JP4836874B2 - 伝動装置 - Google Patents

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    • B62M15/00Transmissions characterised by use of crank shafts and coupling rods

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Description

本発明は、自転車に装備して好適な伝動装置に関する。
従来、動力の伝達方式として、歯車の噛み合いなどによる直接伝動方式のほか、巻掛伝動方式がよく知られる。例えば、巻掛伝動方式として、自転車では前後のスプロケットにチェーンを巻き掛け、そのチェーンを通じて前部スプロケットから後部スプロケットに動力伝達が行われるようにしている。尚、前部スプロケットはフレームにより支持されるクランク軸に固定され、そのクランク軸に180度の位相差を有して左右一対のペダルアームが接続され、その各先端にペダルが装着される。又、後部スプロケットは後輪の車軸に一方向クラッチを介して取り付けられる。従って、左右のペダルを両足で交互に踏み込むと、クランク軸にペダルの踏込力とペダルアームの長さとの積で表される回転トルクが発生し、そのトルクによって前部スプロケットの回転が行われる。
ここに、後部スプロケットの回転速度(回転数)は前部スプロケットとの直径比(歯数比)で変化させることができる。例えば、後部スプロケットに対して前部スプロケットの直径を大きくすれば増速する。
しかし、前部スプロケットの直径を大きくすると、大きな始動トルクを必要として上り坂での発進が困難となり、これを防止する前部スプロケットの直径を小さくすれば平坦地において高速走行することができなくなる。このため、後部スプロケットを直径の異なる多段状にしてチェーンを掛け変えられるようにした変速装置付の自転車が一般に広く普及しているが、スプロケットの段数も全幅が大きくなることに関係して制限があるし、変速に際してチェーンが外れることも少なくない。
一方、前部スプロケットの直径を大きくした場合でも、ペダルアームの長さを大きくすればクランク軸に発生する回転トルクも大きくなるので、これに固定される前部スプロケットを高トルクで回転させることが可能となるが、ペダルアームの長さを大きくするにもペダルが地面に接触しない範囲に限られる。
そこで、内歯歯車の外周にスプロケットを固定し、そのスプロケットの軸線よりも上方の偏心位置にクランク軸を通して該クランク軸に接続されるペダルアームの長さを大きくできるようにしながら、クランク軸に入力された回転トルクが内歯歯車との間に介在せしめた歯車列を通じてスプロケットに伝達されるようにした自転車駆動装置が提案されている(例えば、特許文献1)。
特開平8−72778号公報
しかしながら、特許文献1のように、クランク軸の位置を高くしてペダルアームの長さを大きくするものでは、ペダルが地面に干渉するのを防止しながら、負荷にチェーンで繋がれるスプロケットに高トルクの回転駆動力を伝達できるが、ペダルアームを長くするとペダルを踏み込む足の上下ストロークが大きくなるのでペダル操作が困難となる。
又、特許文献1では、スプロケットに対し、その内側に通されるクランク軸から内歯歯車を含む歯車列を介して動力伝達するようにしているので、スプロケットを高速回転させることは困難である。
本発明は以上のような事情に鑑みて成されたものであり、その目的は高トルク伝導を可能にする新規な伝動装置の提供にあり、自転車に適用した場合にはペダルアームを長くせずして前部スプロケットに大きな回転トルクを発生させ得るようにすることにある。
本発明は上記目的を達成するため、
回転自在に支持される入力回転体と出力回転体とを含み、前記入力回転体から出力回転体に回転駆動力を伝達する伝動装置であり、
前記入力回転体に連動して互いに同速回転する第1ロータカム及び第2ロータカムと、
