JP4858001B2 - 回転電機および発電システム - Google Patents

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Description

本発明は機内冷却通風手段を有する回転電機に関する。
従来の機内冷却通風手段を有する回転電機の例としては、特開平10−42522号公報に、回転子に取り付けた冷却ファンにより機内へ冷却風を導入し、冷却を行う回転電機が記載されている。ここで、冷却ファンは、機内の温度が制限値を超えることが無いよう予め定められた冷却風流量を流通するよう寸法が決められている。
一方、特開2003−284289号公報には送風機による強制送風を行い、送風機入口温度と負荷電流を元に冷却風量を制御する制御装置を有する回転電機の例が示されている。ここに示されている冷却風量制御装置は、回転電機への送風入口または出口の温度を元に、実機あるいは実機モデルの実測に基づく送風温度と必要風量の関係により温度が所定値を超えないよう通風を制御している。
ところで、軸長が長く、軸方向に複数の通風セクションを有するタービン発電機などにおいては、軸方向位置によって機内の温度が大きく異なる場合がある。例えば、特開2005−210893号公報に記載の発電機コイルにおいては、コイル温度の解析結果が示されており、これによれば最高温度と最低温度とでは80K近い差があることが分かる。
特開平10−42522号公報 特開2003−284289号公報 特開2005−210893号公報
従来のタービン発電機などにおいて用いられていた冷却ファンによる機内冷却においては、機内の温度が制限値を超えることが無いよう予め決められた冷却風流量が常に一定で流通されており、雰囲気温度が低いあるいは負荷比率が低いなどの理由により機内温度が低い場合においては余剰の冷却風を流通させることにより余分な損失を生じていた。ここで、雰囲気温度とは、発電機外の送風入口又は出口以外の温度である。
一方、従来の冷却風量制御装置は、回転電機への送風入口または出口温度を元に冷却風量制御を行っていた。しかしながら、軸長が長く、軸方向に複数の通風セクションを有する大型の回転電機などでは、軸方向位置によって機内の温度が大きく異なる場合があり、送風入口あるいは出口の温度で決めた風量では、必ずしも機内の最高温度が所定値を超えないことを保証することはできない。所定値を大きく超える温度となる部分では、コイル絶縁の劣化やコイルの不均一な熱伸びなどが起こり、コイルやコアの破損に繋がる可能性がある。また、温度分布を考慮して余裕を持たせた冷却風量を設定すれば、特に温度幅が大きい場合には、余裕も大きくとることとなり、余分な損失を多く生じることとなる。
また大型の回転電機などでは、1機ごとに仕様が異なるため、実機あるいは実機モデルに関し、機内温度と風量の十分な実測データを得られない場合もある。
本発明が解決しようとする課題は、回転電機の最高温度を制限値内に収めて健全性を保ちながら、冷却風量を必要十分に制御し、高効率で運転できる回転電機を提供することにある。
本発明の一つの特徴は、鉄心に電機子巻線を巻き回した固定子と、界磁巻線を巻き回した回転子と、風量可変の冷却通風手段と、電機子電圧および電機子電流検出手段と、雰囲気温度測定手段とを備え、検出した電機子電圧および電機子電流,温度を元に解析により算出した機内最高温度と必要冷却風量との関係に基づき、前記機内最高温度が予め定めた制限値を超えないように冷却風量を制御する回転電機としたことである。
先の特徴において、電機子電圧を検出によらず、所定値としてもよい。
先の特徴において、回転子は界磁巻線が巻き回された構成とし、検出する物理量を電機子電圧および電機子電流に代えて、あるいは併せて界磁電流としてもよい。
先の特徴において、検出した電機子電圧および電機子電流,雰囲気温度を元に、機内最高温度または機内温度分布および必要風量を算出する手段を備えてもよい。
