JP4845412B2 - 記録ヘッド、記録ヘッドカートリッジ、記録装置 - Google Patents

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Description

本発明は、記録ヘッド、記録ヘッドカートリッジ、記録装置、記録ヘッドの素子基体に関し、より詳細には、記録ヘッドの各記録素子へ電気エネルギーを供給する駆動回路の電圧制御に関するものである。
近年パーソナルコンピュータの普及に伴い、家庭においても気軽に文書を作成したり、またデジタルカメラなどで画像を撮影したりする機会が増えている。
そしてこれらの文書や画像を記録するのに用いられるプリンタとして、インクジェット方式のプリンタが、ランニングコストが安く、カラー記録が容易であり、静粛性に富み、また記録画像の高精細な点などが利点となって広く普及している。
特に最近では、デジタルカメラの高解像度化に伴って、写真画質と呼ばれるような高解像度かつ高画質での記録が可能なように、吐出されるインク液滴の容量(サイズ)が一層小さくなり、例えば2pl以下のようなものまで出てきている。
このような小サイズの液滴で高画質の画像を記録する場合には、以前にも増してその吐出される液滴の容量(液滴量)のばらつきを無くし、液滴量を安定化させることが写真画質での画像記録には不可欠となっている。
例えば、ヒータ(発熱抵抗体)などの電気熱変換素子を用いて熱エネルギーによってインクを吐出し、半導体製造プロセスによって製造される記録ヘッドにおいて、液滴の容量のばらつきはその要因に応じて、以下の3つに大別される。
第1に、記録ヘッドの製造プロセスに起因するばらつきがあり、これは、同一基板内、同一ロット内、ロット間のすべてにおけるばらつきを含んでいる。具体的には、
・ヒータ抵抗値のばらつき
・ヒータへの通電を制御するスイッチ素子のオン電圧のばらつき
・ヒータ保護膜の厚さのばらつき、などが知られている。
第2に、温度変化に起因するばらつきがあり、具体的には、
・インクの粘度変化
・ヒータ抵抗値の変化
・ヒータへの通電を制御するスイッチ素子のオン電圧の変化、などが知られている。
第3に、記録画像により同時に駆動される記録素子(ノズル又はヒータ)の数に起因するばらつきがあり、具体的には、
・共通配線抵抗分の電圧降下によるばらつき、などが知られている。
液滴量のばらつきを無くすために、以上のような液滴のばらつきの各要因に対処すべく、従来よりいくつかの方法が提案されている。
第1の製造プロセスに起因するばらつきに対しては、記録ヘッドに印加する電圧を変化させながら実際に記録を行い、記録された文字や画像のかすれ具合を見ながら、かすれなくなる電圧を記憶し、使用時にはその電圧で記録ヘッドを駆動させることにより、その影響をなくすことが実用化されている。
第2の温度変化に起因するばらつきに対しては、記録ヘッド内に温度を検出する手段を設けて、検出された温度に応じて駆動電圧や駆動パルスの時間を調整することによりヒータが発生するエネルギーを調整することにより、その影響をなくすことが実用化されている。
そして、第3の同時に駆動される記録素子の数に起因するばらつきに対しては、次に挙げるような3種類の解決手法が知られている。
第1の手法は、特開平10−250133号公報に記載されているように、記録ヘッドと該記録ヘッドへエネルギーを供給する電源ユニットとの間に、可変抵抗素子を入れて、同時に駆動されるヒータ数に応じて可変抵抗素子の抵抗値を変化させることにより液滴量を安定化させる。図7は、本従来例の回路を示す図である。図中右側が記録ヘッドの内部回路であり、71で示す部分が可変抵抗として機能する回路である。
第2の手法は、特開2001−058412号公報に記載されているように、第1の手法における可変抵抗素子の代わりにシリーズレギュレータを用いる所定電圧発生回路を設けて、制御信号に応じた電圧をヒータへ供給するものである。図8は、本従来例の回路を示した図である。(a)は記録ヘッドの内部回路を示し、(b)が所定電圧発生回路81の回路を示している。
第3の手法は、特開2001−162801号公報に記載されているように、ヒータに印加される電圧が基準電圧と等しくなるように誤差増幅器を動作させ、ヒータ駆動用のスイッチが非飽和動作となるように駆動電圧を制御することにより液滴量を安定化させる。図9は本従来例の電圧制御回路の構成を示している。91および92は基準電圧VREFが入力される誤差増幅であり、93はスイッチをそれぞれ示している。
以上のように、同時に駆動される記録素子の数に起因するばらつきを抑制するためには、記録素子(ヒータ:抵抗体)に印加される電圧を安定化させることが、重要である。
特に、記録素子として抵抗体などのヒータを用い、ヒータにパルス状の信号を通電することにより電気エネルギーを熱エネルギーに変換し、インクが充填されたノズル内に配置されたヒータ表面に急激な膜沸騰を起こさせ、その熱エネルギーで発生した気泡によりノズル内のインクを吐出させるインクジェット方式では、ヒータに印加される電気エネルギーを安定化させることが一層望まれている。
特開平10−250133号公報 特開2001−058412号公報 特開2001−162801号公報
