JP4849651B1 - エレベータ - Google Patents

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【課題】高速エレベータにおいても小型の巻上機用電動機による運転を可能にすると共に、低速だけでなく高速エレベータまでマシンルームレスのエレベータを提供する。
【解決手段】移動タンクが設置されたカウンターウエイトと、昇降路底部に設置された固定タンクと、積載重量検出部、及び積載重量とかご自重の合計重量から前記カウンターウエイト自重を減じた重量に等しい液体の量を算出する液体量算出部を含む制御装置と、前記固定タンク内の液体を前記移動タンクへ注入する液体注入手段と、前記移動タンク内の液体を前記固定タンクへ放出する液体放出手段とを備え、エレベータの上昇運転開始前には少なくとも前記液体量算出部において算出された量の液体を前記液体注入手段により前記固定タンクから前記移動タンクへ注入し、エレベータの下降運転開始前には前記液体放出手段により前記移動タンク内の液体をすべて前記固定タンクへ放出する。
【選択図】図1

Description

本発明は、カウンターウエイトの重量が可変であるエレベータに関する。
エレベータにおける巻上機の電動機容量は定格速度と負荷荷重に比例するが、従来、カウンターウエイトの重量をかご自重と定格積載重量の半分の重量(以下、バイアス重量と呼ぶ)の合計重量とすることによって、負荷荷重が最大になる全積載上昇時と無積載下降時の負荷荷重(積載重量とバイアス重量の差)の最大値を半分にして電動機容量を半分にしている。
しかし、この場合はバイアス重量が固定であるために、高速化に伴って電動機容量が大型化する。現状では15人乗り分速105mのエレベータが、マシンルームレスの場合に巻上機用電動機(容量11kw)を昇降路に設置できる限界である。例えば、13人乗り分速150mのエレベータの場合は電動機容量は13.9kwとなり、13人乗り分速210mのエレベータの場合は電動機容量は19.4kwとなり、エレベータを高速化すると電動機を大型化しなければならずマシンルームレスにすることが出来なくなる。
また、最近では、負荷荷重が小さい場合には、電動機容量の範囲内で走行速度を高くする「可変速システム」が一般化している。例えば、特許文献1においては、かご負荷の検出結果等に基づいて最大速度を求め、定格速度以上の上限速度で可変速制御を実行している。
しかし、電動機容量は最大負荷状態の上昇時と無負荷状態の下降時に必要な電力の大きい方で決定されるが、特許文献1に係る発明においては、いずれも従来と変わらないので電動機の小型化の実現が困難である。また、平常時など交通需要が少ない時は高速化できるものの、アップピーク時の上昇運転時は最大負荷状態になり、下降運転時は無負荷状態になるため、アップピーク時には高速化できず、アップピーク時の輸送能力を向上させることができない。
さらに、特許文献2においては、カウンターウエイトの質量を機械的に増減させる質量増減機構を備えて、機械的にオーバーバランスを任意に変更することを可能にし、カウンターウエイトの質量変化に応じて昇降速度を変化させて可変速制御を実行している。
しかし、特許文献2に係る発明においては、増量ウエイトの連結および取り外しは、かごが最上階にいてカウンターウエイトが最下階に到達した際に行われるため、一周運転の間のカウンターウエイトの重量は変わらない。
従って、アップピーク運転時の上昇運転時は最大負荷状態となり、下降運転時は無負荷状態となるため、カウンターウエイトを増量して上昇運転時の電動機容量を小さくしても下降運転時の電動機容量は大きくなってしまう。
逆に、カウンターウエイトを減量して下降運転時の電動機容量を小さくしても、上昇運転時の電動機容量を大きくしてしまう。結局、電動機容量を最小にするためには、本体ウエイトと増量ウエイトの重量の合計をかご自重と定格積載重量の半分の合計にしなければならなくなるので、電動機の小型化を実現することは困難である。
また、増量ウエイトの重量を減少させることによって、平常時など交通需要が少ない時は高速化できるものの、アップピーク時には高速化できず、アップピーク時の輸送能力を向上させることができない。
特開2010−189084 特開2009−215049
従来技術では、エレベータを高速化すると電動機が大きくなるため、高速エレベータの場合は機械室が必要になるが、そのために建物のレンタブル比が悪化するという問題がある。
また、従来技術ではアップピーク時に高速化できないという問題がある。エレベータの輸送能力をあげるためには、エレベータの台数を増加するか、かごの定員を多くするかのいずれかを行う必要がある。しかし、いずれの場合であっても、エレベータの専有面積を増大させるために、レンタブル比を悪化させるという問題がある。
そこで、本発明の目的は、高速エレベータにおいても小型の巻上機用電動機による運転を可能にすると共に、アップピーク時も含めた輸送能力の向上を図ることができる高速エレベータまでマシンルームレスを実現できるエレベータを提供することである。
上記の課題を解決するために本発明に係るエレベータは、液体を蓄えることができる移動タンクが設置された自重がかご自重以下であるカウンターウエイトと、液体を蓄えることができる昇降路底部に設置された固定タンクと、かごの積載重量を検出する積載重量検出部、及び前記積載重量検出部により検出された積載重量とかご自重の合計重量から前記カウンターウエイト自重を減じた重量に等しい液体の量を算出する液体量算出部を含む制御装置と、前記固定タンク内の液体を前記移動タンクへ注入する液体注入手段と、前記移動タンクに設置された放出弁と、前記エレベータの昇降路の壁面に設置され、かつ前記放出弁から放出された液体を受けて前記固定タンクへ導く樋とを有する、前記移動タンク内の液体を前記固定タンクへ放出する液体放出手段とを備え、エレベータの上昇運転開始前には少なくとも前記液体量算出部において算出された量の液体を前記液体注入手段により前記固定タンクから前記移動タンクへ注入し、エレベータの下降運転開始前には前記液体放出手段により前記移動タンク内の液体をすべて前記固定タンクへ放出することを特徴とする。
前記液体注入手段は、前記固定タンクから前記エレベータの昇降工程の中間点まで設置された固定配管と、該固定配管と前記移動タンク間に接続されている可撓性のホースと、前記固定タンクから前記移動タンクへ液体を注入するポンプとを有することを特徴とする。
また、前記液体注入手段は、前記固定タンクから前記エレベータの昇降工程の最上階まで設置され、かつ、その送出口は前記移動タンク直上に配置されている固定配管と、前記固定タンクから前記移動タンクへ液体を注入するポンプとを有することを特徴とする。
本発明に係るエレベータは、前記エレベータの巻上機に発生する回生電力を蓄電するとともに、必要に応じて前記巻上機に電力を供給する巻上機用バッテリーをさらに備えることを特徴とする。
前記制御装置は更に床レベル外停止検出部及び巻上機回転検出部を備え、前記床レベル外停止検出部が異常を検出した場合には前記液体放出手段により前記移動タンク内の液体をすべて前記固定タンクへ放出し、前記巻上機用バッテリーによる巻上機の駆動により、もし前記巻上機回転検出部が巻上機の駆動の異常を検出した場合にはブレーキの間歇制御により、最寄階まで下降運転することを特徴とする。
また、前記制御装置は更に火災検出部及び巻上機回転検出部を備え、前記火災検出部が火災を検出した場合には前記液体放出手段により前記移動タンク内の液体をすべて前記固定タンクへ放出し、前記巻上機用バッテリーによる巻上機の駆動により、もし前記巻上機回転検出部が巻上機の駆動の異常を検出した場合にはブレーキの間歇制御により、避難階まで下降運転することを特徴とする。

第1に、高速エレベータにおいても小型の巻上機用電動機による運転を可能にしたことから、低速だけでなく高速エレベータまでマシンルームレスを実現でき.建物のレンタブル比が向上するという効果が発生する。
第2に、一周運転の間におけるカウンターウエイト重量が固定の場合はアップピーク時の一周運転当たりの省エネは不可能であるが、本発明では上昇運転時と下降運転時のカウンターウエイト重量が可変なので、アップピーク時も含めて一周運転当たりの大幅な省エネが実現できるという効果が発生する。