前記第1ロータカム及び第2ロータカムにより第1端部を交互に逆向きに押圧されると共に他方の第2端部が前記第1端部との間に設けられる支点部を中心に第1位置と第2位置との間を往復移動可能とされる揺動レバーと、
前記揺動レバーの揺動運動を前記出力回転体の回転運動に変換するクランク機構と、を具備し、
前記クランク機構は、
前記出力回転体に固設されるクランクアームと、
前記揺動レバーの第2端部が第1位置と第2位置との間を一往復するときに前記出力回転体が一回転するよう前記クランクアームの先端部と前記揺動レバーの第2端部とを連接する連桿と、から成り、
前記入力回転体と出力回転体との間には、前記クランクアームと連桿との結節点が前記揺動レバーの第2端部と出力回転体の回転中心とを通る直線上に位置したとき前記出力回転体の回転方向が定まらなくなることを防止すべく、前記入力回転体の回転駆動力を受けて前記出力回転体を所定の回転方向に間欠送りする死点解除手段が介在され、
前記死点解除手段は、前記入力回転体に連動して回転する第3ロータカムと、該第3ロータカムによる一端部の押圧により作動するリンク機構と、前記出力回転体に固定されるラチェットホイールとを含み、前記リンク機構には前記ラチェットホイールに係合する掛爪が取り付けられることを特徴とする。
加えて、前記第1ロータカム及び第2ロータカムは、それぞれ前記揺動レバーの第1端部を順繰りに押圧する複数の腕部を有し、その各腕部は前記第1ロータカム及び第2ロータカムの回転方向に等ピッチに設けられることを特徴とする。
本発明に係る伝動装置によれば、入力回転体に連動して互いに同速回転する第1ロータカム及び第2ロータカムにより揺動レバーの第1端部を交互に逆向きに押圧して揺動レバーを揺動させ、その揺動運動を該揺動レバーの第2端部に連なるクランク機構を介して出力回転体の回転運動に変換するようにしていることから、入力回転体から出力回転体への高トルク伝導が可能であり、自転車用にして入力回転体にペダルアームを接続すれば、出力回転体に小径の前部スプロケットを用いて後輪の始動トルクを小さくしながら、前部スプロケットを揺動レバーの揺動回数に応じた速度で回転させることができる。
又、入力回転体と出力回転体との間には、入力回転体の回転駆動力を受けて出力回転体を所定の回転方向に間欠送りする死点解除手段が介在されることから、出力回転体の逆転を防止することができる。
更に、第1ロータカム及び第2ロータカムは、その回転方向に等ピッチに設けられる複数の腕部を有することから、入力回転体の回転数に対して揺動レバーの揺動回数を増して出力回転体を高速回転させることができる。
以下、本発明の適用例を図面に基づいて詳細に説明する。図1は係る伝動装置の構成例を示した正面概略図である。図1において、1は金属板などから成る定形のベースプレートであり、このベースプレート1には入力回転体として主軸2が貫通され、その主軸2がベースプレート1に取り付けた図示せぬ軸受により回転自在に支持されている。
又、ベースプレート1には、主軸2に平行して該主軸から離間した位置に出力軸3が回転自在に取り付けられ、その出力軸3にスプロケット4が固定されている。出力軸3およびスプロケット4は、主軸2の回転駆動力を伝達するための出力回転体を構成するものであり、主軸2との間には図1のように揺動レバー5が設けられる。揺動レバー5は、主軸2に直交する面(ベースプレート1)内で揺動可能とされる帯状の剛性材で、その長さ方向中央部分がベースプレート1に枢着されている。図1において、5Aは揺動レバー5の揺動中心を成す支点部であり、その支点部5Aを中心に揺動レバー5の両端部(第1端部5Bおよび第2端部5C)が互いに逆向きに移動するようになっている。
揺動レバー5の第1端部5Bは、外力が与えられる力点として受圧ピン51を備えており、ベースプレート1には受圧ピン51の移動経路に沿って円弧状のガイド溝1Aが穿設されている。そして、受圧ピン51がガイド溝1Aに貫通され、そのガイド溝1Aに沿って受圧ピン51の移動案内が行われるようにしてある。
