には、1通当たりの通信時間が長くなって、常時低速無線伝送路を適切にかつ有効に利用できず、逆に、テキストメールの全体量が少ない場合には常時低速無線伝送路を介した通信に空き時間が生じることもあって、常時低速無線伝送路を適切にかつ有効に利用できないという課題があった。このようなときに、スポット高速無線伝送路を利用する転送待ちの添付ファイル付きメールが多いならば、常時低速無線伝送路を適切にかつ有効に利用できないという課題は一段と目立つものとなる。
そのため、2種類のうち狭帯域の無線伝送路を適切かつ有効に利用することができる、2種類の無線伝送路を利用する電子メール転送システム、中継局、及び、移動体通信網が望まれている。
第1の本発明は、固定された固定通信網と、上記固定通信網に接続された複数の中継局と、所定の経路を移動可能な移動体に構築された移動体通信網とを備え、上記固定通信網と上記移動通信網とが上記中継局のいずれかを経由して無線により電子メールを転送する電子メール転送システムにおいて、(1)上記各中継局が、(1−1)第1の通信範囲内において上記移動通信網と、無線通信が可能な第1の無線通信方式に従った無線通信を実行する第1の無線通信手段と、(1−2)上記第1の通信範囲より狭い第2の通信範囲内において、上記移動通信網と、上記第1の無線通信方式より広帯域で無線通信が可能な第2の無線通信方式に従った無線通信を実行する第2の無線通信手段と、(1−3)上記第1の無線通信手段が上記移動通信網へ送信するのを待ち受けている電子メールを格納している第1の転送待ちキューと、(1−4)上記第2の無線通信手段が上記移動通信網へ送信するのを待ち受けている電子メールを格納している第2の転送待ちキューと、(1−5)当該中継局に到着した電子メールのそれぞれを、第1の転送待ちキュー又は第2の転送待ちキューに振り分けるものであって、当該中継局に到着した電子メールが添付ファイル付きか否かを問わず、その電子メールの総データ量であるメールのサイズを、キュー振分け閾値と比較し、キュー振分け閾値未満のサイズの電子メールを上記第1の転送待ちキューに振り分けると共に、キュー振分け閾値以上のサイズの電子メールを上記第2の転送待ちキューに振り分ける第1のメール振り分け手段と、(1−6)上記第1の無線通信手段による電子メールの送信により、上記第1の転送待ちキューの格納量が所定量未満になったことを条件として、キュー振分け閾値を大きい値に切り替える第1の閾値見直し手段とを備え、(1−7)上記第1の閾値見直し手段は、キュー振分け閾値を大きい値に切り替えたときには、上記第2の転送待ちキューに既にキューイングされているメールのうち、新たな値のキュー振分け閾値未満のサイズの電子メールを上記第1の転送待ちキューに移動させることを特徴とする。
第2の本発明は、固定された固定通信網と、上記固定通信網に接続された複数の中継局と、所定の経路を移動可能な移動体に構築された移動体通信網とを備え、上記固定通信網と上記移動通信網とが上記中継局のいずれかを経由して無線により電子メールを転送する電子メール転送システムにおいて、(2)上記移動体通信網が、(2−1)第1の通信範囲内においていずれかの上記中継局と、無線通信が可能な第1の無線通信方式に従った無線通信を実行する第3の無線通信手段と、(2−2)上記第1の通信範囲より狭い第2の通信範囲内において、いずれかの上記中継局と、上記第1の無線通信方式より広帯域で無線通信が可能な第2の無線通信方式に従った無線通信を実行する第4の無線通信手段と、(2−3)上記第3の無線通信手段がいずれかの上記中継局へ送信するのを待ち受けている電子メールを格納している第3の転送待ちキューと、(2−4)上記第4の無線通信手段がいずれかの上記中継局へ送信するのを待ち受けている電子メールを格納している第4の転送待ちキューと、(2−5)列車内のユーザ端末から与えられた電子メールをそれぞれ、上記第3の転送待ちキュー又は上記第4の転送待ちキューに振り分けるものであって、列車内のユーザ端末から与えられた電子メールが添付ファイル付きか否かを問わず、その電子メールの総データ量であるメールのサイズを、キュー振分け閾値と比較し、キュー振分け閾値未満のサイズの電子メールを上記第3の転送待ちキューに振り分けると共に、キュー振分け閾値以上のサイズの電子メールを上記第4の転送待ちキューに振り分ける第2のメール振り分け手段と、(2−6)上記第3の無線通信手段による電子メールの送信により、上記第3の転送待ちキューの格納量が所定量未満になったことを条件として、キュー振分け閾値を大きい値に切り替える第2の閾値見直し手段とを備え、(2−7)上記第2の閾値見直し手段は、キュー振分け閾値を大きい値に切り替えたときには、上記第4の転送待ちキューに既にキューイングされているメールのうち、新たな値のキュー振分け閾値未満のサイズの電子メールを上記第3の転送待ちキューに移動させることを特徴とする。
第3の本発明は、固定された固定通信網と、上記固定通信網に接続された複数の中継局と、所定の経路を移動可能な移動体に構築された移動体通信網とを備え、上記固定通信網と上記移動通信網とが上記中継局のいずれかを経由して無線により電子メールを転送する電子メール転送システムにおけるいずれかの上記各中継局において、(1−1)第1の通信範囲内において上記移動通信網と、無線通信が可能な第1の無線通信方式に従った無線通信を実行する第1の無線通信手段と、(1−2)上記第1の通信範囲より狭い第2の通信範囲内において、上記移動通信網と、上記第1の無線通信方式より広帯域で無線通信が可能な第2の無線通信方式に従った無線通信を実行する第2の無線通信手段と、(1−3)上記第1の無線通信手段が上記移動通信網へ送信するのを待ち受けている電子メールを格納している第1の転送待ちキューと、(1−4)上記第2の無線通信手段が上記移動通信網へ送信するのを待ち受けている電子メールを格納している第2の転送待ちキューと、(1−5)当該中継局に到着した電子メールのそれぞれを、第1の転送待ちキュー又は第2の転送待ちキューに振り分けるものであって、当該中継局に到着した電子メールが添付ファイル付きか否かを問わず、その電子メールの総データ量であるメールのサイズを、キュー振分け閾値と比較し、キュー振分け閾値未満のサイズの電子メールを上記第1の転送待ちキューに振り分けると共に、キュー振分け閾値以上のサイズの電子メールを上記第2の転送待ちキューに振り分ける第1のメール振り分け手段と、(1−6)上記第1の無線通信手段による電子メールの送信により、上記第1の転送待ちキューの格納量が所定量未満になったことを条件として、キュー振分け閾値を大きい値に切り替える第1の閾値見直し手段とを備え、(1−7)上記第1の閾値見直し手段は、キュー振分け閾値を大きい値に切り替えたときには、上記第2の転送待ちキューに既にキューイングされているメールのうち、新たな値のキュー振分け閾値未満のサイズの電子メールを上記第1の転送待ちキューに移動させることを特徴とする。
