JP4834953B2 - 脂肪族ポリケトン類ポリマー及び脂肪族ポリケトン類ポリマー含有組成物の製造方法 - Google Patents

脂肪族ポリケトン類ポリマー及び脂肪族ポリケトン類ポリマー含有組成物の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、例えば、エンジニアプラスチックに代表される素材として利用されるポリマーおよび脂肪族ポリケトン類ポリマー含有組成物の製造方法に関する。
プラスチックは、安定かつ工業生産可能な有機素材として、様々な応用がなされてきた。
特に、いわゆるエンジニアプラスチックと呼ばれるプラスチックは、ポリエチレンやポリスチレン等の一般的なプラスチックとは異なり、機械的強度や耐熱性に優れて、金属材料の代替ができるようなプラスチックである。近年では、すぐれた機能素材として産業のあらゆる場面で活用されている。エンジニアプラスチックの中で、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリフェニレンエーテルなどは、汎用エンジニアプラスチックと呼ばれ、手ごろな性能を有し、価格も安いため、産業での使用量が多い。
これら以外の、並外れた機械的強度や耐熱性を有するものが特殊エンジニアプラスチックないしはスーパーエンジニアプラスチックと呼ばれるものであり、価格や成形性の関係で用途は限られている。
特殊エンジニアプラスチックには、ポリイミド系、ポリサルフォン系、全芳香族ポリエステル系、液晶性ポリエステル、ポリケトン系、シアネート系、ポリフェニレンスルフィド系等がある。
エンジニアリングプラスチックの中でも、ポリケトン系は、主鎖にケトン基を有するポリマーである。主要なものは、ポリエーテルケトン(以下PEKと略)、ポリエーテルエーテルケトン(以下PEEKと略)、ポリエーテルケトンケトン(以下PEKKと略)、その複合としてポリアリルエーテルケトン、脂肪族ポリケトン等がある。
ポリアリルエーテルケトンは、射出成型可能な耐熱性ポリマーであるが、剛直なケトン基と柔軟なエーテル結合の比率がポリマーの耐熱性を決定する要因である。また、ケトン基の比率が高いPEKやPEEKは耐熱性が高く、熱変形温度は、300℃から350℃程度、連続使用温度は200℃から260℃であり、熱可塑性を有するプラスチックの中では、最も優れた耐熱性を有する。PEEKは、融点が334℃であり、高い耐加水分解性、耐薬品性、耐放射線性、難燃性を有し、航空機、原子力発電、コンピュータ等の電子機器、ケーブル被覆材、コネクター、自動車エンジン周辺部品、熱水ポンプハウジング等に使用されている。PEKは、PEEKより耐熱性、耐薬品性、難燃性、耐放射線性が高く、原子力発電や航空機関連部品に使用されている。
しかし、これらは、高価なモノマーを原料としているため、コストダウンの余地が少なく将来的にも大型市場を形成することは難しいと予想される。
主鎖に芳香環を含む縮合系エンジニアプラスチックは、従来から二官能基間の縮合反応によって合成されてきたが、近年では大環状化合物の開環重合や脱水素直接重合などの新しい手法による合成が相次いで報告されている。
また、一方で、分子内に芳香環を含まないポリケトンいわゆる脂肪族ポリケトン類も注目されている。シェル石油社で開発・製造された脂肪族ポリケトン(商品名「カリロン(Caliron)」)は、分子内に芳香環を含まず、原料の安い,エチレンなどオレフィンとCOを原料としているため、特殊エンジニアプラスチックであっても、利用拡大が望める。用途としては、包装、容器、電気部材、電子部品,自動車部材,建築素材、ギヤ,摺動特性部品、接着剤、繊維等の分野で注目を浴びている。
現在、脂肪族ポリケトン類は、エチレンやプロピレンなどのオレフィンと一酸化炭素をパラジウム、ニッケル、コバルトなどの金属錯体を触媒にして共重合させるという手法で主に合成されている(例えば、United States Patent 4835250参照)。しかしながら、これらの金属錯体の合成は極めて困難を伴うのが現状である。例えば、C.Bianchiniet.al.,Macromolecules 32,4183−4193(1999)には、パラジウム錯体の合成法が開示されている。
United States Patent 4835250 C.Bianchiniet.al.,Macromolecules 32,4183−4193(1999)
しかし、上記合成には石油原料を使用しているため5ステップ以上もの複雑な反応過程を経る必要があり製造コストが上昇する要因となっており、取り扱いの容易な原料で脂肪族ポリケトン類ポリマーを合成する新たな技術が、期待されている。
一方で、脂肪族ポリケトン類の中でも、脂肪族ポリエーテルケトン、脂肪族ポリエーテルエーテルケトンなどに代表されるポリエーテルケトン類ポリマーの合成については、未だ報告例が無い状況である。
従って、本発明は、前記従来における諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明の目的は、エンジニアプラスチックに代表される素材に利用可能な脂肪族ポリケトン類ポリマーを、取り扱いの容易な原料で合成できる製造方法、及びそれを利用した組成物の製造方法を提供することである。
上記課題は、以下の手段により解決される。即ち、
本発明の脂肪族ポリケトン類ポリマーの製造方法は、下記一般式(1)で表される構造単位を有する脂肪族ポリケトン類ポリマーの製造方法であって、触媒の存在下で、原料としての多価アルコールを重合反応させることを特徴としている。
