JP4857427B2 - 半導体装置用の光透過性電極、半導体装置および電極の製造方法 - Google Patents

半導体装置用の光透過性電極、半導体装置および電極の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、半導体装置用の光透過性電極、半導体装置および電極の製造方法に関し、詳しくは、少なくとも片面側の電極に光透過性を必要とされる半導体装置に使用される光透過性電極と、このような光透過性電極を備えた半導体装置と、このような光透過性電極を製造する方法とを対象にしている。
半導体装置は、基本的に、一対の電極とその間に配置された半導体層とを備えている。半導体層あるいは半導体層と電極との相互作用によって目的とする電子的な機能を果たす。
半導体装置として、少なくとも片面側の電極が光透過性を有する必要がある半導体装置がある。例えば、片面側の電極から入射した光のエネルギーを起電力に変換する太陽電池や光センサがある。電力を供給されることで光を発生し光透過性の電極を通して外部に光を放射するEL素子がある。外部から供給される光に通過遮断などの制御を行う液晶表示装置がある。
例えば、Al/ZnPc/Auの3層構造からなるショットキー型電池が提案されている。(非特許文献1参照)。
このような半導体装置に使用される光透過性電極には、高い導電性および透明性が要求される。従来、一般的に使用されている技術に、ITO(酸化インジウムスズ)がある。ITO電極は、透明性および導電性の何れにも優れ取扱い易い透明電極として広く利用されている。ITO以外にも、様々な透明導電材料が知られている。前記した非特許文献1に記載されたAl電極も、厚みを十分に薄くすれば透明電極として機能する。
ITOを初めとする透明電極の性能向上を図る技術が提案されている。
非特許文献2には、有機EL素子において、ITO層の上に導電性ポリマーであるポリアニリンを塗布しておくことで、有機EL素子の性能が向上することが報告されている。
非特許文献3には、非特許文献2と同様のITO層と導電性ポリマーとを組み合わせた電極構造において、導電性ポリマーにPEDT(ポリエチレンジオキシチオフェン。本明細書ではPEDOTと表記する)を用いることで、有機EL素子の性能が向上することが報告されている。
技術論文「Susanne Siebentritt 他、JUCTION EFFECTS IN PHTHALOCYANINE THIN SOLAR CELLS 、Synthetic Metals,41-43(1991)1173-1176」 技術論文「Y.Yang 他、Polyaniline as a transparent electrode for polymer light-emitting diode: Lower operating voltage and higher efficiency, Applied Physics Letters, Vol.64,No.10,pp.1245-1247(1994)」 技術論文「S.A.Carter 他、Polymeric anodes for improved polymer light-emitting diode performance, Applied Physics Letters, Vol.70,No.16,pp.2067-2069(1994)」
ところが、前記した従来における光透過性電極でも、透明性と電気的性能との両方を十分に達成することは難しかった。
例えば、ITO電極あるいはITO電極と導電性ポリマー層とを組み合わせた透明電極は、ITOの特性によって、仕事関数の大きな電極として機能する。しかし、半導体装置の構造や用途によっては、仕事関数の小さな透明電極が必要とされる場合がある。このような目的には、ITO透明電極は使用できなかった。
また、ITO電極あるいはITO電極と導電性ポリマー層とを組み合わせた透明電極は、Auなどの金属電極と比べると、透明性には優れているが電気的性能に劣る部分があり、性能向上が要望されている。
具体的な用途として、例えば、有機太陽電池において、半導体層に、理論的あるいは経験的に高性能が達成できる材料の組み合わせを選択しても、電流値や光電変換効率の点で予期したほどの性能が達成できないことがある。その原因を種々検討したところ、半導体層と透明電極との間における電気的性能が十分でないことが考えられた。
本発明の課題は、前記したような有機太陽電池などの半導体装置における透明電極の材料および構造を改良し、従来の透明電極を用いた半導体装置に比べて、性能の向上を図ることである。特に、種々の型式の太陽電池において、半導体層や電極層の材料選択だけでは限界があった電流値や光電変換効率の向上を達成することである。