第3に、本発明では定格積載重量上昇時及び無積載量下降時においても高速運転できるため、アップピークの平均一周時間(RTT)が短くなり、輸送能力(乗車人数に比例、RTTに反比例)が向上するという効果が発生する。この輸送能力の向上により、より定員の少ないかごを採用することが可能となり、小さなかごを採用できることから、結果としてレンタブル比の向上にもつながる。
第4に、かごの積載重量にかかわらず常に高速運転できることにより、従来の可変速システムの場合より平均一周時間や乗車時間が短縮されるので、平均待ち時間及び平均サービス完了時間が短くなり、待ち時間性能が向上するという効果が発生する。
実施例1における本発明に係るエレベータの説明図である。 エレベータの制御装置11の内部構成を示すブロック図である。 エレベータの制御装置11による処理を示すフローチャートである。 エレベータの制御装置11による床レベル外停止をした異常時の処理を示すフローチャートである。 エレベータの制御装置11による火災発生時の処理を示すフローチャートである。 実施例2のAシステムにおける本発明に係るエレベータの説明図である。
以下、図面を参照しながら、本発明を実施するための形態について詳しく説明する。
図1は、実施例1における本発明に係るエレベータの説明図である。
本実施例においては、エレベータのカウンターウエイト15内に液体を蓄えることができる移動タンク18を設置すると共に、カウンターウエイト15外に同じく液体を蓄えることができる固定タンク27を設置する。そして、固定タンク27に蓄えられた液体は、液体注入手段により移動タンク18へ注入することができ、移動タンク18に注入された液体は、液体放出手段により移動タンク18から固定タンク27へ放出することができる。なお、移動タンク18自重を含めたカウンターウエイト15自重は、エレベータのかご21自重以下とする。
カウンターウエイト15に設置された移動タンク18内の液体量を調節することにより、かご側の重量とカウンターウエイト側の重量のバランスをとることが可能となり、定格速度が高速の場合でも巻上機用電動機13の小型化を可能にし、高速のマシンルームレス・エレベータが実現できる。
本実施例における構成について、詳しく説明する。
固定タンク27は、カウンターウエイト15外の昇降路の底部に設置される。固定タンク27の容量は、少なくともカウンターウエイト側重量が、かご21自重とかご21の最大積載重量の合計以上となる重量に相当する液体の量である。ところで、巻上機12のシーブには、一方にかご側重量(かご自重+積載重量)の張力が作用し、他方にはカウンターウエイト側重量の張力が作用している。そして、これらの張力が両方とも加算されて巻上機の軸を折り曲げるように作用している。従って、固定タンク27の容量の上限は、巻上機12の軸の最大強度から、移動タンク18自重を含むカウンターウエイト15自重とかご21自重を減じた重量に相当する液体の量である。
なお、固定タンク27及び移動タンク18に蓄えられる液体は、水、油など液体注入手段及び液体放出手段によって、固定タンク27と移動タンク18間を移動できるものであれば、様々な液体が使用可能である。
移動タンク18は、カウンターウエイト15の枠に固定され、エレベータの運転に応じてカウンターウエイト15の枠と共に昇降路内に設置されたガイドレールに案内されて上下する。移動タンク18の容量は、固定タンク27の容量と同じく、少なくともカウンターウエイト側重量が、かご21の自重とかご21の最大積載重量の合計以上となる重量に相当する液体の量である。例えば、13人乗りのかごの場合、定格積載重量は900kgであるので、かご21自重とカウンターウエイト15自重が等しく、かつ液体が水の場合は、移動タンク18は少なくとも0.9立方メートルの容量があれば良い。従って、移動タンク18の長さが3メートルとすると、移動タンク18の底面は1メートル×30cm程度の大きさになる。そして、移動タンク18の容量の上限は、巻上機12の軸の最大強度から、移動タンク18自重を含むカウンターウエイト15自重とかご21自重を減じた重量に相当する液体の量である。
液体注入手段は、固定タンク27から移動タンク18へ液体を注入するポンプ23と、固定タンク27からエレベータの昇降行程の中間点まで設置された固定配管22と、その固定配管22に接続される移動タンク18までの可撓性のホース17とを有する。ポンプ23と共に、ポンプ用電動機24、ポンプ用バッテリー26、及びインバータ25が設置されていても良い。固定配管22及びホース17の長さは、それぞれ昇降行程の約半分の長さとなる。また、ホース17と固定配管22の接続部分1m程度は、過度の屈曲を防止するため、バネで保護されていても良い。ポンプ23、ポンプ用電動機24、ポンプ用バッテリー26、及びインバータ25は、昇降路の底部に設置する。
移動タンク18からの液体放出手段は、移動タンク18に設けられた放出弁19と、エレベータの昇降路の各階の壁面に設けられ、かつ放出弁19から放出された液体を受けて固定タンク27へ導く樋20とを有する。そして、樋20は、固定タンク27と接続している。液体放出時は移動タンク18の放出弁19を開いて、移動タンク18内の液体を壁面の樋20に放出し、放出された液体は樋20を通って昇降路底部に設置されている固定タンク27へと流れ込むようになっている。なお、放出弁19は、電磁式のものなど、様々な弁が適用可能である。
巻上機12は、昇降路の上部または下部に設置される。巻上機12には、巻上機回転検出器が備えられている。該巻上機回転検出器で検出された巻上機の回転に関する情報は、通信部57を介して制御装置11の巻上機回転検出部56に記憶される。なお、巻上機用バッテリー14が設置されていても良い。その場合は、巻上機用電動機13のバッテリー駆動が可能となると共に、巻上機用バッテリー14に巻上機12に発生する回生電力を蓄えることも可能となる。
エレベータのかご21には、積載重量検出器及び床レベル外停止検出器を備える。該積載重量検出器で検出されたかご21の積載重量に関する情報は、通信部57を介して制御装置11の積載重量検出部52に記憶され、該床レベル外停止検出器で検出されたかご21の床レベル外停止位置に関する情報は、通信部57を介して制御装置11の床レベル外停止検出部53に記憶される。
また、建物内には、火災を検出する火災検出器を設置する。該火災検出器で検出された火災に関する情報は、通信部57を介して制御装置11の火災検出部63に記憶される。
図2は、エレベータの制御装置11の内部構成を示すブロック図である。
制御装置11は、かご21の位置・行先方向・移動速度を検出するかご状態検出部51、かご21の積載重量を検出する積載重量検出部52、床レベル停止位置が正常かどうかを検出する床レベル外停止検出部53、エレベータの巻上機用電動機13を駆動する巻上機駆動部54、ブレーキを働かせることによって巻上機12の回転を制動する巻上機制動部55、巻上機12の回転状態を検出する巻上機回転検出部56、各種機器との通信を行う通信部57、各種の入力信号を元に制御を行う制御部58、固定タンク27から移動タンク18へ液体を揚げるポンプ用電動機24を駆動するポンプ駆動部59、移動タンク18内の放出弁19の開閉を行う放出弁開閉部60、積載重量検出部52により検出された積載重量とかご21自重の合計重量からカウンターウエイト15自重を減じた重量に等しい液体の量を算出する液体量算出部61、移動タンク18内の液体量を検出する液体量検出部62、建物内で火災が発生していないかどうかを検出する火災検出部63から構成されている。
図3は、エレベータの制御装置11による処理を示すフローチャートである。
実施の開始後(ステップS101)、エレベータの上昇運転開始前かどうかを判断する(ステップS102)。
もし、上昇運転開始前であった場合は、判断結果は「YES」となり、液体量算出部61において、かご21自重と積載重量検出部52によって検出された積載重量の合計重量が、移動タンク18自重を含むカウンターウエイト15自重と移動タンク18内の液体重量の合計重量となる液体量を算出し、算出された量以上の液体をポンプ駆動部59の制御によりポンプ23を駆動して固定タンク27内の液体を揚げ、固定配管22及びホース17を介して移動タンク18へ液体を注入し(ステップS103)、S104へ進む。