上記で例示した、従来例における同時に駆動されるヒータの数に起因するインク液滴量のばらつきをなくす手法では、以下に挙げる様な欠点がある。
すなわち、第1の手法では、高密度化や多ノズル化、高速化が進むにつれて、記録ヘッドに供給する電流も増えるが、このような構成では可変抵抗素子を流れる電流値が数Aにもなることがあり、可変抵抗素子における損失が大きくなる。
第2の手法で用いるシリーズレギュレータでも同様に、多数の記録素子へのエネルギー供給をまとめて行うため損失が大きくなる。また、フィードバック制御を用いるため、過渡的な応答特性により急激な電圧変化に対してリンギングを起こしたりして安定性に欠けることがある。
第3の手法では、ヒータの数と同数の誤差増幅器が必要となるため、記録素子の数が増大すると回路規模が大きくなってしまう。
以上の説明では、記録素子としてヒータを用いるインクジェット方式について説明したが、このような同時に駆動される記録素子の数の変化に起因する課題は、複数の記録素子を有する記録ヘッドを用いて記録を行う記録装置であれば、他の方式の記録装置にも共通の課題である。
本発明は以上のような状況に鑑みてなされたものであり、同時に駆動される記録素子の数が変化しても各記録素子に供給する電圧を安定化させることを目的とする。
上記目的を達成する本発明の一態様としての記録ヘッドは、複数の記録素子を備えた記録ヘッドであって、
該記録ヘッドに入力される駆動タイミングを規定するパルス信号と、同時に駆動する記録素子の数に対応する設定信号とに基づいて各記録素子に電圧を印加する駆動回路を備え、
前記駆動回路が、
エミッタフォロワ型のスイッチ回路を備え、前記スイッチ回路の制御電極に入力される信号に基づいて記録素子への電圧印加の制御を行う制御手段と、
前記設定信号の値に応じた設定電圧を発生する設定電圧発生手段と、
トランジスタを用いたカレントミラー回路を備え、前記パルス信号のハイレベルに対応し前記設定電圧よりも高い第1電圧と、前記パルス信号のローレベルに対応し前記設定電圧よりも低い第2電圧のいずれか一方を基準電圧として発生する基準電圧発生手段と、
前記設定電圧と前記基準電圧とを入力し、それらのうちのいずれか低い方の電圧に基づく信号を前記制御電極へ供給する電圧供給手段と
を含み、
前記設定電圧発生手段と前記基準電圧発生手段と前記電圧供給手段と前記記録素子は、共通のグランドに接続されており、前記第2電圧は、前記共通のグランドの電位であることを特徴とする。
すなわち、本発明では、複数の記録素子を備え、該記録ヘッドに入力される駆動タイミングを規定するパルス信号と、同時に駆動する記録素子の数に対応する設定信号とに基づいて各記録素子に電圧を印加する駆動回路を有する記録ヘッドにおいて、駆動回路に、設定信号の値に応じた設定電圧を発生する設定電圧発生手段を設ける。
このようにすると、同時に駆動される記録素子の数に関連した情報を設定信号として入力するようにすれば、各記録素子に印加する電圧を同時に駆動される記録素子の数が変動した場合においても一定となるように設定することができる。
従って、同時に駆動される記録素子の数に起因する記録状態のばらつきをなくすことが可能となり、記録画像の品質を向上させることができる。
上記目的を達成する本発明の別の態様としては、上記の記録ヘッドと該記録ヘッドへ供給されるインクを収容するインクタンクとからなる記録ヘッドカートリッジ、上記の記録ヘッドを用いて記録を行う記録装置、上記の記録ヘッドの素子基体などがある。
本発明によれば、同時に駆動される記録素子の数に関連した情報を設定信号として入力するようにすれば、各記録素子に印加する所定の電圧を同時に駆動される記録素子の数が変動した場合においても一定となるように設定することができる。
従って、同時に駆動される記録素子の数に起因する記録状態のばらつきをなくすことが可能となり、記録画像の品質を向上させることができる。
また、各記録素子に印加する電圧をより短時間で変えることが可能となるので、従来時間軸方向にPWM制御して時間を延ばしていた駆動パルス時間分、駆動時間を詰めることが可能となり、より高速に記録することが可能となる。
以下に、添付図面を参照して、本発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、以下の実施形態に記載されている構成要素はあくまで例示であり、本発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
以下に説明する実施形態では、熱エネルギーを利用してインクを吐出する記録ヘッドを例に挙げて説明する。
なお、この明細書において、「記録」(「プリント」という場合もある)とは、文字、図形等有意の情報を形成する場合のみならず、有意無意を問わず、また人間が視覚で知覚し得るように顕在化したものであるか否かを問わず、広く記録媒体上に画像、模様、パターン等を形成する、または媒体の加工を行う場合も表すものとする。
また、「記録媒体」とは、一般的な記録装置で用いられる紙のみならず、広く、布、プラスチック・フィルム、金属板、ガラス、セラミックス、木材、皮革等、インクを受容可能なものも表すものとする。