本発明にかかる半導体装置用の光透過性電極は、半導体装置において半導体層に隣接して配置され光透過性を有する電極であって、前記半導体層に隣接して配置される微粒子状導電層と、前記微粒子状導電層に隣接して配置される有機材料層と、前記有機材料層に隣接して配置される透明導電層とを備え
前記微粒子状導電層が、In、Ag、Au、Al、Ca、MgおよびLiFからなる群より選ばれる導電性金属またはその導電性金属化合物からなる微粒子状導電層であり、
前記有機材料層が、PEDOT:PSS〔ポリエチレンジオキシチオフェン:ポリスチレンスルフォン酸〕、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロールおよびポリ(p−フェニレンビニレン)からなる群より選ばれる導電性ポリマーからなる導電性ポリマー層であり、
前記透明導電層が、ITO(酸化インジウムスズ)、FTO(フッ素ドープ酸化スズ)およびZnO(酸化亜鉛)からなる群より選ばれる導電性材料からなる透明導電層である。
〔半導体装置〕
少なくとも一部に光透過性を有する電極を備えた半導体装置であれば、その他の構造については特に制限されない。
半導体装置は、基本的に、一対の電極で挟まれた半導体層を有している。半導体層の材料および構造、半導体層と半導体層に隣接する電極との電気的相互作用によって、目的の機能が発揮される。
半導体装置の具体例として、太陽電池がある。太陽電池は、半導体あるいは半導体と電極との間における光電変換作用により起電力を発生する。少なくとも光が入射する側の電極は、光透過性を有する電極が使用される。半導体層に有機半導体材料を使用した有機太陽電池がある。太陽電池には、光電変換作用の違いによって、ショットキー型太陽電池や、PIN型太陽電池、PN型太陽電池などが知られている。光電変換作用の違いは、半導体層および電極層の材料の組み合わせと構造の違いによって生じる。
半導体装置として、EL素子がある。EL素子は、電流を流すことによって光を放出する半導体層を有している。光を外部に放出する側には光透過性のある電極が使用される。
半導体装置として、半導体層および電極層で構成され基本的な機能を果たす構造単位を、複数単位で積層した積層型(スタック構造あるいはタンデム構造と呼ばれる)の半導体装置もある。この場合、光が通過する位置に配置される片面側および中間層を含む複数の電極を光透過性電極で構成することになる。
光透過性電極は、微粒子状導電層、有機材料層および透明導電層を備える。通常の製造工程において作製される順番に各層について説明する。
〔透明導電層〕
基本的には、通常の太陽電池における光透過性電極に使用されている透明導電層の材料や構造が適用できる。
透明性の高い導電性材料として、ITO(酸化インジウムスズ)、FTO(フッ素ドープ酸化スズ)、ZnO(酸化亜鉛)などが挙げられる。これらの材料には、比較的に仕事関数の大きな材料が多い。例えば、ITO、FTOは仕事関数が大きい。
通常の導電金属からなる層であっても、その厚みを薄くすれば、実質的に十分な透明性を示し、透明導電層として使用できる場合もある。
透明導電層の光透過性は、50〜100%であることが望ましい。
通常、ガラスや樹脂などの基板上に形成される透明導電層の表面は、比較的に大きな凹凸面になることが多い。例えば、蒸着法などの薄膜形成技術で基板上に堆積される導電材料は、導電材料の粒子が集積して一体化された構造を有しているため、堆積粒子の配置形状に伴う大きな凹凸が表面に形成され易い。製造条件によっては、比較的に表面凹凸が少ないものを得ることも可能である。
〔有機材料層〕
透明導電層に隣接して配置される。透明導電層と半導体層とを物理的に隔離する。例えば、半導体層と透明導電層との間の電気的障壁を確実に構成する機能を果たす。透明導電層の表面に大きな凹凸が存在しても、その凹凸を埋めて、微粒子状導電層の配置面を平坦化する機能を果したり、透明導電層の表面凹凸に沿って確実に覆ったりすることができる。
有機材料としては、このような基本的な機能が達成できればよい。各種の電子回路技術で利用されている導電性ポリマーが使用できる。充分に厚みが薄いものであれば、絶縁性ポリマーも使用できる。有機材料が可溶性材料からなるものであれば、透明導電層の表面に塗布して全面を隙間なく確実に覆うことができる。透明導電層の凹凸面に流し込んだりして凹凸を埋めることも容易である。有機材料層が、光が半導体層に到達するまでの経路間に配置される場合は、透明性に優れた材料が好ましい。
導電性ポリマーの具体例として、PEDOT:PSS〔ポリエチレンジオキシチオフェン:ポリスチレンスルフォン酸〕、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリ(p−フェニレンビニレン)などが挙げられる。