前記触媒としては、多価アルコールからポリケトン類ポリマーを製造するときは酸化触媒を、ポリエーテルケトン類ポリマーを製造するときには脱水酸化触媒を用いる。ただし、ポリエーテルケトン類ポリマーを製造する際に、多価アルコールとしてポリエーテルポリオールを用いる場合には酸化触媒もしくは脱水酸化触媒を用いればよい。なお、ここで酸化触媒とは、二級水酸基を酸化し、水酸基間を脱水縮合する触媒を指す。また、触媒としては液体でも固体でも構わないが、水溶液とした方が多価アルコールとの混合が向上し触媒作用を好適に生じさせることができる。また、触媒は、ポリマーの熱分解温度以下の温度で揮発、あるいは、不揮発性の触媒においては分解してポリマーから一部あるいは完全に除去されるものがより好ましい。これらの触媒として具体的には、硫酸、硝酸、過酸化水素水、Na2Cr27、CrO3Cl、及びNaOClから選択される少なくとも1つであることが好ましく、特に好ましくは硫酸を使用することである。そして、触媒としては、硫酸、及び硝酸から選択される少なくとも一種が適用される。
前記多価アルコールは、二つの一級アルコールと一つの二級アルコールとを一分子内に有する多価アルコールが適用され、具体的にはグリセリンが好ましい。
また、多価アルコールは比較的容易に重合させることができるため、多価アルコールの単体ではなくその重合体(例えば、ポリグリセリン)を用いてもよい。ただし、多価アルコールの単量体と脱水酸化触媒を用いてポリエーテルケトン類ポリマーを合成する場合には、脱水反応と酸化反応を同時に生じさせることができ、ポリエーテルポリオールを合成する工程が簡略化されるため、特に単量体の方が重合体よりも取り扱いが容易である場合に好ましい。
前記原料として、前記多価アルコールに、ジオール化合物を混合した混合物を用いることも好適である。
前記重合反応の際には、加熱することがよい。加熱処理の手段としては、電磁波による加熱であることが好適である。
また、前記重合反応は、OH基を残渣させるように行うことがよく、これにより水溶性の脂肪族ポリケトン類ポリマーやゲル状物質を得ることができる。
一方、本発明の脂肪族ポリケトン類ポリマー含有組成物の製造方法は、上記本発明の脂肪族ポリケトン類ポリマーの製造方法を適用したものである。
特に、前記重合反応をOH基が残渣するように行った場合、得られるゲル状物質を塗布或いは成形後に加熱して硬化させることよい。なお、この際ゲル状物質を水溶液化すると溶液の粘度調整が容易になる。
また、脂肪族ポリケトン類ポリマーに、導電紛体を含有させることもでき、この場合、原料として、多価アルコールと導電紛体を用いることが好適である。この導電紛体としては、金属微粒子が挙げられる。また、導電紛体として、カーボンナノチューブ又は官能基で修飾されたカーボンナノチューブを用いることもできる。なお、多価アルコールと導電紛体を混合した混合液を用いる方が好ましいが、別々に基板上に供給し、これに触媒を供給して合成を行ってもよい。
また、導電紛体として、多価アルコールと重合反応する官能基で修飾されたカーボンナノチューブを用いることで、脂肪族ポリケトン類ポリマーとカーボンナノチューブが複合した組成物を合成することが可能となる。このとき、官能基がカルボン酸であることがより好ましい。
本発明によれば、エンジニアプラスチックに代表される素材に利用可能な脂肪族ポリケトン類ポリマーを、取り扱いの容易な原料で合成できるポリマーの製造方法、及びそれを利用した組成物の製造方法を提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の脂肪族ポリケトン類ポリマーの製造方法は、触媒の存在下で、多価アルコールを原料として、重合反応させることを特徴としており、多価アルコールからポリマーの硬度を向上させるケトン基を合成することが可能となるものである。特に、ケトン基とエーテル基を有すると共に芳香族基を含まないポリエーテルケトン類ポリマーを、原料として石油ではなく、反応工程が簡便であったり、あるいは、環境への負荷が小さい等、石油原料と比較して取り扱いが容易な多価アルコールを用いて製造することができるので、工業生産に適した製造方法である。
本発明のポリマーの製造方法においては、酸化反応を伴う重合反応により脂肪族ポリケトン類ポリマーが得られ、更に脱水反応も伴う重合反応を生じさせると脂肪族ポリエーテルケトン類ポリマーを得ることができる。このような反応を生じさせる触媒としては、硫酸、硝酸、過酸化水素水、Na2Cr27、CrO3Cl、及びNaOClから選択することができる。特に、触媒として、硫酸を用いることが効率よく脱水反応及び酸化反応が生じやすく、安価で取り扱い性に優れるため好適である。
この触媒の使用量(添加量)は、原料1gに対して0.1mg〜100mgであることが好ましく、より好ましくは0.5mg〜80mgであり、さらに好ましくは5mg〜50mgである。触媒の量が少なすぎると重合反応が生じにくくなったり、逆に多すぎると得られるポリマー(組成物)が発泡してしまうことがある。
原料としての多価アルコールとしては、二つの一級アルコールと一つの二級アルコールとを一分子内に有する多価アルコールであり、このような多価アルコールとしては、グリセリン、1,3,5−Trihydroxypentane、1,2,4−Trihydroxybutane、1,2,6−Trihydroxyhexaneが挙げられる。特にグリセリンは安価であるとともに環境へ負荷が小さいこと、また脱水及び酸化反応触媒を用いた重合反応を容易に生じさせることができる点で好ましい。
ここで、ポリエーテルケトン類ポリマーにおいて、一般に、ケトン基はポリマーの硬度を向上させ、エーテル基はポリマーの柔軟性を向上させる。従って、それぞれの数を調整することで、ポリマーの硬度等の力学的性質を制御することが可能である。つまりポリマー中のエーテル結合の比率を増やせばポリマーの柔軟性は向上し、逆にケトン基の比率を増やせばポリマーの硬度は増す。