さらに、「インク」(「液体」と言う場合もある)とは、上記「記録(プリント)」の定義と同様広く解釈されるべきもので、記録媒体上に付与されることによって、画像、模様、パターン等の形成または記録媒体の加工、或いはインクの処理(例えば記録媒体に付与されるインク中の色剤の凝固または不溶化)に供され得る液体を表すものとする。
またさらに、「記録素子」(「ノズル」と言う場合もある)とは、特にことわらない限り吐出口ないしこれに連通する液路およびインク吐出に利用されるエネルギーを発生する素子を総括して言うものとする。
本明細書においては、記録素子は電気的にはエネルギー発生素子(ヒータ)と等価であり、その機械的構成としては吐出口及び液路を含むものと理解されたい。
始めに、本発明による記録ヘッドを用いて記録を行うインクジェット記録装置について、図5及び図6を参照して説明する。
<インクジェット記録装置の説明>
図5は本発明に係る記録ヘッドを用いて記録を行うインクジェット記録装置の構成の概要を示す外観斜視図である。
図5に示すように、インクジェット記録装置(以下、記録装置という)は、インクジェット方式に従ってインクを吐出して記録を行なう記録ヘッド103を搭載したキャリッジ102にキャリッジモータM1によって発生する駆動力を伝達機構104より伝え、キャリッジ102を矢印A方向に往復移動させるとともに、例えば、記録紙などの記録媒体Pを給紙機構105を介して給紙し、記録位置まで搬送し、その記録位置において記録ヘッド103から記録媒体Pにインクを吐出することで記録を行なう。
また、記録ヘッド103の状態を良好に維持するためにキャリッジ102を回復装置110の位置まで移動させ、間欠的に記録ヘッド103の吐出回復処理を行う。
記録装置のキャリッジ102には記録ヘッド103を搭載するのみならず、記録ヘッド103に供給するインクを貯留するインクカートリッジ106を装着する。インクカートリッジ106はキャリッジ2に対して着脱自在になっている。
図5に示した記録装置はカラー記録が可能であり、そのためにキャリッジ102にはマゼンタ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)、ブラック(K)のインクを夫々、収容した4つのインクカートリッジを搭載している。これら4つのインクカートリッジは夫々独立に着脱可能である。
さて、キャリッジ102と記録ヘッド103とは、両部材の接合面が適正に接触されて所要の電気的接続を達成維持できるようになっている。記録ヘッド103は、記録信号に応じてエネルギーを印加することにより、複数の吐出口(ノズル)からインクを選択的に吐出して記録する。特に、この実施形態の記録ヘッド103は、熱エネルギーを利用してインクを吐出するインクジェット方式を採用し、熱エネルギーを発生するために電気熱変換体(ヒータ)を備え、その電気熱変換体に印加される電気エネルギーが熱エネルギーへと変換され、その熱エネルギーをインクに与えることにより生じる膜沸騰による気泡の成長、収縮によって生じる圧力変化を利用して、吐出口よりインクを吐出させる。この電気熱変換体は各吐出口のそれぞれに対応して設けられ、記録信号に応じて対応する電気熱変換体にパルス電圧を印加することによって対応する吐出口からインクを吐出する。
図5に示されているように、キャリッジ102はキャリッジモータM1の駆動力を伝達する伝達機構104の駆動ベルト107の一部に連結されており、ガイドシャフト113に沿って矢印A方向に摺動自在に案内支持されるようになっている。従って、キャリッジ102は、キャリッジモータM1の正転及び逆転によってガイドシャフト113に沿って往復移動する。また、キャリッジ102の移動方向(矢印A方向)に沿ってキャリッジ102の絶対位置を示すためのスケール108が備えられている。この実施形態では、スケール108は透明なPETフィルムに必要なピッチで黒色のバーを印刷したものを用いており、その一方はシャーシ109に固着され、他方は板バネ(不図示)で支持されている。
また、記録装置には、記録ヘッド103の吐出口(不図示)が形成された吐出口面に対向してプラテン(不図示)が設けられており、キャリッジモータM1の駆動力によって記録ヘッド103を搭載したキャリッジ102が往復移動されると同時に、記録ヘッド103に記録信号を与えてインクを吐出することによって、プラテン上に搬送された記録媒体Pの全幅にわたって記録が行われる。
さらに、図5において、114は記録媒体Pを搬送するために搬送モータM2によって駆動される搬送ローラ、115はバネ(不図示)により記録媒体Pを搬送ローラ114に当接するピンチローラ、116はピンチローラ115を回転自在に支持するピンチローラホルダ、117は搬送ローラ114の一端に固着された搬送ローラギアである。そして、搬送ローラギア117に中間ギア(不図示)を介して伝達された搬送モータM2の回転により、搬送ローラ114が駆動される。
またさらに、120は記録ヘッド103によって画像が形成された記録媒体Pを記録装置外ヘ排出するための排出ローラであり、搬送モータM2の回転が伝達されることで駆動されるようになっている。なお、排出ローラ120は記録媒体Pをバネ(不図示)により圧接する拍車ローラ(不図示)により当接する。122は拍車ローラを回転自在に支持する拍車ホルダである。
