JP4849551B2 - イエロートナー及びマゼンタトナー - Google Patents
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Description
〔1〕 結晶性ポリエステル、非晶質ポリエステル、イエロー着色剤又はマゼンタ着色剤、及び銅錯体化合物を含有してなるイエロートナー又はマゼンタトナーであって、銅錯体化合物の含有量が、結晶性ポリエステルと非晶質ポリエステルの総量100重量部に対して0.05〜1.5重量部であるイエロートナー又はマゼンタトナー、
〔2〕 前記〔1〕記載のイエロートナー又はマゼンタトナーの製造方法であって、結晶性ポリエステル、非晶質ポリエステル、イエロー着色剤又はマゼンタ着色剤、及び銅錯体化合物を含有したトナー原料を、該結晶性ポリエステルの融点+5℃以上の温度で溶融混練する工程を含むイエロートナー又はマゼンタトナーの製造方法、並びに
〔3〕 前記〔1〕記載のイエロートナー又はマゼンタトナーを現像する工程を有する、カラー画像形成方法
に関する。
で表されるビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物等の芳香族ジオール等の樹脂の非晶質化を促進させるモノマーが含有されていることが好ましい。
フローテスター(島津製作所、CFT-500D)を用い、1gの試料を昇温速度6℃/分で加熱しながら、プランジャーにより1.96MPaの荷重を与え、直径1mm、長さ1mmのノズルから押出する。温度に対し、フローテスターのプランジャー降下量をプロットし、試料の半量が流出した温度を軟化点とする。
JIS K0070の方法に基づき測定する。但し、測定溶媒のみJIS K0070の規定のエタノールとエーテルの混合溶媒から、アセトンとトルエンの混合溶媒(アセトン:トルエン=1:1(容量比))に変更した。
示差走査熱量計(セイコー電子工業社製、DSC210)を用いて200℃まで昇温し、その温度から降温速度10℃/分で0℃まで冷却した試料を昇温速度10℃/分で測定する。観測される吸熱ピークのうち、最も高温側にあるピークの温度を吸熱の最高ピーク温度とする。最高ピーク温度が軟化点と20℃以内の差であれば融点とする。
示差走査熱量計(セイコー電子工業社製、DSC210)を用いて200℃まで昇温し、その温度から降温速度10℃/分で0℃まで冷却したサンプルを昇温速度10℃/分で測定する。吸熱の最高ピーク温度と軟化点との差が20℃以内のときは、吸熱の最高ピーク温度より低い温度で観測されるピークの温度以下のベースラインの延長線と、該ピークの立ち上がり部分からピークの頂点までの最大傾斜を示す接線との交点の温度をガラス転移点として読み取る。吸熱の最高ピーク温度と軟化点との差が20℃を超えるときは、吸熱の最高ピーク温度以下のベースラインの延長線と、該ピークの立ち上がり部分からピークの頂点までの最大傾斜を示す接線との交点の温度をガラス転移点として読み取る。
上記に従って測定した軟化点及び吸熱の最高ピーク温度を用い、下記式から、結晶性の度合いとして結晶性指数を算出する。
結晶性指数=軟化点/吸熱の最高ピーク温度
測定機:コールターマルチサイザーII(ベックマンコールター社製)
アパチャー径:50μm
解析ソフト:コールターマルチサイザーアキュコンプ バージョン 1.19(ベックマンコールター社製)
電解液:アイソトンII(ベックマンコールター社製)
分散液:エマルゲン109P(花王社製、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、HLB:13.6)を5重量%の濃度となるよう前記電解液に溶解させて分散液を得る。
分散条件:前記分散液5mLに測定試料10mgを添加し、超音波分散機にて1分間分散させ、その後、電解液25mLを添加し、さらに、超音波分散機にて1分間分散させて、試料分散液を調製する。