しかし、本発明の方法では、ケトン基は原料である多価アルコールから生成させる。このため、原料として、多価アルコールにジオール化合物(例えばエチレングリコールなど)を混ぜた混合物を用いて重合させると、ジオール化合物からはエーテル結合しか生まれないので、ポリマー分子中のエーテル結合の比率を増やすことができる。従って、多価アルコールとジオール化合物との混合比率を変えれば、ポリマーの柔軟性を制御することができる。
具体的には、例えば、多価アルコールしてグリセリンとジオール化合物とを重合した場合、下記反応式で示すように、多価アルコールとジオール化合物とが交互に重合すれば、ポリエーテルエーテルケトンを得ることができる。
Figure 0004834953
また、多価アルコールとして複数のグリセリンの重合体と、複数のジオール化合物からは、ポリエーテルケトンとポリエーテルのブロック共重合体(後述する一般式(1)で表される構造単位と一般式(4)で表される構造単位とのブロック共重合体)が形成できる。
本発明の脂肪族ポリケトン類ポリマーの製造方法においては、重合反応は、OH基を残渣させるように行うことも好適に行われる。これにより、後述するような一般式(5)で表される構造単位を有する脂肪族ポリケトン類ポリマー、即ち、水溶性の安定したゲル状物質を得ることが可能となる。
具体的には、例えば、触媒として硝酸等を用いた場合、硝酸の沸点は120℃なので、120℃以上の温度で加熱して、完全に原料(例えばグリセリンやジオール)が重合する前に触媒である硝酸を消失させることで、完全にケトン基に合成せずに−OHが部分的に残るゲル状態の高分子を得ることができる。
ここで、ゲル状物質(高分子ゲル)は粘性を持ち、塗布時や形成時に流動しにくいので、フィルムや構造物を作製するのに適している。上記高分子ゲルに硫酸を添加し、塗布や形成後、例えば150℃程度まで加熱することで硬化したポリマーを製造することができる。
また、重合反応を生じさせるには、上記触媒を用いると共に、加熱することが好適である。加熱処理の手段をしては、特に制限はないが、電磁波による加熱が効率よく重合反応を生じさせることができる点で好適である。
本発明の脂肪族ポリケトン類ポリマーの製造方法を、具体例を用いて説明すると、次のような反応機構による製造方法である。例えば、原料にグリセリン、脱水触媒に硫酸を用いた場合、下記反応式に示すように、一級アルコール間の脱水縮合反応と二級アルコールの酸化反応で進行する。脱水縮合反応では、硫酸の脱水作用でグリセリン分子の2つの一級アルコールからH2O分子が脱離し、エーテル結合が生成する。酸化反応では二級アルコールであるH−C−OHから水素原子が二つ脱離し、ケトン基ができる。このときの生成物は脂肪族ポリエーテルケトンとなる。このとき、上述のように未反応のOH基が存在していてもよい。さらには、このOH基がOH基と反応できる官能基を持つ分子で化学修飾されていてもよい。また、一級アルコールと二級アルコール間で脱水縮合してもよく、さらには、二級アルコール間で脱水縮合してもよい。
Figure 0004834953
このように、エンジニアプラスチックに代表される素材に利用可能な脂肪族ポリケトン類ポリマーを、取り扱いの容易な原料で合成できる。
以下、本発明の脂肪族ポリケトン類ポリマーの製造方法により、特に好適に得られるポリエーテルケトン類ポリマーについて説明する。
この脂肪族ポリエーテルケトン類ポリマーは、基本骨格として、下記一般式(1)で表される構造単位を有しており、芳香管を含まないポリマーである。脂肪族ポリエーテルケトン類ポリマーは、例えば、ポリマーを硬化させる役割のケトン基と、ポリマーを軟化させる役割のエーテル結合と、が存在するために、それぞれの数を調整することで、熱的に安定を保ったまま、ポリマーの硬度等の力学的性質を制御することが可能であり、エンジニアプラスチックに代表される素材として有用な材料である。
Figure 0004834953
一般式(1)中、Ra及びRbは、それぞれ独立に、置換或いは未置換の2価の脂肪族炭化水素基を示し、Rcは酸素(O)と結合しない側の末端にエーテル結合を有する置換或いは未置換の2価の脂肪族炭化水素基、又は単結合を示す。nは2〜10000の整数を示す。なお、このポリマーは一般式(1)におけるケトン基C=Oの部分が、水酸基CHOHに部分的に置き換わっている箇所が存在してもよい(一般式(5))。他のポリマーとブロック共重合体を形成していてもよい。
上記2価の脂肪族炭化水素基としては、炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基が挙げられ、直鎖状、分岐状、環状のいずれの脂肪族炭化水素基でもよいが、直鎖状の脂肪族炭化水素基であることが好ましい。具体的には、例えば、炭素数1〜20のアルキル鎖が挙げられる。また、酸素(O)と結合しない側の末端にエーテル結合を有する2価の脂肪族炭化水素基は、これらの脂肪族炭化水素基の酸素(O)と結合しない側の末端にエーテル結合(−O−)を有するものが挙げられる。
また、上記2価の脂肪族炭化水素基に置換され得る置換基としては、−COOR、−COX、−MgX、−X、−OR、−NR12、−NCO、−NCS、−COOH、−OH、−O、−NH2、−SH、−SO3H、−R’CHOH、−CHO、−CN、−COSH、−SR、−SiR'3等が挙げられる。ここで、Xはハロゲンを示し、R、R1、R2及びR'は、それぞれ独立に、置換又は未置換の炭化水素基を示す。