またさらに、記録装置には、図5に示されているように、記録ヘッド103を搭載するキャリッジ102の記録動作のための往復運動の範囲外(記録領域外)の所望位置(例えば、ホームポジションに対応する位置)に、記録ヘッド103の吐出不良を回復するための回復装置110が配設されている。
回復装置110は、記録ヘッド103の吐出口面をキャッピングするキャッピング機構111と記録ヘッド103の吐出口面をクリーニングするワイピング機構112を備えており、キャッピング機構111による吐出口面のキャッピングに連動して回復装置内の吸引手段(吸引ポンプ等)により吐出口からインクを強制的に排出させ、それによって、記録ヘッド103のインク流路内の粘度の増したインクや気泡等を除去するなどの吐出回復処理を行う。
また、非記録動作時等には、記録ヘッド103の吐出口面をキャッピング機構111によりキャッピングすることによって、記録ヘッド103を保護するとともにインクの蒸発や乾燥を防止することができる。一方、ワイピング機構112はキャッピング機構111の近傍に配され、記録ヘッド103の吐出口面に付着したインク液滴を拭き取るようになっている。
これらキャッピング機構111及びワイピング機構112により、記録ヘッド103のインク吐出状態を正常に保つことが可能となっている。
<インクジェット記録装置の制御構成>
図6は図5に示した記録装置の制御構成を示すブロック図である。
図6に示すように、コントローラ600は、MPU601、後述する制御シーケンスに対応したプログラム、所要のテーブル、その他の固定データを格納したROM602、キャリッジモータM1の制御、搬送モータM2の制御、及び、記録ヘッド103の制御のための制御信号を生成する特殊用途集積回路(ASIC)603、画像データの展開領域やプログラム実行のための作業用領域等を設けたRAM604、MPU601、ASIC603、RAM604を相互に接続してデータの授受を行うシステムバス605、以下に説明するセンサ群からのアナログ信号を入力してA/D変換し、デジタル信号をMPU601に供給するA/D変換器606などで構成される。
また、図6において、610は画像データの供給源となるコンピュータ(或いは、画像読取り用のリーダやデジタルカメラなど)でありホスト装置と総称される。ホスト装置610と記録装置1との間ではインタフェース(I/F)611を介して画像データ、コマンド、ステータス信号等を送受信する。
さらに、620はスイッチ群であり、電源スイッチ621、プリント開始を指令するためのプリントスイッチ622、及び記録ヘッド103のインク吐出性能を良好な状態に維持するための処理(回復処理)の起動を指示するための回復スイッチ623など、操作者による指令入力を受けるためのスイッチから構成される。630はホームポジションを検出するためのフォトカプラなどの位置センサ631、環境温度を検出するために記録装置の適宜の箇所に設けられた温度センサ632等から構成される装置状態を検出するためのセンサ群である。
さらに、640はキャリッジ2を矢印A方向に往復走査させるためのキャリッジモータM1を駆動させるキャリッジモータドライバ、642は記録媒体Pを搬送するための搬送モータM2を駆動させる搬送モータドライバである。
ASIC603は、記録ヘッド103による記録走査の際に、RAM602の記憶領域に直接アクセスしながら記録ヘッドに対して、クロック信号に同期して記録すべき画像データに応じて駆動すべき記録素子(ヒータ)を選択するためのデータ(DATA)をシリアルで転送すると共に、駆動タイミングを決定するパルス信号(駆動パルス)を供給する。
記録装置本体から記録ヘッドへ供給される信号としては、ロジック回路用の駆動電圧、ヒータの駆動電圧、画像データに対応したデータ信号、データの転送タイミングを決定するクロック信号、駆動するブロックを指定する信号、ヒータの駆動タイミングを決定する駆動パルス信号、ヒータの同時駆動数に対応したnビットの補正信号(後述)等がある。
<第1の実施形態>
図1は、上記で説明したようなインクジェット記録装置で用いられる、本発明に係る記録ヘッドの第1の実施形態における駆動回路の構成を示すブロック図である。なおこの図は、本発明の説明に必要な部分を除いて簡略化されている。例えば、ロジック系の配線などは煩雑になって見づらくなるため省略している。
同図において、4は記録素子であるヒータ抵抗体Rであり、3はヒータを駆動するドライブNPNトランジスタ(Q6)である。1は設定電圧(Vset)発生手段であり、2はPNPトランジスタQ3及びPNPトランジスタQ4で構成されるローレベル優先回路である。
10で示す回路は記録素子駆動手段であり、設定電圧発生手段1と、抵抗Rと、Q3及びQ4から構成されたローレベル優先回路2と、ドライブNPNトランジスタ3と、記録素子のヒータ抵抗体4とから構成される。以降、この記録素子駆動手段10を説明の便宜上、基本セルとも呼ぶことにする。
また、5は定電流源であり、ローレベル優先回路2とドライブNPNトランジスタ3へ動作に必要な電流を供給している。
