JP2006005607A - ネットワークシステムおよび移動ルータ - Google Patents

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豪 小野
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Abstract

【課題】移動ルータを有する移動ネットワークが複数併合し、併合した移動ネットワーク内で、元々別の移動ネットワークに属していた端末同士でパケットの送受信を行う際に、ホームエージェントを経由することで経路が冗長となる。また、併合した移動ネットワーク外に存在する端末とパケットの送受信を行うとき、Mobile IPによるパケットに付加されるIPヘッダのサイズが大きくなってしまう。
【解決手段】代表となる移動ルータを決め、他の移動ルータは代表となった移動ルータにホームエージェントへの位置登録の代行を依頼する。代表となる移動ルータはパケットのカプセル化、デカプセル化の代行することで、併合した移動ネットワークでは一つの移動ネットワークとみなす。
【選択図】図1

Description

本発明は、移動ルータを有する移動ネットワークが複数併合した際の、移動ネットワークの追跡制御に関する。
ノートPC、PDAなどの端末は持ち運びが可能であるが、ホームアドレス(その端末を識別するために、端末の現在位置に依存する事無く割り当てられているIPアドレス)を用いてパケット通信を行うためには、ホームリンク(端末のホームアドレスが属するネットワークプレフィックスを持つリンクの事)に端末を接続する必要がある。従って、端末を持ち運びホームリンク以外のリンク(訪問先リンク)に接続した場合、端末はホームアドレスを用いたパケット通信の継続は不可能であった。尚、リンクとはIPネットワークにおいて共通のネットワークプレフィックスを持つ領域を意味する。同一リンク内の端末同士のパケット通信はルータを介さず行われ、異なるリンクの端末同士のパケット通信はルータを介して行われる。
上記の問題を解決するための技術として、IETFで提案されているMobile IPが知られている(非特許文献1、非特許文献2参照)。Mobile IPを用いることで、端末がホームリンクから移動し、訪問先リンクに接続しても、ホームアドレスを用いて、インターネット上の端末との接続を維持できる。この移動可能な端末のことを移動端末と呼び、移動端末はホームリンクから移動し、訪問先リンクに移動した際には、その訪問先リンクにいる間に通信を行うために必要な一時的なアドレスを割り当てられる。この一時的なアドレスを気付アドレスと呼び、移動端末はこの気付アドレスを、そのホームエージェントに向けて通知する。ホームエージェントとは、移動端末の位置管理及び、移動端末へのパケット転送を担うサーバであり、移動端末のホームリンクに設置される。尚、ホームエージェントへ気付アドレスを通知する事を位置登録と呼ぶ。ホームエージェントは、この位置登録を受けると、自身が管理している移動端末のホームアドレスと気付アドレスの対応テーブルを更新する。これ以降ホームエージェントは、ホームリンクに届いた移動端末宛のパケットを捕捉し、前記のホームアドレスと気付アドレスの対応テーブルから、そのパケットを転送すべき移動端末の現在の気付アドレスを調べ、元のIPパケットに、宛先アドレスをその気付アドレスとしたIPヘッダを付加したうえで転送する。それを受信した移動端末は、ホームエージェントによって付加されたIPヘッダを除去し、元のパケットを取り出す。尚、このように、パケットにIPヘッダを付加する、除去する行為をそれぞれカプセル化、デカプセル化と呼ぶ。
さらに、IETFのNEMOワーキンググループではMobile IPの移動端末を拡張し、ルータの機能も持たせた移動ルータが議論されている(非特許文献3参照)。移動ルータの機能は基本的に移動端末と同じで、自身の気付アドレスをホームエージェントに登録することである。しかし、移動ルータ用のホームエージェントは、自身が管理している移動ルータ宛のパケットに加え、各移動ルータが管理している移動ネットワーク内の端末宛のパケットも捕捉し、ホームアドレスと気付アドレスの対応テーブルを参照し、移動ルータの気付アドレス宛のIPヘッダでカプセル化して転送する。移動ルータはこれを受信したらデカプセル化を行い、元のパケットを取り出し、普通のルータと同様に経路表を参照して転送する。この結果、転送されたパケットは目的の端末に到達する。以上の仕組みを実現するためには、ホームエージェントが、どの移動ルータがどの移動ネットワークを管理しているかの対応を認識していなければならない。このために、大きく分けて、予めホームエージェントがその対応関係のテーブルを所持している方法と、移動ルータが位置登録を行うためにホームエージェントに送信するパケットに、その移動ルータが管理している移動ネットワークの情報を付け加える方法があり、どちらを用いてもよい。
逆に、移動ルータの管理下にある移動ネットワーク内に存在する端末から、固定ネットワーク(移動ネットワーク外の固定されたネットワーク)内の端末に向けてパケットを送信するときは、送信されたパケットは移動ネットワーク内の各ルータを経由して移動ルータに到達する。移動ルータがこのパケットを通常に転送することでこのパケットは目的の端末に届く。あるいは、移動ルータは受信した固定ネットワーク内の端末宛のパケットを、その移動ルータ自身のホームエージェントのアドレス宛のIPヘッダでカプセル化した上で転送しても良い。この場合は、移動ルータでカプセル化されたパケットは移動ルータのホームエージェントに届き、ホームエージェントがデカプセル化を施し、元のパケットを取り出す。元のパケットを取り出したあとは、通常のパケットとして処理し経路表に従い転送する。上記のいずれの方法でも、パケットは目的の端末に届くが、次に述べる理由により、移動ルータによるカプセル化を行うことが推奨されている。送信端末から、受信端末までに経由する各ルータ上で送信元IPアドレスによるフィルタリングが施されている可能性があり、この時は、移動ルータがそのままパケットを転送したのでは、パケットはそのフィルタリングにより破棄されてしまう可能性がある。移動ルータで、カプセル化することで、カプセル化されたパケットは、訪問先リンクの端末の一つから送信されたパケットのように見えるので、前記のフィルタリングによって破棄されることはなくなる。
以下、本明細書では移動ルータのカプセル化を行う方法で説明をするが、本発明の課題を解決できる限り、カプセル化を行わない方法を用いても構わない。
移動ルータを用いることで、移動ネットワークが移動を行う際に、移動ネットワーク内の各端末は位置登録を行う必要がなくなるので、その結果、位置登録を行うための信号量が減らせ、移動ネットワーク内の各端末は移動端末としての機能を保持していなくても良い等の利点がある。
IP Mobility Support for IPv4(http://www.ietf.org/rfc/rfc3220.txt)
Mobility Support in IPv6(http://www.ietf.org/internet-drafts/draft-ietf-mobileip-ipv6-24.txt) Nemo Basic Support Protocol(http://www.ietf.org/internet-drafts/draft-ietf-nemo-basic-support-02.txt)
複数の移動ルータ同士が有線あるいは無線のメディアにより物理的に接続され、それらの移動ルータの中の一つが固定ネットワーク(移動ネットワーク外の固定されたネットワーク)とのゲートウェイとなる事で、各移動ルータが管理する移動ネットワーク内の端末と固定ネットワーク内の端末とがパケット通信を行うような状況が起こりうる。このように、複数の移動ルータ同士が接続され、入れ子構造になることを、「移動ネットワークが併合した。」と言い、併合する事によってできた移動ネットワークの集合を併合した移動ネットワークと言う。
