JP4862295B2 - 有機el素子の製造方法及び製造装置 - Google Patents

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Description

本発明は、有機EL膜を蒸着で形成することによって有機EL素子を製造する技術に関するものである。
有機EL素子(有機電界発光素子)は、透明ガラス板などの基板の表面に、陽極層、有機発光層、陰極層等の有機EL膜を積層することによって形成されている(後述の図5参照)。そして有機EL素子を製造する方法の一つとして、基板にこれらの有機EL膜を蒸着によって成膜して形成する蒸着法が知られている。蒸着法は一般に、チャンバー内において蒸発源に基板を対向させて配置し、チャンバー内を減圧した状態で蒸発源を加熱して、蒸発源の蒸着材料を気化させ、この気化させた材料を基板の表面に堆積させることによって、成膜する方法である(例えば、特許文献1等参照)。
このように蒸着法で有機EL膜を成膜して有機EL素子を製造するにあたって、有機EL素子を再現性良く製造するためには、有機EL膜の蒸着膜厚の再現性を十分に管理し、一定の膜厚で成膜することが必要である。そして一般に、蒸着装置では膜厚測定手段として水晶振動子を用いた膜厚計が使用されており、また所定膜厚の有機EL膜を素子特性に影響を与えない範囲の高速レートで成膜することが、生産性のうえから必要とされている。
有機EL膜の膜厚の再現性は、近年の有機EL素子の素子構造の変化とともに一段と厳しい値が要求されるようになっている。特に、従来型の素子よりも薄い発光層を有する素子、複数の発光層を有する素子等に於いては、膜厚のずれが素子特性に与える影響は従来型素子の場合に比して大きいので、膜厚の再現性が厳しく要求される。
ここで、一般に水晶振動子膜厚計を用いて測定される重量−膜厚換算法では、必要とする膜の重量−膜厚変換係数をあらかじめ決定し、水晶振動子上への付着量から膜厚換算値を読み取るが、この換算係数は、たとえば水晶振動子の配置位置の若干のずれ、蒸発流パターンの蒸発源内の材料残存量依存性、水晶振動子の特性の熱的変化、水晶振動子の特性の時間的変化・寿命等の影響を受けるため、その管理には注意が必要であり、実際の膜厚にずれを生じている可能性を否定することはできない。水晶振動子膜厚計を用いた膜厚定量法はその原理が簡便であるために一般に使用されているが、このような問題を考慮すると厳密な膜厚再現性に必ずしも最適のものとはいえない。
また、生産性を向上させる製造時間短縮の観点から、より高い蒸発レートでの成膜が必要とされてきている。しかし、蒸発レートが高くなるに伴い、蒸発レートの変動や、蒸着時間の微妙な変化が膜厚のずれとして現れ易くなり、この場合にはより精密な膜厚管理が必要になる。例えば、200nm厚の成膜を行なう場合に、20nm/sの高成膜レートで蒸着を行なうと、蒸着時間は10秒と短時間であるが、蒸着時間が0.5秒ずれた場合に膜厚のずれは10nmに達する。一方、1nm/sの低成膜レートで成膜する場合、蒸着時間は200秒と非常に長時間になるが、蒸着時間の0.5秒のずれは、たかだか0.5nmの膜厚ずれしか与えない。このように、高レートでは蒸着時間を短縮できるが、低レート蒸着の場合に問題にならない程度の時間の誤差が、高レートでの蒸着時には非常に大きな膜厚のずれとなって現れることになるものである。また、高レート蒸発時にはそれを測定する水晶振動子の寿命も短くなるため、複数の水晶振動子を備え、所定の時間ごとに切り替える等の対策がより強く必要とされることになる。
特開2002−80961号公報
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、有機EL膜を蒸着で形成するにあたって、蒸着時間を短縮することができると同時に、膜厚を再現性高く確保して成膜することができる有機EL素子の製造方法及び製造装置を提供することを目的とするものである。
本発明の有機EL素子の製造方法は、有機EL膜用の材料を蒸着して成膜することによって有機EL発光素子を製造するにあたって、同じ蒸着材料からなる蒸発源として、蒸発レートの高い蒸発源と、蒸発レートの低い蒸発源とを用い、蒸発レートの低い蒸発源は、蒸発レートの高い蒸発源からの蒸発流れで形成されるものであり、蒸発レートの高い蒸発源から高蒸発レートで蒸着材料を目標とする膜厚以下にまで蒸着すると共に前記高蒸発レートでの蒸着と同時に膜厚評価用の膜を前記蒸着材料で蒸着し、この膜厚評価用の膜の蒸着膜厚を測定した後、前記膜厚評価用の膜の膜厚測定結果に基づいて、蒸発レートの低い蒸発源から低蒸発レートで蒸着材料を目標とする膜厚まで蒸着することによって、成膜することを特徴とするものである。
