JP4863036B2 - 発熱方法 - Google Patents

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    • H05B3/20Heating elements having extended surface area substantially in a two-dimensional plane, e.g. plate-heater
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
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    • H05B2203/006Heaters using a particular layout for the resistive material or resistive elements using interdigitated electrodes

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  • Surface Heating Bodies (AREA)
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、平面的で均一な温度分布で発熱する熱源として好適な面発熱体に対する発熱方法に関する。特に、昇温時間が短く、速熱性に優れた面発熱体の発熱方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
面発熱体は、床暖房、電気カーペット、融雪ヒータ等の民生用途や、配管、タンクの保温等の産業用途の熱源として、広く利用されている。
従来の面発熱体としては、例えば、(1)導電性粉末を熱可塑性樹脂中に混練したものをシート状に成形したもの、(2)導電性粉末をシリコーン樹脂や有機ビヒクルと混ぜてペースト状とし、それを厚膜印刷技術を用いて基板上に膜形成したもの、等の形態が知られている。
【0003】
例えば、上記(1)の形態のものとしては、特公昭54−13625号公報等に開示されている様に、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂に、黒鉛、カーボンブラック等の導電性炭素から成る導電性粉末を、ブレンド・混練し、シート状に成形したもので、樹脂中に導電性粉末が配合され、それらの物理的接触により導通を得ている。
また、この様な面発熱体は、導電性粉末と熱可塑性樹脂との熱膨張係数は、樹脂の方が極端に大きく、且つ、樹脂はガラス転移点以上の温度で更に大きい膨張係数を示すため、ブレンドされた導電性粉末の粒子同士の間隔が、温度上昇とともに広がり、ガラス転移点以上では、その広がりが極端に大きくなり、電気抵抗の正温度特性(PTC特性)を示す。そのため、その温度前後で発熱体に電流が流れ難くなり、自己温度制御が可能となる特性も有する。
【0004】
一方、上記(2)の形態のものとしては、例えば、特公昭58−15913号公報に開示されているものがあり、その詳細は、シリコーン樹脂ワニスに、黒鉛粉末、有機溶剤、流動性調整剤等を混合し、基板上に塗布後、250〜450℃温度で焼成なる処理をして製造した面発熱体が記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記(1)の形態のものは、電気抵抗(体積固有抵抗)の正温度特性の為、室温で大きな電圧を印加して大電流で発熱量(単位時間・単位面積当たり)を大にしても、高温に到達すると電気抵抗が急激に高くなり、電流値が減り発熱量も低下し、過度に高温化することが無い。その為、抵抗値が大きく変化する温度まで一気に昇温することは可能である。しかし、熱可塑性樹脂が主成分のため、高温の面発熱体は難しい欠点がある。また、樹脂の熱膨張を繰り返すうちに、カーボン粒子の樹脂マトリックス中での接触状態や配列状態に変化を生じることがあり、制御温度が変わったり、あるいは、制御温度を超えて昇温し更に制御性が著しく低下して発火するという問題点があった。また、この様な問題を改善すべく、樹脂を架橋する等の改良も提案されている。しかし、材料が特殊であったり、高価になったり、加工の手間が増え等の問題が残る。
【0006】
一方、(2)の形態のものは、発熱体自体に自己温度制御性が無い為、上記の如き自己温度制御性に由来する問題点は回避できるが、到達温度は、発熱体の面積、抵抗値、印加電圧で決まってしまい、昇温速度は制御できず、速熱性に劣るという欠点があった。
もちろん、熱電対等の温度センサで温度を計測し、その計測値を元に、面発熱体に供給する電力を、サイリスタ等で制御すると言った帰還(フィードバック)温度制御も可能である。しかし、その為には、電源に制御回路を付加する必要が生じる。
【0007】
すなわち、本発明の課題は、複雑な制御回路を用いた電源も、或いは特殊な電熱材料も用いること無く、昇温時間が短く、速熱性に優れた面発熱体発熱方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決すべく、先ず本発明の発熱方法が対象とする面発熱体、ジュール熱により発熱する電熱層を用いた面発熱体であって、第1電極対及び第2電極対の両方の電極対への同時通電と、第1電極対又は第2電極対のいずれか片方への通電との、両方を可能とする第1電極対、及び第2電極対を備えた面発熱体であり、前記第1電極対、及び第2電極対が基材層の同一面上に形成されると共に、平面方向に於いて互いに重複しないよう配置され、且つ、前記第1電極対、及び第2電極対の上面に前記基材層と対向するよう、前記第1電極対、及び第2電極対を前記基材層との間に挟み込むよう1層の電熱層が積層されてなる構成の面発熱体である
【0009】
この様な構成とすることで、発熱初期の温度の立ち上がりが早く、短時間で所望の平衡温度に到達させることができる面発熱体となる。その為、暖房機器等に利用する場合では迅速な暖房効果が得られる等、昇温時間が短く、速熱性に優れる。