第4の本発明は、固定された固定通信網と、上記固定通信網に接続された複数の中継局と、所定の経路を移動可能な移動体に構築された移動体通信網とを備え、上記固定通信網と上記移動通信網とが上記中継局のいずれかを経由して無線により電子メールを転送する電子メール転送システムにおける上記移動体通信網において、(2−1)第1の通信範囲内においていずれかの上記中継局と、無線通信が可能な第1の無線通信方式に従った無線通信を実行する第3の無線通信手段と、(2−2)上記第1の通信範囲より狭い第2の通信範囲内において、いずれかの上記中継局と、上記第1の無線通信方式より広帯域で無線通信が可能な第2の無線通信方式に従った無線通信を実行する第4の無線通信手段と、(2−3)上記第3の無線通信手段がいずれかの上記中継局へ送信するのを待ち受けている電子メールを格納している第3の転送待ちキューと、(2−4)上記第4の無線通信手段がいずれかの上記中継局へ送信するのを待ち受けている電子メールを格納している第4の転送待ちキューと、(2−5)列車内のユーザ端末から与えられた電子メールをそれぞれ、上記第3の転送待ちキュー又は上記第4の転送待ちキューに振り分けるものであって、列車内のユーザ端末から与えられた電子メールが添付ファイル付きか否かを問わず、その電子メールの総データ量であるメールのサイズを、キュー振分け閾値と比較し、キュー振分け閾値未満のサイズの電子メールを上記第3の転送待ちキューに振り分けると共に、キュー振分け閾値以上のサイズの電子メールを上記第4の転送待ちキューに振り分ける第2のメール振り分け手段と、(2−6)上記第3の無線通信手段による電子メールの送信により、上記第3の転送待ちキューの格納量が所定量未満になったことを条件として、キュー振分け閾値を大きい値に切り替える第2の閾値見直し手段とを備え、(2−7)上記第2の閾値見直し手段は、キュー振分け閾値を大きい値に切り替えたときには、上記第4の転送待ちキューに既にキューイングされているメールのうち、新たな値のキュー振分け閾値未満のサイズの電子メールを上記第3の転送待ちキューに移動させることを特徴とする。
本発明によれば、2種類のうち狭帯域の無線伝送路を適切かつ有効に利用することができる、2種類の無線伝送路を利用する電子メール転送システム、中継局、及び、移動体通信網を実現することができる。
(A)主たる実施形態
以下、本発明による電子メール転送システム、中継局、及び、移動体通信網を、地上及び列車間の電子メール転送システムに適用した一実施形態を、図面を参照しながら説明する。
(A−1)実施形態の構成
図1は、実施形態に係る電子メール転送システムの全体構成を示すブロック図である。
この実施形態における電子メール転送システムは、所定の経路を移動可能な鉄道列車内において電子メールの転送サービスを授受することを目的とし、駅などの固定側システムと、列車などの移動側システムに大別され、固定側に属する上位ネットワーク1及び駅ネットワーク2(2−1〜2−n)と、移動側に属する列車内ネットワーク3(3−1〜3−m)とを有している。
図1において、上位ネットワーク1は、中継局である複数の駅ネットワーク2(2−1〜2−n)に接続され、駅構内での通信制御や、複数の列車の経路及び時間制御等の機能を担っている。各駅ネットワーク2は、メール転送サービスを提供する列車が通過する駅(始発駅や終着駅を含む)にそれぞれ設けられ、後述するミリ波通信又はLCX通信により、列車内ネットワーク3(3−1〜3−mのいずれか)と無線通信する。各列車内ネットワーク3は、所定の経路を移動する各列車内にそれぞれ構築されたものであり、そのときの列車位置に応じた駅ネットワーク2と無線通信を行うものである。
列車の乗客(以下、ユーザや利用者とも呼ぶ)が利用するユーザ端末4は、当該列車の列車内ネットワーク3に接続され、駅ネットワーク2を経由し、上位ネットワーク1に接続されているインターネット5を介して、ISPのユーザメールサーバなどであるISPサーバ51(51−1〜51−o)に接続され、メール転送サービスを利用するものである。
上位ネットワーク1の各構成機器は、地上局(データセンタ)に設置されており、上位ネットワーク1は、ISPと利用者とのデータの送受信や、利用者の認証や、列車の位置情報管理を行う管理サーバ11と、列車内ネットワーク3へ送信するデータを保持する複数の駅舎側サーバ12(12−1〜12−p)と、全ての列車内ネットワーク3に対するパケットの経路を管理するモバイルIPにおけるホームエージェント(HA)13と、駅ネットワーク2と接続されるルータ(RT)14とを有している。また、上位ネットワーク1は、ゲートウェイ(GW15)を介して、インターネット5などと接続される。
なお、上位ネットワーク1とインターネット5とは、NAT(IPマスカレード)でアドレス変換を行うものとする。ある駅舎側サーバ12とある列車内ネットワーク3とが1対1で対応するものであっても良く、必ずしも1対1の対応が取れていないものであっても良い。以下の説明は前者であるとして行う。
各駅ネットワーク2は、上位ネットワーク1と固定的に接続され、自己の通信エリア(管轄エリア)内に位置する列車の列車内ネットワーク3と接続されるものである。各駅ネットワーク2は、上位ネットワーク1と接続されるルータ(RT)21と、モバイルIPにおけるフォーリンエージェント(FA)22、24と、駅構内に設置され、ミリ波を用いて高速伝送通信を行うミリ波スポット無線通信装置23と、線路沿いに敷設されるLCXケーブル26と、LCXケーブル26を用いて低速伝送通信を行うLCX無線通信装置(LCXモデム)25とを有する。
ミリ波スポット無線通信装置23は、ミリ波通信アンテナを有し、高速大容量伝送に適したミリ波の周波数帯域(30GHzから300GHz)の電波を用いて、広帯域で列車内ネットワーク3と通信を行うものである。LCXケーブル26は、信号を伝送すると同時に当該ケーブルに沿った空間に信号電波を輻射したり、当該ケーブルに沿った空間に位置する列車の列車内ネットワーク3が輻射した信号電波を捕捉したりするものであり、LCX無線通信装置25は、LCXケーブル26を介して、列車内ネットワーク3と通信を行う。
ミリ波スポット無線通信装置23のカバーする通信エリア(以下、ミリ波通信エリアと呼ぶ)は、ミリ波スポット無線通信装置23が設置される当該駅構内及びその近傍の範囲となる。一方、LCX無線通信装置25のカバーする通信エリア(以下、LCX通信エリアと呼ぶ)は、LCXケーブル26が敷設される線路沿線の範囲となる。ここで、LCXケーブル26は、駅ネットワーク2に係る駅を中心とし、その直前及び直後の駅とのほぼ中間点まで敷設されるものである。図1では、1個の駅ネットワーク2に係るLCXケーブル26の物理的な本数が2本であるように示したが、この本数は2本より多くても少なくても良く、上述した範囲をカバーするのであれば本数は限定されるものではない。
また、駅ネットワーク2のネットワークセグメント(サブネット)は、駅毎に異なり、さらに、LCX通信エリアとミリ波通信エリアとはそれぞれ異なるネットワークセグメント(サブネット)で構成され、それぞれフォーリンネットワークを構築している。
各列車内ネットワーク3は、駅ネットワーク2のLCX無線通信装置25とLCXケーブル26を介して通信を行うLCX無線通信装置35と、駅ネットワーク2のミリ波スポット無線通信装置23と通信を行うミリ波スポット無線通信装置34と、LCX無線通信装置35又はミリ波スポット無線通信装置34が、通信を行っている通信エリア(サブネット)の切り替わりごとに、アドレス(CoA)の書換えを行うモバイルルータ(MR)33と、ユーザ端末4と接続される無線LAN36と、無線LAN36によってユーザ端末4と通信を行い、メールなどを送受信する列車内サーバ32とを有している。
なお、図1では、ユーザ端末4は無線LAN36の構成要素外であるように示しているが、正しく言えば、ユーザ端末4は無線LAN36の構成要素である。また、無線LAN36(とユーザ端末4)は、少なくとも当該列車内において通信可能であれば良く、その方式は限定されるものではない。例えば、無線LAN36は、例えば、IEEE802.11a、IEEE802.11b、IEEE802.11gのいずれかに準拠したLANであっても良く、Bluetooth(登録商標)を利用したネットワークであっても良い。さらには、無線信号を光伝送する光無線融合通信(ROF:Radio On Fiber)を用いたものであっても良い。
