JP4857437B2 - 髄核用脊椎椎間板置換材料およびその製造方法 - Google Patents

髄核用脊椎椎間板置換材料およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、整形外科及び脳神経外科等の分野で使用される髄核用脊椎椎間板置換材料、特に、椎間板ヘルニア等の疾患や事故等によって障害を受けた椎間板に対し、椎間板の主構成部である髄核を補綴する脊椎椎間板置換材料およびその製造方法に関するものである。
椎間板は、機能的にみても、解剖学的にみても、非常に複雑な機能、構造を有した関節である。これらは、繊維輪、椎体終板、髄核の機能構造体から成り立っている。繊維輪は、強靭な繊維性の環帯で隣接する椎体または椎体終板と接合している。一般に10〜15mmの高さ、15〜20mmの厚みを持っているといわれている。髄核は、この繊維輪に囲まれた状態で配置されている。髄核は、曲げ、ねじり等の作用が隣接椎体に及んだ場合、繊維輪内を移動する。
椎間板は、外傷、疾病、老化により変性、損傷を生じる場合がある。この場合、髄核がヘルニアを形成し、椎間孔へ突出してしまう。突出した髄核は、脊髄神経を圧迫し、それら周辺組織の痛み、麻痺、または下肢の痛み、麻痺を引き起こす。あるいは、老化により石灰化が進行し、水との結合性を失うことで徐々に縮小してしまう。続いて、髄核は隣接する椎体間距離を保てなくなり、上下椎体の損傷を引き起こす。
現在、生体内で重要な役割を担う椎間板において椎間板ヘルニア等の疾病は発生した患者に対しては、患部椎間板の摘出後、自家移植骨、骨セメントまたは人工椎体スペーサー等を用いた椎体間固定術が行なわれている。しかし、これらの治療法は椎体の固定を目的としており、本来、椎間板が有する柔軟性や負荷緩衝作用といった力学的特性を無視している。そのため、隣接する上下椎体に悪影響を及ぼし、二次的な椎間板障害を引き起こしている。
一方、椎間板ヘルニアは、髄核の老化等により引き起こされることが知られている。比較的軽度な症例の場合には、椎体の固定術より、老化した髄核のみを置換する治療の方が望ましい。つまり、椎間板の自然生理機能を模倣しつつ、正常な椎体間のスペースを維持し、椎間板の十分な可動性を補う機能を持つ人工の補綴物により、部分的、全体的な置換治療を行なうことが望ましい。
そこで、ボールベアリング、バネといった幾つかの考案が試みられてきた。これらは、椎体間の可動性を実現できたものの、幾つかの問題を抱えていた。これらの補綴物は、隣接する上下椎体の一部を切除し、椎間板および周辺組織を、全置換するもので、大型なインプラントであり、施術の際には患者に多大なる負担を強いる可能性があった。また、剛性が高く材料力学的に不適当であった。
従って、これらのサイズを小さくした補綴物が開発された。この小型補綴物は、椎間板内の髄核のみの置換を意図している。例えばBao Qi−Bin等は、ハイドロゲルによる生体髄核の補綴を試みている(特許文献1、2、3参照)。また、Charles D. Ray等もポリエチレンとハイドロゲルを組み合わせた生体髄核の置換を目的とする補綴物を作製している(特許文献4、5参照)。PVAハイドロゲルは、ハイドロゲル中の構造水の吐出、吸引といったポンプ作用による耐繰り返し荷重性、衝撃緩和性を具備しており、人工髄核補綴物材料として好適である。
これらの人工髄核補綴物は、疾患椎間板部位において、繊維輪と椎体終板と呼ばれる椎体軟骨に囲まれた部位に挿入される。挿入された人工髄核補綴物は、生体繊維輪内において、ときには体重の数倍の荷重を受けながら、上下左右に激しく運動すると考えられる。
人工髄核補綴物は、様々な荷重負荷を受けながら、繊維輪より脱転する恐れを抱えている。脱転した場合、人工髄核補綴物が挿入されていた椎間板は十分な荷重支持性を維持できず、椎間板および隣接する上下椎体を損傷する恐れがある。さらに、インプラント自身が周囲の組織や神経を損傷させる危険性を抱えることとなる。従って、手術後において人工髄核補綴物の脱転を防止することが課題となった。
