JP4866213B2 - 超電導磁石装置および磁気共鳴イメージング装置 - Google Patents

超電導磁石装置および磁気共鳴イメージング装置 Download PDF

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Description

本発明は、超電導磁石装置および、それを用いた磁気共鳴イメージング(以下、MRIと称す)装置に関する。
MRI装置は、生体を構成する水素原子の水素原子核の核磁気共鳴(Nuclear Magnetic Resonance、以下NMRと称す)現象が、生体内の組織によって異なることを利用して、生体組織を画像化するもので、組織毎に異なる共鳴の強さや、共鳴の時間的変化の速さが画像の位置毎のコントラストとして現われる。
MRI装置では、NMR現象により水素原子核スピンが放出する電磁波を計測し、その電磁波を信号として演算処理することで、生体を水素原子核密度によって断層像化することができる。水素原子核スピンが放出する電磁波の計測には、撮像領域として、高強度で、高い静磁場均一度を有する均一磁場領域を生成する必要がある。
水素原子核スピンが放出する電磁波による電磁場の強度は、均一磁場領域の静磁場の強度に比例するため、断層像の分解能を向上させるには静磁場の強度を上げる必要があるからである。そこで、高強度の静磁場を発生させるために超電導磁石装置が用いられている。
また、断層像を高画質・高解像度で歪みを無くすために、均一磁場領域の磁場均一度を高める必要がある。均一磁場領域の磁場均一度が低下する要因としては、MRI装置の製作段階で発生する超電導主コイルと超電導シールドコイルの設置誤差があり、この設置誤差を低減することが、磁場の均一度を向上させるためには重要であると考えられる。
なお、設置誤差を低減する方法としては、撮像領域を挟むように配置される1対の超電導主コイルを所定の距離で保持するために、1対の超電導主コイルの間に支持材を設けることが提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、超電導主コイルと超電導シールドコイルとを強度部材で固定することが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2001−224571号公報 特開2004−229853号公報
本発明は前記の問題点を解決しようとするもので、その目的は、超電導主コイルと超電導シールドコイルの設置誤差を低減し、撮像領域に均一な磁場を発生させることができる超電導磁石装置およびMRI装置を提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明の超電導電磁石は、
対向配置され、それぞれの主中心軸が一致する1対の超電導主コイルと、
対向配置され、それぞれのシールド中心軸が前記主中心軸に一致する1対の超電導シールドコイルと、
前記1対の超電導主コイルの一方の前記超電導主コイルを支える中心軸が前記主中心軸に一致する円環状の第1主巻き枠と、
前記1対の超電導シールドコイルの一方の前記超電導シールドコイルを支える中心軸が前記主中心軸に一致する円環状の第1シールド巻き枠と、
前記第1主巻き枠と前記第1シールド巻き枠とが固定され中心軸が前記主中心軸に一致する円環状の第1基盤と、
前記1対の超電導主コイルの他方の前記超電導主コイルを支える中心軸が前記主中心軸に一致する円環状の第2主巻き枠と、
前記1対の超電導シールドコイルの他方の前記超電導シールドコイルを支える中心軸が前記主中心軸に一致する円環状の第2シールド巻き枠と、
前記第2主巻き枠と前記第2シールド巻き枠とが固定され中心軸が前記主中心軸に一致する円環状の第2基盤と、
前記第1基盤と前記第2基盤とに接し、前記第1基盤と前記第2基盤との距離を一定に保つ中間支持部材と、
前記1対の超電導主コイルと前記1対の超電導シールドコイルと前記第1主巻き枠と前記第1シールド巻き枠と前記第1基盤と前記第2主巻き枠と前記第2シールド巻き枠と前記第2基盤と前記中間支持部材と冷媒を内包する隔壁と、
前記隔壁を内包し前記隔壁との間を真空に保持する真空容器とを有し、