図1における、記録ヘッド駆動回路の動作について説明する。
まず、記録装置本体(ASIC603)から記録素子の数に対応した画像データがクロック信号に同期してシリアルで送信され、不図示のシフトレジスタに格納されラッチに保持された後に、ノズル駆動のタイミングを決める駆動パルスが入力される。この信号は、たとえば3.3Vの論理レベルで入力され、NPNトランジスタQ5のベースに入力される。以下、この駆動パルスがハイレベルでG5がオンする場合(1)と、駆動パルスがローレベルでQ5がオフする場合(2)の動作について説明する。
(1)Q5がオンの場合
駆動パルスがハイレベルとなるとNPNトランジスタQ5がオンして電流が流れる。この電流は、コレクタ−ベース間をショートしてダイオード接続されたPNPトランジスタQ1とベースが共通に接続されたPNPトランジスタQ2で構成されたカレントミラー回路で折り返され、PNPトランジスタQ3のベースとGND2の間に接続されている抵抗Rに電流IENBを供給する。
このIENBが抵抗Rを流れることにより、抵抗Rの両端にVINなる電位差が生じる。このように電位差VINは、Q5のベースに入力される駆動パルスがハイレベルのときに発生し、その値は、設定電圧発生手段1で発生する電圧であるVsetよりも高い電圧に設定されている。すなわち予め、Vset<VINとなるような電流IENBが流れるように設計されている。
するとこのときローレベル優先回路2を構成するPNPトランジスタQ3とPNPトランジスタQ4は、互いのエミッタ及びコレクタが共通に接続されており、前述のようにVset<VINとなることから、PNPトランジスタQ3がオフ状態になり、PNPトランジスタQ4がオン状態になる。
このとき、PNPトランジスタQ4と定電流源5は、所謂エミッタフォロワ回路となり、設定電圧発生手段1で設定された電圧Vsetに、PNPトランジスタQ4のベース−エミッタ間電圧VBEを加えた電圧値で、ドライブNPNトランジスタ3(Q6)のベースをドライブする。
Q6もエミッタフォロワ回路なので、今度はベース−エミッタ間電圧VBEを減じた電圧値が出力されることとなり、その結果、記録素子であるヒータ抵抗4(RH)には、設定電圧発生手段1から発生された電圧値であるVsetが印加されることになる。
(2)Q5がオフの場合
次に、駆動パルスがローレベルとなると今度は、NPNトランジスタQ5がオフして電流が流れない。このため、Q1とQ2で構成されるカレントミラー回路にも電流が流れないので、抵抗Rには電流IENBが流れず、その両端にも電位差が生じない。
従ってPNPトランジスタのQ3のベース電位はGND電位となり、VIN=0である。
すると今度は、ローレベル優先回路2を構成するPNPトランジスタQ3とPNPトランジスタQ4は、Vset>0であるので、PNPトランジスタQ3がオン状態となり、PNPトランジスタQ4がオフ状態になる。
このとき、PNPトランジスタQ3には定電流源5からの電流が流れ込み、Q3のコレクタ−エミッタ間の電圧はほぼVBEと等しい電圧となり、ドライブNPNトランジスタ3(Q6)のベースをドライブするが、大半の電流はQ3を流れてしまうため、Q6のベースに流れる電流は少なくなり、しかもエミッタフォロワ回路なので、今度はベース−エミッタ間電圧VBEを減じた電圧値がヒータ抵抗4(RH)に出力されることとなり、その結果、記録素子であるヒータ抵抗4(RH)に印加される電圧は0ボルト、すなわち電流は流れないこととなる。
以上説明したように本実施形態では、ローレベル優先回路2を設けることによって、Q5に入力される駆動パルスは、駆動の時間(タイミング及び期間)を決定するだけとなり、ヒータ抵抗体4を駆動する電圧値は、設定電圧発生手段1で発生される電圧Vsetと等しくなる。従って、ヒータ抵抗体4を駆動するエネルギーは設定電圧Vsetと駆動パルスがオンとなる期間で制御することが可能となる。
図2は、本実施形態における設定電圧発生手段1の一構成例を示す回路図である。
同図において、21は、バンドギャップレファレンス回路。22は、デジタル−アナログコンバータ(以下DACと略す。)であり、これらの回路の中身については、公知の技術を利用できるのでここでは詳述しない。
定電流源1は、バンドギャップレファレンス回路21に、定電流源2は、Q21、Q22、Q23、Q24で構成される差動アンプに、定電流源3は、DAC22に回路動作に必要な電流をそれぞれ供給するバイアス電源として動作する。
実際には、定電流源1と定電流源3は、PNPトランジスタのバイアス回路(図示せず)とのカレントミラー回路で、また定電流源2は、NPNトランジスタのバイアス回路(図示せず)とのカレントミラー回路で構成される。
この設定電圧発生手段1の動作を説明すると、バンドギャップレファレンス回路21は、温度係数が十分補償された基準電圧、例えば1.25Vを生成する。そして、前述したQ21、Q22、Q23、Q24で構成される差動アンプの非反転入力であるQ24のベースに、この1.25Vが印加される。