上記Ra及びRbは、置換又は未置換の2価の脂肪族炭化水素基であり、具体的には、例えば、−CH2−、−CHNH2−、−C(NH22−、−CHCN−、−C(CN)2−、−CHOH−、−C(OH)2−、−CO−、−CHSH−、−C(SH)2−、−CHCOOH−、−C(COOH)2−、−CHX−、−CX2−、が挙げられ、これらの繰り返しあるいはこれらの組合せでもよい。ここで、Xはハロゲンを示す。
一方、Rcの具体例としては、単結合の他、−Rc'−O−で表現される末端にエーテル結合を有する置換或いは未置換の2価の脂肪族炭化水素基で、Rc'としては、例えば、−CH2−、−CH2−、−−CHNH2−、−C(NH22−、−CHCN−、−C(CN)2−、−CHOH−、−C(OH)2−、−CHSH−、−C(SH)2−、−CHCOOH−、−C(COOH)2−、−CHX−、−CX2−が挙げられ、これらRc'の繰り返しやこれらの組合せでもよい。また、−Rc'−O−の繰り返しや、異なるRc'からなる−Rc'−O−構造を組み合わせても良い。。ここで、Xはハロゲンを示す。
上記一般式(1)で表される構造単位としては、具体的には、例えば多価アルコールとしてグリセリンを用いた場合、下記構造式(2)であらわされる構造単位のポリエーテルケトン類ポリマーが得られる。但し、下記構造式(2)中、nは2〜10000の整数を示す。
Figure 0004834953
また、原料としての多価アルコールにグリセリンとエチレングリコール用いた場合、構造式(3)で表される構造単位のポリエーテルエーテルケトン類ポリマーが得られる。また、下記構造式(3)中、mは1〜20の整数、nは2〜10000の整数を示す。

Figure 0004834953
その他、一般式(1)で表される構造単位としては、下記構造式で表される構造単位を有するポリケトン類ポリマーも例示される。ここで、下記構造式中、m1、m2、m3はそれぞれ独立に1〜20の整数であり、nは2〜10000の整数を示す。
Figure 0004834953
脂肪族ポリエーテルケトン類ポリマーは、その末端基として、−OH、−COOH、−COOR(Rは、置換又は未置換の炭化水素基を表す)、−COX(Xはハロゲン原子)、−NH2及びNCOよりなる群から選択することができる。
脂肪族ポリエーテルケトン類ポリマーは、重量平均分子量が84以上100万以下であることが好ましく、より好ましくは500以上50万以下であり、さらに好ましくは1000以上10万以下である。
脂肪族ポリエーテルケトン類ポリマーは、エーテル結合とケトン基との比率(エーテル結合/ケトン基)が0.01〜100であることが好ましく、より好ましくは0.04〜25である。
なお、後述するが一般に、ケトン基は、ポリマーの硬度を向上させ、エーテル基はポリマーの柔軟性を向上させる。従って、ポリマーにおいてケトン基の数とエーテル基の数を調整することで組成物の力学的強度を制御することが可能である。
本発明の方法により、多価アルコールを原料として、一般式(1)で表される構造単位を鎖中に有する脂肪族ポリケトン類ポリマーを合成することが可能となる。なお、同じ構造の当該構造単位のみが繰り返し構造単位として構成される重合体を合成してもよいし、Ra、Rb、Rcが異なる構造の一般式(1)で表される構造単位同士の重合体を合成してもよい。
また、一般式(1)で表される構造単位と、他の構造単位(但し、芳香族基を含まない構造単位)との共重合体を合成してもよい。
このような重合体として、具体的には、一般式(1)で表される構造単位と下記一般式(4)で表されるポリエーテルとで構成される重合体や、これらを要素とするブロック共重合体(ポリエーテルケトン部位と、ポリエーテル部位とからなるブロック共重合体)が挙げられる。具体的には、例えば、(具体的には、例えば構造式(2)で表される構造単位で構成されるポリエーテルケトンとポリエーテルとからなるブロック共重合体が挙げら得る。これら重合体によるポリマーは、一般式(1)および(4)中で、n、k、lはそれぞれ独立に1以上の整数で、kは1〜20の整数、nは1〜5000の整数、lは1〜5000の整数である。また、一般式(4)においてR1、R2は、それぞれ独立にHまたはアルキル基である。また、一般式(1)で表される構造単位の一部が、一般式(5)で表される構造で示すOH基が残渣した構造に置き換わっていてもよい。
Figure 0004834953
脂肪族ポリエーテルケトン類ポリマーを、架橋構造を有するように合成してもよい。ケトン基とエーテル結合を組み合わせた架橋構造をとることにより、より力学的にも熱的にも安定な組成物を得ることが可能となる。例えば、一般式(1)で表される構造単位を、例えば、グリセリンや、脂肪族ジオールで架橋した架橋体が挙げられる。具体的には、下記構造で示されるように、構造式(2)で表される構造単位を、グリセリンや、脂肪族ジオール化合物で架橋した架橋体が挙げられる。
Figure 0004834953
脂肪族ポリケトン類ポリマーは、OH基を実質的に含まない状態であると化学的に極めて安定なポリマーとなる。一方、OH基を有することで、水溶性の安定したゲル状のポリマー(高分子ゲル)となる。このゲル状のポリマーは、粘性を持ち、塗布時や形成時に流動しないので、フィルムや構造物を作製するのに適している。基体上への塗布や形成等による供給後、加熱を施すことで、簡便に所望の形状に硬化すると共に、架橋構造を形成したポリマーからなる組成物を得ることができる。なお、このOH基が、OH基と反応できる官能基を持つ分子で化学修飾されていてもよい。
このOH基は、一般式(1)で表される構造単位において、合成時に完全にケトン基に合成されずOH基が残渣された状態とすることができる。つまり、脂肪族ポリエーテルケトン類ポリマーは、当該ポリマーを構成する鎖中に、下記一般式(5)で表される構造単位を有することができる。なお、合成時にケトン基に合成されずOH基が残渣された状態を有するので、下記一般式(5)で表される構造単位は、一般式(1)で表される構造単位に部分的に有することとなる。
