JP4862792B2 - 駆動ユニットの制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、駆動ユニットの制御装置に関し、特に、1又は複数のアクチュエータのそれぞれの動作量に応じて出力トルクが調整される駆動ユニットの制御装置に関する。
内燃機関等の駆動ユニットは、その出力トルクに係る1又は複数のアクチュエータを備えており、それらアクチュエータの動作量に応じて出力トルクが調整される。例えば、火花点火式の内燃機関では、スロットルの開度、燃料噴射量、点火時期等によって出力トルクの調整が行われるようになっている。
このような駆動ユニットでは、まず、必要なトルク調整量が決定され、それを実現するように各アクチュエータの動作量が決定されている。ただし、各アクチュエータで実現可能なトルク調整量(1演算周期当たりのトルク調整量)にはアクチュエータの動特性によって決まる限界がある。その限界を超えたトルク調整量をアクチュエータに要求したとしても、要求を実現できないばかりかアクチュエータの故障を招いてしまう可能性もある。
そこで、従来の駆動ユニットの制御装置では、フィルタを利用してトルク調整量の要求値から各アクチュエータにて実現可能なトルク調整量を抽出し、抽出したトルク調整量に基づいて各アクチュエータの動作を制御することが行われている。例えば、特表平11−509910号公報には、トルク調整量の要求値をフィルタによって速い成分と遅い成分とに分割し、その速い成分から点火時期制御用の目標値を設定し、遅い成分からスロットル制御用の目標値を設定する技術が記載されている。
特表平11−509910号公報
ところで、実現可能なトルク調整量はアクチュエータ毎に異なっているため、フィルタの信号通過特性もアクチュエータ毎に異ならせる必要が有る。内燃機関を始めとする駆動ユニットには多数のアクチュエータが用いられていることから、フィルタに関しても単種類ではなく多種類設けられることになる。
しかし、従来の制御装置に使用されているフィルタは、要求される信号通過特性毎にその構造が設計されていた。このため、アクチュエータの数が増えて駆動ユニットの制御が高度化、複雑化するほど、設計すべきフィルタの種類も増え、フィルタの設計に要する工数は膨大なものになっていた。また、駆動ユニットの改良に伴ってアクチュエータの改良や変更が行われることがあるが、それによりアクチュエータの動特性が変わってしまう場合には、対応するフィルタの構造を最初から再設計しなければならかなった。
以上のような課題を解決するためには、信号通過特性の異なるフィルタ間においてその基本的な構造を共通化することが有効と考えられる。基本的な構造は共通化して信号通過特性を決定する要素のみを変更可能とすれば、フィルタの設計に要する工数を大幅に削減することが可能となるだけでなく、アクチュエータの改良や変更にも容易に対応することができる。また、各フィルタの基本的な構造を共通化することができれば、制御プログラムとして実装する際の搭載効率を高めることが可能となり、メモリ容量の肥大化を抑えることもできるようになる。
本発明は、駆動ユニットの制御装置に関し、要求トルク調整量からアクチュエータによる実現トルク調整量を抽出するためのフィルタの構造を、信号通過特性の異なる他のフィルタとの間での共通化が可能な構造とすることを目的とする。
第1の発明は、上記の目的を達成するため、制御信号の入力を受けて動作するアクチュエータを有し、前記アクチュエータの動作量に応じて出力トルクが調整される駆動ユニットの制御装置であって、
トルク調整量の要求値(以下、要求トルク調整量)を取得する要求トルク調整量取得手段と、
前記アクチュエータの動作量の変化に対する前記駆動ユニットの出力トルクの感度(以下、トルク感度)を取得するトルク感度取得手段と、
要求トルク調整量とトルク感度とから前記アクチュエータに要求される動作量を計算する要求動作量計算手段と、
要求動作量を前記アクチュエータの許容動作範囲の上下限値によってガードするガード処理手段と、
ガード処理された要求動作量とトルク感度とから前記アクチュエータによって実現させるトルク調整量(以下、実現トルク調整量)を計算する実現トルク調整量計算手段と、
実現トルク調整量に基づいて前記アクチュエータへの制御信号を決定するアクチュエータ制御手段と、
を備えることを特徴としている。
第2の発明は、第1の発明において、
前記トルク感度取得手段は、取得するトルク感度を前記駆動ユニットの運転状態に応じて変更することを特徴としている。
第3の発明は、第1又は第2の発明において、
前記トルク感度取得手段は、前記アクチュエータの単位動作量の動作により達成される前記駆動ユニットの出力トルクの変化量を前記のトルク感度として取得することを特徴としている。
第4の発明は、第1乃至第3の何れか1つの発明において、
前記ガード処理手段は、前記制御装置の1演算周期において前記アクチュエータが動作可能な範囲を前記の許容動作範囲として設定していることを特徴としている。
第5の発明は、第1乃至第4の何れか1つの発明において、