前記第1主巻き枠と前記第1シールド巻き枠と前記第1基盤と前記第2主巻き枠と前記第2シールド巻き枠と前記第2基盤と前記中間支持部材が、前記隔壁によって、前記真空から隔てられていることを特徴とする。
このような超電導電磁石およびMRI装置によれば、超電導主コイルと超電導シールドコイルの設置誤差を低減し、撮像領域に均一な磁場を発生させることができる超電導磁石装置およびMRI装置を提供することができる。
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図において、共通する部分には同一の符号を付し重複した説明を省略する。
図1に示すように、MRI(磁気共鳴イメージング)装置1としては、オープン型MRI装置をあげることができる。オープン型MRI装置は、超電導磁石装置2と、検査装置配置領域14とを有している。
超電導磁石装置2は、1対の超電導主コイル7a、7bと、1対の超電導シールドコイル8a、8bとを有している。1対の超電導主コイル7a、7bは、対向配置され、それぞれの主中心軸が一致している。この主中心軸に一致するように、XYZ座標軸のZ軸を設けている。主中心軸は、鉛直方向に向いており、撮像領域6に形成される静磁場の方向は、主中心軸の方向に一致する。Z軸上の1対の超電導主コイル7a、7bから等距離の点をO点にしている。Z軸に垂直な水平方向にX軸とY軸を設けている。1対の超電導シールドコイル8a、8bも対向配置され、それぞれのシールド中心軸が主中心軸すなわちZ軸に一致している。
超電導主コイル7a、7bと超電導シールドコイル8a、8bはZ軸の周りに超電導線材を巻回して形成されている。超電導主コイル7a、7bには同じ方向に一定電流が流される。超電導シールドコイル8a、8bには超電導主コイル7a、7bとは逆方向に一定電流が流される。電流が流れることで、Z軸方向に均一磁場が撮像領域6に形成される。そして、電流がながれることで、超電導主コイル7aと7bには引き合う力が生じ、超電導主コイル7aと超電導シールドコイル8aには斥力が生じ、超電導主コイル7bと超電導シールドコイル8bにも斥力が生じる。超電導シールドコイル8a、8bはそれぞれ、超電導主コイル7a、7bの外周側に配置されている。超電導主コイル7a、7b及び超電導シールドコイル8a、8bの位置及び形状は、電磁力、漏れ磁場、ピーク磁場、磁場均一度、及び磁場強度を許容範囲内に抑えるように変更が可能である。
また、超電導磁石装置2は、超電導主コイル7aと超電導シールドコイル8aとを支持する第1コイル支持部材9と、超電導主コイル7bと超電導シールドコイル8bとを支持し、第1コイル支持部材9から離れている第2コイル支持部材10とを有している。
超電導磁石装置2は、第1コイル支持部材9と第2コイル支持部材10とに接し、第1コイル支持部材9と第2コイル支持部材10との距離を一定に保つ中間支持部材11を有する。中間支持部材11は、1本でも良いし、第1コイル支持部材9と第2コイル支持部材10とに沿って2本以上配置しても良い。
超電導磁石装置2は、1対の超電導主コイル7a、7bと1対の超電導シールドコイル8a、8bと第1コイル支持部材9と第2コイル支持部材10と中間支持部材11を冷媒5と共に内包する冷却容器4と、冷却容器4を内包し内部が真空に保持された真空容器3とを有している。冷媒5としては、液体ヘリウム(He)や液体窒素(N2)を用いることができる。冷却容器4は、容器支持部材13を介して真空容器3に支持されている。容器支持部材13は、外部からの熱侵入を防ぐために低熱伝導の材料、例えばFRP(繊維強化プラスチック)を用いる。