測定条件:前記試料分散液を前記電解液100mLに加えることにより、3万個の粒子の粒径を20秒で測定できる濃度に調整した後、3万個の粒子を測定し、その粒度分布から体積中位粒径(D50)を求める。
表1に示す原料モノマー、酸化ジブチル錫4g及びターシャルブチルカテコール1gを、窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱電対を装備した5リットル容の四つ口フラスコに入れ、160℃で5時間かけて反応させた後、200℃に昇温して1時間反応させ8.3kPaにてさらに所望の結晶性指数に達するまで反応させて、樹脂aを得た。
表1に示す無水トリメリット酸以外の原料モノマー及び酸化ジブチル錫4gを窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱電対を装備した5リットル容の四つ口フラスコに入れ、230℃で20時間かけ反応させた後、8.3kPaにて1時間反応させ、さらに210℃にて表1に示す無水トリメリット酸を添加し、所望の軟化点に達するまで反応させて、樹脂Aを得た。
表1に示す原料モノマー、酸化ジブチル錫4g及びターシャルブチルカテコール1gを窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱電対を装備した5リットル容の四つ口フラスコに入れ、200℃で8時間かけて反応させた後、8.3kPaにて1時間反応させ、所望の軟化点に達するまで反応させて、樹脂Bを得た。
表2に示す結着樹脂、化合物X、イエロー顔料「Paliotol Yellow D1155」(BASF社製、C.I.ピグメントイエロー185)5.0重量部、荷電制御剤「LR-147」(日本カーリット社製)1.0重量部、及び「カルナバワックス 1号」(加藤洋行社製)2.0重量部をヘンシェルミキサーで十分混合した後、混練部分の全長1560mm、スクリュー径42mm、バレル内径43mmの同方向回転二軸押出機を用いて溶融混練した。バレル設定温度は90℃(混練温度 125〜140℃)、スクリュー回転速度は200r/min、混合物の供給速度は10kg/時、平均滞留時間は約18秒であった。
イエロー顔料の代わりに、マゼンタ顔料「Super Magenta R」(大日本インキ化学工業社製、C.I.ピグメントレッド122)5.0重量部を使用した以外は、実施例4と同様にして、マゼンタトナーを得た。
化合物Xを使用しなかった以外は、実施例1と同様にして、イエロートナーを得た。
化合物Xを使用しなかった以外は、実施例5と同様にして、マゼンタトナーを得た。
非磁性一成分フルカラー現像装置「MICROLINE 5400」(沖データ社製)にトナーを実装し、標準の現像バイアスで2cm×12cmのベタ画像部(トナー付着量:0.5mg/cm2)を有する未定着画像を得た。複写機「AR-505」(シャープ(株)製)の定着機を装置外での定着が可能なように改良した定着機(定着速度:100mm/sec)を用い、定着温度を90℃から240℃へと10℃ずつ順次上昇させながら、未定着画像を定着させた。
◎:最低定着温度が140℃未満
○:最低定着温度が140℃以上、150℃未満
×:最低定着温度が150℃以上
20mL容のポリビンにトナー4gを入れ、温度45℃及び50℃の環境下に48時間放置した。放置後、以下の方法によりパウダーテスター(ホソカワミクロン社製)で凝集度を測定し、以下の基準に従って保存性を評価した。結果を表2に示す。
パウダーテスターの振動台に、3つの異なる目開きのフルイを上段250μm、中段149μm、下段74μmの順でセットし、その上にトナー4gを乗せ振動を与え、各フルイ上に残ったトナー重量を測定する。測定したトナー重量を次式に当てはめて計算し、凝集度[%]を求める。
a=(上段フルイ残トナー重量)/4[g]×100
b=(中段フルイ残トナー重量)/4[g]×100×(3/5)
