JP4852914B2 - 易剥離性フィルム及びそれを用いた二重フィルム包装袋 - Google Patents

易剥離性フィルム及びそれを用いた二重フィルム包装袋 Download PDF

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Description

本発明は、易剥離性フィルム及びそれを用いた二重フィルム包装袋に関する。
飲料等の液体、バター、クリーム、ケチャップ等の半固形体の包装形態として、バックインボックスという包装形態が広く用いられている。バックインボックスとは、内容物の漏れを防止するための内袋と、該内袋を外部からの衝撃による破袋を防ぐための段ボールまたは樹脂製容器からなる包装形態である。バックインボックス用内袋には、流通過程や落袋等での破袋を防ぐための耐衝撃性や、耐ピンホール性等が求められる。このような特性に優れるバックインボックス用内袋として、チューブ状フィルムを内層同士が接するようにし、外層同士をヒートシールして得られる二重フィルム包装袋が開示されている(例えば特許文献1参照)。
従来バックインボックスの内袋には、該内袋をハサミやカッターなどで破袋させて内容物を取り出すタイプや、内容物を取り出し易くするため、前記したような二重フィルム包装袋である内袋の一部にスクリューキャップを取り付けたタイプが知られている。しかしながら前者のタイプは作業者の安全性や作業性が悪いという問題があり、後者のタイプは製造費用が高くなるという問題や、スクリューキャップが邪魔になり一つの外袋に一つの内袋しか収納できないという問題があった。
一方、内容物の取り出しやすさの観点では、内容物を充填した状態で、流通過程では開封せず、しかも開封時にはシール部分を容易に剥離でき内容物が取り出しやすい包装材料として、易剥離性フィルムが知られている。例えば特許文献2には、表面層と該表面層に隣接する内層とを含む多層フィルムであって、前記表面層が、ポリブテン系樹脂:2〜40重量%と該ポリブテン系樹脂以外のポリオレフィン系樹脂:98重量%〜60重量%とを含む樹脂組成物からなる厚み2〜30μmの層であり、前記内層が、前記ポリブテン系樹脂以外のポリオレフィン系樹脂からなる厚み2μm以上の層である易剥離性フィルムが開示されている。
特開2003-335302号公報 特開2000-168003号公報
フィルムから通常の包装袋を製造する場合には、2枚のフィルムをシールすればよいが、特許文献1に記載の方法によりチューブ状フィルムを用いて二重フィルム包装袋を製造する場合には、4枚のフィルムの外層同士一ヶ所、内層同士二ヶ所の合計三ヶ所を同時にシールすることになる。そして開封時には、二重フィルム包装袋の外層同士のシール部分で剥離される。しかしながら、チューブ状に成形された特許文献2に開示された組成の易剥離性フィルムを用い、特許文献1の記載された方法により二重フィルム包装袋を製造すると、三ヶ所を同時にシールしながら、外層同士のシール部分を、流通過程で自然開封せず、しかも開封時には容易に剥離できるような剥離強度となるようにシール可能な二重フィルム包装袋を得ることは困難であった。
本発明は、三ヶ所を同時にシールしながら、外層同士のシール部分を、流通過程で自然開封せず、しかも開封時には容易に剥離できるような剥離強度となるようにシール可能な二重フィルム包装袋の製造に適した易剥離性フィルム及びそれを用いた二重フィルム包装袋を提供する。さらに本発明は、チューブ状易剥離性フィルムを用いる製袋充填方法を提供する。
すなわち本発明は、少なくとも剥離層と支持層とを有する易剥離性フィルムであって、該易剥離性フィルムの一方の表層が、低密度エチレン樹脂65〜94重量%、線状低密度エチレン樹脂3〜25重量%、ブテン系樹脂3〜15重量%からなる剥離層であり、他方の表層が線状低密度エチレン樹脂からなる支持層である易剥離性フィルムである。
さらに本発明は、外面が剥離層、内面が支持層のチューブ状の前記易剥離性フィルムを支持層同士が接するように圧して二重フィルムとし、該二重フィルムを製袋して得られる二重フィルム包装体であって、該二重フィルム包装体の外面および内面が、いずれも剥離層から形成されてなる二重フィルム包装袋である。
さらに本発明は、前記チューブ状易剥離性フィルムを用いる製袋充填方法であって、下記の工程(1)〜(5)を順に含む製袋充填方法である。
工程(1):請求項4に記載のチューブ状易剥離性フィルムを支持層同士が接するように圧して二重フィルムとする工程
工程(2):前記二重フィルムの対向する一組の辺同士を重ね、該重ねた辺と略平行にシールし筒状体を製造する工程