人工髄核補綴物を生体髄核と置換するためには、繊維輪に開口部および挿入経路を作成する必要があった。人工髄核補綴物が脱転する場合、作成された開口部および挿入経路により発生すると考えられる。この開口部、挿入経路作成部が小さくなる程、人工髄核補綴物の脱転が生じ難くなる。また、あわせて、繊維輪への損傷は小さく、これにより引き起こされる合併症の危険性も低減される。更に、置換された人工髄核補綴物が、挿入後、何らかの変性、変形を起こし、繊維輪に作成された開口部および挿入経路よりも大きくなった場合、本質的に開口部および挿入経路からの脱転は発生しないと考えられる。
従って、Bao等は、前述の試みにおいて、ハイドロゲルにより作製された補綴物を開示しており、脱水状態で繊維輪内に挿入し、水和して膨張させた。Bao等の技術および、他の類似する試みは、単にハイドロゲルの水和に頼っており、具現化するために、55〜99%程度と非常に高い含水率を必要とした。そのため、荷重支持性が低く、高荷重負荷による変形によりヘルニア状態の再現の恐れがあった。また、組織の再建を周囲の繊維輪の状態に依存していた。つまり、繊維輪の状態が不完全な場合、椎間板としての機能を果たすことなく、脱落による障害の恐れがあった。加えて、荷重支持性が不十分である場合には、それを補うための椎体固定用のインストゥルメントが必要となり、患者への負担を増大させる恐れがあった。また、ハイドロゲルの膨潤を束縛することは、生体繊維輪に頼っている。この本質的に無制御である膨潤は、ヘルニア状態を再現する恐れがあった。更に、挿入する際に開口した繊維輪開口部の治癒を妨げ、悪化させる恐れもあった。実際、ヒヒを用いた動物実験において、20症例中6例が脱転に至っている。更にそのうちの幾つかは、挿入した繊維輪開口部以外の部位からの脱転を起こしており、荷重支持性の不十分さを示した(非特許文献1参照)。
Ray等も、ハイドロゲル系の補綴物を考察しており、これも脱水状態で繊維輪内に挿入される。この補綴物は、周囲をポリエチレン等の高分子織物ジャケットにて覆い、ハイドロゲルの膨張を拘束している。しかし、ほとんど収縮、膨潤および変性、変形を起こさない比較的剛性のある高分子織物ジャケットのため、乾燥状態においても、大型になってしまう問題を抱えていた。そこで、繊維輪内腔よりも大幅に容量を小さくし、2個の補綴物を挿入するように改善した。この2個の補綴物を挿入するこの方法では、繊維輪に小さい切開部を作成して、相次いで補綴物を挿入するのである。この補綴物挿入方法は、繊維輪の切開部を小さくするという点で有益であるが、実質的に小さい補綴物形状と繊維輪の切開部形状はほぼ対応した大きさであるので、曲げやねじり等の力学的作用を受けた場合には、個々の補綴物が一つずつ順番に繊維輪外に脱転する可能性がある。この問題を改善する試みとして、2個の補綴物を糸で連結している。これにより脱転の問題はいくらか改善された。しかし、この補綴物においても、コアになるハイドロゲルは高含水率であり、荷重支持性に不安がのこる。また、比較的剛性のある高分子織物ジャケットは、補綴物が繊維輪内で移動する際に上下の椎体軟骨へ多大な損傷を加える恐れがあり、終板軟骨および繊維輪に囲まれた髄核置換補綴物として適当でない。更に、繊維輪内に挿入された2個の補綴物は、お互いに擦れ合い、それにより予期せぬ摩耗粉を産出する恐れや高分子織物ジャケットの破損を起こす恐れを抱えている。
米国特許公報第5047055号 米国特許公報第5192326号 米国特許公報第5976186号 米国特許公報第5824903号 米国特許公報第6132465号 「Preclinical Evaluation of a Poly (Vinyl Alcohol) Hydrogel Implant as a Replacement for the Nucleus Pulposus」、SPINE、VOL 29、NO.5、2004
高齢化が進む現在、老化、外傷、疾病により変性、損傷を受けた椎間板が起こす疾病は、患者にとって大きな問題である。この損傷した椎間板の適切な機能回復は、重要な役割を果たす。
