JP4853618B2 - 電波吸収材用球状複合体粒子粉末及びその製造方法、該複合体粒子粉末を含む半導体封止用樹脂組成物 - Google Patents

電波吸収材用球状複合体粒子粉末及びその製造方法、該複合体粒子粉末を含む半導体封止用樹脂組成物 Download PDF

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Description

本発明は、電波吸収機能に優れ、高い電気絶縁性を備えるとともに、耐湿信頼性に優れた電波吸収材用球状複合体粒子粉末、その製造方法および球状複合体粒子粉末を含む信頼性の高い半導体封止用樹脂組成物に関する。詳しくは、Al金属等の半導体素子への腐食に対し、シリカ同等の優れた抑制効果をもち、フェライトに含まれる可溶性イオンが少なく、体積固有抵抗が高く、細孔が極めて少なく、しかも、粒子サイズが1〜45μmの範囲で自由に制御できると共に、高い透磁率を有し、電波吸収材用として樹脂分散系において特に有効な球状複合体粒子、その製造方法および球状複合体粒子を含む半導体封止用樹脂組成物に関する。
一般に、半導体封止用樹脂組成物の硬化体は、電磁波が吸収されると、このエネルギーを熱に変換する。このエネルギーの変換効率には、硬化体の誘電率を複素表示した複素誘電率の虚部ε”および透磁率を複素表示した複素透磁率の虚部μ”(磁気損失)の各値が関係する。これらの値が大きいほどエネルギー変換効率が高くなり、したがって、電磁波吸収効果は高くなる。
フェライト粒子、例えば、Mn−Zn系フェライトやNi−Zn系フェライトは、充填量や粒子径を調整することにより、例えば、Mn−Zn系フェライトでは、50MHz〜3GHzの周波数で高い磁気損失μ”を示すため、この周波数帯域で電波抑制体シートとして使用されることが多い。このように、近傍界での電波吸収機能を高めるためには、磁気損失によるエネルギー変換効果を高める必要があり、半導体封止用樹脂組成物においてフェライト粒子を高充填することが重要である。しかし、Mn−Zn系フェライトやNi−Zn系フェライトは、主に半導体封止に用いられるシリカと比較した場合、電気抵抗が低く、特にICなどの半導体を直接封止する樹脂組成物に多量に添加する電波吸収体としては、その渦電流損失に基づく問題がある。更に、フェライトを半導体封止に用いると、フェライトに含まれる可溶性イオンがAl金属等の半導体素子への腐食等に対し、悪影響を及ぼすという信頼性に問題がある。
例えば、(MO)100−X(Fe(但し、MはLi、Mg、Ni、Cu、Zn、Mn、Co、Zr、Sn、Ca、Feから選ばれる少なくとも1種の金属、Xは45〜90モル%)の構造式で示されるフェライトからなり、平均粒径が1〜45μmであり、BET比表面積が0.2m/g以下であり、水銀圧入法による細孔容積が0.04ml/g以下であることを特徴とする電波吸収材用の球状フェライト粒子が知られている(特許文献1)。
また、120℃における体積固有抵抗値が5.0×10Ωcm以上及び25℃における体積固有抵抗値が3.0×1011Ωcm以上であり、粒子形状が球状であり、平均粒子径が5.0〜50μmであり、可溶性イオンが5.0ppm以下であり、ガーネット型の結晶構造を有することを特徴とする電波吸収材用の球状フェライト粒子が知られている(特許文献2)。
特開2003−318015号公報 特開2005−139050号公報
前記特許文献1記載の球状フェライト粒子は、体積固有抵抗値が10〜1010Ωcm程度で十分高いものとは言えず、高周波数帯域における磁気損失の改善、すなわち、抵抗の低さに基づく渦電流損失の改善が十分といえず、封止剤用添加物として使用した場合、環境の影響を受けやすく、信頼性において問題がある。更に、上記の球状フェライト粒子は、フェライトに含まれるSiイオンを除く可溶性イオンにより、Al金属等の半導体素子への腐食に対し、悪影響を及ぼすという信頼性において問題がある。
また、前記特許文献2記載の球状フェライト粒子は、Al金属等の半導体素子への腐食に対して、腐食抑制効果を示す、SiOから可溶するSiイオンが存在せず、Al金属等の半導体素子への腐食における信頼性において問題がある。
本発明は、上記の実情に鑑みなされたものであり、その目的は、Al金属等の半導体素子への腐食に対し、シリカ同等の優れた腐食抑制効果をもち、フェライトに含まれる可溶性イオンが少なく、さらに、体積固有抵抗が高く、細孔が極めて少なく、且つ、粒子サイズが1〜45μmの範囲で自由に制御できると共に、高周波数帯域での磁気損失μ”の高い電波吸収材用球状複合体粒子、その製造方法、および、電波吸収材用球状複合体粒子を含む半導体封止用樹脂組成物を提供することにある。
本発明者等は、種々検討を重ねた結果、次のような知見を得た。すなわち、フェライト粒子を主核とし、表層部をSiOで形成した球状複合体粒子であり、平均粒径が1〜45μmの範囲で自由に制御でき、BET比表面積が0.2m/g以下であり、水銀圧入法による細孔容積が0.05ml/g以下で細孔が極めて少なく、体積固有抵抗が1×1013Ωcm以上であり、抵抗の低さに起因する渦電流損失に基づく信頼性に優れ、さらに、フェライトに含まれるSiイオンを除く可溶性イオンが5.0ppm以下であり、Al金属等の半導体素子への腐食に対し、腐食促進効果を示す可溶性イオンが極めて少ないうえに、腐食抑制効果を示すSiOから可溶するSiイオンが十分に存在するため、シリカ同等の優れた抑制効果が得られ、Al金属等の半導体素子への腐食に対し、信頼性に優れる。
本発明は、上記の知見に基づき完成されたものであり、即ち、フェライト粒子の粒子表面にSiOを主成分とする表層部が形成された電波吸収材用球状複合体粒子粉末であり、該球状複合体粒子粉末の平均粒径が1〜45μmであってSiイオンを除く可溶性イオンが5ppm以下であり、SiOの含有量が前記球状複合体粒子粉末に対して5.5〜8.0wt%であり、体積固有抵抗が5×1013Ωcm以上であって、水銀圧入法による細孔容積が0.01ml/g以下であることを特徴とする電波吸収材用球状複合体粒子粉末である(本発明1)。