先の特徴において、電機子電圧,電機子電流,界磁電流,雰囲気温度のいずれかあるいは複数と機内最高温度,必要冷却風量との関係を解析によりテーブル化し、このテーブルを参照して冷却風量を制御してもよい。
先の特徴において、回転子に冷却ファンを設け、風量可変の冷却通風手段と冷却風量を分担してもよい。
また、本発明の別の特徴は、鉄心に電機子巻線を巻き回した固定子と、界磁巻線を巻き回した回転子と、風量可変の冷却通風手段と、機内に複数の温度検出手段を備え、検出した温度と前記温度検出手段の位置とから機内最高温度を算出し、機内最高温度と必要冷却風量の関係に基づき、機内最高温度が予め定めた制限値を超えないように冷却風量を制御する回転電機としたことである。
先の特徴において、検出した機内温度と温度検出手段の位置から機内最高温度または機内温度分布および必要風量を算出する手段を備えてもよい。
先の特徴において、負荷状態あるいは雰囲気温度と機内最高温度,必要冷却風量を予め複数パターン記憶した記憶装置を備え、決められた時間にこれらのパターンを呼び出して冷却風量を制御してもよい。
先の特徴において、回転子に冷却ファンを設け、風量可変の冷却通風手段と冷却風量を分担してもよい。
本発明の別の特徴は、固定子鉄心に電機子巻線を巻き回した固定子と、界磁巻線を巻き回した回転子と、前記固定子および前記回転子を収容する固定子枠と、前記固定子鉄心と前記固定子枠との間に設けられた仕切り板によって軸方向に複数に分割された通風セクションと、前記通風セクションに対応した複数の冷却通風手段と、電機子の電圧および電流検出手段と、雰囲気温度測定手段とを備え、検出した電機子電圧および電流,雰囲気温度を元に解析により算出した機内最高温度と必要冷却風量との関係に基づき、前記機内最高温度が予め定めた制限値を超えないように最高温度点のある通風セクションの冷却通風手段の風量を増加させる回転電機としたことである。
先の特徴において、回転子に冷却ファンを設け、風量可変の冷却通風手段と冷却風量を分担してもよい。
本発明の別の特徴は、鉄心に電機子巻線を巻き回した固定子と、界磁巻線を巻き回した回転子と、風量可変の冷却通風手段と、前記冷却通風手段の異常検出手段と、回転電機の運転を行う指令室との通信手段を備え、前記異常検出手段が異常を検知した場合に指令室へ異常を通知する発電システムを構成したことである。
固定子枠11と固定子鉄心12との間には、周方向に連続した通風セクション28a乃至28gが軸方向に並列に設けられている。通風セクション28a乃至28gは、固定子枠11と固定子鉄心12との間の空間を軸方向に仕切る複数の仕切板29と、固定子枠11の内面と、固定子鉄心12の外周面とから形成され、それぞれ通風15と連通している。通風セクション28a乃至28gは、中心線24に対して左右対称な配置となっている。
本発明の別の特徴は、風量可変の冷却通風手段と、電機子電流検出手段と、周囲温度測定手段とを備え、電機子の電圧を指令することにより運転される発電機において、電機子電圧の指令値と、検出した電機子電流と、雰囲気温度とを元に解析により算出した機内最高温度と必要冷却風量との関係に基づき、前記機内最高温度が予め定めた制限値を超えないように冷却風量を制御する発電システムを構成したことである。
さらに、これらの構成において、無負荷運転した温度試験結果と、電機子端子を短絡して電機子電流を通電した温度試験結果と、機械損温度試験結果を最高温度あるいは温度分布の算出に用いてもよい。
また、これらの構成において、風量可変の通風手段として、可変速電動機により駆動する電動ブロアあるいは、角度可変翼を備えた軸流ファンを用いてもよい。
回転電機の最高温度を制限値内に収めて健全性を保ちながら、冷却風量を必要十分に制御し、高効率で運転できる回転電機を提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、実施例に基づき説明する。以下の実施例では、回転電機として、回転子に界磁巻線を巻き回した巻線界磁型の発電機の例を示しているが、永久磁石を界磁源とした発電機あるいは電動機であっても構わない。また、二次導体を有する誘導発電機あるいは誘導電動機であっても構わない。