中間支持部材11は、冷却容器4の内壁から離れている。第1コイル支持部材9と第2コイル支持部材10も、冷却容器4の内壁から離れている。このように、第1コイル支持部材9と第2コイル支持部材10と中間支持部材11とを冷却容器4の内壁から離したまま保持するために、超電導磁石装置2は、冷却容器4を貫通し、第2コイル支持部材10を真空容器3に対して支持する容器支持部材12を有する。容器支持部材12は、真空容器3に内包され、真空容器3の接地された底面上に載り、第2コイル支持部材10を上に載せている。また、第1コイル支持部材9は第2コイル支持部材10の上方に配置され、第1コイル支持部材9の荷重は、中間支持部材11によって支えられ、中間支持部材11の荷重は第2コイル支持部材10によって支えられている。中間支持部材11は、柱であり、鉛直方向に立てられ、第2コイル支持部材10の上に載り、第1コイル支持部材9を上に載せている。容器支持部材12は、超電導磁石装置2の外部からの熱侵入を防ぐために低熱伝導の材料、例えばFRP(繊維強化プラスチック)を用いる。
以上から、真空容器3の接地された底面が容器支持部材12を支持し、容器支持部材12が第2コイル支持部材10を支持し、第2コイル支持部材10が中間支持部材11を支持し、中間支持部材11が第1コイル支持部材9を支持していると考えられる。真空容器3の接地された底面は、真空容器3の他の壁面に比べて振動しにくく、傾斜磁場コイル振動や設置床面振動の外部加振の影響を受けにくいので、この底面に支持された容器支持部材12、第2コイル支持部材10、中間支持部材11、第1コイル支持部材9も振動の影響を受けにくくなっている。
図2に示すように、前記第1コイル支持部材9は、前記超電導主コイル7aを支える第1主巻き枠9aと、前記超電導シールドコイル8aを支える第1シールド巻き枠9bと、第1主巻き枠9aと第1シールド巻き枠9bとが固定された円環状の第1基盤9cとを有している。第2コイル支持部材10も、前記超電導主コイル7bを支える第2主巻き枠10aと、前記超電導シールドコイル8bを支える第2シールド巻き枠10bと、第2主巻き枠10aと第2シールド巻き枠10bとが固定された円環状の第2基盤10cとを有している。前記中間支持部材11は、第1基盤9cと第2基盤10cとに接している。
前記中間支持部材11は、Z軸の法線方向(X軸と平行な方向)において前記超電導主コイル7a、7bの外周の外側の範囲で、且つ、Z軸と平行な方向において前記1対の超電導シールドコイル8a、8bの間の範囲で、前記第1コイル支持部材9の第1基盤9cと前記第2コイル支持部材10の第2基盤10cとに接する。第1基盤9cと第2基盤10cとが、前記中間支持部材11に設置する箇所は、前記超電導主コイル7a、7bの外周側であり、且つ、Z軸方向について前記超電導シールドコイル8a、8bの撮像領域6側である。前記中間支持部材11は、前記超電導シールドコイル8aの直下の下方に設置され、前記超電導シールドコイル8bの直上の上方に設置されている。このように設置することにより、前記中間支持部材11は、X軸方向にO点から充分に離れることができるので、後述するような被検者にとっての開放性を向上させることができる。
前記第1コイル支持部材9と前記第2コイル支持部材10とは、それぞれ一つの部材を切り出して製作されている。もしくは、前記第1基盤9cに、前記第1主巻き枠9aと前記第1シールド巻き枠9bとを溶接して固定し、その後に表面を研削加工し寸法精度を確保している。これらによって、別々の部材をボルトで固定する構成に比べて、超電導主コイル7a、7bと、超電導シールドコイル8a、8bの設置精度を向上させることができる。
前記第1コイル支持部材9と前記第2コイル支持部材10と前記中間支持部材11は、非磁性材料であり、例えば、ステンレス鋼やアルミニウム合金を用いることができる。非磁性材料であれば、撮像領域6の均一磁場の均一性に影響を及ばすことがない。
前記冷却容器4は、前記超電導主コイル7aと前記超電導シールドコイル8aと前記第1コイル支持部材9を内包する第1冷却室4aと、前記超電導主コイル7bと前記超電導シールドコイル8bと前記第2コイル支持部材10を内包し第1冷却室4aから離れた第2冷却室4bと、第1冷却室4aと第2冷却室4bとを連結し中間支持部材11を内包する冷却連結管4cとを有している。冷却連結管4cは、第1冷却室4aと第2冷却室4bの外周に配置される。冷却連結管4cは、中間支持部材11の本数に合わせて、1本でも良いし、2本以上でも良い。
