JP4844703B1 - 二剤混合容器 - Google Patents
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Abstract
【選択図】図3
Description
まず、検査に際して二種の試薬A液とB液を、それぞれのボトルから一つの抽出用チューブへとそれぞれ4滴ずつ添加して、穏やかに混合する。そして、人体の咽頭等の患部に綿棒をあてて擦過して検体を採取した後、この綿棒を前述の抽出用チューブ内の混合試薬(A+B)に浸す。そして柔軟性のあるチューブごと綿棒をしごくことで、混合試薬に検体を抽出する。そして、テストストリップを抽出用チューブ内の検体抽出液に浸してから所定時間が経過した後に、結果を判定する。このような試薬は事前に混合して保管しておくと変質し、検査に用いることができない。したがって、医療現場で検査時に混合せざるを得ない。
例えば、下記特許文献1に記載された二剤混合容器では、胴部がくびれた容器本体に縦長の栓体を途中(くびれ部)まで挿入して、くびれ部に栓体底を嵌合させている。容器本体の口部を螺合するキャップの内面中央には、栓体の周溝に嵌合する鍔を取り付けられている。これら構造により、栓体と容器本体の間に、二つの空間が形成される。すなわち、容器本体のくびれ部を挟んで上下に、二室が液密に分離される。密閉されたこれらの二室には、それぞれA液とB液が収容される。
このような特許文献1に記載された二剤混合容器では、容器本体内部に栓体全体を納めるため、栓体の装着が簡易ではないという点があった。また栓体を引き抜くときに、容器本体のくびれ部の全周から上室のB液が一度に下室に落下するため、下室内の空気の逃げ場がなくB液がうまく落下できず、迅速な混合ができないという不具合があった。
前記中容器は、第二剤を収容する第二室と、その側面に形成された一つ以上の側面開口部とを有し、
前記容器本体は、前記中容器の底部によって封止される、第一剤を収容する第一室と、前記中容器を後退させた時に前記第一室と前記第二室を連通させる、第二剤移動箇所と、前記中容器と密接する一つ以上の内面側密接部とを有し、
前記中容器は、前記容器本体の中容器収容部に収容され、
前記中容器の底部は、前記中容器収容部内側と接触して前記第一室を液密に封止する外面側密接部を有し、
前記中容器は、前記外面側密接部に加えて、更に前記中容器収容部内側と密接し、前記中容器の長手方向において、前記側面開口部を介して前記外面側密接部と離隔して設けられた一つ以上の突起部を有し、
前記容器本体は、前記中容器収容部に前記第二剤移動箇所を有し、前記容器本体の長手方向に直交する前記第二剤移動箇所の内側断面形状は、前記中容器の前記外面側密接部および前記突起部の外側断面形状より大きく、
前記中容器は、前記側面開口部と前記底部と前記突起部とを含む円柱形状部分を有し、
前記容器本体の前記中容器収容部は、前記中容器の底部の前記外面側密接部が当接する、テーパー部分を有し、
前記中容器を後退させた時に、前記円柱形状部分と前記テーパー部分の間に隙間が形成され、
前記容器本体が軟質合成樹脂から形成され、前記中容器が硬質合成樹脂から形成された、ことを特徴とする二剤混合容器である。
前記中容器は、第二剤を収容する第二室と、その側面に形成された一つ以上の側面開口部とを有し、
前記容器本体は、前記中容器の底部によって封止される、第一剤を収容する第一室と、前記中容器を後退させた時に前記第一室と前記第二室を連通させる、第二剤移動箇所と、前記中容器と密接する一つ以上の内面側密接部とを有し、
前記中容器は、前記容器本体の中容器収容部に収容され、
前記中容器の底部は、前記中容器収容部内側と接触して前記第一室を液密に封止する外面側密接部を有し、
前記中容器は、前記外面側密接部に加えて、更に前記中容器収容部内側と密接し、前記中容器の長手方向において、前記側面開口部を介して前記外面側密接部と離隔して設けられた一つ以上の突起部を有し、
前記容器本体は、前記中容器収容部に前記第二剤移動箇所を有し、前記容器本体の長手方向に直交する前記第二剤移動箇所の内側断面形状は、前記中容器の前記外面側密接部および前記突起部の外側断面形状より大きく、
前記中容器は、前記側面開口部と前記底部と前記突起部とを含む円錐形状部分を有し、
前記容器本体の前記中容器収容部は、前記中容器の底部の前記外面側密接部が当接する、テーパー部分を有し、
前記中容器を後退させた時に、前記円錐形状部分と前記テーパー部分の間に隙間が形成され、
前記容器本体が軟質合成樹脂から形成され、前記中容器が硬質合成樹脂から形成された、ことを特徴とする二剤混合容器である。
上記二剤混合容器では、前記中容器は前記容器本体に螺合により装着される事が好ましい。
上記二剤混合容器では、前記容器本体は、前記中容器と密接する一つ以上の内面側密接部を有し、前記内面側密接部の一つは、前記第二筒部y内、又は、前記第二筒部yに隣接して形成される事が好ましい。
上記二剤混合容器では、前記中容器は、第一筒部X、第二筒部Y、及び第三筒部Zがこの順で連続する、略筒状形状であり、前記第一筒部X、前記第二筒部Y、及び前記第三筒部Zの内側は、前記第二室である事が好ましい。