このとき、本実施形態の設定電圧発生手段では、図示されたように、差動アンプの出力段であるQ25のエミッタから抵抗19Rと抵抗Rで分圧された点から、差動アンプの反転入力であるQ23のベースに負帰還が掛けられている。ここで抵抗19Rと抵抗Rは、抵抗値の比を表しており、抵抗19Rは、抵抗Rの19倍の値を設定してある。
このように回路を構成することにより、差動アンプのイマジナリーショートの性質により、Q24とQ23のベース電圧が等しくなるように負帰還が掛かるため、Q25のエミッタの出力電圧として、バンドギャップレファレンス回路21の出力電圧である1.25Vの20倍、即ちこの例では25Vが発生されることとなる。
従って、このような構成において、抵抗19Rの値を所望の電圧に応じて設定してやれば、DAC22には、任意の基準電圧を供給することが可能である。
この温度補償された基準電圧をDAC22に供給し、記録装置本体の制御部(ASIC603)から、ヒータの同時駆動数に応じた補正電圧を表すnビットのデジタルデータを受信し、このnビットデータの値に従って、設定電圧VsetをDAC22の変換速度である数十nsecのオーダーで更新することが可能となる。
即ち、記録装置本体から、記録画像に応じて時々刻々と(通常1μs〜2μs程度のオーダーで)変化する、同時に駆動させるヒータ抵抗体4の数に応じて送出されるnビットのデジタルデータで表される補正電圧により、2の段階でDACに与えられる基準電圧を変化させることができ、ヒータ抵抗体4には、いつでも補正された安定した電圧を印加することが可能となる。
以上述べたように、本実施形態では図1と図2に記載した回路ブロック構成をとることで電気回路として、記録画像に応じて時々刻々と(通常1μs〜2μs程度のオーダーで)変化する、同時に駆動されるヒータ抵抗体4の数(以下、同時駆動数とも呼ぶ)に起因して生じる共通配線抵抗分の電圧降下を補正することが可能となる。
以上、本実施形態について図1と図2を参照して、記録装置本体から送出された補正電圧値のデジタルデータに応じて高速(DACの変換速度と同等)にヒータ抵抗体4に安定に電圧を印加できる構成の基本ブロックについて説明したが、次に、この構成を実際の記録ヘッドに適用し、実質的にヒータ抵抗体4に安定した電圧を供給するための具体的な手段について説明する。
実質的にヒータ抵抗体4に安定した電圧を供給するためには、記録ヘッドのヒータ、記録素子駆動手段及び各種ロジック回路等が半導体製造プロセスによって形成される半導体等の素子基体(チップ)内の配線抵抗や各ブロックの基準電圧の取り方、すなわちGND点の取り方が重要なポイントとなる。
図3は、本実施形態を記録ヘッドのチップの1ブロックに適用した場合の、ブロック内での各種配線とGND点の取り方を表すブロック図である。
また図4は、本実施形態を記録ヘッドの複数(n)ブロックに適用した、記録ヘッドのチップ内のブロック間の各種配線とGND点の取り方を表したブロック結線図である。
なお図3及び図4は、本発明の説明に必要な部分を除いて簡略化されており、電源供給ラインを中心に書いてあるため、一部ロジック系の配線については省略してある。
以下これらの図面を用いて、本実施形態を記録ヘッドのチップに適用するする場合に留意すべき配線の引き回しとGND点について説明する。
図3において、301は設定電圧発生手段であり、302は、チップ内でn個に分割された、各々k個の基本セル10で構成されるブロックを表しており、ここでは1番めのブロックを表している。
303は、図1において、Q1、Q2、Q5から構成される駆動パルスをレベル変換する回路を、1ブロック分(k個)含む回路郡である。
図の下部に示すドライブロジック部304は、記録装置本体(ASIC603)から送信された画像データ、ブロック指定信号及び駆動パルス信号から、実際の駆動データ(各ヒータの駆動信号)を生成する論理回路であり、305は、定電流源を供給するカレントミラー対、306は、302内の各ヒータ抵抗体4に供給する電圧を決めるローレベル優先回路2にバイアス電流を供給する定電流源であり、310は、図1における基本セル10に対応している。
図4では図3と同じ部分を同じ参照符号で示しており、301は設定電圧発生手段を表し、302は、k個の基本セル310で構成されるブロックを表しており、#の次の数字がブロック番号を示している。
図3及び図4において、アルファベットA〜Eを楕円で囲んだ符号で示すライン(以下、単にラインA〜ラインEとも呼ぶ)は、同じアルファベットで示された配線部分が互いに「等抵抗配線」であることを示している。すなわち、各ラインAは、ブロック302内のk個の各基本セル310から、ブロック毎に1点設けられる供給ポイントであるVsetn(図3においては、Vset1)の端子又はパターンのポイントまで、等しい配線抵抗値になるように配線されている。
そして、n個の各ブロックから設定電圧発生手段301までは、配線抵抗が等しいラインEで配線されており、設定電圧発生手段301の出力と一点で共通に接続されている。
以下同様に、ラインBは、n個の各基本セル310のGND点(図1におけるGND2に相当する)からブロック毎に共通のGNDポイントであるBGn端子(図3においては、BG1端子)までのライン(パターン)が、いずれも等しい配線抵抗値になるように配線されている。
