JP4833862B2 - 官能化コロイド金属組成物および方法 - Google Patents

官能化コロイド金属組成物および方法 Download PDF

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Description

本発明はコロイド金属組成物、およびこのような組成物を作製し使用するための方法に関する。本発明は全体として、作用物質の全身送達および作用物質の特定部位への送達用の、組成物および方法に関する。
過度の副作用無しで必要部位を追跡し治療応答を送達すると思われる特効薬を発見することは、長年治療上の処置の目的となっている。この目的を達成するために、多くの手法が試されてきている。治療剤は、身体の細胞による示差的治療用に、治療用微粒子の疎水性もしくは親水性、またはサイズなど、有効薬剤の違いを利用するように設計されてきた。in situ注射により身体の特定部分または特定の細胞に治療剤を送達し、治療剤の送達を制限する血液脳関門などの身体の防御を使用または克服する療法が存在する。
特定の組織または細胞に治療剤を特異的に向けるために使用されている1つの方法は、治療剤と特異的受容体の結合パートナーとの組合せに基づく送達である。例えば、治療剤は、細胞毒性または放射性があってよく、細胞受容体の結合パートナーと組み合わせる場合、標的細胞と結合すると、細胞死を引き起こすか、または細胞活性の遺伝的制御に干渉する可能性がある。この種類の送達デバイスは、治療する細胞型に特異的な受容体、受容体の有効な結合パートナー、および有効な治療剤を有することを必要とする。分子レベルの遺伝子操作を使用して、これらの問題の幾つかを克服してきている。
特異的作用物質を送達するのに重要で望ましい標的は、免疫系である。免疫系は、異なる活性を有する多くのさまざまな種類の細胞が関与する身体の複雑な応答系である。免疫系の一部分の活性化は、系の他の関連部分の望ましくない活性化によるさまざまな応答を通常引き起こす。現在、免疫系の特定成分を標的化することによって特異的に望ましい応答を生み出すための、満足の行く方法または組成物は存在しない。
免疫系は、身体内と身体外の両方からの刺激と相互作用する、細胞および細胞因子を含めた広くさまざまな成分が関与する身体の複雑な相互作用系である。その直接的な作用以外に、免疫系の応答は、神経、呼吸、循環、および消化系を含めた身体の他の系によっても影響を受ける。
免疫系のよく知られている側面の1つは、生物に侵入することによって提示される外来性抗原、または身体内もしくはワクチン接種による細胞の変化に応答するその能力である。免疫系のこのような活性化に応答する第1の種類の細胞の幾つかは、食細胞とナチュラルキラー細胞である。食細胞には、数ある細胞の中でも、単核細胞、マクロファージ、および多形核好中球がある。これらの細胞は通常、外来性抗原と結合し、それを内部に取り込み、破壊することが多い。これらの細胞は、炎症応答などの他の免疫応答を仲介する可溶性分子も生成する。ナチュラルキラー細胞は、ウイルスに感染したある種の胚および腫瘍細胞を認識し破壊することができる。免疫応答の他の因子には、外来性抗原に個別に応答することができるか、あるいは細胞または抗体と協力して作用することができる補体経路がある。
ワクチン接種にとって重要な免疫系の側面のうちの1つは、特定の病原体または外来性抗原に対する免疫系の特異的な応答である。応答の一部には、その外来性抗原に関する「記憶」の確立がある。2回目の曝露時に、記憶機能によって外来性抗原に対する迅速で一般に大きな応答が可能となる。リンパ球は他の細胞および因子と協力して、記憶機能と応答の両方において主なある役割を果たす。
一般に、抗原に対する応答には、体液性応答と細胞性応答がどちらも関与すると考えられている。体液性免疫応答は、細胞によって放出され、血漿または細胞内流体中に遊離しているのを見ることができるか、またはできない非細胞因子によって仲介される。免疫系の体液性応答の主要成分は、Bリンパ球によって産生される抗体によって仲介される。細胞性免疫応答は、抗原提示細胞およびBリンパ球(B細胞)およびTリンパ球(T細胞)を含めた細胞の相互作用から生じる。
免疫応答能力のうちで最も広く使用されている側面の1つは、モノクローナル抗体の産生である。1970年代半ばのモノクローナル抗体(Mab)技術の出現は、価値ある新しい治療用および診断用ツールをもたらした。研究者および臨床医は初めて、所定の抗原部位と結合することができ、さまざまな免疫エフェクター機能を有することができる限りない量の均一な抗体を利用することができた。現在、モノクローナル抗体を産生するための技法は当分野でよく知られている。
ワクチンは、他の生物由来のものであれ、改変型細胞であれ、正常な「自己」細胞において誘導された外来性付属物であれ、任意の外来性抗原を対象とすることができる。外来性抗原の投与の経路は、生じる免疫応答の種類を決定するのに寄与することができる。例えば、生ポリオウイルスの経口接種など、粘膜表面への抗原の送達により、免疫系が刺激されて粘膜表面での免疫応答が生じる。筋肉組織への抗原の注射は、長時間続くIgG応答の生成を促進することが多い。
ワクチンは一般に、ホールワクチンとサブユニットワクチンの2種類に分類することができる。ホールワクチンは、不活化または弱毒化した、あるいは死滅したウイルスまたは微生物から製造することができる。弱毒生ワクチンは、野生型生物に対する応答に類似する免疫応答を誘発するのに充分な自然感染を模倣するという利点を有する。このようなワクチンは一般に、特に本来の経路によって投与すると高レベルの防御をもたらし、その中には、免疫性を与えるために1回の投与しか必要としないものもある。幾つかの弱毒化ワクチンの他の利点は、それらが個体群のメンバーの中で人から人への伝播をもたらすことである。しかし、これらの利点は、幾つかの欠点と釣り合っている。幾つかの弱毒化ワクチンは有効期間が限られており、熱帯環境での保存に耐えることはできない。ワクチンは、有毒な野生型の生物に逆戻りし、有害で、生命さえも脅かす病気を引き起こす恐れもある。弱毒化ワクチンの使用は、AIDSなどの免疫不全状態、および妊娠時に禁忌である。
死菌ワクチンは、それらが有毒状態に逆戻りする恐れがない点でより安全である。死菌ワクチンは一般に、輸送および保存中はさらに安定しており、免疫無防備状態の患者における使用に許容される。しかし、死菌ワクチンは、弱毒生ワクチンより有効性が低く、通常2回以上の投与を必要とする。さらに死菌ワクチンが、個体群のメンバーの中で人から人への伝播をもたらすことはない。
サブユニットワクチンの製造は、ワクチンが対象とすべき微生物または細胞のエピトープについての知識を必要とする。サブユニットワクチンを設計する際の他の考慮事項は、サブユニットのサイズ、およびサブユニットがどの程度上手く微生物または細胞の系統の全てを表すかである。細菌ワクチンの開発に関する現在の焦点は、細菌性のホールワクチンを製造する際に出くわす問題点およびその使用に伴う副作用のために、サブユニットワクチンの製造へと移っている。このようなワクチンには、Vi莢膜多糖ベースの腸チフスワクチン、およびヘモフィルスインフルエンザに対するHibワクチンがある。
弱毒化ワクチンの使用に伴う安全上の注意および死菌ワクチンの低い有効性のために、ワクチンの有効性を向上させる組成物および方法が当分野で必要である。体液性応答と細胞性応答の両方を刺激する、免疫系を向上させる組成物および方法も当分野で必要である。免疫応答の選択的調節、および免疫系のさまざまな成分を操作して所望の応答を生み出すことも当分野でさらに必要である。さらに、より迅速な活性化応答のために免疫応答を加速させ広げることができる方法および組成物も必要である。ヒトおよび動物の個体群にわずか1回の投与で防御をもたらすワクチンを接種できる必要性も高まっている。
必要とされているのは、特定作用物質の送達を標的細胞にのみ向ける組成物および方法である。このような組成物および方法は、治療剤を標的細胞に効率的に送達することができるはずである。さらに必要とされているのは、in vitro系とin vivo系の両方で使用することができる組成物および方法である。
疾患または病状を治療するために、あるいはこのような部位を検出するために、身体の特定部位に特定の治療剤を送達するための、簡単で効率的な送達系は現在利用可能ではない。例えば、現在の癌治療には、化学治療剤、およびサイトカイン、生物の全身に影響を与える免疫因子などの他の生物活性因子の投与が含まれる。副作用には、臓器障害、味覚および触感などの感覚の喪失、および毛髪脱落がある。このような療法は、病態の治療をもたらすだけでなく、副作用を治療するための多くの補助的療法も必要とする。