前記ガード処理手段は、前記制御装置の1演算周期において前記アクチュエータの動作量と前記駆動ユニットの出力トルクの変化量との関係が線形で近似可能な範囲を前記の許容動作範囲として設定していることを特徴としている。
第6の発明は、第5の発明において、
前記要求トルク調整量取得手段は、前記駆動ユニットの目標トルクと実際トルクとのトルク誤差を算出し、当該トルク誤差を要求トルク調整量として取得するものであり、
目標トルクが定常のときのトルク誤差(以下、定常トルク誤差)を記録する定常トルク誤差記録手段と、
定常トルク誤差の記録時と同一の目標トルクにおいて、前記ガード処理手段によるガード処理を解除して前記アクチュエータを動作させたときのトルク誤差(以下、ガード解除時トルク誤差)を記録するガード解除時トルク誤差記録手段と、
定常トルク誤差に対するガード解除時トルク誤差の縮小分を学習値として記憶する学習手段と、
前記ガード処理手段によるガード処理が実行されるときには、前記の学習値を実現トルク調整量の計算に反映させる実現トルク調整量補正手段とをさらに備えることを特徴としている。
また、第7の発明は、上記の目的を達成するため、制御信号の入力を受けて動作する複数のアクチュエータを有し、前記複数のアクチュエータのそれぞれの動作量に応じて出力トルクが調整される駆動ユニットの制御装置であって、
トルク調整量の要求値(以下、要求トルク調整量)を取得する要求トルク調整量取得手段と、
要求トルク調整量を予め設定された分配優先順位に従って各アクチュエータへ分配するトルク調整量分配手段と、
アクチュエータ毎に設けられたフィルタであって、担当するアクチュエータに分配された要求トルク調整量から当該アクチュエータによって実現させるトルク調整量(以下、実現トルク調整量)を抽出するフィルタと、
前記各フィルタにより抽出された実現トルク調整量に基づいて、前記各フィルタが担当するアクチュエータへの制御信号を決定するアクチュエータ制御手段とを備え、
前記各フィルタは、
担当するアクチュエータの動作量の変化に対する前記駆動ユニットの出力トルクの感度(以下、トルク感度)を取得するトルク感度取得部と、
要求トルク調整量と当該アクチュエータのトルク感度とから当該アクチュエータに要求される動作量を計算する要求動作量計算部と、
要求動作量を当該アクチュエータの許容動作範囲の上下限値によってガードするガード処理部と、
ガード処理された要求動作量と当該アクチュエータのトルク感度とから前記の実現トルク調整量を計算する実現トルク調整量計算部とを含むことを特徴としている。
第8の発明は、第7の発明において、
前記トルク調整量分配手段は、分配優先順位が一位のアクチュエータを担当するフィルタには要求トルク調整量をそのまま入力し、分配優先順位が二位以下のアクチュエータを担当するフィルタには要求トルク調整量と上位のフィルタで抽出された実現トルク調整量との差分を入力するものであることを特徴としている。
第1の発明によれば、要求トルク調整量はトルク感度によって要求動作量に変換され、アクチュエータの許容動作範囲の上下限値によってガード処理された後、再びトルク感度によってトルク調整量(実現トルク調整量)に変換される。この計算ロジックは、要求トルク調整量からアクチュエータにより実現可能なトルク調整量を抽出するためのフィルタを構成しているが、そのうちアクチュエータの動特性によって決定されるのはトルク感度と許容動作範囲の上下限値のみである。言い換えれば、その他の構成はアクチュエータの動特性に左右されない構成であり、信号通過特性の異なる他のフィルタとの間で共通化できる構成である。
したがって、第1の発明によれば、フィルタを構成する計算ロジックの大部分を信号通過特性の異なる他のフィルタとの間での共通化することができる。また、第1の発明によれば、アクチュエータの動特性に応じたフィルタの設計やチューニングも容易であり、トルク感度と許容動作範囲の上下限値のみをアクチュエータの動特性に合わせて設定すればよい。
第2の発明によれば、取得するトルク感度を駆動ユニットの運転状態に応じて変更することで、要求トルク調整量から要求動作量への変換精度を高めることができ、ひいては、要求トルク調整量からの実現トルク調整量の抽出精度を高めることできる。
第3の発明によれば、トルク感度の定義をアクチュエータの単位動作量の動作により達成される駆動ユニットの出力トルクの変化量とすることで、種類の異なるアクチュエータ間において同一の尺度でトルク感度を計れるようになる。
第4の発明によれば、制御装置の1演算周期においてアクチュエータが動作可能な範囲を許容動作範囲とすることで、1演算周期での動作では実現不可能なトルク調整量がアクチュエータに対して要求されるのを防止することができる。
第5の発明によれば、制御装置の1演算周期においてアクチュエータの動作量と駆動ユニットの出力トルクの変化量との関係が線形近似可能な範囲を許容動作範囲とすることで、ガード処理後の要求動作量をトルク感度で変換して得られる実現トルク調整量と、それに従ってアクチュエータを制御したときの実際のトルク調整量との間に誤差が生じることを防止することができる。