本発明の有機EL素子の製造装置は、有機EL膜の材料を蒸着して成膜することによって有機EL発光素子を製造する装置であって、高蒸発レートで蒸着材料を目標とする膜厚以下にまで蒸着すると共に前記高蒸発レートでの蒸着と同時に膜厚評価用の膜を前記蒸着材料で蒸着するための、蒸発レートの高い蒸発源と、前記膜厚評価用の膜の膜厚を測定する膜厚測定手段と、膜厚測定手段で測定された前記膜厚評価用の膜の膜厚に基づいて、低蒸発レートで蒸着材料を目標とする膜厚まで蒸着するための、蒸発レートの低い蒸発源と、を備え、蒸発レートの低い蒸発源は、蒸発レートの高い蒸発源からの蒸発流れで形成されるものであることを特徴とするものである。
本発明によれば、高蒸発レートで蒸着材料を目標とする膜厚以下にまで蒸着することによって、蒸着時間を短縮することができる。そして高蒸発レートで蒸着を行なうと膜厚のずれが大きいが、高蒸発レートで蒸着した膜厚を測定し、測定値と目標とする膜厚との差を、低蒸発レートで蒸着することによって、目標とする膜厚とずれの小さい膜厚で成膜することができ、再現性高い膜厚で有機EL膜を形成することができる。このように、蒸着時間の短縮と高精度の膜厚再現性の両者を実現することが可能になるものである。
以下、本発明を実施するための最良の形態を説明する。
本発明は基板1に有機EL膜2を成膜するにあたって、少なくとも2つの蒸発レートで蒸着材料を蒸着することによって、所定の膜厚を目標値として有機EL膜2を形成するものである。この蒸発レートの差は2倍以上であることが好ましい。
そして先ず、高蒸発レートの蒸発源から蒸着材料を気化させ、図1(a)のように、有機EL膜2の目標とする膜厚がDとすると、D以下のDの膜厚にまで基板1に蒸着材料を蒸着する。高蒸発レートの蒸発源で蒸着を行なうにあたって、単位時間当たりの成膜レートは予め実験的に知ることができるので、膜厚Dを単位時間当たりの成膜レートで割ることによって、高蒸発レートの蒸発源で蒸着を行なう時間を決めることができる。従って、高蒸発レートの蒸発源においてこの時間、蒸着を行なうことによって、膜厚D付近にまで高蒸発レートでの膜2aを形成することができるものである。
高蒸発レートで蒸着する際の膜2aの膜厚Dの目処は、高蒸発レートの値によって異なるが、目標膜厚Dの80〜99%の範囲になるように設定するのが好ましい。高蒸発レートで蒸着を行なうことによって、成膜速度が速くなるので蒸着時間を短縮することができるものであるが、高蒸発レートで蒸着する膜厚Dが目標膜厚の80%未満であれば、次に低蒸発レートで蒸着するのに必要な膜厚が厚くなって、低蒸発レートでの蒸着時間が長くなり、蒸着時間の短縮という効果が損なわれるので好ましくない。また高蒸発レートで蒸着を行なう場合には時間当たりの膜厚のずれが大きいので、高蒸発レートで蒸着する膜厚Dの目処が目標膜厚の99%を超えると、目標とする膜厚Dよりも厚い膜厚で膜2aが形成されてしまうおそれがある。
このように高蒸発レートの蒸着で膜2aの形成を行なった後、この膜2aの膜厚Dを測定する。高蒸発レートで蒸着を行なうと膜厚のずれが大きいが、このように膜厚を測定することによって、この段階で膜厚を評価定量して、膜2aの正確な膜厚Dを検出するものである。
そしてこの膜厚測定結果に基づいて、低蒸発レートの蒸発源から上記と同じ蒸着材料を気化させて膜2aの表面に膜2bを形成し、図1(b)のように、膜2a,2bの膜厚の合計厚みが目標とする膜厚Dになるように蒸着材料を蒸着する。すなわち、低蒸発レートの蒸発源で蒸着を行なうにあたっても、単位時間当たりの成膜レートは予め実験的に知ることができるものであり、またD−D=Dが低蒸発レートで蒸着するのに必要な膜厚であるので、膜厚Dを単位時間当たりの成膜レートで割ることによって、低蒸発レートの蒸発源で蒸着を行なう時間を決めることができる。従って、低蒸発レートの蒸発源においてこの時間、蒸着を行なうことによって、Dの膜厚の膜2bを形成することができ、目標とするDの膜厚の有機EL膜2を基板1の表面に形成することができるものである。低蒸発レートで蒸着を行なう場合には時間当たりの膜厚のずれが小さいので、正確な膜厚で膜2bを形成することができ、目標とするDの膜厚に有機EL膜2を精度高く形成することができるものであり、有機EL膜2の膜厚を再現性高く成膜することができるものである。