また、本発明は、本発明1の電波吸収材用球状複合体粒子粉末において、フェライトの組成がLi、Mg、Ni、Cu、Zn、Mn、Co、Zr、Sn、Ca、BaおよびTiから選ばれる1種または2種以上の金属元素をFe元素100モルに対して60モル以下含有しており、且つ、結晶構造がスピネル型であることを特徴とする電波吸収材用球状複合体粒子粉末である(本発明2)。
また、本発明は、本発明1の電波吸収材用球状複合体粒子粉末において、フェライトの組成が酸化物換算で5.5〜42.25mol%のY、0〜35.5mol%のGd、57.5〜67.5mol%のFeおよび0.25〜1.7mol%のSiOであって結晶構造がガーネット型であることを特徴とする電波吸収材用球状複合体粒子粉末である(本発明3)。
また、本発明は、本発明1乃至のいずれかの電波吸収材用球状複合体粒子粉末において、BET比表面積が0.2m/g以下であることを特徴とする電波吸収材用球状複合粒子粉末である(本発明)。
また、本発明は、本発明1乃至のいずれかの電波吸収材用球状複合体粒子粉末において、複合体粒子の粒子表面が、エポキシ樹脂、フェノール樹脂及びシリコーン樹脂から選ばれた少なくとも1種の樹脂で被覆されていることを特徴とする電波吸収材用球状複合体粒子粉末である(本発明)。
また、本発明は、フェライト前駆体が分散している水性溶媒中で、フェノール類とアルデヒド類とを反応・硬化させてフェライト前駆体とフェノール樹脂から成る核粒子を生成した後、SiOを添加して、核粒子の粒子表面にSiOとフェノール樹脂とからなる表層部を形成した複合粒子を生成し、得られた複合粒子を400〜700℃の温度範囲で加熱処理してフェノール樹脂を除去し、次いで、800〜1500℃の温度範囲で加熱処理してフェライト前駆体をフェライト化した後、水洗処理することを特徴とする本発明1〜のいずれかの電波吸収材用球状複合体粒子粉末の製造方法である(本発明)。
また、本発明は、本発明1乃至のいずれかの電波吸収材用球状複合体粒子粉末とバインダー樹脂からなることを特徴とする半導体封止用樹脂組成物である(本発明)。

本発明によれば、球状を呈し、平均粒径が1〜45μmであり、Siイオンを除く可溶性イオンが5ppm以下であり、表層部のSiOが1〜30重量部であるので、Al金属等の半導体素子への腐食に対し、腐食促進効果を示す可溶性イオンが極めて少ないとともに、腐食抑制効果を示すSiOから可溶するSiイオンが十分に存在するため、シリカ同等の優れた抑制効果が得られ、Al金属等の半導体素子への腐食に対し、信頼性に優れるため、電磁波吸収材として有用である。
また、本発明に係る電波吸収材用球状複合体粒子粉末は、体積固有抵抗値が1×1013Ωcm以上であり、BET比表面積が0.2m/g以下であり、細孔容積が0.05ml/g以下と緻密な構造を有するため、抵抗の低さに起因する渦電流損失に基づく信頼性に優れるものである。
また、本発明に係る半導体封止用樹脂組成物は、前記本発明に係る球状複合体粒子粉末を用いるので、信頼性に優れるとともに電波吸収能に優れているので、半導体封止用として好適である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に係る電波吸収材用球状複合体粒子粉末(以下、「球状複合体粒子粉末」という。)は、結晶構造がスピネル型又はガーネット型のフェライト粒子の粒子表面にSiOを主成分とする表層部が形成されたものである。
本発明に係る球状複合体粒子を構成する表層部はSiOを主成分とする。球状複合体粒子の表層部をSiOを主成分とすることによって、体積固有抵抗の高いフェライト粒子が得られる。
球状複合体粒子中のSiO量は球状複合体粒子粉末に対して1〜30wt%であり、SiO量が1wt%未満の場合は、体積固有抵抗が1×1013Ωcm未満になる場合があり信頼性に問題が生じる。また、30wt%を超える場合は、球状複合体粒子の磁化値が不十分となり、期待する電波吸収効果が得られない。好ましくは2〜20重量部である。なお、フェライト粒子とSiOとの境界付近にあっては、Siとフェライトの構成元素との化合物が形成されていても良い。
本発明に係る球状複合体粒子粉末の平均粒径は1〜45μmであり、平均粒子径が1μm未満の場合は、樹脂組成物を形成した際に複合体粒子の未充填部分が発生し、安定した成形が困難となり、得られた樹脂組成物のμ”が低くなる。一方、45μmを越えるものは、成形時に粒子間の隙間が発生するため、高充填化が得られず、得られた樹脂組成物のμ”が低くなる。好ましくは10〜45μmである。
本発明に係る球状複合体粒子粉末の可溶性イオンは、原材料の段階で水洗処理を行うこと、または、熱処理を行い球状に焼結させた後、十分な水洗処理を行なうことにより、Siイオンを除く可溶性イオンを5ppm以下、好ましくは1ppm以下に低減することができる。可溶性イオンが5ppmを超える場合、半導体封止用樹脂組成物を形成した際に、Al金属等の半導体素子への腐食に対し、信頼性に劣るものである。
なお、本発明に係る球状複合体粒子粉末では、Siイオンが可溶性イオンとして存在することが好ましく、可溶性Siイオンは1ppm以上が好ましく、より好ましくは5ppm以上である。可溶性イオンのSiイオンが1ppm未満の場合は、Al金属等の腐食抑制効果が十分に得られない場合があり、信頼性に問題が生じることがある。
本発明に係る球状複合体粒子粉末のうち、スピネル型の結晶構造を有するフェライトの組成は、Li、Mg、Ni、Cu、Zn、Mn、Ca、Co、Zr、Sn、Ba、及びTiから選ばれる1種または2種以上の金属元素をFe元素100モルに対して60モル以下含有することが好ましい。