一方、揺動レバー5の第2端部5Cは、支点部5Aを中心に図1の実線で示される第1位置P1と一点鎖線で示される第2位置P2との間を往復移動可能とされる。尚、第2端部5Cの第1位置P1と第2位置P2は、ガイド溝1Aの両端における受圧ピン51の移動制限位置に対応している。
又、揺動レバー5の第2端部5Cは、クランク機構6を介して出力回転体(本例において出力軸3)に繋げられている。クランク機構6は、出力軸3に固設されるクランクアーム61、及び当該クランクアーム61の先端部と揺動レバー5の第2端部5Cとを連接する連桿62から成る。そして、係るクランク機構6により、揺動レバー5の第2端部5Cが第1位置P1と第2位置P2との間を一往復するときに出力軸3およびスプロケット4が一回転するようにしてある。
従って、揺動レバー5の第1端部5B(受圧ピン51)を正逆に交互に押圧操作して揺動レバー5に揺動運動を与えれば、その第2端部5Cが第1位置P1と第2位置P2との間を往復移動し、その往復回数だけスプロケット4を回転させることができる。
図1、図2において、7,8は受圧ピン51を交互に逆向きに押圧する一対のロータカム(第1ロータカム及び第2ロータカム)であり、その両ロータカム7,8は受圧ピン51の移動経路を挟んで回転自在に設けられ、その両者が主軸2に連動して互いに同速回転するようになっている。尚、一対のロータカム7,8を主軸2に連動して同速回転させる機構については後述する。
本例において、一対のロータカム7,8は、それぞれ回転方向に180度ピッチで設けられる2つの腕部7A,8Aを有した羽根型であり、一方のロータカム7はベースプレート1の背面側でその中心が主軸2に固定されて該主軸2と同方向に回転し、他方のロータカム8はベースプレート1の正面側でその中心が枢軸8Bによりベースプレート1に取り付けられて主軸2とは逆向きに回転するようにしてある。
そして、それらロータカム7,8は、受圧ピン51を交互に逆向きに押圧して揺動レバー5を揺動させることになる。尚、一方のロータカム7は図1の時計回りに回転しながら2つの腕部7A,7Aで受圧ピン51を順繰りに押下げ、他方のロータカム8は図1の反時計回りに回転しながら2つの腕部8A,8Aで受圧ピン51を順繰りに押上げるが、本例ではロータカム7,8のそれぞれが2つの腕部7A,8Aを有して主軸2と同速同調回転するので、主軸2が一回転する間に揺動レバー5がその受圧ピン51を2つのロータカム7,8で2回ずつ押圧されて4回の揺動運動を行うことになる。つまり、揺動レバー5の第2端部5Cは第1位置P1と第2位置P2との間を2往復するようになるので、出力軸3およびスプロケット4は2回転し、それらが主軸2に対して2倍速することになる。
ここで、図1には、揺動レバー5の第2端部5Cが第1位置P1と第2位置P2にあって、クランクアーム61と連桿62との結節点(クランクピン63)が、揺動レバー5の第2端部5C(揺動レバー5と連桿62との結節点52)とスプロケット4の回転中心とを通る直線上に位置した状態を示しているが、そのピン位置は死点に当たるので、スプロケット4が大きな慣性力を有して回転していない限り、その回転方向が定まらなくなる。このため、係る伝動装置は、クランクピン63の位置に拘らず、スプロケット4を所定の回転方向(図1において時計回り)に回転させ得る逆転防止機構を備えるが、これについは後述する。
次に、図3は同伝動装置を示した背面概略図である。図3において、9は上記一対のロータカム7,8を主軸2に連動回転させる連動機構であり、この連動機構9は複数(本例において4つ)の歯車9A,9B,9C,9Dを順次噛み合わせた歯車列から成る。このうち、歯車9Aは上記ロータカム7と同軸(主軸2)上に固定され、歯車9Dは上記ロータカム8と同軸(ベースプレート1に対して回転自在な枢軸8B)上に固定されている。又、他の2つの歯車9B,9Cは歯車9A,9Dの間に介在せしめたアイドラである。但し、歯車9A,9D間の速度比は「1」に設定されるのであり、これにより主軸2と枢軸8Bは同速回転し、それらに固定されるロータカム7,8が同速回転するようになっている。尚、10はベースプレート1に所定の間隔をあけて固定したカバープレートであり、そのカバープレート10とベースプレート1との間に上記ロータカム7が配置され、連動機構9はカバープレート10上に配列されている。