図1は本発明の実施の形態1を示す構成図である。回転電機1は、風量可変の冷却通風手段2により機内を通風冷却されている。電機子電圧検出手段3と電機子電流検出手段4,雰囲気温度検出手段5の検出値を元に、算出手段7は機内最高温度を計算し、続いて機内最高温度が予め決めた制限値を超えないための必要風量を算出する。風量制御手段6は、必要風量算出手段7により決定された風量になるよう、冷却通風手段2の風量を調整する。本実施例の構成は、回転子に比べ、電機子の温度が高いことが予測される場合に有効である。
図2に、文献の方法に基づき通風および伝熱経路をネットワークとして各部の温度を計算する手法を想定し、最高温度および必要風量算出過程を示す。必要風量までのプロセスは大きく二つに分けられる。一つは通風計算の過程であり、回転電機の諸元から通風抵抗を計算し、続いて冷却通風手段風量を元に各部において流通する冷媒流量qを算出する。
一方、温度計算の過程では、まず回転電機諸元と、電機子電圧V,電機子電流Ia ,界磁電流If を元に回転電機の機内で発生する損失すなわち発熱量を計算する。
電機子における損失すなわち発熱量QS は、電機子巻線における発熱量Qc と鉄心における発熱量Qi との和で表され、Qc とQi はV,Ia に依存する。
S=Qc(V,Ia)+Qi(V,Ia
また、回転子における発熱量QR は、摩擦など機械的損失による発熱量Qm と界磁巻線における発熱量Qf との和で表され、Qf はIf に依存する。ここで、回転電機の寸法と回転数が決まっているとき、Qm は電圧,電流によらず一定とする。
R=Qm+Qf(If
上記の発熱量を熱源として、発熱部要素に割り振る。
次に、この発熱量と先の通風計算で算出された各部風量を元に各部を伝わる伝熱量を計算する。
ネットワークにおける、ある2点間における温度差(θ1−θ2)は、伝熱量Qe と各部の熱抵抗RT の積で表される。
θ1−θ2=RTe
熱抵抗RT は計算対象とする箇所が熱伝導要素の場合、熱伝導距離δに比例、熱伝導率λと伝熱面積Aに反比例する。
Figure 0004858001
一方、計算対象が熱伝達要素の場合、熱伝達率αと伝熱面積Aに反比例する。
Figure 0004858001
温度計算では、発熱部分である固体の温度をまず求め、続いて冷媒である流体の温度を求める。熱伝達要素からの入熱量に対する流体の温度上昇ΔTは、流体要素への入熱量
ΔQに比例し、冷媒流量qと冷媒の定圧比熱Cp に反比例する。ここで、流量qは温度計算に先立ち通風計算により求められたものを用いる。
Figure 0004858001
各部温度上昇の計算結果を前ステップと比較し、差が一定値より小さくなったら収束と見なし、各部で初期温度Ta(雰囲気温度)に温度上昇の計算結果を加え、最高温度判定に受け渡す。
本実施例の構成では、電機子電圧および電機子電流は検出値、界磁電流は所定値を用いる。計算により求められた機内最高温度が制限値を以下となるまで風量を増して上記の過程を繰り返せば、温度制限値を満たす必要風量を計算することができる。
例として、ある回転電機に関する回転電機出力と必要風量の関係を図10に示す。このとき、冷却通風手段として風量可変のブロアファンを用いて回転電機内を冷却する場合、冷却に必要な風量と軸動力の関係は、図12に示すようになる。図10,図12において、必要風量,軸動力は回転電機出力100%のときを100%としたパーセント表示としてある。例えば、50%の出力で回転電機が運転される際に必要な風量は図10より50%程度であり、50%の風量をブロアファンが送風するのに必要な軸動力は図12より