有機材料層の厚みは、透明導電層と半導体層との隔離が確実に行えるように設定しておく。また、透明導電層の凹凸を実質的に埋めることができる厚みを備えていることができる。透明導電層の凹凸面に可溶性材料の液膜を形成したときに、液膜が透明導電層の凹凸面を埋めた上で、液膜の表面が平坦になる程度に、液膜あるいは液膜を硬化させる有機材料層の厚みを設定しておくことができる。
透明導電層に隣接して配置された有機材料層の表面を実質的に平坦にできる。実質的に平坦とは、数学的な意味での厳密な平面でなくてもよい。有機材料層に隣接して配置される微粒子状導電層が、有機材料層の表面の凹凸に完全に埋没したりせずに、表面に並んで露出した状態で配置される程度に平坦にしておくことができる。有機材料層を形成した段階では平坦であるが、その上に微粒子状導電層を形成したときに、微粒子状導電層を構成する導電性微粒子の一部分が有機材料層に埋め込まれて、有機材料層の表面にわずかな凹凸が形成されてもよい。有機材料層の表面に透明導電層の表面凹凸に対応する凹凸が残っていてもよい。透明導電層の表面が比較的に平坦であれば、有機材料層の表面も平坦になり易い。
有機材料層の厚みは、透明導電層の凹凸構造や深さによって、面方向の場所によるバラツキが生じることがあるが、全体の平均厚みを、500nm以下、好ましくは5〜100nm、より好ましくは10〜80nmに設定しておくことができる。有機材料層の厚みが適切な範囲であれば、微粒子導電層と集電極層との間の通電性能を阻害せず、しかも、半導体層と集電極層との短絡を防止して、適切な電気的障壁を構成することができる。
有機材料層の光透過性が、50〜100%であることが望ましい。
〔微粒子状導電層〕
有機材料層に隣接して配置される。
基本的には、通常の太陽電池その他の電子製品技術で利用されている微粒子状の導電層の材料や構造、製造技術が適用できる。
微粒子状導電層の材料として、In、Ag、Au、Al、Ca、Mg、LiFなどの導電性金属あるいは金属化合物その他の導電材料が挙げられる。微粒子状導電層を構成する導電材料として、仕事関数の小さな材料を使用すれば、仕事関数の大きな透明導電層を使用しても、光透過性電極のうち半導体層と隣接する側における仕事関数を小さくすることができる。仕事関数の小さな材料として、Ca、In、Mg、Al、LiFが挙げられる。
これら導電材料は、導電性微粒子の状態で堆積させて微粒子状導電層を構成する。例えば、導電性金属材料を、蒸着法などの薄膜形成手段で膜形成させることで、上記したような導電性微粒子の堆積構造が得られる。
微粒子状導電層を構成する導電性微粒子の粒径が小さいほど、半導体層との接触面積が増大し、半導体装置の性能向上に有効となる。微粒子状導電層の作成条件によっても制限を受けるが、通常は、平均粒径100nm以下、好ましくは20nm以下、より好ましくは1〜10nmに設定される。
導電性微粒子は、面方向において最密構造で配置されていてもよいが、通常は、ランダムに配置されている。導電性微粒子同士は、密接して配置されていたり、隙間をあけて配置されていたりする。最密構造で配置されていたとしても、粒子形状によって、粒子間には隙間が形成される。
微粒子状導電層は、導電性微粒子が単層で堆積していてもよいし、複層で堆積していてもよい。微粒子状導電層は、半導体層との接触面積を増大する機能が果たせれば、薄くても構わない。薄いほうが、光透過性などは良好になる。通常、微粒子状導電層の厚みを、100nm以下、好ましくは50nm以下、より好ましくは3〜20nmに設定する。
微粒子状導電層を構成する粒子は、個々の粒子の一部が有機材料層の表面から内部に埋め込まれた状態になっていてもよい。粒子の一部が有機材料層に、残りの一部が半導体層に埋め込まれている状態にすることで、有機材料層および半導体層の両方に対する接触面積を増やすことができる。
〔半導体層〕
微粒子状導電層に隣接して配置される。半導体装置の機能を果たす基本構造である。例えば、太陽電池では、起電力を発生させる。
半導体装置の目的や機能に合わせて、通常の半導体装置と同様の材料、構造あるいは製造技術が適用できる。
半導体は、通常、構成元素や分子構造、ドーピング物質の違いなどによって、p型半導体、n型半導体、i型半導体(真性半導体とも呼ぶ)に分けられ、これらの半導体を単独あるいは混合、積層して、半導体層を構成することができる。
〔その他の電極〕
半導体装置の電極は、光透過性電極のみで構成される場合もあるし、光透過性電極と光透過性を有しない通常の電極とを組み合わせて構成する場合もある。
通常、半導体層の片面側には光透過性電極、反対面側には光透過性を有しない第2の電極が配置される。但し、前記した半導体装置の単位構造が積層されるスタック構造の半導体装置では、中間層の電極には光透過性電極が配置される場合がある。この場合、半導体層の両面に光透過性電極が配置されることになる。