又、図3において、20は上記逆転防止機構を構成する死点解除手段である。係る手段20は、主軸2の回転駆動力を受けて出力回転体(出力軸3およびスプロケット4)を所定の回転方向に間欠送りするものであり、これは主軸2に連動して回転するロータカム21(第3ロータカム)と、該ロータカム21による一端部の押圧により作動するリンク機構22と、出力軸3に固定されるラチェットホイール23とを含んで構成される。
ロータカム21は、4つの腕部21Aを回転方向に90度ピッチで設けた十字形で、その中心部は主軸2に固定されている。従って、このロータカム21は主軸2に連動して該主軸2と同方向に同速回転する。
一方、リンク機構22は、ベルクランク22A、中間リンク22B、及び揺動リンク22Cの3節で構成される。ベルクランク22Aは、その中央部分が軸部24にてベースプレート1に枢着され、その軸部24を中心に揺動可能とされている。特に、ベルクランク22Aは、カバープレート10との間に掛けられるバネ25にて一端部がロータカム21の各腕部21Aの軌道範囲に位置するよう付勢され、他の一端部が中間リンク22Bを介して揺動リンク22Cの中央部分に連接されている。尚、26はバネ25によるベルクランク22Aの復帰位置を規制するストッパピンである。
又、揺動リンク22Cは、その一端部が軸部27にてベースプレート1に枢着され、その軸部27を中心に揺動可能とされている。特に、揺動リンク22Cの可動端には掛爪28が取り付けられており、その掛爪28がバネ29による付勢力にてラチェットホイール23の外周に常時接触するようになっている。
ラチェットホイール23は、その中心を出力軸3に固定した円盤で、その外周には一対の歯部23Aが相対向して突設されており、その歯部23Aに掛爪28が係止する構成とされている。
そして、以上のような死点解除手段20によれば、主軸2が所定の一方向(図2の反時計回り)に回転すると、ロータカム21が同方向に回転しながらその各腕部21Aでベルクランク22Aの一端部を順次押圧することになる。ロータカム21の腕部21Aにより一端部を押圧されたベルクランク22Aは、バネ25にて初期位置に復帰された後、次の腕部21Aで一端部を押圧されることが繰り返されることにより、軸部24を中心として揺動するのであり、その揺動運動は中間リンク22Bを介して揺動リンク22Cに伝達される。
しかして、揺動リンク22Cは軸部27を中心に揺動し、これが図3の左方に揺動するとき、その可動端に設けた掛爪28がラチェットホイール23の歯部23Aに係合し、ラチェットホイール23を介して出力軸3を所定の回転方向(図3の反時計回り)に間欠送りする。尚、揺動リンク22Cが図3の実線で示される初期位置に復帰するときも、出力軸3は上記揺動レバー5などにより図3の反時計回りに回転されるので、ラチェットホイール23も同方向に回転し続け、揺動リンク22Cが初期位置に復帰した時点では掛爪28が次の歯部23Aを乗り越えて当該歯部23Aに係合する。
ここで、死点解除手段20の動作タイミングについて説明すれば、図4は揺動レバー5の揺動動作を示すグラフで、同図中の斜線部分は死点解除手段20の実効動作領域を表している。又、図5は揺動レバー5の第2端部5Cが第1位置P1にあってクランクピン63が死点位置(上死点)にある状態を示している。上記のように、揺動レバー5の揺動運動はクランク機構6により出力軸3の回転運動に変換されるが、出力軸3が一回転する間にクランクピン63が2つの死点位置を通過しなければならないところ、上記死点解除手段20による出力回転体の間欠送りは、クランクピン63が死点位置に達する直前から死点位置を通過するまでの区間内で行われる。