第6の発明によれば、目標トルクと実際トルクとのトルク誤差から計算される要求動作量が前記の線形近似可能範囲を超える場合、要求動作量はガード処理によって線形近似可能範囲の上限値或いは下限値で制限されることになる。このため、ガード処理後の要求動作量をトルク感度で変換して得られるトルク調整量のみでは要求トルク調整量を達成することができないが、第6の発明によれば、実現トルク調整量の計算に学習値が反映される。学習値は定常トルク誤差に対するガード解除時トルク誤差の縮小分であるので、学習値が反映された実現トルク調整量に従ってアクチュエータを制御することで、目標トルクと実際トルクとのトルク誤差を速やかに解消することが可能になる。
また、第7の発明によれば、アクチュエータ毎に設けられたフィルタの何れもが、トルク感度取得部、要求動作量計算部、ガード処理部及び実現トルク調整量計算部を含む構成になっており、そのうちアクチュエータの動特性によって決定されるのはトルク感度取得部で取得されるトルク感度と、ガード処理部において設定される許容動作範囲の上下限値のみである。言い換えれば、その他の構成はアクチュエータの動特性に左右されない構成であり、フィルタ間で共通化することができる。
したがって、第7の発明によれば、各フィルタの大部分の構成をフィルタ間で共通化することができる。また、第7の発明によれば、アクチュエータの動特性に応じたフィルタの設計やチューニングも容易であり、トルク感度と許容動作範囲の上下限値のみをアクチュエータの動特性に合わせて設定すればよい。また、一部のアクチュエータにおいてその動特性の変更がある場合には、対応するフィルタにおけるトルク感度と許容動作範囲の上下限値の設定のみを変更すればよく、他のフィルタにおける設定は見直す必要は無い。
第8の発明によれば、実現可能なトルク調整量が複数のアクチュエータ間で重複している場合は、分配優先順位がより上位のアクチュエータによってそのトルク調整量を実現させることができる。
実施の形態1.
本発明の実施の形態1について図を参照して説明する。
図1は、本発明の実施の形態1としての駆動ユニットの制御装置の構成を示すブロック図である。本実施の形態の制御装置が適用される駆動ユニットは、少なくとも1つのアクチュエータを有し、そのアクチュエータの動作量に応じて出力トルクが調整されるものであれば、その種類や構造には限定はない。そのような駆動ユニットの例としては、内燃機関(火花点火式内燃機関、圧縮着火式内燃機関等)、電動機、内燃機関と電動機のハイブリッドシステム等があげられる。以下、図1を参照して本実施の形態の制御装置の構成について説明する。
本実施の形態の制御装置は、目標トルクからアクチュエータによって実現させるトルク(以下、実現トルク)を抽出するトルクフィルタ2を備えている。制御対象となるアクチュエータは、駆動ユニットの種類や構造によって決まる。例えば、駆動ユニットが火花点火式の内燃機関の場合、スロットル、可変リフト機構付き吸気バルブ、点火装置等がアクチュエータとして挙げられる。以下では、駆動ユニットは火花点火式の内燃機関であるものとしてトルクフィルタ2の構成や機能について説明する。
トルクフィルタ2には、入力信号として目標トルク、現在トルク、及び、空気量や機関回転数等の運転状態情報が入力される。また、トルクフィルタ2からは、出力信号として実現トルクが出力される。トルクフィルタ2は、トルク調整量計算部4、トルク調整量フィルタ10及び実現トルク計算部6からなり、これら計算要素を順に機能させることで目標トルクから実現トルクを抽出するためのステップが実行される。
トルク調整量計算部4は、入力された目標トルクと現在トルクとの差を計算する。現在トルクは、現時点にて内燃機関が実際に出力しているトルクの推定値であり、マップから計算される。このマップでは、点火時期、機関回転数、A/F、バルブタイミング等、トルクに影響する各種の運転条件がパラメータとして設定されている。トルク調整量計算部4で計算された目標トルクと現在トルクとの差ΔTは、アクチュエータに対するトルク調整量の要求値(以下、要求トルク調整量)となる。
要求トルク調整量ΔTはトルク調整量フィルタ10に入力される。トルク調整量フィルタ10は、要求トルク調整量ΔTからアクチュエータによって実現させるトルク調整量(以下、実現トルク調整量)ΔT0を抽出し、出力信号として実現トルク調整量ΔT0を出力する。
実現トルク調整量ΔT0は実現トルク計算部6に入力される。実現トルク計算部6は、入力された実現トルク調整量ΔT0を現在トルクに加算し、その計算値を実現トルクとして出力する。実現トルクと目標トルクとは、実現トルク調整量ΔT0と要求トルク調整量ΔTとの差だけの違いがある。
計算された実現トルクは制御信号設定部20に入力され、制御信号設定部20にてアクチュエータへの制御信号に変換される。アクチュエータは制御信号設定部20からの制御信号の入力を受けて動作し、その動作によって駆動ユニットの出力トルクは前記の実現トルクに調整されることになる。
次に、トルク調整量フィルタ10の構成と機能について詳細に説明する。トルク調整量フィルタ10は、トルク感度計算部12、要求動作量計算部14、ガード処理部16及び実現トルク調整量計算部18からなり、これら計算要素を順に機能させることで要求トルク調整量ΔTから実現トルク調整量ΔT0を抽出するためのステップが実行される。