移動タンク18に注入された液体量は、液体量検出部62によって検出される。液体量の検出方法としては、カウンターウエイト15に重量検出器を設けて移動タンク18の重量を計測することにより検出する方法や、ポンプ23に流量検出器を設けて注入量を計測することにより検出する方法など、様々な方法が可能である。
液体注入手段によって移動タンク18へ液体量算出部61において算出された液体量以上の液体を注入すると、カウンターウエイト側の重量はかご側の重量以上となる。なお、注入される液体量の上限は、巻上機12の軸の最大強度から、移動タンク18自重を含むカウンターウエイト15自重と、かご21自重と、かご21の積載重量と、を減じた重量に相当する液体量である。
一方、上昇運転開始前でなかった場合は、判断結果は「NO」となり、S104へ進む。
次に、エレベータの下降運転開始前かどうかを判断する(ステップS104)。
もし、下降運転開始前であった場合は、判断結果は「YES」となり、放出弁開閉部60により放出弁19を開いて移動タンク18内の液体をすべて固定タンク27へと放出し(ステップS105)、S106へ進む。液体放出手段によって移動タンク18内の液体を全て固定タンク27へと放出すると、カウンターウエイト側の重量はかご側の重量以下となる。
一方、下降運転開始前でなかった場合は、判断結果は「NO」となり、S106へ進む。
次に、エレベータが床レベル外停止をしているかどうかを判断する(ステップS106)。
もし、床レベル外停止をしている場合は、判断結果は「YES」となり、最寄階まで下降運転を行い(ステップS107)、S108へ進む。
一方、床レベル外停止をしていなかった場合は、判断結果は「NO」となり、S108へ進む。
次に、建物内で火災が発生しているかどうかを判断する(ステップS108)。
もし、建物内で火災が発生している場合は、判断結果は「YES」となり、避難階まで下降運転を行い(ステップS109)、S110へ進む。
一方、建物内で火災が発生していなかった場合は、判断結果は「NO」となり、S110へ進む。
次に、エレベータの運転を終了するかどうかを判断する(ステップS110)。
もし、エレベータの運転を終了する場合は、判断結果は「YES」となり、終了となる(ステップS112)。
一方、エレベータの運転を終了しない場合は、判断結果は「NO」となり、通常運転を行い(ステップS111)、S102へ戻る。
次に、本実施例における床レベル外停止をした場合について、詳しく説明する。図4は、エレベータの制御装置11による床レベル外停止をした異常時の処理を示すフローチャートである。
実施の開始後(ステップS201)、床レベル外停止検出部53がかご21に設置された床レベル外停止検出器からの検出信号を通信部57を介して受信して床レベル停止位置の異常を検出した場合、液体放出手段により移動タンク18内に蓄えられていた液体をすべて固定タンク27へ放出する(ステップS202)。
次に、巻上機回転検出部56が巻上機12に設置された巻上機回転検出器から回転検出信号を通信部57を介して受信して巻上機12の回転が正常かどうかを判断する(ステップS203)。より具体的には、所定時間内に巻上機回転検出器に入力されるエンコーダパルスが所定値の範囲内であるかどうかで巻上機回転検出部56が正常かどうかを判定する。
もし、巻上機12の回転が正常だった場合は、判断結果は「YES」となり、巻上機用電動機13を巻上機用バッテリー14により駆動し(ステップS204)、S206へ進む。
一方、巻上機12の回転が正常でなかった場合は、判断結果は「NO」となり、液体放出後、かご側の重量はカウンターウエイト側の重量より重くなっていることから、エレベータをブレーキ間歇制御により動かし(ステップS205)、S206へ進む。このブレーキ間歇制御をより詳しく説明すると、巻上機制動部55により巻上機12のブレーキを開放してかご21を下降させるように巻上機12を回転させ、その回転が一定速度に達するとブレーキを締結させるという動作を繰り返すことにより行う。そして、一定速度に達したかどうかは、一定時間内に巻上機回転検出器に入力されるエンコーダパルスの個数が一定値を超えているかどうかで巻上機回転検出部56が判定する。
そして、最寄階まで下降運転を行って乗客を降ろし(ステップS206)、終了となる(ステップS207)
これにより、バッテリー駆動ができなくなった場合などの異常時においても、乗客の閉じ込めを防止することが可能となる。
次に、本実施例における建物内で火災が発生した場合について、詳しく説明する。図5は、エレベータの制御装置11による火災発生時の処理を示すフローチャートである。
実施の開始後(ステップS301)、火災検出部63が建物内に設置された火災検出器からの火災検出信号を通信部57を介して受信して火災発生を検出した場合、液体放出手段により移動タンク18内に蓄えられていた液体をすべて固定タンク27へ放出する(ステップS302)。
次に、巻上機回転検出部56が巻上機12に設置された巻上機回転検出器から回転検出信号を通信部57を介して受信して巻上機12の回転が正常かどうかを判断する(ステップS303)。より具体的には、所定時間内に巻上機回転検出器に入力されるエンコーダパルスが所定値の範囲内であるかどうかで巻上機回転検出部56が正常かどうかを判定する。
もし、巻上機12の回転が正常だった場合は、判断結果は「YES」となり、巻上機用電動機13を巻上機用バッテリー14により駆動し(ステップS304)、S306へ進む。
一方、巻上機12の回転が正常でなかった場合は、判断結果は「NO」となり、液体放出後、かご側の重量はカウンターウエイト側の重量より重くなっていることから、エレベータをブレーキ間歇制御により動かし(ステップS305)、S306へ進む。このブレーキ間歇制御をより詳しく説明すると、巻上機制動部55により巻上機12のブレーキを開放してかご21を下降させるように巻上機12を回転させ、その回転が一定速度に達するとブレーキを締結させるという動作を繰り返すことにより行う。そして、一定速度に達したかどうかは、一定時間内に巻上機回転検出器に入力されるエンコーダパルスの個数が一定値を超えているかどうかで巻上機回転検出部56が判定する。
そして、避難階まで下降運転を行って乗客を降ろし、乗客は建物外へと避難し(ステップS306)、終了となる(ステップS307)
これにより、火災が発生した場合でも、閉じ込めを防止して、乗客を安全に建物の外へと避難させることが可能となる。
本実施例による効果について、説明する。
かご側とカウンターウエイト側のバランスをとることにより、高速エレベータにおいても小型の巻上機用電動機による運転を可能にしたことから、低速だけでなく高速エレベータまでマシンルームレスを実現可能となる。
また、従来のカウンターウエイト重量が固定の場合は、一周運転当たりの省エネは不可能であったが、本実施例においては上昇運転時と下降運転時のカウンターウエイト重量が可変なので、一周運転当たりの大幅な省エネが実現できる。例えば、13人乗り105m/minの電動機容量は9.7kWで、アップピークに13人を輸送するのに、RTTは120秒程度であるから、13人を輸送するために必要な消費電力量は9.7×120/3600=0.32kWh必要であった。しかし、本実施例の場合は、エレベータの走行に必要な電力消費量は0であり、ポンプの電動機は37kWであるが、13秒間で揚水は完了するので、13人を輸送するのに必要な消費電力量は37×13/3600=0.13kWhと約60%も削減できる。
さらに、定格積載重量上昇時及び無積載量下降時においても高速運転できるため、アップピークの平均一周時間(RTT)が短くなり、輸送能力(乗車人数に比例、RTTに反比例)が向上する。従来の可変速システムでは、積載重量が定格積載重量の30〜80%の範囲内の時だけ電動機容量の範囲内で高速化するので、アップピークの輸送能力向上にはほとんど寄与しないものであった。