以上のような構成を有する、実施形態における電子メール転送システムに適用されるモバイルIPでは、移動する列車に対して、透過的なアクセスを可能とするために、2種類のアドレス、すなわち、ホームアドレス(以下、HoAと呼ぶ)及び気付けアドレス(以下、CoAと呼ぶ)を用いる。
列車内サーバ32は、ホームネットワークであるネットワークセグメントに所属する不変のアドレスであるHoAを持ち、列車の移動に伴って、移動先のネットワークセグメント内のアドレスであるCoAが付与される。ここで、HA13、FA22及び24はそれぞれ、HoAとCoAの関連を結び付ける。列車の位置の把握には、CoAの変化を活用する。LCX通信エリア又はミリ波通信エリアの通信エリア間の接続切り替え(ハンドオーバ)や、駅ネットワーク2間の切り替わりの際のエリア間ハンドオーバの際には、ネットワークセグメントが切り替わることを利用する。
以上のようなモバイルIPの関連機器の配置を整理すると以下の通りである。全ての列車内ネットワーク3のホームネットワークを管理するために、ホームエージェント(HA)13を上位ネットワーク1に配置する。フォーリンエージェント(FA)22及び24をそれぞれ、ミリ波無線通信用、LCX無線通信用として、各駅ネットワーク2に配置する。モバイルルータ(MR)33を、各列車内ネットワーク3に配置する。これにより、各列車内ネットワーク3に収容されたユーザ端末4が、インターネット5を介して、通信相手と通信することができる構成となっている。
また、列車内ネットワーク3は、電子メールに関する情報を列車内サーバ32へ転送するゲートウェイ(GW)37も有する。
このGW37は、ユーザ端末4からのパケットが電子メールに関するもののみを列車内サーバ32に転送する。ここで、パケット種別の判別は、GW37を通過するTCPパケットのポート番号に基づき判別する。すなわち、ポート番号が110である場合には、POP3(Post Office Protocol version3)サーバに対するアクセスであり、ポート番号が25である場合には、SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)サーバに対するアクセスである。GW37は、通過しようとするTCPパケットがこれらのポート番号に一致する場合には、IPinIPカプセル化を行い、列車内サーバ32へパケットを転送する。なお、それ以外の通信に関するパケットは、列車内サーバ32を介さずに、駅ネットワーク2を経由して、上位ネットワーク1に転送される。
このようなGW37を有するシステムにおいて、ユーザ端末4からのPOP3接続に対し、管理サーバ11は、ユーザ端末4からの電子メール送受信要求が、どのISPサーバ51に対するものであるかを判断し、適切なISPサーバ51に対して電子メールを代行受信する。代行受信した電子メールは、管理サーバ11より駅舎側サーバ12を介して、上述したモバイルIPの仕組みを用いて、列車内サーバ32にまで転送される。また、ユーザ端末4の要求に対して、列車内サーバ32がISPサーバ51の役割を代行し、メールの転送を行う。
(A−2)実施形態の動作
以下、上記実施形態に係る電子メール転送システムの動作を、(a−1)位置情報登録、(a−2)駅舎側サーバの選定、(a−3)通信エリアの切り替わり検知、(a−4)POP3要求の取得、(a−5)ISPサーバからのメール受信、(a−6)ISPサーバへのメール送信、(a−7)ユーザ端末へメール転送できない場合のメール処理に分けて、順次説明する。
(a−1)位置情報登録
図2は、この実施形態に係る位置情報登録及び駅舎側サーバの選定の動作を示すシーケンス図であり、図3は、この実施形態に係るCoA登録テーブルを示す説明図である。
上述したように、LCX通信エリア及びミリ波通信エリアは、それぞれネットワークセグメント(サブネット)が異なる。従って、列車内のユーザ端末4が通信可能なネットワークセグメントを把握し、適切に経路制御を行うために、モバイルIPにおけるCoAをHA13に登録する。
図2において、駅ネットワーク2のFA22及びFA24はそれぞれ、定期的にエージェント広告を送信する(S1)。このエージェント広告には、サブネット毎にそれぞれ異なるCoAの情報(例えば、当該FAのサブネット番号)を含めて送信する。
列車内ネットワーク3において、LCX無線通信装置35又はミリ波スポット無線通信装置34を介して、エージェント広告を受信したMR33は、当該CoAの情報を登録すると共に、当該列車内ネットワーク3の列車内サーバ32のHoA情報と、受信したCoA情報とを含めたCoA登録要求を、エージェント広告を送信したFA22又はFA24を介して、上位ネットワーク1のHA13へ送信する(S2)
HA13は、受信したCoA登録要求に含まれる列車内サーバ32のHoAとサブネットのCoAとを対応させて、図3に示すCoA登録テーブル100に登録し、CoA登録要求に対する応答をMR33に返信する(S3)。
以上のようにして、ネットワークセグメント毎に異なる、駅ネットワーク2に配置されるFA22又はFA24が有するCoAが、当該ネットワークセグメントにて通信を行っている列車内ネットワーク3のMR33と、上位ネットワーク1に配置されているHA13とに登録される。
このような登録内容は、列車の走行によって、MR33が受信するCoAが変化する毎に更新されたものとなる。
(a−2)駅舎側サーバの選定
HA13は、上述のCoA登録テーブル100に列車内サーバ32のHoAを初回に登録したとき、管理サーバ11に対して、当該列車内サーバ32に対する駅舎側サーバ12の割当て要求を送信する(S4)。管理サーバ11は、各駅舎側サーバ12−1〜12−Pのリソース状況(例えば、HDD空き容量)を管理し、空きリソースが多い駅舎側サーバ12−p(以下、単に符号12を用いる)を選定する(S5)。次に、管理サーバ11は、選定した駅舎側サーバ12に対して、当該駅舎側サーバ12に割り当てた列車内サーバ32の識別子である列車内サーバID(例えば、当該列車内サーバ32のHoA)を通知し(S6)、選定した駅舎側サーバ12の識別子である駅舎側サーバID(例えば、当該駅舎側サーバ12のIPアドレス)をHA13、及び、CoA登録テーブル100に情報を登録した列車内サーバ32に通知する(S7)。
このような駅舎側サーバ12の選定により、以降の通信において、管理サーバ11は、複数の列車にそれぞれ配置される各列車内サーバ32へのデータを、選定した駅舎側サーバ12に転送し、各駅舎側サーバ12は、管理サーバ11から転送されたデータを通知された列車内サーバ32に対して送信したり、通知された列車内サーバ32からのデータを受信したりする。逆に、列車内サーバ32は、複数の駅舎側サーバ12−1〜12−Pの内、通知された駅舎側サーバ12(12−p)に対してデータを送受信する。
(a−3)通信エリアの切り替わり検知
図4は、この実施形態に係るLCX通信とミリ波スポット通信との切り替え動作を示すシーケンス図であり、図5は、この実施形態に係るサブネット情報一覧を示す説明図である。
駅舎側サーバ12及び列車内サーバ32には、CoAに対する無線通信方式(ミリ波無線通信又はLCX無線通信)の対応テーブルである図5に示すようなサブネット情報一覧200が予め保存されている。
まず、列車がLCX通信エリアからミリ波通信エリアにエリアインした場合の動作について説明する。
