JP4845130B2 - エンジン制御装置並びに制御方法、及び鞍乗型車両 - Google Patents

エンジン制御装置並びに制御方法、及び鞍乗型車両 Download PDF

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Description

本発明は、エンジン制御装置並びに制御方法、及び鞍乗型車両に関し、特に、エンジン回転数を抑制する技術に関する。
自動二輪車等の鞍乗型車両は、一般に、エンジン回転数の過剰な上昇を抑制する装置(いわゆるレブリミッタ)を備えている。このレブリミッタは、例えば、エンジン回転数が所定以上の場合に、エンジンに失火を起こさせる制御を行うことで、エンジン回転数を抑制している。
下記特許文献1には、エンジンの負荷がどのような状態にあってもエンジンの過回転を防止することを目的として、エンジンに失火を起こさせる制御と、エンジンの点火時期を遅らせる(遅角させる)制御とを組み合わせるとともに、それぞれの制御を開始する回転数をエンジンの負荷に応じて変化させる技術が開示されている。なお、この特許文献1には、エンジンに失火を起こさせる制御を開始する回転数が、エンジンの点火時期を遅らせる制御を開始する回転数よりも高く設定されることが記載されている。
特開昭61−164077号公報
ところで、エンジンに失火を起こさせる制御を行う場合、エンジン回転数が周期的に大きく変動することになるため、このような変動がエンジンの負担となる虞がある。
本発明は、上記問題に鑑みて為されたものであり、エンジン回転数を抑制する際に、エンジン回転数の変動の幅を狭めることが可能な、エンジン制御装置並びに制御方法、及び鞍乗型車両を提供することをその目的の一つとする。
上記課題を解決するため、本発明のエンジン制御装置は、エンジンの回転数を検出する回転数検出手段と、前記エンジンの回転数が第1の回転数以上で、燃料の噴射量を減少させる燃料噴射量補正手段と、前記エンジンの回転数が前記第1の回転数よりも高い第2の回転数以上で、点火時期を遅らせる点火時期補正手段と、を備えることを特徴とする。
また、本発明のエンジンの制御方法は、エンジンの回転数を検出する回転数検出ステップと、前記エンジンの回転数が第1の回転数以上で、燃料の噴射量を減少させる燃料噴射量補正ステップと、前記エンジンの回転数が前記第1の回転数よりも高い第2の回転数以上で、点火時期を遅らせる点火時期補正ステップと、を含むことを特徴とする。
本発明の発明者は、燃料の噴射量を減少させる制御と、点火時期を遅らせる(遅角させる)制御とを比較したとき、燃料の噴射量を減少させる制御はエンジン回転数が変動する応答性が遅いこと、他方、点火時期を遅らせる制御はエンジン回転数が変動する応答性が早いこと、を見出すに至った。そこで、上記本発明では、点火時期を遅らせる制御を開始する第2の回転数を、燃料の噴射量を減少させる制御を開始する第1の回転数よりも高く設定する。これにより、第1の回転数と第2の回転数の間では、変動の応答性が遅い燃料の噴射量を減少させる制御のみによって、エンジン回転数が下降し過ぎないように保つことができる。一方で、第2の回転数以上では、変動の応答性が早い点火時期を遅らせる制御を組み合わせることで、エンジン回転数の上昇を迅速に抑制することができる。この結果、エンジン回転数が変動する幅を狭めることができる。
本発明の一態様では、前記燃料噴射量補正手段は、前記エンジンの回転数に応じて、前記燃料の噴射量を減少させる。この態様によれば、エンジン回転数を抑制する効果を、エンジン回転数に応じて発揮させることができる。
また、本発明の一態様では、前記燃料噴射量補正手段は、前記エンジンの回転数が前記第1の回転数よりも高い所定回転数以上で、前記燃料の噴射を止める。この態様によれば、燃料の噴射を止めることで、エンジン回転数を抑制する効果を更に高めることができる。
また、本発明の一態様では、前記点火時期補正手段は、前記エンジンの回転数に応じて、前記点火時期を遅らせる。この態様によれば、エンジン回転数を抑制する効果を、エンジン回転数に応じて発揮させることができる。
また、本発明の一態様では、前記エンジンは、複数の気筒を有し、前記燃料噴射量補正手段は、前記複数の気筒から、前記燃料の噴射量を減少させる1または複数の気筒を選択する。この態様によれば、エンジン回転数を抑制する効果を適正化することができる。
また、本発明の一態様では、前記エンジンは、複数の気筒を有し、前記点火時期補正手段は、前記複数の気筒から、前記点火時期を遅らせる1または複数の気筒を選択する。この態様によれば、エンジン回転数を抑制する効果を適正化することができる。