Figure 0004834953
一般式(5)中、Ra及びRbは、それぞれ独立に、置換或いは未置換の2価の脂肪族炭化水素基、Rcは酸素(O)と結合しない側の末端にエーテル結合を有する置換或いは未置換の2価の脂肪族炭化水素基、又は単結合を示す。なお、一般式(5)におけるRa、Rb、及びRcは、一般式(1)におけるRa、Rb、及びRcと同義である。
また、OH基は、一般式(1)で表される構造単位とブロック共重合体を構成する他の構造単位に有していてもよい。具体的には、例えば、下記構造に示すように、構造式(2)で表される構造単位で構成されるポリエーテルケトンとポリエーテルとのブロック共重合体(一般式(1)で表される構造単位と一般式(4)で表される構造単位とのブロック共重合体)におけるポリエーテル部位にOH基を有することができる。
Figure 0004834953
以上、説明したポリケトン類ポリマーは、エンジニアリングプラスチックに代表される素材に好適に利用することができる。
(脂肪族ポリケトン類ポリマー含有組成物の製造方法)
本発明の脂肪族ポリケトン類ポリマー含有組成物の製造方法では、上述のように原料としての多価アルコールを重合反応させる工程を有することで、得られる組成物は種々のエンジニアリングプラスチックを始めとする多様な用途に利用することができる。また、その形状は特に制限はなく、任意の形状の成形体でもよいし、フィルムであってもよい。特に、OH基を有するゲル状のポリケトン類ポリマーを基板上に塗布後に架橋させることで、例えば厚さ1nm〜1mmのフィルムを簡易に成形可能である。
また、本発明の脂肪族ポリケトン類ポリマー含有組成物の製造方法においては、上述した原料と共に、導電紛体を使用することができる。導電紛体を組成物に含ませることで、電極(電気化学測定用電極も含む)や、電磁シールド、フィルムなどの電気的用途の部材に供することができる。
導電紛体としては、例えば、銅、金、銀、等の金属微粒子が適宜使用できる。この導電紛体は組成物中に一様に分散している態様に限らず、例えば表面の濃度が他の部分より高くされていてもよい。
また、導電紛体としては、カーボンナノチューブを用いることもできる。カーボンナノチューブは,高い電気伝導性を有するだけでなく熱伝導性も有し、ゲージ物質である故に強靭性と柔軟性を併せ持つ。このため、カーボンナノチューブを本発明の組成物中に含ませることで、伝導性の向上や柔軟性の向上が得られ、より多様な用途に適用することができるようになる。さらに、多価アルコールと重合反応する官能基が結合されたカーボンナノチューブをポリマーの原料となる多価アルコールと混合してポリマーを形成し、これを組成物の原料とする場合には、ポリマーは、多価アルコール同士の共重合と共に、多価アルコールとカーボンナノチューブに結合された官能基間、あるいは、ポリマー中に残存する置換基との間でも重合が生じ得る。
従って、形成されるポリマーは、脂肪族ポリケトン類ポリマーとカーボンナノチューブと多価アルコールの重合体との複合的な構造を有する組成物を形成することとなる。そして、これにより得られた組成物は、ポリマーとカーボンナノチューブが複合した状態となるため、高い柔軟性を持つ一方で、高い耐熱性を有するものとなる。
このように、ポリマーの原料となる多価アルコールとの間で重合を生じさせるために、カーボンナノチューブに修飾する官能基としては、−COOR、−COX、―NCO(Rは置換又は未置換の炭化水素基、Xはハロゲン原子を示す)が挙げられ、カーボンナノチューブを比較的修飾しやすい―COOHを選択すると、複合化された構造を形成することが容易となる。
なお、カーボンナノチューブとしては、単層カーボンナノチューブでも、二層以上の多層カーボンナノチューブでも構わない。いずれのカーボンナノチューブを用いるか、あるいは双方を混合するかは、適宜、選択すればよい。また、単層カーボンナノチューブの変種であるカーボンナノホーン(一方の端部から他方の端部まで連続的に拡径しているホーン型のもの)、カーボンナノコイル(全体としてスパイラル状をしているコイル型のもの)、カーボンナノビーズ(中心にチューブを有し、これがアモルファスカーボン等からなる球状のビーズを貫通した形状のもの)、カップスタック型ナノチューブ、カーボンナノホーンやアモルファスカーボンで外周を覆われたカーボンナノチューブ等、厳密にチューブ形状をしていないものも、カーボンナノチューブとして用いることができる。
さらに、カーボンナノチューブ中に金属等が内包されている金属内包ナノチューブ、フラーレン又は金属内包フラーレンがカーボンナノチューブ中に内包されるピーポッドナノチューブ等、何らかの物質をカーボンナノチューブ中に内包したカーボンナノチューブも、カーボンナノチューブとして用いることができる。
以上のように、本発明においては、一般的なカーボンナノチューブのほか、その変種や、種々の修飾が為されたカーボンナノチューブ等、いずれの形態のカーボンナノチューブでも、その反応性から見て問題なく使用することができる。したがって、本発明における「カーボンナノチューブ」には、これらのものが全て、その概念に含まれる。
一方、従来、カーボンナノチューブを寄せ集めて相互に接触させることで、カーボンナノチューブ間の相互作用の効果を狙った構造体は、樹脂などで封止するなどしなければカーボンナノチューブの集積物が飛散してしまい安定な構造体を製造することができなかった。また、樹脂で封止する際には樹脂の塗布により、パターニングをする以前にカーボンナノチューブが流動してしまうとともに、カーボンナノチューブ相互の接触部位の間に樹脂が流入するため接続が失われてしまい、結局カーボンナノチューブの有効性を利用することができなかった。