ここで、例えば有機EL膜2の膜厚の目標値Dが150nmであり、高蒸発レートの蒸発源から蒸着材料を気化させて基板1の表面に蒸着を行なう際の成膜レートが10nm/sである場合、高蒸発レートで蒸着する膜厚Dの目処を140nmとすると、高蒸発レートで蒸着を行なう時間を140nm/10nm=10秒に設定して、蒸着を行なう。高蒸発レートでの蒸着は膜厚のずれが大きいので、高蒸発レートで10秒間蒸着した膜厚Dを測定すると、例えば143nmの測定値となる。また低蒸発レートの蒸発源から蒸着材料を気化させて蒸着を行なう際の成膜レートが1nm/sである場合、低蒸発レートで蒸着する膜厚Dは150nm−143nm=7nmであるので、低蒸発レートで7秒間蒸着を行なうことによって、目標とするD=150nmの膜厚に有機EL膜2を精度高く形成することができるものである。また蒸着に要する時間も合計17秒と短い時間で済むことになる。
高蒸発レートや低蒸発レートの蒸発源としては、るつぼ、ボート、セル、フィラメント、EB蒸発源等、蒸着に一般に使用されるものを挙げることができる。また、バルブを備えバルブの開度によって蒸発レートを可変するタイプのもの、複数の吹き出し口からシャワー状に蒸発流が吹き出す面蒸発源様のもの、キャリアガスを用いて蒸発流とするもの、スプレータイプのもの等、一般に蒸発レートの調整の範囲が大きいことで知られる蒸発源も好適に用いることができる。この種の蒸発源を用いる場合、バルブの開度、ガスの流量等によって、蒸発レートを2水準以上に設定して蒸着成膜を行なうものである。また膜厚測定手段としては、触針式膜厚評価法、非接触式膜厚評価法などを挙げることができるものであり、本発明では、実際に成膜された膜の膜厚をその都度測定評価するため、水晶振動子を用いた場合のような換算係数の変化等による誤差を排除することが可能となるものである。
また本発明において、有機EL膜用の同一材料について、複数(複数群を含む)の蒸発源3,4を用い、そのうち少なくとも一つ(群を含む)を蒸発レートの高い蒸発源3、その他(群を含む)を蒸発レートの低い蒸発源4として、上記のような少なくとも2つの蒸発レートで蒸着材料を蒸着して有機EL膜2を形成するようにすることができる。蒸発レートの高い蒸発源3や蒸発レートの低い蒸発源4はそれぞれ単数であってもよいが、それぞれ複数個を設け、図2(a)に示すように、複数の蒸発源3や複数の蒸発源4を基板1に沿って平行に配列することによって、基板1の表面に均一に蒸着を行なうことができるものである。図2(a)のものでは、まず蒸発レートの高い蒸発源3から蒸着材料を気化させて高レートで蒸着を行なった後に、蒸発レートの低い蒸発源4から蒸着材料を気化させて低レートで蒸着を行なうものである。また蒸発源3,4の形状を図2(b)のように蒸発源3,4を配列する方向に沿って長い形状に形成することによって、基板1の表面への蒸着をより均一に行なうことができるものである。図2(a)(b)のものにあって、蒸発源3,4の配列方向と垂直な方向に基板1を移動させるようにしてもよい。
蒸発レートの高い蒸発源3と蒸発レートの低い蒸発源4の蒸発レートの比は、特に制限されるものではないが、蒸発源3の蒸発レートが蒸発源4の蒸発レートの2〜100倍程度になるように設定するのが好ましく、4〜30倍がより好ましい。
図2の実施の形態では、蒸発レートの高い蒸発源3と蒸発レートの低い蒸発源4をそれぞれ独立したもので形成したが、蒸発レートの高い蒸発源3からの蒸発流れで蒸発レートの低い蒸発源4を形成するようにしてもよい。図3(a)はその実施の形態の一例を示すものであり、蒸発レートの高い蒸発源3に加熱バイパス10を接続し、加熱バイパス10の先端に蒸発レートの低い蒸発源4が形成されるようにしてある。蒸発レートの高い蒸発源3の開口にはシャッター11が設けてあり、加熱バイパス10にはバルブ12が設けてある。このものにあって、蒸発源3で気化させた蒸着材料を、この蒸発源3から直接吹き出させるときには、放出量が多いので高い蒸発レートで蒸着材料が放出され、高い成膜レートで蒸着を行なうことができるものである。また蒸発源3で気化させた蒸着材料を加熱バイパス10を通して蒸発源4から吹き出させるときには、吹き出し量が少ないので低い蒸発レートで蒸着材料が放出され、低い成膜レートで蒸着を行なうことができるものである。そして必要に応じて、バルブ12を閉じてシャッタ−11を開くことによって、蒸発レートの高い蒸発源3で蒸着を行なうことができるものであり、シャッター11を閉じてバルブ12を開くことによって、蒸発レートの低い蒸発源4で蒸発を行なうことができるものである。