20%程度となる。本発明では、冷却手段であるブロアファンの風量を可変とし、最高温度に基づいた必要風量に制御するため、不要な損失を削減し、高効率な運転が可能となる。この例では、約80%の軸動力を削減することが可能である。
また、別の例としてある回転電機の雰囲気温度と必要風量の関係を図11に示す。このとき、冷却通風手段として風量可変のブロアファンを用いて、回転電機内を冷却する場合、冷却に必要な風量と軸動力の関係は、図12に示すようになる。図11,図12において、必要風量,軸動力は回転電機の雰囲気温度25℃のときを100%としたパーセント表示としてある。例えば、雰囲気温度25℃に対し0℃で回転電機が運転される際に必要な風量は図11より70%程度であり、この時必要な軸動力は図12より40%程度となる。本発明では、冷却手段であるブロアファンの風量を可変とし、最高温度に基づいた必要風量に制御するため、不要な損失を削減し、高効率な運転が可能となる。この例では、約60%の軸動力を削減することが可能である。
また、これらの回転電機出力と必要風量,雰囲気温度と必要風量の関係を予め図13に示すようなテーブルにしておけば、繰り返し計算などの過程を踏むことなく、簡易に必要風量を求めることができる。また、予め予測される時間毎に必要風量をテーブル化しておくことも考えられる。
上記の出力,雰囲気温度に対する必要風量,軸動力はある回転電機に関する一例であり、機械によってその数値は異なる。
また、上記の構成では、風量可変の冷却通風手段として、可変速電動機により駆動されるブロアを想定している。すなわち、風量制御手段は必要風量を元に、電動機の回転数を制御する。電動機の回転数に対するブロアの風量−圧力特性の一例を図14に示す。可変速電動機を用いて回転数で制御を行うことで、バッフルなどの機械的要素を必要とすることなく、風量の制御が可能である。
本発明の構成では、検出した電機子電圧,電機子電流,雰囲気温度から計算した機内最高温度の計算値に従って、機内の最高温度が制限値を超えないよう冷却通風手段2の必要風量を決定し制御を行うため、不要な損失を削減して高効率で回転電機を運転することが出来る。機内最高温度により必要風量の決定を行うことで、軸長が長い回転電機においても温度の余裕をみる必要がなく、適切な風量制御が可能となる。
また、最高温度を電機子電圧,電機子電流,雰囲気温度に基づいて算出するため、電流,電圧の変動や雰囲気温度の変化に追従した最適効率での運転が可能である。
図3は本発明の実施の形態2を示す構成図である。電機子電圧の変動が少ないことが予め分かっている場合、あるいは電機子電圧の指令値を用いることができる場合には、電機子電流のみを検出し、電機子電圧は所定値あるいは指令値を用いて、最高温度を算出する。すなわち、図2の算出過程における入力データ22として、所定あるいは指令された電機子電圧,検出した電機子電流と雰囲気温度を用い、最高温度,必要風量を算出する。
本実施例によれば、電機子電圧の検出手段を省略して簡単な構成とすることができる。
図4は本発明の実施の形態3を示す構成図である。回転電機1の界磁電流を検出する界磁電流検出手段8,雰囲気温度算出手段5が備えられており、界磁電流検出手段8,雰囲気温度検出手段5の検出値を元に、算出手段7は機内最高温度を計算し、続いて機内最高温度が予め決めた制限値を超えないための必要風量を算出する。風量制御手段6は、必要風量算出手段7により決定された風量になるよう、冷却通風手段2の風量を調整する。すなわち、図2の算出過程における入力データ22として、所定の電機子電圧および電機子電流,検出した界磁電流と雰囲気温度を用い、最高温度,必要風量を算出する。
本実施例の構成は、電機子巻線に比べ、界磁巻線の温度が高いことが予測される場合に有効である。界磁巻線の温度が制限値を超えないよう風量を制御して、損失削減を図ることができる。
本実施例では、界磁電流と雰囲気温度を検出して機内最高温度を算出しているが、界磁巻線,電機子巻線のいずれが高温であるかの予測が難しい場合には、併せて実施の形態1に示したように電機子電圧,電機子電流を検出し機内最高温度を算出する構成としてもよい。