移動ネットワークが併合し、併合した移動ネットワークを構成した後、固定ネットワーク内の端末と併合された移動ネットワーク内の端末とがパケット通信を行う時、複数のホームエージェントを経由しそれぞれでカプセル化される事になるので、パケットサイズが併合前に比べ大きくなり、経路も冗長になってしまう。また、別の移動ルータが管理する移動ネットワーク内に存在する端末同士がパケットの送受信を行う際に、パケットが、併合された移動ネットワーク外に存在するホームエージェントを経由してしまい経路が冗長になる。
このように、移動ネットワークの併合後は、複数のホームエージェントを経由し、それぞれでカプセル化が施されることになるので、併合前に比べ経路が冗長化し、パケットサイズが大きくなる問題が生じる。またこの結果、カプセル化、デカプセル化等のMobile IPの機能により移動ルータでの処理量が増え、スループットが落ち、カプセル化ヘッダの分だけパケットサイズが増えることにより帯域の有効利用がしにくくなる。以降、これらの問題を図2を用いて詳細に説明する。
図2は、移動ネットワークが併合した際のネットワークの図を示している。それぞれ移動ルータ11、21、31を有する移動ネットワーク10、20、30が存在し、移動ルータ11、21、31はそれぞれ、無線アンテナ13、23、33を所有している。移動ルータ11、21、31のホームアドレスはHoA1、HoA2、HoA3であり、移動ネットワーク10、20、30のネットワークプレフィックスはそれぞれ、MNW1、MNW2、MNW3と表す。また、移動ネットワーク外の固定されたネットワークを固定ネットワーク40と呼ぶ。移動ルータ11、21、31のホームエージェントであるホームエージェント41、42、43は固定ネットワーク40上に存在し、これらのIPアドレスはHA1、HA2、HA3であるとする。移動ネットワーク10、20、30内にはそれぞれ、複数のルータ、端末が存在するが、それらの中に存在する端末の一つをそれぞれ、端末12、22、32と呼ぶことにする。端末12、22、32のIPアドレスはそれぞれ、MNN1、MNN2、MNN3である。
ここで、移動ルータ11と21とを、移動ルータ21と31とを有線あるいは無線メディアにより物理的に接続し、移動ルータ11、21、31のいずれかを固定ネットワークへのゲートウェイとする事で固定ネットワークとのパケット通信を行うものとする。このことを、これら3つの移動ネットワークが併合し、併合した移動ネットワーク50を構成したと言う。ここでは、移動ルータ21は移動ルータ11からのルータ通知を受け移動ルータ11をデフォルトゲートウェイとし、移動ルータ31は移動ルータ21からのルータ通知を受け移動ルータ21をデフォルトゲートウェイとしたものとする。この結果、移動ルータ11が併合した移動ネットワーク50と固定ネットワーク40とのゲートウェイとなる。
移動ネットワーク10内に存在する端末と固定ネットワーク40内に存在する端末との間でパケットの送受信を行う際にはパケットが途中で経由する移動ルータは移動ルータ11だけであり、一方、移動ネットワーク30内に存在する端末と併合された移動ネットワーク外に存在する端末との間でパケットの送受信を行う際に、パケットが経由する移動ルータは移動ルータ11、21、31であるとする。
図2において、固定ネットワーク40内に存在する端末45から、端末32にパケット80を送信する際の問題点を説明する。このパケットの宛先IPアドレスはMNN3であり、これは移動ネットワーク30内のIPアドレスであるので、パケットは移動ルータ31のホームエージェントであるホームエージェント43に到達する。ホームエージェント43は、端末32は移動ネットワーク30内に存在し、移動ネットワーク30を管理しているのは移動ルータ31であることを示すリストを保持しているので、このリストを参照してパケット80を、カプセル化したうえで移動ルータ31に向けて転送する。ここで、HA43を通過したパケット80が移動ルータ31に届くためには、移動ルータ11及び21を通過しなくてはならないので、さらに移動ルータ11及び21のホームエージェントであるHA42、HA41も経由することになる。このためHA43で一度カプセル化されたパケット80には、HA42、HA41でさらにカプセル化が施されるため、パケット81が示すようにパケットサイズが大きくなってしまう。これがネットワーク40内に存在する端末45から、端末32にパケット80を送信する際の問題点である。尚、図2内のCoA1、CoA2、CoA3は移動ルータ11、21、31の気付アドレスである。
次に、併合した移動ネットワーク内でのパケットの送受信における問題点を示すため、端末12から端末32へのパケットの送信について説明する。移動ネットワーク10にとってデフォルトゲートウェイは移動ルータ11であるので、端末12から送信されたパケットは、移動ルータ11に転送される。移動ルータ11は受信したパケットの宛先IPアドレスを調べる。そのIPアドレスはMNN3であり、移動ルータ11自身が管理する移動ネットワーク10には属さないアドレスなので、これを、宛先IPアドレスがHA1のIPヘッダでカプセル化し自身のホームエージェント41に転送する。これを受信したホームエージェント41は、元のパケットをカプセルから取り出し転送する。これ以降は、上に述べた端末45から、端末32へのパケット転送時と全く同様に、ホームエージェント43、42、41を経由し、それぞれでカプセル化される。その後、移動ルータ11、21、31を経由して端末32に到達する。以上のとおり、併合した移動ネットワーク内で、元々別の移動ルータの管理下にある移動ネットワーク内の端末間でパケットの送受信を行うと、この併合した移動ネットワーク外にあるホームエージェントを経由しなければならず、経路が冗長となる。また、移動ネットワークと地上のアクセスポイントの間のメディアが無線であった場合、併合した移動ネットワーク内でのパケットの送受信であっても、この無線区間がボトルネックとなってしまう。さらに、併合した移動ネットワークのゲートウェイとアクセスポイント間が何らかの理由で通信不能になった場合には、併合した移動ネットワーク内でも通信不能になってしまう。また、パケットの送り先の移動ネットワークの、併合した移動ネットワーク内の位置によっては、カプセル化によって元のパケットに付加するIPヘッダのサイズが、移動ネットワークが併合する前に比べ大きくなり、無線帯域が圧迫される問題に加え、MTUが変化するという問題もある。
本発明は、併合された移動ネットワーク内での、別の移動ルータが管理する移動ネットワークに存在する端末間でのパケットの送受信を、併合した移動ネットワーク内で通常の経路表による転送処理にのみ従うことで、パケットの無駄なオーバーヘッドなしに実現しつつ、併合した移動ネットワーク外に存在する端末と併合した移動ネットワーク内の端末がパケットの送受信を行う際に、元のパケットに付加するカプセル化用のIPヘッダのサイズを無駄に大きくさせない事を目的とする。
複数の移動ネットワークがあり、前記移動ネットワークが併合し、併合した移動ネットワークが構成されたとき、この併合した移動ネットワーク内に存在する複数の移動ルータの中の代表となる移動ルータが、それ以外の移動ルータからの通知を受け、前記併合した移動ネットワーク内の他の移動ルータのホームアドレスとホームエージェントのアドレスの対応テーブルを所持することを特徴とする。ここで、移動ネットワークが併合するとは、移動ネットワーク内の移動ルータが何らかのメディアで物理的に接続され、それらの移動ルータの一つが、各移動ルータが管理していた移動ネットワークにとって、固定ネットワークへのゲートウェイとなることを言う。