上記二剤混合容器では、前記中容器は、前記第二剤を投入する為の第二剤投入口と、前記第二剤投入口からの第二剤の漏れを防止する被覆部とを有する、事が好ましい。
上記二剤混合容器では、前記中容器の前記第二室の外壁の一部が外部に露出して形成される事が好ましい。
上記二剤混合容器では、更に、前記中容器の前記第二室を密閉する密閉蓋を有する事が好ましい。
上記二剤混合容器を複数組み合わせて使用する場合には、前記中容器がその開口部から、別の中容器を着脱可能に収容する事もできる。
以下に図3を用いて、本発明の二剤混合容器の一例について説明する。
なお図1から図6は本発明の二剤混合容器1の一例を表し、図7から図9は、前述の二剤混合容器に含まれる中容器3の側面図を表し、図10は中容器3の側方断面図を表す。また図11と図12は前述の二剤混合容器の容器本体2の側面図と断面図とを表す。
図3に示されるように、本発明の二剤混合容器1は、容器本体2と、その開口部2aより着脱可能に挿入される中容器3とを有する。中容器3は、第二剤Bを収容する第二室Qと、その側面に形成された一つ以上の側面開口部10とを有する。容器本体2は、中容器3の底部3bによって封止される第一剤Aを収容する第一室Pと、前記中容器3を上方向に後退させた時に第一室Pと第二室Qを連通させる第二剤移動箇所13(A)とを有する。
すなわち、第二剤移動箇所13(A)は、中容器3を上方向に後退させた時に第一室Pと前記第二室Qを連通させる。中容器3の上端部は図5や図6で示されるような被覆材4で密閉される(図4参照)。
容器本体2は、中容器3と密接する一つ以上の内面側密接部2iを有し、中容器3は、底部3bの前記外面側密接部3fに加えて、更に容器本体2と密接する一つ以上の外面側密接部3fを有する。例えば密接部3fと密接部2iの組み合わせは、第一室Pを密閉する前記組み合わせに加えて、中容器3の着脱用把持部3d下端面とそれに当接する外容器2の上端面など、容器本体の開口部近くで外部への液漏れを防止する密接部の組み合わせであってもよく、中容器3の移動を容易にするための中容器3から周方向にわたって突出するシールリング8などの密接部(突起)とそれが当接する容器本体2の内表面との組み合わせであっても良い。
以下に図7から図9を用いて、本発明の中容器3の一例について説明する。
(中容器の形状)
図7に示される中容器3は略筒状形状である。中容器3は、複数の筒部から構成され、図7や図8に示すように、第一筒部X、第二筒部Y、及び第三筒部Zが、上から徐々にサイズが小さくなるようにこの順で連続する。第一筒部Xから第三筒部Zに向かうにつれ、段階的に、内径及び外径は小さくなる(図10参照)。容器本体2の第一室Pを密閉した後には、第一筒部X、第二筒部Y、及び第三筒部Zの内側が、第二室Qとなる。図7に示される第三筒部Z(円柱状部分)は下に向かって僅かにテーパ形状だが、円柱であっても良い。第一筒部Xは開口部3a(第二剤投入口)を有し、第二筒部Yの外側面には、容器本体2の第一筒部xとの螺合を可能にする、雄ねじ部7などの、螺合形状が形成される。なお第二筒部Yが第三筒部Zを兼ねても良い。これらの各筒部は必要に応じてテーパー部や円柱部などを含んでも良い。
図8と図9では、中容器3の底部は逆テーパー状の流出ガイド12を有する。図7は流出ガイド12を有さない中容器の例を示す。容器本体2の第一筒部xの上端表面2Cは、中容器3の第一筒部Xの着脱用把持部の下端表面3eと当接する。
本発明において中容器3の形状は、前記容器本体2に着脱可能に装着できれば、特に限定されず、任意に選択される。容器本体2への中容器3の装着構造は、第一剤Aと第二剤Bの密閉が保たれる構造であれば、如何なる構造であってもよい。なお中容器3は、着脱用把持部3d等が、容器本体2内に収容される収容部と完全に一体化された構造である事が好ましい。
中容器3は、容器本体2内にその全てが収容される必要はない。図3に示す例では、中容器3はその一部が容器本体2に収められるが、他の一部(中容器の2剤混合用持ち手部3dなど)は着脱用把持部3dとして外部に露出し、中容器3を容器本体2の底部とは逆方向に向かい後退させるための、人間の手などにより外力が加えられる。
容器本体2に収められる部分の、中容器3の外形は任意に選択でき、例えば、円柱状や、略筒状形状、底面を設けた逆円錐状(テーパー状)、多角柱状、多角錐、逆円錐台などであってもよい。底に向かうほど、徐々にサイズが小さくなる、多段階形状であっても良い。また容器本体2との装着を可能にする為の、螺合構造部分や契合などを任意に選択して使用できる。
中容器3は、有色であっても無色や透明、半透明などであっても良い。中容器3の材料としては特に限定されず、樹脂や金属やガラスなどであっても良い。具体例を挙げれば弾性変形を生じる合成樹脂、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ABS樹脂、メタクリル酸樹脂等が好ましく挙げられる。容器本体2に軟質合成樹脂を使用する場合は中容器3に硬質合成樹脂を使用し、あるいは、容器本体2に硬質合成樹脂を使用する場合は中容器3に軟質合成樹脂を使用する事が、二剤混合容器の液密構造を維持する上で好ましい。