しかし、前述の人工髄核補綴物は、含水率が実質的に55〜99重量%程度であったため、荷重支持性が低く、高荷重負荷による変形によりヘルニア状態の再現の恐れがあった。また、組織の再建を周囲の繊維輪の状態に依存していた。つまり、繊維輪の状態が不完全な場合、椎間板としての機能を果たすことなく繊維輪より脱転し、それにより引き起こされる障害の恐れがあった。加えて、荷重支持性が不十分である場合には、それを補うための椎体固定用のインストゥルメントが必要となり、患者への負担を増大させる恐れがあった。さらに、隣接する椎体軟骨終板との摺動により、周囲組織を損傷させる危険性も抱えていた。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、すなわち荷重支持性が比較的高く、施術時における挿入のための繊維輪の損傷を小さくでき、施術後も安定して繊維輪内に留まることが可能で、しかも補綴先周辺の椎体軟骨終板や繊維輪に対する摺動による損傷を回避できる髄核用脊椎椎間板置換材料を提供することを目的とする。
本発明は、飽和含水率が18〜50重量%であるポリビニルアルコールゲル乾燥体から成り、含水によって形状変形率150体積%以上の形状変化をすることを特徴とする髄核用脊椎椎間板置換材料に関する。
本発明はまた、飽和含水率が20〜53重量%であるポリビニルアルコールを作製する工程、ポリビニルアルコールを含水状態でポリビニルアルコールハイドロゲルとし、中空部を有する形状に成形する工程、ポリビニルアルコールハイドロゲルに20〜100kGyのγ線を照射する工程、ポリビニルアルコールハイドロゲルを、中空部が消失するように変形させた状態で乾燥する工程を含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の髄核用脊椎椎間板置換材料の製造方法に関する。
本発明によれば、脊椎椎間板置換材料を補綴先である髄核の形状に復元(変形)するようにしてから、脱水状態において挿入用切開部から補綴空間に挿入できるような細長い形状として補綴空間に挿入する。その後、脊椎椎間板置換材料は体液による含水によって変形し、補綴空間を占拠するようになる。したがって、脱落、脱転の恐れがなく、施術時の挿入部位(例えば、繊維輪)の損傷を抑制できる。
また、含水時の飽和含水率を特定の範囲としたことにより、荷重支持性が高まり、荷重負荷の際の破損、過度の変形、脱落等の恐れを回避できる。よって、椎体補助固定用インストゥルメントの必要もなく、患者への負担を軽減することができる。また、補綴先周辺の椎体軟骨終板や繊維輪に対する損傷を回避できる。
(髄核用脊椎椎間板置換材料の使用例)
本発明の髄核用脊椎椎間板置換材料(以下、単に置換材料ということがある)の一使用例を、図1を用いて簡単に説明する。図1は本発明の置換材料の一例として含水によって中空ディスク形状(略円筒体形状)を呈するものを使用したときの概略説明図である。
図1において、符号1は髄核を囲む繊維輪、2は補綴空間(例えば、髄核が抜去された空間)、3は本発明の置換材料を挿入するために設けられた切開部、4は本発明の置換材料である。置換材料4は含水によって変形し、すなわち後で詳述するように、補綴空間2に適合する形状に変形するようになっている。この置換材料4の含水時形状は中空部4aを備えた中空ディスク形状(略円筒体形状)であるが、挿入に際し、脱水状態で中空部4aを潰した細長い形状に変形されている。そのため置換材料4を前記切開部3から補綴空間2に挿入することができる。挿入後、置換材料4は体液により含水状態となり、補綴空間2を占拠するようになる。したがって、脱落、脱転の恐れがない。
(髄核用脊椎椎間板置換材料)
本発明の髄核用脊椎椎間板置換材料は髄核と代替するための材料であって、飽和含水率が18〜50重量%、好ましくは23〜35重量%であるポリビニルアルコールゲル乾燥体からなり、含水によって形状変化するものである。
本発明においてポリビニルアルコールゲル乾燥体はポリビニルアルコールが三次元化されてなるポリビニルアルコールゲルを乾燥させてなるものであり、上記飽和含水率を有するときにおいて膨潤によってゼリー化するポリビニルアルコールを意味するものとする。一方、ポリビニルアルコールハイドロゲルは含水によってゼリー化されたポリビニルアルコールを意味するものとする。以下、ポリビニルアルコールはPVAと省略して記載するものとする。
