JP4844320B2 - ハイブリッド車両の駆動力制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、左右駆動力差により車両の旋回性能を向上させるハイブリッド車両の駆動力制御装置に関するものである。
従来から左右駆動力差により車両の旋回性能を向上させるハイブリッド車両の駆動装置が提案されている(特許文献1参照)。
これは、エンジンからの駆動力を各輪に伝達可能なハイブリッド自動車の駆動装置において、各輪のアクスルシャフトの中途にエンジンからの駆動力を個々に断接するクラッチを設けるとともに、各クラッチよりも下流側に各アクスルシャフトにそれぞれ接続されたモータを設けることにより、4輪各輪に伝達される駆動力を細かくコントロールして走破性や回頭性を向上させるようにしている。
また、エンジンの他に「モータ+バッテリ」により定常的な駆動力をアシストし、1クラス上と同等の動力性能を実現するハイブリッドシステムも提案されている(非特許文献1参照)。
特開特開2002−301939号公報 「CVTと融合したハイブリッドシステムの開発」自動車技術会1999年秋季大会前刷集No.9941124(稲田英二、松尾勇也、久保則夫、岡田弘(日産自動車))
しかしながら、上記前者の従来例では、車両の運動性能を向上させる各輪の駆動力にはバッテリ電力を用いるものであるため、バッテリの充電状態の低下によっては運動性能のための電力が十分に供給できず、車両の走破性や回頭性が低下する場合がある。
また、上記後者の従来例では、定常的な駆動力をエンジンの他に「モータ+バッテリ」でアシストするものであるため、バッテリの充電状態が低下するとモータ+バッテリによるアシストが制限され、動力性能が低下する場合があった。
そこで本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、バッテリの充電状態に影響されることなく旋回性能を確保するに好適なハイブリッド車両の駆動力制御装置を提供することを目的とする。
本発明は、車輪を駆動する駆動モータに電力を供給する蓄電装置と、エンジンに駆動されて前記蓄電装置の充電状態に応じて発電し、蓄電装置に蓄電すると共に駆動モータに供給する発電装置と、車両前後の一方で対となった左右輪はエンジンの駆動力により駆動され、若しくは、前記発電装置または蓄電装置よりの電力により、左右で夫々独立して駆動可能であり且つその駆動力を独立に制御できる一対の駆動モータの駆動力により駆動され、車両前後の他方で対となった左右輪は、前記発電装置または蓄電装置よりの電力により駆動される一対の駆動モータにより左右で夫々独立して駆動可能であり且つその駆動力を独立に制御できるハイブリッド車両の駆動力制御装置において、車速を検出する車速検出手段と、前記車速検出手段で検出した車速とアクセルペダルの開度とからドライバーの要求駆動力を決定する駆動力決定手段と、ハンドルの操舵角を検出する操舵角検出手段と、前記操舵角検出手段よりの操舵角と前記車速検出手段よりの車速とよりドライバーの旋回要求量を決定する旋回要求量決定手段と、前記車両前後の少なくとも他方で対になった一対の駆動モータを、前記旋回要求量に基づく左右駆動力差に応じて夫々駆動する制御手段と、前記旋回要求量に応じて最大駆動力を制限する最大駆動力制限手段と、を備え、前記最大駆動力制限手段は、旋回要求量が所定値以上になる場合に、最大駆動力を蓄電装置のエネルギを消費しないで実現できる範囲内に制限する、ことを特徴とする。