図4において、ミリ波通信用のFA22は、定期的にエージェント広告を送信し、MR33は、FA22から送信されたエージェント広告を受信する(S11)。MR33は、受信したCoAの情報と、登録したCoAの情報とを比較し、一致しない場合は、通信エリアが切り替わったことを検知し、登録したCoAの情報を、受信したCoAの情報に書き換えると共に、FA22及びHA13へ当該CoAの登録要求を行う(S12、S13)。また、MR33は、通信エリアの切り替わりを検知したとき、当該CoAを列車内サーバ32に通知する(S14)。この検知は、例えば、SNMP(Simle Network Management Protocol)のSNMP Trap機能を用いる。MR33からCoAの通知を受けた列車内サーバ32は、MR33のCoAの切り替わりを判断し、当該CoAの情報に基づき、図5に示す、サブネット情報一覧200から、新たな無線通信方式を把握する。今回の場合であれば、列車内サーバ32は、列車がミリ波通信エリアに属するようになったことを把握する。
一方、MR33からCoA登録要求を受けたHA13は、CoA登録要求内のHoAで規定されるCoA登録テーブル100のレコードのCoA欄を受信したCoA登録要求に含まれているCoAに書き換え、CoA登録要求に対する応答をMR33に送信すると共に(S15)、駅舎側サーバ12に当該列車の列車内サーバ32に係るHoAとCoAとを通知する(S16)。この通知は、例えば、上述したSNMPのSNMP Trap機能を用いることにより、当該列車の列車内サーバ32に割り当てられている駅舎側サーバ12だけが対応することになる。HA13からの通知を受けた駅舎側サーバ12は、当該HoA及びCoAの情報に基づき、図5に示すサブネット情報一覧200から、新たなエリアの無線通信方式を把握する。今回の場合であれば、駅舎側サーバ12は、列車がミリ波通信エリアに属するようになったことを把握する。
次に、列車がミリ波通信エリアからLCX通信エリアへエリアアウトした場合の動作について説明する。
列車内ネットワーク3のMR33は、セッション(ミリ波通信)のタイムアウトが発生したとき、駅ネットワーク2のLCX通信用のFA24に対して、CoAの送信要求を行う(S21)。CoAの送信要求を受信したFA24は、CoA応答を返信する(S22)。MR33は、上述の手順S12〜S14と同様の動作により、通信エリアが切り替わったことを検知し、FA24及びHA13へ当該CoAの登録要求を行い(S23、S24)、当該CoAを列車内サーバ32に通知する(S25)。MR33からCoAの通知を受けた列車内サーバ32は、MR33のCoAの切り替わりを判断し、当該CoAに基づき、図5に示すサブネット情報一覧200から、当該列車が新たな通信エリア(この場合、LCX通信エリア)に属するようになったことを把握する。
一方、MR33からCoA登録要求を受けたHA13は、上述の手順S15、S16と同様の動作により、CoA登録要求に対する応答をMR33に送信すると共に(S26)、駅舎側サーバ12に当該列車の列車内サーバ32のHoAとCoAとを通知する(S27)。HA13から通知を受けた駅舎側サーバ12は、当該HoA及びCoAの情報に基づき、図5に示すサブネット情報一覧200から、当該列車が新たな通信エリア(この場合、LCX通信エリア)に属するようになったことを把握する。
なお、上記では、セッション(ミリ波通信)のタイムアウトの発生により、MR33がCoA送信要求を行う場合を説明したが、これに限らず、FA24から定期的に着信されるエージェント広告に基づき、CoAの変化を検知して、CoAの登録要求を行っても良い。
このようにして、駅舎側サーバ12及び列車内サーバ32は、予め保持しているサブネット情報一覧200に基づき、当該列車がミリ波通信エリア又はLCX通信エリアに属することを把握し、また、HA13、FA22及びFA24は、列車の移動に伴い変化するCoAとHoAとの関連を結び付けることができる。
(a−4)POP3要求の取得
図6は、この実施形態に係るメール転送の動作を示すシーケンス図であり、図7はこの実施形態に係るPOP3要求パケット構造を模式的に示した説明図である。
ユーザ端末4は、図7(a)に示す、POP3要求パケット400を送信する(S51)。このPOP3要求パケット400は、DA(Destination IP Address:あて先IPアドレス)401にいずれかのISPサーバ51のIPアドレスが記述され、SA(Source IP Address:送信元IPアドレス)402に、ユーザ端末4のIPアドレスが記述され、さらに、ポート番号403には、POP3のポート番号である110が記述される。
GW37は、通過するPOP3要求パケット400のTCPパケットヘッダを確認し、ポート番号110のパケットの場合は、図7(b)に示すように、POP3要求パケット400をIPinIPカプセル化したパケット500を、列車内サーバ32へ転送する(S52)。このパケット500は、DA501に列車内サーバ32のIPアドレスが、SA502にGW37のIPアドレスが記述され、データ503にPOP3要求パケット400がカプセル化される。
列車内サーバ32は、GW37から、転送されたパケット500のカプセル化を解き、ユーザ端末4からのPOP3要求パケット400を解析して、ユーザ認証に関する情報(以下、ユーザアカウント情報と呼ぶ)である、ISPサーバ51のIPアドレス、POP3ID及びPOP3パスワードを取得する(S53)。
次に、列車内サーバ32は、ユーザ端末4に対して、添付ファイル付きのメールを受信するか否かの確認のダイアログに関する情報を送信し(S54)、それぞれのユーザ端末4から、添付ファイル付メールの受信可否の応答を取得する(S55)。
次に、列車内サーバ32は、ユーザ端末4に対して、そのユーザ端末4へのメールの有無に応じて、図7(c)に示すように、パケットの送信元のIPアドレスをISPサーバ51のIPアドレスとする返答パケット600を返答する(S56)。ここで、返答パケット600は、DA601にユーザ端末4のIPアドレスが、SA602にISPサーバ51のIPアドレスが記述される。
(a−5)ISPサーバからのメール受信
図8は、この実施形態における代理受信テーブル(ユーザアカウント情報テーブル)を示す説明図である。
上述したPOP3要求パケット400を受信した列車内サーバ32は、管理サーバ11に対して代行受信を依頼する(S61)。このとき、POP3要求パケット400から取得した、ISPメールサーバのIPアドレス、POP3ID及びPOP3パスワードの情報や、添付ファイル付メールの受信可否の情報とを当該列車内サーバ32の列車内サーバIDの情報と共に送信する。
管理サーバ11は、列車内サーバ32から送信された、ISPメールサーバのIPアドレス、POP3ID及びPOP3パスワードの情報や、添付ファイル付メールの受信可否の情報とを、図8に示す代理受信テーブル700に記録し、列車内サーバIDの情報に基づき、当該POP3IDと列車内サーバIDとを紐付けする(S62)。以降、管理サーバ11は、代理受信テーブル700に記録した、ISPメールサーバのIPアドレス、POP3ID及びPOP3パスワードや、添付ファイル付メールの受信可否の情報とを用いて、所望のISPサーバ51に対して、POP3プロトコルによるメール代行受信を実行する(S62、S63)。
次に、管理サーバ11は、代行受信したメールのPOP3IDと紐付けされた列車内サーバIDが割り当てられた駅舎側サーバ12へ代行受信したメールを転送し(S65)、駅舎側サーバ12は、割り当てられた列車内サーバ32へ、代行受信したメールを転送する(S66)。メールが転送された列車内サーバ32においては、POP3IDを用いてメールを管理する。
このような動作により、ユーザ端末4宛のメールが列車内サーバ32に蓄積され、次回のPOP3要求による返答時に、蓄積されたメールがユーザ端末4へ転送される(S67、S68)。