また、ガーネット型の結晶構造を有するフェライトの組成は、酸化物換算で5.5〜42.25mol%のY、0〜35.5mol%のGd、57.5〜67.5mol%のFeおよび0.25〜1.7mol%のSiOからなることが好ましい。
スピネル型の結晶構造を有するフェライト粒子を構成するFe元素以外の金属元素として、Li、Mg、Ni、Cu、Zn、Mn、Ca、Co、Zr、Sn、Ba、及びTiが挙げられ、中でも、Mg、Ni、Cu、ZnおよびMnが好ましい。
スピネル型の結晶構造を有するフェライト粒子におけるLi、Mg、Ni、Cu、Zn、Mn、Ca、Co、Zr、Sn、Ba、及びTiから選ばれる1種または2種以上の金属元素の量は、Fe元素100モルに対して60モル以下であり、60モルを超える場合は、得られる球状フェライト粒子の磁化値が不十分となり、電磁波吸収効果が低下する問題がある。より好ましくは2〜55モルである。
ガーネット型の結晶構造を有するフェライト粒子は、組成が酸化物換算で5.5〜42.25mol%のY、0〜35.5mol%のGd、57.5〜67.5mol%のFeおよび0.25〜1.7mol%のSiOからなり、Y、GdおよびFeの組成比が上述の範囲外の場合は、結晶構造がガーネット型の結晶構造を有するフェライト粒子を得ることができない。好ましくは5.5〜40.0mol%のY、0〜35.5mol%のGd、57.5〜65.0mol%のFeおよび0.3〜1.65mol%のSiOである。
ガーネット型の結晶構造を有するフェライト粒子は、フェライト組成中にSiOを含有すると、フェライト粒子の体積固有抵抗が高くなる傾向があるが、SiO含有量が1.7mol%を超える場合、焼成時の粒子成長が抑制され、細孔容積やBET比表面積が増大する。そのため、フェライト粒子の充填性が低下し、得られた樹脂組成物のμ”が低い傾向にあり、成形時の溶融温度が高くなり、安定した成形が困難である。
本発明に係る球状複合体粒子の体積固有抵抗は、1×1013Ωcm以上が好ましく、1×1013Ωcm未満の場合には、抵抗の低さに起因する渦電流損失に基づく信頼性の問題が生じる。より好ましくは5×1013〜1×1015Ωcmの範囲である。
本発明に係る球状複合体粒子のBET比表面積は0.2m/g以下が好ましく、0.2m/gを超える場合は、複合体粒子としての磁気損失μ”が小さくなってしまう。好ましくは0.15m/g以下である。下限値は特に制限されないが、測定機の測定精度の点から、通常、BET比表面積は0.01m/g程度である。
本発明に係る球状複合体粒子の水銀圧入法による細孔容積は0.05ml/g以下が好ましく、0.05ml/gより大きくなると空孔部に水分が蓄えられ、樹脂分散系の成形加工時にクラック発生等の原因となってしまう。好ましくは0.01ml/g以下である。下限値は特に制限されないが、測定機の測定精度の点から、通常、細孔容積は0.001ml/g程度である。
本発明に係る球状複合体粒子の球形度(1/W)は、1.0〜1.5が好ましく、より好ましくは1.0〜1.3である。真比重は、4.0〜6.0が好ましく、より好ましくは4.5〜5.7であり、嵩密度は、2.0〜3.0g/mlが好ましく、より好ましくは2.1〜2.7g/mlである。
本発明に係る球状複合体粒子粉末は、粒子表面をエポキシ樹脂、フェノール樹脂およびシリコーン樹脂から選ばれた少なくとも1種の樹脂で被覆されていてもよい。樹脂で球状複合体粒子の表層部を被覆することにより、体積固有抵抗が高くなり、しかも、封止材中に充填する時の流動性が向上し、その結果、球状複合体粒子の充填量を高くすることが出来る。
エポキシ樹脂としては、1分子中に2個以上のエポキシ基を有し、エポキシ当量が200以上であるエポキシ樹脂が挙げられ、具体的には、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ハロゲン化エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂などが挙げられる。
エポキシ当量は、通常200〜600g/当量であり、1分子中のエポキシ基が2個未満の場合は、複合体粒子との接着性が不十分となる。半導体封止材用として使用する場合、エポキシ樹脂組成物の低粘度化を考慮すると、1分子中のエポキシ基の上限は3である。エポキシ当量が200g/当量未満の場合は、エポキシ樹脂組成物の成形時の流動性が良くない。600g/当量を超える場合は、得られる成形体のパッキング性が不十分となる。好ましくは200〜500g/当量である。
フェノール樹脂としては、フェノールとホルマリンのモル比で通常1/1〜1/3の範囲にあるレゾール系のフェノール樹脂が挙げられ、そのOH当量は、通常150g/当量以上であり、150g/当量未満の場合は、得られた成形体の吸収率が高く、且つ、パッキング性も悪くなる。好ましくは180g/当量〜300g/当量である。
シリコーン樹脂としては、3官能性単位と2官能性単位とのモル比率が通常100:0〜60:40であり、上記範囲外の場合は、樹脂組成物の流動性が悪く、パッキング性も悪くなる。好ましくは100:0〜70:30である。また、エポキシ変性またはアクリル変性のシリコーン樹脂も使用することが出来る。
樹脂被覆量は、複合体粒子に対し、通常0.1〜10重量%であり、0.1重量%未満の場合は、エポキシ樹脂との相溶性の改善が不十分であり、樹脂組成物の流動性の改善も不十分である。10重量%を超える場合は、複合体粒子の充填量を高めることが困難となり、複合体粒子の機能を十分に発揮することが難しくなる。好ましくは0.2〜5重量%である。
次に、本発明に係る球状複合体粒子粉末の製造方法について説明する。