図3(b)の実施の形態では、蒸発源3にメインパイプ14とサブパイプ15を接続し、メインパイプ14とサブパイプ15にはそれぞれメインバルブ16とサブバルブ17が設けてある。このメインパイプ14とサブパイプ15の先端にそれぞれメイン吹き出し口18とサブ吹き出し口19が設けてある。メインパイプ14に設けたバルブ16の開口径はサブパイプ15に設けたバルブ17の開口径よりも大きく形成してあり、メインパイプ14に設けたメイン吹き出し口18が高い蒸発レートで蒸着材料が吹き出される蒸発源3となると共に、サブパイプ15に設けたサブ吹き出し口19が低い蒸発レートで蒸着材料が吹き出される蒸発源4となるものである。このものにあって、必要に応じてサブバルブ17を閉じてメインバルブ16を開くことによって、蒸発源3となるメイン吹き出し口18から高い蒸発レートで蒸着材料を吹き出させ、高い成膜レートで蒸着を行なうことができるものであり、また必要に応じてメインバルブ16を閉じてサブバルブ17を開くことによって、蒸発源4となるサブ吹き出し口19から低い蒸発レートで蒸着材料を吹き出させ、低い成膜レートで蒸着を行なうことができるものである。
図4(a)の実施の形態は、受け渡し室21の周囲に放射状に複数の蒸着室22a,22b…を接続して形成したいわゆるクラスター方式の蒸着装置を示すものであり、各蒸着室22a,22b…と受け渡し室21との境界の出し入れ口にそれぞれシャッター23が設けてある。各蒸着室22a,22b…内にはそれぞれ図4(b)のように、蒸発レートの高い蒸発源3と蒸発レートの低い蒸発源4が相互に近接する位置で設けてある。各蒸着室22a,22b…において蒸発源3,4から基板1への蒸発流の形状が同じになって、各蒸着室22a,22b…において膜厚分布が異ならないように、蒸発源3,4を配置するのが好ましい。
このクラスター方式の蒸着装置では、受け渡し室21からまず第1の蒸着室22aに基板1を導入して有機EL膜2を成膜し、この成膜が終了した後に、第1の蒸着室22aから基板1を受け渡し室21に取り出し、次にこの基板1を受け渡し室21から第2の蒸着室22bに基板1を導入して他の有機EL膜2を成膜するというように、各蒸着室22a,22b…に順に基板1を導入して、異なる複数の有機EL膜2を積層して形成することができるものである。従って、基板1に例えば図5のように有機EL膜2として、陽極層2A、ホール輸送層2B、有機発光層2C、電子輸送層2D、陰極層2Eを積層して、有機EL素子を製造する場合、このクラスター方式の蒸着装置の各蒸着室22a,22b…に順に基板1を導入することによって、生産効率高く有機EL素子を製造することができるものである。
図6の実施の形態は、蒸着室24内を基板1を移動させて蒸着を行なうようにしたものであり、蒸発レートの高い蒸発源3と蒸発レートの低い蒸発源4を基板1の移動方向に沿った位置にこの順に配置してある。そして基板1を移動させて、基板1が蒸発レートの高い蒸発源3の上方に位置したときに、この蒸発源3から気化する蒸着材料を高い成膜レートで基板1に蒸着させることができるものであり、また基板1が蒸発レートの高い蒸発源3の位置を通過して、蒸発レートの低い蒸発源4の上方に位置したときに、この蒸発源4から気化する蒸着材料を低い成膜レートで基板1に蒸着させることができるものである。このものでは、基板1を移動させることによって、高い蒸発レートで蒸着した後に、低い蒸発レートで蒸着を行なうようにすることができるものである。
図7は本発明の他の実施の形態を示すものであり、基板1に蒸着材料を蒸着して成膜する際に、膜厚を測定しつつ蒸着を行ない、膜厚の測定値に応じて蒸発レートや蒸着時間をフィードバック制御するようにしたものである。図の実施の形態では蒸発源3,4として、図3(b)と同じ構成のものを用いるようにしてある。また基板1に蒸着される膜の膜厚を測定する膜厚測定計25はCPU等を備えた制御装置26に接続してあり、膜厚測定計25で測定された膜厚のデータが制御装置26に入力されると、この膜厚データに基づいてメインバルブ16やサブバルブ17の開閉や開閉量を制御するようにしてある。