また、予め樹脂溶液中にカーボンナノチューブを分散させた分散液を塗布した場合には、カーボンナノチューブの濃度をかなり高くしない限り、カーボンナノチューブ相互の接触は局所的となり、また網目の空隙のサイズが大きくなり、カーボンナノチューブが離散した隙間の多い状態に形成されてしまう。このような場合、カーボンナノチューブを充填した効果が薄らいでしまう。
そこで、上記ポリエーテルケトン類ポリマーの合成時において、例えば原料である多価アルコール(例えばグリセリン)中に、−COOH基等の官能基を付加させたカーボンナノチューブを分散させ、触媒(例えば硫酸)を添加する。この状態で前記方法で重合を開始すれば、カーボンナノチューブが高密度に充填された構造体が製造できる。
複数のカーボンナノチューブとポリマー分子が相互に結合する結合部位は、前記官能基が−COOR(Rは、置換又は未置換の炭化水素基)であり、前記ポリマー原料としてグリセリンを用いた場合、OH基2つがカーボンナノチューブとの化学結合に寄与すれば−COOCH2CHOHCH2OCO−あるいは−COOCH2CH(OCO−)CH2OHとなり、OH基3つが架橋にカーボンナノチューブとの化学結合に寄与すれば−COOCH2CH(OCO−)CH2OCO−となる。架橋部位の化学構造は上記2つからなる群より選ばれるいずれかの化学構造であっても構わない。
特に、カーボンナノチューブを含む組成物のフィルムを製造する場合、基体の表面に、室温で硫酸を適量添加したグリセリンに、官能基を有するカーボンナノチューブを分散させた混合液を塗布する塗布工程で、基体の全面あるいはその表面の一部に、混合液による塗布膜を形成する。そして、続く重合工程で、この塗布後による塗布膜を熱硬化して、複数のカーボンナノチューブが相互に架橋した網目構造(架橋構造)を構成するカーボンナノチューブフィルムを形成する。
そして、このフィルム状のカーボンナノチューブ含有組成物層を目的に応じたパターンにパターニングする。この段階では既に上記重合工程でカーボンナノチューブ含有組成物層の構造自体が安定化しており、この状態でパターニングをするため、パターニング工程においてカーボンナノチューブが飛散してしまうといった不具合が生じる懸念が無く目的に応じたパターンにパターニングすることが可能となる。
このパターニング工程としては、以下A及びBの2つの態様を挙げることができる。
A:前記基体表面における目的に応じたパターン以外の領域のカーボンナノチューブ含有組成物層に、ドライエッチングを行うことで、当該領域のカーボンナノチューブ構造体層を除去し、前記カーボンナノチューブ含有組成物層を目的に応じたパターンにパターニングする工程である態様。
目的に応じたパターンにパターニングする操作としては、前記パターニング工程がさらに、目的に応じたパターンの領域のカーボンナノチューブ含有組成物層の上に、マスク層(好ましくは、フォトレジスト等の樹脂層もしくは金属マスク)を設けるマスク形成工程と、前記基体の前記カーボンナノチューブ含有組成物層及びマスク層が積層された面に、ドライエッチングを行う(好ましくは、酸素分子のラジカルを照射。当該酸素分子のラジカルは、酸素分子に紫外線を照射することにより、酸素ラジカルを発生させ、これを利用することができる。)ことで、前記領域以外の領域で表出しているカーボンナノチューブ含有組成物層を除去する除去工程と、の2つの工程に分かれている態様が挙げられる。この場合、除去工程に引き続いてさらに、マスク層形成工程で設けられたマスク層が前記フォトレジスト等の樹脂層である場合には、樹脂層を剥離する樹脂層剥離工程を含むことで、パターニングされたカーボンナノチューブ含有組成物層を表出させることができる。
また、この態様においては、目的に応じたパターンにパターニングする操作としては、前記基体表面における目的に応じたパターン以外の領域のカーボンナノチューブ含有組成物層に、ガス分子のイオンをイオンビームにより選択的に照射することで、当該領域のカーボンナノチューブ含有組成物層を除去し、前記カーボンナノチューブ含有組成物層を目的に応じたパターンにパターニングする態様が挙げられる。
B:基体表面において、カーボンナノチューブをグリセリン等に分散させ、硫酸等の脱水触媒を添加した液(以下カーボンナノチューブ分散液)、もしくは、前記ゲル状のポリマー(組成物)にカーボンナノチューブを分散させ硫酸等の脱水触媒を添加したゲル(以下カーボンナノチューブ分散ゲル)を作製し、目的に応じたパターンに印刷する印刷工程と、カーボンナノチューブ分散液、もしくはカーボンナノチューブ分散ゲルを熱硬化させる熱硬化工程と、を含む工程である態様。
なお、パターニングするには、A,Bいずれの態様でもかまわない。
本発明の脂肪族ポリケトン類含有組成物の製造方法においては、上記本発明の脂肪族ポリケトン類ポリマーの他に、他のポリマー(例えば、ポリエーテルなど)をブレンドしてもよい。また、例えば、異なる構成(一般式(1)におけるRa、Rb、Rcが異なる構成)の上記脂肪族ポリケトン類ポリマー同士をブレンドして構成してもよい。
以下、本発明で得られる脂肪族ポリケトン類含有組成物のうち、特に好適な脂肪族ポリエーテルケトン類ポリマーの各種特性を示す。
まず、分解温度は、300℃〜600が好ましく、より好ましくは350℃〜600℃である。ここで、分解温度は熱重量分析により測定することができる。
弾性率としては、0.1GPa〜1000GPaが好ましく、より好ましくは1GPa〜1000GPaである。ここで弾性率は、試料に付加加重をかけて応力を求め,その時のひずみを求めることにより測定することができる。