また、本発明の鞍乗型車両は、上記何れかのエンジン制御装置を備える鞍乗型車両である。鞍乗型車両は、例えば、自動二輪車(スクータを含む)、四輪バギー(全地形型車両)、スノーモービル等である。本発明によれば、エンジン回転数を抑制する際に、エンジン回転数の変動の幅を狭めることが可能な鞍乗型車両を実現することができる。
本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の鞍乗型車両の一実施形態に係る自動二輪車の外観側面図である。自動二輪車1は、車両前方(同図でFが示す方向)の下方から上方に向けて延設するフロントフォーク2を有しており、このフロントフォーク2の下端部には前輪3が軸支され、上端部にはハンドル4が取付けられている。また、ハンドル4の片側には、スロットルグリップ(図示せず)が取付けられている。フロントフォーク2の中央部からは、車両後方に向かって車体フレーム5が延設されており、この車体フレーム5の前方上部には燃料タンク6が設置され、後方上部にはシート7が設置されている。車体フレーム5の前後方向の中途部にはリヤアーム8が軸支されており、このリヤアーム8の後端部には後輪9が軸支されている。また、車体フレーム5の後端部とリヤアーム8の後端部とを掛け渡すようにサスペンション10が設置されている。
車体フレーム5のうち燃料タンク6の下方部分には、後輪9を駆動する4サイクル4気筒型のエンジン12が取付けられている。また、燃料タンク6の下方には、このエンジン12を制御する、本発明のエンジン制御装置の一実施形態に係るエンジンコントロールユニット(ECU)15が配置されている。これらエンジン12とECU15は、エンジン制御システムを構成する。また、燃料タンク6の下方にはバッテリ(図示せず)も配置されており、ECU15、およびエンジン12に含まれる噴射装置や点火装置などの各種電装装置に電力を供給する。
図2は、エンジン制御システムの全体構成例を表す図である。同図では、エンジン12に含まれるそれぞれの気筒の構成をブロック21〜24により表している。これらのブロック21〜24は、同様の構成を有するものであり、以下の説明は、全てのブロック21〜24に共通するものとする。
エンジン12に含まれる気筒(シリンダー)31の内側には、筒内を往復運動するピストン32が配置されており、このピストン32は、コンロッド33により、出力軸としてのクランクシャフト34と連結されている。シリンダー31のヘッド部分には、点火装置(イグニッション)36が設けられており、燃焼室37内の混合ガスに点火するようになっている。この点火装置36は、ECU15からの制御に応じて点火を行う。また、クランクシャフト34の近傍には、クランクシャフト34の回転角(クランク角)を検出し、クランク角を表す情報をECU15へ供給するクランク角センサ39が取付けられている。なお、このクランク角センサ39は、4つの気筒に共通して設けられる。
また、シリンダー31のヘッド部分には、吸気ポートおよび排気ポートが設けられており、吸気ポートには吸気管(吸気系)41が接続され、排気ポートには排気管(排気系)42が接続されている。吸気ポートは、吸気側カム43に連動する吸気バルブ44によって開閉され、排気ポートは、排気側カム45に連動する排気バルブ46によって開閉される。また、排気側カム45の近傍には、排気側カム45のカム角を検出し、カム角を表す情報をECU15へ供給するカム角センサ48が取付けられている。なお、カム角センサ48は、吸気側カム43の側に設けてもよい。
また、吸気管41には、スロットルグリップに連結されたスロットルバルブ51と、電子制御式の燃料噴射装置(インジェクタ)52とが設けられており、スロットルバルブ51を介して流入する外気と、燃料噴射装置52から噴射される燃料とが混ざり合って混合ガスとなり、シリンダー31の燃焼室37へ流入するようになっている。この燃料噴射装置52は、ECU15からの制御に応じて燃料を噴射する。また、スロットルバルブ51の近傍には、スロットルバルブ51の開度を検出し、スロットルバルブ51の開度を表す情報をECU15へ供給するスロットルポジションセンサ54が取付けられている。なお、このスロットルポジションセンサ54は、4つの気筒に共通して設けられる。
ECU15は、CPU、ROM、RAM等を含んで構成された公知の制御用コンピュータであり、クランク角センサ39、カム角センサ48、スロットルポジションセンサ54から入力される情報に基づいて、点火装置36の点火時期および燃料噴射装置52の燃料噴射量を制御する。また、ECU15は、エンジン12に含まれるそれぞれの気筒に対応するブロック21〜24ごとの制御が可能とされる。