上記記載の移動ネットワークシステムにおいて、前記代表となる移動ルータが、前記併合された移動ネットワーク内の他の移動ルータの位置登録を代行し、前記位置登録の代行の際に前記代表となる移動ルータの位置を前記他の移動ルータのホームアドレスと対応させて通知することを特徴とする。
上記構成の移動ネットワークシステムにおいて、前記代表となる移動ルータ以外の移動ルータが管理する移動ネットワークから、前記併合された移動ネットワーク外へ送信されたパケットのカプセル化を、前記代表となる移動ルータが行うことを特徴とする。
本発明の移動ネットワークシステムでは、併合した移動ネットワークが構成されたときに、併合した移動ネットワーク内でのパケットの送受信は各ルータが持つ通常の経路情報のみを用い、併合した移動ネットワーク外のルータを経由することなく実現できる。さらに、併合した移動ネットワークの内部と外部間のパケットの送受信において、カプセル化のために元のパケットに付加されるIPヘッダのサイズは、移動ネットワークが併合する前のそれと同じである。
従って、経路の冗長化を防ぐことができ、また移動ルータでの処理量が減り、またそのため併合した移動ネットワークと固定ネットワークとの間のスループットが良くなり、さらにそのため併合した移動ネットワークとその外部のネットワークとの間の帯域の無駄な使用を小さく抑えられるという利点がある。
複数の移動ネットワークが併合した際に、各移動ネットワークが併合する前に比べて増加するトラフィック量を少なくした。
本願発明による第1の実施例について述べる。図3に示すネットワーク構成において、移動ネットワーク10、20、30は、はじめそれぞれ独立の移動ネットワークとして動作し、それぞれホームリンクを離れ訪問先リンクに接続しているものとする。各移動ネットワークが独立に動作している間は、各移動ルータ11、21、31はそれぞれ無線アンテナ13、23、33を用いて最寄のアクセスポイント48に無線で接続しており、アクセスポイント48を束ねているアクセスルータ46から、DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)、ルータ通知等によって気付アドレスを割り振られているものとする。
この間、各移動ルータは、自分自身のホームエージェントに対して位置登録を行っている。また、自身が管理する移動ネットワーク内に存在する端末と、移動ネットワーク外にある端末とのパケット通信は、ホームエージェントと移動ルータ間ではカプセル化を施されることで実現されている。
前記の状態から、図1に示すように、移動ルータ11と移動ルータ21が物理的に接続され、さらに移動ルータ21と移動ルータ31が物理的に接続される。これ以降は無線アンテナ13、23、33のいずれか一つを用いて、固定ネットワーク40との通信を行うものとする。これは、無線アンテナ13、23、33を全て使うと、無線アンテナをいずれか一つのみ使用する場合に比べ、衝突が頻発し、スループットが低下してしまうからである。図1では、無線アンテナ13を用いる例を示しており、この結果、無線アンテナ13に接続している移動ルータ11が固定ネットワークへのゲートウェイとなる。従って、例えば、移動ネットワーク30内の端末32が固定ネットワーク宛にパケットを送信するときには、移動ルータ31、21、11を経由し無線アンテナ13から、アクセスポイントに到達することになる。このように、複数の移動ルータが、入れ子構造になることを、移動ネットワーク10、20、30が併合したと言い、併合する事によってできた移動ネットワークの集合を併合した移動ネットワーク50と言う。
この時、本願発明の本実施例が適用された際の、各端末、ルータ間での動作の概要を示したものが、図4である。まず、移動ネットワーク同士が併合する(図4:ステップ270)。すなわち、移動ルータ11、21とが物理的に接続され、移動ルータ21、31とが物理的に接続され、それらの移動ルータのうちの一つが固定ネットワークへのゲートウェイとなり、この移動ルータに接続されている無線アンテナを用いて併合した移動ネットワーク50と固定ネットワーク40との間のパケット通信を行う。どの移動ルータをゲートウェイとするかは、管理者が手動で設定しても良いし、何らかの自動設定方法を用いても良い。図1においては、移動ルータ11が固定ネットワークとのゲートウェイとなり、移動ルータ21は移動ルータ11からのルータ通知を受け移動ルータ11をデフォルトゲートウェイとし、移動ルータ31は移動ルータ21からのルータ通知を受け移動ルータ21をデフォルトゲートウェイとする。
本願発明においては、上記のようにしてできた併合した移動ネットワーク50の中から、一つの移動ルータが他の残りの移動ルータのホームアドレスとホームエージェントのアドレスの対応付けを管理する。この役割を担う移動ルータのことを代表移動ルータと呼ぶ。上記の移動ネットワークの併合において、固定ネットワーク40と併合した移動ネットワーク50との間のゲートウェイとなる移動ルータが代表移動ルータとなる。従って、図1においては移動ルータ11が代表移動ルータとなる。移動ルータ11は、併合した移動ネットワーク内の他の移動ルータに対して、自身が代表移動ルータになったことを通知するためのパケット(代表移動ルータ通知パケット)を転送する。(図4:ステップ271-a)。移動ルータ21はこのパケットを受信し、これを受信したインターフェース以外の全てのインターフェースから転送する。このパケットを移動ルータ31は受信する(図4:ステップ271-b)。
この結果、移動ルータ21、31は併合した移動ネットワーク内に代表移動ルータ11があることを認知できるので、移動ルータ21、31自身は代表移動ルータにはならない(以降、これらを非代表移動ルータと呼ぶ。)。この後、非代表移動ルータである移動ルータ21、31は代表移動ルータである移動ルータ11に、位置登録の代行を要求するIPパケット(以降、登録代行要求パケットと呼ぶ)を送信する(図4:ステップ272-a、b)。これを受けて、移動ルータ11は、移動ルータ21、31のホームエージェント42、43に、代行して位置登録を行うためのパケット(以降、代行BUと呼ぶ)を送信する(図4:ステップ273-a、b)。これを受信したホームエージェント42、43は、登録が完了したことを通知するためのパケットであるBAをそれぞれ移動ルータ11に送信する(図4:ステップ274-a、b)。これを受信した移動ルータ11は、移動ルータ21、31に、登録代行完了を通知するパケットを送信する(図4:ステップ275-a、b)。この後、ネットワーク40内の端末45が、移動ネットワーク30内の端末32に(ユーザ)パケットを送信すると、それはホームエージェント43と移動ルータ11との間でカプセル化されて到達する(図4:ステップ280-a、b、c)。逆に、端末32から、端末45に送信されたパケットは、移動ルータ11とホームエージェント43との間でカプセル化されて到達する(図4:ステップ281-a、b、c)。
以上が第1の実施例の概要である。以降、詳細を説明していく。
図5は、本願発明の移動ルータの機能ブロック図である。移動ルータ100において、101-1〜101-nはネットワークインターフェースである。102は代表移動ルータを決定するための機構であり、代表移動ルータ決定処理部と呼ぶ。代表移動ルータ決定処理部は現在の自分自身にとっての代表移動ルータに関する情報131(代表移動ルータ情報と呼ぶ。)を持っている。103は経路制御部であり、経路表121を持つ。104は位置登録処理部であり、管理移動ルータテーブル111と管理移動ネットワークテーブル112を持つ。
移動ネットワークが併合せず通常の移動ルータとして動作しているときは、経路制御部103が経路表121を参照し、パケットを転送する。また、カプセル化が必要なパケットに関しては、カプセル化処理部105がカプセル化の処理を施す。