図3に示すように、中容器3の第二室Qは、第二剤Bを収容し、かつ下部に一つ以上の側面開口部10を有する。図10では、複数の筒部からなる略筒状形状に形成される。具体的には、第一筒部、第二筒部、及び第三筒部がこの順で連続した、略筒状形状である。第一筒部、第二筒部、及び第三筒部に向かうにつれ、断面積が狭くなる事が、第二剤の移動性の面で好ましい。筒の断面積は段階的に狭くなっても良く、あるいは徐々に狭くなる構成でも良い。
本発明では、第二室Qの内側形状は、任意に選択でき、円柱状や、略筒状形状、底面を設けた逆円錐状(テーパー状)、多角柱状、多角錐、逆円錐台などであってもよい。その断面形状も任意であるが、円形が好ましい。
図7に示すように、中容器3は、第二剤投入口である開口部3aとは逆の端部に、すなわち第二室Qの下部位置に、第二剤移動部11(B)を有する。第二剤移動部11(B)には、底部3bと、側面に設けられた一つ以上の側面開口部10と、側面開口部10の間に位置する一つ以上の壁部25が含まれる。底部3bは、流出ガイド部12を有する事が好ましいが、含まなくても良い。側面開口部10の数は任意であるが、1〜10程度が適当であり、1〜4が好ましく、1〜3がより好ましい。第二剤Bの性質に応じて、流入を均一に行うために、2つ以上とすることも好まししく、3つ以上形成されていることも好ましい。1つであっても良い。側面開口部10の形状も任意であり、例えば、四角、図7に示されるような長方形、円形、半円形、半楕円形、図9に示されるような台形等が例として挙げられる。スリット形状などでも良い。第二剤Bの移動のしやすさから、第二室Qの底部3bと、側面開口部10の最下部(開口部3aから最も遠い位置にある箇所)は少なくとも一箇所で接していることが好ましい。なお側面開口部10を取り囲む端面は、容器の長軸方向に水平又は直交な面である必要はなく、例えば曲面や図31Aに示すような傾斜面を有しても良い。
第一剤Aを収容した容器本体2に中容器3が装着された後、任意に選択される方法で、第二剤Bが中容器3の開口3aから投入される。第二剤Bが加えられた後は、第二剤Bの漏れを防止する為に、中容器3は任意の方法で密閉される。
図4に示す例では、中容器3の開口部3aが被覆部4により密閉される。密閉方法は任意で選択できる。図33Aに示されるようなはめ込み栓19を蓋として開口部3aから挿入しても良いし、図32に示されるように蓋部15に任意の形状の取手3d’をつけて溶着などの方法で中容器3に固定しても良い。また図5や図6に示される透明シールやアルミシールなどの被覆部4を用いても良い。
密閉シールや蓋の厚さや形状は任意に選択できる。前記密閉シールなどの被覆物や蓋には、付着や剥離を容易にするために、持ち手としての突出部を設けることも好ましい。被覆物や蓋は、使用時に一旦剥がし、その後、再度接着や付着が可能である構成としてもよい。なお中容器3の密閉部は必ずしも端部3aに設ける必要は無く、必要があれば、中容器3の開口部3aより幾分内側に、例えばグリップ型着脱用把持部を有する蓋を溶着するなどして、密閉位置を設けても良い。
図7に示されるように、中容器3は側面開口部10より上の位置に、シールリング8(突起部3g)を有する。このように、中容器3の側面開口部10の外周側の上部や下部には、中容器3の移動を容易にするために、また第二剤の上方や下方への漏れを防ぐために、必要に応じて少なくとも一つの突起部3g(密接部3f)を設ける事が出来る。シールリング8を中容器3の底部や底部付近から外方向に突出させれば、第一室Pの優れた液密状態を可能にするができる。シールリング8に対応する溝部を中容器3に設けても良いし、あるいは容器本体2に溝部を設けてもよい。なお突起部3gの形状や数や位置は任意である。中容器3の移動を容易にするために2〜6個程度の半球状等の形状の、小突起を設けても良い。また、シールリングなどの周方向に渡って連続する突起を設ければ、保管時の第一剤Aや第二剤Bの漏れを防止する効果も得られる。このような突起3gを設けることにより、突起部3gが容器本体2の滑らかな表面部分を上下方向に移動できる為、容器本体2と中容器3との接触面積を小さくすることができ、二剤混合時に、中容器3の移動をスムーズに行う事ができる。
図20に示すように、中容器3は流出ガイド12を有する事が好ましい。流出ガイド部12の形状やサイズは任意で選択できる。下方向(第一室P方向)に向かって広がる、円錐形や、図10に示される円錐台形、図22Aに示される多角錐台形、四角錐、三角錐、及び図22Bに示される半球などが例として挙げられる。下方向に向かって広がる逆テーパー状である事が好ましく、流出ガイド12の上部は平らな面や斜めの面が設けられてもよい。流出ガイド12は単に底面に傾斜をつけた形状などであってもよく、側面開口部10に流れを導くものであれば良い。なお、中容器3の流出ガイド部12が、容器本体2の第一室Pの蓋部となって、第一剤Aを第一室Pに閉じこめても良い。
(中容器の製造方法)
中容器3の製造方法は任意に選択できる。例えば、押し出し成形や射出成形などの成形を用いて一体成形してもよく、また、幾つかの部品を組み合わせて溶着などの任意の方法で接着や結合させても良い。