また、PTC特性を有する材料等特殊な電熱材料を使用する必要が無く、通常の抵抗体を用いることにより、樹脂の熱膨張の繰り返しの影響による経時劣化が無く、安定した発熱特性を得ることができる。また、電源に温度制御回路を特別付帯せずとも、電流値のみ一定に保てば、一定温度を維持できる。
【0010】
或いはまた、本発明の発熱方法が対象とする面発熱体は、上記の構成において更に、電熱層の一面に、更に絶縁体の基材層を積層して成る構成の面発熱体である
【0011】
この様な構成とすることで、電熱層を基材層で支持でき、面発熱体の機械的強度を補強できると共に絶縁性も付与できる。
【0012】
そして、本発明の発熱方法は、上記いずれかの面発熱体を用いて、先ず、第1電極対と第2電極対の両方を通電して発熱させ、次いで、電熱層を両電極対のうち、いずれか一方のみ通電した時の温度平衡時間のうち、より短い時間よりも前で且つ目標値である平衡温度を超過した後の時点で、両電極対のうちいずれか一方への通電を停止し、面発熱体を温度平衡に至らせる方法とした。
【0013】
この様な方法とすることで、発熱初期の温度の立ち上がりを早くし、短時間で所望の平衡温度に到達させることができる。その為、暖房機器等に利用する場合では迅速な暖房効果が得られる等、昇温時間を短くでき、速熱性を実現できる。
また、電源に温度制御回路を特別付帯せずとも、電流値のみ一定に保てば、一定温度を維持できる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について、実施の形態を説明する。
【0015】
〔概要〕
先ず、図1は本発明の発熱方法が対象とする面発熱体の或る一形態を例示する図であり、図1(A)は断面図、図1(B)は、図1(A)の様な電極対の配置を有する面発熱体の平面視パターンの一例を例示する平面図である。なお、図1(A)の断面図は、図1(B)中のA−A線方向での断面図である。
【0016】
図1に示す面発熱体100は、電熱層10上に、第1電極対21と第2電極対22とが、平面方向に於いて互いに重複しない様にして、電熱層10の裏面側のみに形成されて構成であり、上記第1電極対21と第2電極対22は、各々独立に開閉できる別個の開閉器を通じて電源に接続され通電され得る構成である。また、図1に例示の面発熱体100の場合は、更に電熱層10の裏面側に、基材層30を両電極対21、22が基材層30と電熱層10とで挟まれる様にして積層された構成である。なお、この様な構成の面発熱体100は、例えば、基材層30上に先ず両電極対21、22を印刷等で形成した後、その上から更に電熱層10を印刷等で形成することで得ることができる。
【0017】
そして、図1に示す様な面発熱体100は、例えば、図5に例示の如く、第1電極対21及び第2電極対22は、各々独立に通電できる様に配線して通電し加熱する。すなわち、同図の場合では、第1電極対21には、開閉器210を介して電源410に接続してある電源ケーブル310を接続する。第2電極対22には、開閉器220を介して電源420に接続してある電源ケーブル320を接続する。この様に配線して、最初は、両電極対21及び22によって電熱層10に通電し、而る後、どちらか片方の電極対への通電を停止し、残る片方の電極対側の通電のみとすれば、速熱性に優れた発熱方法が可能となるのである。
【0018】
〔層構成の各種形態例〕
次に、図2に、本発明の面発熱体の別の或る一形態を示す。図2(A)は断面図であり、図2(B)はその平面図である。なお、図2(A)の断面図は、図2(B)中のA−A線方向での断面図(但し、左半分のみ図示)である。
【0019】
図2で示す面発熱体100は、各電極対21、22の平面視パターンが、図1の形態とは異なる形状の一例である。なお、基材層30、電極対21及び22、電熱層10の積層関係は、図1の場合と同じである。
【0020】
次に、図3は、面発熱体の参考として、層構成の幾つかの考えられ得る例を示す断面図である。図3(A)に例示の面発熱体100は、電熱層10aの電極対21及び22が形成された面上に、更に電熱層10bを積層して成る構成である。
【0021】
また、図3(B)の面発熱体100は、電熱層10aの裏面(図面下方)に電極対21が形成され、該電熱層10aの表面に他方の電極対22が形成され、更に該電極対22が形成された電熱層10aの面上の一部に該電熱層10aよりも小面積で電極対21の内側に電熱層10bを積層した構成である。
【0022】
また、図3(C)の面発熱体100は、電熱層10aの裏面(図面下方)に、第1電極対21が形成され、電熱層10aの表面(側)には、第2電極対22が形成され、該第2電極対22が形成された面上に、更に、電熱層10aよりも小面積の電熱層10bが積層され、且つ、第1電極対21が形成された電熱層10aの裏面(両電熱層の最裏面)には、基材層30が積層された構成である。
【0023】
また、図3(D)の面発熱体100は、二つの基材層30a及び30bを設けた構成であり、基材層30a上に、第1電極対21を介して電熱層10aが積層され、更に該電熱層10a上に第2電極対22を介して電熱層10bが積層され、更に電熱層10bの上に、基材層30bが積層された構成である。基材層30aは、両電熱層10a及び10bの最裏面に形成され、一方の基材層30bは、両電熱層10a及び10bの最表面に形成された構成でもある。
【0024】
本発明の面発熱体では、図1、図2で例示の様に電熱層は1層でも良いが、上記の図3(A)〜(D)で例示の様に、電極対が形成された電熱層の面上に、更に電熱層を重ねて、2層構成等の多層構成としても良い。これらの場合、第1の電熱層10aの電極対形成面上に、該電極対全体を被覆する様にして、第2の電熱層10bは積層する。第2の電熱層10bの材料、厚み等は、第1の電熱層と同様で良い(但し、同一厚みでなくても良い)。
【0025】
また、本発明の発熱方法が対象とする面発熱体では、図3(D)の様に、基材層30a及び30bで、電熱層を両側から挟む様な形態等、基材層は、複層としても良い。基材層は、電熱層のみでは機械的強度の点で形状維持が出来ない場合、或いは電熱層の表裏面を絶縁したい場合等の点で、これらの様に基材層を積層して成る構成が好ましい。