前記真空容器3は、前記第1冷却室4aを内包する第1真空室3aと、前記第2冷却室4bを内包し第1真空室3aから離れた第2真空室3bと、第1真空室3aと第2真空室3bとを連結し前記冷却連結管4cを内包する真空連結管3cとを有する。真空連結管3cは、第1真空室3aと第2真空室3bの外周に配置される。真空連結管3cは、中間支持部材11の本数に合わせて、1本でも良いし、2本以上でも良い。
MRI装置1は、超電導主コイル7aと7bに同じ方向に一定電流を流し、超電導シールドコイル8aと8bに超電導主コイル7a、7bとは逆方向に一定電流を流すことで、O点の周辺の撮像領域6に均一磁場を形成することができる。撮像領域6は、第1真空室3aと第2真空室3bとの間に位置し、室温かつ大気圧に保持可能であるので、超電導磁石装置2をMRI装置1に用いることができる。被検者は、自身の被検査領域が撮像領域6の中に納まるように横たわることができる。真空連結管3cによって離間された上下の第1真空室3aと第2真空室3bとの間に被検者を入れて診療するものであるため、被検者の視界は閉ざされず開放的であり、オープン型MRI装置1は被検者に好評である。
超電導磁石装置2をMRI装置1として用いるために、超電導磁石装置2の第1真空室3aと第2真空室3bとの互いに対向する面にそれぞれ、検査装置配置領域14が設けられる。検査装置配置領域14には、図示はしないが、位置情報を得るために撮像領域6の均一磁場に重畳する形で磁場を空間的に変化させる傾斜磁場コイルと、NMR現象を引き起こすための共鳴周波数の電磁波を印加する高周波照射コイルと、撮像領域6の均一磁場の均一度をさらに向上させるために磁場調整用鉄材が配置されている。
MRI装置1は、NMR現象により水素原子核スピンが放出する核磁気共鳴信号を計測し、その核磁気共鳴信号を演算処理することで、被検者体内を水素原子核密度によって断層像化する。その際に、被検者が入る撮像領域6には、強度が0.3T以上の高強度であり、10ppm程度の高い静磁場均一度を有する静磁場を生成させる。撮像領域6の上下1対の傾斜磁場コイルは、撮像領域6内の位置情報を得る目的で、磁場を空間的に変化させた傾斜磁場を撮像領域6に印加する。さらに、撮像領域6の上下1対の高周波照射コイルは、NMR現象を引起すための共鳴周波数の電磁波を撮像領域6に印加する。これらにより、撮像領域6内の微小領域ごとに水素原子核スピンが放出する核磁気共鳴信号を計測し、その核磁気共鳴信号を演算処理することで、被検者体内を水素原子核密度によって断層像化することができる。
この断層像の画像劣化の要因は、超電導磁石装置2の製作段階で発生する超電導主コイル7a、7bと超電導シールドコイル8a、8bの形状及び設置誤差である。例えば、製作段階でZ軸方向に1mmの設置誤差が超電導主コイル7aと7bとの間に発生すると、撮像領域6の磁場均一度が数ppmから数百ppmに悪化する。
超電導磁石装置2では、前記第1コイル支持部材9と前記第2コイル支持部材10とが、中間支持部材11に直接接していることによって、第1コイル支持部材9と第2コイル支持部材10との間の距離の基準となる中間支持部材11と、第1コイル支持部材9あるいは第2コイル支持部材10の間に、他の支持構造物が存在しないため、超電導主コイル7aと7bの間の位置精度が確保しやすくなり、設置誤差は減少し、撮像領域6に均一度の高い磁場を形成することができる。
また、超電導磁石装置2では、前記第1主巻き枠9aと前記第1シールド巻き枠9bとが、前記第1基盤9cに直接固定されていることによって、第1主巻き枠9aと第1シールド巻き枠9bの間の距離の基準となる第1基盤9cと、第1主巻き枠9aあるいは第1シールド巻き枠9bの間に、他の支持構造物が存在しないため、超電導主コイル7aと超電導シールドコイル8aの間の位置精度が確保しやすくなり、設置誤差は減少し、撮像領域6に均一度の高い磁場を形成することができる。
同様に、超電導磁石装置2では、前記第2主巻き枠10aと前記第2シールド巻き枠10bとが、前記第2基盤10cに直接固定されていることによって、第2主巻き枠10aと第2シールド巻き枠10bの間の距離の基準となる第2基盤10cと、第2主巻き枠10aあるいは第2シールド巻き枠10bとの間に、他の支持構造物が存在しないため、超電導主コイル7bと超電導シールドコイル8bとの間の位置精度が確保しやすくなり、設置誤差は減少し、撮像領域6に均一度の高い磁場を形成することができる。