工程(3):前記筒状体の一端を、工程(2)でシールした部位と一部が重なるようにしてシールする工程
工程(4):工程(3)で得られる2ヶ所をシールした筒状体に内容物を充填する工程
工程(5):筒状体の他の一端をシールし製袋する工程
本発明の易剥離性フィルムは、三ヶ所を同時にシールしながら、外層同士のシール部分を、流通過程で自然開封せず、しかも開封時には容易に剥離できるような剥離強度となるようにシール可能な二重フィルム包装の製造に適したフィルムである。このような易剥離性フィルムを用いて得られる本発明の二重フィルム包装袋は、外層同士のシール部分が、流通過程で自然開封せず、しかも開封時には容易に剥離できるような剥離強度となる、すなわち易剥離性に優れる二重フィルム包装袋である。また本発明の製袋充填方法によれば、流通過程で自然開封することなく、かつ開封時には容易に開封可能な二重フィルム包装袋に内容物を充填することができる。
本発明の易剥離性フィルムにおける剥離層は、低密度エチレン樹脂65〜94重量%、線状低密度エチレン樹脂3〜25重量%、ブテン系樹脂3〜15重量%からなる。前記組成の剥離層を有する本発明の易剥離性フィルムは、流通過程で自然開封せず、しかも開封時には容易に剥離できるような剥離強度となる、すなわち易剥離性に優れ、しかも剥離外観にも優れるフィルムである。
本発明で用いられる剥離層の低密度エチレン樹脂とは、一般にLDPEと呼ばれるものであり、また、剥離層における線状低密度エチレン樹脂とは、LLDPEあるいはエチレン/α−オレフィン共重合体と呼ばれるものである。エチレン/α−オレフィン共重合体中のα−オレフィンとしては、ブテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1、デセン−1、ドデセン−1などの炭素原始数3〜12のα−オレフィンであり、その含量は通常20重量%以下である。さらに上記の低密度エチレン樹脂及び線状低密度エチレン樹脂のJIS K7210に準拠して測定される190℃、2.16kg荷重でのメルトフローレートは15g/10分以下であることが、易剥離性およびフィルム加工安定性の観点から好ましく、同様の観点から、JIS K7112に準拠して測定される密度が、910〜930kg/m3の範囲であることが好ましい。なお、本発明における樹脂のメルトフローレートとは、特に断りのない限りJIS K7210に準拠して、190℃、2.16kg荷重で測定される値である。また、本発明における樹脂の密度とは、特に断りのない限りJIS K7112に準拠して測定される値である。
本発明で用いられる剥離層のブテン系樹脂とは、ブテン−1の単独重合体、または、樹脂中のブテン−1由来の構成単位が主成分となるように、ブテン−1と、エチレンおよび/またはプロピレンとを共重合して得られる樹脂である。本発明で用いるブテン系樹脂のメルトフローレートは、0.1〜50g/10分であることが好ましく、0.5〜30g/10分であることがさらに好ましい。
本発明の剥離層には、本発明の効果を損なわない範囲で、プロピレン系樹脂、スチレン系樹脂、エステル系樹脂、石油樹脂などが含まれていてもよい。また、相溶化剤、酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、抗菌剤、防曇剤などが含まれていてもよい。剥離層の厚みは、1〜30μmであることが好ましく、3〜25μmであることがさらに好ましい。
本発明の易剥離性フィルムの支持層における線状低密度エチレン樹脂とは、剥離層を構成する線状低密度エチレン樹脂と同様LLDPEあるいはエチレン/α−オレフィン共重合体と呼ばれるものである。
本発明の易剥離性フィルムにおける支持層には、本発明の効果を損なわない範囲で、低密度エチレン樹脂、高密度エチレン樹脂、プロピレン系樹脂、スチレン系樹脂、エステル系樹脂、石油樹脂などが含まれていてもよい。また、相溶化剤、酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、抗菌剤、防曇剤などが含まれていてもよい。また該支持層の厚みは、5〜200μmであることが好ましく、10〜150μmであることがさらに好ましい。