フェライト前駆体が分散している水性溶媒中で、フェノール類とアルデヒド類とを反応・硬化させてフェライト前駆体とフェノール樹脂から成る核粒子を生成した後、SiOを添加して、核粒子の粒子表面にSiOとフェノール樹脂とからなる表層部を形成した複合粒子を生成し、得られた複合粒子を400〜700℃の温度範囲で加熱処理してフェノール樹脂を除去し、次いで、800〜1500℃の温度範囲で加熱処理してフェライト前駆体をフェライト化した後、水洗処理することにより、Siイオンを除く可溶性イオンが5ppm以下に低減する球状複合体粒子が得られる。
使用するフェライト前駆体は、核粒子を構成する元素の供給源であって、例えば、Li、Mg、Ni、Cu、Zn、Mn、Ca、Zr、Co、Sn、Y、Gd、Si、Fe等の酸化物、水酸化物、シュウ酸塩、炭酸塩などの粒子が挙げられる。また、Fe元素の供給源としては、Feが挙げられる。各元素の供給源は、水に溶解せず、水によって変質、変性しないものであればよく、各元素の酸化物粒子が好ましい。フェライト前駆体は、スピネル型又はガーネット型の目的とするフェライトの組成比率とになるように、例えば、LiO、LiCO3、MgO、BaO、TiO、ZnO、NiO、MnO、Mn、CuO、CaO、ZrO,CoO,SnO、Y、Gd、SiO等とFe等の各粒子を混合して使用する。
フェライト前駆体の粒子形態は、立方体状、多面体状、球状、針状、板状などのいずれの形態でもよい。平均粒子径は、複合体粒子の平均粒径よりも小さい粒子であればよく、平均粒径が0.01〜5.0μmが好ましく、0.01μm未満の場合は、複合体粒子中のフェライト原料粒子の含有量が低くなり、得られる球状複合体粒子の磁化値が不十分となる。また、5.0μmを超える場合は、得られる複合体粒子の球形度が悪化する。より好ましくは0.1〜2.0μmである。
フェライト前駆体は、組成の均一性を高めるために、必要に応じて、前記供給源の化合物を仮焼成したものを用いてもよい。仮焼成は、各種原料粉末を混合した後、通常700〜1000℃で1〜4時間程度行う。
添加するSiOの平均粒子径は、通常0.01〜5.0μmが好ましく、0.01μm未満の場合は、体積固有抵抗値を高めることが不十分であり、また、5.0μmを越える場合は、複合体粒子の表面が凹凸になり、球形度が悪化する。より好ましくは0.1〜3.0μmの範囲である。
フェライト前駆体およびSiOは、親油化処理しておくことが好ましい。未親油化処理のフェライト前駆体を使用した場合、優れた球形度を有する複合体粒子を得ることが困難となることがある。また、未親油化処理のSiOを使用した場合、SiOが表層部にしっかりと埋め込まれず、複合粒子と遊離してしまうことがある。
親油化処理としては、フェライト前駆体およびSiOをシラン系カップリング剤、チタネ−ト系カップリング剤などのカップリング剤で処理する方法、また、界面活性剤を含む水性媒体中にフェライト前駆体およびSiOを分散させ、粒子表面に界面活性剤を吸着させる方法などが挙げられる。
シラン系カップリング剤としては、疎水性基、エポキシ基、アミノ基を有するものが挙げられ、これらは単独、または必要に応じて2種以上組み合わせて使用される。
疎水性基を有するシラン系カップリング剤としては、ビニルトリクロルシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシ)シラン等が挙げられる。エポキシ基を有するシラン系カップリング剤としては、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)トリメトキシシラン等がある。アミノ基を有するシラン系カップリング剤としては、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等がある。
チタネ−ト系カップリング剤としては、イソプロピルトリイソステアロイルチタネ−ト、イソプロピルトリドデシルベンゼンスルホニルチタネ−ト、イソプロピルトリス(ジオクチルピロホスフェート)チタネ−ト等がある。
界面活性剤としては、特に制限なく、公知の界面活性剤を使用することができる。例えば、フェライト前駆体やSiOおよび当該粒子表面に有する水酸基と結合可能な官能基を有するものが挙げられ、イオン性で言えばカチオン性またはアニオン性のものが好ましい。これらは単独、または必要に応じ2種以上組み合わせて用いられる。
上記のフェライト前駆体およびSiOの親油化処理において、フェノール樹脂との接着性を考慮すると、アミノ基またはエポキシ基を有するシラン系カップリング剤による親油化処理が好ましい。
親油化処理剤の量は、フェライト前駆体またはSiOに対して0.1〜5.0重量%が好ましい。0.1重量%未満の場合は、親油化処理が不十分なために、目的のフェライト粒子含有量を有する複合体粒子を得ることが困難であり、また、SiOが複合体粒子表層部にしっかりと埋め込まれないことがある。一方、5.0重量%を超える場合は、生成した複合体粒子同士の凝集が生じ、複合体粒子の粒子サイズの制御が困難になる。
球状複合粒子の製造は、まず、フェライト前駆体および塩基性触媒の存在下でフェノール類とアルデヒド類とを水性媒体中で反応させて、フェライト前駆体とフェノール樹脂とから成る球状の核粒子を調製し、そして、反応途中でSiOを添加することにより、SiOとフェノール樹脂とから成る表層部を調製して、核粒子と表層部とを有する複合粒子を形成する。
複合粒子中のフェライト前駆体およびSiO含有量は、通常80〜98重量%である。80重量%未満の場合は、フェノール樹脂が多いため加熱処理時において、フェライト樹脂を除去するエネルギーが多く必要となり好ましくない。また、98重量%を超える場合は、加熱処理前の複合粒子の強度が弱くなり、加熱処理時に粒子が破壊することがある。
本発明で使用される塩基性触媒としては、通常のフェノール樹脂製造に使用される塩基性触媒が挙げられる。例えば、アンモニア水、ヘキサメチレンテトラミン、ジメチルアミン、ジエチルトリアミンおよびポリエチレンイミン等のアルキルアミンが挙げられる。塩基性触媒のフェノール類に対する量(モル比)は、通常0.02〜0.7である。0.02未満の場合は、反応が十分に進まず、また、0.7を超える場合は、過剰な塩基性触媒が反応溶液中に多く残り、排水処理の負荷を増大させるので好ましくない。