また、かごの積載重量にかかわらず常に高速運転できることにより、従来の可変速システムの場合より平均一周時間や乗車時間が短縮されるので、平均待ち時間及び平均サービス完了時間が短くなり、待ち時間性能が向上する。
さらに、電動機の小型化に伴い、バッテリー駆動が実現する。従って、巻上機駆動用電動機のためのバッテリーを備えることにより、停電時の閉じ込めが無くなる。加えて、夜間電力で充電して、日中はバッテリーで駆動することが可能になることから、節電が可能となる。また、モーターの負荷を力行側・回生側いずれへも制御可能なので、日中でも稼働中に回生電力を発生させバッテリーに充電することも可能である。
かご側の重量とカウンターウエイト側の重量が等しい場合は、負荷がバランスしていることから、起動ショックもなく、安定した速度制御が可能であり、乗り心地が向上する。また、負荷が一定のため、着床精度も向上するという効果もある。
本実施例は、本発明をL+A方式のエレベータシステムに適用した場合の例である。液体注入手段及び液体放出手段以外の点は、実施例1と同じなので説明を省略する。
現在、乗用エレベータで一般的なのは、乗り場に上昇及び下降用の呼び釦を設置して、上昇運転時には上昇呼び釦を押した乗客を乗り合いさせて輸送し、下降運転時には下降呼び釦を押した乗客を乗り合いさせて輸送する「セレコレ(セレクティブ・コレクティブ)」と呼ばれる運転操作方式である。
このセレコレ方式は、乗り合いする乗客数が多いほど乗客一人当たりに必要なサービス時間が短くなって効率的になるという特長がある。そして、高層ビルでは、サービス階10〜15階床を1ゾーンとして、ゾーン毎に呼び釦に応答する4〜8台のエレベータが設置されている。その理由は、多くの乗客が乗り合いして高層ビルをサービスすると、平均一周時間が長くなるので、平均待ち時間を短くするために多くのエレベータが必要になるためである。ところで、台数が多くなると、乗客は押し釦を押して待っている位置から、自分が乗るべきエレベータが到着した時に、そのエレベータに乗るために移動する距離が長くなる。その移動距離の制限から、一列に設置できるエレベータは4台が限界とされている。そのために、4台ずつ対面設置した8台が呼びに応答する1群のエレベータの台数の上限になっている。
また、押し釦を押すと、どのエレベータが応答するか予報するものもあり、応答予定のエレベータのところまで余裕を持って移動できるようになっている。しかし、エレベータが到着するのは、数10秒先であるため、その間にいくつかの呼びが新規に発生して、予報していたエレベータの到着が想定外に大幅に遅れる場合などに、応答かごの割り当ての変更が少なからず発生し、その時は、新しく予報され直したエレベータまで急いで移動し直す必要がある。このように、従来の群管理システムは、台数が多くなると、車椅子利用者・老人・身体の不自由な人達にとっては、利用が困難なものである。また、台数が多くなるとエレベータが対面設置となり、呼びに応答する台数が多い場合はエレベータ乗車時に廊下を横切ることになり、エレベータの待ち客ではない通行人と交錯して危険なので廊下に沿ってエレベータを設置することができないという問題がある。
そこで、出願人は、特許第4293631号公報において、交通を基準階と基準階を除くサービス階(以後一般階と呼ぶ)の間を移動する交通と一般階間を移動する交通に2分するエレベータシステム(L+A方式)を開示している。より具体的には、本エレベータシステムは、基準階と一般階の間の交通を分担するサブシステム(Aシステム:アクセスシステム)と一般階間の交通を分担するサブシステム(Lシステム:ローカルシステム)から構成されている。
特許第4293631号公報におけるLシステムとしては、L1+L2、L3+L4+L5、L6+L7+L8+L9、L0を開示している。
ここで、L1+L2の方式では、基準階(L)を除くサービス階を2セクター(セクター1,セクター2)に分割して、セクター1→セクター1、セクター2→セクター2の各呼びをL1の2台の群に分担させ、セクター1→セクター2、セクター2→セクター1の各呼びをL2の2台の群に分担させている。
L3+L4+L5の方式では、基準階(L)を除くサービス階を3セクター(セクター1,セクター2,セクター3)に分割して、セクター1→セクター1、セクター1→セクター2、セクター2→セクター1の各呼びをL3の2台の群に分担させ、セクター2→セクター2、セクター2→セクター3、セクター3→セクター2の各呼びをL4の2台の群に分担させ、セクター3→セクター3、セクター1→セクター3、セクター3→セクター1の各呼びをL5の2台の群に分担させている。
L6+L7+L8+L9の方式では、基準階(L)を除くサービス階を4セクター(セクター1,セクター2,セクター3,セクター4)に分割して、セクター1→セクター1、セクター2→セクター2、セクター1→セクター2、セクター2→セクター1の各呼びをL6の2台の群に分担させ、セクター3→セクター3、セクター4→セクター4、セクター3→セクター4,セクター4→セクター3の各呼びをL7の2台の群に分担させ、セクター1→セクター3、セクター2→セクター3、セクター3→セクター1、セクター3→セクター2の各呼びをL8の2台の群に分担させ、セクター1→セクター4,セクター2→セクター4、セクター4→セクター1、セクター4→セクター2の各呼びをL9の2台の群に分担させている。
L0の方式は2台のかごで構成されており、初期状態では一方のかごがセクター1にいる時に、他方のかごはセクター2におり、それぞれセクター1を分担するかご、セクター2を分担するかごとなる。この状態が通常状態となる。この通常状態中に、異なるセクターへの行先階呼び、即ち、出発階床がセクター1内の階床であって行先階床がセクター2内の階床である行先階呼び、又は出発階床がセクター2内の階床であって行先階床がセクター1内の階床である行先階呼びが発生した時点で、遷移準備状態へと移行する。この遷移準備状態中に、セクター1を分担するかごが出発階床がセクター1内の階床であって行先階床がセクター2内の階床である行先階呼びに応答するか、セクター2を分担するかごが出発階床がセクター2内の階床であって行先階床がセクター1内の階床である行先階呼びに応答した時点で遷移状態へと移行する。そして、両方のかごが遷移可能状態になった時点で、それぞれ他のセクターへと移動し、今度は移動後のセクターを分担セクターとして、通常状態へと移行する。
L+A方式の場合も、各群が分担する呼びに応答するエレベータは呼び釦の左右の2台だけなので、呼び釦を押して2台の間で待っている乗客が各群の2台が廊下に沿って設置されても廊下を横切ることはなく、廊下の通行人と交錯することがなく安全である。
このエレベータシステムの特長としては、第1にエレベータシステムのトータルの電動機容量が従来のセレコレの群管理システムと同等になる。第2にRTTが従来の半分になるので、交通を輸送するために必要な消費電力量[kWh]が半減できる。第3にLシステムとAシステムが独立しており、必要な輸送能力をAシステムの群数だけを増加することで実現できる。第4に超高層ビルでも、スカイロビー方式よりもレンタブル比が向上でき、スカイロビー方式の問題点(乗り換えの不便さ、スカイロビーでの乗客が溢れる)を回避できる。第5に超高層ビルでも、乗り換えなしで避難階に直行できる。平均待ち時間が従来のセレコレの群管理システムよりも短くなる。第6に輸送能力が高いので、昼食時においても利便性が向上するなどがあげられる。
Aシステムにおいては、1〜4階床のセクター毎に、セクターと基準階の間を運転する2台の、特許第4189013号公報において開示されている、ポストセレコレを等間隔制御する群管理システムが設置されている。ポストセレコレは、乗り場に行き先階登録釦を設置して、個々の乗客の行き先階を予め把握した上で、サービス階床を上方階床と下方階床の2層に分割して逆方向の乗客も乗り合いさせることで、平均一周時間(RTT)がセレコレと等しいとしても、セレコレと比較して、平均待ち時間を短縮し、乗客が乗り場に到着してから目的階で降車するまでの時間である平均サービス完了時間を短縮するものである。
図6は、実施例2のL+A方式のAシステムにおける本発明に係るエレベータの説明図である。本実施例は、実施例1の場合と、液体注入手段及び液体放出手段が異なる。
