JP4843784B2 - 多点検出型呼吸モニター装置 - Google Patents

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Description

この発明は、被験者体の呼吸動作で物理的体動がある体幹部の複数の部分に、移動量を検出できる検出手段を設置し、肺活呼吸による胸部の動きと腹式呼吸による腹部の動きをモニターして、呼吸による被検者の体幹部の合成変位量を高精度にモニターできるようにした多点検出型呼吸モニター装置を提供しようとするものである。
CT(コンピュータ断層)装置や放射線治療装置で撮像や治療照射を行なう場合、被検者の対象部位が体幹部である場合、被検者の対象部位は被検者の呼吸による体動により対象部位の位置が安定しなかった。したがって、撮像画像の品質劣化や治療部位以外の正常組織への照射が行なわれるなどの問題があり、レーザや赤外線による患者の体動量の電気的検出を行い、体動に同期した信号で撮像や治療照射を行なう、いわゆる呼吸同期動作が従来より行なわれている。
特開2000−217802号公報 特開2002−028148号公報
しかしながら、従来方式の呼吸同期は被検者の体幹部の胸部か腹部のいずれかにのみレーザや赤外線を当て、被検者の体幹部の動きを検出することを行っており、胸式呼吸か腹式呼吸のいずれかしか検出できなかった。また、レーザや赤外線を用いた呼吸移動検出はレーザや赤外線センサや電気的センサを用いており、さらにそれらの呼吸移動量を信号処理するアナログ回路や演算用のコンピュータを用いる必要があって装置が複雑化し、高価になるという問題があった。
例えば、胸部や腹部の放射線治療の際にはPTV(計画標的体積:Planning target volume)縮小の目的から呼吸停止が重要であり、様々な呼吸停止法が試みられている。そして、呼吸モニタリング下の照射が盛んに行なわれているが、胸部または腹部の1点の位置情報によるものであるために、腹式、胸式の呼吸が複雑に混じり合った自然呼吸の換気量や腫瘍の位置情報を正確に反映するものではなかった。
また、以前より医療の現場では呼吸モニタリング装置を用いない自己呼吸停止法を行なっているが、この自己呼吸停止法を検証した結果、自己呼吸停止法についての理解が十分でない患者は自己呼吸停止の精度が著しく悪いため、かねてからより理解し易く精度の高い呼吸停止法および呼吸モニタリング装置の開発が望まれていた。
この発明の多点検出型呼吸モニター装置は、被検者の胸部および腹部等の体幹部に被せて被検者が横たわる寝台に装着するハウジングと、前記ハウジングに取り付けられ、被検者体幹部の胸部および腹部の少なくとも2箇所の変異量を検出する先端にプローブを備えた接触式の変位量検出手段と、検出された呼吸による胸部および腹部の変異量を統合した合成変位量を判定する判定手段とを備えたことを特徴とするものである。
この発明の多点検出型呼吸モニター装置は、前記先端にプローブを備えた接触式の検出手段が、胸部および腹部の少なくとも2箇所に当接するプローブと、このプローブ間を連結する連結アームと、連結アームの中間で連結アームを首振り可能に支持し、かつ支持ポイントを首振り可能とした支持アームと、支持アームの軸着部から支持アームとは反対の方向に延長した変位量表示部とを備えたことをも特徴とするものである。
この発明の多点検出型呼吸モニター装置は、前記先端にプローブを備えた接触式の検出手段が、胸部および腹部の少なくとも2箇所に当接する2つのプローブと、各プローブをそれぞれ支持する長短2つのアームとを備え、各アームの動作を滑車とワイヤ類との連関で変位量表示部の角度変化に置き換えるようにしたことをも特徴とするものである。
この発明の多点検出型呼吸モニター装置は、前記呼吸による体幹部の合成変位量を被検者自身が視覚的に確認し、被検者自身が呼吸による体幹部の合成変位量が特定の範囲に収まるよう自立的に制御することを可能としたことをも特徴とするものである。
この発明の多点検出型呼吸モニター装置は、前記呼吸による体幹部の合成変位量を被検者自身が視覚的に確認し、呼吸による体幹部の合成変位量が特定の範囲にある場合に、遠隔で被検者に処置を行なう術者に通知する電気的信号発生機構を備えたことをも特徴とするものである。
この発明の多点検出型呼吸モニター装置は、前記呼吸による体幹部の合成変位量を被検者自身が視覚的に確認し、呼吸による体幹部の合成変位量が特定の範囲にある場合に、検査機器や治療装置に検査進行や治療進行の動作を停止または続行の同期信号を発生する信号発生機構を備えたことをも特徴とするものである。