本発明で使用されるフェノール類としては、フェノールの他、m−クレゾール、p−tert−ブチルフェノール、o−プロピルフェノール、レゾルシノール、ビスフェノールA等のアルキルフェノール類、およびベンゼン核又はアルキル基の一部または全部が塩素原子または臭素原子で置換されたハロゲン化フェノール類などのフェノール性水酸基を有する化合物などが挙げられ、これらは単独、または必要に応じ2種以上組み合わせて使用される。中でも、フェノールが好ましい。
本発明で使用されるアルデヒド類としては、ホルマリン又はパラホルムアルデヒドのいずれかの形態のホルムアルデヒド及びフルフラール等が挙げられ、これは単独、または必要に応じ2種以上組み合わせて使用される。中でも、ホルムアルデヒドが好ましい。アルデヒド類のフェノール類に対する量(モル比)は、通常1〜4が好ましく、1未満の場合は、複合粒子が形成し難かったり、形成したとしても樹脂の硬化が進行し難いために、形成する複合粒子の強度が弱かったりする。また、4を超える場合は、反応後に水性媒体中に残留する未反応のアルデヒド類量が増加するので好ましくない。より好ましくは1.2〜3である。
上記のフェライト類とアルデヒド類とを反応・硬化させるフェノール樹脂生成反応の温度は、通常70〜90℃である。そして、反応・硬化した後、40℃以下に冷却して球状複合粒子を含む水分散液を得る。
次に、得られた水分散液を濾過、遠心分離等の定法に従って固液を分離した後、乾燥してフェライト前駆体およびSiOとフェノール樹脂からなる球状複合粒子を得る。
フェノール樹脂生成反応においては、必要に応じて、懸濁安定剤を存在させてもよい。懸濁安定剤としては、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコールの様な親水性有機化合物、フッ化カルシウムの様なフッ素化合物、硫酸カルシウム等の水に不溶性の無機塩類などが挙げられ、これらは単独、または必要に応じ2種以上組み合わせて使用される。
次に、得られた球状複合粒子を加熱処理してフェノール樹脂を除去する。加熱処理の温度は、フェノール樹脂が分解する温度、すなわち400〜700℃であり、700℃を超える場合は、粒子間の凝集が生じ、粒度分布が広くなる。また、400℃未満の場合は、フェノール樹脂が十分に分解除去されない。好ましくは430〜600℃である。加熱処理時間は、加熱温度によっても変わるが、通常、2〜8時間程度である。2時間未満の場合は、フェノール樹脂の分解が不十分となり樹脂の除去が不十分となる。また、8時間を超える場合は、処理時間自体が長くなり過ぎ、効率的でない。
加熱処理炉としては、固定式、回転式などいずれの処理機でもよい。粒子同士の凝集を防ぐ点から考えると、回転式のものが好ましい。加熱処理の雰囲気は、フェノール樹脂を分解し、炭素として残存させない点を考慮して、酸化雰囲気が好ましい。酸化雰囲気としては、空気を加熱処理炉内に流せばよく、その流量は、通常1L/min以上である。1L/min未満の場合は、熱処理炉内に樹脂の分解ガスが充満し、その結果、炭素が残存することがある。
フェノール樹脂を除去した後、加熱処理をしてフェライト化する。加熱処理の温度はフェライト組成によっても異なるが、通常800〜1500℃が好ましく、1500℃を超える場合は、粒子同士が焼結してしまい、粒度分布が広くなる欠点がある。また、800℃未満の場合は、フェライト化が不十分であり、磁束密度が不足する欠点がある。より好ましくは900〜1450℃である。加熱処理時間は、加熱温度によっても変わるが、通常1〜10時間程度である。1時間未満の場合は、フェライト化が不十分となり、10時間を超える場合は、生産性が低下する。
加熱処理の雰囲気は、組成によって飽和磁化や電気抵抗値を所望の値にするために変えればよく、空気を流した酸化雰囲気下で行う場合、窒素ガス等の不活性ガスを流しながら処理を行う非酸化雰囲気下で行う場合、空気および窒素の混合ガスを流しながら行う場合などを適宜選択すればよい。ガスの流量は、1L/min以上である。1L/min未満の場合は、所望の飽和磁化や電気抵抗を得ることが困難である。
球状複合体粒子は、エポキシ樹脂、フェノール樹脂およびシリコーン樹脂から選ばれる少なくとも1種の樹脂で被覆してもよい。この樹脂被覆は、球状複合体粒子と樹脂と若干の溶剤とを攪拌機能を有する処理機により混合・攪拌して行う。処理機としては、ハイスピードミキサー(深江パウテック(株)製)、ヘンシェルミキサー(三井三池(株)製)、CFグラニュレーター(フロイント産業(株)製)、バーチカル・グラニュレーター((株)パウレック製)、フロージェットグラニュレーター((株)大川原製作所製)、万能攪拌機((株)ダルトン製)、ナウタミキサー((株)ホソカワミクロン製)等が使用できる。
球状複合体粒子を樹脂で被覆するに際し、必要に応じて、各種の硬化剤を用いることが出来る。硬化剤としては、アミン類、酸無水物類、金属アルコキシド類、フェノールノボラック樹脂などが挙げられる。硬化剤の添加量は、樹脂に対して通常0.01〜5重量%である。0.01重量%未満の場合は、球状フェライト粒子同士が凝集してしまうことがある。また、5重量%を超える場合は、封止材として使用した場合に、吸湿性の問題を生じることがある。
次に、半導体封止用樹脂組成物について述べる。
半導体封止用樹脂組成物は、少なくとも球状複合体粒子または樹脂被覆された球状複合体粒子とバインダー樹脂とからなり、必要に応じて、フェノール樹脂系硬化剤、硬化促進剤、シリカ粉末を含んでもよい。
バインダー樹脂としては、エポキシ樹脂が挙げられ、具体的には、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、臭素化フェノールノボラック型エポキシ樹脂等が使用できる。