必要とされているのは、所望の細胞または部位に作用する作用物質の送達系用の組成物および方法である。これらの送達系は、検出剤、治療剤、予防用作用物質および相乗作用物質を含めたあらゆる型の作用物質を特定細胞に送達するために使用することができるはずである。さらに必要とされているのは、生物の全身に望ましくない副作用を引き起こさない送達系である。さらに、必要とされているのは、pHを含めたさまざまな生理条件下、および塩の存在下で安定性がある組成物である。
(発明の概要)
本発明は、治療用化合物、医薬品、薬物、検出剤、核酸配列、抗原、酵素および生物因子だけには限定されないが、これらを含めた作用物質の送達系用の組成物および方法を含む。一般にこれらのベクター組成物は、送達する作用物質と結合する官能化/反応性コロイド金属ゾルを含む。
一実施形態では、本発明の好ましい組成物は、誘導体化PEG、好ましくはチオール−PEG(PEG(SH))、または誘導体化ポリLリシン、好ましくはポリLリシンチオール(PLL(SH))と結合したコロイド金属ゾル、好ましくは金金属ゾルを含むベクターを含み、ベクターの特異的標的化を助長するか、治療効果を有するか、あるいは検出することができる1つまたは複数の作用物質も含むこともできる。
他の実施形態では、好ましい組成物は、官能化/反応性コロイド金属ゾルと次いで結合する/その中に取り込まれる遊離スルフヒドリル/チオール基を取り込むための作用物質の修飾を含む。作用物質、コロイド金属、または両方を修飾して結合を容易にする反応基、好ましくはチオール基を取り込むことができる。
本発明はさらに、誘導体化チオールまたは誘導体化ポリLリシンを還元剤として使用して、官能化/反応性コロイド金属ゾルを作製するための組成物および方法を含む。誘導体化チオールまたは誘導体化ポリLリシンを使用することによって、コロイド金属の表面上にチオール基を取り込む。
他の実施形態では、本発明は、誘導体化PEGチオール、誘導体化ポリLリシンまたはアルカンチオールを還元剤として使用して、官能化/反応性コロイド金属ゾルを作製するための方法を含む。
本発明はさらに、組成物を特定の細胞または器官に送達する注射または経口投与などの知られている方法によって、本発明の組成物を投与することによる送達方法を含む。投与経路は組成物の有効な送達にとって決定的に重要であるとみなさないことは、本発明の一態様である。必要とされる目的を達成するための適切な投与経路を、当業者が確立できることは予想される。マクロ分子とのその寸法類似性のために、コロイド金属複合体は検出および画像化手順において、また薬物放出または薬物送達用の長時間の担体として非常に有用である。一実施形態では、本発明は、このような疾患の治療用の知られている作用物質を含む本発明の組成物を投与することによって、癌または固形腫瘍だけには限定されないがこれらを含めた疾患を治療するための方法を含む。他の実施形態は、官能化/反応性コロイド金属粒子と結合した誘導体化PEG、TNF(腫瘍壊死因子)および抗癌剤を含むベクター組成物を含む。他の実施形態は、コロイド金属粒子と結合した誘導体化ポリLリシンおよび治療剤を含む。他の実施形態では、本発明は、オリゴヌクレオチド、アンチセンスオリゴヌクレオチド、ベクター、リボザイム、DNA、RNA、センスオリゴヌクレオチド、干渉RNA(RNAi)および核酸など、遺伝子療法に使用する作用物質を含む本発明の組成物を投与することによる、遺伝子療法のための方法を含む。
本発明は、組成物が長い有効期間を有しそれらを容易に輸送することができるように凍結乾燥するのに適した方法および組成物も含む。
(詳細な説明)
本明細書に含まれる具体的な実施形態の以下の詳細な説明を参照することによって、本発明をさらに容易に理解することができる。本発明の幾つかの実施形態の具体的な詳細を参照しながら本発明を記載しているが、本発明の範囲を制限するものとしてこのような詳細をみなすべきであるとは考えられない。米国特許仮出願60/540,075を含めて、本明細書に述べる参照文献の本文は、参照によってその全容がここに組み込まれている。
本発明は、官能化コロイド金属ゾルを作製するための還元剤の使用を含む改良方法を含む。一実施形態では、本発明は、誘導体化チオールまたは誘導体化ポリアミノ酸を還元剤として使用して、それによって形成中にコロイド金属粒子中にチオール基を取り込む、官能化コロイド金属ゾルを作製するための組成物および方法を含む。本発明は、官能化コロイド金属ゾルを作製するための、還元剤としてのポリエチレングリコール(PEG)−チオールまたはチオール化ポリLリシンの使用も企図する。当業者に知られている他の還元剤が、本発明の範囲内にあるよう企図される。
本発明はさらに、組成物を作製するための方法、およびその組成物をin vitroおよびin vivoで投与するための方法を含む。本発明全体として、単独または組み合わせて以下の成分:生物活性作用物質、治療剤、医薬品、薬物、検出剤、核酸配列、標的分子、組込み型分子、生物因子、および1つまたは複数の型のポリエチレングリコール(PEG)、誘導体化PEG、ポリLリシンまたは誘導体化ポリLリシンのいずれかまたは全てと結合した金属ゾル粒子を含む組成物を企図する。さらに、コロイド金属ゾルと次いで結合する/その中に取り込まれる遊離スルフヒドリル/チオール基を取り込むことなどによって、作用物質を修飾することができる。
本明細書では、用語「コロイド金属」、「官能化/反応性コロイド金属粒子」、「官能化ナノ粒子」、または「反応性金属ゾル」は、当業者により決定される誘導体化チオール、誘導体化ポリアミノ酸などを含む還元剤への曝露によって形成される、官能化/反応性コロイド金属粒子を定義するのに、同義的に使用される。明確な記述がない限り、あるいは文脈上そうでないことが示されない限り、これらの用語は、還元剤としてクエン酸ナトリウムを使用して形成されるナノ粒子(すなわちFrens法)を指すものではない。
官能化/反応性コロイド金属粒子は、官能化/反応性コロイド金属粒子の表面上に、あるいはそれと結合した他の官能基または反応基を含むことができることは、当業者には明らかであろう。このように、これらの他の反応基または官能基は、作用物質が結合するための部位として作用することができる。図8は、官能化コロイド金属または作用物質上に存在するかあるいはそれと結合し得る官能基の、代表的かつ非限定的な表を例示する。さらにこの表は、2つの異なる官能基に選択的な少なくとも2つの反応基を含む、例示的なヘテロ二官能性リンカーを与える。
当業者であれば、還元剤を修飾して、他の官能基または反応基を官能化/反応性コロイド粒子の表面に施す、あるいはそこに結合させることができるはずであることは、本発明によって企図される。還元剤を調節することによって、他の官能基を官能化/反応性コロイド金属粒子上に取り込むか、あるいはそこに結合させることができると考えられる。ポリマーを含む還元剤の官能性を、当業者が調節することができることも想定される。例えばポリLリシンまたはポリグルタミン酸などのチオール化ポリアミノ酸を還元剤として使用して、官能化/反応性コロイド金属粒子に特定の型の官能基を加えることができる。
本発明の一実施形態では、遊離チオール基およびポリマーを含む誘導体化チオールを使用して、官能化/反応性金属粒子を形成することができる。他の実施形態では、前述のポリマーの官能基を修飾して、図8中に表す官能基だけには限定されないがこれらを含めた他の官能基を、官能化/反応性コロイド粒子上に取り込むことができる。本発明の他の実施形態では、カルボキシル、ヒドロキシルおよびアミン基を、官能化コロイド金属粒子に取り込むか、あるいはそれと結合させることができる。
作用物質、コロイド金属ゾル、または両方を修飾して、図8中に示す反応基などの反応基を取り込むことができる。幾つかの場合、チオール基を使用して結合を容易にすることができる。
本発明の官能化コロイド金属ゾルは、特定の細胞または組織を検出または治療するための作用物質を送達するために使用することができる。作用物質の送達は、慢性および急性疾患、免疫系および他の生物系の維持および調節、感染症、ワクチン接種、ホルモンの維持および調節、癌、固形腫瘍および血管形成状態だけには限定されないが、これらを含めた生物学的状態を治療するために使用することもできる。このような送達を特定の細胞または細胞型に向けることができ、あるいは毒性のない方式で1つまたは複数の作用物質を送達することができる方法では、送達は身体により低い特異性で与えられる可能性がある。金属ゾル組成物の記載および使用は、米国特許第6,274,552号、第6,407,218号、第6,528,051号;および関連特許出願、米国特許出願公開09/808,809、09/189,657、10/135,886、10,325,485、10,672,144、11/004,623、および09/803,123;ならびに米国特許仮出願60/287,363中で教示されており、これらはいずれもその全容が参照によってここに組み込まれている。