【0026】
〔電熱層〕
電熱層10(或いは10a、10b)としては、例えば、導電性粉末を、樹脂バインダー中に分散した導電性インキをシルクスクリーン印刷して形成することができる。
【0027】
導電性粉末としては、例えば、導電性炭素(黒鉛等)、銀、銅、ニッケル、ITO等の金属或いは金属酸化物の導電体の粒子或いは鱗片状箔片が用いられる。また、バインダー樹脂としては、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂等が用いられる。導電性粉末は、通常、樹脂バインダー100質量部に対して100〜3000質量部程度添加される。そして、電熱層の厚みは、通常、5〜1000μm程度に形成する。
【0028】
電熱層の形成方法としては、特に限定は無いが、例えば、上述したシルクスクリーン印刷の他にも、グラビア印刷、フレキソ印刷、オフセット印刷、ロール転写印刷等の印刷法により、基材層上に所望のパターンで形成することができる。或いは、導電性粉末を樹脂バインダー中に混練した樹脂組成物を、カレンダー法、熔融押出法、キャスティング法等により、シート状に成膜することもできる。この場合、基材層無しでもできるが、このシートは、後で基材層と積層しても良い。
【0029】
それ自体がシート状の電熱層の具体例としては、導電性粉末をゴム中に添加した導電性ゴムシート等もある。導電性ゴムシートの場合、基材層を省略することができる他、面発熱体に伸びや柔軟性が要求される用途(例えば、座席やベッド等)への適用も容易となる。
【0030】
なお、上記ゴムとしては、例えば、シリコーンゴム、フッ素ゴム等の耐熱性の高いものが好ましい。また、EPDM(エチレンプロピレンジエンゴム)、NBR(ニトリルブタジエンゴム)、CR(クロロプレンゴム)、CE(塩素化ポリエチレンゴム)、SBR(スチレンブタジエンゴム等も使用することができる。
また、導電性ゴムシート中には、必要に応じ適宜、リン酸エステル系可塑剤(トリメチルホスフェート、トリブチルフォスフェート等)やアルキレンオキサイド系可塑剤等の各種可塑剤、ケイ酸塩、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、クレー等の各種体質顔料、或いは、難燃・不燃剤、各種安定剤等で耐熱性向上を図ることもできる。
【0031】
〔電極対〕
第1電極対21及び第2電極対22は、平面方向に於いて互いに重複しない様にして形成する。これは、電流を電熱層の平面方向にわたって流し、電熱層を面的に加熱する為である。電熱層のその形成面は、電熱層の表面のみ、裏面のみ、或いは表面と裏面の両面、いずれでも良い。そして、第1電極対と第2電極対は各々独立に開閉できる別個の開閉器を通じて電源に接続して、電熱層を発熱させる。そして、この様な各電極対により、電熱層は、両電極対による加熱、第1電極対による加熱、第2電極対による加熱の、3種類の加熱が可能となり、これらを後述の如く切り換えることにより、速熱性に優れた加熱方法が可能となる。
【0032】
なお、上記の如きとする各電極対の具体的なパターン形状は、例えば、図1(B)及び図2(B)の平面図で例示の如き形状である。もろちん、各電極対のパターン形状としては、ここで例示するパターン形状に限定されるものでは無く、その他のパターン形状も可能である。
【0033】
ちなみに、図1(A)及び(B)で例示した面発熱体100に於ける電極対の場合は、電熱層10部分に於いて、第1電極対21は、中央部に存在する直線状の一つの電極21aと該電極21aの両側を挟む様に平行配置された直線状の二つの電極21bとから構成された例である。また、第2電極対22は、電熱層10部分に於いて、平行配置された直線状の電極22aと22bとの二組から構成されたパターン形状の例である。
【0034】
また、図2(A)及び(B)で例示の面発熱体100に於ける電極対の場合では、電熱層10部分に於いて、電極対21は、直線分から成り「コ」の字状にジクザグの一つの電極21aと、直線分の枝を有する直線分の櫛形の一つの電極21bとから構成され、電極21bの枝に該当する部分が、ジグザグ形状の電極の凹部に丁度入り込んだパターン形状である。また、電極対22も電極対21と同様だが逆の形状である。
【0035】
ところで、第1電極対21及び第2電極対22は、例えば、導電性インキの印刷や導電性箔の積層等で形成する。導電性インキとしては、例えば、銀、銅、ITO、酸化錫等の金属或いは金属酸化物の粒子、或いは鱗片状箔片等からなる導電体粉末を、例えば前述電熱層で列記の様な樹脂バインダー中に添加したインキが使用される。また、例えば上記の様な金属或いは金属酸化物からなる導電性箔を貼り付けて積層する。
【0036】
〔基材層〕
基材層30(或いは30a、30b)は、好ましくは、電気絶縁、面発熱体の補強、支持の為、面発熱体の片面、或いは両面に積層する。従って、基材層は、電熱層の最表面又は最裏面のうち、いずれか一面又は両面に積層されることになる。
【0037】
この様な基材層としては、シート状の物、板状の物等が使用できる。シート状の基材層としては、電気絶縁性及び耐熱性を有し、更に好ましく不燃性或いは難燃性を有するものが使用できる。例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアリレート等のポリエステル樹脂のシートであり、より好ましくは、2軸延伸シートが用いられる。厚みは、特に限定は無いが、通常20〜300μm程度である。
【0038】
また、シート状の基材層としては、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリ4フッ化エチレン、エチレン−4フッ化エチレン共重合体等のフッ素樹脂からなる樹脂シート等、或いは、シリコーンゴム、フッ素ゴム、ウレタンゴム、SBR(スチレンブタジエンゴム)、EPDM(エチレンプロピレンジエンゴム)、NBR(ニトリルブタジエンゴム)、CPE(塩素化ポリエチレンゴム)、TPE(熱可塑性エラストマー)等のゴムからなるゴムシートも使用できる。
【0039】