以下、管理サーバ11から列車内サーバ32へ(下り方向)のメールの転送動作の詳細を説明する。図9は、この下り方向及び上り方向のメール転送動作を示すシーケンス図である。
図9において、管理サーバ11は、インターネット5を介して、ISPサーバ51より列車内ネットワーク3へ送信するメールを受信する。管理サーバ11は、メールが添付ファイル付きであって、しかも、メールの宛先に係るユーザ端末4が添付ファイル付メールの受信を拒否していないことを確認して、宛先のユーザ端末4に紐付けされている列車内サーバ32について上述のように割り当てられた駅舎側サーバ12に、受信したメールを転送し、駅舎側サーバ12は、管理サーバ11から転送されたデータを蓄積する(S31)。
図10は、この蓄積時の駅舎側サーバ12の動作を示すフローチャートであり、図11は、この実施形態に係る駅舎側サーバ12における蓄積キューを示す説明図である。
駅舎側サーバ12は、図11に示すような、通信エリアがミリ波通信エリアのときの転送データ(キュー)をキューイングするスポット高速転送キューQ1と、通信エリアがLCX通信エリアのときの転送データ(キュー)をキューイングする常時低速転送キューQ2とを有している。ここで、高速転送キューQ1及び常時低速転送キューQ2は、全てのユーザに対して共通に設けられているものである。
駅舎側サーバ12は、管理サーバ11から列車内サーバ32へのメールが与えられると、そのメールが、添付ファイル付か否かを問わず、そのメールの総データ量(メールサイズ)がキュー振分け閾値(例えば、50KByte又は100KByte;初期状態においては50KByte)以上か否かを判別する(S100)。駅舎側サーバ12は、データ量がキュー振分け閾値以上の場合には、受信したデータをスポット高速転送キューQ1にキューイングし(S101)、データ量が閾値未満のときに、受信したデータを常時低速転送キューQ2にキューイングする(S102)。
駅舎側サーバ12は、例えば、所定周期で、又は、直前の下り方向のメール転送が終了したときに、キューイングされている新たなメールの送信動作を起動する。この送信動作では、駅舎側サーバ12は、その時点で上述のようにして検知している、宛先の列車内サーバ32を含む列車の通信エリアに応じて、送信動作を実行する。駅舎側サーバ12は、ミリ波通信エリアが有効である場合には、スポット高速転送キューQ1にキューイングされている最古保存のメールを取り出し、LCX通信エリアが有効である場合には、常時低速転送キューQ2にキューイングされている最古保存のメールを取り出して送信する(S32)。このとき、当該メールの宛先アドレスを列車内サーバ32のHoAにして送信する。
図12は、駅舎側サーバ12が蓄積キューからメールを取り出して送信する際の動作を示すフローチャートである。
駅舎側サーバ12は、まず、その時点でミリ波通信エリア又はLCX通信エリアのいずれが有効であるかを確認する(S150)。
ミリ波通信エリアが有効である場合には、スポット高速転送キューQ1にキューイングされている最古保存のメールを取り出し(S151)、送信する(S152)。なお、スポット高速転送キューQ1にキューイングされているメールが存在しない場合には、ステップS151及びS152の処理は省略される。
一方、LCX通信エリアが有効である場合には、常時低速転送キューQ2にキューイングされている最古保存のメールを取り出し(S153)、送信する(S154)。
その後、駅舎側サーバ12は、今回の送信によって、常時低速転送キューQ2が空になったか否かを判別する(S155)。常時低速転送キューQ2が空になると、現時点のキュー振分け閾値が小さい閾値(例えば、50KByte)であるか否かを判別する(S156)。現時点のキュー振分け閾値が小さい閾値であると、キュー振分け閾値を大きい閾値(例えば100KByte)に更新し(S157)、スポット高速転送キューQ1にキューイングされているメールの中から、新たな閾値で見れば、常時低速転送キューQ2に挿入されるものを常時低速転送キューQ2に移行させる(S158)。
今回の送信によっても、常時低速転送キューQ2にメールが残っている場合には、現時点のキュー振分け閾値が大きい閾値か否かを判別し(S159)、大きい閾値であると、常時低速転送キューQ2の使用容量が、準オーバーフロー閾値を越えているか否かを判別する(S160)。常時低速転送キューQ2の使用容量が準オーバーフロー閾値を越えていると、キュー振分け閾値を小さい閾値に戻す(S161)。キュー振分け閾値を小さい閾値に戻したときにも、既にキューイングされているメールの格納キューを見直すようにしても良い。
図9に戻り、駅舎側サーバ12がメールの宛先アドレスを列車内サーバ32のHoAにして送信すると、HA13は、駅舎側サーバ12が送信した列車内サーバ32のHoA宛のメールを取得し、当該HoAと、CoA登録テーブル100の情報とに基づいて、当該HoAに対するCoAを取得し、HoA宛のメールを、CoA宛のパケットでカプセル化(IPinIPカプセル化)して、当該CoAが付与されているFA22又はFA24へ転送する(S33)。
FA22又はFA24は、RT14及びRT21を順次経由して受信したメールのIPinIPカプセル化を解除してMR33へ転送する(S34)。
MR33は、列車内サーバ32へデータを転送し、列車内サーバ32にデータが蓄積される(S35)。ユーザ端末4は、次回のPOP3要求に対する返答時に、列車内サーバ32に蓄積されたメールを受信する(S36)。
図13(a1)及び(a2)は、ある時点におけるスポット高速転送キューQ1及び常時低速転送キューQ2にキューイングされているメールを示している。このときのキュー振分け閾値は、50KByteである。
テキストメールM22、M25はサイズが50KByte以上のため、添付ファイルが付加されていなくても、スポット高速転送キューQ1に格納される。一方、添付ファイル付きメールM12、M15は、サイズが50KByte未満のため、添付ファイルが付加されていても、常時低速転送キューQ2に格納される。
このような状態において、LCX通信エリアが有効である場合には、常時低速転送キューQ2にキューイングされているメールが古い方から取り出されて送信される。このような送信動作の繰返しによって、常時低速転送キューQ2が空になると、キュー振分け閾値が100KByteに変更される。
これにより、図13(b1)及び(b2)に示すように、添付ファイルが付加されていないテキストメールM22、M25と、添付ファイル付きメールM11は、サイズが100KByte未満のため、スポット高速転送キューQ1から常時低速転送キューQ2に格納され直す。その結果、これらメールM22、M25、M11は、低速無線伝送回線を用いて直ちに送信される。
(a−6)ISPサーバへのメール送信
図14は、この実施形態に係るメール送信パケット構造を模式的に示した説明図である。
ユーザ端末4は、SMTPプロトコルにより、図6に示すようにメール送信を開始する(S71)。ここで、メール送信パケット800は、図14(a)に示すように、DA801に、ISPサーバ51のIPアドレスが、SA802に、ユーザ端末4のIPアドレスが記述され、さらに、ポート番号803には、SMTPのボート番号である「25」が記述される。
次に、GW37は、通過するメール送信800のTCPパケットヘッダを確認し、ポート番号「25」のパケットの場合は、図14(b)に示すように、メール送信パケット800をIPinIPカプセル化したパケット900を、列車内サーバ32へ転送する(S72)。このパケット900では、DA901に列車内サーバ32のIPアドレスが、SA902にGW37のIPアドレスが記述され、データ903に、メール送信パケット800がカプセル化される。
