JP4844710B2 - フィルタの製造方法、フィルタ、及び液体噴射ヘッド - Google Patents

フィルタの製造方法、フィルタ、及び液体噴射ヘッド Download PDF

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本発明は、極薄板に貫通穴である微細穴穿孔されたフィルタの製造方法、フィルタに関する。
また、本発明は、圧力発生室に供給される液体中の異物を捕捉するためのフィルタが備えられた液体噴射ヘッドに関する。
液体噴射装置は種々な液体を噴射するもので、中でも広く使用されているものに、インクジェット式記録装置がある。インクジェット式記録装置は、複数のノズル開口から液体であるインク滴を吐出するインク噴射ヘッドを備えている。このインク噴射ヘッドによりインク滴を媒体である記録紙等の表面に着弾させて画像や文字を印刷するようになっている。
インク噴射ヘッド内に設けられたインクの供給流路には、インク内に混入した異物、即ち、何らかの原因で供給流路内に残留している合成樹脂等の微細片や気泡を取り除くための平板状のフィルタが配置されている。このフィルタは、通常、綾たたみフィルタや不織布フィルタ等が採用されている(特許文献1等参照)。
しかし、綾たたみフィルタは、開口率が低く圧力損失(流路抵抗)が大きくなるため、フィルタの面積を大きくすることが行われているが、このようにすると、フィルタ寸法が大きくなりインク噴射ヘッドの小型化が行い難くなっている。また、フィルタ内部の流路の形状が複雑に入り込んでいるため、圧力損失がフィルタ毎にばらつき、このばらつきの範囲を許容範囲内に収めることが困難となり、異物のトラップ能力が不安定になる。更に、フィルタ端縁部がほつれるために、フィルタの組み付け工程等において部品の損傷が発生しやすく、取り扱いが行いにくいものとなっている。また、原価的にも不利である。不織布フィルタは、繊維の細片がフィルタからインクと共に流下する虞があり、信頼性の面において難があった。
このような状況から、極薄金属板(例えば、厚さ10〜20μmのSUS)に打ち抜きにより微細穴(例えば、径が15μmの穴)を多数形成したフィルタを用いることが考えられてきている。微細穴が多数形成された極薄金属板をフィルタとすることで、圧力損失を減らしてインクの流量を十分に確保し、しかも安定した異物のトラップ機能を持たせることが可能になる。
微細穴が多数形成された極薄金属板を作製する場合、微細穴と同径の上型(ポンチ)と微細穴よりも僅かに大径の凹部(例えば、径が16μm〜17μmの穴)を有する下型(ダイ)とからなる金型装置を用い、ダイの凹部を受けとして極薄金属板にポンチを貫通させることで打ち抜きを行うことが考えられる。
極薄金属板をフィルタとして機能させるためには、微細穴を多数(例えば、1cmに数万穴)設ける必要があるので、ダイに微細な凹部を形成する必要があり、また、実際の生産を考えると一度に多くの微細穴を打ち抜く必要があり、ダイに微細な凹部を多数形成する必要がある。また、ポンチとダイとの位置あわせ(同心度1μm以下)が困難である。
このような微細な凹部をダイに多数形成したり、同心度1μm以下の微細な位置あわせを行うことは至難の業であり、ポンチと凹部を有するダイを用いて微細穴が多数形成された極薄金属板を作製することは困難な状況であるのが実情である。また、ダイの凹部に抜きカスが詰まったり凹部が抜きカスで覆われることが考えられ、微細なダイの破損が発生する虞があった。
このため、微細穴が多数形成された極薄金属板を液体噴射ヘッド用のフィルタに適用する技術は確立されていないのが現状であった。
特開平11−10904号公報
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、微細穴が多数形成された極薄金属板からなるフィルタを容易に作製することができるフィルタの製造方法を提供することを目的とする。
また、本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、微細穴が多数形成された極薄金属板からなるフィルタを提供することを目的とする。