詳しくは、図5のようにクランクピン63の死点位置を基準にして、クランクピン63が死点位置に達する直前のクランク角(−θ)が5〜15度になった時点でラチェットホイール23を介して出力軸3が所定の回転方向に回転され始める。ラチェットホイール23から出力軸3へのトルク伝達はクランクピン63が死点位置を通過するまで行われ、クランク角(θ)が5〜15度になった時点でラチェットホイール23から出力軸3へのトルク伝達が絶たれるようになっている。つまり、クランク角(θ)が5〜15度に達した段階で上記揺動リンク22Cが初期位置への復帰を始め、この時点では揺動レバー5の揺動による出力軸3の回転により、その出力軸3にてラチェットホイール23の回転が行われる。
ところで、揺動レバー5の支点部5Aから第1端部5B、第2端部5Cまでの長さをそれぞれL、L、第1端部5Bに作用する押圧力をFとして、第2端部5Cに発生する力Fは、(L×F)/Lで表されるところ、L>Lとし、Fを大きくすれば、それに応じてF値を大きくできるが、L,Lは一定であるから、第2端部5Cに発生する力Fは第1端部5Bの押圧力Fによって変化する。特に、図6に示されるよう、ロータカム8による揺動レバー5の第1端部5B(受圧ピン51)の押圧は、初期段階において受圧ピン51に対する腕部8Aの半径rが短く、最終段階において受圧ピン51に対する腕部8Aの半径rが長くなるので、ロータカム8の各腕部8Aによる受圧ピン51の押圧力は押圧開始から押圧終了に亘って漸次小さくなる。これは他方のロータカム7についても同様である。
詰まるところ、揺動レバー5の第2端部5Cに発生する力Fは、第2端部5Cが第1位置P1と第2位置P2に達した時点、つまりクランクピン63が死点位置に達したとき最小となる。この点、上記のような死点解除手段20によれば、クランクピン63が死点位置に達する前からラチェットホイール23を通じて出力軸3に回転トルクを与えることになるので、出力軸3の逆転を防止しながら揺動レバー5から出力軸3への伝達トルクの低下を補って、出力軸3のトルク変動を防止することができる。
次に、図7は係る伝動装置を自転車に適用した例を示す。図7において、30は自転車のフレーム、31は後輪、32は後輪の車軸に取り付けたリアスプロケットである。そして、本発明に係る伝動装置は後輪31の近傍にてフレーム30の下部に取り付けられ、スプロケット4とリアスプロケット32との間にはチェーン33が巻き掛けられる。又、主軸2の両端には左右一対のペダルアーム34が180度の位相差をもって接続され、その各先端にはペダル35が装着される。
ここに、左右一対のペダル35を両足で交互に踏み込むと、主軸2にはペダル35の踏込力にペダルアーム34の長さを乗じた大きさの回転トルクが発生する。これにより、主軸2の回転が行われると、その回転運動は上述の如く一対のロータカム7,8(図7には一方のロータカム8のみ示される)により揺動レバー5の揺動運動に変換され、更にその揺動運動がクランク機構6を介してスプロケット4の回転運動に変換される。
このように、係る伝動装置によれば、主軸2に入力された回転トルクが揺動レバー5やクランク機構6を通じて出力軸3およびスプロケット4に伝達されるので、高トルク伝導が可能であり、しかもペダルアーム34の長さを変えずにスプロケット4の直径を小さくして後輪31の始動トルク(自転車の発進時に必要な所要トルク)を小さくしながら、スプロケット4を高速回転させることができる。
以上、本発明ついて説明したが、係る伝動装置は自転車に限らず、発電機その他の機器の伝動系にも好適に用いることができる。又、上記例では第1ロータカム7および第2ロータカム8がそれぞれ2つの腕部7A,8Aを備えるものとしたが、その腕部7A,8Aは1つでも3〜4つでもよい。尚、腕部7A,8Aを3つにした場合には主軸2に対して出力軸3を3倍速することができ、4つにした場合には出力軸3を4倍速することができる。但し、第3ロータカム21の腕部21Aは第1、第2ロータカム7,8の腕部7A,8Aの数に対して2倍となる。