SMTPセッションにおける返答は、列車内サーバ32が、ユーザ端末4に対して、パケットの送信元のIPアドレスをISPサーバ51のIPアドレスとする、SMTPセッションにおける図14(c)に示す返答パケット1000を返答する(S73)。ここで、返答パケット1000では、DA1001にユーザ端末4のIPアドレスが、SA1002にISPサーバ51のIPアドレスが記述される。
列車内サーバ32は、GW37から転送されたパケット900のカプセル化を解き、メールを蓄積し、その蓄積したメールを管理サーバ11へ転送し(S74)、管理サーバ11は、転送されたメールを、ISPサーバ51へ送信する(S75)。
次に、列車内サーバ32から管理サーバ11へのメール転送の詳細を、図9のシーケンス図を参照しながら説明する。
ユーザ端末4が、上述したようにして列車内サーバ32へメールを送信し、列車内サーバ32が、ユーザ端末4から受信したメールを蓄積すると(S41)、上述した「通信エリアの切り替わり検知」で把握した、当該列車の通信エリアに応じ、ミリ波通信エリアが有効である場合には、スポット高速転送キューQ1にキューイングされている最古保存のメールを取り出し、LCX通信エリアが有効である場合には、常時低速転送キューQ2にキューイングされている最古保存のメールを取り出して送信する(S42)。
この実施形態の場合、列車内サーバ32も、スポット高速転送キューQ1及び常時低速転送キューQ2を備えている。列車内サーバ32は、管理サーバ11へのメールが与えられると、そのメールが、添付ファイル付か否かを問わず、そのデータ量がキュー振分け閾値(例えば、50KByte又は100KByte;初期状態においては50KByte)以上か否かを判別する。列車内サーバ32は、データ量がキュー振分け閾値以上の場合には、受信したデータをスポット高速転送キューQ1にキューイングし、データ量が閾値未満のときに、受信したデータを常時低速転送キューQ2にキューイングする。このようにキューイング(蓄積)されたメールが、ステップS42の送信対象となる。なお、常時低速転送キューQ2から取り出したメールを送信した後では、駅舎側サーバ12が実行するのと同様なキュー振分け閾値の見直し処理(図12参照)を実行する。
列車内サーバ32は、当該メールの宛先アドレスを、上述した「駅舎選定」で取得した駅舎側サーバIDに基づき、当該列車内サーバ32が割り当てられた駅舎側サーバ12宛に送信する。
次に、MR33は、当該列車が通信可能な無線通信エリアのネットワークセグメントに配置されたFA22又はFA24へメールを転送する(S43)。
FA22又はFA24は、登録したHoAとCoAとの関連情報に基いて、モバイルIPにおけるリバーストンネリングにより、CoA宛のパケットでカプセル化(IPinIPカプセル化)して、RT21及びRT14を経由してHA13へメールを転送する(S44)。
HA13は、駅舎側サーバ12へメールを転送し(S45)、駅舎側サーバ12は管理サーバ11に対してメールを転送する(S46)。
このようにして転送されたメールを、上位ネットワーク1の管理サーバ11は、インターネット5を介して、ISPサーバ51へ送信する。
(a−7)ユーザ端末へメール転送できない場合のメール処理
次に、駅舎側サーバ12及び列車内サーバ32に蓄積したメールが、ユーザ端末4に転送される前に、ユーザ端末4が動作を停止(メールクライアントを終了)する又はユーザが列車から下車などして、ユーザ端末4へのメール転送ができなかった場合のメール処理を説明する。
ユーザ端末4からのPOP3要求を送信した後、メールがユーザ端末4に到着するまでにはタイムラグが発生する。従って、ユーザ端末4が、列車内サーバ32に転送されたメールを全て受信する前に、ユーザが、ユーザ端末4の動作を停止する又は列車から下車し列車内ネットワーク3との接続できない状態となることも考えられ、その場合には、ユーザ端末4に受信されていないメール(以下、残メールと呼ぶ)が列車内サーバ32又は駅舎側サーバ12に残ることとなる。
このような残メールが発生するケースとしては、以下のケースc1〜c3を挙げることができる。
(c1)ユーザ端末4の動作終了後に再度開始しない場合(列車から下車した場合を含む)
(c2)ユーザ端末4の動作終了後、再度開始する場合
(c3)別の列車に乗り換えて、別の列車に構築された列車内ネットワーク3と接続して開始する場合
(c1)ユーザ端末4の動作終了後に再度開始しない場合
残メールは、当該列車が所定の経路の終着点である終着駅に到着するまで継続して保持される。このケースの場合、列車が終着駅に到着したときに、以下の動作を行う。
当該列車が終着駅に到着したとき、終着駅に到着したことを識別する終着点到着信号が列車内サーバ32へ入力される。ここで、終着点到着信号は、当該列車の乗務員による手動操作又はGPS(Global Positioning System)による位置信号、その他センサの検知による入力信号により列車内サーバ32へ入力される。
終着点到着信号が入力された列車内サーバ32は、当該列車内サーバ32が割り当てられた駅舎側サーバ12へメール転送停止を通知すると共に、ユーザ端末4毎の残メールに関する情報である残メールリストを、駅舎側サーバ12を経由して管理サーバ11へ通知し、当該列車内サーバ32に蓄積したメール及びユーザアカウント情報を削除する。メール転送停止の通知を受けた駅舎側サーバ12は、蓄積したメール及びユーザアカウント情報を削除する。
次に、管理サーバ11は、列車内サーバ32から通知された残メールリストと、ISPサーバ51に保持されている当該列車内サーバ32に属するユーザ端末4宛のメールの一覧とを比較し、残メールリストに記載なく、ISPサーバ51に保持されているメールを削除するようISPサーバ51へ通知する。すなわち、ISPサーバ51に保持されているメールの内、終着駅到着時にユーザ端末4へ転送済みのメールが削除され、転送されていないメールがISPサーバ51に残ることとなる。管理サーバ11は、ISPサーバ51への通知後、当該列車内サーバ32に属するユーザ端末4に関するユーザアカウント情報を削除する。
このような動作により、残メールがISPサーバ51に保存されるので、当該メールを後の操作により取得することが可能である。
(c2)ユーザ端末4の動作終了後、再度開始する場合
上述したように、駅舎側サーバ12及び列車内サーバ32に蓄積された残メールは、当該列車が所定の経路の終着点である終着駅に到着するまで保持される。また、各ユーザ端末4のユーザアカウント情報は、管理サーバ11、駅舎側サーバ12及び列車内サーバ32に継続して記録されている。従って、本ケースの場合、再度、ユーザ端末4の動作を開始した後、ユーザ端末4からの受信要求により、残メールは、上述したと同様の動作で列車内サーバ32からユーザ端末4へ転送される。なお、動作再開後、ユーザがユーザ端末4の動作を停止又は列車から下車した場合は、上述したケース(c1)の「ユーザ端末4の動作終了後に再度開始しない場合」と同様に、終着駅到着時に、残メールが削除される。
このような動作により、ユーザ端末4を一時的に停止させた場合においても、残メールが列車内サーバ32に継続して保持されており、ユーザ端末4からのPOP3要求により残メールが転送されるので、再度ISPサーバ51からのメール受信する必要がない。
(c3)別の列車に乗り換えて、別の列車に構築された列車内ネットワーク3と接続して開始する場合
このケースの場合、乗り換える前の列車(以下、列車Aとする)の列車内サーバ32及び当該列車が割り当てられた駅舎側サーバ12に蓄積された残メールは、列車Aが終着駅に到着するまで保持され、上述のケース(c1)の「ユーザ端末4の動作終了後に再度開始しない場合」の動作により削除される。