また、本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、微細穴が多数形成された極薄金属板からなるフィルタを備えた液体噴射ヘッドを提供することを目的とする。
フィルタを製造するに際し、被加工板に貫通穴を穿孔するための金型装置であって、下受けダイとポンチとの間に軟質部材が設けられることで構成され、軟質部材の上に載置された被加工板にポンチを貫通させて打ち抜き片を軟質部材の内部に押し込むことで被加工板に貫通穴を穿孔することを特徴とす金型装置を用いる。
このため、打ち抜き片を軟質部材の内部に押し込むことで貫通穴を穿孔することによりポンチを受ける凹部を形成する必要がなくなると共にポンチとの位置合わせが不要になり、貫通穴が多数形成された被加工板を容易に作製することができる。
そして、軟質部材は高分子材料であり、軟質材料の硬さを最適にして打ち抜き片を軟質部材の内部に留めることができる。
また、軟質部材の厚さは被加工板の厚さの2倍以上であることを特徴とし、被加工板を完全に貫通させると共に、軟質部材の内部に打ち抜き片を確実に留めることができる。
また、下受けダイの軟質部材側の表面が平坦であることを特徴とし、下受けダイの表面が平坦であるため、軟質部材に多数の被加工板の打ち抜き片を押し込む際に押し込み量が均一になるため、多数の打ち抜き片を確実に軟質部材の内部に留めることができる。
フィルタを製造するに際し、ポンチと下受けダイを用いた穴付き被加工板の製造方法であって、軟質部材の上に載置された被加工板にポンチを貫通させて打ち抜き片を軟質部材の内部に押し込むことで被加工板に貫通穴を穿孔することを特徴とし、貫通穴が多数形成された被加工板を容易に作製することができる。
また、下受けダイの軟質部材側の表面が平坦であることを特徴とし、下受けダイの表面が平坦であるため、軟質部材に多数の被加工板の打ち抜き片を押し込む際に押し込み量が均一になるため、多数の打ち抜き片を確実に軟質部材の内部に留めることができる。
また、軟質部材の内部に押し込まれた打ち抜き片を、ポンチを軟質部材から引き抜く際に、軟質部材の内部に留まらせることを特徴とし、ポンチを軟質部材から引き抜く際に、打ち抜き片がポンチに付着することが無いので良好に穴付き被加工板の製造が可能となる。
上記目的を達成するための本発明の第1の態様は、ポンチと下受けダイを用いたフィルタの製造方法であって、軟質部材の上に載置された被加工板にポンチを貫通させて打ち抜き片を軟質部材の内部に押し込み貫通穴を穿孔する打ち抜き工程と、前記被加工板を凹凸の設けられた小判抜き型にかけ所望の形状に打ち抜くカール取り工程とを有することを特徴とするフィルタの製造方法にある
本発明の第2の態様は、第1の態様において、前記ポンチは、前記被加工板に面した端面に複数本の先端部が設けられていることを特徴とするフィルタの製造方法にある。
本発明の第3の態様は、第1もしくは第2の態様において、前記小判抜き型は、前記被加工板を上から加圧矯正する凹凸部を持つ上型と前記被加工物を下から加圧矯正する凹凸部を持つ下型を有し、該上型と該下型はその面内のおのおのの点において一方が凹で他方が凸の関係を持ち、かつその間に前記被加工板を挟むことができるようになっており、該上型の凹凸部と該下型の凹凸部の両方が格子状に伸びる凹凸線を有することを特徴とするフィルタの製造方法にある。
本発明の第4の態様は、第3の態様において、前記小判抜き型の前記凹凸線の形成された領域と前記小判抜き型の外周との間には、溶着代が形成されていることを特徴とする。
本発明の第5の態様は、第1〜4の何れかの態様のフィルタの製造方法によって形成されたフィルタにある。
本発明の第5の態様では、穴周縁部にバリが発生していないフィルタを提供することができる。
本発明の第6の態様は、第5の態様のフィルタを、圧力発生室とノズル開口を有する液体噴射ヘッドの圧力発生室に供給される液体中の異物を捕捉する、液体噴射ヘッド用フィルタに用いたことを特徴とする液体噴射ヘッドにある。
本発明の第6の態様では、インク中の異物等をより確実に除去できる液体噴射ヘッド用フィルタを有する液体噴射ヘッドを提供することができる。