また、図4においてn個の各ブロックと記録ヘッドのチップのGND供給端子HGNDと電源供給端子VHまでの配線、及びVset発生手段との配線は、C、D、Eの各ラインで表してある。このように、各ブロックとGND供給端子HGNDと電源供給端子VHとの配線も、共通のポイントから分岐し、各ブロックまで等しい配線抵抗値となるように配線されている。
図3および図4において、アルファベットを楕円で囲んだ符号がないラインは、配線抵抗の影響が少ないので、特に互いの配線抵抗が等しくなるように配線しなくてもよいラインである。なお、ここでは、配線抵抗値の値については、必要な値にするべきであって、相対的な精度を合わせる必要がないということに留意すべきである。
以上のような構成において、所定方向に複数の記録素子が配列された記録ヘッドを記録素子の配列方向を交差する方向に走査して記録していく、シリアル型の記録装置では、記録ヘッドの記録素子(ヒータ)内をn個のブロックに分割して時分割で駆動する方式は従来から知られている。
すなわち、ドライブロジック部304は、記録装置本体からの画像データ及び駆動パルスを受けて、駆動すべきヒータ抵抗体4にパルス信号を供給するが、同一ブロック内では同じタイミングで複数のヒータ抵抗体4が通電されることはなく、同じタイミングで通電される可能性があるのは、他のブロック内にある同じ番号の基本セル内にあるヒータ抵抗体4である。すなわち、たとえば各ブロックにあるk番目の基本セルは、画像データによっては、同じタイミングで駆動されるということである。従って、図3及び図4に示した構成の記録ヘッドにおいては、同時駆動数は、画像データに応じて、0個から最大k個まで変化する。
この変化による電圧降下ΔVdropは、最大で
ΔVdrop=k×IRH×共通配線抵抗成分
となる。但し、IRHは一つのヒータ抵抗体RHに流れるヒータ電流である。
そしてkの値が、画像データに応じて時々刻々と変化するため、これがヒータ抵抗体4に印加される電圧値を変化させて、インクの吐出量を変化させる原因となり、記録画像に影響を及ぼすのである。
ところで、図3及び図4において、ラインA〜Eをそれぞれ等抵抗配線とすることにより、すべての基本セルに必要な電圧は、記録ヘッドのチップ内では、同時駆動数が変化しても、設定電圧発生手段のGND電位に影響を与えることは無く、設定電圧発生手段によって設定された電圧Vsetで駆動される。また同時に駆動されるヒータ抵抗体への配線抵抗は、ラインBとラインCを通って、大元である共通のHGND点まで戻るので、同時駆動されるノズルのヒータ抵抗相互間の電圧降下は等しくなりヒータ抵抗間で相互にばらつくということはない。
また、HGNDまでの共通配線による電圧降下分については、Vset発生手段の基準となるHGNDの電位が、上記の式で表される電圧降下ΔVdrop分だけ変動することになるが、HGNDの電位が変動しても、相対的にGND電位が動くだけで、ヒータ抵抗体は、設定電圧発生手段で発生した設定電圧Vsetから、固定された配線抵抗(ラインBとラインCの配線抵抗分)による1つのヒータ抵抗分の電流IRHにより発生する電圧降下分を引いた値で駆動されることとなる。これは、同時吐出数kには影響しない。
また、すでに説明したように、ヒータ抵抗体4を駆動する電圧は、ドライブNPNトランジスタ3のエミッタ電位(この場合設定電圧Vset)で決定されるため、基本セル10内のドライブNPNトランジスタ3のコレクタ側の電位は、定電流源5が安定に動作できる電圧の範囲内で変動してもかまわない。
すなわち電源供給側の配線については、配線抵抗が等しくなくても影響が少ない。このため図3においては、ブロック内の配線は、等抵抗配線としていない。記録ヘッドのチップ内では比較的ブロック間の配線は長くなるので、等抵抗配線としている。
以上のように本実施形態によれば、配線による電圧降下分までを考慮した構成としているため、実質的に、μsecオーダーの同時駆動数が変化しても安定した設定電圧Vsetでヒータ抵抗4を駆動することが可能となる。従って、同時駆動数に関わらず各ヒータの吐出性能が一定となり、記録画質が向上する。加えて、設定電圧Vsetの切り替えに要する時間がDACの動作時間と略同等のオーダーとなるので、駆動周波数を一層向上させて記録速度を向上させることが可能となる。
<第2の実施の形態>
以下、本発明に係る記録ヘッドの第2の実施形態について説明する、以下では、第1の実施形態と同様な部分については説明を省略し、第2の実施形態の特徴的な部分を中心に説明する。
第1の実施形態においては、画像データに応じて変化する同時駆動数に関わらず安定した設定電圧Vsetでヒータ抵抗4を駆動して、吐出性能を安定化させるように設定電圧発生手段を設けている。
第2の実施形態においては、設定電圧発生手段によってヒータ抵抗に印加する電圧を積極的に制御して、ノズルからの吐出量、すなわちインクで形成されるドットの大きさを変えるものである。
すなわち、第2の実施形態では、大きなインク液滴を吐出させるときには設定電圧Vsetを高く設定し、小さなインク液滴を吐出させるときには設定電圧Vsetを低く設定する。
