JP4860161B2 - 熱可塑性樹脂組成物およびその成形品 - Google Patents
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また、本発明の熱可塑性樹脂組成物は、(A)ポリエステル樹脂と(B)変性スチレン系樹脂との合計100質量部に対して、0.5〜15質量部の酸化チタンをさらに含有することが望ましい。
また、本発明の成形品は、本発明の熱可塑性樹脂組成物を成形したものである。
<(A)ポリエステル樹脂>
本発明における(A)ポリエステル樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等の結晶性ポリエステル樹脂;シクロヘキサンジメタノール成分を含む非晶質ポリエチレンテレフタレート(非晶質PET);ポリカーボネート(PC)などが挙げられる。また、これらポリエステル樹脂は、新品、再生品、およびそのブレンド品であっても良い。
これらの中でも、汎用性、リサイクル樹脂の入手の容易さ、および再利用性の点で、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートおよびポリカーボネートからなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましい。
本発明における(B)変性スチレン系樹脂は、(b−1)グラフト重合体30〜80質量%、(b−2)共重合体0〜50質量%、および(b−3)不飽和カルボン酸変性共重合体2〜20質量%の混合物である[(b−1)グラフト重合体、(b−2)共重合体および(b−3)不飽和カルボン酸変性共重合体の合計100質量%]。
(b−1)グラフト重合体は、ゴム状重合体の存在下に、芳香族ビニル系単量体、シアン化ビニル系単量体、および必要に応じて他のビニル系単量体からなる単量体混合物をグラフト重合したものである。
ここで、ゴム状重合体の膨潤度は、以下のようにして算出される。
ゴム質重合体(a)を含むラテックスを凝固、乾燥させた後、ゴム質重合体(a)をトルエンに室温(23℃)で20時間溶解させ、次いで、100メッシュ金網で不溶分を分取した直後に膨潤状態の不溶分量Ws(g)を測定し、ついで、不溶分を60℃にて24時間乾燥して、乾燥不溶分量Wg(g)を測定し、下記式で算出する。
膨潤量(倍)=Ws/Wg
ここで、ゴム状重合体の質量平均粒子径は、グラフト重合前であれば、光学的な方法で測定することができる。また、グラフト重合した後は、染色剤によりゴム質重合体を染色した後に透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて平均粒子径を算出することができる。
芳香族ビニル系単量体の量は、単量体混合物(100質量%)中、50〜90質量%である。芳香族ビニル系単量体の量が50質量%未満では、熱可塑性樹脂組成物の流動性が劣り、芳香族ビニル系単量体の量が90質量%を超えると、得られる成形品の耐衝撃性が劣る。
シアン化ビニル系単量体の量は、単量体混合物(100質量%)中、10〜50質量%である。シアン化ビニル系単量体の量が10質量%未満では、得られる成形品の耐衝撃性が劣り、シアン化ビニル系単量体の量が50質量%を超えると、熱可塑性樹脂組成物の流動性が劣る。
他のビニル系単量体の量は、単量体混合物(100質量%)中、0〜40質量%である。他のビニル系単量体の量が40質量%を超えると、得られる成形品の耐衝撃性の低下を招く。
ここで、(b−1)グラフト重合体のアセトン可溶分の質量平均分子量は、ゲル・パーミェーション・クロマトグラフィーを用いて測定された、標準ポリスチレン換算の値である。
ここで、(b−1)グラフト重合体のグラフト率は、(アセトン不溶分質量/ゴム質重合体の質量−1)×100として算出される。なお、グラフトしている共重合体は、ゴム質重合体の外部のみならず内部にオクルードした構造であってもよい。