まず、固定タンク27から移動タンク18への液体注入手段について説明する。L+A方式のAシステムの場合は、エレベータの上昇運転の開始階が常に基準階であるので、固定タンク27から移動タンク18へ液体を注入するポンプ23と、固定タンク27からエレベータの昇降行程の最高点まで設置され、かつ、その送出口は移動タンク18の直上に配置されている固定配管22とを有する。ポンプ23と共に、ポンプ用電動機24、ポンプ用バッテリー26、及びインバータ25が設置されていても良い。固定配管22の長さは、略昇降行程の長さとなる。
次に、移動タンク18から固定タンク27への液体放出手段は、移動タンク18に設けられた放出弁19と、エレベータの昇降路の壁面に設置され、かつ放出弁19から放出された液体を受けて固定タンク27へと導く樋20とを有する。液体放出時は移動タンク18の放出弁19を開いて、移動タンク18内の液体を壁面の樋20に放出し、放出された液体は樋20を通って昇降路底部に設置されている固定タンク27へと流れ込むようになっている。
続いて、本発明をL+A方式のLシステムに適用した場合の液体注入手段及び液体放出手段について、具体的に説明する。
L1の場合について説明する。
まず、固定タンク27から移動タンク18への液体注入手段は、移動タンク18へ液体を揚げるポンプ23、ポンプ用電動機24、ポンプ用バッテリー26、及びインバータ25、並びに、固定タンク27から昇降行程(セクター1とセクター2の間)の中間点までの固定配管22と、その固定配管22に接続される移動タンク18までの可撓性のホース17とから構成される。固定配管22及びホース17の長さは、それぞれ昇降行程の約半分の長さとなる。ポンプ23、ポンプ用電動機24、ポンプ用バッテリー26、及びインバータ25は、昇降路の底部(セクター1の下)に設置する。
次に、移動タンク18から固定タンク27への液体放出手段は、移動タンク18に設けられた放出弁19と昇降路のセクター1内及びセクター2内の各階の壁面に設けられた樋20とから構成される。
L2の場合について説明する。
まず、固定タンク27から移動タンク18への液体注入手段は、移動タンク18へ液体を揚げるポンプ23、ポンプ用電動機24、ポンプ用バッテリー26、及びインバータ25、並びに、固定タンク27から昇降行程(セクター1とセクター2の間)の中間点までの固定配管22と、その固定配管22に接続される移動タンク18までの可撓性のホース17とから構成される。固定配管22及びホース17の長さは、それぞれ昇降行程の約半分の長さとなる。ポンプ23、ポンプ用電動機24、ポンプ用バッテリー26、及びインバータ25は、昇降路の底部(セクター1の下)に設置する。
次に、移動タンク18から固定タンク27への液体放出手段は、移動タンク18に設けられた放出弁19と昇降路のセクター1内及びセクター2内の各階の壁面に設けられた樋20とから構成される。セクター2内の壁面に樋20が必要なのは、エレベータが異常停止する場合に備えておくためである。
L3の場合について説明する。
まず、固定タンク27から移動タンク18への液体注入手段は、移動タンク18へ液体を揚げるポンプ23、ポンプ用電動機24、ポンプ用バッテリー26、及びインバータ25、並びに、固定タンク27から昇降行程(セクター1とセクター2の間)の中間点までの固定配管22と、その固定配管22に接続される移動タンク18までの可撓性のホース17とから構成される。固定配管22及びホース17の長さは、それぞれ昇降行程の約半分の長さとなる。ポンプ23、ポンプ用電動機24、ポンプ用バッテリー26、及びインバータ25は、昇降路の底部(セクター1の下)に設置する。
次に、移動タンク18から固定タンク27への液体放出手段は、移動タンク18に設けられた放出弁19と昇降路のセクター1内及びセクター2内の各階の壁面に設けられた樋20とから構成される。
L4の場合について説明する。
まず、固定タンク27から移動タンク18への液体注入手段は、移動タンク18へ液体を揚げるポンプ23、ポンプ用電動機24、ポンプ用バッテリー26、及びインバータ25、並びに、固定タンク27から昇降行程(セクター2とセクター3の間)の中間点までの固定配管22と、その固定配管22に接続される移動タンク18までの可撓性のホース17とから構成される。固定配管22及びホース17の長さは、それぞれ昇降行程の約半分の長さとなる。ポンプ23、ポンプ用電動機24、ポンプ用バッテリー26、及びインバータ25は、昇降路の底部(セクター2の下)に設置する。
次に、移動タンク18から固定タンク27への液体放出手段は、移動タンク18に設けられた放出弁19と昇降路のセクター2内及びセクター3内の各階の壁面に設けられた樋20とから構成される。
L5の場合について説明する。
まず、固定タンク27から移動タンク18への液体注入手段は、移動タンク18へ液体を揚げるポンプ23、ポンプ用電動機24、ポンプ用バッテリー26、及びインバータ25、並びに、固定タンク27から昇降行程(セクター1とセクター3の間)の中間点までの固定配管22と、その固定配管22に接続される移動タンク18までの可撓性のホース17とから構成される。固定配管22及びホース17の長さは、それぞれ昇降行程の約半分の長さとなる。ポンプ23、ポンプ用電動機24、ポンプ用バッテリー26、及びインバータ25は、昇降路の底部(セクター1の下)に設置する。
次に、移動タンク18から固定タンク27への液体放出手段は、移動タンク18に設けられた放出弁19と昇降路のセクター1内、セクター2内及びセクター3内の各階の壁面に設けられた樋20とから構成される。セクター2内及びセクター3内の壁面に樋20が必要なのは、エレベータが異常停止する場合に備えておくためである。
L6の場合について説明する。
まず、固定タンク27から移動タンク18への液体注入手段は、移動タンク18へ液体を揚げるポンプ23、ポンプ用電動機24、ポンプ用バッテリー26、及びインバータ25、並びに、固定タンク27から昇降行程(セクター1とセクター2の間)の中間点までの固定配管22と、その固定配管22に接続される移動タンク18までの可撓性のホース17とから構成される。固定配管22及びホース17の長さは、それぞれ昇降行程の約半分の長さとなる。ポンプ23、ポンプ用電動機24、ポンプ用バッテリー26、及びインバータ25は、昇降路の底部(セクター1の下)に設置する。
次に、移動タンク18から固定タンク27への液体放出手段は、移動タンク18に設けられた放出弁19と昇降路のセクター1内及びセクター2内の各階の壁面に設けられた樋20とから構成される。
L7の場合について説明する。
まず、固定タンク27から移動タンク18への液体注入手段は、移動タンク18へ液体を揚げるポンプ23、ポンプ用電動機24、ポンプ用バッテリー26、及びインバータ25、並びに、固定タンク27から昇降行程(セクター3とセクター4の間)の中間点までの固定配管22と、その固定配管22に接続される移動タンク18までの可撓性のホース17とから構成される。固定配管22及びホース17の長さは、それぞれ昇降行程の約半分の長さとなる。ポンプ23、ポンプ用電動機24、ポンプ用バッテリー26、及びインバータ25は、昇降路の底部(セクター3の下)に設置する。
次に、移動タンク18から固定タンク27への液体放出手段は、移動タンク18に設けられた放出弁19と昇降路のセクター3内及びセクター4内の各階の壁面に設けられた樋20とから構成される。
L8の場合について説明する。
まず、固定タンク27から移動タンク18への液体注入手段は、移動タンク18へ液体を揚げるポンプ23、ポンプ用電動機24、ポンプ用バッテリー26、及びインバータ25、並びに、固定タンク27から昇降行程(セクター1とセクター3の間)の中間点までの固定配管22と、その固定配管22に接続される移動タンク18までの可撓性のホース17とから構成される。固定配管22及びホース17の長さは、それぞれ昇降行程の約半分の長さとなる。ポンプ23、ポンプ用電動機24、ポンプ用バッテリー26、及びインバータ25は、昇降路の底部(セクター1の下)に設置する。