図3は、ECU15の機能構成例を表す機能ブロック図である。また、図4は、ECU15の動作例を表すフローチャートである。なお、これらの図は、ブロック21〜24の1つのブロックに対して実現する機能および動作を表すものであり、実際には、ブロック21〜24のそれぞれに対して同様の機能および動作が実現される。
ECU15は、機能的に、スロットル開度検出部61と、エンジン回転数算出部62と、燃料噴射量算出部64と、点火時期算出部65と、リミッタ制御部66と、燃料噴射量補正部67と、点火時期補正部68と、エンジンサイクル検出部70と、燃料制御部71と、点火制御部72とを含んでいる。これらの機能は、ECU15に含まれるCPUが、ECU15に含まれるROM(記憶媒体)に格納された制御プログラムを読出して、実行することにより実現されるものである。
スロットル開度検出部61は、スロットルポジションセンサ54から供給される情報に基づいて、スロットルバルブ51の開度を取得する(S1)。
エンジン回転数算出部62は、クランク角センサ39から供給される情報に基づいて、クランク角を取得し、このクランク角の変化からエンジン回転数(エンジン回転速度)を算出する(S2)。
燃料噴射量算出部64は、スロットル開度検出部61が取得したスロットルバルブ51の開度と、エンジン回転数算出部62が算出したエンジン回転数とに基づいて、燃料の噴射量を決定する(S3)。この燃料の噴射量の決定は、従来の手法を用いることができ、スロットルバルブ51の開度とエンジン回転数に基づいて算出するようにしてもよいし、ECU15に含まれるROMに格納されたマップから読出すようにしてもよい。
点火時期算出部65は、スロットル開度検出部61が取得したスロットルバルブ51の開度と、エンジン回転数算出部62が算出したエンジン回転数とに基づいて、点火時期を決定する(S4)。この点火時期の決定は、従来の手法を用いることができ、スロットルバルブ51の開度とエンジン回転数に基づいて算出するようにしてもよいし、ECU15に含まれるROMに格納されたマップから読出すようにしてもよい。
リミッタ制御部66は、エンジン回転数算出部62が算出したエンジン回転数が設定回転数に達した場合に(S5:YES)、燃料噴射量補正部67および点火時期補正部68を動作させる。
燃料噴射量補正部67は、リミッタ制御部66から動作命令を受けると、エンジン回転数が設定回転数以上の間、エンジン回転数に応じて、燃料噴射量算出部64が決定した燃料の噴射量を減少させる補正を行う(S6)。ここでは、設定回転数が、燃料の噴射量を減少させる補正を開始する第1の回転数とされる。
具体的には、燃料噴射量補正部67は、下記数1の式に従って、燃料の噴射量を補正する。また、図5に、下記数1の式の説明図を示す。
Figure 0004845130
ここで、噴射量(算出値)は、燃料噴射量算出部64が決定した燃料の噴射量を表す。αは、係数である。本実施形態では、係数αは、α>1を満たすように決定される。上限回転数は、エンジン回転数の上限を表す。抑制範囲は、上限回転数と設定回転数の間の範囲を表し、この範囲内でエンジン回転数が抑制される。換言すると、“上限回転数−抑制範囲”が、設定回転数となる。
これによると、燃料噴射量補正部67は、エンジン回転数が第1の回転数(すなわち、設定回転数)を越え、抑制範囲内に入った場合に、エンジン回転数の増加に応じて、燃料の噴射量を減少させていく。ここで、燃料の噴射量を減少させる度合いは、係数αによって決定することができる。本実施形態では、係数αは、α>1を満たすように決定されているので、エンジン回転数が上限回転数に達する前に、燃料の噴射量が0となる。
点火時期補正部68は、リミッタ制御部66から動作命令を受けると、エンジン回転数が設定回転数(第1の回転数)よりも高い所定回転数以上の間、エンジン回転数に応じて、点火時期算出部65が決定した点火時期を遅らせる(遅角させる)補正を行う(S7)。ここでは、この所定回転数が、点火時期を遅らせる補正を開始する第2の回転数とされる。
具体的には、点火時期補正部68は、下記数2の式に従って、点火時期を補正する。また、図6に、下記数2の式の説明図を示す。なお、数2の式2および図6では、正側を進角側、負側を遅角側としている。
Figure 0004845130
ここで、点火時期(算出値)は、点火時期算出部65が決定した点火時期を表す。最大遅角量は、点火時期を遅らせることが可能な最大値を表す。kは、係数であり、0<k<1を満たすように決定される。