一方、列車Aから乗り換えた別の列車(以下、列車Bとする)において、ユーザ端末4は、列車Bに構築された列車内ネットワーク3に接続され、上述したと同様に、当該ユーザ端末4からのPOP3要求を取得した列車Bの列車内サーバ32が、管理サーバ11に対してメール代行受信を依頼する。従って、管理サーバ11は、異なる列車内サーバ32からの代行受信依頼であると判断し、再度、ISPサーバ51から当該ユーザ端末4宛のメールを全て受信し、列車Bの列車内サーバ32に転送する。ユーザ端末4は、列車Aにて受信したメールを保持しているため、列車Bの列車内サーバ32に転送された全てのメールの内、未読メールのみを受信する。
このような動作により、列車Aに残メールが蓄積されている場合であっても、列車Bでのメール受信を行うことが可能となる。
(A−3)実施形態の効果
以上のように、上位ネットワーク1に配置され、列車内ネットワーク3毎に割り当てられた駅舎側サーバ12と、列車内サーバ32とがモバイルIPを用いた通信を行うことにより、管理サーバ11は、列車内サーバ32の位置を意識することなく通信することが可能となる。また、列車内サーバ32は、自列車の位置に拘わらず、同一の駅舎側サーバ12にメールを送信することが可能となる。さらに、駅間を跨ぐような場合においても、駅舎側サーバ12間でのメール転送を行う必要がないため、処理負荷が軽減される。
また、駅舎側サーバ12と列車内サーバ32とのメール転送は、CoAと無線通信方式との対応テーブルに基づき、当該列車の通信エリアに応じて、ミリ波通信エリアの場合は、情報量の多いデータを、LCX通信エリアの場合は、情報量の少ないデータを送受信することにより、通信速度の遅いLCX通信において情報が停滞することなく、効率の良い情報通信を行うことができる。すなわち、添付ファイルの有無ではなく、1通当たりのメール全体のサイズによってメールを振り分ける伝送路を選択することにより、伝送路の特性に見合ったデータ伝送が可能となり、また、伝送路の使用状況によって、メールサイズの閾値を動的に変更することにより、伝送路の使用率の向上が可能となる。
さらに、列車内ネットワーク3に配置したGW37により、メールに関するデータを捕捉して、捕捉したデータに基づき、管理サーバ11がメールの送受信を代行し、さらに、列車内サーバ32がISPサーバ51の役割を代行することにより、ユーザに関する情報を事前登録が不要であり、ユーザ端末のメール送受信に関する情報の設定を変更する必要がなく、利便性を向上させることができる。
さらにまた、ユーザ端末4からの添付ファイル受信可否の情報により、管理サーバ11が代行受信した添付メール付きメールを転送するか否かを選択することができ、この電子メール転送システムに係るトラフィックが減少すると共に処理負荷が軽減され、ネットワーク資源を有効に利用することが可能となる。
また、駅舎側サーバ12及び列車内サーバ32に蓄積したメールが、ユーザ端末4へのメール転送ができなかった場合のメール処理動作を行うことにより、この電子メール転送システム内に蓄積されたメールを削除すると共に、ユーザ端末4はメールを確実に、かつ、効率的に取得することができる。
(E)他の実施形態
上記実施形態の説明でも種々変形実施形態に言及したが、以下に例示するような変形実施形態を挙げることができる。
上記実施形態では、管理サーバ11がメールの送受信をISPサーバ51に代行して行うものを示したが、管理サーバ11が単にメールの中継機能だけを実行するものであっても良い。
また、上記実施形態では、常時低速無線伝送路がLCXケーブルを用いたものである場合を示したが、携帯電話や衛星通信システムなどの常時通信可能な他の低速無線伝送路であっても良い。
さらに、上記実施形態では、送信待ちメールを、スポット高速転送キューQ1又は常時低速転送キューQ2のいずれにキューイングさせるかを決定するための、キュー振分け閾値が2種類の値の一方をとるものであったが、3種類以上から選択するようにしても良い。例えば、常時低速転送キューQ2が空になる毎に、1段階サイズが大きいキュー振分け閾値に切り替えるようにしても良い。
さらにまた、上記実施形態では、常時低速転送キューQ2が空になったことを条件として、キュー振分け閾値を切り替えるものを示したが、常時低速転送キューQ2の格納量が所定量未満になったことを条件として、キュー振分け閾値を切り替えるようにしても良い。
キュー振分け閾値の各種類の値や、キュー振分け閾値を切り替えるための境界の所定量を、可変設定できるようにしても良い。
なお、上記実施形態においては、キュー振分け閾値を切り替えた直後には、既にキューイングされたメールの格納キューを見直すものを示したが、切り替えられたキュー振分け閾値を、切替え後に到来したメールの振り分けにのみ適用するようにしても良い。
また、上記実施形態においては、移動体が鉄道の列車の場合を説明したが、本発明はこれに限らず、固定された通信網と移動体とが通信するものであれば良く、例えば、バス又は飛行機などでも良い。
実施形態に係る電子メール転送システムの構成を示す図である。 実施形態に係る位置情報登録及び駅舎側サーバの選定の動作を示すシーケンス図である。 実施形態に係るCoA登録テーブルを示す説明図である。 実施形態に係るLCX通信とミリ波スポット通信との切り替え動作を示すシーケンス図である。 実施形態に係るサブネット情報一覧を示す説明図である。 実施形態に係る列車内外でのメール転送の動作を示すシーケンス図である。 実施形態に係るPOP3要求パケット構造を模式的に示した説明図である。 実施形態に係る代理受信テーブル(ユーザアカウント情報テーブル)を示す説明図である。 実施形態に係る下り方向及び上り方向のメール転送の動作を示すシーケンス図である。 実施形態に係る駅舎側サーバにメールを蓄積させる際の管理サーバの動作を示すフローチャートである。 実施形態に係る駅舎側サーバにおける蓄積キューを示す説明図である。 実施形態における駅舎側サーバが蓄積キューからメールを取り出して送信する際の動作を示すフローチャートである。 実施形態における蓄積キューの変化例を示す説明図である。 実施形態に係るメール送信パケット構造を模式的に示した説明図である。
である。
符号の説明
1…上位ネットワーク、2…駅ネットワーク、3…列車内ネットワーク、4…ユーザ端末、5…インターネット、11…管理サーバ、12…駅舎側サーバ、13…HA、14…RT、21…RT、22…FA、23…ミリ波スポット無線通信装置、24…FA、25…LCX無線通信装置、26…LCXケーブル、…32…列車内サーバ、33…MR、34…ミリ波スポット無線通信装置、35…LCX無線通信装置、36…無線LAN、37…GW、51…ISPサーバ。

Claims (4)

  1. 固定された固定通信網と、上記固定通信網に接続された複数の中継局と、所定の経路を移動可能な移動体に構築された移動体通信網とを備え、上記固定通信網と上記移動通信網とが上記中継局のいずれかを経由して無線により電子メールを転送する電子メール転送システムにおいて、
    上記各中継局が、
    第1の通信範囲内において上記移動通信網と、無線通信が可能な第1の無線通信方式に従った無線通信を実行する第1の無線通信手段と、
    上記第1の通信範囲より狭い第2の通信範囲内において、上記移動通信網と、上記第1の無線通信方式より広帯域で無線通信が可能な第2の無線通信方式に従った無線通信を実行する第2の無線通信手段と、
    上記第1の無線通信手段が上記移動通信網へ送信するのを待ち受けている電子メールを格納している第1の転送待ちキューと、