また、シート状の基材層としては、難燃性の不織布或いは織布(例えば、硝子、石綿、石英等の繊維からなるもの)、或いは塩化ビニル樹脂シート等も使用できる。
【0040】
また、板状の基材層としては、例えば、硝子、陶器、磁器、アルミナ、フェノール樹脂、上記シート状基材層で列記した各種樹脂、等からなるものが使用できる。
【0041】
〔絶縁層〕
なお、電極対の電極端子を取り出す部分にて、電熱層を発熱させない必要がある場合には、その部分に絶縁層を形成してから、該絶縁層上に電極対を形成して、そこを電極端子取出部とすると良い。絶縁層によって、電極端子取出部での、電熱層と電極対との間の電流のリークを防止できる。また、絶縁層は、電熱層や電極対等を絶縁する為に、これらを覆う様に形成することもできる。
【0042】
絶縁層としては、所望の使用時間の間に強度劣化、変形、溶融、変質、燃焼等の生じないだけの耐熱性を有する材料で構成する。例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、エチレン−テレフタレート−イソフタレート共重合体、ポリアリレート等のポリエステル樹脂からなるシートで、好ましくは、2軸延伸シートが挙げられる。或いは、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリ4フッ化エチレン、エチレン−4フッ化エチレン共重合体等のフッ素樹脂、ポリイミド樹脂等からなる樹脂シート等も使用できる。
難燃性を付与する為、これらの樹脂に難燃剤を添加しても良い。難燃剤としては、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、酸化モリブデン、三酸化二アンチモン等が用いられる。
また、絶縁層は、例えば、予め成膜した上記樹脂シートを電熱層に熱融着、ドライラミネーション等の方法により接着しても良い。或いは、シルクスクリーン、グラビア印刷、フレキソ印刷、オフセット印刷、ロール転写印刷等の印刷法により、所望のパターンで形成することもできる。使用するインキの樹脂バインダーとしては、例えば、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、シリコーン樹脂等が使用される。
なお、絶縁層の厚みは、通常20〜300μm程度である。
【0043】
〔面発熱体の発熱〕
ところで、面発熱体を発熱させる為には、電熱層に電流を流して、ジュール熱により発熱させるが、その為の電源は、直流、交流、いずれでも良い。なお、発熱量を一定に保つ為には、電流、或いは電圧の安定化された電源が好ましい。また、当然であるが、電熱層へは互いに独立に開閉できる別個の開閉器(例えば、図5及び6では、符号210及び220)を取り付ける。更に、短絡、其の他過電流防止の為、フューズ或いは遮断機を取り付けることが好ましい。
【0044】
なお、電源は、例えば図5及び図6の如く、各開閉器で別個の電源を用いる他、共通の1つ電源からの電流を各開閉器で異なる部分の電熱層に供給しても良い(例えば図7及び図8参照)。
【0045】
次に、本発明の発熱方法として、上述本発明の面発熱体を発熱させる場合に好適な方法について説明する。
【0046】
本発明の発熱方法は、上述本発明の面発熱体を発熱体として用い、先ず、第1電極対と第2電極対の両方を通電して発熱させ、次いで、電熱層を両電極対のうち、いずれか一方のみ通電した時の温度平衡時間のうち、より短い時間よりも前の時点で、両電極対のうちいずれか一方への通電を停止し、面発熱体を温度平衡に至らせる方法である。この方法により、複雑な制御回路を用いた電源を用いること無く、昇温時間が短くなり、速熱性が得られる。
【0047】
次に、図4を参照しながら、更に、本発熱方法について、その加熱タイミングを中心に、詳述する。
【0048】
先ず、図4(A)に図示の如く、第1電極対単独で所定の電流で電熱層を通電した場合の昇温特性、すなわち、通電開始後の(経過)時間tに対する温度Tの関数関係をT1(t)、その場合の平衡時間、すなわち、第1電極対のみの加熱で電熱層が温度平衡(飽和)状態に到達する時刻をtc 1、そのときの電熱層の平衡(飽和)温度をTsat 1とする。
また、第2電極対単独で所定の電流で電熱層を通電した場合の昇温特性をT2(t)、その場合の平衡時間をtc 2、そのときの電熱層の平衡(飽和)温度をTsat 2とする。
なお、この場合、平衡温度及び平衡時間は、電流値、電熱層の体積固有抵抗と比熱(容量)、熱伝導率、厚み、幅、雰囲気温度、電流が交流か直流か、特に交流の場合はその周波数、及び該周波数に於ける電熱層の誘電正接といった要因に依存する。
【0049】
本発明では、第1電極対と第2電極対での各通電電流は同一でも良いし、互いに異なっていても良い。また、第1電極対と第2電極対に関係する各電熱層部分の各体積固有抵抗(誘電損失)と厚み幅も同一でも良いし、互いに異なっていても良い。これら条件は、用途、要求特性等により適宜選択すれば良い。
【0050】
一方、第1電極対及び第2電極対の両電極対で同時に電熱層を通電した場合の昇温特性T1+2(t)は、図4(B)に示す通りである。この場合の平衡時間はtc 1+2、平衡温度はTsat 1+2である。但し、当然、Tsat 1+2>Tsat 1、且つ、Tsat 1+2>Tsat 2となる。
【0051】
そして、図1や図2で説明した様な構成の本発明の面発熱体を用いて、昇温の平衡時間を短縮する発熱方法を、図4(C)を基に説明する。
【0052】
先ず、最初は、第1及び第2の両電極対21及び22を同時に通電する。その結果、立ち上がり時の昇温特性は、図の曲線OA、或いはOBの部分の様に、両電熱層を通電した場合の昇温特性T1+2(t)と同様のものとなる。当然、各電熱層を単独で通電した場合の昇温特性T1(t)、T2(t)に比べて立ち上がりは早い(すなわち、同じ時刻に於ける温度はより高い)。
【0053】