本発明の置換材料を構成するPVAゲル乾燥体の飽和含水率を上記範囲に設定することにより、当該置換材料が十分な荷重支持性を発揮することができる。十分な荷重支持性を発揮することにより、ヒトが生活する上で発生する体重の数倍の荷重を当該置換材料単独で支えることができる。従って、荷重負荷の際の破損、過度の変形、脱落等の恐れを回避できる。併せて、椎体補助固定用インストゥルメントの必要もなく、患者への負担を軽減できる。更に、前記範囲の含水率によれば、補綴先周辺の椎体軟骨終板や繊維輪に対する損傷を回避できる。
前記含水率が小さすぎる場合、補綴先において、PVAハイドロゲルの含有水の吐出と周囲の水分の吸収による含水からなるポンプ作用が機能しないので耐繰り返し荷重性、衝撃緩和性を発揮できない。また、含水率が低いとPVAハイドロゲルの剛性が高くなるので補綴先周辺の椎体軟骨終板や繊維輪を損傷させる。さらに、飽和含水量が小さすぎる均質なPVAゲル乾燥体の作製は、極めて困難であり、工業的に不利である。
前記含水率が大きすぎる場合、ヒトの椎間板が持つ圧縮剛性、軸ヤング率、ねじり剛性、ねじりヤング率等の機械的特性を満たすことが困難であり、椎間板本来の機能を果たすことが困難になる。例えば、十分な荷重支持性が得られず、荷重負荷の際の破損、過度の変形、脱落等の恐れが生じる。また、飽和含水率が大きすぎる場合、γ線照射によるPVAの架橋効率が著しく低下するので、十分な形状変形が達成できない。
本発明において、飽和含水率の測定方法は次のように行う。試料を真空中1Torrの減圧下、40〜60℃にて48時間以上、十分に乾燥させ、その乾燥時の重量(W)を測定する。乾燥重量測定後、40℃の温水に48時間以上浸漬する。試料の含水が飽和に達した後、素早く秤量瓶に移し蓋をし、含水時の重量(W)を測定し、以下の式により算出する。
含水率(重量%)=(W−W)×100/W
本発明の置換材料が含水によって形状変化するときの形状変形率は150体積%以上であり、好ましくは170%体積以上、より好ましくは200%体積以上である。形状変形率が小さすぎる場合、補綴空間を十分に占拠することができなくなるので、曲げやねじり等の力学的作用を受けたときには、置換材料が繊維輪外に脱落、脱転する恐れがある。また脱水状態において置換材料の小型化が十分に達成されないため、施術時の挿入部位への損傷を有効に抑制できない。
形状変形率とは、脱水状態における見かけ体積に対する含水状態における見かけ体積の比(含水状態/脱水状態)である。見かけ体積とは置換材料自体の体積だけでなく、変形によって生じた中空部の体積も含む体積であり、中空部にシリコンラバー等の充填物を充填したものを測定に供することによって測定可能である。
本明細書中、体積の測定にはアルキメデス法を用いる。特に脱水状態の置換材料の体積測定については、置換材料が含水してしまわないように極めて短時間で測定を行なう必要がある。
また脱水状態の体積の測定には、1Torrの減圧下、室温にて48時間乾燥させた置換材料を用いる。
また含水状態の体積の測定には、37℃の生理食塩水に24時間浸漬した置換材料を用いる。
本発明の置換材料が含水によって呈する形状変化は、当該置換材料が有する形状記憶性に基づくものである。本発明において形状記憶性を有するとは、置換材料を構成するポリビニルアルコールゲル乾燥体が所定の含水時形状を有するとともに、脱水状態から含水状態に移行したときに当該含水時形状に形状復元するという意味である。すなわち、本発明の置換材料は含水時に採る形状が記憶されており、脱水状態から含水状態に移行したときに当該記憶された形状が復元する。本発明の置換材料はそのような形状記憶性を有するので、含水による上記形状変化が可能となる。