トルク感度計算部12は、アクチュエータの単位動作量の動作により達成される駆動ユニットの出力トルクの変化量を計算する。その値はアクチュエータの動作量の変化に対する駆動ユニットの出力トルクの感度(以下、トルク感度)を示している。トルク感度は、アクチュエータの種類とその動特性の設定によって決まり、また、駆動ユニットの運転状態によっても変化する。そこで、トルク感度計算部12には、制御対象アクチュエータのトルク感度を運転状態に関連付けて記録したマップが記憶されている。トルク感度計算部12は、このマップを用いて現在の運転状態に応じたトルク感度を算出する。
要求動作量計算部14は、入力された要求トルク調整量ΔTと、トルク感度計算部12で計算されたトルク感度とからアクチュエータに要求される動作量Δactを計算する。要求トルク調整量ΔTをトルク感度で除算して得られる数値が、アクチュエータに対する要求動作量Δactとなる。前述のようにトルク感度は駆動ユニットの運転状態に応じて変更されるので、駆動ユニットの運転状態によらず、高い変換精度での要求トルク調整量ΔTから要求動作量Δactへの変換が可能になっている。
ガード処理部16は、要求動作量Δactをアクチュエータの許容動作範囲の上下限値によってガードする。本実施の形態では、制御装置の1演算周期においてアクチュエータが動作可能な範囲を許容動作範囲として設定している。このような設定にすることで、1演算周期での動作では実現不可能なトルク調整量がアクチュエータに対して要求されるのを防止することができる。ガード処理部16からは、ガード処理された要求動作量Δact0が出力される。
実現トルク調整量計算部18は、ガード処理された要求動作量Δact0と、トルク感度計算部12で計算されたトルク感度とから実現トルク調整量ΔT0を計算する。ガード処理された要求動作量Δact0にトルク感度を乗算して得られる数値が、実現トルク調整量ΔT0として算出される。
図2は、トルクフィルタ2内にて計算される各数値間の関係をグラフで示したものである。トルクフィルタ2に目標トルクが入力されると、目標トルクと現在トルクとの差が要求トルク調整量ΔTとして計算される。次に、要求トルク調整量ΔTとトルク感度とから要求動作量Δactが計算される。図2中における線分(破線)のY成分の長さが要求トルク調整量ΔTを示し、同線分(破線)の傾きがトルク感度を示している。そして、同線分(破線)のX成分の長さが要求動作量Δactを示している。
この要求動作量Δactが、制御装置の1演算周期においてアクチュエータが動作可能な範囲を超える場合、要求動作量Δactはその範囲の上限値或いは下限値にてガードされる。図2は要求動作量Δactが上限値にてガードされた場合を示しており、上限値にてガードされた動作量がΔact0である。
このガード処理された要求動作量Δact0とトルク感度とから実現トルク調整量ΔT0が計算される。図2中における線分(実線)のX成分の長さがガード処理された要求動作量Δact0を示し、同線分(実線)の傾きがトルク感度を示している。そして、同線分(実線)のY成分の長さが実現トルク調整量ΔT0を示している。実現トルク調整量ΔT0を現在トルクに加算した値が、トルクフィルタ2から出力される実現トルクとなる。
以上説明したトルクフィルタ2の構成及び機能において、制御対象アクチュエータの動特性によって決定されるのは、トルク感度計算部12で計算されるトルク感度と、ガード処理部16で用いられる許容動作範囲の上下限値のみである。言い換えれば、その他の構成や機能はアクチュエータの動特性に左右されない構成であり、信号通過特性の異なる他のフィルタとの間で共通化できる構成である。
したがって、本実施の形態の制御装置によれば、トルクフィルタ2、より詳しくは、トルクフィルタ2に内包されるトルク調整量フィルタ10を構成する計算ロジックの大部分を信号通過特性の異なる他のフィルタとの間での共通化することができる。また、アクチュエータの動特性に応じたフィルタの設計やチューニングも容易であり、トルク感度と許容動作範囲の上下限値のみをアクチュエータの動特性に合わせて設定すればよいという利点もある。特にトルク感度に関しては、その定義をアクチュエータの単位動作量の動作により達成される駆動ユニットの出力トルクの変化量とすることで、種類の異なるアクチュエータ間において同一の尺度でトルク感度を計ることができる。
なお、本実施の形態では、トルク調整量計算部4が第1の発明の「要求トルク調整量取得手段」に相当している。また、トルク感度計算部12が第1,第2及び第3の発明の「トルク感度取得手段」に相当し、要求動作量計算部14が第1の発明の「要求動作量計算手段」に相当している。また、ガード処理部16が第1及び第4の発明の「ガード処理手段」に相当し、実現トルク調整量計算部18が第1の発明の「実現トルク調整量計算手段」に相当している。そして、実現トルク計算部6と制御信号設定部20とにより第1の発明の「アクチュエータ制御手段」が構成されている。
実施の形態2.