この発明によれば、呼吸による患者の体動の検出を体幹部の複数箇所の動きを機械的に合成することで、呼吸による被検者の体幹部の合成変位量に合致した動きを呼吸移動量指示器に示すことができ、精度のよい呼吸同期検出が行える効果がある。
またこの発明の請求項3は装置を全体として機構的に構成しており、電気的回路がないため安価に製作でき、かつ装置の構造がシンプルであるゆえ保守性も向上し、ランニングコストも安くなるという効果がある。
この発明は上記のような問題点を解消するためになされたもので、被検者の呼吸に体幹部の合成変位量を正確に検出し、かつ被検者の呼吸による体幹部の合成変位量を被検者自身が視覚的に確認できると同時に、呼吸同期信号を検査装置や治療装置に通知できるようにした。
以下この発明の多点検出型呼吸モニター装置の実施の形態を、図面に基いて詳細に説明する。
図1はこの発明の多点検出型呼吸モニター装置の第1の実施形態の全体を表わす斜視図、図2はその要部を示す斜視図、図3は多点検出型呼吸モニター装置の概略正面図、図4はその側面図、図5はその平面図、図6は寝台に取り付けた多点検出型呼吸モニター装置を被検者に装着して使用している模様を表わす模式図、図7は使用時の状態を被検者の頭部方向から見た模式図である。
また、図8はこの発明の多点検出型呼吸モニター装置の第2の実施形態の全体を表わす斜視図、図9はそのスタンド部分を示す斜視図、図10は測定装置部分の斜視図、図11は図10を反対側から見た状態の斜視図、図12ないし図15は測定装置の動作原理を示すもので、図12は糸移動量と指針角度の関係を示す模式図、図13は測定アームのショートアームにおけるテコ比を示す模式図、図14は測定アームのロングアームにおけるテコ比を示す模式図、図15は完成状態の測定アームの模式図である。
図1ないし図5において、11は被検者の胸部および腹部等の体幹部に被せて被検者が横たわる寝台に装着する、例えばプラスチック製の透明ハウジングで、この発明の多点検出型呼吸モニター装置を被検者の胸部および腹部等の体幹部上に保持するためのものである。このハウジング11は開口部を下向きとしたコ字状をなし、両側壁に脚部12を着脱自在に取り付けることにより、その高さを被検者に応じて変えることができる。13は脚部12に設けたスライド孔、14は高さ調節ねじである。
この発明の多点検出型呼吸モニター装置は前記ハウジング11上に取り付けられている。すなわち、ハウジング11の天板には装置の取付口15が設けられ、その上部にコ字状の支持枠16が取付ねじ17によって固定されている。この支持枠16も透明プラスチック製であることが望ましい。支持枠16の天板部にはほぼ中央にやや広い開口部18が、またその両側に長さ方向に延びるスライド孔19,19がそれぞれ形成されている。
また上記支持枠16の天板部に沿って天板部と直交するよう、位置調整板20が前記スライド孔19,19に取り付けた位置調整ねじ21によって保持されている。したがって、位置調整板20は位置調整ねじ21の操作に応じてスライド孔19,19の長さ方向に移動可能である。20−1は位置調整板20の先端に取り付けた角度ゲージである。
位置調整板20には軸棒22が吊下げるように取り付けられている。すなわち前記開口部18内に、軸棒22の上端に取付けた抜け止め部23が配置され、軸棒22の下端が支持枠16の内部に位置している。軸棒22の下端には支持アーム24が支持ポイントにおいて首振り可能に軸着され、また支持アーム24は前記軸着位置から所定の間隔で、連結アーム25をそのほぼ中間位置で軸支し、連結アーム25を支持ポイントにおいて首振り可能に支持している。特に連結アーム25の軸着部分は多少の遊びがあるよう遊嵌しておくことが望ましい。
図2に示すように、この連結アーム25の両端には、鉛直方向にプローブ26,26がそれぞれ取り付けられ、その先端が胸部および腹部の少なくとも2箇所に当接するよう保持されている。
このプローブ26,26間を連結する上記連結アーム25は、スライド孔28を備えた補助アーム27と位置調整ねじ29とを介して伸縮自在であり、被検者の体格等に応じてその長さを調節する。