次いで、第1電極対による場合の電熱層の平衡時間、及び第2電極対による場合の電熱層の平衡時間のいずれよも早い時刻txに於いて、いずれか一方の電極対による電熱層への通電を停止する。なお、図に於いては、第1電極対による通電の場合の電熱層の平衡時間、及び第2電極対による通電の場合の電熱層の平衡時間のいずれよも早い時刻tx 1(曲線上のA点)で、第2電極対による通電を停止し、第1電極対のみによる通電を維持した場合と、時刻tx 2(曲線上のB点)で、第1電極対による通電を停止し、第2電極対のみ通電を維持した場合の両方を示した。当然のことだが、tx 1<tc 1、tx 1<tc 2、tx 2<tc 1、tx 2<tc 2である
【0054】
一方の電極対への通電停止後は、過渡的状態を経て速やかに、第1電極対又は第2電極対による単独通電時の平衡温度に収束する。
すなわち、時刻tx 1(A点)に於いて第2電極対からる電熱層への通電を停止した場合は、A点に於いては、未だ平衡温度Tsat 1未満の温度ではあるが、熱的慣性及び第1電極対からの通電による電熱層の発熱量によって、更に温度上昇を続ける。この部分の昇温特性が過渡的状態T1 tran(t)である(図のADの部分)。そして、時刻tc 1’(D点)に於いて第1電極対による通電での電熱層本来の平衡温度Tsat 1に収束する。当然、図からも明白の様に、tc 1’<tc 1となり、昇温の為の時間、すなわち、平衡時間は短縮される。
【0055】
また、時刻tx 2(B点)に於いて第1電極対からの通電を停止した場合は、B点に於いては、既に平衡温度Tsat 2超過の温度ではあるが、放熱によって、温度低下が起きる。この部分の昇温特性が過渡的状態T2 tran(t)である(図のBCの部分)。そして、時刻tc 2’(C点)に於いて第2電極対による通電での電熱層本来の平衡温度Tsat 2に収束する。この場合も、図からも明白の様に、tc 2’<tc 2となり、昇温の為の時間、すなわち、平衡時間は短縮される。
【0056】
なお、図4(C)のOADの様に、目標値である平衡温度を超過せずに、温度を収束させるか、或いはOBCの様に、目標値である平衡温度を超過させて温度を収束させるかは、条件設定次第であり、所望の温度制御特性、其の他事情も参酌しつつ選択すれば良い。一般的には、平衡時間(昇温時間)の短縮を優先するのであれば、OBCの様な形態とする。また、温度が平衡温度(目標値)を超過させない事を優先するのであれば、OADの様な形態とする。なお、図4(C)に図示の如く、昇温(平衡)時間の短縮を行う為には、例えば、タイマーに所定の通電停止時刻tx 1、或いは、tx 2を予め設定しておき、該タイマーにより所定の電極対からの通電を、所定時刻tx 1或いはtx 2にて停止する方法が挙げられる。
【0057】
〔面発熱体の用途〕
本発明の発熱方法が対象とする面発熱体の用途は、特に制限は無いが、例えば、床暖房、電気カーペット、椅子や座席の暖房、融雪ヒータ等の民生用途や、配管、タンクの保温等の産業用途に利用され得る。
【0058】
【実施例】
次に実施例及び比較例により本発明を更に説明する。
【0059】
〔実施例1〕
図1(A)の如き断面図、及び図1(B)の如き平面図の様な、面発熱体100を次の様にして作製した。基材層30として、厚さ188μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートシートの片面に、電極21a及び21bから成る第1電極対21として、銀ペースト(十条ケミカル株式会社製、商品名「JELCONSH−1」)を250メッシュの版を用いてシルクスクリーン印刷し、オーブンで150℃、30分、加熱し固化して、線幅4mm、電極間距離38mm、膜厚9μmの電極パターンを形成した。
次に、上記基材層30の第1電極対21形成面上に、更に、第1電極対21と同一形成条件で、第1電極対21に重ならない様に、電極22a及び22bから成る第2電極対22を形成した。この第2電極対は、線幅4mm、電極間距離10mm、膜厚9μmの電極パターンとして形成した。
【0060】
次に、第1電極対21及び第2電極対22上にかかる様に、導電性カーボンペースト(十条ケミカル株式会社製、商品名「CH−1」)を250メッシュの版を用いてシルクスクリーン印刷し、オーブンで120℃、20分、加熱し固化して、縦80mm、横100mm、膜厚9μmの電熱層10を形成して、面発熱体100を得た。なお、電極端子をとるため、第1電極対21及び第2電極対22の一部分(長さ30mm)には、カーボンペーストがかからない様に重ね印刷を行った。
【0061】
以上の様にして得られた、面発熱体100は、表面抵抗は20Ω/□、端子間抵抗は、第1電極対で17Ω、第2電極対で8Ωであった。
【0062】
この面発熱体において、図5で示す様に、その第1電極対21(電極21a、21b)及び第2電極対22(電極22a、22b)のそれぞれに、独立に電源ケーブル310、320を各開閉器210、220を介して、電源410、420を接続した。そして、各電源410、420から各々直流12Vを、各電極対21及び22に通電すると電熱層10が、ジュール発熱して昇温した。その時の、表面温度の経時変化を測定した結果を、比較例1及び2の場合と共に表1に示す。なお、発熱方法としては、最初は第1電極対21と第2電極対22に同時に通電し、30秒後に、開閉器220を開いて第2電極対22への通電を停止し、以降は第1電極対21側のみの通電とした。
【0063】
〔比較例1〕
実施例1で作製した面発熱体100に対して、その発熱方法を実施例1とは変えて、表面温度の経時変化を測定した。発熱方法は、通電を最初から第1電極対21側のみとした。結果は、表1に示す。
【0064】
〔比較例2〕
実施例1で作製した面発熱体100に対して、その発熱方法を実施例1とは変えて、表面温度の経時変化を測定した。発熱方法は、通電を最初から第2電極対22側のみとした。結果は、表1に示す。
【0065】
【表1】
Figure 0004863036
【0066】
〔実施例1と比較例1、2の結果比較〕
表1の如く、比較例1及び2に於ける発熱方法では、昇温速度が遅く、経時と共に昇温速度は低下してしまい、2分以上経過しても穏やかな昇温を続けている。
それに対して、実施例1における発熱方法では、60秒後に一定温度に到達しており、速熱性を向上させることができた。