これによると、点火時期補正部68は、エンジン回転数が第1の回転数(すなわち、設定回転数)を越え、抑制範囲内に入った後、更に第2の回転数を超えた場合に、エンジン回転数の増加に応じて、点火時期を遅らせていく。ここで、第2の回転数は、設定回転数に“k×抑制範囲”を加えた回転数とすることができ、設定回転数と上限回転数の間で定められる。
図3および図4の説明に戻り、エンジンサイクル検出部70は、クランク角センサ39から供給される情報に基づいてクランク角を取得し、また、カム角センサ48から供給される情報に基づいて排気側カム45のカム角を取得する。そして、これらクランク角およびカム角から、エンジンサイクル中の時期を判断する。
燃料制御部71は、燃料噴射量補正部67によって補正された燃料噴射量に基づいて、噴射装置52を駆動する(S8)。この噴射装置52の駆動は、エンジンサイクル検出部70により判断されるエンジンサイクル中の時期が、所定の噴射時期に達した時点で行われる。
点火制御部72は、点火時期補正部68によって補正された点火時期に基づいて、点火装置36を駆動する(S8)。この点火装置36の駆動は、エンジンサイクル検出部70により判断されるエンジンサイクル中の時期が、当該補正された点火時期に達した時点で行われる。
ここで、燃料噴射量および点火時期を補正した場合のエンジン回転数の変動について説明する。図7は、この場合のエンジン回転数の変動の様子を表す図である。同図によると、エンジン回転数は、第1の回転数以上で振動する周波数の低い第1の波と、第2の回転数付近で振動する周波数の高い第2の波と、が合成されたような波の形状を描くように変動しており、全体としての変動の幅が狭められていることがわかる。
この第1の波は、エンジン回転数が第1の回転数以上の間に行われる、燃料噴射量を減少させる補正に起因するものと考えられる。ここで、参考のため、燃料噴射量を減少させる補正のみを行った場合のエンジン回転数の変動の様子を、図8(A)に示す。同図によると、エンジン回転数が、周波数の低い波の形状を描くように変動している。すなわち、燃料噴射量を減少させる補正のみを行った場合、エンジン回転数が変動する応答性が遅いことがわかる。
他方、第2の波は、エンジン回転数が第2の回転数以上の間に行われる、点火時期を遅らせる補正に起因するものと考えられる。ここで、参考のため、点火時期を遅らせる補正のみを行った場合のエンジン回転数の変動の様子を、図8(B)に示す。同図によると、エンジン回転数が、周波数の高い波の形状を描くように変動している。すなわち、点火時期を遅らせる補正のみを行った場合、エンジン回転数が変動する応答性が早いことがわかる。
このように、燃料噴射量を減少させる補正と、点火時期を遅らせる補正とでは、エンジン回転数に及ぼす影響が異なることから、点火時期を遅らせる補正を開始する第2の回転数を、燃料噴射量を減少させる補正を開始する第1の回転数よりも高く設定することで、第1の回転数と第2の回転数の間では、変動の応答性が遅い燃料の噴射量を減少させる制御のみによって、エンジン回転数が下降し過ぎないように保つ一方で、第2の回転数以上では、変動の応答性が早い点火時期を遅らせる制御を組み合わせることで、エンジン回転数の上昇を迅速に抑制することができるので、この結果、エンジン回転数が変動する幅を狭めることができる。
なお、燃料の噴射量を減少させる制御によってエンジン回転数が下降し過ぎないようにするため、燃料の噴射量を減少させる補正を、エンジン12に含まれる4つの気筒の全てに対して行わず、4つの気筒の一部に対して行うようにすることが好適である。すなわち、ECU15は、燃料噴射量補正部67による燃料の噴射量を減少させる補正を、エンジン12に含まれる4つの気筒に対応するブロック21〜24から選択される一部のブロックに対してのみ実行させるようにすることができる。
また、エンジン回転数が変動する幅を狭められることから、上記の第1の回転数および第2の回転数を上限回転数に近づけて設定することで、エンジン回転数を、より上限回転数に近い回転数で維持させることができる。これにより、リミッタ作動時におけるエンジンの出力を、変動を少なくし、高出力で維持させることができることから、本実施形態に係るECU15は、レース用の自動二輪車など、エンジン回転数が高回転になる機会の多い自動二輪車の用途に、特に好適である。
なお、本発明は、上記の形式に限定されない。