そして、設置精度が良くなることによって、不良品が減り、組み直しの工数が減少するため、コストを低減することができる。
(実施形態の変形例1)
図3に示すように、本発明の実施形態の変形例1に係る超電導磁石装置2は、実施形態の超電導磁石装置2と比較して、中間支持部材11が前記第1コイル支持部材9の第1基盤9cと接する箇所が異なっている。実施形態では、中間支持部材11は、第1基盤9cの底面に接しているが、実施形態の変形例1では、中間支持部材11は、第1基盤9cの円環の側面に接している。さらに、実施形態では、中間支持部材11は、真っ直ぐな柱であるが、実施形態の変形例1では、中間支持部材11の第1基盤9cとの接続部は、第1基盤9cの円環の側面の方向に屈曲している。なお、中間支持部材11と前記第2コイル支持部材10の第2基盤10cとの接続も、中間支持部材11と前記第1コイル支持部材9の第1基盤9cとの接続と同様に変更しているが、類推容易のため省略している。
超電導シールドコイル8aの外周側に中間支持部材11が設置されるので、撮像領域6を含めた被検者に使用可能なスペースを広げることができ、開放性を向上させることができる。そして、実施形態と同様の設置誤差を低減する効果を得ることができる。なお、中間支持部材11は、超電導磁石装置2の開放性を確保するために、本発明の範囲を逸脱することなしに、形状及び接続箇所を変更することが可能である。
(実施形態の変形例2)
図4に示すように、本発明の実施形態の変形例2に係る超電導磁石装置2は、実施形態の超電導磁石装置2と比較して、強磁性体15を有している点が異なっている。なお、強磁性体15は、真空容器3の第1真空室3aもしくは冷却容器4aに配置されているが、同様に、真空容器3の第2真空室3bもしくは冷却容器4b(図2参照)にも、もう1つの強磁性体15を配置しているが、類推容易のため省略している。この1対の強磁性体15は、撮像領域6を挟んでZ軸方向に対向配置されることになる。強磁性体15は、Z軸の法線方向(X軸方向)に関して超電導シールドコイル8aの内周の内側に配置されている。強磁性体15は、Z軸を中心軸とする円環状であり、外径は超電導シールドコイル8aの内径より小さい。強磁性体15によれば、発生した磁場を補正し撮像領域6の磁場の均一性を向上させることができる。強磁性体15には純鉄を用いることができる。
強磁性体15は、強磁性体支持部材17を介して、第1コイル支持部材9もしくは冷却容器4から支持され、真空容器3内もしくは冷却容器4内に設置されている。強磁性体支持部材17には、強磁性体15から冷却容器4内への熱侵入を防ぐために、低熱伝導の材料、例えばFRP(繊維強化プラスチック)を用いる。
なお、図4に示すように、強磁性体15を真空容器3内に設置すると、強磁性体15の温度が、超電導磁石装置2の外界の室温変化に追随して変化する。この温度変化により、強磁性体15の磁化が変化し、撮像領域6の磁場が変動する。このため、強磁性体15の温度を一定に制御するために、温度制御部16を強磁性体15に設ける。温度制御部16としては、具体的には、ヒータを用いることができ、強磁性体15の温度が低下しないようにヒータで強磁性体15を加熱すれば良い。なお、強磁性体15は、撮像領域6に均一な静磁場を発生させるために、複数に分割されたり、断面形状に凹凸が加わえられたり、3次元形状がリング状に限定されないなど、本発明の範囲を逸脱することなしに、位置及び形状の変更が可能である。
(その他の実施形態)
本発明の実施形態では、対向配置される1対の超電導主コイル7a、7bの主中心軸は、鉛直方向に向いていたが、これに限らず、水平であっても良い。主中心軸が水平であれば、磁場の方向が水平になり、被検者の撮像領域6へのアクセスの方向が、磁場の方向と一致するので、円筒型磁石を採用できる。そして、被検者のアクセスするスペースをとる必要がないので、中間支持部材11の本数を増やして、第1コイル支持部材9と第2コイル支持部材10とを全周において支持することができる。容器支持部材12は、真空容器3に内包され、真空容器3の上に載り、中間支持部材11、或いは第1コイル支持部材9、或いは第2コイル支持部材10を上に載せている。さらにもう一歩進めて、中間支持部材11を中心軸が主中心軸に平行な円筒として、その円筒の端面の全周で、第1コイル支持部材9と第2コイル支持部材10の全周を支持しても良い。第1コイル支持部材9と第2コイル支持部材10の全周にわたり、設置誤差は減少するので、撮像領域6に均一度の高い磁場を形成することができる。