【0067】
〔実施例2〕
図2(A)の如き断面図、及び図2(B)の如き平面図の様な、面発熱体100を次の様にして作製した。基材層30として、厚さ188μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートシートの片面に、電極21a及び21bから成る第1電極対21として、銀ペースト(十条ケミカル株式会社製、商品名「JELCONSH−1」)を250メッシュの版を用いてシルクスクリーン印刷し、オーブンで150℃、30分、加熱し固化して、線幅5mm、電極間距離5mm、膜厚9μmの櫛形形状を有する電極パターンを形成した。
次に、上記基材層30の第1電極対21形成面上に、更に、第1電極対21と同一形成条件で、第1電極対21に重ならない様に、電極22a及び22bから成る第2電極対22を形成した。この第2電極対は、線幅5mm、電極間距離5mm、膜厚9μmの櫛形形状を有する電極パターンとして形成した。
【0068】
次に、第1電極対21及び第2電極対22上にかかる様に、導電性カーボンペースト(十条ケミカル株式会社製、商品名「CH−1」)を250メッシュの版を用いてシルクスクリーン印刷し、オーブンで120℃、20分、加熱し固化して、縦155mm、横115mm、膜厚9μmの電熱層10を形成して、面発熱体100を得た。なお、電極端子をとるため、第1電極対21及び第2電極対22の一部分(長さ15mm)には、カーボンペーストがかからない様に重ね印刷を行った。
【0069】
以上の様にして得られた、面発熱体100は、表面抵抗は20Ω/□、端子間抵抗は、第1電極対で20Ω、第2電極対で21Ωであった。
【0070】
この面発熱体において、図6で示す様に、その第1電極対21及び第2電極対22のそれぞれに、独立に電源ケーブル310、320を各開閉器210、220を介して、電源410、420を接続した。そして、各電源410、420から各々直流12Vを、各電極対21及び22に通電すると電熱層10が、ジュール発熱して昇温した。その時の、表面温度の経時変化を測定した結果を、比較例3及び4の場合と共に表2に示す。なお、発熱方法としては、最初は第1電極対21と第2電極対22に同時に通電し、30秒後に、開閉器220を開いて第2電極対22への通電を停止し、以降は第1電極対21側のみの通電とした。
【0071】
〔比較例3〕
実施例2で作製した面発熱体100に対して、その発熱方法を実施例2とは変えて、表面温度の経時変化を測定した。発熱方法は、通電を最初から第1電極対21側のみとした。結果は、表2に示す。
【0072】
〔比較例4〕
実施例2で作製した面発熱体100に対して、その発熱方法を実施例2とは変えて、表面温度の経時変化を測定した。発熱方法は、通電を最初から第2電極対22側のみとした。結果は、表2に示す。
【0073】
【表2】
Figure 0004863036
【0074】
〔実施例2と比較例3、4の結果比較〕
表2の如く、比較例3及び4に於ける発熱方法では、昇温速度が遅く、経時と共に昇温速度は低下してしまい、3分以上経過しても穏やかな昇温を続けている。
それに対して、実施例2における発熱方法では、120秒後に一定温度に到しており、速熱性を向上させることができた。
【0075】
参考例1〕図7(A)の如き断面図、及び配線例も兼ねた図7(B)の如き平面図の、面発熱体100を次の様にして作製した。なお、図7(A)の断面図は、図7(B)中のA−A線方向での断面図である。また、作製した面発熱体100は、電熱層10aの裏面(図面下方)に、平行直線の電極21a及び21bからなる第1電極対21が形成され、電熱層10aの表面(側)には、平行直線の電極22a及び22bからなる第2電極対22が第1電極対21に平行に形成され、該第2電極対22が形成された面上に、更に、電熱層10aよりも小面積で且つ第1電極対21よりも内側に電熱層10bが積層され、且つ、第1電極対21が形成された電熱層10aの裏面(最裏面)には、基材層30が積層された構成である。
【0076】
先ず、基材層30として、厚さ188μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートシートの片面に、電極21a及び21bから成る第1電極対21として、銀ペースト(十条ケミカル株式会社製、商品名「JELCON SH−1」)を250メッシュの版を用いてシルクスクリーン印刷し、オーブンで150℃、30分、加熱し固化して、線幅5mm、長さ145mm、電極間距離50mm、膜厚8μmの電極パターンを形成した。
【0077】
次に、上記第1電極対21上にかかる様に、導電性カーボンペースト(東洋紡績株式会社製、商品名「DY−280H−3」)を同様にシルクスクリーン印刷し、オーブンで150℃、30分、加熱し固化して、幅70mm、長さ100mm、膜厚9μmの電熱層10aを形成した。なお、電極端子をとるため、第1電極対21の一部分(長さ45mm)には、カーボンペーストがかからない様に重ね印刷を行った。
【0078】
次に、上記電熱層10a上にかかる様に、且つ第1電極対21とは重ならないで平行になる様に、銀ペースト(十条ケミカル株式会社製、商品名「JELCON SH−1」)を250メッシュの版を用いてシルクスクリーン印刷し、オーブンで150℃、30分、加熱し固化して、線幅5mm、長さ130mm、電極間距離30mm、膜厚8μmの電極パターンを形成した。
【0079】
次いで、電熱層10a(の一部)及び第2電極対22上にかかる様に、更に、導電性カーボンペースト(東洋紡績株式会社製、商品名「DY−280H−3」)を同様にシルクスクリーン印刷し、オーブンで150℃、30分、加熱し固化して、幅50mm、長さ100mm、膜厚9μmの第2の電熱層10bを形成して、面発熱体100を得た。なお、電極端子をとるため、第2電極対22の一部分(長さ30mm分)には、カーボンペーストがかからない様に重ね印刷を行った。
【0080】
以上の様にして得られた面発熱体100は、表面抵抗は48Ω/□、端子間抵抗は、第1電極対で28Ω、第2電極対で20Ωであった。
【0081】