次に、本発明の実施の形態2について図を参照して説明する。
本実施の形態の制御装置は、実施の形態1の制御装置とは、ガード処理部16によるガード処理の内容にのみ相違がある。その他の構成や機能は実施の形態1と共通している。以下、本実施の形態の特徴であるガード処理の内容について説明する。
本実施の形態にかかるガード処理では、制御装置の1演算周期においてアクチュエータの動作量と駆動ユニットの出力トルクの変化量との関係が線形で近似可能な範囲をアクチュエータの許容動作範囲としている。仮にアクチュエータの動作可能範囲内に要求動作量Δactが収まっていたとしても、それが上記の線形近似可能範囲を超えている場合には、要求動作量Δactをトルク感度で変換して得られる実現トルク調整量ΔT0と、それに従ってアクチュエータを制御したときの実際のトルク調整量との間に誤差が生じることになる。そこで、本実施の形態では、要求動作量Δactが上記の線形近似可能範囲を超えている場合には、その範囲の上限値或いは下限値にて要求動作量Δactをガードすることとした。ガード処理部16からは、ガード処理された要求動作量Δact0が出力される。
図3は、本実施の形態においてトルクフィルタ2内にて計算される各数値間の関係をグラフで示したものである。トルクフィルタ2に目標トルクが入力されると、目標トルクと現在トルクとの差が要求トルク調整量ΔTとして計算される。次に、要求トルク調整量ΔTとトルク感度とから要求動作量Δactが計算される。図3中における線分(破線)のY成分の長さが要求トルク調整量ΔTを示し、同線分(破線)の傾きがトルク感度を示している。そして、同線分(破線)のX成分の長さが要求動作量Δactを示している。
図3中における線分(一点鎖線)は、要求動作量Δactに従ってアクチュエータを動作させたときのトルク変化を示している。図3に示す例では、要求動作量Δactは、制御装置の1演算周期においてアクチュエータの動作量と駆動ユニットの出力トルクの変化量との関係が線形で近似可能な範囲を超えてしまっている。この場合、要求動作量Δactはその範囲の上限値或いは下限値にてガードされる。図3は要求動作量Δactが上限値にてガードされた場合を示しており、上限値にてガードされた動作量がΔact0である。
このガード処理された要求動作量Δact0とトルク感度とから実現トルク調整量ΔT0が計算される。図3中における線分(実線)のX成分の長さがガード処理された要求動作量Δact0を示し、同線分(実線)の傾きがトルク感度を示している。そして、同線分(実線)のY成分の長さが実現トルク調整量ΔT0を示している。実現トルク調整量ΔT0を現在トルクに加算した値が、本実施の形態においてトルクフィルタ2から出力される実現トルクとなる。
本実施の形態にて採られたガード処理によれば、ガード処理後の要求動作量Δact0をトルク感度で変換して得られる実現トルク調整量ΔT0と、それに従ってアクチュエータを制御したときの実際のトルク調整量との間に誤差が生じることを防止することができる。
なお、本実施の形態にかかるガード処理部16は、第1及び第5の発明の「ガード処理手段」に相当している。
実施の形態3.
次に、本発明の実施の形態3について図を参照して説明する。
本実施の形態の制御装置は、実施の形態2の制御装置を前提とし、さらに以下に説明する新たな構成及び機能を追加したことに特徴がある。以下、実施の形態1,2と共通する構成についてはその説明を省略或いは簡略し、実施の形態1,2とは異なる構成について重点的に説明するものとする。
実施の形態2の制御装置によれば、目標トルクと現在トルクとのトルク誤差から計算される要求動作量Δactが上記の線形近似可能範囲を超える場合、要求動作量Δactはガード処理によって線形近似可能範囲の上限値或いは下限値で制限されることになる。このため、ガード処理後の要求動作量Δact0をトルク感度で変換して得られるトルク調整量ΔT0のみでは要求トルク調整量ΔTを達成することはできない。目標トルクと現在トルクとのトルク誤差は、制御周期を重ねていくうちにやがては解消されるものではあるが、本実施の形態ではこのトルク誤差をより速やかに解消するための手段を設けることとした。
図4は、本実施の形態の制御装置の要部の構成を示すブロック図である。この図に示すように、本実施の形態ではトルク調整量フィルタ10の出力値を実現トルク調整量補正部32にて補正し、その補正値を実現トルク調整量として出力する構成を採っている。実現トルク調整量補正部32には、所定の条件が成立した場合に、学習値記憶部30に記憶された学習値が入力されるようになっている。実現トルク調整量補正部32は、入力された学習値をトルク調整量フィルタ10の出力値に加算している。
実現トルク調整量の補正に使用される学習値は、制御装置が図5のフローチャートに示すルーチンを実行することによって取得される。その最初のステップS2では、制御装置は目標トルクが定常のときのトルク誤差(以下、定常トルク誤差)を記録する。
次のステップS4では、定常トルク誤差の記録時と同一の目標トルクであって、且つ、トルク感度に関係する運転状態が定常トルク誤差の記録時と同一である否か判定する。ステップS4の条件が成立したら、次のステップS6の処理を実行する。