本発明の実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置の断面で切断した斜視図である。 図1のZ軸−X軸平面での断面図である。 本発明の実施形態の変形例1に係る磁気共鳴イメージング装置のX−Z平面の第1象限で切断した断面図である。 本発明の実施形態の変形例2に係る磁気共鳴イメージング装置のX−Z平面の第1象限で切断した断面図である。
符号の説明
1 磁気共鳴イメージング(MRI)装置
2 超電導磁石装置
3 真空容器
3a 第1真空室
3b 第2真空室
3c 真空連結管
4 冷却容器
4a 第1冷却室
4b 第2冷却室
4c 冷却連結管
5 冷媒
6 撮像領域
7a、7b 超電導主コイル
8a、8b 超電導シールドコイル
9 第1コイル支持部材
9a 第1主巻き枠
9b 第1シールド巻き枠
9c 第1基盤
10 第2コイル支持部材
10a 第2主巻き枠
10b 第2シールド巻き枠
10c 第2基盤
11 中間支持部材
12、13 容器支持部材
14 検査装置配置領域
15 強磁性体
16 温度制御部
17 強磁性体支持部材

Claims (14)

  1. 対向配置され、それぞれの主中心軸が一致する1対の超電導主コイルと、
    対向配置され、それぞれのシールド中心軸が前記主中心軸に一致する1対の超電導シールドコイルと、
    前記1対の超電導主コイルの一方の前記超電導主コイルを支える中心軸が前記主中心軸に一致する円環状の第1主巻き枠と、
    前記1対の超電導シールドコイルの一方の前記超電導シールドコイルを支える中心軸が前記主中心軸に一致する円環状の第1シールド巻き枠と、
    前記第1主巻き枠と前記第1シールド巻き枠とが固定され中心軸が前記主中心軸に一致する円環状の第1基盤と、
    前記1対の超電導主コイルの他方の前記超電導主コイルを支える中心軸が前記主中心軸に一致する円環状の第2主巻き枠と、
    前記1対の超電導シールドコイルの他方の前記超電導シールドコイルを支える中心軸が前記主中心軸に一致する円環状の第2シールド巻き枠と、
    前記第2主巻き枠と前記第2シールド巻き枠とが固定され中心軸が前記主中心軸に一致する円環状の第2基盤と、
    前記第1基盤と前記第2基盤とに接し、前記第1基盤と前記第2基盤との距離を一定に保つ中間支持部材と、
    前記1対の超電導主コイルと前記1対の超電導シールドコイルと前記第1主巻き枠と前記第1シールド巻き枠と前記第1基盤と前記第2主巻き枠と前記第2シールド巻き枠と前記第2基盤と前記中間支持部材と冷媒を内包する隔壁と、
    前記隔壁を内包し前記隔壁との間を真空に保持する真空容器とを有し、
    前記第1主巻き枠と前記第1シールド巻き枠と前記第1基盤と前記第2主巻き枠と前記第2シールド巻き枠と前記第2基盤と前記中間支持部材が、前記隔壁によって、前記真空から隔てられていることを特徴とする超電導磁石装置。
  2. 前記1対の超電導主コイルは、前記第1基盤の前記第2基盤側と、前記第2基盤の前記第1基盤側とに配置され、
    前記1対の超電導シールドコイルは、前記第1基盤の前記第2基盤とは反対側と、前記第2基盤の前記第1基盤とは反対側とに配置され、
    前記中間支持部材は、
    前記主中心軸の法線方向において前記超電導主コイルの外周の外側の範囲で、且つ、
    前記主中心軸と平行な方向において前記1対の超電導シールドコイルの間の範囲で、
    前記第1基盤と前記第2基盤とに接することを特徴とする請求項1に記載の超電導磁石装置。
  3. 前記主中心軸は鉛直であり、
    前記第1基盤は前記第2基盤の上方に配置され、