硬化剤としては、アミン類、酸無水物類、フェノールノボラック樹脂などが挙げられ、フェノールノボラック樹脂が好ましい。
樹脂組成物中の球状複合体粒子の含有量は、通常10〜50重量%、好ましくは20〜50重量%である。樹脂組成物中のシリカ粒子の含有量は、通常30重量%以下、好ましくは20重量%以下である。電磁波吸収性能を考慮すると、球状複合体粒子の含有量が多いほど好ましい。
<作用>
本発明に係る球状複合体粒子は、上述の様にSiイオンを除く可溶性イオンが少ないため、シリカ同等の優れた抑制効果が得られ、Al金属等の半導体素子への腐食に対し、信頼性が高く、且つ、体積固有抵抗が高いため、抵抗の低さに起因する渦電流損失に基づく信頼性も高い。フェライト粒子に非磁性粒子を混合すると、通常、磁気損失μ”の低下が起こるが、意外にも、本発明の球状複合体粒子は、従来の球状フェライト粒子と同等以上を有し、その結果、高周波数帯域での磁気損失μ”が高い。
本発明に係る球状複合体粒子は、真球に近い球形度を有し、Siイオンを除く可溶性イオンが5ppm以下であり、Al金属等の半導体素子への腐食に対し、腐食促進効果を示す可溶性イオンが極めて少ないうえに、腐食抑制効果を示すSiOから可溶するSiイオンが十分に存在するため、シリカ同等の優れた抑制効果が得られ、Al金属等の半導体素子への腐食に対し、信頼性に優れ、且つ体積固有抵抗値が、1×1013Ωcm以上と高いため、抵抗の低さに起因する渦電流損失に基づく信頼性に優れ、BET比表面積が0.2m/g以下、細孔容積が0.05ml/g以下と細孔をほとんど有しない構造を持ち、高周波数帯域での磁気損失μ”が高いため、電波吸収材用材料として有用である。
さらに、特定の樹脂を被覆した球状複合体粒子および該複合体粒子を含んだ半導体封止用樹脂組成物は溶融粘度も低く、複合体粒子を高充填することが可能であり、高い信頼性と高い透磁率を有しているため、電磁波吸収材として有用である。
また、本発明においては、フェライト前駆体が分散している水性溶媒中で、フェノール類とアルデヒド類とを反応・硬化させてフェライト前駆体とフェノール樹脂から成る核粒子を生成した後、SiOを添加して、核粒子の粒子表面にSiOとフェノール樹脂とからなる表層部を形成した複合粒子を生成し、得られた複合粒子を加熱処理してフェノール樹脂を除去し、次いで、再度、加熱処理してフェライト前駆体をフェライト化しているので、得られた複合体粒子は、フェライト粒子である核粒子とSiOからなる表層部が連続して形成され一体となっているので、耐剥離性及び強度に優れ、しかも、細孔が少ない複合粒子を得ることができる。その結果、可溶性イオンの溶出を低減することができるものと推定している。
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、以下の方法でその特性を測定した。
平均粒径は、レーザー回折式粒度分布計(RODOS、SYMPATEC社製)により測定した。
SiO表面層は、放出型走査電子顕微鏡(S−4800型FE−SEM(TypeI)、日立製作所製)により、球状複合体粒子の表面像、または断面像の観察を行うとともに、さらに、エネルギー分散型X線分光器(EDX)により、球状複合体粒子の表面像、または断面像の元素分析(定性分析、定量分析、およびマッピング分析)より確認を行った。
球状複合体粒子の結晶構造は、X線回折分析法(RINT2500、理学電機工業製)によって評価した。
球状複合体粒子の組成およびその含有量は、蛍光X線分析法(RIX2100、理学電機工業製)によって測定した。
球形度は、放出型走査電子顕微鏡(S−4800型FE−SEM(TypeI)、日立製作所製)により、球状複合体粒子をランダムに300個以上抽出し、平均長軸径l及び平均短軸径wを求め、式:球形度=l/w(但し、lは球状複合体粒子の平均長軸径を示し、wは球状複合体粒子の平均短軸径を示す)によって算出した。
嵩密度は、JISK5101に記載の方法に従って測定した。
真比重は、ガス置換法に基づく定容積膨張法を採用した、マイクロメリティックスマルチボリウム密度計(1305形、島津製作所製)によって測定した。
BET比表面積は、窒素吸着法により測定した。
細孔容積は、水銀圧入式オートポア9220(島津製作所製)で測定した。
加熱処理I後の球状複合体粒子のトータル炭素量は、炭素・硫黄分析装置(EMIA−820W、株式会社堀場製作所製)により測定した。
体積固有抵抗値は、ハイレジスタンスメーター4339B(商品名、横河ヒュ−レットパッカード社製)で測定した。
球状複合体粒子粉末の可溶性イオンの測定は、PCT(Pressure Cooker Test)試験により行った。試験条件は、25ml容量のフッ素樹脂製圧力容器を用い、試料検体2.0gに純水20mlを加え、更に、幅10μmのアルミ配線を蒸着させた単結晶シリコン基板の模擬素子を上記のフッ素樹脂容器に直接加え、密閉後、温度125℃、時間100時間で試験を行った。冷却後の抽出液をイオンクロマトグラフ(日本ダイオネクス社製、DX−500およびDX−AQ)を用いて各イオン種の濃度を測定した。
Al腐食に関する信頼性評価は、前記と同様にして、PCT(Pressure Cooker Test)試験により行った。試験条件は、25ml容量のフッ素樹脂製圧力容器を用い、試料検体2.0gに純水20mlを加え、更に、幅10μmのアルミ配線を蒸着させた単結晶シリコン基板の模擬素子を上記のフッ素樹脂容器に直接加え、密閉後温度125℃、時間100時間で試験を行った。冷却後、模擬素子上のアルミ配線の腐食状態を光学顕微鏡(倍率500、1.00K、5.00K)で観察し、下記3段階で評価した。
○:異常なし。
△:腐食が進行し、Alに孔食または腐食割れが起こっている。Alの断線はない。