したがって、本発明では、車輪を駆動する駆動モータに電力を供給する蓄電装置と、エンジンに駆動されて前記蓄電装置の充電状態に応じて発電し、蓄電装置に蓄電すると共に駆動モータに供給する発電装置と、車両前後の一方で対となった左右輪はエンジンの駆動力により駆動され、若しくは、前記発電装置または蓄電装置よりの電力により、左右で夫々独立して駆動可能であり且つその駆動力を独立に制御できる一対の駆動モータの駆動力により駆動され、車両前後の他方で対となった左右輪は、前記発電装置または蓄電装置よりの電力により駆動される一対の駆動モータにより左右で夫々独立して駆動可能であり且つその駆動力を独立に制御できるハイブリッド車両の駆動力制御装置において、車速とアクセルペダルの開度とから駆動力決定手段によりドライバーの要求駆動力を決定し、ハンドルの操舵角と車速とから旋回要求量決定手段によりドライバーの旋回要求量を決定し、最大駆動力制限手段により前記旋回要求量に応じて前記最大駆動力を制限するため、旋回要求量が大きくなるに従い、最大駆動力を制限して蓄電装置によるアシストを低下させ、蓄電装置等のシステムの状態変化に伴う最大駆動力変化を小さくすることができる。
しかも、最大駆動力制限手は、旋回要求量が所定値以上になる場合に、最大駆動力を蓄電装置のエネルギを消費しないで実現できる範囲内に制限することにより、蓄電装置の状態変化に伴う最大駆動力変化を無くすことができる
以下、本発明のハイブリッド車両の駆動制御装置を一実施形態に基づいて説明する。図1は本発明を適用したハイブリッド車両の駆動制御装置のシステム構成図、図2はハイブリッド車両の駆動制御装置の制御ブロック図である。
図1において、ハイブリッド車両の駆動力制御装置は、エンジン1の出力により、トルクコンバータ7、無段変速機8、ファイナルギヤ21を経由させて前輪9を駆動し、駆動モータ3、4の出力により夫々左右後輪5を駆動するパラレルハイブリッド車両をベースとした後輪左右独立制御式の四輪駆動システムを構成している。
前記エンジン1には発電モータ2が直結され、発電モータ2によりエンジン1の出力の一部を電力に変換し、蓄電装置6に供給する一方、駆動モータ3、4にも供給し、蓄電装置6への蓄電および駆動モータ3、4の駆動に供される。駆動モータ3、4は蓄電装置6の電力によっても駆動することができる。
前記エンジン1は、統合コントローラ10から出力されるエンジントルク指令値に基づき、エンジンコントローラ11によりスロットル開度および燃料噴射量が制御されてそのトルクが制御される。前記エンジン1の回転速度は図示しない回転数センサにより検出され、エンジンコントローラ11に出力されてエンジン制御に利用される一方、統合コントローラ10にも出力される。
前記駆動モータ3、4および発電モータ2のトルクは、統合コントローラ10から出力されるトルク指令値に基づき、それぞれ駆動モータコントローラ13および発電機コントローラ12により夫々のトルクがベクトル制御される。
前記蓄電装置6の電圧・電流は図示しない電圧センサ・電流センサで検出され、蓄電装置コントローラ14によりそのSOCおよび充放電可能電力が演算され、演算されたSOC演算値および充放電可能電力値は統合コントローラ10に出力される。
前記無段変速機8は、統合コントローラ10から出力される変速比指令値に基づき、CVTコントローラ15により変速比が制御される。
前記ハンドル17はメカニカルな機構(メカニカルリンク)により前輪9に接続され、ハンドル17の操舵角に応じて、前輪9の舵角が決定される。
前記統合コントローラ10には、アクセルペダル16の踏み込み位置(APS)を検出するアクセル開度センサよりのアクセル開度信号(APS)と、車速を検出する車速センサ18よりの車速信号と、ハンドル17の操舵角を検出する操舵角センサよりの操舵角信号が入力される。
図2に示す制御ブロック図は、前記統合コントローラ10により一定時間(例えば10msec)毎に実行される演算制御フローを示すものである。以下では、前記統合コントローラ10により実行される演算制御フローを図2に基づいて説明する。
駆動力決定部B20は、車両の走行状態を示すアクセルペダル16で検出したアクセル操作量APSと車速センサ18よりの車速とに基づき、所定のマップを参照して目標駆動力Td[N]を演算する。目標駆動力Tdは車両の駆動輪が路面に伝える力の目標値である。ここで使用するマップは、エンジン1の定格出力より大きい定格出力のモータを最大出力まで使い切ることを前提に作られている。駆動力決定部B20は駆動力決定手段を構成する。