本発明の組成物は、コロイド金属ゾル、誘導体化合物、および1つまたは複数の作用物質または修飾作用物質を含むことが好ましい。これらの作用物質は、治療用途において使用することができる生物活性作用物質を含むことができ、あるいはこれらの作用物質は、検出および/または画像化法において有用である可能性がある。他の実施形態では、1つまたは複数の作用物質を混合し、コロイド金属と直接的あるいは間接的に混合し、会合または結合させる。混合、会合および結合は、共有結合およびイオン結合、ならびに誘導体化PEGまたは誘導体化ポリLリシン、作用物質、および他の成分同士、およびそれらと金属ゾル粒子の長期または短期の会合を可能にする、他の弱い会合または強い会合を含む。
さらに他の実施形態では、本発明の組成物は、コロイド金属と混合、会合および結合した1つまたは複数の標的分子を場合によっては含むことができる。標的分子は、金属粒子と直接的あるいは間接的に結合することができる。間接的な結合には、組込み型分子などの分子を介した結合、または標的分子と金属ゾル、または金属ゾルと結合する他の分子と結合する分子との任意の会合がある。
特に興味深いのは、封鎖されたコロイド金属ベクターを視覚化または検出するために使用することができる、色素などの検出剤、分子状タグ分子または放射性作用物質である。蛍光、化学発光、熱感受性、不透明体、ビーズ、磁気および振動作用物質も、本発明の組成物中でコロイド金属と会合または結合する検出剤としての使用に企図される。
任意の金属塩を本発明において使用することができる。本明細書では、「金属」には、液体または水中に分散した任意の非水溶性金属粒子または金属化合物、ヒドロゾルまたは金属ゾルが含まれる。本発明において使用することができる金属、塩の例には、周期表のIA、IB、IIBおよびIIIB族の金属、ならびに遷移金属、特にVIII族の金属があるが、これらだけには限定されない。好ましい金属には金、銀、アルミニウム、ルテニウム、亜鉛、鉄、ニッケルおよびカルシウムがある。他の適切な金属には、全てがそのさまざまな酸化状態である以下の:リチウム、ナトリウム、マグネシウム、カリウム、スカンジウム、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、コバルト、銅、ガリウム、ストロンチウム、ニオブ、モリブデン、パラジウム、インジウム、スズ、タングステン、レニウム、プラチナ、およびガドリニウムもある。金属塩は適切な金属化合物から誘導されたイオン、例えばAl3+、Ru3+、Zn2+、Fe3+、Ni2+およびCa2+イオンの形で与えられることが好ましい。
他の好ましい金属塩は金、特にAu3+の形である。特に好ましい形のコロイド金はHAuCl(OmniCorp,South Plainfield,ニュージャージー州)である。コロイド金は、粒子を互いに反発させる固有の負の表面電荷によって懸濁液中に保たれるAuのナノ粒子からなる。1857年にマイケル・ファラデーは、塩化金をクエン酸ナトリウムで還元することによって、Auの最初のナノサイズ粒子を製造した(Faraday,Philos.Trans.R.Soc.ロンドン 14:1145、1857年)。Frens(Frens,Nature Phys.Sci.241:20〜22、1972年)およびHorisberger(Biol.Cellulaire 36:253〜258、1979年)は、金とクエン酸の比がナノ粒子のサイズを調節することを実証したことによって、ファラデーの発見を詳述した。他の実施形態では、誘導体化チオールまたは誘導体化ポリアミノ酸を還元剤として使用することができる。好ましい実施形態では、PEGチオールまたはチオール化ポリLリシンを還元剤として使用することができる。
コロイドは、溶液から容易に沈降または沈殿しない溶液中の粒子の均質な分散系である。コロイドは吸着イオンによるその表面上の電荷によって安定化される。表面電荷は粒子を互いに反発させる。ナノ粒子の製剤は、典型的には三段階のプロセス、すなわち核形成、粒子の成長および凝集として観察される。
核形成とは、それによって粒子の成長が起こり得る核の形成である。核の生成は酸化還元反応によって起こる。歴史的にこのプロセスは、クエン酸イオンを酸化して金の還元試薬、アセトンジカルボン酸を生成することを利用している。金イオンがアセトンジカルボン酸と配位結合し1つに結び付く、1つの型の重合「錯体形成」が起こる。「ポリマー」または錯体が、その熱力学的安定状態より当然大きい臨界質量に達すると、金属金への還元が起こり、核が生じる。
粒子の成長とは、既存の核により多くの金が加わることである。このプロセスは、金を全て使用すると終了する。より大きな金粒子の作製は、多数の核の凝集を必要とする。FrensおよびHorisbergerにより報告されたように、クエン酸ナトリウムと金の比を調節することによって、さまざまなサイズの粒子が生じた。したがって、調製中の凝集プロセスの調節により、粒子のサイズ、構造、およびサイズ分布が決まる。金ナノ粒子の調製が終了すると、凝集が無いことによってその安定性が保証される。
一実施形態では、コロイド金粒子はほぼ中性のpHにおいて負電荷を有する。この負電荷が、他の負に帯電した分子の引力および結合を妨げると考えられている。対照的に、正に帯電した分子はコロイド金粒子に引かれるか、あるいはそれと結合する。コロイド金の固有の負の表面電荷は、粒子をゾル状態に保つ。しかし、塩溶液中に通常存在するカチオンはこの電荷を中和し、粒子を凝集させ、ゾルから沈降させる。さらに、粒子の表面に吸着するタンパク質などの生物分子も、粒子の表面電荷を無効にする。凝集および沈降のこの問題は、結合した作用物質またはコロイド金属ゾル、好ましくはコロイド金ゾルを修飾することによって本発明において克服されている。結合した作用物質を修飾する際に、作用物質にチオール基などの誘導体を加えることによって、作用物質はコロイド金ゾルと供与結合を形成することができる。コロイド金粒子表面を修飾する際に、アルカンチオールを粒子合成中に使用して、コロイド粒子と作用物質の間で二官能性架橋を形成する。何故ならチオール基はアルカンチオールと粒子表面を結合させるために働き、一方反応基は作用物質の結合用の受容体分子として作用するからである(図1参照)。
官能化金ナノ粒子を開発するための他の方法が当分野で知られている。簡潔には、遊離チオール基を含む官能化ポリマーを粒子形成中に加える。しかし、粒子形成は以前に記載されたFrensの方法によっても起こり、NaBHなどの別の作用物質による塩化金の還元を必要とする。したがって、粒子還元剤と金粒子を官能化するために使用する作用物質とは異なる実体である。
本発明の一実施形態では、誘導体化チオールまたは誘導体化ポリLリシンを還元剤として使用して、金粒子を製造することができる(図2参照)。誘導体化チオールまたは誘導体化ポリLリシンの使用によって、チオール基をコロイド金粒子に取り込ませる。以下の理論によって縛られることは望まないが、チオール基の存在は塩化金を金粒子核に還元することによって粒子合成を開始させるために機能すると、現在理論化されている。Frensの方法によって形成された従来のコロイド金属ゾルと異なり、これらのゾルは塩に曝露されたとき完全に安定している。
Frens/Horisberger法によるコロイド金ナノ粒子の形成は、異なる段階で起こる。粒子の核形成はクエン酸ナトリウムを加えた直後に開始され、黄色からほぼ透明な溶液への塩化金溶液の色の変化によって観察される。核形成後、粒子の成長および凝集の程度によって、一連のさらなる色の変化をもたらす。ナノ粒子溶液が黒、茶、および最終的には赤色を経ることは充分に立証されている。このプロセスは、漸進的に小さい粒子の形成をもたらす幾つかの断片化反応を表す。黒色溶液は、次いで大きな粒子を表す茶色溶液になる過剰凝集を表す可能性があり、単分散すなわち個々のコロイド金粒子は赤色溶液として出現する。
興味深いことに、本発明は前述の反応を繰り返さない。Frensの調製と同様に、二官能性還元剤に曝露すると塩化金の溶液は、黄色から透明溶液への色の変化を経る。これらのデータから、Frensの調製と同様に、本発明の官能化/反応性金属粒子は核形成反応によって形成されることが示唆される。しかし、核形成ステップの後に、異なる機構によって粒子の成長が起こるようである。Frensによって記載された黒/茶/赤色と異なり、本発明の溶液は核形成後にかすかな赤色/オレンジ色を最初は示した。時間と共に、色の強度は増大し安定状態になった。この観察結果から、Frensのナノ粒子の形成と本発明のナノ粒子の形成における、可能性のある違いが示唆される。以下の理論によって縛られることは望まないが、核形成後に観察される赤色は二官能性還元剤により形成される個々の金粒子核の形成を支持するものであり、これらは粒子の成長中は単分散状態であり、したがってFrens法によって観察された粒子の集合および凝集を妨げると、現在理論化されている。