またプローブ26は上部プローブ26−1と下部プローブ26−2とに分割できるようになっており、上部プローブ26−1の下部に設けた雌ねじ部30に、下部プローブ26−2の上端に設けた雄ねじ部31をねじ込むことにより、複数のサイズの下部プローブ26−2を適宜取り替えることができるようになっている。32はプローブ26を補助アーム27の先端に取り付けるための小ビスである。
さらに、上記支持アーム24の軸着部から支持アーム24とは反対の方向に延長して、変位量表示部33が設けられている。そして変位量表示部33の先端には指示針34が取り付けられている。
図において35は、支持アーム24を延長して設けたバランス棒で、変位量表示部33とのバランスをとってプローブ26,26の先端に過度の負荷がかからないようにするためのものである。
したがって、この発明の多点検出型呼吸モニター装置によれば、図3および図4に示すように、被検者の体幹部の胸部および腹部の少なくとも2箇所の変異量をプローブ26,26によって検出する。すなわち、胸部および腹部のプローブ26,26は胸部および腹部に当接してそれぞれの呼吸時の動きに応じて昇降する(図2ないし図4の矢印a,b参照)。その際、連結アーム25に胸部および腹部のプローブ26,26の昇降動作が伝達され、それらの全体としての合成変位量に応じて、連結アーム25の中間位置で支持している支持アーム24の軸支部分も昇降する(矢印c参照)。
支持アーム24の軸支部分が昇降すると、前記支持アーム24とは反対の方向に延長して設けられた変位量表示部33先端の指示針34が首を振る(矢印d参照)。したがって、検出された呼吸による胸部および腹部のプローブ26,26の変異量を統合した支持アーム24における合成変位量が、位置調整板20の先端に取り付けた角度ゲージ20−1の目盛りを指す指示針34によって判定(表示)される。
前記支持アーム24と、支持アーム24とは反対の方向に延長して設けられた変位量表示部33とは、支持アーム24の軸支位置を中心としてその両側に配置されている。支持アーム24の軸支位置から連結アーム25を軸着している位置までの距離l−1と変位量表示部33の長さl−2の比は適宜決定することができるが、l−1:l−2=1:1〜10程度とすることが望ましく、指示針34の振幅の大きさ、指示針34の動きの見易さその他を勘案して決めることができる。
被検者は、図6および図7のように、角度ゲージ20−1における指示針34の上下動作を目視することで自分自身の呼吸の状態を視覚的に認識することができる。図中、41は押しボタンスイッチ、42は押しボタンスイッチ41の押下げで点灯する表示装置で、撮像時や治療照射時に押しボタンスイッチ41を被検者に持たせる。そして、被検者に角度ゲージ20−1における指示針34の上下動作を目視させ、角度ゲージ20−1における指示針34の上下動作の値が被検者に応じて定められた特定位置範囲にある場合に押しボタンスイッチ41を押させる。
そうすることで表示装置42が点灯し、被検者の呼吸状態を遠隔で操作する術者に伝達することができる。また同時にスイッチ信号を平行して検査機器や治療装置に伝達することで、患者の呼吸に同期して装置の検査進行や治療照射の進行を制御する呼吸同期を実施できる。
なお、上記実施例においては角度ゲージ20−1を被検者側から見ることができる位置に設置しているが、位置調整板20の反対側端部にも取り付けることができる。そうすれば、撮像や治療照射を行なう術者においても、被検者の呼吸状態を見ながら、正確に操作することが可能となる。
この発明の多点検出型呼吸モニター装置は、以上のように前記呼吸による体幹部の合成変位量を被検者が視覚的に確認し、被検者が呼吸による体幹部の合成変位量が特定の範囲に収まるよう自立的に制御することを可能としたことを特徴としている。
<対象・方法>
胸部や腹部の放射線治療患者20名(胸部:腹部=13:7、平均年齢75歳)に対し、この発明の多点検出型呼吸モニター装置である胸腹部2点測定式呼吸モニタリング装置を用い、患者に自己呼吸停止を行なわせた。X線透視下で毎回の腫瘍の位置を測定し、誤差が5mm以内になるまで呼吸停止練習を行い、所要時間を測定した。その呼吸停止位置において、再現精度の測定用にメルクマール部分を2mm厚で、これと同じ呼吸停止期間中に、呼吸位置計測装置の体表設置位置を含んだ広範囲を7mm厚でCTスキャンした。
<結果>(いずれも平均値)
1)自発的呼吸停止下での、CTによる腫瘍位置の再現精度の三次元的検証
被検者 20人、測定回数 60回
頭尾方向 1.3mm
前後方向 1.6mm