旋回要求量決定部B22は、車両の走行状態を示す車速センサ18の車速とハンドル17の操舵角とに基づき、所定のマップを参照して目標横力tYを演算する。ここで使用するマップは左右方向への複数の操舵角をパラメータとして車速を変化させた場合の車両に生ずる横力変化を記憶させたものである。この場合、ハンドル17の操舵角および得られる横力は、例えば、反時計回りを正とし、時計回りを負とする。
制限係数演算部B23は、目標横力tYの絶対値|tY|に応じて、所定のマップを参照して駆動力の制限係数を演算して求める。ここで使用するマップは、図3に示すように、横力tYの絶対値が所定値aに到達するまでは制限係数を駆動力制限を一切しない「0」から横力tYの増加に比例して増加させ、所定値aにおいて駆動力制限係数が最大となる「1」とし、所定値aを超える領域においては最大の制限係数「1」に維持される構成としている。
最大駆動力制限部B24は、エンジン1の出力に「モータ+バッテリ」でのアシスト力を加算した最大駆動力特性(駆動力決定部B20においてアクセル16の操作量を最大とした場合における駆動力特性)を基準として、その特性から前記制限係数演算部B23で得られた駆動力の制限係数に所定の駆動力を乗算した駆動力制限量を減算し、その横力tYに対応した車両の最大駆動力Tdmaxを演算する。この最大駆動力Tdmaxは、車両が直進状態にある場合には、目標横力tY、制限係数が共に「0」であり、駆動力制限量も「0」であるため、前記した最大駆動力特性に基づいて出力される。しかしながら、ハンドル17が操舵されると、その操舵角とその時点の車速とに基づく目標横力tYが演算され、それに応じて制限係数も増加するため、目標横力tYに応じた駆動力制限量だけ最大駆動力特性から減算されて出力される。そして、制限係数演算部B23よりの駆動力の制限係数が最大の「1」に達した場合には、最大駆動力Tdmaxはエンジン1により発生させることのできる最大の駆動力まで制限されて出力される。
左右駆動力差演算B25は、目標横力tYに基づいて、左右後輪5の駆動モータ3、4の駆動力差を演算する。この駆動力差は車両進行方向に対して反時計回りを正としているため、目標横力tYが正である場合には目標横力tYに比例した正の値の指令値を出力し、目標横力tYが負である場合には目標横力tYに比例した負の値の指令値を出力する。
前記指令値は、右駆動モータトルク指令値としてそのまま駆動モータコントローラ13に出力され、符号変換ブロック40を経由させて左駆動モータトルク指令値として駆動モータコントローラ13に出力される。駆動モータコントローラ13では、左右後輪5のいずれか旋回外輪側の駆動モータ3または4は車両進行方向に加速するよう駆動し、いずれか旋回内輪側の駆動モータ4または3は車両を減速させるよう駆動するよう、駆動モータ3、4のトルクを制御する。即ち、目標横力tYを実現するように、駆動モータ3、4で、それぞれ絶対値が等しく、向きの違う駆動力(和が)が出力される構成としている。
前記左駆動モータトルク指令値および右駆動モータトルク指令値は、実線のように、横力tYの増加に比例して増大させるようにしてもよいが、破線で示すように、左右駆動モータ3、4の連続定格以内の値に制限することが、駆動モータ3、4自身の温度上昇・性能低下等による駆動モータ3、4の出力制限を発生させないことから、望ましい。