×:腐食が進行し、Alが完全に断線している。
pHは、前記PCT試験に用いた抽出液について、pHメーター(M−8型、堀場製作所製)により測定した。
電気伝導度は、前記PCT試験に用いた抽出液について、導伝率計(AOL−10型、DKK製)により測定した。
磁気損失μ”は、下記の方法に従って測定した。
即ち、球状複合体粒子を20〜60vol%熱可塑性エラストマ−(シェルクレイトンG1657)にロール混練により充填する。得られた混練物を中空円柱(外形7mm内径3mm厚さ1.0±0.1mm)に成形し、ネットワークアナライザ8720D(ヒューレットパッカード社製)を用いて、同軸管Sパラメータ法により測定した。周波数1GHzでの磁気損失μ”が1.0以上の場合、電磁波吸収性能が優れている。
流動性は、高化式フローテスターを使用して測定した。樹脂組成物の175℃の溶融粘度によって評価した。
半導体封止用樹脂組成物の信頼性は、下記の方法に従って半導体封止用樹脂組成物を製造し、得られた組成物について測定した。
<半導体封止用樹脂組成物の製造>
球状複合体粒子40体積%、球状シリカ粉末(溶融シリカ:平均粒径10μm)21体積%、ポリエチレンワックス0.8体積%の割合で以下の樹脂成分とヘンシェルミキサーで混合した。次いで、温度95〜110℃に加熱した熱ロールで3分間溶融混合した後、冷却粉砕し、10メッシュの篩いを通過させて半導体封止用樹脂組成物を製造した。また、必要に応じてタブレット状に圧縮成形することが可能である。
(樹脂組成)
ビフェニル型エポキシ樹脂(軟化点105℃、エポキシ当量192)
100部
フェノールアラルキル樹脂(軟化点60℃、水酸基当量169)
70部
臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂(軟化点77℃、水酸基当量465)
8部
三酸化アンチモン 3部
カーボンブラック 0.5部
得られた半導体封止用樹脂組成物により幅10mm×長さ10mm×厚さ0.5mmの成形体を作り、その表面に太さ25μmのアルミニウム線を100μmの間隔で2本並べ、上記成形体表面に接触させる。相対湿度85%、温度120℃の圧力容器の中で2本のアルミニウム線には直流30Vのバイアス電圧を負荷し、30時間試験を行った。電気抵抗の低下、アルミニウム線の腐食など外観の異常を観察した。
図1に示す回路において、電気抵抗測定とアルミニウム線と樹脂の状態観察をおこなった。
電気抵抗測定は、30時間、環境試験後に共試体を常温に戻し、抵抗測定を行った。AA’とBB’の抵抗測定は、電気テスターHIOKI CE3030−10型を用いた。
ABとA’B’は超高抵抗/微小電流計アドバンテストR8340A型を用いて、500V印加し、その時の電流値から抵抗値を算出する。
アルミニウム線と樹脂の状態観察は、抵抗測定を行った後、樹脂層を剥がし、アルミニウム線との接触面を光学顕微鏡(倍率×1.00K)で観察する。
回路の抵抗の測定結果とアルミニウム線と樹脂の状態から、表1に示す4段階の判定で評価した。
実施例1:
ヘンシェルミキサー内にNiOを20.6mol%、ZnOを20.5mol%、CuOを10.4mol%、Feを48.5mol%の割合で合計1Kgの前駆体を仕込み、十分に攪拌して、エポキシ基を有するシラン系カップリング剤KBM−403(商品名:信越化学工業製)10gを添加混合して、前駆体の粒子表面にエポキシ基を有するシラン系カップリング剤で親油化処理した。
別に、同様にしてSiO(エクセリカSE−1;平均粒径1.8μm)1kgにエポキシ基を有するシラン系カップリング剤KBM−403;7.5gを添加混合して、SiO表面にエポキシ基を有するシランカップリング剤で親油化処理した。
次いで、1Lのフラスコに、フェノールを105g、37%ホルマリンを120g、親油化処理した前駆体を1Kg、25%アンモニア水を37gおよび水を140g仕込み、攪拌しながら60分間で70℃に上昇させた後、親油化処理したSiO70gを添加し、同温度で60分間反応させた後、30分かけて85℃まで昇温した。同温度で120分間反応・硬化させることにより、フェノール樹脂とフェライト前駆体とからなる核粒子の表面に、フェノール樹脂とSiOとからなる表層部を形成した複合粒子を得た。
次に、フラスコ内の内容物を30℃に冷却し、上澄み液を除去した後、沈殿物を濾過し、80℃に設定した通風乾燥機を用いて7時間乾燥し、複合粒子粉末を得た。
得られた複合粒子は、平均粒径30μmで、フェライト前駆体とSiOとの含有量が88.8重量%、細孔容積は0.001ml/gであった。
得られた複合粒子を内容量10Lの回転式熱処理炉内に入れ、空気を3L/minの流量で流しながら、加熱処理炉内温度を2時間で600℃に上げ、同温度で4時間加熱処理(加熱処理I)してフェノール樹脂を除去した。続いて、温度を2時間で1000〜1450℃まで上げ、同温度で4時間加熱処理(加熱処理II)してフェライト化を行った。その後、室温まで冷却し取り出した後、十分に水洗処理を行なって、球状複合体粒子を得た。
得られた球状複合体粒子は、平均粒径が26μmで、BET比表面積が0.02m/gで、細孔容積が0.007ml/gで、体積固有抵抗が3.8×1014Ωcmであった。
得られた球状複合体粒子の断面像を図2に示す。図2及び断面像の元素分析(マッピング分析)から、フェライト粒子の表面にSiOからなる表層部分が存在することが確認された。

実施例2〜7、比較例1:
実施例1において、フェライト前駆体の種類、親油化処理したSiOの種類、平均粒径および量、親油化処理剤の種類および量、その他反応条件を変えた以外は、実施例1と同様にして複合粒子を得た。このときの製造条件を表2に、諸特性を表3に示す。
次いで、実施例1において複合粒子の種類および加熱処理Iおよび加熱処理IIの条件を変えた以外は、実施例1と同様にして複合体粒子を得た。このときの製造条件を表4に、得られた球状複合体粒子の諸特性を表5に示す。