このものでは、基板1を、蒸発レートの高い蒸発源3となるメイン吹き出し口18の上方から蒸発レートの低い蒸発源4となるサブ吹き出し口19の上方へと移動させながら蒸着を行なうものである。そして、メインバルブ16とサブバルブ17を開き、蒸発源3となるメイン吹き出し口18から高い蒸発レートで蒸着材料を吹き出させると共に、蒸発源4となるサブ吹き出し口19から低い蒸発レートで蒸着材料を吹き出させるものであり、まず基板1の下面にその移動方向の先端部から後端部へと高蒸発レートで蒸着して膜2aを形成する。基板1の表面に蒸着される膜2aの膜厚Dは膜厚測定計25で測定されており、膜厚Dの測定結果から得られる膜厚Dに応じて、制御装置26からのフィードバック制御でサブバルブ17の開閉量を調整し、基板1の移動に伴って基板1の移動方向の先端部から後端部へと低蒸発レートで蒸着して膜2bを形成する。このように、蒸着を行ないながら膜厚を測定してフィードバック制御することによって、膜厚精度が高い有機EL膜2を形成することができるものである。ここで、高蒸発レートで蒸着された膜2aの膜厚を膜厚測定計25で測定する箇所は、高蒸発レートで蒸着する領域と低蒸発レートで蒸着する領域の間に設定するようにしてある。
上記の膜厚測定計25としては、非破壊で評価が行なえる点、評価時間が短い点から、非接触式のものを用いるのが好ましく、特に光学式膜厚測定計が好ましい。特に、一般に用いられる水晶振動子による膜厚測定が、あらかじめ用意した検量線による換算値であることに対して、光学式膜厚測定計は膜厚を直接測定するものであるため、測定精度が高いものである。光学的膜厚測定計としては、いわゆるエリプソメーター、反射型干渉式膜厚計、透過スペクトル評価による膜厚計、X線干渉式膜厚評価装置、透過・反射型干渉式膜厚計などを挙げることができる。これらのなかでも、膜厚を成膜中に、蒸着室内で測定することができる点から、エリプソメーターや反射型干渉式膜厚計を用いることが好ましく、薄膜に電磁波(可視光・X線等)を入射し、その反射光や透過光を解析することによって、単層の膜のみならず、複数の膜が積層された積層膜についても、各膜を独立して測定することができるものである。
膜厚の測定評価は、蒸着が行なわれている位置において行なう他に、膜厚測定の箇所を別途設けて行なうようにしてもよい。また一般に用いられる水晶振動子による膜厚−重量変換法など他の膜厚測定方法と組み合わせてもよい。この場合、水晶振動子では、常時ではなく必要に応じたタイミングのみ蒸発速度を評価し、その結果に基づき高レート蒸発での蒸着時間を設定することができる。これにより、常時高レートの蒸発流をモニターする必要がなくなるため、水晶振動子の寿命を延ばすことが可能であるし、また、平均蒸発速度を、おおよその膜厚を決定するためのデータとして随時更新しながら用いることが可能であるため、所定膜厚にかなり近いところまで高レート蒸着による成膜が可能となる。
膜厚の測定評価は、図5のように数層の有機EL膜2を成膜した後にまとめて行なっても良いし、1層の成膜ごとに都度に行なってもかまわない。各膜への厚み制御フィードバックをより正確に行うためには、1層の成膜ごとに行なうことがより好ましい。また、まとめて測定評価する場合、都度測定評価する場合ともに、測定評価する箇所に於ける膜の積層数は4以下であることが好ましい。これ以上の積層数であると、各層の膜厚誤差を分離しづらくなる問題や、膜厚解析の誤差、膜厚解析に必要な時間の増大などが起こるため好ましくない。
膜厚を測定評価する箇所は、基板1の有機EL膜2を形成して発光に係る部位であってもよいが、有機EL膜2に対するダメージをできるだけ小さくするために、基板1の有機EL膜2を形成する箇所とは異なる箇所で膜厚の測定評価を行なうのが好ましい。図8(a)はその一例を示すものであり、上記のように蒸着で有機EL膜2を基板1に成膜する際に、同時に基板1の端部に有機EL膜2を形成する箇所と別の位置においても蒸着を行ない、膜厚評価用の膜28を形成するようにしてある。そしてこの膜厚評価用の膜28において上記のような膜厚の測定を行なうものである。
ここで、基板1に図8(b)のように組成の異なる複数の材料を用いて複数の有機EL膜2を積層して成膜する場合は、各有機EL膜2A,2B…に対応して、膜厚評価用の膜28A,28B…を異なる場所に形成するようにするのが好ましい。すなわち、有機EL膜2Aを形成する材料を用いて蒸着を行なう際に、この材料で同時に膜厚評価用の膜28Aを蒸着し、この膜28Aの膜厚を測定することによって、再現精度の高い膜厚で有機EL膜2Aを成膜することができるものであり、次に有機EL膜2Bを形成する材料を用いて蒸着を行なう際に、この材料で同時に膜厚評価用の膜28Bを蒸着し、この膜28Bの膜厚を測定することによって、再現精度の高い膜厚で有機EL膜2Bを成膜することができる。以下同様にして、膜厚評価用の膜28Cの膜厚測定によって再現精度の高い膜厚で有機EL膜2Cを成膜することができ、膜厚評価用の膜28Dの膜厚測定によって再現精度の高い膜厚で有機EL膜2Dを成膜することができるものである。異なる組成の有機EL膜2A,2B…を蒸着して成膜する際に、各蒸着材料を同じ箇所に積層して膜厚評価用の膜28を形成し、この複層の膜厚評価用膜28の各層の膜を光学膜厚評価法で測定することは可能であるが、測定評価の精度の向上や、評価の時間の短縮の点で、上記のように各有機EL膜2A,2B…に対応して、膜厚評価用の膜28A,28B…を異なる場所に形成して、各膜厚評価用の膜28A,28B…について膜厚を測定評価するようにするのが好ましい。