駆動力制限部B26は、最大駆動力制限部B24よりの最大駆動力Tdmaxと駆動力決定部B20よりの目標駆動力Tdのいずれか低い値の駆動力を目標駆動力として出力する。したがって、車両が直進状態にある場合には、最大駆動力制限部B24よりの最大駆動力Tdmaxとして最大駆動力特性が出力されることから、駆動力決定部B20で設定した目標駆動力Tdが出力される。しかしながら、ハンドル17が操舵されると、その操舵角とその時点の車速とに基づく目標横力tYが演算され、それに応じて制限係数が増加し、最大駆動力制限部B24よりの最大駆動力Tdmaxとして最大駆動力特性から駆動力制限量だけ減算された信号が出力されることから、駆動力決定部B20で設定した目標駆動力Tdが最大駆動力Tdmaxを超える場合には、最大駆動力Tdmaxが目標駆動力として出力される。そして、ハンドル17の操舵に関連して目標横力tYが所定値aを超える場合には、最大駆動力Tdmaxはエンジン1で出力しうるフルパワーまで低下されることから、駆動力決定部B20で設定した目標駆動力Tdはエンジン1で出力しえる範囲内に制限される。
前記駆動力制限部B26から出力された目標駆動力は、乗算器27において、例えば車速信号から求めた車軸回転速度が乗算されて目標駆動仕事率Pdに変換され、加算器31において、発電機仕事率Pgが加算されてエンジン仕事率Peに変換され、目標エンジン回転速度演算部B33および除算器32に入力される。
前記発電機仕事率Pgは、蓄電装置コントローラ14より入力された蓄電装置6の充電状態SOCと目標SOCとが入力される加減算器29によりその差分が演算され、その差分値に常数器30による常数を乗算させて求められる。この発電機仕事率Pgは除算器35において発電機回転速度(エンジン回転速度)で除算されて発電機トルク指令値Tgとして発電機コントローラ12に出力される。発電機コントローラ12は発電機トルク指令値Tgに基づいて発電モータ2のベクトルを制御する。
前記目標エンジン回転速度演算部B33では、入力されたエンジン仕事率Peに対して、最も燃料消費率の少ない動作点(トルクと回転速度)を記憶したマップを参照して、目標エンジン回転速度Neが求められ、目標エンジン回転速度Neは除算器34に入力され、車軸回転速度で除算されて変速比指令値Rcvtに変換されて無段変速機コントローラ15に出力される。無段変速機コントローラ15は変速比指令値Rcvtに基づいて無段変速機8の変速比を制御する。
除算器32に入力されたエンジン仕事率Peはエンジン回転速度Neにより除算されてエンジントルク指令値Tsに変換されてエンジンコントローラ11に出力される。エンジンコントローラ11は入力されたエンジントルク指令Tsに基づいてエンジン1のトルクを制御する。
以上の構成になるハイブリッド車両の駆動力分配装置の動作について以下に説明する。
車両が直進状態にある場合には、前記したように、最大駆動力制限部B24よりの最大駆動力Tdmaxとして最大駆動力特性が出力される。このため、駆動力決定部B20で設定した目標駆動力Tdが駆動力制限部B26で選択され、この目標駆動力Tdに基づき目標駆動仕事率Pdが演算され、発電機仕事率Pgが加算されてエンジン仕事率Peが演算され、このエンジン仕事率Peに基づいて、エンジントルク指令値Ts、変速比指令値Rcvtが設定される。
このため、エンジン1により発生した駆動力から発電モータ2を駆動する駆動力を差引いた範囲内において、駆動力決定部B20で設定したアクセルペダル開度と車速とに応じた要求駆動力Tdに対応する駆動力により前輪9を駆動して車両を走行させる。前記発電モータ2を駆動する駆動力は、蓄電装置コントローラ14よりの充電状態SOCと目標充電状態SOCとの差分に応じた発電機トルク指令値Tgに基づいて発生される。左右後輪5は駆動モータ3、4より駆動されずに空転状態となっている。