得られた生成物は、乳化重合にあっては酸もしくは塩により、所定の温度にて凝固、脱水、乾燥した後、また懸濁重合にあっては固液分離、乾燥した後、また塊状重合にあっては未反応単量体もしくは溶剤を蒸発して、重合体を溶融、押出しした後、所定の処方にて混合、溶融して用いる。
(b−2)共重合体は、芳香族ビニル系単量体、シアン化ビニル系単量体、および必要に応じて他のビニル系単量体を共重合したものである。
芳香族ビニル系単量体の量は、全単量体(100質量%)中、65〜90質量%である。芳香族ビニル系単量体の量が65質量%未満では、熱可塑性樹脂の流動性が低下し、芳香族ビニル系単量体の量が90質量%を超えると、得られる成形品の耐衝撃性が低下する。
シアン化ビニル系単量体の量は、全単量体(100質量%)中、10〜35質量%である。シアン化ビニル系単量体の量が10質量%未満では、得られる成形品の耐衝撃性が低下し、シアン化ビニル系単量体の量が35質量%を超えると、熱可塑性樹脂の流動性が低下する。
他のビニル系単量体の量は、全単量体(100質量%)中、0〜20質量%である。他のビニル系単量体が20質量%を超えると、得られる成形品の耐衝撃性が低下する。
ここで、(b−2)共重合体の分子量は、ゲル・パーミェーション・クロマトグラフィーを用いて測定された、標準ポリスチレン換算の値である。
得られた生成物は、乳化重合にあっては酸もしくは塩により、所定の温度にて凝固、脱水、乾燥した後、また懸濁重合にあっては固液分離、乾燥した後、また塊状重合にあっては未反応単量体もしくは溶剤を蒸発して、重合体を溶融、押出しした後、所定の処方にて混合、溶融して用いる。
(b−3)不飽和カルボン酸変性共重合体は、不飽和カルボン酸単量体、芳香族ビニル系単量体、シアン化ビニル系単量体、および必要に応じて他のビニル系単量体を共重合したものである。
芳香族ビニル系単量体の量は、全単量体(100質量%)中、50〜90質量%である。芳香族ビニル系単量体の量が50質量%未満では、熱可塑性樹脂組成物の流動性が劣り、芳香族ビニル系単量体の量が90質量%を超えると、得られる成形品の耐衝撃性が劣る。
シアン化ビニル系単量体の量は、全単量体(100質量%)中、10〜46質量%である。シアン化ビニル系単量体の量が10質量%未満では、得られる成形品の耐衝撃性が劣り、シアン化ビニル系単量体の量が46質量%を超えると、熱可塑性樹脂組成物の流動性が低下し、かつ熱安定性が低下する。
他のビニル系単量体の量は、全単量体(100質量%)中、0〜20質量%である。他のビニル系単量体が20質量%を超えると、得られる成形品の耐衝撃性を確保しにくくなる。
(b−3)不飽和カルボン酸変性共重合体の質量平均分子量(Mw)は、好ましくは70000〜200000、より好ましくは80000〜150000であり、分子量分布(Mw/Mn)は、好ましくは2.0〜3.0、より好ましくは2.3〜2.9である。(b−3)不飽和カルボン酸変性共重合体の分子量および分子量分布が、上記範囲にあれば、耐衝撃性、流動性、耐薬品性のバランスが特に優れる。
ここで、(b−3)不飽和カルボン酸変性共重合体の分子量は、ゲル・パーミェーション・クロマトグラフィーを用いて測定された、標準ポリスチレン換算の値である。
本発明における(C)タルクは、耐熱性を損なうことなく、ポリエステル/スチレン系樹脂アロイからなる成形品の耐衝撃性を著しく向上させるものである。
(C)タルクとしては、市販のタルクを用いることができ、その平均粒子径等は、特に限定されない。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、(A)ポリエステル樹脂と、(B)変性スチレン系樹脂と、(C)タルクとを含有するものである。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、射出成形、ブロー成形、シート成形、真空成形などの通常の成形方法によって、各種成形品に成形することができる。
成形品としては、従来、ABS樹脂もしくはHIPSが使用されていた部品、例えば、各種事務用品の部品、各種OA機器のハウジング等が挙げられる。