光透過性を有しない電極としては、通常の電極材料および構造が採用できる。例えば、Au、Ag、Al、In、Mg,Caなどの導電金属材料が使用される。なお、これらの導電金属であっても、その厚みを薄くすれば、実質的に十分な透明性を示し、光透過性電極の透明導電層に使用できる場合もある。
〔半導体装置の製造〕
本発明にかかる上記の光透過性電極を備える半導体装置を製造する方法であって、基本的には、通常の半導体装置の製造装置、製造条件などの製造技術が適用できる。
基本的な製造工程は以下の工程を含む。
前記透明導電層を準備する工程(a)。
前記透明導電層の上に、前記有機材料層を構成する可溶性材料を含む液膜を形成し硬化させて、表面が実質的に平坦な有機材料層を形成する工程(b)。
前記有機材料層の上に微粒子状導電層を形成する工程(c)。
前記微粒子状導電層の上に前記半導体層を形成する工程(d)。
半導体層の上には、通常、第2の電極が形成される。さらに、半導体層および電極を複数単位で積層して形成することもできる。
工程(a)は、通常、透明ガラスや透明樹脂からなる透明基板の表面に導電性材料の薄膜すなわち透明導電層を形成してなる導電性透明基板が使用される。このような導電性透明基板は、市販品として入手することもできる。
工程(b)は、有機材料層を構成する有機材料であって可溶性のある材料を、水、有機溶媒、無機溶媒などの溶媒に溶解あるいは分散させて、液膜の形成を可能にしておく。
液膜の形成は、スピンコートなどの薄い液膜の形成に適した手段が採用できる。液膜が、透明導電層の表面全体を確実に覆うようにする。液膜で、透明導電層の表面に存在する凹凸の内部までを充分に埋めるとともに、液膜の表面が平坦になるようにすることが望ましい。液膜を形成したあと、一定の時間をおいてから硬化を行ったり、液膜に圧力や振動を加えて、透明導電層の表面凹凸を埋めたり表面が平坦になったりすることを促進することができる。液膜の硬化は、乾燥、熱硬化、放射線硬化などの手段が採用できる。
工程(c)は、有機材料層が完全に硬化したあとで行うこともできるし、有機材料層が完全に硬化する前に行うこともできる。微粒子状導電層の形成は、真空蒸着法などの微粒子堆積技術が利用できる。微粒子状導電層の形成条件のうち、粒子の加速エネルギーなどを調整することで、微粒子状導電層を構成する粒子が、有機材料層の内部に完全に埋めこまれてしまわないようにすることが望ましい。
工程(d)は、通常の半導体装置における半導体層の形成技術が適用できる。半導体層の構成材料に合わせて、蒸着などの薄膜形成手段が採用される。有機材料であれば、スピンコートなども採用できる。
半導体装置を構成する材料層が、上記各層以外にも存在する場合には、それぞれの層材料に適した形成手段を組み合わせることができる。
〔半導体層の具体的構成〕
半導体層の具体的構成として、以下に示す層構造が採用できる。
<ショットキー型太陽電池>
光透過性電極に隣接して配置される半導体層を、光透過性電極との間にショットキー障壁を構成するp型半導体層で構成する。
<PIN型太陽電池>
光透過性電極に隣接して配置される半導体層を、光透過性電極に近い側から、n型半導体層、i型(真性)半導体層およびp型半導体層の順番で配置する。n型半導体層と光透過性電極とがオーム接触を行う。
<PN型太陽電池>
光透過性電極に隣接して配置される半導体層を、光透過性電極に近い側から、n型半導体層およびp型半導体層の順番で配置する。この場合も、n型半導体層と光透過性電極とがオーム接触を行う。
<有機EL素子>
光透過性電極に隣接して配置される半導体層を、光透過性電極に近い側から、n型半導体層、発光層およびp型半導体層の順番で配置する。この場合も、n型半導体層と光透過性電極とがオーム接触を行う。但し、n型半導体層あるいはp型半導体層が発光層を兼用する場合は、別に発光層を設けない場合もある。
本発明にかかる光透過性電極は、透明導電層と有機材料層とを組み合わせることによって、電気的性能を向上させ得るととともに、さらに微粒子状導電層を備えることで、微粒子状導電層を構成する個々の導電微粒子の表面全体が半導体層と接触することができ、光透過性電極とそれに隣接する半導体層との間における接触界面を大幅に増大させることができる。
また、半導体層と直接に接触するのが微粒子状導電層であるため、微粒子状導電層の材料を適切に選択することで、半導体層との接触界面における電気的特性を、透明導電層および有機材料層の材料だけでは達成困難な特性に変えることができる。例えば、透明導電層に仕事関数が大きな材料を用いていても、微粒子状導電層の材料に仕事関数の小さな材料を使用すれば、光透過性電極の片面側では仕事関数の小さな材料として機能させることができる。光透過性電極の両面に半導体層が配置されるような場合は、光透過性電極の片面は仕事関数の大きな電極として機能し、光透過性電極の反対面は仕事関数の小さな電極として機能することになる。