また、位置登録処理部104が、移動ルータ自身のホームエージェントに位置登録を行うためにBU(Binding Update)と呼ばれるパケットを送信するなど、位置登録の処理を行う。
今、上記に述べたように移動ネットワーク10、20、30が併合し併合した移動ネットワーク50を構成したとする。併合した移動ネットワークにおいて固定ネットワーク40とのゲートウェイは移動ルータ11が担うことになっているとする。
この時、移動ルータ11は代表移動ルータの役割を担うので、移動ルータ11の代表移動ルータ決定処理部102は、自分自身が代表移動ルータであることを通知するためのパケット(代表移動ルータ通知パケット)を全てのインターフェースから送信する。代表移動ルータ通知パケットのフォーマット例が図10の300である。ここで、送信元アドレス301には、このパケットを送信するインターフェースに割り当てられているIPアドレスを設定し、宛先アドレス302には、リンク上の全ての移動ルータを表すマルチキャストアドレスを設定しなければならない。代表移動ルータのホームアドレスのためのフィールド303には移動ルータ11のホームアドレスを格納しなければならない。後の、代表移動ルータの優先度、代表移動ルータまでのコスト、この代表移動ルータ通知パケットの有効期限を示すフィールド(304、305、306)は必要ではないが、何らかの理由で、これらの情報も通知したい時は用いてもよい。
前記のように送信された代表移動ルータ通知パケットを受信した時の移動ルータの動作について、図14-Aを用いて説明する。移動ルータは、代表移動ルータ通知パケットを受信したら(ステップ370)、代表移動ルータ決定処理部102が、そのパケット内に格納されている代表移動ルータのホームアドレス303を自身の持つ代表移動ルータ情報に記録する(ステップ371)。そして、非代表移動ルータとして動作するように移行する(ステップ372)。その後、受信した代表移動ルータ通知パケットと同じパケット(ただし、送信元アドレスは除く)を、受信インターフェース以外の全てのインターフェースから送信する(ステップ373)。
移動ルータ21は、移動ルータ11が送信した代表移動ルータ通知パケットを受信し、図14-A中のステップ371、372の動作により、自分自身が非代表移動ルータであることを認識し、また代表移動ルータのホームアドレスHoA1を記録する。また、373により、このパケットを移動ルータ31が存在するリンクに向けて送信する。移動ルータ31もこれを受信し、図14-Aの動作を行い、自分自身が非代表移動ルータであることを認識し、また代表移動ルータのホームアドレスHoA1を記録する。
この後、代表移動ルータと非代表移動ルータの経路制御部(図5:103)間、及び非代表移動ルータ同士の経路制御部(図5:103)間で、ルーティングプロトコルを動作させ、それぞれが管理する移動ネットワークと各移動ルータのホームアドレスの経路情報を交換し合う。この結果、併合した移動ネットワーク50内の転送では、Mobile IP機能を用いる必要がなくなり、通常の経路制御に従って転送されるようになる。
この後、非代表移動ルータである移動ルータ21、31の位地登録処理部(図5:104)は代表移動ルータである移動ルータ11に、登録代行要求パケットを送信する(図4:ステップ272-a,b)。登録代行要求パケットのパケットフォーマット例を図6-Aの200に示す。登録代行要求パケットでは、送信元IPアドレス201として非代表移動ルータ自身のホームアドレス、宛先IPアドレス202として代表移動ルータのアドレスを指定され、さらに、非代表移動ルータのホームエージェントのアドレスを格納するフィールド203が必要である。また、移動ネットワークから固定ネットワークへのパケットを移動ルータとホームエージェントまでカプセル化する場合には、自身が管理する移動ネットワークの全てのプレフィックスを格納するフィールド204が必要である。さらに、必要であるなら、この登録代行要求パケットの有効期限を格納するフィールド205を含んでも良い。
登録代行要求パケットを受信した移動ルータ11の位地登録処理部(図5:104)は、自身が管理する非代表移動ルータのテーブルを作成する。これを管理移動ルータテーブルと呼び、図5中の111に示すように移動ルータの位置登録処理部104が用いる。代表移動ルータは受信した登録代行要求パケットを元に、図7-Aに示す管理移動ルータテーブルの、非代表移動ルータのホームアドレスを格納するフィールド221、非代表移動ルータのホームエージェントを格納するフィールド222を登録しなければならない。また、登録代行要求パケット内にこの登録代行要求の有効期限が含まれていたならば、これをフィールド223に登録する。有効期限は、無駄なエントリーがいつまでも残るのを防ぐために有効であり、有効期限が切れたエントリーは削除する。管理移動ルータテーブルを用いて、代表移動ルータ11は、移動ルータ11自身が管理している非代表移動ルータとそのホームエージェントのアドレスとの対応を管理する。
今、移動ルータ11は、移動ルータ21と31から、登録代行要求パケットを受信したのでそれに対応するエントリー224、225が加えられている。また、受信した登録代行要求パケットに非代表移動ルータの移動ネットワークのプレフィックスが含まれていたならば、この時同時に、各非代表移動ルータが管理する移動ネットワークのアドレスと、その非代表移動ルータのホームエージェントのアドレスを対応付けるテーブルを作成する。これを、管理移動ネットワークテーブルと呼び、図5中の112に示すように移動ルータの位置登録処理部104が用いる。代表移動ルータは、受信した登録代行要求パケットを元に、図7-Bに示す管理移動ネットワークテーブルの、移動ネットワークのプレフィックスを格納するフィールド231、移動ルータのホームエージェントのアドレスを格納するフィールド232を登録しなければならない。また、登録代行要求パケット内にこの登録代行要求の有効期限が含まれていたならば、これをフィールド233に登録する。移動ルータ21と31からの登録代行要求パケットにより、エントリー235、236が付け加えられるが、移動ルータ11自身が管理する移動ネットワークである移動ネットワーク10のエントリー234も最初から登録されている。
この後、移動ルータ11の位地登録処理部は、移動ルータ21と移動ルータ31を代行して位置登録を行うため、代行BUを非代表移動ルータ21、31のホームエージェント42、43に向けて、送信する(図4:ステップ273-a,b)。このパケットのフォーマット例は、図6-Bの210であり、送信元IPアドレスフィールド211は移動ルータ11自身の気付アドレス、宛先IPアドレスフィールド212は非代表移動ルータのホームエージェントのアドレスを格納する。代表移動ルータのホームアドレスフィールド213、非代表移動ルータのホームアドレスフィールド214、有効期間フィールド216は適切な値を格納する必要がある。非代表移動ルータが管理する移動ネットワークのプレフィックスが必要ならば、フィールド215に格納してもよい。
非代表移動ルータの21ホームエージェントであるホームエージェント42は、この代行BUパケットを受信した場合、移動ルータ21及び移動ネットワーク20内の端末宛のパケットが移動ルータ11の気付アドレスCoA1向けにカプセル化して転送されるように、ホームエージェント42自身の経路表を設定する。(尚、同様に移動ルータ21、31の気付アドレスをCoA2、CoA3と表す。)この後、ホームエージェント42はBA(Binding Acknowledgement)を、移動ルータ11に向けて送信する(図4:ステップ274-a、b)。ただし、このBAには非代表移動ルータのホームアドレスが含まれている。移動ルータ11がこのBAを受信したら、適切な非代表移動ルータに向けて、登録代行が完了した事を通知するパケットを送信する(図4:ステップ275-a、b)。このパケットフォーマットは通常のBAと同じでよい。ホームエージェント43も同様の動作をする。