次に、移動タンク18から固定タンク27への液体放出手段は、移動タンク18に設けられた放出弁19と昇降路のセクター1内、セクター2内及びセクター3内の各階の壁面に設けられた樋20とから構成される。セクター2内及びセクター3内の壁面に樋20が必要なのは、エレベータが異常停止する場合に備えておくためである。
L9の場合について説明する。
まず、固定タンク27から移動タンク18への液体注入手段は、移動タンク18へ液体を揚げるポンプ23、ポンプ用電動機24、ポンプ用バッテリー26、及びインバータ25、並びに、固定タンク27から昇降行程(セクター1とセクター4の間)の中間点までの固定配管22と、その固定配管22に接続される移動タンク18までの可撓性のホース17とから構成される。固定配管22及びホース17の長さは、それぞれ昇降行程の約半分の長さとなる。ポンプ23、ポンプ用電動機24、ポンプ用バッテリー26、及びインバータ25は、昇降路の底部(セクター1の下)に設置する。
次に、移動タンク18から固定タンク27への液体放出手段は、移動タンク18に設けられた放出弁19と昇降路のセクター1内、セクター2内、セクター3内及びセクター4内の各階の壁面に設けられた樋20とから構成される。セクター2内、セクター3内及びセクター4内の壁面に樋20が必要なのは、エレベータが異常停止する場合に備えておくためである。
L0の場合について説明する。
まず、固定タンク27から移動タンク18への液体注入手段は、移動タンク18へ液体を揚げるポンプ23、ポンプ用電動機24、ポンプ用バッテリー26、及びインバータ25、並びに、固定タンク27から昇降行程(セクター1とセクター2の間)の中間点までの固定配管22と、その固定配管22に接続される移動タンク18までの可撓性のホース17とから構成される。固定配管22及びホース17の長さは、それぞれ昇降行程の約半分の長さとなる。ポンプ23、ポンプ用電動機24、ポンプ用バッテリー26、及びインバータ25は、昇降路の底部(セクター1の下)に設置する。
次に、移動タンク18から固定タンク27への液体放出手段は、移動タンク18に設けられた放出弁19と昇降路のセクター1内及びセクター2内の各階の壁面に設けられた樋20とから構成される。
本実施例によれば、実施例1の場合と同様の効果があり、特に、L+A方式のAシステムの場合、従来のマシンルームレスのエレベータで使用される容量の巻上機用電動機13で、エレベータ運転を実現できるようになることから、マシンルームレスが実現できる。
また、Lシステムの場合であっても、輸送能力の向上や待ち時間性能の向上という効果がある。
本発明によれば、低速だけでなく高速エレベータまでマシンルームレスが実現可能であるが、L+A方式と組み合わせることで、特に超高層ビルのレンタブル比が向上する。
超高層ビルでは、従来の群管理システムを用いたゾーニング方式ではレンタブル比が低下するため、スカイロビー方式が採用されていた。そうすると、乗客はスカイロビーで乗り換えするので、昇降行程が最大になるのは、基準階と全高の2/3当たりの高さに設置されるスカイロビーとの間になるので、150階建て以下のビルでは、昇降行程が100階床を超えることがなく、分速1000メートル級が必要になるのは、100階以上の高さに展望台がある場合に限定されていた。
しかし、超高層ビルでは、スカイロビー方式よりもレンタブル比が高く、スカイロビーで乗り継ぎする不便さがなく、火災時にもエレベータを利用して安全に避難できるL+A方式が適している。そうすると、超高層ビルでは昇降行程が100階床以上になることが多くなり、分速1000メートル級の超高速エレベータが必要になる。また、超高層ビルでの高速エレベータは、上下かご共に13人乗りのダブルデッキエレベータになる。
レンタブル比の面から、また執務室の中に機械室があるという不都合を解消するためにも、超高層ビルでの高速エレベータにおいてもマシンルームレス化することが望まれる。巻上機12の電動機容量は、最大のアンバランス荷重((かご自重+積載重量)−カウンターウエイト重量)と定格速度に比例する。本発明では、カウンターウエイト15の重量を、かご21の自重と積載重量の合計に等しくなるようにカウンターウエイト15の重量を制御して、アンバランス荷重が0になる機構を備えることによって、必要な電動機容量が定格速度に依存しなくなる。そのため、同じ定員のかご用の標準型の巻上機の回転速度を上げることでマシンルームレスのエレベータを高速化することが可能になる。
具体的には、本発明に係るカウンターウエイト重量を可変にする機構を付加することによって、13人乗りシングルデッキの高速マシンルームレスエレベータの場合は13人乗り分速105m用の巻上機を使用して実現でき、13人/13人乗りダブルデッキの高速マシンルームレスエレベータの場合は24人乗り分速45m用の巻上機を使用して実現できる。
13人乗りのシングルデッキ用かごの場合、定格積載重量は900kgであるので、かご自重とカウンターウエイト自重が等しく、かつ液体が水の場合は、移動タンクは少なくとも0.9立方メートルの容量があれば良い。従って、移動タンクの長さが3メートルとすると、移動タンクの底面は1メートル×30cm程度の大きさになる。
そして、13人乗りのダブルデッキ用かごの場合、定格積載重量の合計が1800kgであるので、かご21自重とカウンターウエイト15自重が等しく、かつ液体が水の場合は、移動タンク18は少なくとも1.8立方メートルの容量があれば良い。従って、移動タンク18の長さが6メートルとすると、移動タンク18の底面は1メートル×30cm程度の大きさになる。
次の表は、超高層ビル(100階建て)におけるL+A方式のエレベータ仕様を表したものである。なお、定員13/13は、上かご、下かごが共に定員13人のダブルデッキであることを表す。なお、ゾーン間の移動には、待ち時間の少ないAタイプのグループ(G1〜G17)間の基準階での乗り継ぎが利用されるので、G18〜G27間の乗り継ぎ階は設けていない。
Figure 0004849651

本実施例は、本発明をM方式のエレベータシステムに適用した場合の例である。液体注入手段及び液体放出手段以外の点は、実施例1と同じなので説明を省略する。
特許第4293629号公報において、輸送能力を高めると共に、あるグループが故障あるいは保守点検のために休止した場合でも、その分担しているセクター内の目的階へエレベータを利用して行くことができるエレベータシステムを提供することを目的として、複数の階床間を就役するそれぞれに号機制御装置が設置されている2台の号機のエレベータで構成されているタイプの異なる複数群のエレベータを制御するエレベータシステムであって、2台の号機制御装置は各運転フェーズからなる一連の運転を行う運転制御手段を備え、各群を制御する群管理制御装置は、サービスするセクターの各階床に設けられた乗客の行先階を入力する行先階入力手段と、行先階呼びの出発階床及び行先階床、並びにそれらの応答状態とを相互に関連して記憶する記憶手段と、各号機に対して所定の呼びを割り当てる割当手段と、変化する毎に変化後の運転フェーズの呼びに呼びの割り当てを切り替える割当切替手段とを備えるエレベータシステム(M方式)を開示している。
そして、特許第4293629号公報においては、M1+M2、M3+M4+M5、M6+M7+M8+M9の各M方式を開示している。
ここで、M1+M2の方式では、基準階(L)を除くサービス階を2セクター(セクター1,セクター2)に分割して、セクター1→セクター1、セクター2→セクター2、L→セクター1、セクター1→Lの各呼びをM1の2台の群に分担させ、セクター1→セクター2、セクター2→セクター1、L→セクター2、セクター2→Lの各呼びをM2の2台の群に分担させている。
M3+M4+M5の方式では、基準階(L)を除くサービス階を3セクター(セクター1,セクター2,セクター3)に分割して、セクター1→セクター1、セクター1→セクター2、セクター2→セクター1、L→セクター1、セクター1→Lの各呼びをM3の2台の群に分担させ、セクター2→セクター2、セクター2→セクター3、セクター3→セクター2、L→セクター2,セクター2→Lの各呼びをM4の2台の群に分担させ、セクター3→セクター3、セクター1→セクター3、セクター3→セクター1、L→セクター3とセクター3→Lの各呼びをM5の2台の群に分担させている。