しかも、透明導電層の上に直接に微粒子状導電層を形成した場合には、微粒子状導電層を構成する導電微粒子の間に生じる隙間で、透明導電層と半導体層とが直接に接触することになってしまい、前記した機能が発揮できなくなるが、有機材料層が存在していれば、半導体層が透明導電層と直接に接触することはない。微粒子状導電層による前記特性の向上が良好に発揮される。半導体層と透明導電層とが短絡したり電気的障壁が失われたりすることが確実に防止できる。透明導電層の表面に大きな凹凸があったとしても、有機材料層で透明導電層の表面凹凸を埋めることができる。このようにして得られた凹凸が少ない有機材料層の表面に微粒子状導電層が配置されれば、微粒子状導電層が、透明導電層の大きな凹凸に落ち込んでしまうことがない。間に有機材料層を介在することで、透明導電層と微粒子状導電層との電気的接触は良好である。
以上の結果、太陽電池を初めとして、光透過性電極を用いる半導体装置の性能向上を効率的に達成することが可能になる。
〔ショットキー型太陽電池〕
図1は、本発明の実施形態となる半導体装置として、ショットキー型の太陽電池の模式的構造を表す。
太陽電池は、透明導電層10、有機材料層20、微粒子状導電層30、半導体層40および第2電極層50が順次積層された構造を有する。両端の透明導電層10および第2電極層50に接続された配線60、60から電流を取り出す。
図の下側に配置された透明導電層10は、ITO層からなる。ITOは仕事関数の大きな材料である。図示を省略しているが、ガラス基板やPET樹脂シートなどの表面に、ITOを膜形成することでITO層が形成される。透明導電層10には、外部回路につながる配線60が接続されている。図2に示すように、ITO層からなる透明導電層10の表面には、大きな凹凸あるいはうねりが生じている。これは、ITO材料の特性および作製法によって生じたものである。
有機材料層20は、PEDOT:PSS層からなる。PEDOT:PSSを含有する溶液を、透明導電層10の上にスピンコートしたあと乾燥硬化させることによって形成できる。図2に示すように、有機材料層20の片面は、透明導電層10の表面の大きな凹凸あるいはうねりに沿った曲面状を呈している。有機材料層20の反対面は、実質的に平坦面になっている。したがって、有機材料層20の厚みは、面方向で場所によって異なる。透明導電層10の全面が有機材料層20で覆われていて、有機材料層20の表面側には透明導電層10が全く露出していない。
図2に示すように、微粒子状導電層30は、模式的に球形であらわすIn金属からなる導電性微粒子32がランダムに堆積した状態である。Inは、仕事関数の小さな材料である。導電性微粒子32は、有機材料層20の表面に並んで配置されている。導電性微粒子32が、有機材料層20の下側の透明導電層10と接触することはない。導電性微粒子32同士の間隔は一定ではない。導電性微粒子32同士が密接しているところや、隙間があいているところがある。図では、導電性微粒子32が単層で整列した状態で表示しているが、実際には、複層であったり、導電性微粒子32が部分的に重なったりしていることもある。
半導体層40は、ZnPcなどのp型半導体材料からなる。微粒子状導電層30を完全に覆って配置されている。微粒子状導電層30のうち、導電性微粒子32同士の隙間個所では、半導体層40の材料が直接に有機材料層20の表面まで到達している個所もある。但し、半導体層40が直接に透明導電層10と接触することはない。
上方の第2電極層50は、Au層からなる。図1に示すように、第2電極層50には配線60が接続されている。
図1において、白矢印で示す方向から光が当たり、下方の透明導電層10側から入射した光は、半導体層40に到達して光電変換作用を生じる。半導体層40と、仕事関数が小さな微粒子状導電層30との間に構成されるショットキー障壁の作用で、両端の透明導電層10および第2電極50間に効率的に電流が発生する。
このとき、半導体層40と微粒子状導電層30とは、導電性微粒子32の粒子による立体的な表面積に相当する大きな接触面積で接触しているので、両者間の電気的接触性能は極めて良好であり、大きな起電力あるいは電流が発生する。微粒子状導電層30は導電性ポリマーからなる有機材料層20を介して透明導電層10と良好な電気的接触を有しているので、発生した起電力あるいは電流を、効率的に透明導電層10から配線60へと取り出すことができる。