次に、図11と図12を用いて本発明の容器本体2の一例について説明する。
(容器本体の形状)
図12に示すように、容器本体2は有底の中空筒であり、開口部2aと、底部2bと、中容器3の一部を収容する中容器収容部2hと、前記底部2bを有する第一室Pとを有する。なお第一室Pの蓋部は、中容器3の第二室Qの底部3bによって形成される(図3参照)。
容器本体2の内側形状も、図12に示すような略筒状形状、任意に選択でき、図31Aに示すような円柱状や、図30に示すような底面を設けた逆円錐状(テーパー状)、多角柱状、または多角錐などであってもよい。
容器本体2は、有色であっても無色や透明、半透明などであっても良い。容器本体2の材料としては特に限定されず、樹脂や金属やガラスなどであっても良い。具体例を挙げれば弾性変形を生じる合成樹脂、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ABS樹脂、メタクリル酸樹脂等が好ましい。中容器3と容器本体2は同じ材料で形成されてもよく、異なる材料で形成されても良い。容器本体2に軟質合成樹脂を使用する場合は中容器3に硬質合成樹脂を使用し、あるいは、容器本体2に硬質合成樹を使用する場合は中容器3に軟質合成樹脂脂を使用する事が、二剤混合容器の液密構造を維持する上で好ましい。
図3に示されるように、容器本体2の第一室Pは、容器本体2の底部に位置し、第一剤Aを収容する。第一剤Aを収容後、中容器3の第二室Qの底部によって、密閉される。
(容器本体の中容器収容筒部)
図3に示すように、容器本体2の中容器収容部2hは、中容器3を収容すると共に、前記中容器を後退させた時に前記第一室Pと前記第二室Qとの連通が可能である、第二剤移動箇所13(A)を有する。第二剤移動箇所13(A)の、容器の長手方向に直交する内側断面形状は、前記中容器の底部にある外面側密接部の外側断面形状より大きい。これは中容器3の側面開口部10から出た第二剤Bが第二剤移動箇所13(A)を介して容器本体2の第一室Pに移動する事が可能であり、かつ中容器3が上方に容器本体2の中を移動する事が可能である事を意味する。また容器本体2は、第二剤移動箇所13(A)よりも下に、前記中容器3の底部3bにある外面側密接部3fの外側断面形状より内側断面形状が小さく、かつ中容器底部が当接する、当接箇所2i(密接部)を有する。
図3に示されるように、容器本体2の中容器収容部2hは、前記第二剤移動箇所13(A)を有する。使用時に中容器3を後退させると、中容器3の第二剤移動部11(B)が容器本体2の第二剤移動箇所13(A)まで移動し、第一室Pと第二室Qに連通部が形成され、第二剤Bが第一室P内に移動できる。
容器本体2の内側筒部には必要に応じて雌ねじ部14などの螺合形状などが形成されている。その位置は任意である。
容器本体の製造方法は任意に選択できる。例えば、押し出し成形や射出成形などの成形を用いて一体成形してもよく、また、幾つかの部品を組み合わせ溶着などの任意の方法で接着させても良い。
次に、本発明の二剤混合容器の、2種類の材料の密閉方法について説明する。
容器本体2を立て、その開口部3aから、第一剤Aを第一室P内に添加する。添加方法や添加量は任意であるが、他の部分に付着せず、第一室P内におさまる方法や量である事が好ましい。次に、容器本体2の開口部3aから、中容器3を底部3b側から収容する。この時、中容器3は、任意で選択された装着方法、例えば互いを固定するためにお互いに設けられた螺合構造等により、容器本体2に固定される。中容器3の底部3bは、上方向から下方向に螺着等によって与えられる力で、容器本体2のテーパー部(漏斗形状部)に押し込まれ、第一室Pの天井となり、第一剤を液密に密閉する。容器本体2の少なくとも一つの内面側密接部2iと、中容器3の少なくとも一つの外面側密接部3fとの密接により、この底部3bによる第一剤Aの密閉は行われる。
または第一室Pと中容器収容部2hの境目に、全周にわたり、段差を設けても良い。段差の傾斜は任意で設定される。中容器3の底部3bの断面より中容器収容部2hの断面が小さくなるように段差を設けることにより、中容器3の底部の全周がこの段差の上に配置されて、第一室Pの密閉状態を可能にすることができる。なお液漏れ防止を更に向上させる為に、図33bに示されるように、前記段差部分には必要に応じて、中容器3の底部3bの末端部17を受け入れる全周にわたる溝部18とそれを囲む突起18’を設けても良い。
なお本発明の2剤混合容器1のサイズは特に限定されない。使用し易さの観点から2剤混合容器1の高さは、1cm以上50cm以下が一般的であり、好ましくは3cm以上15cm以下の長さであり、幅と奥行きがそれぞれ0.3cm以上15cm以下であることが一般的であり、0.5cm以上5cm以下が好ましい。
容器本体2の底に、更に任意の構造を設けても良い。例えば開閉部分を設けたり、別の構造などを設けても良い。図25に示すように、底に開口部2dを設け、開口部2dに対し螺着などにより着脱可能な蓋部24を設けてもよい。あるいは、図30に示されるように、容器本体2の底部付近の外壁に周方向にV型や蓋の切れ込み等の溝部を設けておき、二剤混合後に底部を切り取るか、又は、一部切り込みが無い部分を設ける事により容器本体に一部接合させたまま続き蓋として底部を外し、混合液を容器の下から取り出しても良い。