この面発熱体において、図7(B)に示す様に、第1電極対21及び第2電極対22のそれぞれに、独立の電源ケーブル310、320で、それぞれの開閉器210、220を介して共通の一つ電源400に接続した。なお、図7(B)中、符号500は温度計、符号510はその温度センサである。そして、電源400から直流12Vを、各電極対21及び22に通電すると、積層された電熱層10a及び10bが、ジュール発熱して昇温した。
その時の、表面温度の経時変化を測定した結果を、比較例5及び6の場合と共に表3に示す。なお、発熱方法としては、最初は第1電極対21と第2電極対22に同時に通電し、30秒後に、開閉器220を開いて第2電極対22への通電を停止し、以降は第1電極対21側のみの通電とした。
【0082】
〔比較例5〕
参考例1で作製した面発熱体100に対して、その発熱方法を参考例1とは変えて、表面温度の経時変化を測定した。発熱方法は、通電を最初から第1電極対21側のみとした。結果は、表3に示す。
【0083】
〔比較例6〕
参考例1で作製した面発熱体100に対して、その発熱方法を参考例1とは変えて、表面温度の経時変化を測定した。発熱方法は、通電を最初から第2電極対22側のみとした。結果は、表3に示す。
【0084】
【表3】
Figure 0004863036
【0085】
〔実施例3と比較例5、6の結果比較〕
表3の如く、比較例5及び6に於ける発熱方法では、昇温速度が遅く、通電後30秒間の昇温速度は、それぞれ1.2℃/s、1.3℃/sであった。また、経時と共に昇温速度は低下してしまい、8分以上経過しても穏やかな昇温を続けている。
それに対して、実施例3における発熱方法では、初期の30秒間に3.1℃/sの昇温速度となり、120秒後に一定温度に到達しており、速熱性を向上させることができた。
【0086】
参考例2
図8(A)及び(B)の如き断面図、及び配線例も兼ねた図8(C)の如き平面図の、面発熱体100を次の様にして作製した。なお、図8(A)は発熱部分の断面図であり、図8(B)は電極端子取出部分の断面図である。すなわち、図8(A)の断面図は、図8(C)中の電熱層部分であるA−A線方向での断面図、図8(B)の断面図は、図8(C)中の絶縁層部分であるB−B線方向での断面図である。
【0087】
また、作製した面発熱体100は、ゴムを用いた電熱層10上に、それぞれ平行直線からなる第1電極対21及び第2電極対22が形成され、各電極対の端子取出部分は、電熱層と電極対間に絶縁層40を設けた構成である。
【0088】
先ず、カーボンブラックを含有する導電性シリコーンゴムシート(クレハエラストマー株式会社製、商品名「SB70ENK」、厚み200μm)の片面に、絶縁ペースト(十条ケミカル株式会社製、商品名「JELCON IN−15M」)を200メッシュの版を用いてシルクスクリーン印刷した後、紫外線(ランプ強度120W/cm2、メタルハライドランプ1灯)をコンベアスピード6m/min、照射距離10cmの条件で照射して、インキを硬化させて、幅10cm、長さ2cm、厚さ18μmの絶縁層40を形成した。
【0089】
次に、第1電極対21として、銀ペースト(十条ケミカル株式会社製、商品名「JELCON SH−1」)を250メッシュの版を用いてシルクスクリーン印刷し、オーブンで150℃、30分、加熱し固化して、線幅5mm、電極間距離50mm、膜厚9μmの電極パターンを形成した。
【0090】
次に、第2電極対22として、上記第1電極対21とは重ならないで平行になる様に、銀ペースト(十条ケミカル株式会社製、商品名「JELCON SH−1」)を250メッシュの版を用いてシルクスクリーン印刷し、オーブンで150℃、30分、加熱し固化して、線幅5mm、電極間距離30mm、膜厚9μmの電極パターンを形成した。
なお、各電極対の一部、すなわち、電源ケーブルを接続する為に電極端子部分は、絶縁層40上に重なる様に印刷した〔図8(B)及び(C)参照〕。
【0091】
この面発熱体において、図8(C)で示す様に、その第1電極対21及び第2電極対22のそれぞれに、独立の電源ケーブル310、320で、それぞれの開閉器210、220を介して共通の一つ電源400に接続した。そして、電源400から直流12Vを、各電極対21及び22に通電すると、電熱層10がジュール発熱して昇温した。その時の、表面温度の経時変化を測定した結果を、参考例3、比較例7、8及び9の場合と共に表4に示す。なお、発熱方法としては、最初は第1電極対21と第2電極対22に同時に通電し、30秒後に第2電極対22への通電を停止し、以降は第1電極対21側のみの通電とした。結果は、表4に纏めて示す。
【0092】
〔比較例7〕
参考例2で作製した面発熱体100に対して、その発熱方法を参考例2とは変えて、表面温度の経時変化を測定した。発熱方法は、通電を最初から第2電極対21側のみとした。結果は、表4に示す。
【0093】
参考例3
参考例2に於いて、第1電極対及び第2電極対の形状を、実施例2の図2及び図6で例示した如き、櫛形を有するパターン形状とた他は、電極端子取出部分は絶縁層を介して形成する等、参考例2と同様して、図9で示す如き面発熱体100を作製した。図9(A)は発熱部分である図9(C)中のA−A線方向での断面図、図9(B)は電極端子取出部分である図9(C)中のB−B線方向での断面図である。そして、実施例2と同様に、図9(C)に示す様な配線による発熱方法によって、最初は第1電極対21と第2電極対22に同時に通電し、30秒後に第2電極対22への通電を停止し、以降は第1電極対21側のみの通電とした。結果は、表4に示す。
【0094】
〔比較例8〕
参考例3で作製した面発熱体100に対して、その発熱方法を参考例3とは変えて、表面温度の経時変化を測定した。発熱方法は、通電を最初から第2電極対22側のみとした。結果は、表4に示す。
【0095】
〔実施例
図10(A)の如き断面図、及び配線例表示も兼ねた図10(B)の如き平面図の、面発熱体100を次の様にして作製した。なお、この面発熱体100は、基材層30の上に、電熱層10が形成され、該電熱層10の裏面(基材層と電熱層との間)に、それぞれ平行直線からなる第1電極対21と第2電極対22とが、互いに平行に形成された構成である。