本発明の一実施形態例に係るフィルタの製造方法により作製したフィルタを適用したインクジェット式記録装置を図1乃至図3に基づいて説明する。フィルタは金型装置を用いて作製されている。つまり、本発明の一実施形態例に係るフィルタはインク噴射ヘッドの圧力発生室に供給される液体中の異物を捕捉する液体噴射ヘッド用フィルタとされている。
図1には金型装置を用いて形成した液体噴射ヘッド用フィルタを備えたインクジェット式記録装置の概略構成、図2にはインク噴射ヘッドの主要部の断面、図3にはインク噴射ヘッドの全体を表す断面を示してある。
インクジェット式記録装置(装置本体)1は、インクカートリッジ2が搭載されるキャリッジ3やキャリッジ3に取り付けられた記録ヘッド4等が一体化されたインク噴射ヘッド5を有している。キャリッジ3はタイミングベルト6を介してステッピングモータ7に接続され、ガイドバー8に案内されて記録紙9の紙幅方向(主走査方向)に往復移動するようになっている。キャリッジ3は上部に開放する箱型をなし、記録紙9と対面する面(下面)に記録ヘッド4のノズル面が露呈するよう取り付けられると共に、インクカートリッジ2が収容されるようになっている。
記録ヘッド4にはインクカートリッジ2からインクが供給され、キャリッジ3を移動させながら記録紙9の上面にインク滴を吐出させて記録紙9に画像や文字をドットマトリックスにより印刷するようになっている。図1中の符号で、10は印刷休止中に記録ヘッド4のノズル開口を封止することによりノズルの乾燥を防止すると共に記録ヘッド4のノズル面に負圧を作用させてクリーニング動作をするキャップであり、11は記録ヘッド4のノズル面をワイピングするワイパーブレードであり、12はクリーニング動作で吸引した廃インクを貯留する廃インク貯留部であり、13は装置本体1の動作を制御する制御装置である。
図2に示すように、インク噴射ヘッド5(図1参照)には制御基板15が設けられ、制御基板15を介して制御装置13(図1参照)からの動作信号を後述する圧電振動子16に入力する。制御基板15は流路ユニット17とは反対側のヘッドケース18の部位、即ち、ヘッドケース18の上面に沿った状態で配置されている。
図2に基づいて記録ヘッド4の構造を説明する。
記録ヘッド4には先端部に流路ユニット17が配置され、流路ユニット17にはノズル形成面19aにノズル開口20が列設されたノズルプレート19が設けられている。また、ノズル開口20に連通し圧電振動子16によりインクを加圧する圧力発生室21が設けられ、圧力発生室21にはインク貯留室22からインクが供給される。
即ち、流路ユニット17は、ノズル開口20が穿設されたノズル形成面19aを有するノズルプレート19と、圧力発生室21との共通の液体貯留室であるインク貯留室22並びにこれらを連通させるインク供給路23とに対応する空間が形成された圧力発生室形成板24と、圧力発生室21やインク貯留室22の開口を封止する封止板、即ち、振動板25とが積層されている。そして、ノズル形成面19aは平坦面とされている。流路ユニット17は接着剤を用いてヘッドケース18の先端面18aに接合されている。
圧電振動子16は駆動信号の入力により充電状態で長手方向に収縮し、充電状態から放電する過程で長手方向に伸張する、所謂、縦振動モードの振動子である。圧電振動子16は、その先端が圧力発生室21の一部を形成する振動板25の島部25aに固着された状態で他端が基台26に固定されている。尚、縦振動モードの圧電振動子16をたわみ振動モードの圧電振動子に変更することも可能である。
ヘッドケース18にはインク貯留室22に対応する部分にヘッド流路27が形成され、ヘッド流路27を介してインクカートリッジ2(図1参照)のインクがインク貯留室22に導入される。圧電振動子16にはフレキシブル回路板28が接続され、制御基板15からの駆動信号が入力される。また、装置本体1(図1参照)の全体を動作する制御装置13(図1参照)からの動作信号を制御基板15に送るフレキシブル回路板29は、ターミナル30を介して制御基板15に接続されている。