    前記第1基盤の荷重は前記中間支持部材のみによって支えられ、前記中間支持部材の荷重は前記第2基盤のみによって支えられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の超電導磁石装置。
  4. 前記中間支持部材は、柱であり、鉛直方向に立てられ、前記第2基盤の上に載り、前記第1基盤を上に載せていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の超電導磁石装置。
  5. 前記1対の超電導主コイルと前記1対の超電導シールドコイルと前記第1主巻き枠と前記第1シールド巻き枠と前記第1基盤と前記第2主巻き枠と前記第2シールド巻き枠から離れて設けられ、前記隔壁を貫通し、前記第2基盤を前記真空容器の接地された底面に対して支持する容器支持部材を有することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の超電導磁石装置。
  6. 前記主中心軸は鉛直であり、
    前記容器支持部材は、前記真空容器に内包され、前記真空容器の接地された底面の上に載り、前記第2基盤を上に載せていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の超電導磁石装置。
  7. 前記第1主巻き枠と前記第1シールド巻き枠と前記第1基盤、一つの部材を切り出して製作され、前記第2主巻き枠と前記第2シールド巻き枠と前記第2基盤は、一つの部材を切り出して製作されていることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の超電導磁石装置。
  8. 前記第1主巻き枠と前記第1シールド巻き枠と前記第1基盤と前記第2主巻き枠と前記第2シールド巻き枠と前記第2基盤と前記中間支持部材とが、非磁性材料であることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の超電導磁石装置。
  9. 前記中間支持部材は、前記第1基盤と前記第2基盤との円環の側面に接していることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の超電導磁石装置。
  10. 前記隔壁の外に前記隔壁から離れて、前記主中心軸の法線方向に関して前記超電導主コイルの内周の内側の範囲に配置され、前記1対の超電導主コイルのそれぞれの近傍に互いに対向配置される1対の強磁性体を有することを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の超電導磁石装置。
  11. 前記主中心軸は水平であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の超電導磁石装置。
  12. 前記中間支持部材は、中心軸が前記主中心軸に平行な円筒であり、前記円筒の両端面それぞれの全周で、前記第1基盤と前記第2基盤の円環状の全周に接することを特徴とする請求項11に記載の超電導磁石装置。
  13. 前記隔壁は、
    前記第1主巻き枠と前記第1シールド巻き枠と前記第1基盤を内包する第1冷却室と、
    前記第2主巻き枠と前記第2シールド巻き枠と前記第2基盤を内包し、前記第1冷却室から離れた第2冷却室と、
    前記第1冷却室と前記第2冷却室とを連結し、前記中間支持部材から離れて前記中間支持部材を内包する冷却連結管とを有し、
    前記真空容器は、
    前記第1冷却室を内包する第1真空室と、
    前記第2冷却室を内包し、前記第1真空室から離れた第2真空室と、
    前記第1真空室と前記第2真空室とを連結し、前記冷却連結管を内包する真空連結管とを有することを特徴とする請求項1乃至請求項12のいずれか1項に記載の超電導磁石装置。
  14. 請求項1乃至請求項13のいずれか1項に記載の超電導磁石装置を用いたことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
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