膜厚評価用の膜28は、上記のように有機EL膜2を成膜する基板1に形成する他、この基板1とは別に膜厚評価基板を設けて、この膜厚評価基板の表面に膜厚評価の膜28を形成するようにしてもよい。この場合、不透明な膜厚評価基板を用いたり、適切な屈折率の膜厚評価基板を用いたり、膜厚測定装置と膜厚評価基板との位置関係をより正確に合わせたりすることなどが可能となるため、膜厚測定評価の精度を向上させることが可能である。この時にも、膜厚評価用の膜28の形成位置、積層数等は、前述の条件に基づく範囲で適宜設定される。また、膜厚評価基板に形成される膜厚評価用の膜28の厚みは、必ずしも有機EL膜2を成膜する基板1に形成される有機EL膜2の膜厚と同一でなくてもよい。例えば、膜厚評価基板を有機EL膜2を成膜する基板1よりも蒸着源から遠い位置に配置した場合、膜厚評価基板に成膜される膜厚評価用の膜2の厚みは、基板1に成膜される有機EL膜2の厚みより小さなものとなるが、あらかじめ求めた換算係数を用いることによって、基板1に成膜された有機EL膜2の膜厚を検出することが可能である。
上記のように複数の有機EL膜2を異なる組成の材料で積層して成膜する場合は、各有機EL膜2に対応して個別に膜厚評価用の膜28を形成することが好ましいが、複数の有機EL膜2を同じ組成の材料で積層して成膜する場合には、同じ箇所に積層して膜厚評価用の膜28を形成するようにしてもよい。同一組成の場合には膜厚の増加として膜厚評価用の膜28の膜厚測定で成膜量を定量することができるためである。また膜厚評価用の膜28を形成するための面積が小さくなるので、基板1に膜厚評価用の膜28を形成するための不必要な面積を大きくとる必要がなくなり、特に膜厚評価基板を用いる場合には、膜厚評価基板として小さな面積のものを用いることが可能になるものである。
膜厚の測定評価は、高レートでの蒸着が終わった後に実施し、その値に応じて後の低レ−トでの蒸着条件を決定するものであるが、低レートでの蒸着後に再度行なうようにしてもよい。このように低レートで蒸着した後に膜厚の測定評価を行なうことによって、必要に応じて低レートの蒸着をさらに行なって膜厚を調整したり、あるいは、以降に成膜される他の有機EL膜2の膜厚を適切に変化させたりして、有機EL素子の全体としての特性を調整するための重要なデータとして活用することが可能になるものである。
また、本発明の有機EL素子の製造方法は、等電位面もしくは電荷発生層を介して複数の発光層を積層する構造を有する有機EL素子に対しても問題なく活用可能である。この種の有機EL素子は、有機EL素子を構成する膜の膜厚および屈折率にその特性が敏感に影響を受けることが知られており、より正確な膜厚を再現することが強く望まれるものである。また、この構造を有する有機EL素子においては、同一組成を有する膜が複数層用いられるため、膜厚評価用の膜28において、同一組成の膜は同一箇所に成膜し、膜厚の増加として成膜量を定量する方法をより好適に用いることができる。
次に、本発明を実施例によって具体的に説明する。
尚、蒸着材料としてAlq3(トリス(8−ヒドロキシキノリナート)アルミニウム)、光干渉式膜厚測定計としてSCI社製「Filmtek3000」を用い、蒸発レートに対する成膜レートは水晶振動式膜厚計を用いて決定した。また基板1に成膜する有機EL膜2の最終目標膜厚は150nmである。
(実施例1)
図9に示すように、蒸着室30の底部内に蒸着材料を充填した第1るつぼ31と第2るつぼ32を近接させて設置し、各るつぼ31,32の上面の開口を開閉するシャッター33,34を設け、蒸着室30の上部に光干渉式膜厚測定計35を設けた。また蒸着室30の上部内にシャッター36を設け、このシャッター36の上側に基板1を配置した。さらに、第1るつぼ31からの蒸発レートを成膜レートが10nm/sとなるように設定して、この第1るつぼ31を蒸発レートの高い蒸発源3とし、第2るつぼ32からの蒸発レートを成膜レートが0.5nm/sとなるように設定して、この第2るつぼ32を蒸発レートの低い蒸発源4とした。