記録ヘッド4では、圧電振動子16の収縮・伸張を受けて圧力発生室21が拡張・伸張し、圧力発生室21の圧力変動によりインクの吸引とインク滴の吐出とが行われる。ノズルプレート19には2列のノズル列が一対となり、複数対のものが形成されている。ノズル形成面9aを保護するヘッドカバー14が設けられ、ノズル形成面19aをワイピングする時に流路ユニット17の角部にワイパーブレード11(図1参照)が擦れて滑らかに動作しないことや流路ユニット17の角部に傷が付くことがヘッドカバー14により防止されている。
インクカートリッジ(図1参照)から送られてきたインクは、ヘッド流路27からインク貯留室22に流入し、その後、圧力発生室21において圧電振動子16の動作で加圧され、ノズル開口20から記録紙9(図1参照)に向かってインク滴の状態で吐出され印刷が進行する。
図3に基づいてインク噴射ヘッド5の全体構成を説明する。
図3に示すように、キャリッジ3(図1参照)に相当するヘッドホルダ41に記録ヘッド4が結合された状態でインク噴射ヘッド5が構成されている。ヘッドホルダ41の上部には板状部材41aが配置され、板状部材41aにはインクカートリッジ2(図1参照)に進入するインク供給針31が取り付けられている。インク供給針31の内部通路はフィルタ32を介して導入流路33に連通し、導入流路33は板状部材41aの下側に設けた導入管34により形成されている。
制御基板15にはヘッドケース18の上部の環状突起42が貫通し、ヘッド流路27と導入流路33は同軸状に配置されている。ヘッド流路27と導入流路33はパッキン部材35によりシールされた状態で接続され、パッキン部材35はエラストマー等の弾性材料で構成されている。パッキン部材35を介してヘッドケース18をヘッドホルダ41に取り付けることにより、導入管34の端面と環状突起42の端面との間でパッキン部材35は圧縮された状態となる。このような流路構造により、流体供給源であるインクカートリッジ2にインク供給針31が相対的に差し込まれると、インクが流路ユニット17に供給される。
上述した装置本体1に設けられているフィルタ32が本発明の一実施形態例に係るフィルタの製造方法により製造される。そして、製造には金型装置が用いられる。
図4に基づいてフィルタ32を説明する。
図4(a)にはフィルタ32の全体を表す平面視、図4(b)には要部拡大状態を示してある。
図に示すように、フィルタ32はステンレス製(SUS製)の平坦な被加工板(例えば、厚さ15μm)51に多数の貫通穴である微細穴52(例えば、径が15μmの穴が1cmに数万穴)を穿孔して円形に切断したものであり、直径は、例えば8〜9mm程度とされている。微細穴52の径はノズル開口20(図2参照)よりも小さく設定されている。尚、フィルタ32の穴としては、正方形や六角形の穴にすることも可能であり、この場合、対角線の長さがノズル開口20(図2参照)よりも小さく設定されていればよい。
また、平坦な被加工板51には格子状に延びる凹凸線53が形成され、カール力(多数の微細穴52が穿孔されたことに基づく曲がり方向の残留応力)が除去されて平坦状態が維持されている。凹凸線53を設けたことにより、極薄のフィルタ32であってもカールが除去されて平坦状態が維持され、取り扱いが容易になって組み立て時の生産性を向上させることが可能になる。
微細穴52は、隣接する微細穴52のピッチが、例えば、4μm程度に設定されている。凹凸線53は、山の高さが、例えば、20μm〜50μm程度に設定され、隣接する凹凸線53同士のピッチが、例えば、60μm程度に設定されている。
図5乃至図8に基づいてフィルタ32の製造に用いられる金型装置を説明する。
図5(a)には本発明の一実施形態例に係る金型装置により打ち抜きを行っている状態の断面、図5(b)には打ち抜き後の被加工板と軟質部材の断面、図5(c)には打ち抜き後の被加工板と軟質部材の平面、図6(a)(b)には打ち抜き工程の動作説明、図7にはカール取り工程の動作説明、図8には凹凸線の形成状況を示してある。
図5に基づいて金型装置の構成を説明する。