本発明の置換材料は含水によって中空部が現出するように形状変化する。そのため、本発明の置換材料は脱水状態において当該中空部を消失させた形状、例えば、中空部が押し潰された形状を採ることができるので、脱水状態で置換材料の小型化が達成される。その結果、施術時の挿入部位(例えば、繊維輪)の損傷を抑制できる。置換材料が含水によって中空部を現出しない場合、当該置換材料は脱水状態でも中実であるので、脱水状態において小型化できず、結果として施術時の挿入部位(例えば、繊維輪)に多大な損傷を与える。
本発明の置換材料が含水によって採る形状、すなわち含水状態で復元される形状は、中空部を有し、かつ補綴空間に適合する形状(以下、単に中空部を有する形状という)である。中空部を有する形状の具体例として、例えば、略円筒体形状および略多角筒体形状のような筒体形状、ならびに中空の略球体形状、略半球体形状、略円柱体形状および略多角柱体形状のような中空立体形状などが挙げられる。中空部は一部で外部に開放されている。
例えば、略円筒体形状は図2(A)に示す形状であり、図中、4aが中空部である。
筒体形状および中空立体形状は側面が必ずしも連続的でなくてよく、すなわち側面の一部において最上部から最下部にわたって切れ目を有していても良い。本発明においては優れた荷重支持特性を有するので、そのように切れ目を有していても十分な荷重支持特性を発揮できるためである。そのような切れ目を有する筒体形状として、例えば、図3に示す形状が挙げられる。図3において5が切れ目である。
本発明の置換材料が含水前の脱水状態で採る形状は、上記した中空部を有する形状を当該中空部が消失するように変形させた形状、例えば、中空部が押し潰された形状である。そのような形状として、例えば、図2(B)に示す形状が挙げられる。本発明の置換材料が脱水状態においてそのように中空部を消失させた形状を採ることにより、比較的小さい挿入用切開部からでも補綴空間に挿入できるようになるので、施術中の繊維輪の損傷を抑制できる。
本発明の置換材料は、繊維輪外に脱落、脱転することを回避し、更には、過剰な膨潤によりヘルニア症状を誘発させないという観点から、体積膨潤率が135体積%以下であることが好ましい。より好ましくは110〜120体積%である。
体積膨潤率とは、脱水状態における体積に対する含水状態における体積の比(含水状態/脱水状態)である。いずれの状態の体積も置換材料自体の体積であり、上記形状変形率と同様にアルキメデス法によって測定可能である。
本発明の置換材料は、生体内繊維輪内に挿入後、24時間以内、好ましくは12時間以内、より好ましくは3時間以内に上記形状変化が達成され、所定形状が復元する。すなわち、挿入後、患者が、手術後、活動を再開する前、更に好ましくは手術中に形状変化が完了する。
本発明の置換材料は、使用時において、中空部を消失させた形状を有しており、中空部由来の間隙を有するので、当該間隙に細胞単独または細胞と生分解性基質を保持させることが可能である。こうした物質の存在は、繊維輪組織およびその周辺組織の治癒を促進させるので、置換材料の脱転を防ぐ効果を補強する。
また、本発明の置換材料の上下摺動面にヒアルロン酸ナトリウム等のムコ多糖類を塗布することができる。これらの物質は、非常に高い保水性を有しており、軟骨摺動の助剤として、その濃度により弾性流体潤滑状態、境界潤滑状態を作り出すことで、良好な摺動特性を発揮させることが可能となる。
(脊椎椎間板置換材料の製造方法)
本発明の脊椎椎間板置換材料の製造方法は、特定の飽和含水率を有するPVAハイドロゲルに対してγ線照射を行うことにより、置換材料に形状記憶性を付与することを特徴とする。
詳しくは、まず、飽和含水率が20〜53重量%、好ましくは25〜37重量%のPVAゲルを作製する(工程A)。得られるPVAゲルは脱水状態であっても、含水状態、特に飽和含水状態であってもよい。作製方法は特に制限されず、従来からPVAハイドロゲルの分野で知られている通法を採用可能である。例えば、ジメチルスルホキシド(DMSO)と水との混合溶液にPVAを添加および溶解して、PVA溶液を得、このPVA溶液を約−20〜−10℃の低温でゲル化させる。次いで、PVAゲルをエタノール洗浄して溶媒をエタノールで置換し、減圧下のもと60〜140℃で真空熱処理して、脱水状態にある上記飽和含水率のPVAゲル乾燥体を得る。その後、PVAゲル乾燥体を窒素置換した水中に浸漬すると含水状態のPVAハイドロゲルが得られる。特に、48時間以上浸漬し、十分にハイドロゲル化させると、飽和含水状態のPVAハイドロゲルが得られる。