M6+M7+M8+M9の方式では、基準階(L)を除くサービス階を4セクター(セクター1,セクター2,セクター3,セクター4)に分割して、セクター1→セクター1、セクター2→セクター2、セクター1→セクター2、セクター2→セクター1、L→セクター1,セクター1→Lの各呼びをM6の2台の群に分担させ、セクター3→セクター3、セクター4→セクター4、セクター3→セクター4,セクター4→セクター3、L→セクター3、セクター3→Lの各呼びをM7の2台の群に分担させ、セクター1→セクター3、セクター2→セクター3、セクター3→セクター1、セクター3→セクター2、L→セクター2、セクター2→Lの各呼びをM8の2台の群に分担させ、セクター1→セクター4,セクター2→セクター4、セクター4→セクター1、セクター4→セクター2、L→セクター4、セクター4→Lの各呼びをM9の2台の群に分担させている。
なお、M方式には、上記の他にM0の場合もある。M0の場合は2台のかごで構成されており、初期状態では一方のかごがセクター1にいる時に、他方のかごはセクター2におり、それぞれ基準階及びセクター1を分担するかご、セクター2を分担するかごとなる。この状態が通常状態となる。この通常状態中に、異なるセクターへの行先階呼び、即ち、出発階床が基準階又はセクター1内の階床であって行先階床がセクター2内の階床である行先階呼び、又は出発階床がセクター2内の階床であって行先階床が基準階又はセクター1内の階床である行先階呼びが発生した時点で、遷移準備状態へと移行する。この遷移準備状態中に、基準階及びセクター1を分担するかごが出発階床が基準階又はセクター1内の階床であって行先階床がセクター2内の階床である行先階呼びに応答するか、セクター2を分担するかごが出発階床がセクター2内の階床であって行先階床が基準階又はセクター1内の階床である行先階呼びに応答した時点で遷移状態へと移行する。そして、両方のかごが遷移可能状態になった時点で、それぞれ他のセクターへと移動し、今度は移動後のセクターを分担セクターとして、通常状態へと移行する。
このM方式では、各群が分担する呼びに応答するエレベータは呼び釦の左右の2台だけなので、呼び釦を押して2台の間で待っている乗客が各群の2台が廊下に沿って設置されても廊下を横切ることはなく、廊下の通行人と交錯することがなく安全である。
M方式におけるM0,M1,M2、M3、M6では、既存のマシンルームレスエレベータ(分速105m)が使用できるが、M4,M5、M7,M8には分速150mのマシンルームレスエレベータが、M9には分速210mのマシンルームレスエレベータが必要となる。M方式が実施例2におけるL+A方式のAシステムの場合と異なるのは、第1に上昇運転の開始階が基準階とは限らない、第2に下降運転の開始階がサービス階の最上階付近とは限らずに中間階付近もある、ことである。
続いて、本発明をM方式に適用した場合の液体注入手段及び液体放出手段について、具体的に説明する。
M1の場合について説明する。
まず、固定タンク27から移動タンク18への液体注入手段は、移動タンク18へ液体を揚げるポンプ23、ポンプ用電動機24、ポンプ用バッテリー26、及びインバータ25、並びに、固定タンク27から昇降行程(基準階とセクター2の間)の中間点までの固定配管22と、その固定配管22に接続される移動タンク18までの可撓性のホース17とから構成される。固定配管22及びホース17の長さは、それぞれ昇降行程の約半分の長さとなる。ポンプ23、ポンプ用電動機24、ポンプ用バッテリー26、及びインバータ25は、昇降路の底部(基準階の下)に設置する。
次に、移動タンク18から固定タンク27への液体放出手段は、移動タンク18に設けられた放出弁19と昇降路の基準階、セクター1内及びセクター2内の各階の壁面に設けられた樋20とから構成される。
M2の場合について説明する。
まず、固定タンク27から移動タンク18への液体注入手段は、移動タンク18へ液体を揚げるポンプ23、ポンプ用電動機24、ポンプ用バッテリー26、及びインバータ25、並びに、固定タンク27から昇降行程(基準階とセクター2の間)の中間点までの固定配管22と、その固定配管22に接続される移動タンク18までの可撓性のホース17とから構成される。固定配管22及びホース17の長さは、それぞれ昇降行程の約半分の長さとなる。ポンプ23、ポンプ用電動機24、ポンプ用バッテリー26、及びインバータ25は、昇降路の底部(基準階の下)に設置する。
次に、移動タンク18から固定タンク27への液体放出手段は、移動タンク18に設けられた放出弁19と昇降路の基準階及びセクター1内の各階の壁面に設けられた樋20とから構成される。
M3の場合について説明する。
まず、固定タンク27から移動タンク18への液体注入手段は、移動タンク18へ液体を揚げるポンプ23、ポンプ用電動機24、ポンプ用バッテリー26、及びインバータ25、並びに、固定タンク27から昇降行程(基準階とセクター2の間)の中間点までの固定配管22と、その固定配管22に接続される移動タンク18までの可撓性のホース17とから構成される。固定配管22及びホース17の長さは、それぞれ昇降行程の約半分の長さとなる。ポンプ23、ポンプ用電動機24、ポンプ用バッテリー26、及びインバータ25は、昇降路の底部(基準階の下)に設置する。
次に、移動タンク18から固定タンク27への液体放出手段は、移動タンク18に設けられた放出弁19と昇降路の基準階、セクター1内及びセクター2内の各階の壁面に設けられた樋20とから構成される。
M4の場合について説明する。
まず、固定タンク27から移動タンク18への液体注入手段は、移動タンク18へ液体を揚げるポンプ23、ポンプ用電動機24、ポンプ用バッテリー26、及びインバータ25、並びに、固定タンク27から昇降行程(基準階とセクター3の間)の中間点までの固定配管22と、その固定配管22に接続される移動タンク18までの可撓性のホース17とから構成される。固定配管22及びホース17の長さは、それぞれ昇降行程の約半分の長さとなる。ポンプ23、ポンプ用電動機24、ポンプ用バッテリー26、及びインバータ25は、昇降路の底部(基準階の下)に設置する。
次に、移動タンク18から固定タンク27への液体放出手段は、移動タンク18に設けられた放出弁19と昇降路の基準階、セクター1内、セクター2内及びセクター3内の各階の壁面に設けられた樋20とから構成される。セクター3内の壁面に樋20が必要なのは、エレベータが異常停止する場合に備えておくためである。
M5の場合について説明する。
まず、固定タンク27から移動タンク18への液体注入手段は、移動タンク18へ液体を揚げるポンプ23、ポンプ用電動機24、ポンプ用バッテリー26、及びインバータ25、並びに、固定タンク27から昇降行程(基準階とセクター3の間)の中間点までの固定配管22と、その固定配管22に接続される移動タンク18までの可撓性のホース17とから構成される。固定配管22及びホース17の長さは、それぞれ昇降行程の約半分の長さとなる。ポンプ23、ポンプ用電動機24、ポンプ用バッテリー26、及びインバータ25は、昇降路の底部(基準階の下)に設置する。
次に、移動タンク18から固定タンク27への液体放出手段は、移動タンク18に設けられた放出弁19と昇降路の基準階、セクター1内、セクター2内及びセクター3内の各階の壁面に設けられた樋20とから構成される。セクター2内及びセクター3内の壁面に樋20が必要なのは、エレベータが異常停止する場合に備えておくためである。
M6の場合について説明する。
まず、固定タンク27から移動タンク18への液体注入手段は、移動タンク18へ液体を揚げるポンプ23、ポンプ用電動機24、ポンプ用バッテリー26、及びインバータ25、並びに、固定タンク27から昇降行程(基準階とセクター2の間)の中間点までの固定配管22と、その固定配管22に接続される移動タンク18までの可撓性のホース17とから構成される。固定配管22及びホース17の長さは、それぞれ昇降行程の約半分の長さとなる。ポンプ23、ポンプ用電動機24、ポンプ用バッテリー26、及びインバータ25は、昇降路の底部(基準階の下)に設置する。