支持層を構成する線状低密度エチレン樹脂の密度は895〜925kg/m3であることが好ましく、900〜920kg/m3であることがより好ましい。前記樹脂の密度が小さすぎると、チューブ状易剥離性フィルムの内面、すなわち支持層同士がブロッキングし易くなり、特にバックインボックス用内袋として用いた場合には、外部からの衝撃等で破袋することがある。また該樹脂の密度が大きすぎると、二重フィルム包装袋のシール部位(支持層同士)のシール強度が弱くなることがある。さらに、支持層の線状低密度エチレン樹脂のメルトフローレートは1〜15g/10分以下であることが、インフレーション加工成形性の観点から好ましい。
本発明の易剥離性フィルムは、一方の表層が前記剥離層であり、他方の表層が前記支持層である。
フィルム剛性の観点から、本発明の易剥離性フィルムは、剥離層と支持層との間に、密度920〜950kg/m3、好ましくは密度925〜945kg/m3のエチレン系樹脂からなる中間層を有することが好ましい。エチレン系樹脂としては、低密度エチレン樹脂(LDPE)、線状低密度エチレン樹脂(LLDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)のいずれか一種またはこれらの混合物が挙げられる。易剥離性フィルムの剛性および製膜性安定性から、線状低密度エチレン樹脂(LLDPE)が好ましい。
本発明の易剥離性フィルムの厚さは、好ましくは30〜200μm、より好ましくは40〜150μmである。
本発明の易剥離性フィルムの製造方法としては、インフレーション成形法が挙げられる。インフレーション成形により本発明の易剥離性フィルムを製造する場合には、外面が剥離層であり、内面が支持層となるように成形することが好ましい。内面が剥離層となるように成形した場合には、内面同士がブロッキングしてしまうことがある。
インフレーション成形により得られる筒状フィルムを適当な長さに切断し、チューブ状易剥離性フィルムを得ることができる。フィルム成形時に、筒状フィルムの外層、すなわち剥離層にコロナ処理を施してもよい。
本発明の易剥離性フィルムを用いて二重フィルム包装袋とする場合には、外面が剥離層、内面が支持層であるチューブ状易剥離性フィルムを用いることが好ましい。該チューブ状易剥離性フィルムを用いて、特開2003-335302号公報に記載の方法により、二重フィルム包装袋に内容物を充填することができる。具体的には、チューブ状易剥離性フィルムを用いて下記の工程(1)〜(5)を順に経る製袋充填方法である。
工程(1):チューブ状易剥離性フィルムを支持層同士が接するように圧して二重フィルムとする工程
工程(2):前記二重フィルムの対向する一組の辺同士を重ね、該重ねた辺と略平行にシールし筒状体を製造する工程
工程(3):前記筒状体の一端を、工程(2)でシールした部位と一部が重なるようにしてシールする工程
工程(4):工程(3)で得られる2ヶ所をシールした筒状体に内容物を充填する工程
工程(5):筒状体の他の一端をシールし製袋する工程
前記充填方法では、ピロー包装機を用いることができる。充填する内容物は特に問わないが、飲料等の液体、バター、マーガリン、クリーム、ケチャップ等が挙げられる。
前記した方法により、内容物が充填された二重フィルム包装袋が得られる。該二重フィルム包装袋は、外面および内面が、いずれも剥離層から形成されてなる二重フィルム包装袋となる。
該二重フィルム包装袋のシール部位構成は、外面から順に<剥離層/支持層>//<支持層/剥離層>// <剥離層/支持層>//<支持層/剥離層>となる(記号//はシール箇所を示す)。フィルムの支持層同士のシール温度が、剥離層同士のシール温度より高い場合には、二重フィルム包装袋の支持層同士のシール強度が剥離層同士のシール強度より弱くなり、二重フィルム包装袋の形態をなすことができず好ましくない。
なお本発明におけるシール温度とは、易剥離性フィルム4枚を、シール部位が前記層構成となるように重ねて熱シールした際、支持層同士のシール強度が剥離層同士のシール強度より高く、かつ剥離層同士のシール部が易剥離性を示すようにシール可能な温度である。
本発明の二重フィルム包装袋は、外面が低密度エチレン樹脂65〜94重量%、線状低密度エチレン樹脂3〜25重量%、ブテン系樹脂3〜15重量%からなる剥離層となる。このような本発明の二重フィルム包装袋は、外面が耐傷付き性に優れるため、バックインボックス用内袋として好適に用いることができる。なお、耐傷付き性とは、バックインボックス用内袋として用いた場合に、段ボールや樹脂からなる外側容器とのこすれに対する耐性である。
以下、本発明を実施例に基づき説明するが、本発明はこれら実施例に何ら限定されるものではない。
[実施例1]