各成分の物性は以下のようにして測定した。
ゴム状重合体の膨潤度は、以下のようにして求めた。
ポリブタジエンラテックスを酸により凝固、乾燥した後、秤量し、トルエンに室温23℃で20時間溶解させ、次いで、100メッシュ金網で不溶分を分取した直後に膨潤状態の不溶分量Ws(g)を測定した。その後、不溶分を60℃にて24時間乾燥して、乾燥不溶分量Wg(g)を測定して、下記式から膨潤量を算出した。
膨潤量(倍)=Ws/Wg
ゴム状重合体の質量平均粒子径は、以下のようにして求めた。
ポリブタジエンラテックスを一定濃度に希釈し、分光光度計であるスペクトロニック20(ミルトンロイ製)を用いて吸光度を測定し、この吸光度と平均粒子径の換算表(回帰式)から質量平均粒子径求めた。
グラフト重合体のグラフト率は、以下のようにして求めた。
まず、グラフト重合体中のゴム含有率をFT赤外分光光度系(堀場製作所製)にて測定し、次いで、秤量したグラフト重合体をアセトンに溶解し、アセトン不溶分を抽出して乾燥質量を測定した。次いで、下記式からグラフト率(ゴム質重合体にグラフトしている単量体量)を求めた。
(アセトン不溶分の質量/ゴム質重合体の質量−1)×100
グラフト重合体のアセトン可溶分の質量平均分子量は、以下のようにして求めた。
先のグラフト率を求める際に入手したアセトン可溶分の溶液から溶剤を除去し残った固形物をテトラヒドロフラン(THF)に溶解させ、このTHF溶液を試料として用いて、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC、東ソー製 HLC8020)を用いて測定し、標準ポリスチレン換算法にて算出した。
共重合体および不飽和カルボン酸変性共重合体の数平均分子量および質量平均分子量は、以下のようにして求めた。
共重合体をTHFに溶解させたサンプルについて、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC、東ソー製 HLC8020)を用いて測定し、標準ポリスチレン換算法にて算出した。
オートクレーブに、蒸留水190質量部、乳化剤(不均化ロジン酸カリウム)1質量部、水酸化カリウム0.03質量部、ポリブタジエン(膨潤度77、質量平均粒子径310nm)50質量部を仕込み、60℃に加熱した後、硫酸第一鉄0.007質量部、ピロリン酸ナトリウム0.1質量部、結晶ブドウ糖0.3質量部を添加し、60℃に保持したまま、スチレン37.5質量部、アクリロニトリル12.5質量部、クメンハイドロパーオキサイド0.3質量部、t−ドデシルメルカプタン0.04質量部を2時間かけて連続添加し、その後70℃に昇温して1時間保って反応させを、グラフト重合体(b−1)−1を得た。グラフト重合体(b−1)−1のグラフト率は67%であり、アセトン可溶分の質量平均分子量Mwは380000であった。
ステンレス容器に純水200質量部、過硫酸カリウム0.3質量部およびドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム2質量部を仕込み、攪拌下に65℃に昇温した。これに、スチレン74質量部、アクリロニトリル26質量部およびt−ドデシルメルカプタン0.5質量部からなる単量体混合物を5時間にわたって連続的に加えた後、反応系の温度を70℃に昇温し、この温度で1時間熟成して重合を完結した。その後、塩化カルシウムを用いて塩析、脱水、乾燥して、共重合体(b−2)−1を得た。共重合体(b−2)−1の数平均分子量Mnは63000であり、質量平均分子量Mwは115000であり、分子量分布Mw/Mnは1.8であった。
(メタクリル酸変性共重合体(b−3)−2の製造)