飽和含水率は、真空熱処理温度、真空熱処理時間等を調節することによって、制御可能である。
例えば、真空熱処理温度を上げると、飽和含水率は小さくなる。一方で真空熱処理温度を下げると、飽和含水率は大きくなる。
また例えば、真空熱処理時間を延長すると、飽和含水率は小さくなる。一方で真空熱処理時間を短縮すると、飽和含水率は大きくなる。
本発明において使用されるPVAは、本発明の目的が達成される限り特に制限されるものではなく、例えば、重合度が5000〜10000のものを使用することが好ましい。
次いで、工程Aで得られたPVAゲルを含水状態でPVAハイドロゲルとし、前記した中空部を有する形状に成形する(工程B)。本工程で成形された形状が記憶され、補綴空間内で復元されるようになる。
成形方法は所望形状に成形できれば特に制限されず、例えば、型等を用いて所望形状に刳り抜く方法等が採用できる。
成形後は、PVAハイドロゲルに20〜100kGy、好ましくは50〜100kGyのγ線を照射する(工程C)。適量のγ線を照射することで、本発明の置換材料に形状記憶性を有効に付与できる。すなわち、PVAハイドロゲル本来の機械的特性、飽和含水率を犠牲にすることなく、PVA分子鎖の架橋を引き起こす。この架橋がPVA分子鎖の拘束点になることで、いわゆるバネの役割を果たし、変形および乾燥させた状態(脱水状態)より含水状態へと戻る際には、所定の形状へと変化(復元)できる。この形状記憶性は、何度でも所定の形状に復元させることができる。γ線照射量が少なすぎる場合、主にPVA主鎖の切断が起こり、主鎖の再結合および架橋が起こるには至らないため、含水時の形状維持が困難であり、更には形状記憶性の発現には至らず、前記形状変形が達成されない恐れがある。γ線照射量が多すぎる場合、PVAハイドロゲルの荷重支持性および形状記憶性の機能は十分に発揮できるが、その高い剛性のために、接触する上下の椎体終板軟骨および繊維輪を損傷させる恐れがある。
γ線照射は、窒素置換された低酸素濃度水中で行なうことが好ましい。これは、水中に溶存酸素が存在すると、これら酸素がまずPVA分子鎖の切断を起こすので、PVAハイドロゲルが酸化劣化を起こし、形状記憶性およびその他の機械的特性が低下する傾向があるためである。
γ線照射量の測定は、フィルム線量計、ポリメチルメタクリレート線量計、カロリーメーターを用いて行なえばよい。γ線照射を行なうとき、PVAハイドロゲルは通常、窒素置換された生理食塩水とともに密封容器に梱包されるので、上記線量計は、この密封容器外側近傍に設置し測定を行なう。
γ線照射後は、中空部を有する形状のPVAハイドロゲルを、中空部が消失するように変形させた状態、例えば、中空部を押し潰した状態で乾燥し、PVAゲル乾燥体からなる本発明の置換材料を得る(工程D)。乾燥条件は、得られる脱水状態のPVAゲル乾燥体が外力なしに、中空部が消失した形状を維持できれば、特に制限されず、通常はそのような状態を維持しながら室温で48時間以上、放置乾燥する。
前記成形工程Bは工程Aと同時に行ってもよい。すなわち、例えば、工程AにおいてPVA溶液を低温でゲル化させる際、所望形状を付与できるような鋳型内でゲル化させればよい。
また前記成形工程Bは、γ線照射工程Cと乾燥工程Dとの間で行ってもよい。すなわち、PVAハイドロゲルを作製し(工程A)、PVAハイドロゲルにγ線を照射した(工程C)後で、PVAハイドロゲルを、前記した中空部を有する形状に成形する。その後、中空部が消失するように変形させた状態で乾燥して、PVAゲル乾燥体からなる本発明の置換材料を得る(工程D)。
以上の置換材料の製造方法において成形時に付与される形状の中空部寸法、真空熱処理温度、真空熱処理時間、を調整することによって、本発明の置換材料の形状変形率、体積膨潤率を制御可能である。