支持層には、線状低密度エチレン樹脂(住友化学(株)製 商品名スミカセンE:FV401、メルトフローレート=4g/10分、密度=905kg/m3)を用いた。剥離層には、低密度エチレン樹脂(住友化学(株)製、商品名スミカセン:F200、メルトフローレート=2g/10分、密度=924kg/m3)83重量%、線状低密度エチレン樹脂(住友化学(株)製 商品名スミカセンE:FV202、メルトフローレート=2g/10分、密度=925kg/m3)12重量%、ブテン系樹脂(三井化学(株)製、商品名タフマー:BL3450、メルトフローレート=4g/10分、密度=900kg/m3)5重量%を用いた。中間層には、線状低密度エチレン樹脂(住友化学(株)製 商品名スミカセンα:FZ203−0、メルトフローレート=2g/10分、密度=932kg/m3)80重量%、低密度エチレン樹脂(住友化学(株)製 商品名スミカセン:F208−1、メルトフローレート=1.5g/10分、密度=923kg/m3)20重量%を用いた。
上記材料を用い、3種3層共押出インフレ-ション加工機(押出機A:50mmφ、押出機B:50mmφ、押出機C:50mmφ、層構成:チューブ状フィルム=外面/中間面/内面=押出機A/押出機B/押出機C)を用い、押出機Aに剥離層用樹脂、押出機Bに中間層用樹脂、押出機Cに支持層用樹脂を投入し、押出温度170℃で成形し、剥離層、中間層、支持層の順に積層されてなる積層フィルムを製造した。得られた積層フィルムの支持層厚みは25μm、中間層厚みは35μm、剥離層厚みは10μm、全体厚みは70μmであった。
[実施例2]
剥離層樹脂として、低密度エチレン樹脂(住友化学(株)製、商品名スミカセン:F200、メルトフローレート=2g/10分、密度=924kg/m3)70重量%、線状低密度エチレン樹脂(住友化学(株)製 商品名スミカセンE:FV202、メルトフローレート=2g/10分、密度=925kg/m3)20重量%、ブテン系樹脂(三井化学(株)製、商品名タフマー:BL3450、メルトフローレート=4g/10分、密度=900kg/m3)10重量%を用いた以外は実施例1と同様にして、3種3層の積層フィルムを得た。
[比較例1]
剥離層樹脂として、低密度エチレン樹脂(住友化学(株)製、商品名スミカセン:F200、メルトフローレート=2g/10分、密度=924kg/m3)50重量%、線状低密度エチレン樹脂(住友化学(株)製 商品名スミカセンE:FV202、メルトフローレート=2g/10分、密度=925kg/m3)40重量%、ブテン系樹脂(三井化学(株)製、商品名タフマー:BL3450、メルトフローレート=4g/10分、密度=900kg/m3)10重量%を用いた以外は実施例1と同様にして、3種3層の積層フィルムを得た。
[比較例2]
剥離層樹脂として、低密度エチレン樹脂(住友化学(株)製、商品名スミカセン:F200、メルトフローレート=2g/10分、密度=924kg/m3)90重量%、ブテン系樹脂(三井化学(株)製、商品名タフマー:BL3450、メルトフローレート=4g/10分、密度=900kg/m3)10重量%を用いた以外は実施例1と同様にして、3種3層の積層フィルムを得た。
[比較例3]
剥離層樹脂として、線状低密度エチレン樹脂(住友化学(株)製 商品名スミカセンE:FV202、メルトフローレート=2g/10分、密度=925kg/m3)90重量%、ブテン系樹脂(三井化学(株)製、商品名タフマー:BL3450、メルトフローレート=4g/10分、密度=900kg/m3)10重量%を用いた以外は実施例1と同様にして、3種3層の積層フィルムを得た。
実施例1、2および比較例1、2、3で得られたフィルムを、下記の方法により評価した。結果を表1に示した。
(1)易剥離性
上記実施例および比較例で得られた積層フィルムの支持層面に巴工業(株)製コロナ処理機を用いコロナ処理を施した。康井精機(株)製コーターを用い、脂肪族エステル系コート剤(主剤=三井武田ケミカル(株)「タケラックXA−525」、硬化剤=三井武田ケミカル(株)「タケネートXA−52」、酢酸エチルをそれぞれ10対1対15の重量比で配合し十分に混合したもの)をポリエステルフィルム(ユニチカ(株)製、商品名「PTMX」、厚さ25μm、幅330mm)に塗布し、前記積層フィルムのコロナ処理面と圧着させた後、40℃のオーブンにて24時間加熱し、易剥離性フィルムを得た。該易剥離性フィルムを70×90mmに切り出したものを2枚用い、剥離層同士を密着させ、圧力1kg/cm2、時間1秒、シール温度140℃にて巾20mmの帯状(該易剥離性フィルムの90mm長さと平行方向に)にヒートシールした。この帯状のシール部分と垂直に、該シール部分を含むように15mm巾間隔に切り出し15mm×70mmの試験片を作製した。東洋精機(株)オートグラフAGS500D型引張試験機を使用し、23℃雰囲気下、300mm/分の引張速度で180度剥離させたときの剥離強度を測定した。剥離強度が3〜10N/15mm幅のフィルムは、二重フィルム包装袋とした場合に、流通過程では開封せず、かつ開封時には容易に剥離できる剥離強度であると判断した。