本願明細書は、官能化/反応性コロイド金属粒子を生成するための二官能性還元剤の使用を記載する。本発明の有利な一態様は、コロイド金属粒子の表面上に存在する官能基を、官能化/反応性コロイド金属粒子と通常は結合しないと思われる作用物質と結合するための結合部位として、使用できることである。以下の非限定的な例では、単に目的を明確にするために、開示する方法はコロイド金に言及する。簡潔には、二官能性還元剤を使用して金粒子を作製し、金粒子表面上に官能基を置く。この場合、還元剤は線状または分枝形状のコア分子/ポリマーを含む。還元剤はさらに、遊離チオール基および反応基を含む。チオール基はその電子を与えるために作用して、胆汁ラウリル酸を金原子のクラスターに還元する。これらの金粒子核は、それによって粒子の成長が起こり得るプラットホームとして働く。以下の理論によって縛られることは望まないが、金粒子のサイズが増大すると、コア分子/ポリマーは金粒子の構造中に埋め込まれると、現在理論化されている。金粒子の表面上のコア分子/ポリマーの存在は、塩沈殿に対して金粒子を安定化させるために働く。さらに、官能化/反応性コロイド金粒子は、金粒子とは通常直接結合しないと思われる作用物質の結合を可能にする。
コロイド金は、一定範囲の粒径、好ましくは約1〜約100ナノメートルを有する金粒子を含むゾルの形で使用する。他の実施形態では、粒径は約1ナノメートル〜約60ナノメートルを含むが、好ましいサイズは約20〜40ナノメートルの粒径である。このような金属イオンはゾル中に単独で、あるいは他の無機イオンと共に存在することができる。
他の好ましい金属塩は銀、特にホウ酸ナトリウム緩衝液中で約0.1%と0.001%の間、最も好ましくは約0.01%溶液の濃度を有する銀である。このようなコロイド銀溶液の色は黄色であり、コロイド粒子は1〜100nmのサイズの範囲であることが好ましい。他の実施形態では、粒径は約1ナノメートル〜約60ナノメートルを含むが、好ましいサイズは約20〜40ナノメートルの粒径である。このような金属イオンは錯体中に単独で、あるいは他の無機イオンと共に存在することができる。コロイド銀は、チオール基を加えることによって同様に修飾することができる。
本発明の作用物質は、任意の化合物、化学物質、治療剤、医薬品、薬物、生物因子、酵素、抗原、生物分子、例えば抗体、タンパク質、脂質、核酸または炭水化物などの断片;核酸、抗体、タンパク質、脂質、栄養素、補助因子、栄養剤、麻酔薬、検出剤または身体中で影響を有する作用物質であってよい。このような検出剤および治療剤、ならびにそれらの活性は、当業者に知られている。さらに、これらの作用物質を修飾して遊離スルフヒドリル/チオール基を含ませることができる。チオール化が薬物の機能に悪影響を与える場合、作用物質とコロイド粒子を結合させるための第2の方法が必要とされる。本発明は、薬物と粒子の結合を容易にする、アルカンチオールだけには限らないがこれを含めた官能基の、コロイド粒子表面の表面上への取り込みによってこの問題を克服する。
以下は、本発明において使用することができる幾つかの作用物質の非限定的な例である。本発明において使用することができる作用物質の1つの型には、サイトカイン、増殖因子、治療活性を有する大きな分子の断片、神経化学物質、および細胞伝達分子だけには限らないがこれらを含めた生物因子がある。このような作用物質の例には、インターロイキン−1(「IL−1」)、インターロイキン−2(「IL−2」)、インターロイキン−3(「IL−3」)、インターロイキン−4(「IL−4」)、インターロイキン−5(「IL−5」)、インターロイキン−6(「IL−6」)、インターロイキン−7(「IL−7」)、インターロイキン−8(「IL−8」)、インターロイキン−10(「IL−10」)、インターロイキン−11(「IL−11」)、インターロイキン−12(「IL−12」)、インターロイキン−13(「IL−13」)、インターロイキン−15(「IL−15」)、インターロイキン−16(「IL−16」)、インターロイキン−17(「IL−17」)、インターロイキン−18(「IL−18」)、脂質A、ホスホリパーゼA2、エンドトキシン、ブドウ球菌エンテロトキシンBおよび他の毒素、I型インターフェロン、II型インターフェロン、腫瘍壊死因子(「TNFαまたはβ」)、形質転換増殖因子−α(「TGF−α」)、リンホトキシン、移動阻害因子、顆粒球−マクロファージコロニー刺激因子(「CSF」)、単球−マクロファージCSF、顆粒球CSF、血管上皮細胞増殖因子、アンギオゲニン、形質転換増殖因子−β(「TGF−β」)、血中群の炭水化物成分、Rh因子、繊維芽細胞増殖因子、ならびに他の炎症および免疫制御タンパク質、ヌクレオチド、DNA、RNA、mRNA、センス、アンチセンス、癌細胞特異的抗原;例えばMART、MAGE、BAGEなど、および熱ショックタンパク質(HSP);突然変異p53;チロシナーゼ;ムチン、例えばMuc−1、PSA、TSHなど、自己免疫抗原;免疫療法薬物、AZTなど;ならびに血管形成および抗血管形成薬、例えばアンギオスタチン、エンドスタチンなど、塩基性繊維芽細胞増殖因子、および血管内皮細胞増殖因子、前立腺特異的抗原および甲状腺刺激ホルモン、GABA、アセチルコリン、CD40リガンド、B7ファミリーの同時刺激因子、抗CTLA4、およびBLYSがあるが、これらだけには限定されない。
他の型の作用物質にはホルモンがある。このようなホルモンの例には、成長ホルモン、インシュリン、グルカゴン、副甲状腺ホルモン、黄体形成ホルモン、卵胞刺激ホルモン、黄体形成ホルモン放出ホルモン、エストロゲン、テストステロン、ジヒドロテストステロン、エストラジオール、プロステロール、プロゲステロン、プロゲスチン、エストロン、他の性ホルモン、ならびにホルモンの誘導体および類似体があるが、これらだけには限定されない。
さらに他の型の作用物質には医薬品がある。任意の型の医薬品を本発明において使用することができる。例えば、ステロイドおよび非ステロイド抗炎症剤などの抗炎症剤、可溶性受容体、抗体、抗生作用物質、鎮痛薬、血管形成および抗血管形成薬、およびCOX−2阻害剤を本発明において使用することができる。化学治療剤は本発明において非常に興味深い。このような作用物質の非限定的な例には、タクソール、パクリタクセル、タクサン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ドキソルビシン、アシクロビア、シスプラチンメトトレキセート、ミトラマイシン、メルファランおよびタクリンがある。
免疫療法薬物も本発明において非常に興味深い。免疫療法薬物の非限定的な例には、炎症剤、生物因子、免疫制御タンパク質、およびAZTなどの免疫療法薬物、ならびに他の誘導体化または修飾ヌクレオチドがある。本発明において、作用物質として小分子を使用することもできる。
他の型の作用物質には核酸系作用物質がある。このような作用物質の例には、核酸、ヌクレオチド、ヌクレオチド類似体、DNA、RNA、tRNA、mRNA、センス核酸、アンチセンス核酸、干渉RNA(RNAi)、リボザイム、DNA、酵素、タンパク質/核酸組成物、SNP、オリゴヌクレオチド、ベクター、ウイルス、プラスミド、トランスポゾン、および当業者に知られている他の核酸構築体があるが、これらだけには限定されない。
本発明において使用することができる他の作用物質には、リガンド、細胞表面受容体、抗体、放射性金属または分子、検出剤、酵素および酵素補助因子があるが、これらだけには限定されない。
特に興味深いのは、封鎖されたコロイド金属ベクターを視覚化または検出するために使用することができる、色素などの検出剤または放射性作用物質である。蛍光、化学発光、熱感受性、不透明体、ビーズ、磁気および振動作用物質も、本発明の組成物中で官能化/反応性コロイド金属と会合または結合する、検出剤としての使用に企図される。
これらの作用物質は別々に、あるいは組み合わせて使用することができる。これらの作用物質は遊離状態で、あるいはコロイド金属と組み合わせるなど複合体で使用することができる。
標的分子も、本発明の組成物の成分である。1つまたは複数の標的分子を、官能化/反応性コロイド金属と直接的あるいは間接的に接着、結合または会合させることができる。これらの標的分子を特定の細胞または細胞型、特定の胚組織、器官または組織由来の細胞に向けることができる。このような標的分子には、特定の細胞または細胞型と選択的に結合することができる任意の分子がある。一般に、このような標的分子は結合対の一成分であり、このように他の成分と選択的に結合する。細胞上で自然に見られる構造体、例えば細胞膜、核膜中に見られるか、あるいはDNAと会合した受容体などと結合することによって、このような選択性が達成され得る。結合対成分は、細胞、細胞型、組織または器官に合成によって導入することもできる。標的分子には、細胞膜中に見られるかあるいは細胞膜を含まない分子、リガンド、抗体、抗体断片、酵素、補助因子、基質、および当業者に知られている他の結合対成分と結合することができる受容体または受容体の一部も含まれる。標的分子は、多数の型の結合パートナーと結合することもできる。例えば標的分子は、1クラスまたはファミリーの受容体または他の結合パートナーと結合することができる。標的分子は、数種の酵素または幾つかの型の酵素と結合することができる、酵素基質または補助因子であってもよい。