さらに、半導体層40の一部に、微粒子状導電層30における導電性微粒子32同士の隙間に入り込む部分が存在しても、透明導電層10との間には有機材料層20が存在しているので、半導体層40が透明導電層10と直接に短絡してしまったり、電気的障壁が失われてしまったりすることは、確実に防止される。
その結果、ショットキー型電池で発生する電流値や光電変換効率などの性能が格段に向上することになる。
〔PIN型太陽電池〕
図3は、別の実施形態となるPIN型太陽電池の模式的構造を表す。基本的な構造は前記ショットキー型電池と共通しているので、相違する構造を主に説明する。
ITO層からなる透明導電層10、PEDOT:PSS層からなる有機材料層20、Inからなる微粒子状導電層30、半導体層40、および、Auからなる第2電極層50が順次積層されている。両端の透明導電層10および第2電極層50に接続された配線60、60から電流を取り出す。ここまでの基本構造は、前記実施形態と共通している。
PIN型電池では、半導体層40が、微粒子状導電層30側から順に、n型半導体層42、i型半導体層44、および、p型半導体層46の3層からなる。具体例として、n型半導体層42をC60層、i型半導体層44をC60:ZnPc層、p型半導体層46をZnPc層で構成することができる。
なお、有機材料層20の周辺の詳細構造は、前記実施形態における図2と共通する構造を備えている。
このようなPIN型電池では、図3の白矢印で示す方向から光を当てる。下方の透明導電層10側から入射した光が、半導体層40に到達してPIN型の半導体構造において光電変換作用を生じる。両端の透明導電層10と第2電極層50の間に効率的に電流が発生する。
前記同様に、有機材料層20の存在によって、半導体層40と微粒子状導電層30との電気的接触面積が有効に増大したり、微粒子状導電層30から有機材料層20を介して透明導電層10までの電気的抵抗が低減されたり、半導体層40と透明導電層10とが短絡することが防止できたりすることになる。
その結果、PIN型電池の性能も格段に向上する。
本発明の実施形態となる太陽電池を製造し、その性能を評価した。
〔ショットキー型太陽電池の製造〕
表1に示す層構造の太陽電池を製造した。具体的な製造手順は以下のとおりである。
<実施例10、11>
市販のITO基板(I)〔ジオマテック社製〕を用意した。ガラス基板の表面に透明電極層となるITO層が形成されている。
ITO基板(I)のITO層の上に、PEDOT:PSS(以下では、PEDOTと略称する)(バイエルン社製、4083グレード)を用いて、PEDOT膜を、常法によりスピンコート(処理条件:5000rpm、5secのあと、3000rpm、180sec)した。製膜後、100℃で10分以上をかけて乾燥させ、水分を完全に除去した。これは、PEDOT材料は水分を含んでおり、PEDOT膜に水分が含まれたままでは充分な性能が発揮し難いためである。
PEDOT膜の上に、In層、ZnPc層およびAu層をこの順番で蒸着形成した。
ZnPcは、亜鉛フタロシアニンである。
<比較例10〜12>
実施例10、11の製造手順を基準にして、一部の層を省略したり、別の材料を用いたりした。
〔性能評価試験〕
作製された太陽電池について、以下の試験を行なった。
500Wのキセノンランプ(ウシオ社製)から照射された光を、分光フィルター(Oriel社製、AM1.5)に通すことで、擬似太陽光を得る装置(関西科学機械社製)を用いた。擬似太陽光の強度は、100mW/cmであった。
光電変換面積0.04cmの太陽電池に対して、各集電極につながる配線にワニ口クリップを接続して、発生した電気を、太陽電池の性能評価に用いられる電流電圧測定装置で測定した。測定装置は、電流計、ファンクションジェネレータ、ポテンシオスタッドなどを備えている。
短絡光電流密度(Isc)、開放光電圧(Voc)、フィルファクター(f.f.)などが測定され、これらの値から下式でエネルギー変換効率(η)を算出した。
フィルファクター(f.f.)=
〔太陽電池の最大起電力〕/(Voc×Isc) …(1)
ここで、太陽電池の最大起電力は、
〔太陽電池の最大起電力〕=〔(電流値×電圧値)の最大値〕である。
エネルギー変換効率η(%)=
Voc×Isc×f.f./100(mW/cm)×100 …(2)
試験の結果を表1に示す。
〔測定結果〕
Figure 0004857427
<評 価>
(1) 比較例10は、ITO層とZnPc層との間にIn層は存在するがPEDOT層を有しない。そのため、短絡を生じてしまい、太陽電池としての機能が全く発揮できない。
これに対し、各実施例では、ITO層とZnPc層との間にIn層とPEDOT層の両方を備えている。その結果、良好な電流値(Isc)および電圧(Voc)が得られている。