ハンドル17が操舵されると、その操舵角とその時点の車速とに基づく目標横力tYが旋回要求量決定部B22演算され、それに応じて制限係数演算部B23の制限係数も上昇し、最大駆動力制限部B24は最大駆動力特性から駆動力制限量だけ減算させた最大駆動力Tdmaxが出力される。駆動力制限部B26では駆動力決定部B20で設定した目標駆動力Tdが最大駆動力制限部B24から出力された最大駆動力Tdmaxの範囲内にある場合には、目標駆動力Tdを目標駆動力として出力し、駆動力決定部B20で設定した目標駆動力Tdが最大駆動力制限部B24から出力された最大駆動力Tdmaxを超えている場合には最大駆動力Tdmaxを目標駆動力として出力する。目標駆動力(「Td」若しくは「Tdmax」)は目標駆動仕事率Pdに変換され、発電機仕事率Pgと加算されてエンジン仕事率Peに変換され、このエンジン仕事率Peに基づいて、エンジントルク指令値Ts、変速比指令値Rcvtが設定される。
一方、目標横力tYに応じて左右駆動力差演算部B25より発生される左駆動モータ指令値および右駆動モータ指令値に基づいて駆動モータコントローラ13は、図4に示すように、左後輪5および右後輪5に対して、旋回外輪側の後輪5の駆動モータ3または4を車両進行方向に加速するよう駆動し、いずれか旋回内輪側の後輪5の駆動モータ4または3を車両を減速させるよう駆動するよう、駆動モータ3、4のトルクを制御する。即ち、目標横力tYを実現するように、駆動モータ3、4で、それぞれ絶対値が等しく、向きの違う駆動力(和が)が出力される。駆動モータ3、4の駆動に消費される電力は蓄電装置6から供給され、蓄電装置6の充電状態SOCと目標充電状態SOCとの差分に応じて発電機仕事率Pgが変化し、発電機トルク指令値Tgおよびエンジン仕事率Peを変化させる。このため、旋回要求量が所定値a未満の領域では、駆動モータ3、4で消費する電力は蓄電装置6および/または発電モータ2から供給することができ、「モータ+バッテリによるアシスト」を有効に活用することができる。
ハンドル17による操舵角の増加および/または車速の上昇により旋回要求量決定部B22で出力される目標横力tYが所定値aを超えて増加された場合においては、制限係数演算部B23の制限係数は最大値の「1」設定され、最大駆動力制限部B24で最大駆動力特性から減算する駆動力制限量が最大となり、図5に示すように、最大駆動力Tdmaxは最小に設定されたエンジン1で出力しうる最大出力とされる。駆動力制限部B26では駆動力決定部B20で設定した目標駆動力Tdが最大駆動力制限部B24から出力された最大駆動力Tdmaxの範囲内にある場合には、目標駆動力Tdを目標駆動力として出力し、駆動力決定部B20で設定した目標駆動力Tdが最大駆動力制限部B24から出力された最大駆動力Tdmaxを超えている場合には最大駆動力Tdmaxを目標駆動力として出力する。目標駆動力(「Td」若しくは「Tdmax」)は目標駆動仕事率Pdに変換され、発電機仕事率Pgと加算されてエンジン仕事率Peに変換され、このエンジン仕事率Peに基づいて、エンジントルク指令値Ts、変速比指令値Rcvtが設定される。
一方、前記目標横力tYの所定値aを超えての増加は、左右駆動力差演算部B25から出力される左駆動モータ指令値および右駆動モータ指令値を増加させ、駆動モータコントローラ13は、左後輪5および右後輪5に対して、旋回外輪側の後輪5の駆動モータ3または4を車両進行方向に加速する駆動トルクを高める一方、いずれか旋回内輪側の後輪5の駆動モータ4または3を車両を減速させる駆動トルクを高め、増加する目標横力tYを実現するよう駆動モータ3、4のトルクを制御する。したがって、ハンドル17の操舵による旋回要求量に対応した車両の旋回性能が確保される。
前記左駆動モータ指令値および右駆動モータ指令値が、左右駆動モータ3、4の連続定格以内の値に制限される場合には、駆動モータコントローラ13は、左後輪5および右後輪5に対して、旋回外輪側の後輪5の駆動モータ3または4を車両進行方向に加速する駆動トルク、および、いずれか旋回内輪側の後輪5の駆動モータ4または3を車両を減速させる駆動トルクの増加は、連続定格以下に制限された範囲で、増加する目標横力tYを実現するよう駆動モータ3、4のトルクを制御する。