図5は本発明の実施の形態4を示す構成図である。回転電機1内に温度センサ10が複数設けられ、温度検出手段9により温度を検出する。算出手段7は、温度センサ10の位置と検出温度を元に機内最高温度を計算し、続いて機内最高温度が予め決めた制限値を超えないための必要風量を算出する。風量制御手段6は、算出手段7により決定された風量になるよう、冷却通風手段2の風量を調整する。
最高温度の算出過程を図6に示す。入力データ22として、所定の電機子電圧および電機子電流,界磁電流を用い、実施例1と同様に通風計算,損失計算を行い、図17に示すように電機子巻線の温度分布を求め、検出温度と計算温度を比較する。計算に用いる所定の電機子電圧,電機子電流,界磁電流とは、例えば、設計値,指令値などである。図6では検出した温度のうち最も小さいものを温度計算の初期値として用いているが、初期値に設計値などの所定値を用いてもよい。また、雰囲気温度を測定可能な構成では、初期値に雰囲気温度を用いてもよい。
ここで、図17に見られるように、温度検出値24a〜24gと温度計算値25とに差が生じる場合がある。このとき、温度計算値を上回る温度が検出された場合、温度検出値と温度計算値との差26が最大となる点における温度差分を温度計算値全体に足した温度を元に必要風量を決定する。逆に温度計算値が全ての温度検出値を上回る場合には、最も低い温度検出値の位置での差分を計算値から差し引いて補正を行う。
複数点の検出温度を元に最高温度算出を行うため、精度の高い機内温度推定が可能であり、健全性の保証,不要な風量の削減に有効である。
回転電機内外に複数の温度検出手段を設置可能な場合には、本実施例に記載の構成と、実施例1および2に記載の構成のいずれか、あるいは両方を併用することでより精度の高い機内温度推定が可能である。
また、最高温度算出にあたり、無負荷運転した温度試験結果と、電機子端子を短絡して電機子電流を通電した温度試験結果と、機械損温度試験結果を用いれば、温度センサの異常などにより十分な温度データを得られない場合にも、測定点を補完して温度の推定が可能となる。
また、本実施例において検出温度が一定値を超えた場合に、図示しない通信手段により、指令室に通知する構成とすれば、異常を感知し、回転電機の破損等を未然に防ぐことができる。
図7は本発明の実施の形態5を示す構成図である。回転電機1の回転子に冷却ファン
11が取り付けられている。回転電機1は、冷却ファン11と風量可変の冷却通風手段2により機内を通風冷却されている。電機子電圧検出手段3と電機子電流検出手段4,雰囲気温度検出手段5の検出値を元に、算出手段7は機内最高温度を計算し、続いて機内最高温度が予め決めた制限値を超えないための必要風量を算出する。風量制御手段6は、算出手段7により決定された風量になるよう、冷却通風手段2の風量を調整する。
最高温度の算出過程を図8に示す。通風計算の際に、冷却ファン風量を加えて、風量算出を行う。その他の過程は実施例1と同様である。
本実施例の構成により、万一冷却通風手段が停止した場合でも、冷却ファン11により機内の通風を行い、出力を下げることにより運転を継続することができる。
図9は本発明の実施の形態6における回転電機を示す断面図である。本実施例は、実施例1において、回転電機を固定子鉄心15と固定子枠16との間に設けられた仕切り板
17によって軸方向に複数に分割された通風セクション13a〜13gを有するもので構成し、風量可変の通風手段14a〜14gを回転電機の通風セクションに対応して複数設置してあり、通風手段14a〜14gは各々異なる風量に可変としてある。
この場合に、電機子電圧と、電機子電流と、雰囲気温度の検出値から算出した電機子巻線温度分布の例を制限温度1.0pu として温度を断面図下に示した。電機子巻線の温度分布は十分細かい分割のネットワークにより算出してあり、図のようにセクションごとの詳細な温度分布を得ることができる。
