JP4836201B2 - 厨房システム - Google Patents
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Description
ここで、バーナー及びグリルの使用中には、バーナー周辺およびコンロ内部では相当量の熱が発生している。そして、その発生した熱は、例えばコンロ上部に開口した排気口からコンロ外部に排出されてしまう。
ここで、コンロ外部に排出されてしまう熱を有効利用したいという要請がある。
また、係る従来技術(特許文献1)では、厨房の熱源(バーナー等)からの輻射熱を回収することが出来ない、と言う問題を有している。
ここで、例えば保温庫(3)の上方に食器漬け場(2)を設け、保温庫(3)の下方に生物解凍庫(4)を設けるのが好ましい。
また、電子レンジでは大量の料理を収容することが出来ないので、料理を再加熱するに際しては複数回に分けて再加熱しなければならない。それに対して、本発明が具備している保温庫(3)であれば、内容量を大きくすることが出来るので、作った料理を全て保温しておくことが出来る。
その結果、調理後、長時間を経過しても、温かい料理を食することが可能である。
また、コンロの熱源(バーナー12および、いわゆる「魚焼器」あるいは「網焼き器」13)で発生した輻射熱は、配管系(Lh10)内の熱媒に吸収される。また、従来、厨房からの排気に含有されていた熱量も、コンロの熱源(12、13)近傍の配管系(Lh10)内を流れる熱媒に吸収される。そのため本発明によれば、コンロ(1)で発生した熱を効率良く回収することが出来る。
先ず、図1〜図6を参照して、第1実施形態について説明する。
熱源機5とリモコン10とは、制御信号ラインLoによって接続されている。
図1〜図6の第1実施形態では、食器漬け場(キッチンシンク)2と、保温庫3と、生物解凍庫4とが、3段に積み重ねられて、一体に配置されている。図1で示す様に、キッチンシンク2が一番上に位置しており、保温庫3が中段に位置しており、生物解凍庫4が一番下に位置している。
なお、図示は省略されていが、保温庫3の上方に食器漬け場2を重ね、保温庫3の側方で保温庫3に接するように生物解凍庫4を配置することもできる。
図2において、キッチンシンク2はシンク本体21の側方および後方、即ち3面が断熱材22によって囲われている。
図3において、保温庫3は、保温庫本体31と、保温庫本体31内部に設置された保温庫内熱交換器32と、断熱材33とで構成されており、断熱材33は保温庫本体31の側方と後方の3面を囲っている。
保温庫内熱交換器32は、保温庫3内を昇温するために設けられている。係る熱交換器32は、プレート型熱交換器であっても、フィン型熱交換器であっても良い。
保温庫内サーミスター9は、図示しない信号ラインによって、リモコン10に接続されている。
換言すれば、熱媒ラインLh11、Lh12と、コンロ内熱回収配管L10とによって、熱回収機構Lh1が構成されている。
家庭用では電子レンジが普及しており、その様な保温機能(出来た料理を冷めない様に保温する機能)を電子レンジが代行している。しかし、市販の電子レンジは収容部分の要積が小さく、解凍或いは加熱しようとする食品を一度に沢山入れることが出来ない。
これに対して、図示の保温庫3であれば、その内部に大量の料理や食品を収納することが出来て、大量の料理や食品を同時に保温することが可能である。そして、係る保温はコンロ1の排熱を利用して行われるので、今まで使用してきた電子レンジへの給電を減少して、電気料金を節約することも出来る。
例えば、図2において、キッチンシンク2を包囲する断熱材22は、下方には設けられていない。そのため、キッチンシンク2には、その下側に位置する保温庫3からの熱は供給されるが、側方から放熱することは無い。
熱源機5で加熱される熱媒は水であり、コンロ1側から保温庫3における保温に必要な熱量を得ることが出来ない場合には、熱源機5で加熱された熱媒(湯)を保温庫3に供給(暖房)して、保温に必要な熱量を得るように構成している。
熱源機5には熱動弁6が備わっており、リモコン10の制御信号によって、熱源機5で加熱された熱媒(湯)を、熱源機5からの暖房配管Lh2内に流過し、或いは暖房配管Lh2への流れを遮断するように構成されている。
図4、図5において、コンロ1は、天板11上に配置された大小3台のバーナー12と、コンロ内部2i(図5参照)に設けられたグリル13と、コンロ内部2iに配置されて熱媒を流過させる配管系(コンロ内熱回収配管:以下「配管系」と言う)Lh10を有している。
配管系Lh10における一方の端部(熱媒の保温庫3からの戻り側)は、熱媒ラインLh12に接続され、配管系Lh10における他端(熱媒の流出側)は、熱媒ラインLh11に接続されている。
配管系Lh10の材料としては、例えば、銅のように、熱伝導率の大きなものを使用することが好ましい。
配管系Lh10の何れか1箇所以上には、コンロ内の温度を計測するためのコンロ内サーミスター8が介装されている。コンロ1内の温度を計測して、コンロ1が使用されていない場合や、或いは、コンロ1側の熱量では保温庫3の保温等に必要な熱が十分に回収できない場合に、その旨を正確に把握するためである。
コンロ内サーミスター8は、信号ラインSi(図1参照)によって、リモコン10に接続されている。
ここで「40℃」という閾値温度はあくまでも例示である。厨房の仕様や環境、その他の要因によって、当該閾値温度は適宜変更可能である。
計測されたコンロ1内の温度Tが40℃以上であれば(ステップS3がYES)、ステップS4に進み、40℃未満であれば(ステップS3がNO)、ステップS9に進む。