本発明の2剤混合容器に収容できる液は任意に選択できる。収容する液体の性質に合わせて、容器の材料を選択する事で対応できる。液体の具体例を挙げれば、亜硝酸ナトリウム水溶液、酢酸水溶液、過酸化水溶液、及びトリス緩衝液等が挙げられる。なお本発明では混合が可能であれば、液体の代わりに固体や粘性物を収容しても良い。どちらか一方が固体であり、一方が液体であっても良い。個体の形状は任意に選択でき、粉体、錠剤、破砕体など、好適な形状を選択できる。
図30は本発明の一例を示す二剤混合容器1の側方断面図である。容器本体2及び中容器3は全体的にテーパー形状である。中容器3は、1つの側面開口部10と底部3bとを含むテーパー部分を有し、前記底部の側面が前記外面側密接部3fとして機能する。容器本体2は前記中容器収容部2hであるテーパー部分を有し、中容器3と容器本体2のテーパー部分は少なくとも一部で互いに当接し、前記中容器の前記中容器を後退させた時に、互いのテーパ部分の間に隙間が形成される。中容器3は容器本体2に螺着により装着される。
中容器3は、開口部3aを有する第一筒部、螺着構造が外表面に形成された第二筒部、側面開口部10を有する第三筒部からなる。第二剤収容部(第二室Q)は、中容器の第一筒部、第二筒部、及び第三筒部の内部に形成されており、第一筒部内のテーパー部、第一筒部内と第二筒部内をつなぐテーパー部、連続した第二筒部内と第三筒部内とで形成されるテーパー部とを含み構成される。中容器3に流出ガイド部は含まれない。中容器3の側面開口部10と底部3bを含む中容器の第二剤移動部11(B)の側面は、容器本体2の内側表面に密着しており、このため第二剤Bが漏れ出すことはない。中容器3の底部によって、第一室Pは完全に密閉されている。中容器3の底部にはシールリング等を設けても良い。
未使用状態の二剤混合容器1の容器本体2には、中容器3の側面開口部10よりも上部にありかつ螺着構造より下に位置する、内周方向に連続する空間部29が設けられている。使用時に、中容器3を上方向に移動させると、中容器3の底部3bの脇に、空間部29が出現する。この空間部29により、側面開口部10を介して、第一室Pと第二室Qが連通し、その空間から、第二剤Bが第一室P内に移動し、第一剤Aと混合する。
なお良好な連通を可能にする為には、底部3bの下表面が、空間部29の最も低い部分を超える事が必要である。空間部29の形状は、連通によって第二剤Bが第一室Pに移動可能なものであれば良く、任意であり、例えば断面が、四角形、長方形、半円形、半楕円形、台形や、図31Bや図31Cに示されるように、半円や半楕円、三角形などであってもよい。前記空間は第二剤Bの移動を容易にするように傾斜部が設けられてもよく、周方向に、ドーナッツ状に連続させても、あるいは一つ以上の空間を別々に設けても良い。
中容器3の底部3bによって十分に第一室Pの密閉が保たれれば、空間部29以外にも、中容器3の第二や第三筒部と容器本体2の第二筒部との間に図31Bや図31Cに示されるような隙間があってもよい。
第一筒部の代わりに、平たい取手3d’(着脱用把持部)のついた蓋部15が形成されている。取手形状は任意である。第一剤Aを容器本体2に収容させた後、任意の方法で、例えば内側から力を回転する方向に加える事によって、中容器3は装着される。中容器3に第二剤Bを収容した後、取手付き蓋部15がはめ込まれ、必要があれば、溶着や接着などの方法で完全に結合される。なお二剤混合容器1の使用時に螺着を外す際には、取手3d’を持って中容器3を回転させるが、この時蓋部が取れてしまわないように、結合を強く行う必要がある。
中容器3の第一筒部にある着脱用把持部3dは下側に、本体容器2の第一筒上端部を収容する溝部31とその縁部を有する。この縁部と溝部18の存在で、本体容器2と中容器3の上部境目からの第二剤Bの漏れ出しを、防止する効果を高めることができる。溝部31にはパッキンなどを設けても良い。
中容器3の第一筒部の開口部3aは、はめ込み式キャップ19で密閉されている。はめ込む深さは任意で設定できる。このキャップは接着しても接着されなくても良い。キャップ19は容易に外されてしまわないように、第一筒部と第二筒部の境目付近に配置しても良い。
図34は、図3に示す本発明の二剤混合容器1を改良した容器である。容器本体2の底を、サイズを小さくした中容器3の第二筒部と第三筒部の形状と同じように形成してある。また更にその下には、サイズを小さくした他は図3に示す容器本体2と同じ、第二の外容器2’を設けている。第二の外容器2’には第三室Rが含まれ、これは容器本体2の底部3b’によって密閉される。
図34の二剤混合容器1(最終的には三剤が混合されるが、二剤ずつの混合が順次行われるので、二剤混合容器と記載する)においては、第一室P、第二室Q、第三室Rは、完全に密封されている。中容器3と外容器2の組み合わせ、及び、外容器2と第二の外容器2’の組み合わせは、螺着で装着されているが、その他の装着方法を採用しても良い。外容器2と第二の外容器2’との境目からの第三剤の漏れを防ぐ為に、外容器2には、第二の外容器2’の上端と密着する、周方向の段差27が設けられている。ここにはシーリングなどを用いても良い。