又、上記例では第1ロータカム7を主軸2に固定したが、これを第2ロータカム8と同じく主軸2とは別の軸に固定し、それらロータカム7,8の双方に主軸2から歯車などを介して回転駆動力を伝動するようにしてもよく、それらロータカム7,8の回転数を主軸2に対して増減するようにしてもよい。但し、主軸2に対してロータカム7,8を増速した場合には、出力軸3の回転数を上げることはできても伝達トルクは減少し、主軸2に対してロータカム7,8を減速した場合には、出力軸3の回転数は下がるが伝達トルクは上がることになる。
更に、上記例では入力回転体を主軸2としたが、同主軸2を固定軸に変え、これに入力回転体としてホイールなどを回転自在に取り付けるようにしてもよい。又、出力回転体も出力軸3のみにしてこれに外部装置を繋ぐようにしたり、出力軸3を固定軸に変え、これに出力回転体としてスプロケット4や歯車あるいはプーリなどを回転自在に取り付けたりするようにしてもよい。
本発明に係る伝動装置を示す正面概略図 第1ロータカムおよび第2ロータカムを示す説明図 本発明に係る伝動装置を示す背面概略図 揺動レバーの揺動動作を示すグラフ 揺動レバーと出力回転体の接続態様を示す説明図 揺動レバーの第1端部の押圧状態を示す説明図 本発明に係る伝動装置の使用態様を示す説明図
符号の説明
1 ベースプレート
2 主軸(入力回転体)
3 出力軸(出力回転体)
4 スプロケット(出力回転体)
5 揺動レバー
5A 支点部
5B 第1端部
5C 第2端部
51 受圧ピン
6 クランク機構
61 クランクアーム
62 連桿
63 クランクピン
7 第1ロータカム
7A 腕部
8 第2ロータカム
8A 腕部
9 連動機構
20 死点解除手段
21 第3ロータカム
22 リンク機構
23 ラチェットホイール
28 掛爪

Claims (2)

  1. 回転自在に支持される入力回転体と出力回転体とを含み、前記入力回転体から出力回転体に回転駆動力を伝達する伝動装置であり、
    前記入力回転体に連動して互いに同速回転する第1ロータカム及び第2ロータカムと、
    前記第1ロータカム及び第2ロータカムにより第1端部を交互に逆向きに押圧されると共に他方の第2端部が前記第1端部との間に設けられる支点部を中心に第1位置と第2位置との間を往復移動可能とされる揺動レバーと、
    前記揺動レバーの揺動運動を前記出力回転体の回転運動に変換するクランク機構と、を具備し、
    前記クランク機構は、
    前記出力回転体に固設されるクランクアームと、
    前記揺動レバーの第2端部が第1位置と第2位置との間を一往復するときに前記出力回転体が一回転するよう前記クランクアームの先端部と前記揺動レバーの第2端部とを連接する連桿と、から成り、
    前記入力回転体と出力回転体との間には、前記クランクアームと連桿との結節点が前記揺動レバーの第2端部と出力回転体の回転中心とを通る直線上に位置したとき前記出力回転体の回転方向が定まらなくなることを防止すべく、前記入力回転体の回転駆動力を受けて前記出力回転体を所定の回転方向に間欠送りする死点解除手段が介在され、
    前記死点解除手段は、前記入力回転体に連動して回転する第3ロータカムと、該第3ロータカムによる一端部の押圧により作動するリンク機構と、前記出力回転体に固定されるラチェットホイールとを含み、前記リンク機構には前記ラチェットホイールに係合する掛爪が取り付けられることを特徴とする伝動装置。
  2. 前記第1ロータカム及び第2ロータカムは、それぞれ前記揺動レバーの第1端部を順繰りに押圧する複数の腕部を有し、その各腕部は前記第1ロータカム及び第2ロータカムの回転方向に等ピッチに設けられることを特徴とする請求項1記載の伝動装置。
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