以降も、移動ルータ21、31は自身が非代表移動ルータである限りは、移動ルータ11に向けて登録代行要求パケットを定期的に送信し続け、これを受信した移動ルータ11は前記のように各移動ルータの位置登録の為の代行BUを送信する。
位置登録が完了した状態で、ネットワーク40内に存在する端末45から移動ネットワーク30内にある端末32へのパケット送信について説明する。この時、端末45から送信されたパケットは通常の経路制御により、移動ルータ31のホームリンクまで転送され、ホームエージェント43によって捕捉される。ホームエージェント43は、このパケットを受信後、ホームアドレスと気付アドレスの対応テーブルを参照し、転送すべき気付アドレスを調べ、そのアドレスでカプセル化を施し転送する。ここでは、捕捉したパケットを、移動ルータ11の気付アドレス宛のIPヘッダでカプセル化し転送する。尚、このパケットカプセル化時のホームエージェントの動作は、従来技術のホームエージェントと全く同じである。
移動ルータ11はこれを受信したら、デカプセル化し元のパケットを取り出し、以降はこのパケットは通常の経路制御に従い転送する。この動作について図13を用いて説明する。図13は代表移動ルータがパケットを受信した時の動作をフローチャートに示したものである。移動ルータ11はホームエージェントによりカプセル化されたパケットを受信し(ステップ501)、経路制御部(図5:103)が経路表(図5:121)を検索する(ステップ502)。経路表検索結果により、このパケットが移動ルータ11自身宛のパケットかどうかがわかる(ステップ503)。このパケットは移動ルータ宛であるので、次にパケットがカプセル化されたパケットであるかどうか判断される(ステップ504)。このパケットはカプセル化されたものであるので、カプセル化処理部(図5:105)がデカプセル化を施し(ステップ505)、さらにデカプセル化されて得られたパケットに対して再び経路制御部による経路表の検索が行われる(ステップ502)。その結果、移動ルータ11自身宛のパケットであれば上位層(TCP層、UDP層など)に渡される(ステップ506)。このパケットは端末32宛であるので、自身宛ではなく、また固定ネットワーク宛でもないので(ステップ508)、経路表に示されている適切なインターフェースから転送される(ステップ507)。
転送されたパケットは、移動ルータ21、31及び移動ネットワーク30内の各ルータを経由して端末32に到達する(図4:ステップ280-a、b、c)。この時、パケットのカプセル化は、ホームエージェント43で施され、宛先アドレスがCoA1のIPヘッダが元のパケットに付加されるだけであり、カプセル化されたパケット85のサイズは、移動ネットワークが併合する前の、直接ホームエージェント43から移動ルータ31に向けてカプセル化される時のサイズと全く同じである。
逆に、移動ネットワーク30内に存在する端末32から、ネットワーク40内に存在する端末に向けてパケットを送信するとする。この時、このパケットは通常の経路制御に従い、移動ネットワーク30内の各ルータ、移動ルータ31、21を経由して、移動ルータ11に転送される。このパケットを受信した移動ルータ11の動作を図13を用いて説明する。移動ルータ11がパケット受信(ステップ501)後、経路制御部(図5:103)は経路表(図5:121)を検索する(ステップ502)。このパケットは、移動ルータ11自身宛ではなく(ステップ503)、さらに固定ネットワーク宛であるので(ステップ508)、カプセル化してホームエージェントに転送することになる。カプセル化処理部(図5:105)は、管理移動ネットワークテーブル(図5:112)を参照することで、このパケットを転送すべきホームエージェントのアドレスを調べ(ステップ509)、カプセル化を施し(ステップ510)、ホームエージェントに転送する(ステップ507)。
ここでは、送信端末は移動ネットワーク30に属するので、移動ルータ31のホームエージェント43宛のIPヘッダでカプセル化されて転送されることになる。ホームエージェント43はこのパケットを受信したら、デカプセル化を施し元のパケットを取り出す。ホームエージェント43は、経路表を参照し、このパケットを転送する。尚、このパケットデカプセル化時のホームエージェントの動作は、従来技術のホームエージェントの動作と全く同じである。
転送されたパケットは端末45に到達する(図4:ステップ281-a、b、c)。この時、移動ルータ11によってカプセル化されることによってできたパケットのサイズは、移動ネットワークが併合する前の移動ルータ31からホームエージェント43に向けてカプセル化される時のサイズと全く同じである。
次に、併合した移動ネットワーク内の通信として、移動ネットワーク10内にある端末12から移動ネットワーク30内にある端末32にパケットを送信する場合を説明する。移動ルータ21、31が非代表ルータになった時点で、移動ルータ11、21、31間ではルーティングプロトコルが動作しており、移動ルータ11、21、31は併合した移動ネットワーク内に存在する移動ネットワーク内に存在する端末宛のパケットをどこに転送すればよいか学習済みである。従って、MNN1から送信されたMNN3宛のパケットは、移動ネットワーク20内の各ルータ、移動ルータ21、31、移動ネットワーク30内の各ルータが持つ経路表に従い、これらのルータを経由して到達する。途中で、Mobile IPのカプセル化等の転送のオーバーヘッドは生じない。
次に、併合した移動ネットワーク50が接続しているアクセスポイントを変更する際の動作を説明する(以降、アクセスポイントの変更の事をハンドオーバーと呼ぶ)。ネットワーク50が移動して、アクセスポイント49に接続を切り替え、新しいアクセスルータ47から新しい気付アドレスが割り振られたとする。図8はこの時のハンドオーバーのシーケンス図を示している。移動ルータ11がステップ250により新しい気付アドレスを取得したら、ホームエージェント41に新しい気付アドレスを登録しなおす為、移動ルータ11の位地登録処理部はBUを送信する(ステップ251)。これに加えて、管理移動ルータテーブル111を参照し、自身が管理する非代表移動ルータに関しても新しい気付アドレスを登録しなおす為、代行BUをそれらの非代表移動ルータのホームエージェントに送信する(ステップ252-a、b)。この時送信する、パケットのフォーマット例は、図6-Bの210と同じものである。ホームエージェント41は、位置登録の更新が済んだら移動ルータ11にBAを送り返す(ステップ253)。また、ホームエージェント42、43も移動ルータ11にBAを送信する(ステップ254-a,b)。上記ハンドオーバー方式では、新しい気付アドレスを取得後、代表移動ルータが代行BUを送信するので、ハンドオーバー処理を高速(後述する第2の実施例に比べ)に実現することができる。
本願発明の第2の実施例を述べる。図9は、第2の実施例におけるハンドオーバー時のシーケンス図である。ハンドオーバーの処理に関して、代表移動ルータ11の位地登録処理部は、自身が管理している非代表移動ルータの代行BUを自主的には送信せず、管理移動ルータテーブル111を参照し、自身が現在管理している全ての非代表移動ルータに登録代行要求パケットの送信を要求するためのパケットを送信する(ステップ260-a、b)。これを受信した非代表移動ルータ21、31の位地登録処理部は、代表移動ルータに登録代行要求パケットを送信し(ステップ261-a、b)、これを受信した代表移動ルータ11の位地登録処理部は、第1の実施例同様、代行BUをそれぞれの非代表移動ルータのホームエージェントにむけて送信する。移動ルータ11は非代表移動ルータのホームエージェントからBAを受信したら、適切な非代表移動ルータに向けて登録代行が完了したことを通知するパケットを送信し(ステップ262-a、b)、これを対象の非代表移動ルータが受信するとハンドオーバーの作業が終わる。本実施例に従うと、ハンドオーバー時に、併合した移動ネットワーク内に既にその非代表移動ルータがいないにも関わらず、代表移動ルータがその非代表移動ルータの代行BUを送信してしまうという事象を確実に防ぐことができる。