混合容器1の使用時には、中容器3の持ち手部分3dを回して、中容器3と外容器2の螺着を緩め、第一剤Aと第二剤Bの二剤を混合した後、外容器2と外容器2’を持って外容器2と外容器2’の螺着を緩める。この方法で、前述の材料(A+B)と、外容器2’に含まれる別の材料である第三剤Cとの、二剤混合を行う事ができる。あるいは、外容器2と外容器2’の螺着を緩め、第一剤Aと材料である第三剤Cの混合を行った後、中容器3と外容器2の螺着を緩め、混合物(A+C)に、第二剤Bを加えてもよい。螺着を緩め混合した後は螺着を閉めて良い。なお下に行くほど室の容量が少なくなるので、その点を考慮して材料の量を決定する事が必要である。また図34では下に行くほど室サイズが小さくなるが、例えばP室に逆テーパー部を設けるなどすれば、室サイズを小さくする必要はない。
以下、本発明による二剤混合容器の実施例について添付の図13から図29に基づいて説明する。本実施例による二剤混合容器1に分離状態で収容される二剤は、例えばA液(A剤)とB液(B剤)は、診断時に混合されて使用されるものである。本例では、二剤を混合して、感染症であるA群β溶血性連鎖球菌抗原を抽出する試薬である。
図13及び図14に示す本実施例による二剤混合容器1は、二剤のうちの一方であるA液を下部に収容した有底の容器本体2と、二剤のうちの他方であるB液を収容して容器本体2内に装着される有底の中容器3と、中容器3の口部3aを密閉する被覆材4とを備えている。中容器3は、底部3bを含む円柱状部分を有し、底部3bの側面に外面側密接部8(3f)を有する。容器本体2の中容器収容部2hは、テーパー部分と、その下に位置する、前記中容器の前記外面側密接部8(3f)が当接する円柱状部分と、を有し、中容器3を後退させた時に、前記中容器の前記円柱状部分と、前記容器本体のテーパー部分5との間に、隙間が形成される。なお前記円柱状部分とは僅かにテーパー形状を有しても良い。
ここで、容器本体2でA液を収容する部分を第一室Pとし、中容器3でB液を収容する内部を第二室Qとする。
図14及び図16に示す中容器3は、口部3aから底部3bに向けて次第に内径が小さくなるテーパ筒状に形成される。底部3bに形成した円筒状外周面3cには、容器本体2のテーパ当接面6に嵌合して全周を液密に封止する密接部として、シールリング8が形成されている。容器本体2と中容器3はいずれも弾性変形可能な合成樹脂で形成されている。このため、シールリング8がテーパ当接面6に嵌合することで、容器本体2の底部2b側の第一室Pと口部2a側の中容器3を含む第二室Qとを液密に分離してシールする。中容器3の上部の外周面には雄ねじ部7が形成されている。
また、容器本体2には内側面に、中容器3の外周面の雄ねじ部7と液密に螺合する、雌ねじ部14が形成されている。容器本体2の雌ねじ部14には、中容器3の雄ねじ部7との螺合を緩めた際に、空気が外部と中容器3及び容器本体2の隙間を通して流出流入するように、切り欠けが設けられている(図示せず)。
この二剤混合容器1は、密閉状態において、容器本体2内の底部2bと中容器3との間に形成される第一室PにはA液が収容されており、中容器3の底とシールリング8で液密に封入されている。中容器3内の第二室QにはB液が液密に封入されている。一部のB液は開口部10から容器本体2との間隙Kに流出する。しかし、中容器3の底とシールリング8で液密に保持されるので、二剤混合容器1の姿勢に関わらずA液、B液の二剤は、分離状態に保持される。
容器本体2に中容器3を螺合させて液密に封止した状態から螺合を緩めて、中容器3を持ち上げると、中容器3が移動する。このため、テーパ当接面6とシールリング8とが離間し、中容器3と、容器本体2の第一室Pとが、間隙Kや開口部10を介して連通する(図20参照)。
また、A液、B液の二剤は任意で選択できる。例えば、A群β溶血性連鎖球菌抗原を抽出する試薬であり、具体例を挙げれば、A液は亜硝酸ナトリウム水溶液、B液は酢酸水溶液である。二剤混合容器に収容されるA液、B液の量は任意で設定可能である。具体例を挙げれば、A液、B液の量は共に200〜300μlである。
まず、図13及び図14に示す二剤混合容器1において、容器本体2に中容器3を挿入する前に、A液を正確に測定して第一室Pに注入する。その後、中容器3を挿入して、下部外周面3cのシールリング8をテーパ当接面6に嵌合して液密に装着する。続いて、中容器3内にB液を正確に測定して注入する。B液は開口部10より高い位置に液面があることが好ましいが、開口部10の途中に液面があってもよい。容器本体2は、テーパ当接面6と中容器3の底とシールリング8とで液密にシールされているために、B液はA液と分離して保持される。
容器本体2の内側面の雌ねじ部14で中容器3の雄ねじ部7と螺合させると、その後の被覆材4による被覆により、容器は液密に密閉される。そのため、二剤混合容器1が保管時や運搬時に倒れてもA液とB液が混合したりB液が外部に漏洩したりしない。