c=(下段フルイ残トナー重量)/4[g]×100×(1/5)
◎:凝集度が10未満で保存性が極めて良好である。
〇:凝集度が10以上20未満で保存性が良好である。
×:凝集度が20以上で保存性が悪い。
◎:凝集度が10未満で保存性が良好である。
〇:凝集度が10以上60未満で保存性が良好である。
×:凝集度が60以上で保存性が悪い。
温度25℃、相対湿度50%の環境下で、トナー0.6gと、体積平均粒径60μmのシリコーンコートフェライトキャリア(関東電化工業社製)9.4gを20mL容の円柱状のポリビンに入れ、容器をターブラシェイカーミキサー中に固定し、90r/minの速度にて回転させた。経時での帯電量(混合時間1分、3分、5分、10分での帯電量)をq/mメータ(Epping社製)にて測定し、各混合時間(1分、3分、5分、10分)での帯電量の平均値(帯電量平均値)から、以下の基準に従って帯電安定性を評価した。結果を表2に示す。
メッシュ サイズ:400メッシュ(ステンレス製)
ソフトブロー吸引時間(ブロー圧 1050V):90秒
帯電量(μC/g)=トナー吸引時間90秒後の総電気量(μC)/吸引されたトナー量(g)
◎:帯電量平均値と各混合時間の帯電量差が2μC/未満
○:帯電量平均値と各混合時間の帯電量差が2μC/g以上、5μC/g未満
×:帯電量平均値と各混合時間の帯電量差が5μC/g以上
粉体としてのトナーの色目を、イエロートナーに対しては化合物Xを含有していない比較例9のイエロートナーを、マゼンタトナーに対しては化合物Xを含有していない比較例10のマゼンタトナーを基準として色目を評価した。結果を表2に示す。
◎:基準のトナーと同レベルである。
○:基準のトナーに対してわずかにくすみが見られる。
△:基準よりも若干色目に劣るが、実使用上問題ない。基準のトナーに対して緑目を帯びているが実使用上問題ない。
×:色目が非常に劣る
Claims (8)
- 結晶性ポリエステル、非晶質ポリエステル、イエロー着色剤、及び銅錯体化合物を含有してなるイエロートナーであって、前記銅錯体化合物がC.I.ピグメントグリーン7であり、該銅錯体化合物の含有量が、結晶性ポリエステルと非晶質ポリエステルの総量100重量部に対して0.05〜1.5重量部であるイエロートナー。
- 結晶性ポリエステルと非晶質ポリエステルの重量比(結晶性ポリエステル/非晶質ポリエステル)が、3/97〜40/60である請求項1記載のイエロートナー。
- 請求項1又は2記載のイエロートナーの製造方法であって、結晶性ポリエステル、非晶質ポリエステル、イエロー着色剤、及びC.I.ピグメントグリーン7を含有したトナー原料を、該結晶性ポリエステルの融点+5℃以上の温度で溶融混練する工程を含むイエロートナーの製造方法。
- 請求項1又は2記載のイエロートナーを現像する工程を有する、カラー画像形成方法。
- 結晶性ポリエステル、非晶質ポリエステル、マゼンタ着色剤、及び銅錯体化合物を含有してなるマゼンタトナーであって、前記銅錯体化合物がC.I.ピグメントグリーン7であり、該銅錯体化合物の含有量が、結晶性ポリエステルと非晶質ポリエステルの総量100重量部に対して0.05〜1.5重量部であるマゼンタトナー。
- 結晶性ポリエステルと非晶質ポリエステルの重量比(結晶性ポリエステル/非晶質ポリエステル)が、3/97〜40/60である請求項5記載のマゼンタトナー。
- 請求項5又は6記載のマゼンタトナーの製造方法であって、結晶性ポリエステル、非晶質ポリエステル、マゼンタ着色剤、及びC.I.ピグメントグリーン7を含有したトナー原料を、該結晶性ポリエステルの融点+5℃以上の温度で溶融混練する工程を含むマゼンタトナーの製造方法。
- 請求項5又は6記載のマゼンタトナーを現像する工程を有する、カラー画像形成方法。
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