ステップS6では、制御装置はガード処理部16によるガード処理を解除する。そして、その状態にてアクチュエータを動作させ、そのときのトルク誤差(以下、ガード解除時トルク誤差)を記録する。ガード処理を解除することで、要求動作量計算部14で計算された要求動作量Δactは、そのまま実現トルク調整量計算部18に入力される。これにより、トルク調整量フィルタ10からは入力値である要求トルク調整量ΔTがそのまま出力され、要求トルク調整量ΔTに基づいてアクチュエータの動作が制御される。
次のステップS8では、記録した定常トルク誤差とガード解除時トルク誤差とを比較する。そして、ガード解除時トルク誤差が定常トルク誤差よりも縮小したか否か判定する。誤差が縮小していないのであれば、そこで本ルーチンは終了となる。一方、誤差が縮小しているのであれば、次のステップS10の処理を実行する。
ステップS10では、定常トルク誤差に対するガード解除時トルク誤差の縮小分を計算する。そして、その縮小分を学習値として取得し、学習値記憶部30に記憶する。
学習値記憶部30に記憶された学習値は、制御装置が図6のフローチャートに示すルーチンを実行することによって実現トルク調整量に反映される。その最初のステップS12では、ガード処理部16において要求動作量Δactにガードが掛かったか否か、つまり、要求動作量Δactが線形近似可能範囲の上限値或いは下限値で制限されたか否か判定する。ガードが掛からなかった場合は、本ルーチンは終了となる。一方、ガードが掛かった場合には、次のステップS14の処理を実行する。
ステップS14では、学習値記憶部30に記憶された学習値を実現トルク調整量補正部32に入力する。前述の所定条件とは、ガード処理部16にて要求動作量Δactにガードが掛かることである。これにより、トルク調整量フィルタ10の出力値に学習値が加算され、その和が実現トルク調整量として算出されることになる。
以上説明したように、本実施の形態の制御装置によれば、実現トルク調整量の計算に学習値が反映される。学習値は定常トルク誤差に対するガード解除時トルク誤差の縮小分であるので、学習値が反映された実現トルク調整量に従ってアクチュエータを制御することで、目標トルクと実際トルクとのトルク誤差を速やかに解消することが可能になる。
なお、本実施の形態では、制御装置が図5に示すルーチンのステップS2の処理を実行することで第6の発明の「定常トルク誤差記録手段」が実現されている。また、制御装置が同ルーチンのステップS4,S6の処理を実行することで第6の発明の「ガード解除時トルク誤差記録手段」が実現され、ステップS8,S10の処理を実行することで第6の発明の「学習手段」が実現されている。また、実現トルク調整量補正部32が第6の発明の「実現トルク調整量補正手段」に相当している。
ところで、本実施の形態の制御装置は、図7に示すように変形して実施することもできる。図7に示す変形例では、トルクフィルタ2の出力値を実現トルク補正部34にて補正し、その補正値を実現トルクとして出力する構成を採っている。実現トルク補正部34には、前述の所定条件の成立時、学習値記憶部30に記憶された学習値が入力されるようになっている。実現トルク補正部34は、入力された学習値をトルクフィルタ2の出力値に加算している。このような構成を採った場合でも、図4に示す構成で得られる効果と同等の効果を得ることができる。なお、この変形例では、実現トルク補正部34が第6の発明の「実現トルク調整量補正手段」に相当する。
実施の形態4.
次に、本発明の実施の形態4について図を参照して説明する。
図8は、本発明の実施の形態4としての駆動ユニットの制御装置の構成を示すブロック図である。本実施の形態の制御装置が適用される駆動ユニットは、複数のアクチュエータを有し、各アクチュエータの動作量に応じて出力トルクが調整されるものであれば、その種類や構造には限定はない。以下、図8を参照して本実施の形態の制御装置の構成について説明する。ただし、実施の形態1と共通する構成についてはその説明を省略或いは簡略するものとする。なお、図8において実施の形態1と共通する要素は同一の符号を付している。
図8に示すように、本実施の形態の制御装置は、駆動ユニットのトルク制御にかかる2つのアクチュエータA,Bを備えている。これらアクチュエータA,Bは、何れも入力される制御信号に応じて動作し、その動作に応じたトルクを駆動ユニットに実現させるものである。例えば、駆動ユニットが火花点火式の内燃機関の場合、アクチュエータAをスロットル、アクチュエータBを可変リフト機構付き吸気バルブとすることができる。勿論、アクチュエータAをスロットル、アクチュエータBを点火装置とする等の他の組み合わせも可能である。
本実施の形態の制御装置は、トルク調整量計算部4を備えている。トルク調整量計算部4では、目標トルクと現在トルクとの差が要求トルク調整量として算出される。算出された要求トルク調整量は、フィルタ10A,10Bを用いて上記の2つのアクチュエータA,Bに分配される。