導電率としては、10-15S/cm〜100S/cmが好ましく、より好ましくは10-10S/cm〜100S/cmである。ここで、導電率は、試料の電流−電圧特性及び試料の断面積を測定することで求めることができる。
その他、特性としては、常温・常圧下で、水、アルコール、アセトン、ケトン、含ハロゲン溶媒などの溶媒に不溶であることが挙げられる。
以下、本発明を、実施例を挙げてさらに具体的に説明する。ただし、これら各実施例は、本発明を制限するものではない。
[実施例1]
原料として、グリセリン(関東化学製)1mlと濃硫酸(96質量%水溶液、関東化学製)100μlを混ぜよく撹拌した。この混合液1mlをガラス基板上に滴下し、160℃で15分間加熱した。このようにして得られた生成物の赤外吸収スペクトル(図1参照)では、加熱前の赤外吸収スペクトル(図2参照)には見られない1737cm-1のカルボニル基の吸収、1120cm-1のエーテル基の吸収が観測されることから、構造式(2)で表される構造単位で構成される脂肪族ポリエーテルケトン(n:100、重量平均分子量:720、エーテル基/ケトン基との比率1/1)が得られたことを確認した。さらに、元素分析を行った結果、C:51wt%、H:8wt%、O:41wt%から構成されることがわかった。これらの値は構造式(2)からの計算値、C:50wt%、H:5%、O:44%とよく一致することからも、構造式(2)で表される構造単位で構成される脂肪族ポリエーテルケトンが得られたことを確認した。
この脂肪族ポリエーテルケトンからなるプラスチックの各種特性を以下に示す。
弾性率:1GPa
熱分解温度:380℃
導電率:10-10S/cm
[実施例1−1]
実施例1において、さらに、原料として、カルボン酸修飾カーボンナノチューブを0.15g使用した以外は、実施例1と同様にして、カーボンナノチューブが分散された脂肪族ポリエーテルケトンを得た。カルボン酸修飾カーボンナノチューブは、以下のように合成した。多層カーボンナノチューブ粉末(純度90%、平均直径30nm、平均長さ3μm;サイエンスラボラトリー製)30mgを濃硝酸(60質量%水溶液、関東化学製)20mlに加え、120℃の条件で還流を20時間行い、カーボンナノチューブカルボン酸を合成した。溶液の温度を室温に戻したのち、5000rpmの条件で15分間の遠心分離を行い、上澄み液と沈殿物とを分離した。回収した沈殿物を純水10mlに分散させて、再び5000rpmの条件で15分間の遠心分離を行い、上澄み液と沈殿物とを分離した(以上で、洗浄操作1回)。この洗浄操作をさらに5回繰り返し、最後に沈殿物を回収することでカルボン酸修飾カーボンナノチューブを得た。
このカーボンナノチューブ分散脂肪族ポリエーテルケトンからなるプラスチックの各種特性を以下に示す。
弾性率:5GPa
熱分解温度:380℃
導電率:10-2S/cm
[実施例2]
グリセリン(関東化学製)1mlと1,10−デカンジオール(関東化学製)4mlと濃硫酸(96質量%水溶液、関東化学製)100μlを混ぜよく撹拌した。この混合液1mlをガラス基板上に滴下し、160℃で15分間加熱した。このようにして得られた生成物の赤外吸収スペクトル(図3参照)では、1737cm-1のカルボニル基の吸収、1118cm-1のエーテル基の吸収が観測されることから、構造式(3)で表される構造単位で構成される脂肪族ポリエーテルエーテルケトン(重量平均分子量:18000、エーテル基/ケトン基との比率2/1)が得られたことを確認した。
この脂肪族ポリエーテルエーテルケトンからなるプラスチックの各種特性を以下に示す。
弾性率:1GPa
熱分解温度:380℃
導電率:10-10S/cm
[実施例2−1]
実施例2において、さらに、原料として、カルボン酸修飾カーボンナノチューブ(実施例1−1と同様にして作製されたカーボンナノチューブ)を0.15g使用した以外は、実施例2と同様にして、カーボンナノチューブが分散された脂肪族ポリエーテルエーテルケトンを得た。
このカーボンナノチューブ分散脂肪族ポリエーテルエーテルケトンからなるプラスチックの各種特性を以下に示す。
弾性率:5GPa
熱分解温度:380℃
導電率:10-2S/cm
[実施例3]
グリセリン(関東化学製)1mlと濃硫酸(96質量%水溶液、関東化学製)100μlを混ぜよく撹拌した。この混合液を、150℃で5分間加熱した(これを混合液Aとする)。また、エチレングリコール(関東化学製)1mlと濃硫酸(96質量%水溶液、関東化学製)100μlを混ぜよく撹拌した。この混合液を、150℃で5分間加熱した(これを混合液Bとする)。次に、混合液A1mlと混合液B1mlを混ぜよく撹拌したのち、ガラス基板上に滴下し、190℃で15分間加熱した。このようにして得られた生成物の赤外吸収スペクトル(図4参照)では、1733cm-1のカルボニル基の吸収、1120cm-1のエーテル基の吸収が観測されることから、構造式(2)で表される構造単位で構成される脂肪族ポリエーテルケトンとポリエーテルとからなるブロック共重合体(一般式(1)で表される構造単位と一般式(4)で表される構造単位とのブロック共重合体(:60、l:40、k:2、R1及びR2:H、重量平均分子量:6100、エーテル基/ケトン基との比率:100/40))が得られたことを確認した。
このブロック共重合体からなるプラスチックの各種特性を以下に示す。
弾性率:1GPa
熱分解温度:380℃
導電率:10-10S/cm
[実施例3−1]
実施例3において、さらに、原料として、カルボン酸修飾カーボンナノチューブ(実施例1−1と同様に作製されたカーボンナノチューブ)を0.15g使用した以外は、実施例3と同様にして、カーボンナノチューブが分散された脂肪族ポリエーテルケトンとポリエーテルとからなるブロック共重合体を得た。