    上記第2の無線通信手段が上記移動通信網へ送信するのを待ち受けている電子メールを格納している第2の転送待ちキューと、
    当該中継局に到着した電子メールをそれぞれ、上記第1の転送待ちキュー又は上記第2の転送待ちキューに振り分けるものであって、当該中継局に到着した電子メールが添付ファイル付きか否かを問わず、その電子メールの総データ量であるメールのサイズを、キュー振分け閾値と比較し、キュー振分け閾値未満のサイズの電子メールを上記第1の転送待ちキューに振り分けると共に、キュー振分け閾値以上のサイズの電子メールを上記第2の転送待ちキューに振り分ける第1のメール振り分け手段と
    上記第1の無線通信手段による電子メールの送信により、上記第1の転送待ちキューの格納量が所定量未満になったことを条件として、キュー振分け閾値を大きい値に切り替える第1の閾値見直し手段とを備え、
    上記第1の閾値見直し手段は、キュー振分け閾値を大きい値に切り替えたときには、上記第2の転送待ちキューに既にキューイングされているメールのうち、新たな値のキュー振分け閾値未満のサイズの電子メールを上記第1の転送待ちキューに移動させる
    ことを特徴とする電子メール転送システム。
  2. 固定された固定通信網と、上記固定通信網に接続された複数の中継局と、所定の経路を移動可能な移動体に構築された移動体通信網とを備え、上記固定通信網と上記移動通信網とが上記中継局のいずれかを経由して無線により電子メールを転送する電子メール転送システムにおいて、
    上記移動体通信網が、
    第1の通信範囲内においていずれかの上記中継局と、無線通信が可能な第1の無線通信方式に従った無線通信を実行する第3の無線通信手段と、
    上記第1の通信範囲より狭い第2の通信範囲内において、いずれかの上記中継局と、上記第1の無線通信方式より広帯域で無線通信が可能な第2の無線通信方式に従った無線通信を実行する第4の無線通信手段と、
    上記第3の無線通信手段がいずれかの上記中継局へ送信するのを待ち受けている電子メールを格納している第3の転送待ちキューと、
    上記第4の無線通信手段がいずれかの上記中継局へ送信するのを待ち受けている電子メールを格納している第4の転送待ちキューと、
    列車内のユーザ端末から与えられた電子メールをそれぞれ、上記第3の転送待ちキュー又は上記第4の転送待ちキューに振り分けるものであって、列車内のユーザ端末から与えられた電子メールが添付ファイル付きか否かを問わず、その電子メールの総データ量であるメールのサイズを、キュー振分け閾値と比較し、キュー振分け閾値未満のサイズの電子メールを上記第3の転送待ちキューに振り分けると共に、キュー振分け閾値以上のサイズの電子メールを上記第4の転送待ちキューに振り分ける第2のメール振り分け手段と
    上記第3の無線通信手段による電子メールの送信により、上記第3の転送待ちキューの格納量が所定量未満になったことを条件として、キュー振分け閾値を大きい値に切り替える第2の閾値見直し手段とを備え、
    上記第2の閾値見直し手段は、キュー振分け閾値を大きい値に切り替えたときには、上記第4の転送待ちキューに既にキューイングされているメールのうち、新たな値のキュー振分け閾値未満のサイズの電子メールを上記第3の転送待ちキューに移動させる
    ことを特徴とする電子メール転送システム。
  3. 固定された固定通信網と、上記固定通信網に接続された複数の中継局と、所定の経路を移動可能な移動体に構築された移動体通信網とを備え、上記固定通信網と上記移動通信網とが上記中継局のいずれかを経由して無線により電子メールを転送する電子メール転送システムにおけるいずれかの上記中継局において、
    第1の通信範囲内において上記移動通信網と、無線通信が可能な第1の無線通信方式に従った無線通信を実行する第1の無線通信手段と、
    上記第1の通信範囲より狭い第2の通信範囲内において、上記移動通信網と、上記第1の無線通信方式より広帯域で無線通信が可能な第2の無線通信方式に従った無線通信を実行する第2の無線通信手段と、
    上記第1の無線通信手段が上記移動通信網へ送信するのを待ち受けている電子メールを格納している第1の転送待ちキューと、
    上記第2の無線通信手段が上記移動通信網へ送信するのを待ち受けている電子メールを格納している第2の転送待ちキューと、
    当該中継局に到着した電子メールをそれぞれ、上記第1の転送待ちキュー又は上記第2の転送待ちキューに振り分けるものであって、当該中継局に到着した電子メールが添付ファイル付きか否かを問わず、その電子メールの総データ量であるメールのサイズを、キュー振分け閾値と比較し、キュー振分け閾値未満のサイズの電子メールを上記第1の転送待ちキューに振り分けると共に、キュー振分け閾値以上のサイズの電子メールを上記第2の転送待ちキューに振り分ける第1のメール振り分け手段と
    上記第1の無線通信手段による電子メールの送信により、上記第1の転送待ちキューの格納量が所定量未満になったことを条件として、キュー振分け閾値を大きい値に切り替える第1の閾値見直し手段とを備え、
    上記第1の閾値見直し手段は、キュー振分け閾値を大きい値に切り替えたときには、上記第2の転送待ちキューに既にキューイングされているメールのうち、新たな値のキュー振分け閾値未満のサイズの電子メールを上記第1の転送待ちキューに移動させる
    ことを特徴とする中継局。
  4. 固定された固定通信網と、上記固定通信網に接続された複数の中継局と、所定の経路を移動可能な移動体に構築された移動体通信網とを備え、上記固定通信網と上記移動通信網とが上記中継局のいずれかを経由して無線により電子メールを転送する電子メール転送システムにおける上記移動体通信網において、
    第1の通信範囲内においていずれかの上記中継局と、無線通信が可能な第1の無線通信方式に従った無線通信を実行する第3の無線通信手段と、
    上記第1の通信範囲より狭い第2の通信範囲内において、いずれかの上記中継局と、上記第1の無線通信方式より広帯域で無線通信が可能な第2の無線通信方式に従った無線通信を実行する第4の無線通信手段と、
    上記第3の無線通信手段がいずれかの上記中継局へ送信するのを待ち受けている電子メールを格納している第3の転送待ちキューと、
    上記第4の無線通信手段がいずれかの上記中継局へ送信するのを待ち受けている電子メールを格納している第4の転送待ちキューと、
    列車内のユーザ端末から与えられた電子メールをそれぞれ、上記第3の転送待ちキュー又は上記第4の転送待ちキューに振り分けるものであって、列車内のユーザ端末から与えられた電子メールが添付ファイル付きか否かを問わず、その電子メールの総データ量であるメールのサイズを、キュー振分け閾値と比較し、キュー振分け閾値未満のサイズの電子メールを上記第3の転送待ちキューに振り分けると共に、キュー振分け閾値以上のサイズの電子メールを上記第4の転送待ちキューに振り分ける第2のメール振り分け手段と
    上記第3の無線通信手段による電子メールの送信により、上記第3の転送待ちキューの格納量が所定量未満になったことを条件として、キュー振分け閾値を大きい値に切り替える第2の閾値見直し手段とを備え、
    上記第2の閾値見直し手段は、キュー振分け閾値を大きい値に切り替えたときには、上記第4の転送待ちキューに既にキューイングされているメールのうち、新たな値のキュー振分け閾値未満のサイズの電子メールを上記第3の転送待ちキューに移動させる
    ことを特徴とする移動体通信網。
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