そして、基板1の下のシャッター36を開いた状態で、第1るつぼ31のシャッター33を開いて、第1るつぼ31から蒸発する蒸着材料を膜厚140nmをねらって基板1に蒸着させた。基板1の端部には膜厚評価用の膜が同時に蒸着されるようにしてあり、この第1るつぼ31による蒸着を終えた後に、この膜厚評価用の膜の膜厚を光干渉式膜厚測定計35で測定して評価したところ、143nmであった。次に、シャッター33を閉じ、またシャッター34を開いて、第2るつぼ32から蒸発する蒸着材料を基板1に7nmをねらった膜厚で蒸着させた。このようにして成膜した基板1を蒸着室30から取り出し、基板1に成膜された有機EL膜2の膜厚を触針式膜厚計で測定して評価した。
30枚の基板1について、同様の操作を30回行なったところ、各基板1に成膜された有機EL膜2の膜厚の最小値は149.3nm、最大値は150.4nmの範囲であった。また成膜に要した時間は、平均して33秒であった。
(実施例2)
図10に示すように、蒸発源3にメインパイプ14とサブパイプ15を接続し、各パイプ14,15の先端のメイン吹き出し口18とサブ吹き出し口19を蒸着室30の底部内に接続した。またメインパイプ14とサブパイプ15に設けたメインバルブ16とサブバルブ17の開口量の調整によって、メイン吹き出し口18からの蒸発レートを成膜レートが8nm/sとなるように設定して、このメイン吹き出し口18を蒸発レートの高い蒸発源3とし、サブ吹き出し口19からの蒸発レートを成膜レートが1nm/sとなるように設定して、このサブ吹き出し口19を蒸発レートの低い蒸発源4とした。
そして基板1をメイン吹き出し口18の上からサブ吹き出し口19の上へと搬送されるようにし、まず基板1をメイン吹き出し口18の上に搬送し、メインバルブ16を開いてメイン吹き出し口18から蒸発する蒸着材料を、膜厚144nmをねらって基板1に蒸着させた。このメイン吹き出し口18による蒸着を終えた後に、膜厚を蒸着室30の上部に設けた光干渉式膜厚測定計35で測定して評価したところ、147nmであった。次に、メインバルブ16を閉じ、サブバルブ17を開いて、サブ吹き出し口19から蒸発する蒸着材料を基板1に3nmをねらった膜厚で蒸着させた。このようにして成膜した基板1を蒸着室30から取り出し、基板1に成膜された有機EL膜2の膜厚を触針式膜厚計で測定して評価した。
30枚の基板1について、同様の操作を30回行なったところ、各基板1に成膜された有機EL膜2の膜厚の最小値は149.7nm、最大値は150.9nmの範囲であった。また成膜に要した時間は、平均して25秒であった。
(実施例3)
図11に示すように、図9の装置において、膜厚評価用の膜を形成するための膜厚評価基板38を基板1の近傍に配置して設けた。その他は図9の装置と同じである。尚、膜厚評価基板38に成膜される膜厚と、基板1に成膜される膜厚の比は、1:1.3であることを予め試験して確認した。
そして実施例1と同様にして、第1るつぼ31から蒸発する蒸着材料を膜厚140nmをねらって基板1に蒸着させた。この蒸着を終えた後に、膜厚評価基板38に形成された膜の膜厚を光干渉式膜厚測定計35で測定して評価したところ、108nmであり、換算すると140.4nmであった。次に実施例1と同様にして、第2るつぼ32から蒸発する蒸着材料を基板1に9.6nmをねらった膜厚で蒸着させた。このようにして成膜した基板1を蒸着室30から取り出し、基板1に成膜された有機EL膜2の膜厚を触針式膜厚計で測定して評価した。また、この2回目の蒸着を行なった後の、膜厚評価基板38上の膜の膜厚を光干渉式膜厚測定計35で測定して評価したところ、115.5nmであった。
次に、引き続いて、他の基板1について、上記と同様に、第1るつぼ31から蒸発する蒸着材料を膜厚140nmをねらって基板1に蒸着させ、この蒸着を終えた後に、膜厚評価基板38に形成された膜の膜厚を光干渉式膜厚測定計35で測定して評価したところ、224.5nmであった。115.5nmとの差分の109nmを換算すると141.7nmである。次に上記と同様に、第2るつぼ32から蒸発する蒸着材料を基板1に8.3nmをねらった膜厚で蒸着させた。このようにして成膜した基板1を蒸着室30から取り出し、基板1に成膜された有機EL膜2の膜厚を触針式膜厚計で測定して評価した。
以下、28枚の基板1について、同様の操作を繰り返して行なったところ、各基板1に成膜された有機EL膜2の膜厚の最小値は149.0nm、最大値は151.2nmの範囲であった。また成膜に要した時間は、平均して33秒であった。