標的分子の具体例には、インターロイキン−1(「IL−1」)、インターロイキン−2(「IL−2」)、インターロイキン−3(「IL−3」)、インターロイキン−4(「IL−4」)、インターロイキン−5(「IL−5」)、インターロイキン−6(「IL−6」)、インターロイキン−7(「IL−7」)、インターロイキン−8(「IL−8」)、インターロイキン−10(「IL−10」)、インターロイキン−11(「IL−11」)、インターロイキン−12(「IL−12」)、インターロイキン−13(「IL−13」)、インターロイキン−15(「IL−15」)、インターロイキン−16(「IL−16」)、インターロイキン−17(「IL−17」)、インターロイキン−18(「IL−18」)、CD40リガンド、BLYS、B7、脂質A、ホスホリパーゼA2、エンドトキシン、ブドウ球菌エンテロトキシンBおよび他の毒素、I型インターフェロン、II型インターフェロン、腫瘍壊死因子(「TNFα」)、形質転換増殖因子−α(「TGF−α」)、EGF、熱ショックタンパク質、リンホトキシン、移動阻害因子、顆粒球−マクロファージコロニー刺激因子(「CSF」)、単球−マクロファージCSF、顆粒球CSF、血管上皮細胞増殖因子、アンギオゲニン、形質転換増殖因子−β(「TGF−β」)、血中群の炭水化物成分、Rh因子、繊維芽細胞増殖因子、ならびに他の炎症および免疫制御タンパク質、ホルモン、例えば成長ホルモン、インシュリン、グルカゴン、副甲状腺ホルモン、黄体形成ホルモン、卵胞刺激ホルモン、および黄体形成ホルモン放出ホルモンなど、細胞表面受容体、抗体、核酸、ヌクレオチド、DNA、RNA、センス核酸、アンチセンス核酸、癌細胞特異的抗原、MART、MAGE、BAGE、およびHSP(熱ショックタンパク質)、突然変異p53;チロシナーゼ;自己免疫抗原;免疫療法薬物、AZTなど、ならびに血管形成および抗血管形成薬、例えばアンギオスタチン、エンドスタチンなど、血管内皮細胞増殖因子(VEGF)、前立腺特異的抗原、甲状腺刺激ホルモン、受容体タンパク質、グルコース、グリコーゲン、リン脂質、ならびにモノクローナルおよび/またはポリクローナル抗体、塩基性繊維芽細胞増殖因子、酵素、補助因子および酵素基質があるが、これらだけには限定されない。
本発明において有用なアジュバントには熱殺傷したM.Butyricum(ウシ型結核菌)およびM.Tuberculosis(結核菌)があるが、これらだけには限定されない。ヌクレオチドの非限定的な例は、DNA、RNA、mRNA、センス、およびアンチセンスである。免疫原タンパク質の例には、遺伝子中にコードされたアジュバントおよび抗原部分を有する、KLH(キーホールリンペットシアニン)、チログロブリン、CpG−モチーフ、破傷風トキソイドなどの毒素、セファロース、デキストランおよびシリカ、BCG、および融合タンパク質があるが、これらだけには限定されない。
本発明において使用する組込み型分子は、結合対の成分などの特異的結合組込み型分子であってよく、あるいは低い特異性で結合する非特異的結合組込み型分子であってよい。本発明の組成物は、1つまたは複数の組込み型分子を含むことができる。本明細書で定義する組込み型分子は、細胞表面受容体と結合しコロイド金粒子の表面と結合する分子である。これは、官能化/反応性コロイド金粒子を形成するための還元剤として使用されるポリLリシンとは対照的である。粒子形成の過程で、誘導体化ポリLリシンの「還元」末端はコロイド金粒子のコア中に捉えられた状態になりポリLリシンは自由に動いて、それ自体が組込み型分子または治療剤として働くことができる作用物質の結合部位として働く。
特異的結合組込み型分子には、本発明において使用することができる結合対の任意の成分が含まれる。このような結合対は当業者に知られており、抗体−抗原対、酵素−基質対、受容体−リガンド対、およびストレプトアビジン−ビオチンがあるが、これらだけには限定されない。こうした知られている結合対以外に、新規の結合対を特異的に設計することができる。結合対の特徴は、結合対の2成分間の結合である。結合パートナーの他の望ましい特徴は、対の一成分は1つまたは複数の作用物質または標的分子に結合することができるか、あるいはそれらに結合され、対のもう一方の成分は金属粒子に結合することができることである。
タンパク質は3つの機構のうちの1つによって、コロイド金粒子の表面と結合する。これらの機構のうちの2つ、イオン結合と疎水性結合は、低品質ベクターの生成をもたらすことが多い比較的弱い相互作用である。第3の方法は、生体分子および粒子表面に存在する金原子の遊離スルフヒドリル/チオール間の供与(配位共有)結合の形成に関するものである。供与結合は非常に安定しており、共有結合と等しいエネルギーを有し、ジチオールスレイトールまたはβメルカプトエタノールなどの強力な還元剤によってのみ破壊される。供与結合形成によって官能化/反応性コロイド金ナノ粒子と結合するタンパク質は非常に安定しており、その生物活性を保持している。
本発明の組成物の他の成分には、グリコール化合物、好ましくはポリエチレングリコール(PEG)、より好ましくは誘導体化PEGが含まれる。ポリエチレングリコールの10kDポリマーの4つのサブユニットからなる、この型の分子の一例の概略は図3A中に示す。本発明は、誘導体化PEGを含む組成物であって、PEGが500〜100,000MWの分子量範囲を有する組成物を含む。本発明の一実施形態では、誘導体化PEGの分子量は5,000と80,000の間である。他の実施形態では、誘導体化PEGの分子量は約5,000〜60,000である。他の実施形態では、誘導体化PEGの分子量は10,000と40,000の間である。好ましい実施形態では、誘導体化PEGの分子量は5,000と30,000の間である。誘導体化PEG化合物は、Shearwater Corporation,Huntsville,アラバマ州、またはSunBio Inc.などの供給元から市販されている。PEG化合物は二官能性または多官能性、メトキシ−PEG(mPEG)などであってよい。本発明は、任意の誘導基を有する任意のサイズのPEGの使用を企図するが、好ましい誘導体化PEGには、mPEG−OPSS/2,000、mPEG−OPSS/5,000、mPEG−OPSS/10,000、mPEG−OPSS/12,000、mPEG−OPSS/20,000、mPEG−OP(SS)/2,000、mPEG−OP(SS)/3,400;mPEG−OP(SS)/8,000、mPEG−OP(SS)/10,000、チオール−PEG−チオール/2,000、mPEG−チオール5,000、およびmPEGチオール10,000、mPEGチオール12,000、mPEGチオール20,000、30,000、40,000(Sun−BlO Inc.)がある。さまざまな分子量の、線状および分枝状PEGの活性誘導体が入手可能である。本明細書では、「誘導体化PEG」または「PEG誘導体」は、官能基、化学物質を加えること、あるいは他のPEG基を加えて線状分子由来の分枝を与えることによって改変された任意のポリエチレングリコール分子を意味する。このような誘導体化PEGは、生物活性化合物との結合、ポリマーグラフトの調製、または誘導体化分子によって与えられる他の機能のために使用することができる。
PEG誘導体の1つの型は、末端の片側または両側に第1アミノ基を有するポリエチレングリコール分子である。好ましい分子は、1つの末端にアミノ基を有するメトキシPEGである。他の型のPEG誘導体には親電子的活性があるPEGがある。これらのPEGは、PEGまたはメトキシPEG(mPEG)とタンパク質、リポソーム、可溶性および不溶性ポリマー、ならびにさまざまな分子を結合させるために使用する。親電子的活性があるPEG誘導体には、PEGプロピオン酸のスクシンイミド、PEGブタン酸のスクシンイミド、ヒドロキシスクシンイミドまたはアルデヒドと結合した多数のPEG、mPEG二重エステル(mPEG−CM−HBA−NHS)、mPEGベンゾトリアゾールカーボネート、およびmPEGプロピオンアルデヒド、mPEGアセトアルデヒドジエチルアセタールがある。
好ましい型の誘導体化PEGには、チオール誘導体化PEG、またはスルフヒドリル選択的PEGが含まれる。分枝状、フォーク状または線状PEGは、5,000〜40,000mwの分子量範囲を有するPEG骨格として使用することができる。好ましいチオール誘導体化PEGには、チオール基が結合することができるマレイミド官能基を有するPEGが含まれる。好ましいチオールPEGは、5,000〜40,000のPEG分子量を有するメトキシ−PEG−マレイミドである。