図5(a)図に示すように、金型装置54は、凹凸が形成されていない平盤状の下受けダイ55の上部にはストリッパ56を介してポンチとしての丸パンチ57が設けられ、下受けダイ55の上面には軟質材としてのPET(ポリエチレンテレフタラート:高分子材料)58が設けられている。丸パンチ57の先端57aの径はフィルタ32の微細穴52の径に対応しており、PET58には丸パンチ57の先端57aが挿入されるようになっている。尚、下受けダイ55のPET58側の表面が凹凸が無く平坦であるため、PET58に多数の被加工板51の打ち抜き片62を押し込む際に押し込み量が均一になるため、多数の打ち抜き片62を確実にPET58の内部に留めることができる。
尚、軟質材の高分子材料としてはPC(ポリカーボネート)、POM(ポリアセタール)、ABS(ABS樹脂)、PPS(ポリフェニンサルファイド)等を用いることも可能であり、硬さは、被加工板の厚さや微細穴の大きさ、ピッチ等により種々選択することが可能である。
上述した金型装置54においては、PET58の上に被加工板51を載置し、被加工板51に丸パンチ57の先端57aを貫通させて微細穴52を打ち抜く。この時、被加工板51を貫通した丸パンチ57の先端57aはPET58に挿入され、打ち抜き片62はPET58の内部に留まる。つまり、図5(b)(c)に示すような状態となる。このため、ダイ側に丸パンチ57の先端57aを受けるための凹部を設けることなく微細穴52を打ち抜くことが可能になる。
PET58の厚さは少なくとも被加工板51の厚さの2倍以上であり、0.1mm〜0.2mm程度が好ましい。0.1mm〜0.2mm程度にすることにより、必要以上に厚さを厚くすることなくPET58の内部に打ち抜き片62を確実に留めることができると共に、被加工板51は完全に貫通させることができるので貫通不良などによる微細穴52の周縁部のバリ発生がない。
従って、上述した金型装置54を用いることで、打ち抜き片62をPET58の内部に留めて微細穴52を穿孔することで丸パンチ57の先端57aを受ける凹部を形成する必要がなくなると共に丸パンチ57の先端57aとの位置合わせが不要になり、微細穴52が形成された被加工板51を容易に作製することができる。
図6に基づいて打ち抜き工程の動作を説明する。
図6(a)に示すように、ストリッパ56を下受けダイ55側に移動させることで丸パンチ57の先端57aが被加工板51に打ち込まれて丸パンチ57の先端57a及び打ち抜き片62がPET58に挿入される。ストリッパ56を上昇させ打ち抜き片62がPET58内に留まった状態で、図6(b)に示すように、PET58と共に被加工板51を1ピッチ分移動させて再び丸パンチ57の先端57aを被加工板51に打ち込む。この動作を繰り返すことで多数の微細穴52を被加工板51に形成する。
PET58と共に被加工板51を1ピッチ分移動させて丸パンチ57による打ち込みが繰り返されるため、かえりが発生してもストリッパ56の端面につぶされる等の横かえりが発生する虞が全くない。因みに、下側に丸パンチ57の先端57aが挿入される凹部を備えたダイを用いた場合、被加工板を移動させると、凹部以外のダイの上面とストリッパ56の端面との間でかえりが潰され微細穴52が変形する虞がある。上述した金型装置54を用いることで、微細穴52が変形する虞は生じない。
PET58を用いた場合、4μm〜5μm程度のかえりが確認され、丸パンチ57の破損がほとんど生じないことが確認された。また、PET58よりも硬いPCを用いた場合、2μm〜3μm程度のかえりが確認された。このため、PET58を用いることでかえりを抑えて丸パンチ57の破損を最小限に抑えることができることが判る。また、硬い軟質材を用いることでかえりを小さくすることができる。
図7に基づいてカール取り工程の動作を説明する。
微細穴52が多数形成された被加工板51は小判抜き型65により抜かれてフィルタ32の形状に打ち抜かれる。小判抜き型65の上型65aと下型65bの対向面にはそれぞれ凹凸線53を形成するための凹凸部66が設けられ、フィルタ32の形状に打ち抜かれると同時にフィルタ32の表面に凹凸線53が形成される。
図8(a)に示すように、フィルタ32の全面に凹凸線53を形成することができる。また、図8(b)に示すように、フィルタ32の周囲に溶着代67を残した状態で凹凸線53を形成することができる。
凹凸部66が設けられた小判抜き型65を用いることにより小判抜き時に加圧矯正が同時に行える。