(2) 比較例11のように、In層を設けず、PEDOT層だけを設けていても、太陽電池としての機能が発揮できない。In層の存在がなければ、ショットキー障壁による電池機能は生じない。
(3) 比較例12に示すように、ITO/ZnPc/Al構造でも、ショットキー型太陽電池が構成できる。この場合、AlとZnPcとの間にショットキー障壁が構成される。但し、その性能は、実施例に比べて明らかに劣る。
(4) 前記背景技術の欄で説明した非特許文献1では、Au/ZnPc/Al構造のショットキー型太陽電池の性能について、電流値=3.5×10−4mA/cm、電圧=0.59V、フィルファクターf.f.=0.1、エネルギー変換効率η=3×10−4%(光強度0.1mW/cm)というデータが記載されている。
各実施例は、非特許文献1のショットキー型電池に比べて、格段に大きな電流値やエネルギー変換効率が得られており、実用的価値の高いものである。
〔In層の厚みと性能評価〕
前記実施例10のショットキー型太陽電池において、In層の厚みを種々に変更して、同様の試験を行なった。In層の厚み以外は、実施例10と同じ製造条件であった。また、In層における微粒子の形態を、透過型電子顕微鏡観察によって確認した。
図4は、得られた太陽電池のエネルギー変換効率ηをグラフで示す。グラフ中、黒点は測定値を示し、一部の黒点の上下に延びる細線は、測定のバラツキ範囲を示す。太線は、測定データから推測された相関曲線である。
図4の結果から、In層の厚みが5〜6nm付近で最も高い性能が発揮できることが判る。
In層の厚みが0では、光透過性電極はITO/PEDOTからなる仕事関数の大きな電極になるため、ショットキー障壁が形成されず、太陽電池として機能しない。In層の厚み15nm近くでは、微粒子構造を形成できず、平坦層になってしまう。これでは、接触面積は小さくなるため、エネルギー変換効率は低下している。In層の厚み5nm付近で、最も接触面積が増大した微粒子構造が得られており、変換効率も高くなっている。このときのIn微粒子の平均粒径は10〜20nm程度であり、個々の微粒子が単結晶状態になっていた。
〔PIN型太陽電池の製造〕
前記実施例と基本的に共通する技術で、PIN型電池を作製し、その性能を評価した。
実施例10において、半導体層の構造と製造工程を一部変更した以外は、実施例10と共通する材料、処理工程を採用した。
C60は、フラーレン−C60であり、蒸着によって膜形成した。
C60:ZnPcは、C60とZnPcとが体積比1:1の割合の混合層を、真空共蒸着によって膜形成した。
〔性能評価〕
前記ショットキー型太陽電池と同様の性能評価試験を行い、その結果を、表2、3に示す。
Figure 0004857427
Figure 0004857427
<評 価>
(1) PIN型電池においても、In層およびPEDOT層を組み合わせることで、良好な電流値(Isc)および電圧(Voc)が得られることが実証された。
(2) In層およびPEDOT層のない比較例20では、太陽電池を構成できない。これは、仕事関数の大きなITO層が、半導体層のうち、n型であるC60層に隣接しているためである。
(3) 比較例21のように、半導体層のn型であるC60層の側になる電極にAl層を用い、p型であるZnPc層の側になる電極をITO層にすれば、PEDOT層、In層が無くても、PIN型電池は構成できる。
しかし、その性能は、実施例20のほうが、電流値が大きく、フィルファクター、光電変換効率も高い。電圧については、比較例21のほうがわずかに高いが、実施例20でも実用的に十分な電圧を発生できている。
また、比較例21では、ITO電極に対向する電極として、化学的に不安定で劣化し易いAl電極を使用しているのに対し、実施例20では、化学的に安定で劣化し難いAu電極を使用できるので、太陽電池の経時的な性能劣化が少なくなるという利点がある。
〔PN型電池の製造〕
前記実施例と基本的に共通する技術で、PN型電池を作製し、その性能を評価した。
基本的に、実施例20において、半導体層の構造と製造工程を一部変更した以外は、実施例20と共通する材料、処理工程を行った。
ITO層に隣接するPEDOT層は、スピンコート(処理条件:8000rpm、120sec)で形成した。その後、真空度3×10−5torr、100℃、5minで乾燥させ、45分かけて50℃以下まで降温させた。
PV層は、ビスベンズイミダゾ〔2,1−a:1´,2´−b´〕アンセラ〔2,1,9−def:6,5,10−d´e´f´〕ジイソキノリン−6,11−ジオン〕であり、n型半導体層を構成する。蒸着により形成した。
PA−PPV層は、ポリ(フェニルイミノ−1,4−フェニレン−1,2−エチニレン−2,5−ジヘキシロキシ−1,4−フェニレン−1,2−エチニレン−1,4−フェニレン)であり、p型半導体層を構成する。PEDOT層と同様にスピンコートで形成した。