実施例8
Feを55.5mol%、MnOを30.5mol%、ZnOを14.0mol%の割合の前駆体をボールミルにて3時間混合した。得られた混合物を乾燥した後、900℃で1時間仮焼し、再びボールミルで粉砕した。得られた仮焼粒子1kgにエポキシ基を有するシラン系カップリング剤KBM−403(商品名:信越化学工業製)10gを添加混合してエポキシ基を有するシラン系カップリング剤で親油化処理した。次に、実施例1と同様にフェノール樹脂生成反応を行い、複合粒子を得、さらに、表4に示すように変更した他は実施例1と同様に加熱処理Iおよび加熱処理IIを行い、球状複合体粒子を得た。このときの製造条件および諸特性を表2、表3および表4に、得られた複合体粒子の諸特性を表5に示す。
比較例2〜4
実施例1と同じ割合で前駆体をボールミルにて3時間混合した。混合物を乾燥した後、800℃で1時間仮焼成し、再びボールミルで粉砕した。得られた仮焼粒子1kgにポリビニルアルコール20gと水200gを加え、スラリー化した。得られたスラリーをスプレードライヤ−で造粒および乾燥し、平均粒径30μmの複合体粒子を調製した。次に、得られた複合体粒子を回転式熱処理炉内に入れ、空気を3L/minで流しながら、加熱処理炉内温度を2時間で600℃に上げ、同温度で2時間加熱処理Iを行い、ポリビニルアルコールを除去した。続いて、加熱処理炉内温度を3時間で1000〜1450℃まで上げ、同温度で4時間加熱処理IIを行い、フェライト粒子を得た。その特性を表5に示す。
実施例9
<樹脂の被覆>
実施例1で得られた球状複合体粒子1kgを万能攪拌機内に投入し、続いて、エポキシ当量が300g/当量のエポキシ樹脂(エピクロン5300−70:大日本インキ化学工業)14gとMEK(メチルエチルケトン)20gを添加して、球状複合体粒子の表面へエポキシ樹脂を被覆した。
得られたエポキシ樹脂被覆球状複合体粒子は、平均粒径26μm、体積固有抵抗値9.8×1014Ωcmであった。
実施例10〜11:
実施例9において、球状複合体粒子の種類、被覆樹脂の種類および量を変えた以外は、実施例9と同様にして樹脂被覆球状複合体粒子を得た。このときの製造条件および諸特性を表6に示す。
<PCT試験>
実施例1で得られた球状複合体粒子について、前記測定法に従って可溶性のイオン量を測定するとともに、模擬素子上のアルミ配線の腐食を観察した。結果は、模擬素子上のAl金属腐食に対して異常はなかった。抽出液のイオンクロマトグラフ分析では、Siが980ppmであり、Si以外の可溶性イオンは、1ppm未満であった。
実施例2、3、10及び比較例2〜4で得られた球状複合体粒子粉末について、前記と同様にしてPCT試験を行った。このときの諸特性を表7に示す。また、比較として、実際、封止材用樹脂組成物に使用されているSiOについても測定した。

半導体封止用樹脂組成物信頼性試験の回路略図である。 実施例1で得られた球状複合体粒子の断面像である。

Claims (7)

  1. フェライト粒子の粒子表面にSiOを主成分とする表層部が形成された電波吸収材用球状複合体粒子粉末であり、該球状複合体粒子粉末の平均粒径が1〜45μmであってSiイオンを除く可溶性イオンが5ppm以下であり、SiOの含有量が前記球状複合体粒子粉末に対して5.5〜8.0wt%であり、体積固有抵抗が5×1013Ωcm以上であって、水銀圧入法による細孔容積が0.01ml/g以下であることを特徴とする電波吸収材用球状複合体粒子粉末。
  2. 請求項1記載の電波吸収材用球状複合体粒子粉末において、フェライトの組成がLi、Mg、Ni、Cu、Zn、Mn、Co、Zr、Sn、Ca、BaおよびTiから選ばれる1種または2種以上の金属元素をFe元素100モルに対して60モル以下含有しており、且つ、結晶構造がスピネル型であることを特徴とする電波吸収材用球状複合体粒子粉末。
  3. 請求項1記載の電波吸収材用球状複合体粒子粉末において、フェライトの組成が酸化物換算で5.5〜42.25mol%のY、0〜35.5mol%のGd、57.5〜67.5mol%のFeおよび0.25〜1.7mol%のSiOであって結晶構造がガーネット型であることを特徴とする電波吸収材用球状複合体粒子粉末。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の電波吸収材用球状複合体粒子粉末において、BET比表面積が0.2m/g以下であることを特徴とする電波吸収材用球状複合粒子粉末。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載の電波吸収材用球状複合体粒子粉末において、複合体粒子の粒子表面が、エポキシ樹脂、フェノール樹脂及びシリコーン樹脂から選ばれた少なくとも1種の樹脂で被覆されていることを特徴とする電波吸収材用球状複合体粒子粉末。
  6. フェライト前駆体が分散している水性溶媒中で、フェノール類とアルデヒド類とを反応・硬化させてフェライト前駆体とフェノール樹脂から成る核粒子を生成した後、SiOを添加して、核粒子の粒子表面にSiOとフェノール樹脂とからなる表層部を形成した複合粒子を生成し、得られた複合粒子を400〜700℃の温度範囲で加熱処理してフェノール樹脂を除去し、次いで、800〜1500℃の温度範囲で加熱処理してフェライト前駆体をフェライト化した後、水洗処理することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の電波吸収材用球状複合体粒子粉末の製造方法。
  7. 請求項1乃至5のいずれかに記載の電波吸収材用球状複合体粒子粉末とバインダー樹脂からなることを特徴とする半導体封止用樹脂組成物。
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