左右方向 1.4mm

2)胸壁と腹壁のプローブ位置と腫瘍位置の再現精度の三次元的検証
被検者 10人、測定回数 20回
腹部プローブ最大位置差/腹壁の呼吸性移動幅 5.5mm/22mm
胸部プローブ最大位置差/胸壁の呼吸性移動幅 3.5mm/22mm
<考察>
この発明の多点検出型呼吸モニター装置を用いた自発的呼吸停止下での、CTによる腫瘍位置の三次元的再現精度は2mm以内であり、高精度であることが照明された。また、繰り返す呼吸の分析結果により、胸式呼吸と腹式呼吸が混在し、従来型の1点式呼吸モニター装置を用いた場合の位置再現精度は呼吸性移動幅(10−40mm)の4−6分の1程度もずれる可能性が考えられ、本方法のように、多点検出型呼吸モニター装置を用いた自発的呼吸停止下での、腫瘍位置の三次元的再現精度が、従来型1点式呼吸モニター装置に比べて非常に良好であることが証明された。すなわち、胸式呼吸と腹式呼吸とが混在して不安定となる呼吸においても、この発明の多点検出型呼吸モニター装置を用いた自発的呼吸停止下での腫瘍位置の三次元的再現精度は従来型1点式呼吸モニター装置に比べて良好である。このように胸部と腹部の2点を同時に測定する方式の多点検出型呼吸モニター装置は従来になく、胸式呼吸と腹式呼吸とが混在して不安定となる呼吸においても対応できるメリットがある。
この発明の多点検出型呼吸モニター装置である胸腹部2点測定式呼吸モニタリング装置を用いた呼吸停止法は患者に理解が得られやすく、連取時間が大幅に短縮できるというメリットがある。
上述の実施形態では、この発明の多点検出型呼吸モニター装置における被検者体幹部の胸部および腹部の少なくとも2箇所の変異量を検出する変位量検出手段として、先端にプローブを備えた接触式の検出手段を例示したが、光、磁気、超音波センサ等を用いる非接触式の検出手段であっても良いことはもちろんである。
また、この発明の多点検出型呼吸モニター装置は、前記呼吸による体幹部の合成変位量を被検者が視覚的に確認し、呼吸による体幹部の合成変位量が特定の範囲にある場合に、遠隔で被検者に処置を行なう術者に通知する電気的信号発生機構を備えていることができる。そのような電気的信号発生機構としては被検者に処置を行なう術者の側に設置したモニタ、信号灯等がある。
この発明の多点検出型呼吸モニター装置は、前記呼吸による体幹部の合成変位量を被検者が視覚的に確認し、呼吸による体幹部の合成変位量が特定の範囲にある場合に、検査機器や治療装置に検査進行や治療進行の動作を停止または続行の同期信号を発生する信号発生機構を備えていることができる。そのような信号発生機構としては被検者に処置を行なう術者の側に設置した自動停止スイッチや警報装置等がある。
図8ないし図11はこの発明の多点検出型呼吸モニター装置の第2の実施形態を表わすものである。
図8および図9において、51は被検者の胸部および腹部等の体幹部に被せて被検者が横たわる寝台に装着するスタンドで、この発明の多点検出型呼吸モニター装置を被検者の胸部および腹部等の体幹部上に保持するためのものである。このスタンド51は開口部を下向きとしたコ字状をなし、両側に寝台等に設置可能な据え置き台52を備え、据え置き台52にはスライドガイド53が立設されている。このスライドガイド53には、コ字状スタンド51の脚部54を着脱自在に取り付けることにより、その高さを被検者に応じて変えることができる。55はスライドガイド53に外付けした高さ調節ねじである。
また、スタンド51の上部ブリッジ部56には、測定装置58を取り付けるための組付台57がスライド自在に取り付けられており、その側面には測定装置58を組み付けるためのブラケット59が取り付けられている。
測定装置58を示す図10および図11において、61は測定装置のケーシングで、前記組付台57側面のブラケット59に組み付けることにより、前記組付台57に固定されている。
測定装置のケーシング61の両側にはそれぞれ、先端にプローブ64を備えたロングアーム62およびショートアーム63が首振り自在に取り付けられている。65は、前記プローブ64の下端に回動自在に取り付けたローラである。
なおロングアーム62およびショートアーム63は、それぞれ先端に取り付けた前記プローブ64が被検者の体幹に沿って配置されるよう、測定装置のケーシング61に対して所定の角度で取り付けてある。