フィルタ10AはアクチュエータAに組み合わせられ、フィルタ10BはアクチュエータBに組み合わせられている。フィルタ10Aで抽出されたトルク調整量は、制御信号設定部20Aにおいて制御信号に変換されてアクチュエータAに入力されるようになっている。一方、フィルタ10Bで抽出されたトルク調整量は、制御信号設定部20Bにおいて制御信号に変換されてアクチュエータBに入力されるようになっている。本実施の形態の制御装置では、アクチュエータA,Bへの制御信号はトルク調整量をベースにして設定されるようになっている。
フィルタ10A,10Bは何れも実施の形態1或いは2にかかるトルク調整量フィルタ10と共通の構成を有している。すなわち、各フィルタ10A,10Bは、トルク調整量フィルタ10と同じくトルク感度計算部12、要求動作量計算部14、ガード処理部16及び実現トルク調整量計算部18から構成されている(図1参照)。
フィルタ10Aと10Bとの相違点は、トルク感度計算部12で計算されるトルク感度と、ガード処理部16で用いられる許容動作範囲の上下限値のみである。フィルタ10Aでは、トルク感度と許容動作範囲の上下限値はアクチュエータAの動特性に合わせて設定されている。フィルタ10Bでは、トルク感度と許容動作範囲の上下限値はアクチュエータBの動特性に合わせて設定されている。その他の構成はアクチュエータの動特性に左右されない構成であるので、フィルタ10A,10B間で共通化することができる。
図8に示す構成では、要求トルク調整量を各アクチュエータA,Bに分配する上での優先順位が予め設定されている。分配優先順位が上位のアクチュエータAに対応するフィルタ10Aには、要求トルク調整量がそのまま入力される。アクチュエータAへの制御信号は、要求トルク調整量のうちフィルタ10Aで抽出された実現トルク調整量に基づいて設定される。
一方、下位のアクチュエータBに対応するフィルタ10Bには、要求トルク調整量と上位のフィルタ10Aで抽出された実現トルク調整量との差分が入力される。この差分トルク調整量は、要求トルク調整量のうちアクチュエータAでは実現されないトルク調整量である。この差分トルク調整量から抽出された実現トルク調整量に基づいてアクチュエータBへの制御信号が設定される。
これにより、実現可能なトルク調整量が2つのアクチュエータA,B間で重複している場合は、分配優先順位がより上位のアクチュエータAによってそのトルク調整量を実現させることができる。
本実施の形態の制御装置によれば、フィルタ10A,10B間においてその大部分の構成を共通化することができる。また、各アクチュエータA,Bの動特性に応じてフィルタ10A,10Bの設計やチューニングも容易であり、トルク感度と許容動作範囲の上下限値のみをアクチュエータA,Bの動特性に合わせて設定すればよい。また、一部のアクチュエータ、例えばアクチュエータBにおいてその動特性の変更がある場合には、対応するフィルタ10Bにおけるトルク感度と許容動作範囲の上下限値の設定のみを変更すればよく、他のフィルタ10Aにおける設定は見直す必要は無い。
なお、本実施の形態では、トルク調整量計算部4が第7の発明の「要求トルク調整量取得手段」に相当し、フィルタ10A,10Bを図8に示すように接続することで第7の発明の「トルク調整量分配手段」が構成されている。また、フィルタ10A,10Bが第7の発明の「フィルタ」に相当し、制御信号設定部20A,20Bは第7の発明の「アクチュエータ制御手段」に相当している。
また、フィルタ10A,10Bは実施の形態1にかかるトルク調整量フィルタ10と共通の構成を有していることから、トルク感度計算部12が第7の発明の「トルク感度取得部」に相当し、要求動作量計算部14が第7の発明の「要求動作量計算部」に相当している。また、ガード処理部16が第7の発明の「ガード処理部」に相当し、実現トルク調整量計算部18が第7の発明の「実現トルク調整量計算部」に相当している。
ところで、本実施の形態の制御装置は、図9に示すように変形して実施することもできる。図9に示す変形例では、アクチュエータAにはトルクフィルタ2が組み合わせられ、目標トルクがトルクフィルタ2に入力されるようになっている。このトルクフィルタ2には、前述のフィルタ(トルク調整量フィルタ)10Aがその1構成要素として内包されている。したがって、このような構成を採った場合でも、図8に示す構成で得られる効果と同等の効果を得ることができる。
なお、図9に示す変形例では、トルクフィルタ2において目標トルクから実現トルクが抽出され、制御信号設定部20Aでは実現トルクに基づいてアクチュエータAへの制御信号が設定される。つまり、この変形例では、アクチュエータAへの制御信号はトルクをベースにして設定されるようになっている。一方、下位のアクチュエータBに対応するフィルタ10Bには、目標トルクと上位のフィルタ10Aで抽出された実現トルクとの差分が入力される。この差分トルクは図8に示す構成で得られる差分トルク調整量に等しい。制御信号設定部20Bでは差分トルク調整量から抽出された実現トルク調整量に基づいてアクチュエータBへの制御信号が設定される。
その他.