例えば、ECU15は、上述の燃料噴射量補正部67による燃料の噴射量を減少させる補正を、エンジン12に含まれる4つの気筒に対応するブロック21〜24から選択される1または複数のブロックに対してのみ実行させるようにすることができる。すなわち、燃料の噴射量を減少させる補正を、エンジン12に含まれる4つの気筒のうち1または複数の気筒についてのみ行い、他方、点火時期を遅らせる補正は、エンジン12に含まれる4つの気筒の全てについて行うようにすることができる。また、エンジン回転数に応じて、燃料の噴射量を減少させる補正を行う気筒の数を段階的に変更するようにしてもよい。同様に、ECU15は、上述の点火時期補正部68による点火時期を遅らせる補正も、ブロック21〜24から選択される1または複数のブロックに対してのみ実行させるようにすることができる。また、このような燃料の噴射量を減少させる補正の選択的な実行と、点火時期を遅らせる補正の選択的な実行とを組み合わせてもよい。
また、上記実施形態では、ECU15は、エンジン12に含まれる4つの気筒に対応するブロック21〜24のそれぞれに対して図3に示す各機能が実現されることを説明したが、クランク角センサ39およびスロットルポジションセンサ54が、エンジン12の4つの気筒に共通して設けられていることから、ECU15により実現する機能のうち、スロットル開度検出部61、エンジン回転数算出部62およびリミッタ制御部66等の機能を共通化し、その他の機能をブロック21〜24のそれぞれに対して設けるようにしてもよい。
鞍乗型車両の外観側面図である。 エンジン制御装置を含むエンジン制御システムの全体構成例を表す図である。 エンジン制御装置の機能構成例を表す機能ブロック図である。 エンジン制御装置の動作例を表すフローチャートである。 燃料噴射量の補正の説明図である。 点火時期の補正の説明図である。 燃料噴射量および点火時期を補正した場合のエンジン回転数の変動の様子を表す図である。 燃料噴射量または点火時期を補正した場合のエンジン回転数の変動の様子を表す図である。
符号の説明
1 自動二輪車、2 フロントフォーク、3 前輪、4 ハンドル、5 車体フレーム、6 燃料タンク、7 シート、8 リヤアーム、9 後輪、10 サスペンション、12 エンジン、21〜24 気筒の構成を表すブロック、31 気筒(シリンダー)、32 ピストン、33 コンロッド、34 クランクシャフト、36 点火装置(イグニッション)、37 燃焼室、39 クランク角センサ、41 吸気管(吸気系)、42 排気管(排気系)、43 吸気側カム、44 吸気バルブ、45 排気側カム、46 排気バルブ、48 カム角センサ、51 スロットルバルブ、52 燃料噴射装置(インジェクタ)、54 スロットルポジションセンサ、61 スロットル開度検出部、62 エンジン回転数算出部(回転数検出手段)、64 燃料噴射量算出部、65 点火時期算出部、66 リミッタ制御部、67 燃料噴射量補正部、68 点火時期補正部、70 エンジンサイクル検出部、71 燃料制御部、72 点火制御部。

Claims (5)

  1. 複数の気筒を有するエンジンの回転数を検出する回転数検出手段と、
    前記エンジンの回転数が第1の回転数以上で、前記複数の気筒のうち一部の気筒の燃料の噴射量を減少させる燃料噴射量補正手段と、
    前記エンジンの回転数が前記第1の回転数よりも高い第2の回転数以上で、前記複数の気筒のうち全部の気筒の点火時期を遅らせる点火時期補正手段と、
    を備え
    前記燃料噴射量補正手段は、前記エンジンの回転数に応じて、前記燃料の噴射量を減少させる、
    ことを特徴とするエンジン制御装置。
  2. 請求項に記載のエンジン制御装置であって、
    前記燃料噴射量補正手段は、前記エンジンの回転数が前記第1の回転数よりも高い所定回転数以上で、前記燃料の噴射を止める、ことを特徴とするエンジン制御装置。
  3. 請求項1または2に記載のエンジン制御装置であって、
    前記点火時期補正手段は、前記エンジンの回転数に応じて、前記点火時期を遅らせる、ことを特徴とするエンジン制御装置。
  4. 請求項1ないしの何れかに記載のエンジン制御装置を備える鞍乗型車両。
  5. 複数の気筒を有するエンジンの回転数を検出する回転数検出ステップと、
    前記エンジンの回転数が第1の回転数以上で、前記複数の気筒のうち一部の気筒の燃料の噴射量を減少させる燃料噴射量補正ステップと、
    前記エンジンの回転数が前記第1の回転数よりも高い第2の回転数以上で、前記複数の気筒のうち全部の気筒の点火時期を遅らせる点火時期補正ステップと、
    を含み、
    前記燃料噴射量補正ステップでは、前記エンジンの回転数に応じて、前記燃料の噴射量を減少させる、
    ことを特徴とするエンジンの制御方法。
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