また、中容器3を緩めた時、内部の一部の空気は、雄ねじ部7と雌ねじ部14の間から容器本体2と中容器3の隙間を通して外部に流出する。これと同時に、雄ねじ部7と雌ねじ部14の隙間を通って外部の空気が流入して、開口部10から中容器3内に流入する。
このようにして、容器本体2内の第一室Pでは、A液とB液が混合させられる。
そして、中容器3を容器本体2から取り外し、検体が綿球に付着した綿棒を、A液とB液の混合液中に浸す。この状態で、容器本体2を外側から指でしごいたり、綿棒を混合液中で振ったりすることで、綿球に付着した検体を混合液中に抽出する。容器本体2に軟質合成樹脂を使用し、中容器3に硬質合成樹脂を使用すれば、外側から指でしごく事も容易である。検体を抽出した混合液は、イムノクロマト法による診断に使用することができる。例えば、検体を抽出した混合液に、ディップスティック型のイムノクロマト試薬を浸して、診断することができる。
或いは、検体を抽出した混合液を二剤混合容器1からイムノクロマト法による測定器具に滴下して診断してもよい。
しかも、A液とB液の混合に際して、中容器3にはその周方向にそって壁部11を挟んで開口部10を形成した。よって、二剤を混合させる際に、容器本体2内の一室P内に中容器3の開口部10を介してB液を流入させると共に、一室P内の空気は中容器3の壁部11との間の間隙Kを通して追い出され置換される。よってスムーズにA液とB液の混合が行われる。また、中容器3の開口部10と壁部11によって、B液と第一室P内の空気との置換もスムーズに行われる。
更に、A液とB液を分離状態に保持する中容器3のシールリング8は、容器本体2のテーパ当接面6に嵌合し、第一室Pと第二室Qを分離して液密にシールでき、しかもキャップ4の締め込みを緩めることで簡単且つ確実に離間できる。
図22Aと22Bは流出ガイド部12の変形例を示す。図11Aに示す流出ガイド12Aは三角錐台形状である。三角錐形状でもよい。流出を助けるために、この三角錐台の各側面(平面)は開口部10に対向する位置に設けることが好ましい。また、図11Bに示す流出ガイド12Bは略半球状に形成されている。形状は開口部10との対向位置を調整する必要はない。
第一実施例との相違点は、二剤混合容器20の容器本体2の底部2bが封止されておらず、開口2dを有していると共に、内部に濾過用フィルター21が設けられている点である。A液とB液の混合液は、濾過用フィルター21を通して滴下可能である。
そして、容器本体2の下部には、段付き筒部形状を有する、滴下用のノズル22が一体に形成されている。その外周面には2本以上の適宜数のリブ23が、所定間隔を以て形成されている。このリブ23によって、封止キャップ24との嵌合調整を簡便に行うことができる。第二実施例では、6本のリブ23が設けられている。このノズル22の外部には封止キャップ24が液密に嵌合される。封止キャップ24がA液とB液の混合液がノズル22を通して漏洩するのを防止している。
なお、リブ23は図26に示すように4本設けても良い。また、ノズル22と封止キャップ24とは螺合構造としても良い。
これらの変形例は、容器本体2内でA液とB液を混合する、二剤混合容器1に関する。図27に示す容器本体2は底部2eが水平型に形成されている。その下には隙間が形成されている。図28に示す容器本体2は底部2fが半球状に形成されている。図29に示す容器本体2には底部2gが逆さロート型に形成されている。底部2e〜2gなどの本体容器の底部は、注射針を刺して混合液を抽出できるように、ピアッシング用に薄肉に形成してもよい。
2 容器本体
2a 容器本体の口部(開口部)
2B 容器本体の底部
2c 容器本体の上縁面
2d 容器本体底部の下部の開口
2e 容器本体の底部
2f 容器本体の底部
2g 容器本体の底部
2h 容器本体の中容器収容部
2i 容器本体の、中容器との当接部(密接部)
2j 容器本体の溝部
3 中容器
3a 中容器の口部(開口部)
3b 中容器の底部
3c 中容器の円筒状外周面
3d 中容器の2剤混合用持ち手部(着脱用把持部)
3e 中容器の持ち手部下面
3f 中容器の、容器本体との当接部(密接部、外面側密接部)
3g 中容器の突起
4 被覆部(シール、蓋部)
5 容器本体の段差部(テーパー部分)
6 容器本体のテーパ当接面
7 中容器の雄ねじ部
8 シールリング
9 Oリング
10 開口部(側面開口部)
11 中容器の第二剤移動部B
12、12A、12B 流出ガイド
13 容器本体の第二剤移動箇所A
14 容器本体の雌ねじ部
15 取手付き蓋部(溶着蓋)
16 中容器の溝部
17 中容器の底部の末端部
18 ドーナッツ状の溝部
19 はめ込み式キャップ
20 二剤混合容器
21 濾過用フィルター
22 容器本体のノズル
23 容器本体のリブ
24 容器本体底部の封止キャップ
25 中容器の壁部
26 切り込み
27 段差
28 テーパー部
29 空間(溝部)
30 段差部31 溝部
A 第一室に含まれるA液
B 第二室に含まれるB液
K 間隙(容器本体と中容器の隙間)
P 第一室
Q 第二室