例えば、成形時に付与される形状の中空部を大きくすると、形状変形率は大きくなる。一方で中空部を小さくすると、形状変形率は小さくなる。また例えば、真空熱処理温度を高くすると、体積膨潤率は小さくなる。一方で真空熱処理温度を低くすると、体積膨潤率は大きくなる。また例えば、真空熱処理時間を延長すると、体積膨潤率は小さくなる。一方で真空熱処理時間を短縮すると、体積膨潤率は大きくなる。
以下に、図を用いて実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例により限定されるものではない。
(実験例1)
ジメチルスルホキシド(DMSO):水=80:20の重量比で作製した混合溶液90wt%重量部にPVA(重合度8800)10wt%重量部を添加し、120〜140℃で溶解し、PVA溶液とした。このPVA溶液を、PVAが図2(A)に示すような中空ディスク形状になるような鋳型に流し込み、その後−15℃で急冷した。急冷後、鋳型からPVAゲルを取り出し、エタノールで洗浄することで、PVAゲル中のDMSOと水をエタノールで置換した。その後、1Torrの減圧下のもと140℃で3時間の真空熱処理をした。窒素置換した水中に48時間以上浸漬してPVAゲルをハイドロゲル化させた。このPVAハイドロゲルの飽和含水率は35重量%であった。得られたPVAハイドロゲルに対して、窒素置換された低酸素濃度水中にて、0kGy、25kGy、50kGy、75kGy、100kGyまたは125kGyのγ線照射を行い、図2(A)に示す形状のPVAハイドロゲルを得た。γ線照射後、PVAハイドロゲルを、中空部4aを潰すように変形した状態で室温にて十分に乾燥させ、図2(B)に示す形状のPVAゲル乾燥体試験片を得た。
得られたPVAゲル乾燥体試験片を37℃の生理食塩水に浸漬し、形状回復の様子を観察した。浸漬前の試験片寸法、形状回復後の試験片寸法および飽和含水率、体積膨潤率および形状変形率を測定し、形状記憶性を評価した。結果を表1に示した。
浸漬前の試験片寸法は生理食塩水浸漬前の試験片寸法であって、図2(B)のx、yおよびzに基づくものである。
形状回復後の試験片寸法は生理食塩水浸漬48時間後の中空部も含めた含水状態におけるみかけの試験片寸法であって、図2(A)のx、yおよびzに基づくものである。
形状記憶性は以下の基準に基づいて評価した。本発明において○以上が実用上問題のない範囲であり、◎が好ましい。
◎:生理食塩水浸漬後12時間以内に図2(A)の形状に回復した;
○:生理食塩水浸漬後24時間以内に図2(A)の形状に回復した;
△:生理食塩水浸漬後36時間以内に図2(A)の形状に回復した;
×:生理食塩水浸漬後48時間以内に図2(A)の形状に回復した;
××:生理食塩水浸漬後48時間経過後も図2(A)の形状に回復しなかった。
特に、条件A3で作製したPVAゲル乾燥体は生理食塩水に浸漬後30分で図2(A)に示される中空ディスク形状ヘと形状回復した。その後、浸漬時間を延長しても形状は一定であり、過度の膨潤は認められなかった。
Figure 0004857437
表1から明らかなように、γ線照射なしの場合、形状回復が遅いという問題があるのに対して、γ線照射量が25kGy以上、特に50kGy以上の場合は24時間、特に12時間で、早期に形状回復が達成された。
(実験例2)
ジメチルスルホキシド(DMSO):水=80:20の重量比で作製した混合溶液90wt%重量部にPVA(重合度8800)10wt%重量部を添加し、120〜140℃で溶解し、PVA溶液とした。このPVA溶液を−15℃で急冷した。その後、PVAゲルをエタノールで洗浄することで、PVAゲル中のDMSOと水をエタノールで置換し、1Torrの減圧下のもと60〜140℃で真空熱処理をした。窒素置換した水中に48時間以上浸漬してPVAゲルをハイドロゲル化させた。これらの手法により、飽和含水率20重量%、25重量%、30重量%、35重量%、50重量%および60重量%のPVAハイドロゲルを作製した。飽和含水率15重量%のPVAハイドロゲルの作製も試みたものの、熱縮重合の反応性の低下により、目的の含水率に到達しないためハイドロゲルの作製は困難であった。得られたPVAハイドロゲルを、外径直径22mm、内径直径10mm、厚さ3mmの円筒形状に加工した。加工されたPVAハイドロゲルに対して、窒素置換された低酸素濃度水中にて、γ線照射を行い、PVAハイドロゲル試験片を得た。