(2)剥離外観
上記(1)の剥離強度測定後の易剥離性フィルムの剥離部位を観察し、樹脂伸び(糸引き)やフィルム切れで剥離できなかったものを×(外観不良)とし、樹脂伸びが認められず外観に優れるものを○とした。
(3)熱融着温度測定
上記実施例および比較例で得られた各積層フィルムから、70×90mmのサンプルを得た。該サンプルを4枚(フィルムA,フィルムB,フィルムC,フィルムD)用い、フィルムA(剥離層a/支持層a)/フィルムB(支持層b/剥離層b)/フィルムC(剥離層c/支持層c)/フィルムD(支持層d/剥離層d)の順に重ね合わせて二重フィルム包装袋のシール部と同様の層構成とし、圧力1kg/cm2、時間0.5秒で、シール温度を80℃から140℃までの5℃刻みの各温度で、巾20mmの帯状(該積層フィルムの90mm長さと平行方向に)にヒートシールした。この帯状のシール部分と垂直に、該シール部分を含むように15mm巾間隔に切り出し、15mm×70mmの試験片を作製した。前記試験片のフィルムAとフィルムBの融着部を手で剥離、フィルム伸びやフィルム切れが発生し剥離できなかった時の最も低いシール温度を、支持層の熱融着温度とした。
(4)二重フィルム包装袋適正
シール温度を140℃、シール時間1秒とした以外は上記(3)と同様に試験片を作製した。試験片を手で剥離したときの剥離形態を評価した。
○:フィルムAとフィルムBとの間(支持層同士)、およびフィルムCとフィルムDとの間(支持層同士)で剥離できず、かつフィルムBとフィルムCとの間(剥離層同士)で剥離でき剥離外観に優れる。
×(1):フィルムBとフィルムCとの間(剥離層同士)で剥離すると樹脂伸びが酷く剥離外観に劣る。
×(2):支持層同士はシールされているが、剥離層同士のシール部の剥離強度が低い。(流通過程で開封する恐れあり)
×(3):フィルムBとフィルムCとの間(剥離層同士)の剥離強度が高すぎ、剥離が困難。
Figure 0004852914


Claims (7)

  1. 少なくとも剥離層と支持層とを有する易剥離性フィルムであって、該易剥離性フィルムの一方の表層が、低密度エチレン樹脂65〜94重量%、線状低密度エチレン樹脂3〜25重量%、ブテン系樹脂3〜15重量%からなる剥離層であり、他方の表層が線状低密度エチレン樹脂からなる支持層である易剥離性フィルム。
  2. 前記支持層を構成する線状低密度エチレン樹脂が、密度895〜925kg/m3であって、かつ190℃、2.16kg荷重で測定されるメルトフローレートが1〜15g/10分である請求項1記載の易剥離性フィルム。
  3. 剥離層と支持層との間に、密度920〜950kg/m3のエチレン系樹脂からなる中間層を有する請求項1または2に記載の易剥離性フィルム。
  4. 外面が剥離層、内面が支持層のチューブ状易剥離性フィルムである請求項1〜3いずれかに記載の易剥離性フィルム。
  5. 請求項4に記載のチューブ状易剥離性フィルムを支持層同士が接するように圧して二重フィルムとし、該二重フィルムを製袋して得られる二重フィルム包装体であって、該二重フィルム包装体の外面および内面が、いずれも剥離層から形成されてなる二重フィルム包装袋。
  6. バックインボックス用内袋である請求項5に記載の二重フィルム包装袋。
  7. 請求項4に記載のチューブ状易剥離性フィルムを用いる製袋充填方法であって、下記の工程(1)〜(5)を順に含む製袋充填方法。
    工程(1):請求項4に記載のチューブ状易剥離性フィルムを支持層同士が接するように圧して二重フィルムとする工程
    工程(2):前記二重フィルムの対向する一組の辺同士を重ね、該重ねた辺と略平行にシールし筒状体を製造する工程
    工程(3):前記筒状体の一端を、工程(2)でシールした部位と一部が重なるようにしてシールする工程
    工程(4):工程(3)で得られる2ヶ所をシールした筒状体に、内容物を充填する工程
    工程(5):筒状体の他の一端をシールし製袋する工程
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