X 中容器の第一筒部
Y 中容器の第二筒部
Z 中容器の第三筒部
x 容器本体の第一筒部
y 容器本体の第二筒部
z 容器本体の第三筒部
Claims (12)
- 第一筒部、第二筒部、及び第三筒部がこの順で連続する、略筒状形状の容器本体と前記第一筒部の開口部より着脱可能に挿入される中容器を有する二剤混合容器であって、
前記中容器は、第二剤を収容する第二室と、その側面に形成された一つ以上の側面開口部とを有し、
前記容器本体は、前記中容器の底部によって封止される、第一剤を収容する第一室と、前記中容器を後退させた時に前記第一室と前記第二室を連通させる、第二剤移動箇所と、前記中容器と密接する一つ以上の内面側密接部とを有し、
前記中容器は、前記容器本体の中容器収容部に収容され、
前記中容器の底部は、前記中容器収容部内側と接触して前記第一室を液密に封止する外面側密接部を有し、
前記中容器は、前記外面側密接部に加えて、更に前記中容器収容部内側と密接し、前記中容器の長手方向において、前記側面開口部を介して前記外面側密接部と離隔して設けられた一つ以上の突起部を有し、
前記容器本体は、前記中容器収容部に前記第二剤移動箇所を有し、前記容器本体の長手方向に直交する前記第二剤移動箇所の内側断面形状は、前記中容器の前記外面側密接部および前記突起部の外側断面形状より大きく、
前記中容器は、前記側面開口部と前記底部と前記突起部とを含む円柱形状部分を有し、
前記容器本体の前記中容器収容部は、前記中容器の底部の前記外面側密接部が当接する、テーパー部分を有し、
前記中容器を後退させた時に、前記円柱形状部分と前記テーパー部分の間に隙間が形成され、
前記容器本体が軟質合成樹脂から形成され、前記中容器が硬質合成樹脂から形成された、ことを特徴とする二剤混合容器。 - 第一筒部、第二筒部、及び第三筒部がこの順で連続する、略筒状形状の容器本体と前記第一筒部の開口部より着脱可能に挿入される中容器を有する二剤混合容器であって、
前記中容器は、第二剤を収容する第二室と、その側面に形成された一つ以上の側面開口部とを有し、
前記容器本体は、前記中容器の底部によって封止される、第一剤を収容する第一室と、前記中容器を後退させた時に前記第一室と前記第二室を連通させる、第二剤移動箇所と、前記中容器と密接する一つ以上の内面側密接部とを有し、
前記中容器は、前記容器本体の中容器収容部に収容され、
前記中容器の底部は、前記中容器収容部内側と接触して前記第一室を液密に封止する外面側密接部を有し、
前記中容器は、前記外面側密接部に加えて、更に前記中容器収容部内側と密接し、前記中容器の長手方向において、前記側面開口部を介して前記外面側密接部と離隔して設けられた一つ以上の突起部を有し、
前記容器本体は、前記中容器収容部に前記第二剤移動箇所を有し、前記容器本体の長手方向に直交する前記第二剤移動箇所の内側断面形状は、前記中容器の前記外面側密接部および前記突起部の外側断面形状より大きく、
前記中容器は、前記側面開口部と前記底部と前記突起部とを含む円錐形状部分を有し、
前記容器本体の前記中容器収容部は、前記中容器の底部の前記外面側密接部が当接する、テーパー部分を有し、
前記中容器を後退させた時に、前記円錐形状部分と前記テーパー部分の間に隙間が形成され、
前記容器本体が軟質合成樹脂から形成され、前記中容器が硬質合成樹脂から形成された、ことを特徴とする二剤混合容器。 - 前記底部の前記外面側密接部は前記底部の側面及び底面の少なくとも一つに位置する、請求項1または2の二剤混合容器。
- 前記中容器は前記容器本体に螺合により装着される、請求項1または2の二剤混合容器。
- 前記第一筒部は、前記第二筒部よりも内径が大きく、
前記第二筒部は、前記第三筒部よりも内径が大きく、
前記第三筒部は、前記中容器の前記第二室の底部と共に、前記第一室を形成する、請求項1または2の二剤混合容器。 - 前記容器本体は、前記中容器と密接する一つ以上の内面側密接部を有し、前記内面側密接部の一つは、前記第二筒部内、又は、前記第二筒部に隣接して形成される、請求項5の二剤混合容器。
- 前記中容器は、第一筒部、第二筒部、及び第三筒部がこの順で連続する、略筒状形状であり、
前記第一筒部、前記第二筒部、及び前記第三筒部の内側は、前記第二室である、請求項1または2の二剤混合容器。 - 前記中容器は前記容器本体の底部とは逆方向に向かい後退させ、前記外面側密接部を、前記第二剤移動箇所に位置させ、前記第二剤を、前記第一室に収容される第一剤中へ移動させる、請求項1または2の二剤混合容器。
- 前記中容器は、前記第二剤を投入する為の第二剤投入口と、
前記第二剤投入口からの第二剤の漏れを防止する被覆部とを有する、請求項1または2の二剤混合容器。 - 前記中容器の前記第二室の外壁の一部が外部に露出して形成される、請求項1または2の二剤混合容器。
- 更に、前記中容器の前記第二室を密閉する密閉蓋を有する、請求項1または2の二剤混合容器。
- 前記中容器がその開口部から、別の中容器を着脱可能に収容する、請求項1または2の二剤混合容器。
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