この例のように、通風セクション13cと13eの温度が制限値を超える結果を得た場合には、対応する通風手段14cと14eの風量を増加させる。
本実施例の構成により、必要なセクションの通風量のみを増加させることで、不要な通風による損失を削減し、高効率での回転電機運転が可能である。
また、本実施例の構成に加えて、実施例4と同様に回転電機内の温度分布が得られ、図17に見られるような温度検出値と温度計算値の比較が通風セクションごとに可能な場合、温度計算値を通風セクションごとに補正してもよい。すなわち、図17において、通風セクションaでは温度検出値24aが温度計算値25を上回っており、この差分を計算値に加えて補正し、逆に通風セクションbでは計算値から差分を差し引いて補正する。これにより、通風セクションごとの温度計算のさらなる高精度化を計ることができる。
図15は本発明の実施の形態7における回転電機を示す構成図である。風量可変の冷却通風手段として、冷却ファン11に代えて、角度可変翼を回転子に取り付け構成した軸流ファンを用いている。その他の構成は、実施例1と同じとしている。図16に翼角度に対するブロアの風量−圧力特性の一例を示す。角度可変翼で構成した軸流ファンを用いることで、回転電機本体の構成を大きく変えることなく、風量制御を可能にできる。
図18は本発明の実施の形態8における発電システムを示す構成図である。回転電機1はタービン27と図示しないカップリングを介して接続されており、タービンの動力によって回転子を回転させ、発電した電力を電力系統28に供給する。指令室30ではタービンおよび回転電機1の運転,監視を行う。
回転電機1は実施例4のごとく、機内に温度センサ10を複数設けてあり、温度検出手段9により温度を検出する。算出手段7は、温度センサ10の位置と検出温度を元に機内最高温度を計算し、続いて機内最高温度が予め決めた制限値を超えないための必要風量を算出する。風量制御手段6は、算出手段7により決定された風量になるよう、冷却通風手段2の風量を調整する。
また、回転電機1には、検出温度に対する異常検出手段29を備えてあり、温度検出手段9が所定の温度を超える値を検出した場合には、指令室30に異常を通知し、通知を受け取った指令室30はタービンおよび回転電機の出力を調整する。
以上のように本発明によれば、回転電機内の最高温度または温度分布に基づいて、冷却風量を必要量に制御するので、機内最高温度が制限値を超えることなく、健全性を保証した上で、機内冷却風量を必要十分に制御し、高効率で回転電機を運転することが可能である。
また、本発明によれば、機内最高温度あるいは機内温度分布を算出する手段を備えることにより、雰囲気温度や負荷変動の激しい箇所に設置された回転電機においても、必要十分な風量に制御し、高効率で回転電機を運転することが可能である。
また、本発明によれば、前もって負荷や雰囲気温度に対する必要風量をパターン化あるいはテーブル化しておくことで、制御を簡略化することができる。
本発明の実施例1を示す構成図。 風量算出過程を示す説明図。 本発明の実施例2を示す構成図。 本発明の実施例3を示す構成図。 本発明の実施例4を示す構成図。 本発明の実施例4における風量算出過程を示す説明図。 本発明の実施例5を示す構成図。 本発明の実施例5における風量算出過程を示す説明図。 本発明の実施例6の回転電機を示す断面図および電機子巻線温度。 回転電機の出力と必要風量の関係を示す図。 回転電機の雰囲気温度と必要風量の関係を示す図。 風量とファン動力の関係を示す図。 回転電機出力と雰囲気温度に対する必要風量のテーブルの一例を示す図。 可変速ブロアにおける、回転数に対する風量−圧力特性の関係を示す図。 本発明の実施例7を示す構成図。 角度可変ファンにおける、翼角度に対する風量−圧力特性の関係を示す図。 本発明の実施例4における、電機子巻線の検出温度値と計算温度値の一例を示す図。 本発明の実施例8を示す構成図。