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
本発明の実施の形態1としての駆動ユニットの制御装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態1にかかるガード処理の内容を示す図である。 本発明の実施の形態2にかかるガード処理の内容を示す図である。 本発明の実施の形態3としての駆動ユニットの制御装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態3において学習値の取得のために実行されるルーチンを示すフローチャートである。 本発明の実施の形態3において学習値の反映のために実行されるルーチンを示すフローチャートである。 本発明の実施の形態3としての駆動ユニットの制御装置の構成の変形例を示すブロック図である。 本発明の実施の形態4としての駆動ユニットの制御装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態4としての駆動ユニットの制御装置の構成の変形例を示すブロック図である。
符号の説明
2 トルクフィルタ
4 トルク調整量計算部
6 実現トルク計算部
10,10A,10B トルク調整量フィルタ
12 トルク感度計算部
14 要求動作量計算部
16 ガード処理部
18 実現トルク調整量計算部
20,20A,20B 制御信号設定部
30 学習値記憶部
32 実現トルク調整量補正部
34 実現トルク補正部

Claims (8)

  1. 制御信号の入力を受けて動作するアクチュエータを有し、前記アクチュエータの動作量に応じて出力トルクが調整される駆動ユニットの制御装置であって、
    トルク調整量の要求値(以下、要求トルク調整量)を取得する要求トルク調整量取得手段と、
    前記アクチュエータの動作量の変化に対する前記駆動ユニットの出力トルクの感度(以下、トルク感度)を取得するトルク感度取得手段と、
    要求トルク調整量とトルク感度とから前記アクチュエータに要求される動作量を計算する要求動作量計算手段と、
    要求動作量を前記アクチュエータの許容動作範囲の上下限値によってガードするガード処理手段と、
    ガード処理された要求動作量とトルク感度とから前記アクチュエータによって実現させるトルク調整量(以下、実現トルク調整量)を計算する実現トルク調整量計算手段と、
    実現トルク調整量に基づいて前記アクチュエータへの制御信号を決定するアクチュエータ制御手段と、
    を備えることを特徴とする駆動ユニットの制御装置。
  2. 前記トルク感度取得手段は、取得するトルク感度を前記駆動ユニットの運転状態に応じて変更することを特徴とする請求項1記載の駆動ユニットの制御装置。
  3. 前記トルク感度取得手段は、前記アクチュエータの単位動作量の動作により達成される前記駆動ユニットの出力トルクの変化量を前記のトルク感度として取得することを特徴とする請求項1又は2記載の駆動ユニットの制御装置。
  4. 前記ガード処理手段は、前記制御装置の1演算周期において前記アクチュエータが動作可能な範囲を前記の許容動作範囲として設定していることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の駆動ユニットの制御装置。
  5. 前記ガード処理手段は、前記制御装置の1演算周期において前記アクチュエータの動作量と前記駆動ユニットの出力トルクの変化量との関係が線形で近似可能な範囲を前記の許容動作範囲として設定していることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の駆動ユニットの制御装置。
  6. 前記要求トルク調整量取得手段は、前記駆動ユニットの目標トルクと実際トルクとのトルク誤差を算出し、当該トルク誤差を要求トルク調整量として取得するものであり、
    目標トルクが定常のときのトルク誤差(以下、定常トルク誤差)を記録する定常トルク誤差記録手段と、
    定常トルク誤差の記録時と同一の運転状態において、前記ガード処理手段によるガード処理を解除して前記アクチュエータを動作させたときのトルク誤差(以下、ガード解除時トルク誤差)を記録するガード解除時トルク誤差記録手段と、
    定常トルク誤差に対するガード解除時トルク誤差の縮小分を学習値として記憶する学習手段と、
    前記ガード処理手段によるガード処理が実行されるときには、前記の学習値を実現トルク調整量の計算に反映させる実現トルク調整量補正手段とをさらに備えることを特徴とする請求項5記載の駆動ユニットの制御装置。
  7. 制御信号の入力を受けて動作する複数のアクチュエータを有し、前記複数のアクチュエータのそれぞれの動作量に応じて出力トルクが調整される駆動ユニットの制御装置であって、
    トルク調整量の要求値(以下、要求トルク調整量)を取得する要求トルク調整量取得手段と、
    要求トルク調整量を予め設定された分配優先順位に従って各アクチュエータへ分配するトルク調整量分配手段と、
    アクチュエータ毎に設けられたフィルタであって、担当するアクチュエータに分配された要求トルク調整量から当該アクチュエータによって実現させるトルク調整量(以下、実現トルク調整量)を抽出するフィルタと、
    前記各フィルタにより抽出された実現トルク調整量に基づいて、前記各フィルタが担当するアクチュエータへの制御信号を決定するアクチュエータ制御手段とを備え、
    前記各フィルタは、
    担当するアクチュエータの動作量の変化に対する前記駆動ユニットの出力トルクの感度(以下、トルク感度)を取得するトルク感度取得部と、
    要求トルク調整量と当該アクチュエータのトルク感度とから当該アクチュエータに要求される動作量を計算する要求動作量計算部と、
    要求動作量を当該アクチュエータの許容動作範囲の上下限値によってガードするガード処理部と、
    ガード処理された要求動作量と当該アクチュエータのトルク感度とから前記の実現トルク調整量を計算する実現トルク調整量計算部とを含むことを特徴とする駆動ユニットの制御装置。
  8. 前記トルク調整量分配手段は、分配優先順位が一位のアクチュエータを担当するフィルタには要求トルク調整量をそのまま入力し、分配優先順位が二位以下のアクチュエータを担当するフィルタには要求トルク調整量と上位のフィルタで抽出された実現トルク調整量との差分を入力するものであることを特徴とする請求項7記載の駆動ユニットの制御装置。
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