誘導体化PEGとしてのヘテロ官能性PEGの使用も本発明により企図される。PEGのヘテロ官能性誘導体は、一般構造式X−PEG−Yを有する。XおよびYが結合能力を与える官能基であるとき、多くの異なる実体がPEG分子の一方または両方の末端に結合し得る。例えば、ビニルスルホンまたはマレイミドはXであってよく、NHSエステルはYであってよい。検出法用に、Xおよび/またはYは蛍光分子、放射性分子、発光分子または他の検出可能標識であってよい。ヘテロ官能性PEGまたはモノ官能性PEGを使用して、PEG−ビオチン、PEG−抗体、PEG−抗原、PEG−受容体、PEG−酵素またはPEG−酵素基質などの結合対の一成分を結合させることができる。PEG−リン脂質などの脂質に、PEGを結合させることもできる。
本発明の組成物の他の成分には、グリコール化合物、好ましくはポリLリシン組成物、より好ましくは誘導体化ポリLリシン組成物が含まれる。この分子の一例の概略を図3B中に示す。ポリLリシンを作製するために、2−イミノチオランなどの適切な還元剤を使用して、その多数の遊離アミノ基においてポリマーをチオール化する。
本明細書では、「誘導体化ポリLリシン」または「ポリLリシン誘導体」は、官能基、化学物質を加えること、あるいは他のポリLリシン基を加えて線状分子由来の分枝を与えることによって改変された任意のポリLリシン分子を意味する。このような誘導体化ポリLリシン基は、生物活性化合物との結合、ポリマーグラフトの調製、または誘導体化分子によって与えられる他の機能のために使用することができる。
チオール化アルカンを使用して、コロイド金属ナノ粒子の表面を修飾する。アルカンチオールは金粒子と作用物質の間で二官能性架橋剤として作用する。何故ならチオール基はアルカンチオールと粒子表面を結合させるために働き、一方反応基は作用物質の結合用の受容体分子として作用するからである。
本発明の組成物の1つまたは複数の作用物質は、官能化/反応性コロイド金属粒子と直接結合させることができ、あるいは1つまたは複数の組込み型分子を介してコロイド金属と間接的に結合させることができる。本発明のコロイド金属ゾルを調製する1つの方法では、その全容が参照によって本明細書に組み込まれているHorisberger(Biol.Cellulaire 36:253〜258、1979年)によって記載された方法が使用される。組込み型分子を使用する実施形態では、その組込み型分子を金属ゾルと結合、混合または会合させる。組込み型分子と金属の結合、混合または会合の前に、作用物質を組込み型分子と結合、混合または会合させることができ、あるいは組込み型分子と金属の結合後に、作用物質を結合、混合または会合させることができる。
作用物質と金属ゾルを結合させるための一般的な方法は、以下のステップを含む。作用物質の溶液を、脱イオン水(diHO)などの緩衝液または溶媒中で形成する。適切な緩衝液または溶媒は、結合する作用物質に依存する。所与の作用物質に関する適切な緩衝液または溶媒の決定は、当業者のレベル内にある。最適量の作用物質と金属ゾルが結合するのに必要なpHの測定は、当業者に知られている。結合する作用物質の量は、ELISAまたは分光測光法などの、タンパク質、治療剤または検出剤を測定するための定量法によって測定することができる。
作用物質と官能化/反応性金属ゾル、チオール化金属ゾルなどを結合させるための1つの方法は以下のステップを含むが、単に目的を明確にするために、開示する方法は1つの作用物質、TNFとチオール化金属ゾル、コロイド金の結合に言及する。タンパク質溶液中でのチオール化コロイド金ゾルの粒子とTNFの間の相互作用を可能にするある装置を使用した。その装置の概略図を図7中に表す。この装置は、混合チャンバーを小体積に減少させることによって、チオール化コロイド金粒子と結合するタンパク質、TNFの相互作用を最大にする。この装置は、小体積のT字コネクター中での、多量の金ゾルと多量のTNFの相互作用を引き起こすことができる。対照的に、少量のタンパク質を多量のチオール化コロイド金粒子に加えることは、互いに関して均一な金粒子とタンパク質の結合を保証するための好ましい方法ではない。少量のチオール化コロイド金を多量のタンパク質に加える反対の方法もそうである。物理的には、チオール化コロイド金粒子とタンパク質、TNFは、2つの大きな貯蔵器からチオール化コロイド金粒子およびTNFタンパク質を引き寄せる1つの蠕動ポンプによって、T字コネクターに押し込められる。正確な混合をさらに確実にするため、インラインミキサーをT字コネクターのすぐ下流に配置する。ミキサーはチオール化コロイド金粒子とTNFを激しく混合し、これらはいずれも約1L/分の好ましい流速でコネクターを介して流れている。
作用物質と混合する前に、金ゾルのpHは1NのNaOHを使用してpH8〜9に調整する。金ゾルのpHを調整するための好ましい方法は、100mMのTRISを使用してチオール化コロイド金ゾルのpHをpH6に調整する。充分に精製した凍結乾燥組換えヒトTNFを還元し、3mMのTrisおよび正常なリン酸緩衝生理食塩水の0.25×溶液(77.25ミリオスモル/kg)に、0.5μg/mlのTNF最終濃度となるまで希釈する。ゾルまたはTNFのいずれかをそのそれぞれの貯蔵器に加える前に、容器とT字コネクターを結ぶチューブを閉めて固定する。等体積のチオール化コロイド金ゾルおよびTNF溶液を適切な貯蔵器に加える。一実施形態では、溶液中の作用物質の濃度は約1ng/ml〜50μg/mlの範囲である(この範囲は広すぎるか、あるいは許容可能である)。溶液中の作用物質の好ましい濃度は約0.01〜15μg/mlの範囲であり、作用物質と金属ゾル粒子の比に応じて変わり得る。溶液中のTNFの好ましい濃度は0.5〜4μg/mlの範囲であり、TNF−コロイド金組成物に関するTNFの最も好ましい濃度は0.5μg/mlである。本発明は、当業者はチオール化金属ゾルと結合、混合または会合するそれぞれの作用物質に関する適切または好ましい濃度を得ることができるように企図する。
ひとたび溶液がそのそれぞれの貯蔵器に適切に充填されると、蠕動ポンプが回転し、作用物質の溶液およびチオール化コロイド金溶液は、インラインミキサーを介して、蠕動ポンプを介してT字コネクターに、および回収フラスコに引き寄せられる。混合溶液は、回収フラスコ中でさらに1時間のインキュベーション時間攪拌する。
誘導体化されていようとなかろうと、他のPEGを必要とするチオール化金属ゾル組成物において、このような組成物を作製するための方法は以下のステップを含み、単に目的を明確にするためではあるが、開示する方法はPEGまたはPEGチオールをチオール化金属ゾル組成物に加えることに言及する。任意のPEG、誘導体化PEG組成物または任意のサイズのPEG組成物、あるいは幾つかの異なるPEGを含む組成物は、以下のステップを使用して作製することができる。前に教示した1時間のインキュベーション時間の後、PEGまたはチオール誘導体化ポリエチレングリコール(PEG)溶液をコロイド金/TNFゾルに加える。本発明は任意の誘導基を有する任意のサイズのPEGの使用を企図するが、好ましい誘導体化PEGには、mPEG−OPSS/5,000、チオール−PEG−チオール/3,400、mPEG−チオール5000、およびmPEGチオール20,000(Shearwater Polymers,Inc.)がある。好ましいPEGは、水、pH5〜8中に150μg/mlの濃度のmPEG−チオール5000である。したがって、10%v/vのPEG溶液をコロイド金−TNF溶液に加える。金/TNF/PEG溶液をさらに1時間インキュベートする。
他の実施形態では、TNFとPEG−チオール成分が同時にチオール化コロイド金ナノ粒子と結合する。この方法では、コロイド金ナノ粒子のpHを、100mMのTRIS塩基を使用して6.0に調整する。同様に水のpHを、100mMのTRIS溶液を使用して6.0に調整する。後者の溶液に、TNFおよびPEG−チオール(20,000)を、それぞれ5および15μg/mlの最終濃度となるまで希釈する。チオール化コロイド金ナノ粒子およびTNF/PEG−チオール溶液をそのそれぞれの貯蔵器に充填し、蠕動ポンプを使用しT字コネクターおよびインラインミキサーを介して結合させて、T字コネクターを介してそれぞれの溶液を引き寄せる。15分間の結合後、ヒト血清アルブミン(HO中に200μg/ml)をチオール化コロイド金/TNF/PEG−チオール溶液に加え、さらに15分間インキュベートする。
続いて、コロイド金/TNF/PEG溶液を50K MWCOダイアフィルトレーション用カートリッジによって限外濾過する。50Kの残母液および浸透液をELISAによってTNF濃度に関して測定して、金粒子と結合したTNFの量を求めた。
ダイアフィルトレーション後、マンニトール、20mg/ml;および/またはヒト血清アルブミン、5mg/mlの組成物だけには限定されないがこれらを含めた凍害保護作用物質を加え、試料を−80℃に凍結させた。この試料を乾燥状態まで凍結乾燥させて、真空下で密閉し、続いて還元し、還元試料中に存在したかあるいは直接使用された遊離およびコロイド金結合TNFの量を分析することができる。