次に、移動タンク18から固定タンク27への液体放出手段は、移動タンク18に設けられた放出弁19と昇降路の基準階、セクター1内及びセクター2内の各階の壁面に設けられた樋20とから構成される。
M7の場合について説明する。
まず、固定タンク27から移動タンク18への液体注入手段は、移動タンク18へ液体を揚げるポンプ23、ポンプ用電動機24、ポンプ用バッテリー26、及びインバータ25、並びに、固定タンク27から昇降行程(基準階とセクター4の間)の中間点までの固定配管22と、その固定配管22に接続される移動タンク18までの可撓性のホース17とから構成される。固定配管22及びホース17の長さは、それぞれ昇降行程の約半分の長さとなる。ポンプ23、ポンプ用電動機24、ポンプ用バッテリー26、及びインバータ25は、昇降路の底部(基準階の下)に設置する。
次に、移動タンク18から固定タンク27への液体放出手段は、移動タンク18に設けられた放出弁19と昇降路の基準階、セクター1内、セクター2内、セクター3内及びセクター4内の各階の壁面に設けられた樋20とから構成される。セクター3内及びセクター4内の壁面に樋20が必要なのは、エレベータが異常停止する場合に備えておくためである。
M8の場合について説明する。
まず、固定タンク27から移動タンク18への液体注入手段は、移動タンク18へ液体を揚げるポンプ23、ポンプ用電動機24、ポンプ用バッテリー26、及びインバータ25、並びに、固定タンク27から昇降行程(基準階とセクター3の間)の中間点までの固定配管22と、その固定配管22に接続される移動タンク18までの可撓性のホース17とから構成される。固定配管22及びホース17の長さは、それぞれ昇降行程の約半分の長さとなる。ポンプ23、ポンプ用電動機24、ポンプ用バッテリー26、及びインバータ25は、昇降路の底部(基準階の下)に設置する。
次に、移動タンク18から固定タンク27への液体放出手段は、移動タンク18に設けられた放出弁19と昇降路の基準階、セクター1内、セクター2内及びセクター3内の各階の壁面に設けられた樋20とから構成される。セクター3内の壁面に樋20が必要なのは、エレベータが異常停止する場合に備えておくためである。
M9の場合について説明する。
まず、固定タンク27から移動タンク18への液体注入手段は、移動タンク18へ液体を揚げるポンプ23、ポンプ用電動機24、ポンプ用バッテリー26、及びインバータ25、並びに、固定タンク27から昇降行程(基準階とセクター4の間)の中間点までの固定配管22と、その固定配管22に接続される移動タンク18までの可撓性のホース17とから構成される。固定配管22及びホース17の長さは、それぞれ昇降行程の約半分の長さとなる。ポンプ23、ポンプ用電動機24、ポンプ用バッテリー26、及びインバータ25は、昇降路の底部(基準階の下)に設置する。
次に、移動タンク18から固定タンク27への液体放出手段は、移動タンク18に設けられた放出弁19と昇降路の基準階、セクター1内、セクター2内、セクター3内及びセクター4内の各階の壁面に設けられた樋20とから構成される。セクター2内、セクター3内及びセクター4内の壁面に樋20が必要なのは、エレベータが異常停止する場合に備えておくためである。
M0の場合について説明する。
まず、固定タンク27から移動タンク18への液体注入手段は、移動タンク18へ液体を揚げるポンプ23、ポンプ用電動機24、ポンプ用バッテリー26、及びインバータ25、並びに、固定タンク27から昇降行程(基準階とセクター2の間)の中間点までの固定配管22と、その固定配管22に接続される移動タンク18までの可撓性のホース17とから構成される。固定配管22及びホース17の長さは、それぞれ昇降行程の約半分の長さとなる。ポンプ23、ポンプ用電動機24、ポンプ用バッテリー26、及びインバータ25は、昇降路の底部(基準階の下)に設置する。
次に、移動タンク18から固定タンク27への液体放出手段は、移動タンク18に設けられた放出弁19と昇降路の基準階、セクター1内及びセクター2内の各階の壁面に設けられた樋20とから構成される。
本実施例によれば、実施例1の場合と同様の効果があり、特に、MシステムのM4、M5、M7、M8、M9の場合であっても、従来のマシンルームレスのエレベータで使用される容量の巻上機用電動機13で、分速150mまたは分速210mのエレベータを実現できるようになることから、マシンルームレスが実現できる。
11 制御装置
12 巻上機
13 巻上機用電動機
14 巻上機用バッテリー
15 カウンターウエイト
16 メインロープ
17 ホース
18 移動タンク
19 放出弁
20 樋
21 かご
22 固定配管
23 ポンプ
24 ポンプ用電動機
25 インバータ
26 ポンプ用バッテリー
27 固定タンク
51 かご状態検出部
52 積載重量検出部
53 床レベル外停止検出部
54 巻上機駆動部
55 巻上機制動部
56 巻上機回転検出部
57 通信部
58 制御部
59 ポンプ駆動部
60 放出弁開閉部
61 液体量算出部
62 液体量検出部
63 火災検出部

Claims (6)

  1. 液体を蓄えることができる移動タンクが設置された自重がかご自重以下であるカウンターウエイトと、
    液体を蓄えることができる昇降路底部に設置された固定タンクと、
    かごの積載重量を検出する積載重量検出部、及び前記積載重量検出部により検出された積載重量とかご自重の合計重量から前記カウンターウエイト自重を減じた重量に等しい液体の量を算出する液体量算出部を含む制御装置と、
    前記固定タンク内の液体を前記移動タンクへ注入する液体注入手段と、
    前記移動タンクに設置された放出弁と、前記エレベータの昇降路の壁面に設置され、かつ前記放出弁から放出された液体を受けて前記固定タンクへ導く樋とを有する、前記移動タンク内の液体を前記固定タンクへ放出する液体放出手段とを備え、
    エレベータの上昇運転開始前には少なくとも前記液体量算出部において算出された量の液体を前記液体注入手段により前記固定タンクから前記移動タンクへ注入し、
    エレベータの下降運転開始前には前記液体放出手段により前記移動タンク内の液体をすべて前記固定タンクへ放出することを特徴とするエレベータ。
  2. 前記液体注入手段は、前記固定タンクから前記エレベータの昇降工程の中間点まで設置された固定配管と、該固定配管と前記移動タンク間に接続されている可撓性のホースと、前記固定タンクから前記移動タンクへ液体を注入するポンプとを有することを特徴とする請求項1記載のエレベータ。
  3. 前記液体注入手段は、前記固定タンクから前記エレベータの昇降工程の最上階まで設置され、かつ、その送出口は前記移動タンク直上に配置されている固定配管と、前記固定タンクから前記移動タンクへ液体を注入するポンプとを有することを特徴とする請求項1記載のエレベータ。
  4. 前記エレベータの巻上機に発生する回生電力を蓄電するとともに、必要に応じて前記巻上機に電力を供給する巻上機用バッテリーをさらに備えることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のエレベータ。
  5. 前記制御装置は更に床レベル外停止検出部及び巻上機回転検出部を備え、前記床レベル外停止検出部が異常を検出した場合には前記液体放出手段により前記移動タンク内の液体をすべて前記固定タンクへ放出し、前記巻上機用バッテリーによる巻上機の駆動により、もし前記巻上機回転検出部が巻上機の駆動の異常を検出した場合にはブレーキの間歇制御により、最寄階まで下降運転することを特徴とする請求項4に記載のエレベータ。
  6. 前記制御装置は更に火災検出部及び巻上機回転検出部を備え、前記火災検出部が火災を検出した場合には前記液体放出手段により前記移動タンク内の液体をすべて前記固定タンクへ放出し、前記巻上機用バッテリーによる巻上機の駆動により、もし前記巻上機回転検出部が巻上機の駆動の異常を検出した場合にはブレーキの間歇制御により、避難階まで下降運転することを特徴とする請求項4に記載のエレベータ。
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