本願発明の第3の実施例を述べる。各移動ネットワーク内の移動ルータの中には、その移動ルータ自身が管理している移動ネットワークに接続しているインターフェースから受信したパケットに関して、そのパケットの送信元のIPアドレスが、その移動ネットワーク内にあるべきものと異なっていたら、そのパケットを転送せず破棄するようなフィルタリングルールが設定されている可能性がある。このようなフィルタリングルールが適用された移動ルータが、併合した移動ネットワークを構成した場合には、そのフィルタリングルールを適切に変更する。前記フィルタリングルールを所持する移動ルータが非代表移動ルータになった時は、そのフィルタリングルールを一時的に解除する。すなわち、移動ネットワークに接続しているインターフェースから受信したパケットに関しては、送信元IPアドレスによるフィルタリングは行わないように設定する。この結果、移動ネットワーク内の端末から固定ネットワークに向けて送信されたパケットは、非代表移動ルータで破棄されることなく代表移動ルータに転送される。
一方、前記の送信元アドレスによるフィルタリングルールが適用されている移動ルータが、代表移動ルータになったとする。この時、代表移動ルータ自身が所持している、管理移動ネットワークテーブル112を参照し、他の併合された移動ネットワーク内の他の移動ルータが管理する移動ネットワークが送信元のパケットに関しては、破棄せず転送するように、フィルタリングのルールを一時的に書き換える。この結果、併合した移動ネットワーク内の端末がパケットを送信する際、送信元アドレスが適切であれば、そのパケットは代表移動ルータに到達し、代表移動ルータがパケットを適切に転送する。逆に、併合した移動ネットワーク内に存在する端末が、送信元アドレスとして併合した移動ネットワーク外のアドレスを詐称して、併合した移動ネットワーク以外の端末にパケットを送信しても、それは代表移動ルータによって破棄され、併合された移動ネットワーク外に転送されない。
第4の実施例として、移動ネットワークの併合時において、固定ネットワークと移動ネットワークとの間のゲートウェイを担う移動ルータを自動的に決定する手続きについて説明する。ゲートウェイを担う移動ルータは、結果として併合した移動ネットワーク内における代表移動ルータとなるので、この手続きを代表移動ルータ決定手続きと呼ぶ。物理的に接続された移動ルータ間で、代表移動ルータを決定するためのパケットを交換し合い、代表移動ルータを決定する。このためのパケットを代表移動ルータ決定パケットと呼び、このパケットの送信、受信処理は、本願発明の移動ルータが持つ代表移動ルータ決定処理部(図5:102)が担う。代表移動ルータ決定処理部は、代表移動ルータ情報と呼ばれる図11の131に示すような情報を管理している。代表移動ルータ情報には、この移動ルータにとってのその時点での代表移動ルータのホームアドレス(図11:311)、その代表移動ルータの優先度(図11:312。以降、優先度と呼ぶ。)、この代表移動ルータ情報を持つ移動ルータから代表移動ルータまでのコスト(図11:313。以降、コストと呼ぶ。)、代表移動ルータの有効期限(図11:314。以降、有効期限と呼ぶ。)が含まれる。この中で、ホームアドレスと、有効期限は必須であるが、優先度と、コストは必ずしも必要ではない。優先度、コストは複数の移動ルータの中から代表移動ルータを決定するために用いるものであるので、これらを用いない時は、他の決定基準を用いればよい。
本実施例において、移動ルータ同士が物理的に接続する前は、各移動ルータは自分自身のことを代表移動ルータであると認識している。従って、移動ルータ11の代表移動ルータ情報は、はじめ図11の320のようになっている。移動ルータ11は、はじめは、自分自身を代表移動ルータと認識しているので、代表移動ルータのホームアドレスは移動ルータ11のホームアドレスHoA1に設定されている。優先度は、代表移動ルータの決定に用いるもので、何らかの統一した基準でそれぞれの移動ルータに設定されている。例えば、管理者が手動で設定する、移動ルータの性能、基地局からの電波の電力強度の利用などが考えられる。ここでは、移動ルータ11の優先度は3とする。コストは、移動ルータから代表移動ルータに到達するまでのコストであり、例えば、ルーティングプロトコルが使用するメトリック等を流用すれば良い。この時点では、移動ルータ11の代表移動ルータは自分自身であるので、コストは0である。有効期限は適切な値が設定されている。同様に、移動ルータ21、31の初期状態における代表移動ルータ情報を図11の321、322に示す。
代表移動ルータは、定期的に代表移動ルータ決定パケットを自身が持つ全てのインターフェースから定期的に送信する。ただし、非代表移動ルータは代表移動ルータ決定パケットの定期的な送信は行わない。代表移動ルータ決定パケットのパケットフォーマットは図10の300に示した移動ルータ通知パケットと同じでよい。この中のIPヘッダの送信元IPアドレス301には、送信するインターフェースに割り当てられているIPアドレスが格納され、宛先IPアドレス302はリンク上の全ての移動ルータを意味するマルチキャストアドレスが格納される。このパケットは他に、代表移動ルータのホームアドレスを格納するフィールド303、その代表移動ルータの優先度を格納するフィールド304、その代表移動ルータまでのコストを格納するフィールド305、その代表移動ルータの有効期限を格納するフィールド306が含まれている。代表移動ルータ決定パケット送信時には、代表移動ルータ情報を元に、次の手順に従って、代表移動ルータ決定パケットを生成する。まず、その移動ルータが持つ代表移動ルータ情報のホームアドレス、優先度、有効期限(図11:311、312、314)を、そのまま、代表移動ルータ決定パケットの対応するフィールド(図10:303、304、306)をコピーする。最後に、代表移動ルータ情報のコスト(図11:313)にこの代表移動ルータ決定パケットを送信するインターフェースに割り当てられているコストを加算したものを、パケットのコストを格納するフィールド(図10:305)に格納する。
次に移動ルータが他の移動ルータが送信した代表移動ルータ決定パケットを受信した時の動作を、図14-Bを用いて説明する。移動ルータは代表移動ルータ決定パケットを受信したら(ステップ350)、そのパケット内の代表移動ルータのホームアドレス(図10:303)と自身が持つ代表移動ルータ情報内の代表移動ルータのホームアドレス(図11:311)が同一かを検査する(ステップ351)。この結果が等しければ、代表移動ルータ決定パケット内のコスト(図10:305)が代表移動ルータ情報内のコスト(図11:313)より小さいかを検査する(ステップ352)。この結果が偽であるならこのパケットに対する処理は終了である(ステップ358)。ステップ352の結果が真であるなら、代表移動ルータ情報の各項目を更新する(ステップ353)。この時、各項目の値は代表移動ルータ決定パケットの対応する項目に格納されている値に更新される。またこの時、自身が持つ経路表においてデフォルトゲートウェイを受信した代表移動ルータ決定パケットの送信者に設定する。さらに、パケット受信者の移動ルータが代表移動ルータとして動作していたならば、これ以降は非代表移動ルータとなる(ステップ354)。最後に、自身が現在持つ代表移動ルータ情報から新たに代表移動ルータ決定情報を生成し、ステップ350で代表移動ルータ決定パケットを受信したインターフェース以外の全てのインターフェースから新たに生成した代表移動ルータ決定パケットを送信し(ステップ355)、このパケットに対する処理を終了する。