本発明の組成物は、in vitroおよびin vivo系に投与することができる。In vivo投与は標的細胞への直接施用、あるいは経口、直腸、経皮、眼(硝子体内または眼房内を含む)、鼻部、局所(頬および舌下を含む)、膣または非経口(皮下、筋肉内、静脈内、皮内、気管内、および硬膜外を含む)投与に適した製剤だけには限定されないが、これらを含むような投与の経路を含むことができる。好ましい方法は、経口または注射経路によって、本発明のベクターを含む有効量の組成物を投与することを含む。
製剤は、単位剤形で都合よく存在することができ、従来の医薬技術によって調製することができる。医薬製剤は、金属ゾルベクターと一医薬用担体または賦形剤を結合させることによって作製する。一般に、液体担体または微細固体担体あるいは両方と組成物を均一かつ密接に結合させ、次いで必要な場合は生成物の形状を整えることによって、製剤を調製する。
本発明の組成物を使用する好ましい方法は、ベクターを腫瘍に向けることを含む。好ましいベクター組成物は、腫瘍または生物に対する治療効果あるいは腫瘍の検出のために腫瘍に送達するための、官能化/反応性金属粒子、作用物質およびPEG、誘導体化PEG、ポリLリシン、または誘導体化ポリLリシン組成物を含む。このようなベクター組成物は、標的分子および/または組込み型分子をさらに含むことができる。さらに他の好ましいベクター組成物は、放射治療剤を腫瘍に送達するための、官能化/反応性金属粒子、放射性または細胞毒性作用物質およびPEG、誘導体化PEGポリLリシン、または誘導体化ポリLリシン組成物を含む。歴史的に放射性コロイド金は、肝細胞によるコロイド金の予想される取り込みのために、主に肝臓癌の治療用の癌治療剤として使用された。放射性官能化コロイド金属粒子と組み合わせて誘導体化PEG、好ましくはPEGチオール(PEG(SH))を含む本発明の好ましい組成物を使用して、腫瘍を治療または同定する。あるいは、誘導体化ポリLリシン、好ましくはポリLリシンチオール(放射性コロイド金属粒子と組み合わせたPLL(SH))を含む組成物を使用して、腫瘍を治療または同定することもできる。あるいは、コロイド金属と結合したタンパク質と結合した放射性成分を含み、放射性ベクターを形成する、誘導体化PEG、好ましくはPEGチオール、または誘導体化ポリLリシン、好ましくはポリLリシンチオールをさらに含むベクター組成物を使用して腫瘍を治療する。本発明の放射性ベクター組成物を静脈内注射し、それは腫瘍に移動し、肝臓によって著しく取り込まれることはない。両方の組成物において、PEGチオールまたはポリLリシンチオールが腫瘍中に放射性治療剤を濃縮できることにより、治療効率が増大するが治療による副作用が低減すると考えられる。本発明の組成物は、固形腫瘍の治療、検出および画像化に非常に適するように企図される。好ましい実施形態では、本発明の組成物は固形腫瘍の治療を対象とする。
本発明は、外来性核酸または遺伝作用物質を細胞に送達するための方法において使用するための組成物を含む。外来性遺伝作用物質は、特定細胞を認識することができる標的分子を使用してその特定細胞に向けることができ、あるいはPEG、誘導体化PEG、ポリLリシンまたは誘導体化ポリLリシンを含む組成物を使用して腫瘍に特異的に向けることができる。例えば、標的分子は細胞上の特定の受容体の結合パートナーであり、結合後には、組成物全体を細胞内に取り込むことができる。ベクター組成物の結合により、細胞の状態を変える細胞機構、細胞中の二次的メッセンジャー分子の活動などを活性化することができる。したがって、異なる細胞型の混合物においては、外来性核酸は選択した受容体を有する細胞に送達し、その受容体を欠く細胞は影響を受けない。
本発明は、in vitroまたはin vivoにおいて特定細胞をトランスフェクトするため、作用物質を挿入または施用するための組成物および方法を含む。このような組成物の一実施形態は、コロイド金属と結合したポリカチオンと結合した核酸を含む。本発明の好ましい実施形態は、標的分子および核酸作用物質と結合してトランスフェクションを実行するために細胞の受容体仲介エンドサイトーシスを使用する標的遺伝子送達ベクターを作製することができるプラットホームとしてのコロイド金を含む。より好ましい実施形態では、標的分子はサイトカインであり、作用物質はDNAまたはRNAなどの遺伝作用物質である。この実施形態は、遺伝作用物質が結合または会合する組込み型分子をさらに含むことができる。
本発明において、本発明の方法は遺伝子送達ベクターの調製、およびトランスフェクションまたは治療効果のための細胞への標的遺伝子送達ベクターの送達を含む。本発明では、組成物の核酸を内部に取り込み、検出剤としてあるいは遺伝治療効果のために使用することができ、あるいは核酸が翻訳され細胞によって発現させることができるよう企図される。発現産物は当業者に知られている任意のものであってよく、タンパク質の機能化、細胞産物の生成、酵素活性、細胞産物の輸送、細胞膜成分、または核成分の生成があるが、これらだけには限定されない。標的細胞に送達する方法は、細胞培養などに関するin vitro技法に使用されるような方法、またはin vivo投与に使用される方法であってよい。in vivo投与には、細胞への直接施用、またはヒト、動物または他の生物に使用するような投与経路、好ましくは静脈内または経口投与が含まれ得る。本発明は、本発明の組成物によって改変された細胞、ならびにin vitroまたはin vivo法による他の細胞、組織または生物へのこのような細胞の投与も企図する。
本発明は、特定の免疫成分を対象とする組成物を使用する特定免疫細胞の同時または連続的な標的化によって、免疫応答を高めワクチン有効性を増大させるための組成物および方法を含む。これらの組成物は、免疫細胞を画像化または検出するための方法において使用することもできる。これらの方法は、官能化/反応性コロイド金属粒子、および免疫系に影響を与えることができる少なくとも1つの作用物質を含むベクター組成物を含む。一実施形態では、組成物は、以下の成分、標的分子、作用物質、組込み型分子、1つまたは複数の型のPEG、誘導体化PEG、ポリLリシンまたは誘導体化ポリLリシンのうちの少なくとも1つと結合した官能化/反応性コロイド金属を含む。ベクター組成物は、1つまたは複数の成分特異的免疫促進作用物質により影響を受けているかあるいは個別に影響を受ける、抗原提示細胞(APC)、例えばマクロファージおよび樹状細胞、およびリンパ球、例えばB細胞およびT細胞などだけには限定されないが、これらを含めた細胞などの特定の免疫成分を含むこともできる。
成分特異的免疫促進分子の例には、インターロイキン−1(「IL−1」)、インターロイキン−2(「IL−2」)、インターロイキン−3(「IL−3」)、インターロイキン−4(「IL−4」)、インターロイキン−5(「IL−5」)、インターロイキン−6(「IL−6」)、インターロイキン−7(「IL−7」)、インターロイキン−8(「IL−8」)、インターロイキン−10(「IL−10」)、インターロイキン−11(「IL−11」)、インターロイキン−12(「IL−12」)、インターロイキン−13(「IL−13」)、脂質A、ホスホリパーゼA2、エンドトキシン、ブドウ球菌エンテロトキシンBおよび他の毒素、I型インターフェロン、II型インターフェロン、腫瘍壊死因子(「TNF−α」)、形質転換増殖因子−β(「TGF−β」)、リンホトキシン、移動阻害因子、顆粒球−マクロファージコロニー刺激因子(「CSF」)、単球−マクロファージCSF、顆粒球CSF、血管上皮細胞増殖因子、アンギオゲニン、形質転換増殖因子(「TGF−α」)、熱ショックタンパク質、血中群の炭水化物成分、Rh因子、繊維芽細胞増殖因子、ならびに他の炎症および免疫制御タンパク質、ヌクレオチド、DNA、RNA、mRNA、センス、アンチセンス、癌細胞特異的抗原、例えばMART、MAGE、BAGEなど;flt3リガンド/受容体系;B7ファミリーの分子および受容体;CD40リガンド/受容体;およびAZTなどの免疫療法薬物;ならびに血管形成および抗血管形成薬、例えばアンギオスタチン、エンドスタチンなど、および塩基性繊維芽細胞増殖因子、または血管内皮細胞増殖因子(「VEGF」)があるが、これらだけには限定されない。
特に好ましい実施形態は、官能化/反応性コロイド金属粒子および少なくとも1つの作用物質を含むベクター組成物であって、その作用物質が成分特異的免疫促進作用物質と組み合わせた特異的抗原を含むベクター組成物を使用して、免疫応答を活性化させるための方法を与える。このような方法は有効であり、in vitroまたはin vivoで使用することができる。本明細書で使用する成分特異的免疫促進作用物質は、B細胞またはT細胞などの免疫系の成分に特異的な作用物質、および成分が免疫応答において活性を有するように、成分に影響を与えることができる作用物質を意味する。成分特異的免疫促進作用物質は、免疫系の幾つかの異なる成分に影響を与えることができ、この能力は本発明の方法および組成物において使用することができる。作用物質は天然に存在するものであってよく、あるいは分子生物学の技法またはタンパク質受容体の操作によって、生成または修飾することができる。