このような制御は、本発明によるローレベル優先回路2と設定電圧発生手段1によってμsecオーダーでの設定電圧の変更が提供されたことにより可能となった。
第2の実施形態によれば、同じノズルから吐出するインク滴のサイズ(容量)を正確に制御することができるため、例えば、従来小さなインク滴を用いて数回に分けて形成していた画素を大きなインク滴を用いて少ない回数で形成できるようになるため、小さなインク滴を用いる高解像度の画像についても記録速度を向上させることが可能となる。
<その他の実施形態>
なお実施形態における回路では、バイポーラトランジスタを用いた回路を説明したが、PNPトランジスタをPチャネルMOSトランジスタ、NPNトランジスタをNチャネルMOSトランジスタに置き換えた構成としてもよく、上記実施形態と同様の効果が得られる。
またそれぞれのトランジスタ特性の長所を取り入れて、Bi−CMOSプロセスで作成しても良い。
更に、電気的双対性を考慮し、GND基準を電源基準に入れ替えて、駆動パルス入力の論理を負論理に、NPNトランジスタとPNPトランジスタを入れ替えたような構成としも上記実施形態と同様の効果が期待できる。
本発明は、上記の実施形態で説明した記録ヘッドによって記録を行う記録装置だけでなく、上記の実施形態で説明した記録ヘッド自体、記録ヘッドを構成する記録ヘッド素子基体(チップ)、あるいは記録ヘッドとインクタンクとが一体化された記録カートリッジも本発明の範囲に含まれる。
また、上記の実施形態では、記録素子としてヒータを用いるインクジェット方式について説明したが、このような同時に駆動される記録素子の数の変化に起因する課題は、複数の記録素子を有する記録ヘッドを用いて記録を行う記録装置であれば、他の方式の記録装置にも適用できる。
さらに加えて、本発明に係る記録装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の画像出力端末として一体または別体に設けられるものの他、リーダ等と組み合わせた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシミリ装置、或いはそれらの機能を併せ持つ複合機の形態を取るものであっても良い。
本発明に係る記録ヘッドの第1の実施形態における駆動回路の構成を示すブロック図である。 第1の実施形態における設定電圧発生手段1の一構成例を示す回路図である。 第1の実施形態を記録ヘッドのチップの1ブロックに適用した場合の、ブロック内での各種配線とGND点の取り方を表すブロック図である。 第1の実施形態を記録ヘッドの複数(n)ブロックに適用した、記録ヘッドのチップ内のブロック間の各種配線とGND点の取り方を表したブロック結線図である。 本発明の代表的な実施の形態であるインクジェット記録装置の構成の概要を示す外観斜視図である。 図5の記録装置の制御回路の構成を示すブロック図である。 第1の従来例の回路を示す図である。 第2の従来例の回路を示す図である 第3の従来例の回路を示す図である
符号の説明
1、301 設定電圧発生手段
2 ローレベル優先回路
3 ドライブNPNトランジスタ
4 ヒータ抵抗体
5 定電流源
10 基本セル
21 バンドギャップレファレンス回路
22 デジタル−アナログ変換器
302 ブロック
303 1ブロック
304 ドライブロジック部
305 カレントミラー対
306 定電流源

Claims (4)

  1. 複数の記録素子を備えた記録ヘッドであって、
    該記録ヘッドに入力される駆動タイミングを規定するパルス信号と、同時に駆動する記録素子の数に対応する設定信号とに基づいて各記録素子に電圧を印加する駆動回路を備え、
    前記駆動回路が、
    エミッタフォロワ型のスイッチ回路を備え、前記スイッチ回路の制御電極に入力される信号に基づいて記録素子への電圧印加の制御を行う制御手段と、
    前記設定信号の値に応じた設定電圧を発生する設定電圧発生手段と、
    トランジスタを用いたカレントミラー回路を備え、前記パルス信号のハイレベルに対応し前記設定電圧よりも高い第1電圧と、前記パルス信号のローレベルに対応し前記設定電圧よりも低い第2電圧のいずれか一方を基準電圧として発生する基準電圧発生手段と、
    前記設定電圧と前記基準電圧とを入力し、それらのうちのいずれか低い方の電圧に基づく信号を前記制御電極へ供給する電圧供給手段と
    を含み、
    前記設定電圧発生手段と前記基準電圧発生手段と前記電圧供給手段と前記記録素子は、共通のグランドに接続されており、前記第2電圧は、前記共通のグランドの電位であることを特徴とする記録ヘッド。
  2. 前記電圧供給手段は、トランジスタを用いた差動回路を備えることを特徴とする請求項1に記載の記録ヘッド。
  3. 請求項1又は2に記載の記録ヘッドと、該記録ヘッドへ供給するインクを収容するインクタンクと、からなる記録ヘッドカートリッジ。
  4. 請求項1又は2に記載の記録ヘッドを用いて記録を行う記録装置であって、
    前記パルス信号を供給する手段と、前記設定信号を供給する手段とを備えることを特徴とする記録装置。
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