前記駆動モータ3、4の駆動に消費される電力は蓄電装置6から供給され、蓄電装置6の充電状態SOCと目標充電状態SOCとの差分に応じて発電機仕事率Pgが変化し、発電機トルク指令値Tgおよびエンジン仕事率Peを変化させる。このため、駆動モータ3、4で消費する電力の全てはエンジン1の発電機仕事率Pgに対応した駆動力分により発電モータ2で発電した電力でまかない、蓄電装置6の電力は一切使わない状態とできる。したがって、ハンドル17の操舵に基づく旋回要求量が大きくなっても、蓄電装置6の充電状態SOC等の状態変化が車両の旋回性能に与える影響を小さくすることができる。
そして、前記最大駆動力Tdmaxに基づく制限により、無段変速機8を経由させて前輪9を駆動するために用いられるエンジン1からの駆動力分はエンジン仕事率Peに基づくエンジントルク指令値Tsから発電機仕事率Pgに基づく発電機トルク指令値Tgを差引いた駆動力の範囲内で設定されることとなる。即ち、車両の前輪9と後輪5との駆動力の総和は、前記最大駆動力Tdmaxにより制限されて、蓄電装置6の充電状態SOCの状態変化に影響を受けることがない。
なお、上記実施形態において、旋回要求量決定部B22における旋回要求量の指標として、車速と操舵角による目標横力tYを用いるものについて説明したが、図示はしないが、横力tYの代わりにヨーレート若しくはすべり角を旋回要求量決定部B22で求めるものであってもよい。横力tYの代わりにヨーレート若しくはすべり角を旋回要求量の指標とする場合には、車速等の影響を受けず、同じ車両挙動パラメータで最大駆動力を制限することができる。
また、上記実施形態において、前輪9の駆動機構として、無段変速機8を介在させてエンジン1により駆動するものについて説明したが、図示はしないが、四輪全てが独立した駆動モータで駆動され、それに必要な電力を発電装置と蓄電装置から供給するシリーズハイブリッド車両であってもよい。その場合には、横力・ヨーレート・すべり角等の旋回要求量が所定値を越える範囲では、最大駆動力は全駆動モータで消費する電力の全てを発電装置だけでまかなえる範囲に制限して、蓄電装置の電力は一切使わないようにすることができる。また、横力・ヨーレート・すべり角等の旋回要求量が所定値を越える範囲では、全駆動モータのトルク指令値が連続定格以内となるように設定することが望ましい。
本実施形態においては、以下に記載する効果を奏することができる。
(ア)左右輪5の駆動力を独立に制御できるハイブリッド車両の駆動力制御装置において、車速を検出する車速検出手段18と、前記車速検出手段18で検出した車速とアクセルペダル16の開度とからドライバーの要求駆動力を決定する駆動力決定手段B20と、ハンドル17の操舵角を検出する操舵角検出手段と、前記操舵角検出手段よりの操舵角と前記車速検出手段18よりの車速とよりドライバーの旋回要求量を決定する旋回要求量決定手段B22と、前記旋回要求量に応じて最大駆動力を制限する最大駆動力制限手段B23〜B26と、を備える。このため、車速とアクセルペダル17の開度とからドライバーの要求駆動力を決定し、ハンドル17の操舵角と車速とからドライバーの旋回要求量を決定し、前記旋回要求量に応じて前記最大駆動力が制限されて、旋回要求量が大きくなるに従い、蓄電装置6等のシステムの状態変化に伴う最大駆動力変化を小さくすることができる。
(イ)最大駆動力制限手段B23〜B26は、旋回要求量が所定値以上になる場合に、最大駆動力を蓄電装置6のエネルギを消費しないで実現できる範囲内に制限することにより、蓄電装置6の状態変化に伴う最大駆動力変化を無くすことができる。
(ウ)制御手段としてのモータコントローラ13は、旋回要求量が所定値以上になる場合に、前記車両前後の少なくとも他方で対になった一対の駆動モータの最大駆動力を駆動モータ3、4の連続定格以内に制限することにより、駆動モータ3、4の出力制限による最大駆動力変化を無くすことができる。
(エ)最大駆動力制限手段B23〜B26は、旋回要求量が所定値未満の場合に、旋回要求量が大きくなるに従って最大駆動力の制限量を、旋回要求量が所定値以上の制限量まで次第に大きくすることにより、旋回要求量が所定値未満では、「モータ+バッテリ」によるアシストを有効に活用することができる。