ステンレス容器に純水200質量部、過硫酸カリウム0.3質量部およびドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム2質量部を仕込み、攪拌下に65℃に昇温した。これに、スチレン74質量部、アクリロニトリル25質量部、メタクリル酸1質量部およびt−ドデシルメルカプタン0.5質量部からなる単量体混合物を5時間にわたって連続的に加えた後、反応系の温度を70℃に昇温し、この温度で1時間熟成して重合を完結した。その後、塩化カルシウムを用いて塩析、脱水、乾燥して、不飽和カルボン酸変性共重合体、すなわち、メタクリル酸変性共重合体(b−3)−2を得た。メタクリル酸変性共重合体(b−3)−2の数平均分子量Mnは54000であり、質量平均分子量Mwは113000であり、分子量分布Mw/Mnは2.1であった。
上記メタクリル酸変性共重合体(b−3)−2の製造において、単量体混合物として、スチレン73質量部、アクリロニトリル24質量部、メタクリル酸3質量部およびt−ドデシルメルカプタン0.5質量部からなる単量体混合物を用いた以外は、上記と同様にして、メタクリル酸変性共重合体(b−3)−3を得た。メタクリル酸変性共重合体(b−3)−3の数平均分子量Mnは51000であり、質量平均分子量Mwは121000であり、分子量分布Mw/Mnは2.4であった。
上記メタクリル酸変性共重合体(b−3)−2の製造において、単量体混合物として、スチレン71質量部、アクリロニトリル24質量部、メタクリル酸5質量部およびt−ドデシルメルカプタン0.5質量部からなる単量体混合物を用いた以外は、上記と同様にして、メタクリル酸変性共重合体(b−3)−4を得た。メタクリル酸変性共重合体(b−3)−4の数平均分子量Mnは46000であり、質量平均分子量Mwは114000であり、分子量分布Mw/Mnは2.5であった。
上記メタクリル酸変性共重合体(b−3)−2の製造において、単量体混合物として、スチレン69質量部、アクリロニトリル23質量部、メタクリル酸8質量部およびt−ドデシルメルカプタン0.5質量部からなる単量体混合物を用いた以外は、上記と同様にして、メタクリル酸変性共重合体(b−3)−5を得た。メタクリル酸変性共重合体(b−3)−5の数平均分子量Mnは39000であり、質量平均分子量Mwは110000であり、分子量分布Mw/Mnは2.8であった。
上記メタクリル酸変性共重合体(b−3)−2の製造において、単量体混合物として、スチレン67.5質量部、アクリロニトリル22.5質量部、メタクリル酸10質量部およびt−ドデシルメルカプタン0.5質量部からなる単量体混合物を用いた以外は、上記と同様にして、メタクリル酸変性共重合体(b−3)−6を得た。メタクリル酸変性共重合体(b−3)−6の数平均分子量Mnは35000であり、質量平均分子量Mwは114000であり、分子量分布Mw/Mnは3.3であった。
上記メタクリル酸変性共重合体(b−3)−2の製造において、単量体混合物として、スチレン60質量部、アクリロニトリル20質量部、メタクリル酸20質量部およびt−ドデシルメルカプタン0.5質量部からなる単量体混合物を用いた以外は、上記と同様にして、メタクリル酸変性共重合体(b−3)−7を得た。メタクリル酸変性共重合体(b−3)−7の数平均分子量Mnは18000であり、質量平均分子量Mwは67000であり、分子量分布Mw/Mnは3.7であった。
(A)ポリエステル樹脂(A)として、クラレ(株)製、ポリエチレンテレフタレート樹脂、KS750RC(Mn=25000)を用いた。
[(C)タルク]
(C)タルクとして、富士タルク株式会社製、TP−A25(平均粒子径=5μm)を用いた。
上記各成分を、表1に示す割合でV型ブレンダーで均一に混合した。得られた混合物を44mm径の2軸押出機にて、バレル温度260℃で溶融混練し、ダイスから吐出されるスレッドを切断して成形用ペレットを得た。このペレットを、試験片金型を取り付けた5オンスの射出成形機にて、シリンダー温度260℃、金型温度50℃、射出圧力100kg/cm2 、冷却時間30秒の成形条件で成形して試験片を得た。
得られた試験片にて、各特性の評価を行った。結果を表1に示す。
また、熱可塑性樹脂組成物のゴム質重合体、アクリロニトリルおよびスチレン含有量は、熱プレスにて薄いフィルムにした後、FT赤外分光光度計(堀場製作所製)により測定した。