【0096】
先ず、基材30として、ガラスクロス入りシリコーンゴムシート(クレハエラストマー株式会社製、商品名「R733」、厚さ1.5mm)を用い、この片面に、第1電極対21として、銀ペースト(十条ケミカル株式会社製、商品名「JELCON SH−1」)を250メッシュの版を用いてシルクスクリーン印刷し、オーブンで150℃、30分、加熱し固化して、線幅5mm、長さ145mm、電極間距離50mm、膜厚8μmの電極パターンを形成した。
【0097】
次に、第2電極対22として、上記第1電極対21とは重ならないで平行になる様に、第1電極対21に用いた銀ペーストを同様にシルクスクリーン印刷し、オーブンで150℃、30分、加熱し固化して、線幅5mm、長さ130mm、電極間距離30mm、膜厚8μmの電極パターンを形成した。
【0098】
次に、導電性カーボンペースト(東洋紡績株式会社製、商品名「DY−280H−3」)を同様にシルクスクリーン印刷し、オーブンで150℃、30分、加熱し固化して、幅50mm、長さ100mm、膜厚9μmの電熱層10を形成した。なお、電極端子をとるため、第1電極対21及び第2電極対22の一部分(長さ30mm)には、カーボンペーストがかからない様に重ね印刷を行った。
【0099】
この面発熱体において、図10(B)に示す様に、その第1電極対21及び第2電極対22のそれぞれに、独立の電源ケーブル310、320で、それぞれの開閉器210、220を介して共通の一つ電源400に接続した。そして、電源から直流12Vを、各電極対21及び22に通電すると、電熱層10がジュール発熱して昇温した。なお、発熱方法としては、最初は第1電極対21と第2電極対22に同時に通電し、30秒後に第2電極対22への通電を停止し、以降は第1電極対21側のみの通電とした。結果は、表4に示す。
【0100】
【表4】
Figure 0004863036
【0101】
〔実施例及びと、比較例7及び8の結果比較〕
表4の如く、比較例7及び8に於ける発熱方法では、昇温速度が遅く、経時と共に昇温速度は低下してしまい、2分以上経過しても穏やかな昇温を続けている。それに対して、参考例3及び実施例3における発熱方法では、120秒後に一定温度に到達しており、速熱性を向上させることができた。また、参考例3は、基材層無しで且つ電熱層にゴムを用いた構成の為、伸び性も有していた。
【0102】
【発明の効果】
(1)本発明の面発熱体によれば、発熱初期の温度の立ち上がりが早く、短時間で所望の平衡温度に到達させることができる。その為、暖房機器等に利用する場合では迅速な暖房効果が得られる等、昇温時間が短く、速熱性に優れる。
また、PTC特性を有する材料等特殊な電熱材料を使用する必要が無く、通常の抵抗体を用いることにより、樹脂の熱膨張の繰り返しの影響による経時劣化が無く、安定した発熱特性を得ることができる。また、温度制御回路を特別付帯せずとも、電流値のみ一定に保てば、一定温度を維持できる。
(2)また、電熱層に基材層を積層した構成とすることで、電熱層を基材層で支持でき、面発熱体の機械的強度を補強できる。
【0103】
(3)また、本発明の発熱方法によれば、発熱初期の温度の立ち上がりを早くし、短時間で所望の平衡温度に到達させることができる。その為、暖房機器等に利用する場合では迅速な暖房効果が得られる等、昇温時間を短くでき、速熱性を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の発熱方法が対象とする面発熱体の一形態を示す断面図と平面図。
【図2】本発明の発熱方法が対象とする面発熱体の別の形態例を示す断面図と平面図。
【図3】参考として面発熱体の層構成を中心とした各種の例を示す断面図。
【図4】本発明に於ける発熱方法を詳述する説明図。
【図5】本発明における面発熱体の或る一形態の発熱方法に対する配線例を示す平面図。
【図6】本発明における面発熱体の別の或る一形態の発熱方法に対する配線例を示す平面図。
【図7】参考例の面発熱体の一例(及びその配線例)を示す断面図と平面図。
【図8】参考例の面発熱体の別の一例(及びその配線例)を示す断面図と平面図。
【図9】参考例の面発熱体の別の一例(及びその配線例)を示す断面図と平面図。
【図10】本発明の発熱方法が対象とする面発熱体の別の形態例(及びその配線例)を示す断面図と平面図。
【符号の説明】
10、10a、10b 電熱層
21 第1電極対
21a、21b (第1電極対の)電極
22 第2電極対
22a、22b (第2電極対の)電極
30、30a、30b 基材層
40 絶縁層
100 面発熱体
210、220 開閉器
310、320 電源ケーブル
400、410、420 電源(直流安定化電源等)
500 温度計(デジタル温度計等)
510 温度センサ
1+2 sat 平衡温度
1 sat 平衡温度
2 sat 平衡温度

Claims (1)

  1. ジュール熱により発熱する電熱層を用いた面発熱体であって、第1電極対及び第2電極対の両方の電極対への同時通電と、第1電極対又は第2電極対のいずれか片方への通電との、両方を可能とする第1電極対、及び第2電極対を備えた面発熱体であり、前記第1電極対、及び第2電極対が基材層の同一面上に形成されると共に、平面方向に於いて互いに重複しないよう配置され、且つ、前記第1電極対、及び第2電極対の上面に前記基材層と対向するよう、前記第1電極対、及び第2電極対を前記基材層との間に挟み込むよう1層の電熱層が積層されてなる面発熱体、又は該面発熱体に対して前記電熱層の一面に更に絶縁体の基材層を積層してなる面発熱体を用いて、
    先ず、第1電極対と第2電極対の両方を通電して発熱させ、次いで、電熱層を両電極対のうち、いずれか一方のみ通電した時の温度平衡時間のうち、より短い時間よりも前で且つ目標値である平衡温度を超過した後の時点で、両電極対のうちいずれか一方への通電を停止し、面発熱体を温度平衡に至らせる、発熱方法。
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