一方、ステップ351の検査の結果両者が等しくなければ、代表移動ルータ決定パケット内の優先度
(図10:305)が、代表移動ルータ情報内の優先度(図11:312)より大きいかを検査する(図14:ステップ356)。この結果が真であれば、ステップ353、354、355を実行しこのパケットに対する処理を終了する。ステップ356の結果が偽であれば、代表移動ルータ情報を生成し、これをステップ350で代表移動ルータ決定パケットを受信したインターフェースから送信し(図14:ステップ357)、終了する。
以上の動作に基づいて、図1において代表移動ルータが決定される時の動作の一例について述べる。ただし、移動ルータ11、21間、移動ルータ21、31間のコストは共に1とする。はじめは、移動ルータ11、21、31はそれぞれ自分自身が代表移動ルータだと認識しているので、移動ルータ11、21、31が持つ代表移動ルータ情報はそれぞれ、図11の320、321、322となっており、またそれぞれが定期的に代表移動ルータ決定パケットを生成し送信している。今、たまたま移動ルータ21が、3つの移動ルータの中で一番最初に代表移動ルータ決定パケットの送信を行ったとする。このパケットは移動ルータ11、31が存在する両方のリンクに送信される。これを受信した移動ルータ31は、ステップ353により自身の代表移動ルータ情報を図11の323のように更新し、ステップ354により非代表移動ルータとなる。また、移動ルータ11はこれを受信したらステップ357により代表移動ルータ決定パケットを生成し、移動ルータ21が存在するリンクに送信する。移動ルータ21はこれを受信したらステップ353により自身の代表移動ルータ情報を図11の324のように更新し、ステップ354により非代表移動ルータとなり、ステップ355により移動ルータ情報決定パケットを新たに生成し、移動ルータ31が存在するリンクに送信する。これを受信した移動ルータ31は、ステップ353により自身の代表移動ルータ情報を図11の325のように更新する。この結果、移動ルータ11のみが代表移動ルータとして残り、残りの移動ルータ21、31は非代表移動ルータとなる。また、移動ルータ21、31は自身を管理する代表移動ルータである移動ルータ11のホームアドレスを認識できている。以上、代表移動ルータ21が最初に代表移動ルータ決定パケットを送信した例を述べたが、どんな順番で代表移動ルータ決定パケットをやり取りしても最終的には同じ結果に収束する。
本願発明の第5の実施例を述べる。図1の前記移動ネットワーク10、20、30が併合された状態から、移動ルータ11と移動ルータ21との間の物理的なの接続を切り離し、移動ネットワーク10だけの移動ネットワークと、移動ネットワーク20、30が併合した移動ネットワークの2つのネットワークに分割した場合の動作を説明する。移動ルータ11はその後も、最寄のアクセスポイントを通してアクセスルータからアドレス割り当てを受け続け、代表移動ルータとして動作し続ける。しかし、移動ルータ21、31は移動ルータ11への物理的な接続は切断されており、移動ルータ21、31からの登録代行要求パケットを受信しなくなるので、移動ルータ11が所持している管理移動ルータテーブル111から、移動ルータ21、31のエントリー224、225を削除する。この時必要であるなら、エントリーを削除する前にその移動ルータに対して、登録代行要求パケットの送信を要求するためのパケットを送信することで、移動ルータ21、31が本当に存在しないかを確認しても良い(図9:260-a、b及び261-a、b)。もし、これに対する登録代行要求パケットが返信されてきたら、エントリーの削除は中止する。さらに、管理移動ネットワークテーブル112から、移動ネットワーク20、30のエントリー235、236を削除する。これ以降、移動ルータ11は基地局間を移動しても、移動ルータ21、31を代行してホームエージェント42、43に位置登録を行うことはなくなる。また、ルーティングプロトコルの動作により、移動ルータ11が所持している経路表の移動ネットワーク20と30のエントリーが削除され、これ以降移動ルータ11は移動ネットワーク20、30内に存在する端末宛のパケットを受信したら、デフォルトゲートウェイに転送するようになる。つまり、現在、移動ルータ11はホームリンクではなく外部リンクに存在するので、移動ルータ11は移動ネットワーク20、30内に存在する端末宛のパケットを受信したら、HA1宛のIPヘッダでカプセル化したうえで転送する。
一方、移動ネットワーク20と30が併合された移動ネットワークでは、移動ルータ21を併合された移動ネットワークと移動ネットワーク外のゲートウェイの役割をはたす移動ルータとすることにする。この時、移動ルータ21は最寄のアクセスポイントを通してアクセスルータから気付アドレスを割り振られる。移動ルータ21は代表移動ルータになり、自身の位置登録を行うためにホームエージェント42に向けて通常の移動ルータと同様のBUを送信し、ホームエージェント42と移動ルータ21の間に双方向のトンネルを張る。さらに移動ルータ21は自分が代表移動ルータになった事を他の移動ルータに通知するために代表移動ルータ通知パケットを送信する。移動ルータ31はこれを受信し、引き続き非代表移動ルータとなることになる。ただし、これ以降は移動ルータ31の代表移動ルータは移動ルータ21に変わる。
本願発明の第6の実施例を述べる。今、図12に示すように、列車410、420がそれぞれ車内に移動ネットワーク413、423を有しているとする。移動ネットワーク413、423内にはそれぞれ移動ルータ412、422があり、それらのホームエージェント402、403が各移動ルータの位置管理及び、移動ネットワークへのパケット転送を担っているものとする。また、移動ルータ412、422は、それぞれ無線アンテナ411、421を用い、地上の無線アンテナ401を介して地上ネットワーク400に接続しているものとする。この後、列車410、420が連結したとする。この時、無線メディアとしてミリ波など指向性の強いものを用いている場合、列車の連結により列車側の一部のアンテナの受信感度が劣化することがありうる。また、無線アンテナ411、421を両方用いると、干渉の影響と衝突の増加によりスループットが低下する事も考えられる。従って、ここでは、無線アンテナ411のみを用い、移動ルータ412、422同士を接続する事で、移動ネットワーク423も地上ネットワーク400との接続を維持するものとする。
この時、従来の移動ルータでは、移動ネットワーク413内の端末414と移動ネットワーク423内の端末424の間でパケットを送受信した時や、地上ネットワーク400内の端末404から端末424にパケットを送信した際、経路の冗長化、多重カプセル化の問題が生じる。例えば、列車410と列車420の間で送受信するパケットが一度、地上ネットワーク400を経由する問題がある。この問題に対して、本願発明の移動ルータを用い、移動ルータ412が代表移動ルータとなることで、地上と列車間の通信において、複数のホームエージェントを経由することによる経路の冗長化や、パケットサイズの無駄な増加を防ぐことができる。また、列車内におけるパケット通信において、パケットが地上にあるホームエージェントを経由するという経路の冗長化も回避でき、無線帯域の有効活用、移動ルータのスループット向上をもたらす。