(オ)前記旋回要求量決定手段B22における旋回要求量は、車両に生じる横力、ヨーレート、すべり角のいずれかであることにより、車速等の影響を受けず、同じ車両挙動パラメータで最大駆動力を制限することができる。
本発明の一実施形態を示すハイブリッド車両の駆動力制御装置のシステム構成図。 同じく統合コントローラによる制御ブロック図。 制限係数演算部における制限係数マップを説明する説明図。 操舵時における各輪の駆動状態を説明する説明図。 旋回要求量が所定値を超えた場合における駆動力配分状態を説明する説明図。
符号の説明
1 エンジン
2 発電モータ
3、4 駆動モータ
5 左右後輪
6 蓄電装置
7 トルクコンバータ
8 無段変速機
9 前輪
10 統合コントローラ
11 エンジンコントローラ
12 発電機コントローラ
13 駆動モータコントローラ
14 蓄電装置コントローラ
15 変速機コントローラ
16 アクセルペダル
17 ハンドル
18 車速センサ

Claims (4)

  1. 車輪を駆動する駆動モータに電力を供給する蓄電装置と、エンジンに駆動されて前記蓄電装置の充電状態に応じて発電し、蓄電装置に蓄電すると共に駆動モータに供給する発電装置と、
    車両前後の一方で対となった左右輪はエンジンの駆動力により駆動され、若しくは、前記発電装置または蓄電装置よりの電力により、左右で夫々独立して駆動可能であり且つその駆動力を独立に制御できる一対の駆動モータの駆動力により駆動され、
    車両前後の他方で対となった左右輪は、前記発電装置または蓄電装置よりの電力により駆動される一対の駆動モータにより左右で夫々独立して駆動可能であり且つその駆動力を独立に制御できるハイブリッド車両の駆動力制御装置において、
    車速を検出する車速検出手段と、
    前記車速検出手段で検出した車速とアクセルペダルの開度とからドライバーの要求駆動力を決定する駆動力決定手段と、
    ハンドルの操舵角を検出する操舵角検出手段と、
    前記操舵角検出手段よりの操舵角と前記車速検出手段よりの車速とよりドライバーの旋回要求量を決定する旋回要求量決定手段と、
    前記車両前後の少なくとも他方で対になった一対の駆動モータを、前記旋回要求量に基づく左右駆動力差に応じて夫々駆動する制御手段と、
    前記旋回要求量に応じて最大駆動力を制限する最大駆動力制限手段と、を備え、
    前記最大駆動力制限手段は、旋回要求量が所定値以上になる場合に、最大駆動力を蓄電装置のエネルギを消費しないで実現できる範囲内に制限する、ことを特徴としたハイブリッド車両の駆動力制御装置。
  2. 前記制御手段は、旋回要求量が所定値以上になる場合に、前記車両前後の少なくとも他方で対になった一対の駆動モータの最大駆動力を駆動モータの連続定格以内に制限することを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド車両の駆動力制御装置。
  3. 前記最大駆動力制限手段は、旋回要求量が所定値未満の場合に、旋回要求量が大きくなるに従って前記駆動力決定手段で設定した最大駆動力の制限量を、旋回要求量が所定値以上の制限量まで次第に大きくすることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のハイブリッド車両の駆動力制御装置。
  4. 前記旋回要求量決定手段における旋回要求量は、車両に生じる横力、ヨーレート、すべり角のいずれかであることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一つに記載のハイブリッド車両の駆動力制御装置。
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