次に、71は測定装置のケーシング61の上部に取り付けられた角度ゲージで、扇型に形成されており、その円弧状の周縁部分に角度目盛り72が表示されている。73は角度目盛り72上の所定の角度を指し示す指針で、前記プローブ64の動きに応じて測定装置58により駆動されるようになっている。
次に、図12ないし図15に基いて、測定装置の動作原理を説明する。
図12の糸移動量と指針角度の関係を示す模式図において、θは指針の角度、dpは指針プーリの径、dyは糸の直径、Sは糸の移動量を指すものである。
ここにおいて、指針の角度θは次の式(1)で求められる。
Figure 0004843784
・・・(1)
そこで糸の移動量Sに関係する測定アームのテコ比について検討すると、図13の測定アームのショートアームにおけるテコ比を示す模式図において、L1はショートアーム長、L2はロングアーム長、l1はショートアームテコ長、l2はロングアームテコ長、H1はショートアーム測定高、H2はロングアーム測定高、S1はショートアームテコ移動量、S2はロングアームテコ移動量を指すものである。
ここにおいて、ショートアームテコ移動量S1は次の式(2)で求められる。
Figure 0004843784
・・・(2)
また図14の測定アームのロングアームにおけるテコ比を示す模式図において、ロングアームテコ移動量S2は次の式(3)で求められる。
Figure 0004843784
・・・(3)
しかしながら、上記糸の移動量Sを求める場合においては、次の条件を満たす構造でなければならない。
1)表示は両プローブ高さ(移動量)の合計値であること。
2)測定高(入力)と表示(出力)の比率は両アームとも同一であること。

そのため、図15においてショート、ロングそれぞれのS値を計算してみる(図13,14も参考)。
式(2)および(3)により測定高10mm時のS値はそれぞれ、次式(4)および(5)で求められる。
Figure 0004843784
・・・(4)

Figure 0004843784
・・・(5)
ここで、 S1/S2 =0.5 となり前記条件2)を満たさない。
これを満たすには、 S1=2×S2 であればよいので、図15に示すようにロングアーム側テコ長に相当する点に滑車を設けることでS2の値を2倍にすることができる(注:ロングアーム長は設定により変わるので、S2値は多少変動する)。
なお、糸は1本で繋がっているので、指針プーリに伝わる糸の移動量Sは両プローブの合計となり、もうひとつの仕様も満たしている。
以上の点から見て、前記装置の分解能(測定高⇔指針角度)は以下のとおりである。
すなわち、式(1)と式(2),(3)により、測定高10mm当たりの指針角度は、次式(6)で求められる。
Figure 0004843784
・・・(6)
以下、この発明の多点検出型呼吸モニター装置の第2の実施形態の使用方法について述べる。
(1)スタンド51を構成する据え置き台52のスライドガイド53に、ブリッジ部56の脚部54をはめ込んで所定位置で高さ調節ねじ55をねじ付けて、組み立てる(図8、図9参照)。
(2)角度ゲージ71および指針73を測定装置のケーシング61に取り付け、ネジ止めする(図10、図11参照)。
(3)プローブ64を備えたロングアーム62およびショートアーム63を測定装置58に取り付ける(図10、図11参照)。
(4)完成した測定装置58をスタンド51にセットする。
(5)被検者体を診察台に配置し、呼吸モニタリング装置のモニター用指針73を被検者体が目視できるよう患者ミラー(図示せず)をセットする。
(6)プローブ64を位置決め位置にセットし、呼吸モニタリング装置の位置や高さ、幅等を調整する。
(7)被検者体呼吸等による体表面の動きでモニター用指針73の動きを測り、安定した振幅となるように呼吸を行わせ、指針73が特定位置で停止できるように試し動作を行う。
(8)指針73が特定位置で停止できるようになった段階で、CT、MR撮像及び照射を行う。
CT(コンピュータ断層)装置や放射線治療装置で撮像や治療照射を行なう場合のみならず、患者の体動量の検出を行い、体動に同期して撮像や治療照射を行なう、いわゆる呼吸同期動作の必要な各種検査や治療等に利用することができる。