これらのPVAハイドロゲル試験片について、アイコー社製圧縮試験機を用い、負荷速度0.5mm/minで荷重負荷を行なった。表2に圧縮試験により観察された圧縮特性評価を、PVAハイドロゲル作製条件と併記して示す。比較参考として、イヌ腰椎から、長軸径24mm、短軸径16mm、厚さ3mmの生体試験片を採取し、併せて評価を行なった。
γ線照射後、PVAハイドロゲル試験片を、中空部を潰すように変形した状態で室温にて十分に乾燥させ、図2(B)に示すような形状のPVAゲル乾燥体試験片を得た。得られたPVAゲル乾燥体試験片を37℃の生理食塩水に浸漬し、形状回復の様子を観察した。形状回復後の飽和含水率、体積膨潤率および形状変形率を測定し、形状記憶性を評価した。結果を表2に示した。
形状記憶性は、「図2(A)の形状」を「円筒形状」に読み替えること以外、実験例1の形状記憶性の評価基準と同様の基準に基づいて評価した。本発明において○以上が実用上問題のない範囲であり、◎が好ましい。
Figure 0004857437
表2から明らかなように、前述のようにγ線照射前の含水率15重量%の条件B1のハイドロゲルの作製は困難であった。叉、γ線照射前の含水率60.2重量%の条件B7のハイドロゲルは形状記憶性は有するが、比較参考の生体試験片よりも剛性が低く、荷重支持性を実現する試験片が得ることが困難であることが判る。これに対してγ線照射前の含水率が20.1重量%、25.4重量%、30.4重量%、35.2重量%、50重量%のハイドロゲルの場合、いずれも比較参考の生体試験片よりも剛性が高く、荷重支持性を実現する試験片が得られることが判る。特に、25重量%、30重量%、35重量%のハイドロゲルの場合、椎体を維特できる十分な圧縮剛性を示す試験片が得られ、好ましい。
本発明の脊椎椎間板置換材料の使用例を示す概略説明図である。 (A)は実施例における生理食塩水浸漬後のPVAハイドロゲル試験片の形状を示す概略見取り図であり、(B)は実施例における生理食塩水浸漬前のPVAゲル乾燥体試験片の形状を示す概略見取り図である。 本発明の脊椎椎間板置換材料が含水によって採り得る形状の一例を示す概略見取り図である。
符号の説明
1:繊維輪、2:髄核を抜去した空間、3:脊椎椎間板置換材料を挿入するために設けられた切開部、4:脊椎椎間板置換材料、4a:中空部、5:切れ目。

Claims (5)

  1. 飽和含水率が18〜50重量%であるポリビニルアルコールゲル乾燥体から成り、含水によって中空部が現出するように形状変形率150体積%以上の形状変化をすることを特徴とする髄核用脊椎椎間板置換材料。
  2. 前記ポリビニルアルコールゲル乾燥体の飽和含水率が23〜35重量%であることを特徴とする請求項1に記載の髄核用脊椎椎間板置換材料。
  3. 含水によって中空部を有する略円筒体形状に形状変化することを特徴とする請求項1または2に記載の髄核用脊椎椎間板置換材料。
  4. 前記ポリビニルアルコールゲル乾燥体の体積膨潤率が135体積%以下であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の髄核用脊椎椎間板置換材料。
  5. 飽和含水率が20〜53重量%であるポリビニルアルコールを作製する工程、ポリビニルアルコールを含水状態でポリビニルアルコールハイドロゲルとし、中空部を有する形状に成形する工程、ポリビニルアルコールハイドロゲルに20〜100kGyのγ線を照射する工程、ポリビニルアルコールハイドロゲルを、中空部が消失するように変形させた状態で乾燥する工程を含むことを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の髄核用脊椎椎間板置換材料の製造方法。
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