[耐衝撃性]
ISO179により、シャルピー衝撃強さ試験機(東洋精器工業製)を用いて、4mm厚みノッチ付きシャルピー衝撃強さを測定した。
スパイラルフロー金型(幅15mm×厚さ2mm)を用いて、75トン射出成形機(日本製鋼所(株)製「JSW75EII−P」)にて、シリンダー温度260℃、金型温度80℃、圧力7.4MPaの条件でスパイラルフロー長[mm]を測定した。
ISO75、荷重1.83MPa(フラットワイズ)により、荷重加重たわみ温度を試験機(安田精機製作所製)を用いて測定した。
射出成形にて作製した短冊状試験片(150mm×10mm×2mm)をベンディングフォーム法試験治具に沿わして固定後、試験片に薬液を塗布し、23℃の環境下で48時間放置後、クレーズおよびクラックの発生の有無を確認し、試験治具の曲率から限界歪み[%]を求めた。薬液としては、トイレパワーズ(エステー化学(株))およびエタノール(1級)を使用した。
判定基準は、0.4以下の歪みで破損しているものを×、0.4に持ちこたえ0.8以下で破損するものを△、0.8に持ちこたえ1.2以下で破損するものを○、1.2に持ちこたえるものを◎とした。
射出成形品の外観を目視にて評価した。
判定基準は、色むらにより外観が著しく劣るものを×、比較的良好なものを○、色むらが全く無いものを◎とした。
Claims (4)
- (A)ポリエステル樹脂40〜60質量部と、
(B)変性スチレン系樹脂40〜60質量部と[(A)ポリエステル樹脂と(B)変性スチレン系樹脂との合計100質量部]、
(A)ポリエステル樹脂と(B)変性スチレン系樹脂との合計100質量部に対して、1〜50質量部の(C)タルクとを含有し、
前記(B)変性スチレン系樹脂が、
(b−1)膨潤度10〜80、質量平均粒子径100〜600nmのゴム状重合体40〜80質量部の存在下に、芳香族ビニル系単量体50〜90質量%、シアン化ビニル系単量体10〜50質量%および他のビニル系単量体0〜40質量%からなる単量体混合物20〜60質量部[ゴム状重合体および単量体混合物の合計100質量部]をグラフト重合したグラフト重合体30〜80質量%と、
(b−2)芳香族ビニル系単量体65〜90質量%、シアン化ビニル系単量体10〜35質量%および他のビニル系単量体0〜20質量%を共重合した共重合体0〜50質量%と、
(b−3)メタクリル酸4〜6質量%、芳香族ビニル系単量体50〜90質量%、シアン化ビニル系単量体10〜46質量%および他のビニル系単量体0〜20質量%を共重合した、数平均分子量(Mn)35000〜60000、質量平均分子量(Mw)70000〜200000、分子量分布(Mw/Mn)2.0〜3.0[ここで、(b−3)不飽和カルボン酸変性共重合体の分子量は、ゲル・パーミェーション・クロマトグラフィーを用いて測定された、標準ポリスチレン換算の値である。]の不飽和カルボン酸変性共重合体2〜20質量%とからなる[(b−1)グラフト重合体、(b−2)共重合体および(b−3)不飽和カルボン酸変性共重合体の合計100質量%]ことを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。 - 前記(A)ポリエステル樹脂が、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートおよびポリカーボネートからなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1記載の熱可塑性樹脂組成物。
- (A)ポリエステル樹脂と(B)変性スチレン系樹脂との合計100質量部に対して、0.5〜15質量部の酸化チタンをさらに含有することを特徴とする請求項1または2に記載の熱可塑性樹脂組成物。
- 請求項1〜3のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂組成物を成形した成形品。
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