ステップS6では、保温庫内サーミスター9によって保温庫3内の温度が70℃以上か否かを判断する。
保温庫3内の温度が70℃以上であれば(ステップS6がYES)、ステップS7に進み、70℃未満であれば(ステップS6がNO)、ステップS2まで戻り、ステップS2以降を繰り返す。
10分間と言う待機時間も例示であり、厨房の仕様や環境によって変更し得る数値である。
コンロ1側の循環ポンプ7を停止することにより、コンロ1側の低温(40℃未満)の水は保温庫3側には供給されない。一方、熱源機5の熱動弁6を開放し、熱源機5側の図示しないポンプを作動することと、熱源機5で加熱された温水が配管系Lh2を介して保温庫3へ供給される。
そして、ステップS11では、保温庫内サーミスター9によって保温庫3内の温度が70℃以上か否かを判断する。保温庫3内の温度が70℃以上であれば(ステップS11がYES)、ステップS12に進む。一方、保温庫3内の温度が70℃未満であれば(ステップS11がNO)、ステップS2まで戻り、ステップS2以降を繰り返す。
ステップS13では、熱動弁6が閉じてからの時間が10分経過するか否かを判断し、10分間を経過するまで、待機する(ステップS13がNOのループ)。
熱動弁6が閉じてからの時間が10分を経過したならば(ステップS13がYES)、ステップS2まで戻り、ステップS2以降を繰り返す。
その結果、調理後、長時間を経過しても、温かい料理を食することが可能である。
それに加えて生厨房システム101は物解凍庫4を備えており、生物解凍庫4では、自然解凍よりも短時間で解凍することが出来て、しかも、電子レンジを用いた場合の様に解凍された材料に焦げ付きが生じること無く解凍することができる。
図1〜図6の第1実施形態では、キッチンシンク2における水の加熱は保温庫3から上方へ伝達(熱伝導)される熱量を用いており、生物解凍庫4で解凍をするための熱量は、保温庫3から下方へ伝達される熱量を用いている。
図7において、全体を符号102で示す厨房システムは、保温庫3の手前の分岐点B11、B21において、熱媒ラインLh11、Lh12が分岐して、分岐した熱媒ラインLh13、Lh23が、キッチンシンク2と生物解凍庫4に連通している。
図7において、図示はされていないが、キッチンシンク2、生物解凍庫4の各々には熱交換器が設けられている。
図7の第2実施形態におけるその他の構成及び作用効果については、図1〜図6の第1実施形態と同様である。
しかし、保温庫3は、保温庫としても、生物解凍庫としても使用することが可能である。
その様に構成すれば、生物解凍庫4のスペースが不要となり、厨房システム全体をコンパクト化することが出来る。
図8の第3実施形態におけるその他の構成及び作用効果については、図1〜図7の実施形態と同様である。
図8の第3実施形態では、キッチンシンク2における水の加熱は、保温庫3から上方へ伝達(熱伝導)される熱量を用いている。
それに対して、図9において全体を符号104で示す厨房システムでは、保温庫3の手前の分岐点B11、B21において、熱媒ラインLh11、Lh12が分岐して、分岐した熱媒ラインLh13、Lh23がキッチンシンク2に連通している。キッチンシンク2には、保温庫3と同様、熱交換器(図示せず)が設けられている。
図9の第4実施形態におけるその他の構成及び作用効果については、図1〜図8の実施形態と同様である。
図10において、全体を符号105で示す厨房システムでは保温庫3のみが設けられており、チッキンシンク2と生物解凍庫4は省略されている。その結果、システム全体をコンパクト化することが可能となる。
図10の第5実施形態におけるその他の構成及び作用効果については、図1〜図9の実施形態と同様である。
2・・・食器漬け場/キッチンシンク
3・・・保温庫
4・・・生物解凍庫
5・・・熱源機
6・・・熱動弁
7・・・循環ポンプ
8・・・コンロ内温度検出装置/コンロ内サーミスター
9・・・保温庫内温度検出装置/保温庫内サーミスター
10・・・制御装置/保温庫リモコン
11・・・天板
12・・・熱源/バーナー
13・・・熱源/グリル
14・・・排気口
32・・・熱交換器
Lh1・・・熱回収機構
Lh2・・・配管系
101〜105・・・厨房システム
Claims (3)
- コンロと、保温庫と、コンロの熱源で発生した熱を回収する熱回収機構とを備え、該熱回収機構は内部に熱媒が流れる配管系を有しており、該配管系はコンロの熱源近傍に配置されて熱媒がコンロの熱源近傍を流過する際に加熱される様に構成されており且つ保温庫内の熱交換器に連通しており、そして温水を供給する熱源機と、該熱源機からの温水を保温庫内の熱交換器に供給するための配管系と、制御装置とを備え、該制御装置は、保温庫内の熱交換器へ温水を供給するか否かを判断する機能を有し、且つ、当該温水をコンロに設けた配管系から供給するか、熱源機に連通する配管系から供給するかを判断する機能を有しており、さらに保温庫内に配置された保温庫内温度検出装置と、コンロ内に設けられたコンロ内温度検出装置とを有し、前記制御装置は、コンロ内温度検出装置の計測結果に基いて保温庫内の熱交換器へ温水を供給するか否かを判断する機能を有し、且つ、保温庫内温度検出装置の計測結果に基いて保温庫内の熱交換器へ供給される温水をコンロに設けた配管系から供給するか、熱源機に連通する配管系から供給するかを判断する機能を有していることを特徴とする厨房システム。
- 前記保温庫に接して食器漬け場を設けている請求項1の厨房システム。
- 保温庫に接して生物解凍庫を設けている請求項1又は2の厨房システム。
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