この発明の多点検出型呼吸モニター装置の全体を表わす斜視図である。 その要部を示す斜視図である。 多点検出型呼吸モニター装置の概略正面図 その側面図である。 その平面図である。 寝台に取り付けた多点検出型呼吸モニター装置を被検者に装着して使用している模様を表わす模式図である。 使用時の状態を被検者の頭部方向から見た模式図である。 この発明の多点検出型呼吸モニター装置の第2の実施形態の全体を表わす斜視図である。 そのスタンド部分を示す斜視図である。 測定装置部分の斜視図である。 図10を反対側から見た状態の斜視図である。 測定装置の動作原理を示し、糸移動量と指針角度の関係を示す模式図である。 測定アームのショートアームにおけるテコ比を示す模式図である。 測定アームのロングアームにおけるテコ比を示す模式図である。 完成状態の測定アームの模式図である。
11 ハウジング
12 脚部
13 スライド孔
14 高さ調節
15 取付口
16 支持枠
17 取付ねじ
18 開口部
19,19 スライド孔
20 位置調整板
20−1 角度ゲージ
21 位置調整ねじ
22 軸棒
23 抜け止め部
24 支持アーム
25 連結アーム
26,26 プローブ
26−1 上部プローブ
26−2 下部プローブ
27 補助アーム
28 スライド孔
29 位置調整ねじ
30 雌ねじ部
31 雄ねじ部
32 小ビス
33 変位量表示部
34 指示針
35 バランス棒
41 押しボタンスイッチ
42 表示装置
51 スタンド
52 据え置き台
53 スライドガイド
54 脚部
55 高さ調節ねじ
56 ブリッジ部
57 組付台
58 測定装置
59 ブラケット
61 測定装置のケーシング
62 ロングアーム
63 ショートアーム
64 プローブ
65 ローラ
71 角度ゲージ
72 角度目盛り
73 指針
θ 指針の角度
dp 指針プーリの径
dy 糸の直径
S 糸の移動量
1 ショートアーム長
2 ロングアーム長
1 ショートアームテコ長
2 ロングアームテコ長
1 ショートアーム測定高
2 ロングアーム測定高
1 ショートアームテコ移動量
2 ロングアームテコ移動量

Claims (6)

  1. 被検者の胸部および腹部等の体幹部に被せて被検者が横たわる寝台に装着するハウジングと、前記ハウジングに取り付けられ、被検者体幹部の胸部および腹部の少なくとも2箇所の変異量を検出する先端にプローブを備えた接触式の変位量検出手段と、検出された呼吸による胸部および腹部の変異量を統合した合成変位量を判定する判定手段とを備えたことを特徴とする多点検出型呼吸モニター装置。
  2. 先端にプローブを備えた接触式の検出手段が、胸部および腹部の少なくとも2箇所に当接するプローブと、このプローブ間を連結する連結アームと、連結アームの中間で連結アームを首振り可能に支持し、かつ支持ポイントを首振り可能とした支持アームと、支持アームの軸着部から支持アームとは反対の方向に延長した変位量表示部とを備えたことを特徴とする請求項1に記載の多点検出型呼吸モニター装置。
  3. 先端にプローブを備えた接触式の検出手段が、胸部および腹部の少なくとも2箇所に当接する2つのプローブと、各プローブをそれぞれ支持する長短2つのアームとを備え、各アームの動作を滑車とワイヤ類との連関で変位量表示部の角度変化に置き換えるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の多点検出型呼吸モニター装置。
  4. 呼吸による体幹部の合成変位量を被検者自身が視覚的に確認し、被検者自身が呼吸による体幹部の合成変位量が特定の範囲に収まるよう自立的に制御することを可能としたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の多点検出型呼吸モニター装置。
  5. 呼吸による体幹部の合成変位量を被検者自身が視覚的に確認し、呼吸に体幹部の合成変位量が特定の範囲にある場合に、遠隔で被検者に処置を行なう術者に通知する電気的信号発生機構を備えたことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の多点検出型呼吸モニター装置。
  6. 呼吸による体幹部の合成変位量を被検者自身が視覚的に確認し、呼吸による体幹部の合成変位量が特定の範囲にある場合に、検査機器や治療装置に検査進行や治療進行の動作を停止または続行の同期信号を発生する信号発生機構を備えたことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の多点検出型呼吸モニター装置。
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