符号の説明
1…回転電機、2…冷却通風手段、3…電機子電圧検出手段、4…電機子電流検出手段、5…雰囲気温度検出手段、6…風量制御手段、7…必要風量算出手段、8…界磁電流検出手段、9…機内温度検出手段、10…温度センサ、11…冷却ファン、12…回転子、
13a〜13g…通風セクション、14a〜14g…通風セクションに対応した冷却通風手段、15…固定子鉄心、16…固定子枠、17…仕切り板、22…入力データ、23…角度可変翼を備えた軸流ファン、24a〜24g…各検出位置における温度値、25…温度計算値、26…温度検出値と温度計算値との差、27…タービン、28…電力系統、
29…異常検出手段、30…指令室。

Claims (13)

  1. 鉄心に電機子巻線を巻き回した固定子と、前記固定子の内周側同心位置に回転可能に配置される回転子と、前記固定子と前記回転子を収容する固定子枠と、前記固定子枠と前記固定子との間に軸方向に分割された通風セクションと、前記通風セクション毎に対応した複数の前記冷却通風路とを備え、前記通風セクションに対応した複数の冷却通風手段とを有する回転電機において、雰囲気温度を測定する手段と、電機子電圧、電機子電流、界磁電流のいずれかあるいは複数を検出する手段とを備え、
    前記雰囲気温度の測定値と前記検出手段の検出値を用いて推定した発熱量と、前記通風セクション毎の冷却風量指令値とにより回転電機内の温度計算値を算出し、
    前記通風セクション毎の温度計算値により、各セクションに対応した冷却手段の新たな冷却風量指令値を決定することを特徴とする回転電機。
  2. 請求項1において、
    予め定めた制限温度を超えないように冷却風量を決定することを特徴とする回転電機。
  3. 請求項1において、
    前記回転電機内の温度は回転電機の最高温度又は回転電機内の温度分布であることを特徴とする回転電機。
  4. 請求項1において、
    前記電機子電圧、前記電機子電流、前記雰囲気温度、前記冷却風量の何れかあるいは複数と、前記新たな冷却風量指令値との関係をテ−ブル化しておくことを特徴とする回転電機。
  5. 請求項1において、
    前記新たな冷却風量指令値を予め予測される時間毎にテ−ブル化しておくことを特徴とする回転電機。
  6. 請求項1において、
    前記冷却通風手段は、可変速のブロアファン、回転子に取り付けたファンの何れか、又は両方であることを特徴とした回転電機。
  7. 請求項1において、
    前記回転子に取り付けたファンは、羽の角度を変更することができることを特徴とした回転電機。
  8. 請求項1において、
    回転電機内に温度検出手段を有し、
    前記温度検出手段により検出した温度に、前記回転電機内の温度計算値の補正を加えて、前記回転電機内の温度を算出することを特徴とする回転電機。
  9. 請求項1において、
    異常検出手段を有し、
    前記回転電機内の温度計算値が所定値を超えた場合に、回転電機の司令室に異常を通知することを特徴とする回転電機。
  10. 請求項1において、
    前記回転電機は発電機であり、前記発電機はタ−ビンとカップリングを介して接続され、前記タ−ビンの動力により回転子が回転することで発電を行い、電力系統あるいは電力貯蔵装置に電力を供給することを特徴とする発電システム。
  11. 請求項1において、
    前記電機子電圧、前記電機子電流、前記界磁電流の何れかあるいは複数の検出値に代えて、電圧あるいは電流の所定値を用いて回転電機内の温度計算値を計算することを特徴とする回転電機。
  12. 請求項11において、
    所定値とは設計値であることを特徴とする回転電機。
  13. 請求項11において、
    所定値とは指令値であることを特徴とする回転電機。
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