(比較例1)
実施例1と同じ装置を用い、第1るつぼ31からの蒸発レートを成膜レートが10nm/sとなるように設定して、この第1るつぼ31のみで、膜厚150nmをねらって基板1に蒸着させた。このようにして成膜した基板1を蒸着室30から取り出し、基板1に成膜された有機EL膜2の膜厚を触針式膜厚計で測定して評価した。
30枚の基板1について、同様の操作を30回行なったところ、成膜に要した時間は平均して15秒と短いが、各基板1に成膜された有機EL膜2の膜厚は、最小値が143nm、最大値が159nmとばらつくものであった。
(比較例2)
実施例2と同じ装置を用い、メイン吹き出し口18からの蒸発レートを成膜レートが8nm/sとなるように設定し、このメイン吹き出し口18のみ用いて基板1をこのメイン吹き出し口18上に搬送し、膜厚150nmをねらって基板1に蒸着させた。このようにして成膜した基板1を蒸着室30から取り出し、基板1に成膜された有機EL膜2の膜厚を触針式膜厚計で測定して評価した。
30枚の基板1について、同様の操作を30回行なったところ、成膜に要した時間は平均して19秒と短いが、各基板1に成膜された有機EL膜2の膜厚は、最小値が142.7nm、最大値が157.9nmとばらつくものであった。
(比較例3)
実施例2と同じ装置を用い、サブ吹き出し口19からの蒸発レートを成膜レートが1nm/sとなるように設定し、このサブ吹き出し口19のみ用いて基板1をこのサブ吹き出し口19上に搬送し、膜厚150nmをねらって基板1に蒸着させた。このようにして成膜した基板1を蒸着室30から取り出し、基板1に成膜された有機EL膜2の膜厚を触針式膜厚計で測定して評価した。
30枚の基板1について、同様の操作を30回行なったところ、各基板1に成膜された有機EL膜2の膜厚の最小値は149.0nm、最大値は151.2nmの範囲であったが、成膜に要した時間は、平均して150秒と長時間になるものであった。
本発明において有機EL膜を蒸着で形成する方法を示すものであり、(a)(b)はそれぞれ概略図である。 本発明の実施の形態の一例を示すものであり、(a)(b)はそれぞれ概略斜視図である。 本発明の実施の形態の一例を示すものであり、(a)(b)はそれぞれ概略図である。 本発明の実施の形態の一例を示すものであり、(a)は概略横断面図、(b)は蒸着室の概略縦断面図である。 有機EL素子の層構成の一例を示す概略図である。 本発明の実施の形態の一例を示すものであり、(a)は概略横断面図、(b)は概略縦断面図である。 本発明の実施の形態の一例を示す概略図である。 本発明の実施の形態の一例を示すものであり、(a)は基板の概略平面図、(b)は有機EL素子の概略縦断面図である。 本発明の実施の形態の一例を示す概略縦断面図である。 本発明の実施の形態の一例を示す概略縦断面図である。 本発明の実施の形態の一例を示す概略縦断面図である。
符号の説明
1 基板
2 有機EL膜
3 蒸発源
4 蒸発源

Claims (2)

  1. 有機EL膜用の材料を蒸着して成膜することによって有機EL発光素子を製造するにあたって、同じ蒸着材料からなる蒸発源として、蒸発レートの高い蒸発源と、蒸発レートの低い蒸発源とを用い、蒸発レートの低い蒸発源は、蒸発レートの高い蒸発源からの蒸発流れで形成されるものであり、蒸発レートの高い蒸発源から高蒸発レートで蒸着材料を目標とする膜厚以下にまで蒸着すると共に前記高蒸発レートでの蒸着と同時に膜厚評価用の膜を前記蒸着材料で蒸着し、この膜厚評価用の膜の蒸着膜厚を測定した後、前記膜厚評価用の膜の膜厚測定結果に基づいて、蒸発レートの低い蒸発源から低蒸発レートで蒸着材料を目標とする膜厚まで蒸着することによって、成膜することを特徴とする有機EL素子の製造方法。
  2. 有機EL膜の材料を蒸着して成膜することによって有機EL発光素子を製造する装置であって、高蒸発レートで蒸着材料を目標とする膜厚以下にまで蒸着すると共に前記高蒸発レートでの蒸着と同時に膜厚評価用の膜を前記蒸着材料で蒸着するための、蒸発レートの高い蒸発源と、前記膜厚評価用の膜の膜厚を測定する膜厚測定手段と、膜厚測定手段で測定された前記膜厚評価用の膜の膜厚に基づいて、低蒸発レートで蒸着材料を目標とする膜厚まで蒸着するための、蒸発レートの低い蒸発源と、を備え、蒸発レートの低い蒸発源は、蒸発レートの高い蒸発源からの蒸発流れで形成されるものであることを特徴とする有機EL素子の製造装置。
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