従って、圧力発生室21とノズル開口20を有するインク噴射ヘッド5の圧力発生室21に供給されるインク中の異物を捕捉するインク噴射ヘッド用のフィルタ32として用いることができる。
図9、図10に基づいてポンチの他の形態例を説明する。
図9(a)に示したポンチ71は、立方体状の本体72の端面に複数本(図示例では16本)の角型の先端部73が設けられている(剣山型)。先端部73の一辺は、例えば、13μmに形成され、図9(b)に示すように、被加工板51の微細穴74の対角線の長さが約15μmにされている。尚、先端部73の形状は円形であってもよい。
図9に示したポンチ71を用いることにより、一度の打ち抜きで複数(図示例では16個)の微細穴74を形成することができる。
図10(a)に示したポンチ81は、矩形体状の本体82の端面に複数本(図示例では5本)の角型の先端部83が設けられている(櫛刃型)。先端部83の一辺は、図9に示したものと同様に、例えば、13μmに形成され、図10(b)に示すように、被加工板51の微細穴84の対角線の長さが約15μmにされている。尚、先端部83の形状は円形であってもよい。
図10に示したポンチ81を用いることにより、一度の打ち抜きで一列に並んだ複数(図示例では5個)の微細穴84を形成することができる。
従って、図9、図10に示したポンチ71、81を用いることにより、一度の打ち抜きで複数の微細穴を形成することができ、打ち抜き装置の速度を上げることなく生産効率を向上させることが可能になる。
インクジェット式記録装置の概略構成図である。 インク噴射ヘッドの主要部の断面図である。 インク噴射ヘッドの全体を表す断面図である。 フィルタの説明図である。 打ち抜き状態の説明図である。 打ち抜き工程の動作説図である。 カール取り工程の動作説明図である。 凹凸線の形成状況説明図である。 他の実施形態例に係るポンチの説明図である。 他の実施形態例に係るポンチの説明図である。
1 インクジェット式記録装置、4 記録ヘッド、5 インク噴射ヘッド、16 圧電振動子、17 流路ユニット、19 ノズルプレート、20 ノズル開口、21 圧力発生室、23 インク供給路、25 振動板、31 インク供給針、32 フィルタ、51 被加工板、52 微細穴、53 凹凸線、54 金型装置、55 下受けダイ、56 ストリッパ、57 丸パンチ、58 PET、61 被加工金属板、62 打ち抜き片、65 小判抜き型、66 凹凸部

Claims (6)

  1. ポンチと下受けダイを用いたフィルタの製造方法であって、
    軟質部材の上に載置された被加工板にポンチを貫通させて打ち抜き片を軟質部材の内部に押し込み貫通穴を穿孔する打ち抜き工程と、
    前記被加工板を凹凸の設けられた小判抜き型にかけ所望の形状に打ち抜くカール取り工程とを有する
    ことを特徴とするフィルタの製造方法
  2. 請求項1に記載のフィルタの製造方法において、
    前記ポンチは、前記被加工板に面した端面に複数本の先端部が設けられている
    ことを特徴とするフィルタの製造方法。
  3. 請求項1もしくは請求項2に記載のフィルタの製造方法において、
    前記小判抜き型は、前記被加工板を上から加圧矯正する凹凸部を持つ上型と前記被加工物を下から加圧矯正する凹凸部を持つ下型を有し、該上型と該下型はその面内のおのおのの点において一方が凹で他方が凸の関係を持ち、かつその間に前記被加工板を挟むことができるようになっており、
    該上型の凹凸部と該下型の凹凸部の両方が格子状に伸びる凹凸線を有する
    ことを特徴とするフィルタの製造方法。
  4. 請求項3に記載のフィルタの製造方法において、
    前記小判抜き型の前記凹凸線の形成された領域と前記小判抜き型の外周との間には、溶着代が形成されている
    ことを特徴とするフィルタの製造方法。
  5. 請求項1〜4の何れかのフィルタの製造方法によって形成されたフィルタ。
  6. 請求項5のフィルタを、圧力発生室とノズル開口を有する液体噴射ヘッドの圧力発生室に供給される液体中の異物を捕捉する、液体噴射ヘッド用フィルタに用いたことを特徴とする液体噴射ヘッド。
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