列車への適用が可能である。各編成ごとのネットワークに移動ルータを配置し、複数の編成が連結して1編成になった際、地上と直接無線通信を担う移動ルータが代表移動ルータになるように設定する。列車内のパケットの送受信は全て、通常の経路表を用い、地上のルータを経由することなく実現でき、他の列車が持つ移動ルータにぶら下がる形になった移動ルータが管理する移動ネットワーク内の端末が外部端末と通信する際の、カプセル化によるパケットのサイズの増加も、連結前と同じに保つことができる。また、もちろん列車以外にも、本発明の技術的思想の範囲内で様々な応用が可能である。
本願発明における、併合した移動ネットワークでのパケットの動作を示す図である 従来の、併合した移動ネットワークでのパケットの動作を示す図である。 複数の移動ネットワークが独立に移動している様子を示す図である。 本願発明において、移動ネットワークが併合してから、CNとMNN3との間でパケットの送受信が始まるまでのシーケンス図である。 本願発明における、代表となる移動ルータ(代表移動ルータ)の機能ブロック図である。 本願発明における、登録代行する際に用いるパケットのパケットフォーマットを示す図である。(A:登録代行要求パケット、B:代行BU) 本願発明における、代表移動ルータ登録代行のために用いるテーブルを示した図である。(A:管理移動ルータテーブル、B:管理移動ネットワークテーブル) 本願発明における、併合した移動ネットワークがハンドオーバーを行う時のシーケンス図である。(実施例1) 本願発明における、併合した移動ネットワークがハンドオーバーを行う時のシーケンス図である。(実施例2) 本願発明における、併合した移動ネットワーク内の移動ルータ間で、代表となる移動ルータを通知、決定するために交換し合うパケットフォーマットを示す図である。 本願発明における、代表移動ルータ決定処理部が所持している代表移動ルータ情報を示す図である。 本願発明を鉄道に適用する際の例を表した図である。 本願発明の移動ルータが、(ユーザ)パケットを受信した時の動作を示すフロー図である。 本願発明において、代表移動ルータを通知パケット(A)、代表移動ルータ決定パケット(B)を受信した時の移動ルータの動作を示すフロー図である。
符号の説明
10、20、30 移動ネットワーク
11、21、31 移動ルータ
12、22、32、45 普通の端末
13、23、33 無線アンテナ
40 固定されたネットワーク
41、42、43 ホームエージェント
46、47 アクセスルータ
48、49 アクセスポイント
50 併合した移動ネットワーク。

Claims (16)

  1. 複数の移動ルータと、
    該複数の移動ルータにネットワークを介して接続され、該移動ルータの位置情報を管理するホームエージェントとを有するネットワークシステムであって、
    上記複数の移動ルータのうちの代表移動ルータが、上記複数の移動ルータのうちの一または複数の非代表移動ルータのホームアドレスとホームエージェントのアドレスを対応付けたテーブルを保持するメモリを備えたことを特徴とするネットワークシステム。
  2. 前記複数の移動ルータが、該複数の移動ルータの中から前記代表移動ルータを決定する機能を有することを特徴とする請求項1記載のネットワークシステム。
  3. 前記複数の移動ルータは、
    それぞれ自移動ルータが管理する移動ネットワークの経路情報を、前記複数の移動ルータ内の他の移動ルータへ送信する送信部と、
    前記複数の移動ルータ内の他の移動ルータが管理する移動ネットワークの経路情報を保持するメモリを備えたことを特徴とする請求項1記載のネットワークシステム。
  4. 前記代表移動ルータが、前記非代表移動ルータの位置登録を代行することを特徴とする請求項1記載のネットワークシステム。
  5. 前記代表移動ルータが、前記非代表移動ルータの位置として前記代表移動ルータの位置を登録することを特徴とする請求項4記載のネットワークシステム。
  6. 前記一または複数の非代表移動ルータは、自移動ルータが管理する移動ネットワークのアドレスを前記代表移動ルータに送信する送信部を備え、
    前記代表移動ルータは、前記非代表移動ルータのそれぞれについて、該非代表移動ルータと、該非代表移動ルータが管理する前記移動ネットワークの対応関係のテーブルを保持するメモリを備えたことを特徴とする請求項1記載のネットワークシステム。
  7. 前記一または複数の非代表移動ルータのいずれかが管理する移動ネットワークから前記代表移動ルータを経由して前記代表または非代表ルータが管理する移動ネットワーク以外のネットワークへ送信されたパケットのカプセル化を、前記代表移動ルータが代行することを特徴とする請求項1記載のネットワークシステム。
  8. 前記一または複数の非代表移動ルータのそれぞれは、自移動ルータが管理する前記移動ネットワークに接続されたインターフェースを有し、
    前記インターフェースから入力されたパケットの送信元アドレスが、前記自移動ルータが管理する前記移動ネットワーク外の装置のアドレスである場合も、前記入力されたパケットを転送することを特徴とする請求項1記載のネットワークシステム。
  9. ネットワークを介してホームエージェントと接続され、さらに一または複数の他の移動ルータと接続された移動ルータであって、
    上記他の移動ルータのうちの少なくとも一の他の移動ルータに対して、代表ルータ決定のためのパケットを送信する送信部と、
    上記他の移動ルータのうち少なくとも一の他の移動ルータから、代表ルータ決定のためのパケットを受信する受信部と、
    上記受信したパケットに基づいて、自移動ルータが代表ルータであるか否かを決定する代表ルータ決定部を備えた移動ルータ。
  10. 上記送信部は自移動ルータが管理する移動ネットワークの経路情報を、前記他の移動ルータのうち少なくとも一の他の移動ルータへ送信可能であり、
    さらに、前記他の移動ルータのうちの少なくとも一の他の移動ルータが管理する移動ネットワークの経路情報を保持するメモリを備えたことを特徴とする請求項8記載の移動ルータ。
  11. 上記代表ルータ決定部において自移動ルータが代表ルータであると決定した場合は、上記他の移動ルータのホームアドレスとホームエージェントのアドレスを対応付けたテーブルを保持するメモリを備えたことを特徴とする請求項8記載の移動ルータ。
  12. 上記代表ルータ決定部において自移動ルータが代表ルータであると決定した場合は、上記他の移動ルータの位置登録を代行することを特徴とする請求項9記載の移動ルータ。
  13. 上記代表ルータ決定部において自移動ルータが代表ルータであると決定した場合は、前記他の移動ルータの位置として自移動ルータの位置を登録することを特徴とする請求項10記載の移動ルータ。
  14. 上記代表ルータ決定部において自移動ルータが代表ルータであると決定した場合は、上記他の移動ルータのそれぞれについて、該他の移動ルータと、該他の移動ルータが管理する上記移動ネットワークの対応関係のテーブルを保持するメモリを備えたことを特徴とする請求項10記載の移動ルータ。
  15. 上記代表ルータ決定部において自移動ルータが代表ルータであると決定した場合は、上記他の移動ルータのいずれかが管理する上記移動ネットワークから、自移動ルータを経由して、自移動ルータまたは上記他の移動ルータが管理する上記移動ネットワーク以外のネットワークへ送信されたパケットのカプセル化を、上記他の移動ルータに代わって行うことを特徴とする請求項10記載の移動ルータ。
  16. 自移動ルータが管理する上記移動ネットワークに接続されたインターフェースを備え、
    上記代表ルータ決定部において自移動ルータが代表ルータであると決定した場合は、上記インターフェースから入力されたパケットの送信元アドレスが、自移動ルータが管理する上記移動ネットワーク外の装置のアドレスである場合も、上記入力されたパケットを転送することを特徴とする請求項10記載の移動ルータ。
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