このカーボンナノチューブ分散ブロック共重合体からなるプラスチックの各種特性を以下に示す。
弾性率:5GPa
熱分解温度:380℃
導電率:10-2S/cm
[実施例3−2]
実施例3−1において、混合液A及びBにおける触媒として、濃硫酸の代わりに濃硝酸(60質量%水溶液、関東化学製)を使用した以外は、実施例3と同様にして脂肪族ポリエーテルケトンと、OHを有するポリエーテルと、からなるブロック共重合体を得た。このブロック共重合体はゲル状物質であった。但し、このブロック共重合体における脂肪族ポリエーテルケトン部位には部分的に、ケトン基がOH基に置き換わった構造(一般式(5)で表される構造)を有していた。
このゲル状物質を、基板上に塗布した後、150℃で加熱してフィルム状のプラスチック構造体を得た。これにより、容易に、上記実施例3−1と同様の特性を有するフィルム状のプラスチック構造体を得ることができた。
実施例1における、グリセリンと硫酸との混合物の赤外吸収スペクトルを示す図である。 実施例1で得られた脂肪族ポリエーテルケトンの赤外吸収スペクトルを示す図である。 実施例2で得られた脂肪族ポリエーテルエーテルケトンの赤外吸収スペクトルを示す図である。 実施例3で得られた脂肪族ポリエーテルケトンとポリエーテルとのブロック共重合体の赤外線スペクトルを示す図である。

Claims (17)

  1. 硫酸、及び硝酸から選択される少なくとも一種の触媒の存在下で、原料として、二つの一級アルコールと一つの二級アルコールとを一分子内に有する多価アルコールを重合反応させることを特徴とする下記一般式(1)で表される構造単位を有する脂肪族ポリケトン類ポリマーの製造方法。
    Figure 0004834953
    (一般式(1)中、Ra及びRbは、それぞれ独立に、置換或いは未置換の2価の脂肪族炭化水素基を示し、Rcは酸素(O)と結合しない側の末端にエーテル結合を有する置換或いは未置換の2価の脂肪族炭化水素基、又は単結合を示す。nは2〜10000の整数を示す。但し、一般式(1)におけるケトン基C=Oの部分が、水酸基CHOHに部分的に置き換わっている箇所が存在してもよい)
  2. 前記多価アルコールが、グリセリンであることを特徴とする請求項1に記載の脂肪族ポリケトン類ポリマーの製造方法。
  3. 前記原料として、前記多価アルコールに、ジオール化合物を混合した混合物を用い、前記多価アルコール及び前記ジオール化合物を重合反応させることを特徴とする請求項1に記載の脂肪族ポリケトン類ポリマーの製造方法。
  4. 前記重合反応の際に、加熱することを特徴とする請求項1に記載の脂肪族ポリケトン類ポリマーの製造方法。
  5. 前記重合反応の際に、電磁波で加熱することを特徴とする請求項1に記載の脂肪族ポリケトン類ポリマーの製造方法。
  6. 前記重合反応は、OH基を残渣させるように行うことを特徴とする請求項1に記載の脂肪族ポリケトン類ポリマーの製造方法。
  7. 硫酸、及び硝酸から選択される少なくとも一種の触媒の存在下で、原料として、二つの一級アルコールと一つの二級アルコールとを一分子内に有する多価アルコールを重合反応させる工程を有することを特徴とする下記一般式(1)で表される構造単位を有する脂肪族ポリケトン類ポリマー含有組成物の製造方法。
    Figure 0004834953
    (一般式(1)中、Ra及びRbは、それぞれ独立に、置換或いは未置換の2価の脂肪族炭化水素基を示し、Rcは酸素(O)と結合しない側の末端にエーテル結合を有する置換或いは未置換の2価の脂肪族炭化水素基、又は単結合を示す。nは2〜10000の整数を示す。但し、一般式(1)におけるケトン基C=Oの部分が、水酸基CHOHに部分的に置き換わっている箇所が存在してもよい)
  8. 前記多価アルコールが、グリセリンであることを特徴とする請求項7に記載の脂肪族ポリケトン類ポリマー含有組成物の製造方法。
  9. 前記原料として、前記多価アルコールに、ジオール化合物を混合した混合物を用い、前記多価アルコール及び前記ジオール化合物を重合反応させることを特徴とする請求項7に記載の脂肪族ポリケトン類ポリマー含有組成物の製造方法。
  10. 前記重合反応の際に、加熱することを特徴とする請求項7に記載の脂肪族ポリケトン類ポリマー含有組成物の製造方法。
  11. 前記重合反応の際に、電磁波で加熱することを特徴とする請求項7に記載の脂肪族ポリケトン類ポリマー含有組成物の製造方法。
  12. 前記重合反応をOH基を残渣させるように行って、ゲル状物質を得て、当該ゲル状物質を基体上に供給後に加熱して硬化させることを特徴とする請求項7に記載の脂肪族ポリケトン類ポリマー含有組成物の製造方法。
  13. 前記原料として、前記多価アルコールと、導電紛体を用いることを特徴とする請求項7に記載の脂肪族ポリケトン類ポリマー含有組成物の製造方法。
  14. 前記導電紛体が、金属微粒子であることを特徴とする請求項13に記載の脂肪族ポリケトン類ポリマー含有組成物の製造方法。
  15. 前記導電紛体として、カーボンナノチューブ又は官能基で修飾されたカーボンナノチューブを用いることを特徴とする請求項13に記載の脂肪族ポリケトン類ポリマー含有組成物の製造方法。
  16. 前記導電紛体として、前記多価アルコールと重合反応する官能基で修飾されたカーボンナノチューブを用いることを特徴とする請求項13に記載の脂肪族ポリケトン類ポリマー含有組成物の製造方法。
  17. 前記官能基がカルボン酸であることを特徴とする請求項16に記載の脂肪族ポリケトン類ポリマー含有組成物の製造方法。
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