PA−PPV層の上に形成したPEDOT層も、前記同様のスピンコートで作製した。こちら側のPEDOT層にはIn層を組み合わせていないが、PA−PPV層とAu層との電気的接触性を向上させる機能がある。
〔性能評価〕
前記実施例と同様の性能評価試験を行い、その結果を、表4に示す。
Figure 0004857427
<評 価>
(1) PN型電池においても、In層およびPEDOT層を設けることで、良好な電流値(Isc)および電圧(Voc)が得られることが実証された。
本発明の太陽電池は、太陽光を効率的に電力に変換でき、移動体や建築物その他の各種機器装置における電源あるいは補助電源として有用である。
本発明の実施形態を表すショットキー型太陽電池の模式的断面構造図 有機材料層周辺の拡大模式構造図 PIN型太陽電池の模式的断面構造図 ショットキー型太陽電池におけるIn層の厚みと変換効率との関係図
符号の説明
10 透明導電層
20 有機材料層
30 微粒子状導電層
32 導電性微粒子
40 半導体層
42 n型半導体層
44 i型半導体層
46 p型半導体層
50 第2の電極

Claims (10)

  1. 半導体装置において半導体層に隣接して配置され光透過性を有する電極であって、
    前記半導体層に隣接して配置される微粒子状導電層と、
    前記微粒子状導電層に隣接して配置される有機材料層と、
    前記有機材料層に隣接して配置される透明導電層と、
    を備え
    前記微粒子状導電層が、In、Ag、Au、Al、Ca、MgおよびLiFからなる群より選ばれる導電性金属またはその導電性金属化合物からなる微粒子状導電層であり、
    前記有機材料層が、PEDOT:PSS〔ポリエチレンジオキシチオフェン:ポリスチレンスルフォン酸〕、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロールおよびポリ(p−フェニレンビニレン)からなる群より選ばれる導電性ポリマーからなる導電性ポリマー層であり、
    前記透明導電層が、ITO(酸化インジウムスズ)、FTO(フッ素ドープ酸化スズ)およびZnO(酸化亜鉛)からなる群より選ばれる導電性材料からなる透明導電層である、半導体装置用の光透過性電極。
  2. 前記微粒子状導電層が、導電性微粒子から構成され、該導電性微粒子が導電性金属からなるものである、請求項1に記載の光透過性電極。
  3. 前記微粒子状導電層が、導電性微粒子が単層で堆積することで形成されたものである、請求項1または2に記載の光透過性電極。
  4. 前記有機材料層と前記透明導電層との境界面が凹凸面であり
    記有機材料層と前記微粒子状導電層との境界面が実質的に平坦であり、
    前記有機材料層の平均厚みが10〜80nmである、
    請求項1から3までのいずれかに記載の光透過性電極。
  5. 前記導電性微粒子の平均粒径が1〜10nmであり、
    前記微粒子状導電層の厚みが3〜20nmである、
    請求項2から4までのいずれかに記載の光透過性電極。
  6. 請求項1から5までのいずれかに記載の光透過性電極からなる第1の電極と、
    前記第1電極に隣接して配置される半導体層と、
    前記半導体層のうち前記第1電極の反対側に隣接して配置される第2の電極と、
    を備える、半導体装置。
  7. 請求項6に記載の半導体装置であって、
    前記半導体層が有機半導体層を含み、
    前記第1電極側から入射した光により起電力を発生する有機太陽電池である、
    半導体装置。
  8. 請求項6または7に記載の半導体装置であって、
    前記有機半導体層が前記第1電極との間にショットキー障壁を構成するp型半導体層からなるショットキー型の有機太陽電池である、
    半導体装置。
  9. 請求項6または7に記載の半導体装置であって、
    前記有機半導体層が前記第1電極とオーム接触を行うオーム接触型の有機太陽電池である、
    半導体装置。
  10. 請求項1から5までのいずれかに記載の光透過性電極を備える半導体装置を製造する方法であって、
    前記透明導電層を準備する工程(a)と、
    前記透明導電層の上に、前記有機材料層を構成する可溶性材料を含む液膜を形成し硬化させて、表面が実質的に平坦な有機材料層を形成する工程(b)と、
    前記有機材料層の上に微粒子状導電層を形成する工程(c)と、
    前記微粒子状導電層の上に前記半導体層を形成する工程(d)と、
    を含む、半導体装置の製造方法。
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