免疫応答中の成分の活性化は、免疫応答の全体的な刺激または抑制につながる、免疫応答の他の成分の刺激または抑制をもたらす可能性がある。表現を容易にするために、免疫成分の刺激を本明細書に記載するが、免疫成分の全ての応答は刺激、抑制、拒絶およびフィードバック活性だけには限定されないが、これらを含めた刺激という用語によって企図されることは理解されよう。
影響を受ける免疫成分は、フィードバック機構の抑制および刺激の両方あるいは開始または抑制をもたらす多数の活性を有する可能性がある。本発明は、本明細書に詳細に記載する免疫応答の幾つかの例によって制限されるわけではなく、免疫系の全態様における成分特異的な影響を企図する。
免疫系のそれぞれの成分の活性化は同時的、連続的、あるいはこれらの任意の組合せであってよい。本発明の方法の一実施形態では、多数の成分特異的免疫促進作用物質を同時に投与する。この方法では、それぞれが成分特異的免疫促進作用物質を含むベクター組成物を含む多数の別個の調製物で、免疫系を同時に刺激する。ベクター組成物は、官能化/反応性コロイド金属と結合した成分特異的免疫促進作用物質を含むことが好ましい。ベクター組成物は、1つのサイズの粒子または異なるサイズの粒子の官能化/反応性コロイド金属および抗原と結合した、成分特異的免疫促進作用物質を含むことがより好ましい。ベクター組成物は、1つのサイズの粒子または異なるサイズの粒子の官能化/反応性コロイド金属、抗原およびPEG、誘導体化PEG、ポリLリシンまたは誘導体化ポリアミノ酸、ポリLリシンなどと結合した、成分特異的免疫促進作用物質を含むことが最も好ましい。
成分特異的免疫促進作用物質は、特異的刺激、上方制御、個々の免疫成分に対する作用をもたらす。例えば、インターロイキン−1β(IL−1β)はマクロファージを特異的に刺激し、一方TNF−α(腫瘍壊死因子α)およびFlt−3リガンドは樹状細胞を特異的に刺激する。熱殺傷したMycobacterium butyricum(ウシ型結核菌)およびインターロイキン−6(IL−6)はB細胞の特異的刺激作用物質であり、インターロイキン−2(「IL−2」)はT細胞の特異的刺激作用物質である。このような成分特異的免疫促進作用物質を含むベクター組成物は、それぞれマクロファージ、樹状細胞、B細胞およびT細胞の特異的活性化をもたらす。例えば、成分特異的免疫促進作用物質IL−1βを含むベクター組成物を投与すると、マクロファージが活性化される。好ましい組成物は、官能化/反応性コロイド金属と結合したIL−1βであり、最も好ましい組成物は、その抗原に対する特異的なマクロファージ応答を与えるための、官能化/反応性コロイド金属および抗原と結合したIL−1βである。ベクター組成物は、標的分子、組込み型分子、PEG、誘導体化PEG、ポリLリシンまたは誘導体化ポリアミノ酸、ポリLリシンなどをさらに含むことができる。
免疫応答の多くの成分は、抗原に対する有効な免疫応答に必要とすることができる。同時刺激の方法の一実施形態は、1)マクロファージ用のIL−1β、2)樹状細胞用のTNF−αおよびFlt−3リガンド、3)B細胞用のIL−6、および4)T細胞用のIL−2を含む成分特異的免疫促進作用物質の組成物の4つの別個の調製物を投与することである。成分特異的免疫促進作用物質のベクター組成物はそれぞれ、当業者に知られている任意の経路によって投与することができ、所望の免疫応答に応じて、いずれも同じ経路または異なる経路を使用することができる。
本発明の方法および組成物の他の実施形態では、個々の免疫成分を連続的に活性化させる。例えば、この連続的活性化は2期、初回抗原刺激期と免疫処置期に分けることができる。初回抗原刺激期はAPC、好ましくはマクロファージおよび樹状細胞を刺激することを含み、一方で免疫処置期はリンパ球、好ましくはB細胞およびT細胞を刺激することを含む。この2期のそれぞれでは、個々の免疫成分の活性化は同時または連続的であってよい。連続的活性化に関しては、活性化の好ましい方法は、マクロファージ、次に樹状細胞、次にB細胞、次にT細胞の活性化を引き起こすベクター組成物を投与することである。最も好ましい方法は、マクロファージと樹状細胞の同時の活性化、次にB細胞とT細胞の同時の活性化を引き起こすベクター組成物の投与を含む組合せ型の連続的活性化である。これは、免疫系の幾つかの経路を開始させるための多数の成分特異的免疫促進作用物質の方法および組成物の一例である。
本発明の方法および組成物を使用して、任意の型のワクチンの有効性を高めることができる。本発明の方法は、活性化に関して特異的な免疫成分を標的化することによってワクチンの有効性を高める。官能化/反応性コロイド金属および抗原と結合した少なくとも1つの成分特異的免疫促進作用物質を含むベクター組成物は、抗原と特異的免疫成分、マクロファージ、BまたはT細胞などの間の接触を増大させるために使用する。ワクチンが現在利用可能である疾患の例には、コレラ、ジフテリア、ヘモフィルス、A型肝炎、B型肝炎、インフルエンザ、はしか、髄膜炎、おたふく風邪、百日咳、天然痘、肺炎球菌性肺炎、ポリオ、狂犬病、風疹、破傷風、結核、腸チフス、水痘−帯状疱疹、百日咳、および黄熱があるが、これらだけには限定されない。
免疫系に抗原を送達するための投与経路とベクター組成物の組合せを使用して、所望の免疫応答を生み出す。本発明は、免疫促進ベクター組成物の長期の放出をもたらすことができる、リポソーム、マイクロカプセル、またはミクロスフェアなどのパッケージ系のさまざまな組成物を含む方法および組成物も含む。これらのパッケージ系は、抗原を保持し免疫系活性化用の抗原をゆっくり放出するための体内デポー剤として作用する。例えば、官能化/反応性コロイド金属と結合した抗原作用物質および成分特異的免疫促進作用物質を含むベクター組成物をリポソームに充填することができる。他の組合せは、活性のあるワクチン候補であるかあるいは推定ワクチン用のDNAを含むようにパッケージ化されているウイルス粒子などの作用物質と共に点在する官能化/反応性コロイド金粒子である。ベクターは1つまたは複数の標的分子、サイトカインなど、組込み型分子、PEG誘導体またはポリLリシン誘導体を含むこともでき、次いでベクターを使用して、ウイルスを特定の細胞に向ける。さらに、2種以上の可能性のあるワクチン候補を標的とする融合タンパク質ワクチンを使用することができ、2種以上の感染微生物に対する防御をもたらすベクター組成物ワクチンを与えることができるはずである。組成物はさらに、ポリエチレングリコールを加えることにより化学的に修飾されており、作用物質をゆっくりと放出することができる免疫原を含むことができる。
官能化/反応性金属粒子、および1つまたは複数の抗原を含む作用物質、および1つまたは複数の成分特異的免疫促進作用物質、および1つまたは複数の組込み型分子および標的分子およびPEG、PEGの誘導体、ポリLリシンまたはポリLリシンの誘導体を含む組成物は、リポソームまたは生分解性ポリマー中にパッケージ化することができる。ベクター組成物はリポソームまたは生分解性ポリマーからゆっくりと放出され、外来作用物質として免疫系によって認識され、成分特異的免疫促進作用物質が対象とする特定成分が免疫系を活性化または抑制する。例えば、免疫応答のカスケードは成分特異的免疫促進作用物質の存在によってより迅速に活性化され、免疫応答はより迅速かつより特異的に生じる。
本発明において企図される他の方法および組成物は、官能化/反応性金属粒子、および抗原を含む作用物質、および成分特異的免疫促進作用物質の組成物の使用を含み、この組成物は組込み型分子および標的分子を含むこともでき、その中で官能化/反応性コロイド金属粒子は異なるサイズを有する。この組成物は、PEG、PEGの誘導体、ポリLリシンまたはポリLリシンの誘導体をさらに含むことができる。成分特異的免疫促進作用物質の連続投与は、異なるサイズの官能化/反応性コロイド金属粒子を使用することにより単回用量の投与で実施することができる。1回投与すれば、多数の別個の成分特異的免疫促進作用物質、抗原を含むはずであり、それを組み合わせれば、異なるサイズまたは同じサイズの官能化/反応性コロイド金属粒子と結合させることができるはずである。したがって同時投与は、免疫成分の連続的活性化をもたらして、その個体群用のより有効なワクチンおよびさらなる防御を与えるはずである。連続的活性化を伴う他の型のこのような1回用量の投与は、異なるサイズまたは同じサイズの官能化/反応性コロイド金属ベクター組成物、およびリポソームまたは生分解性ポリマー、あるいは異なるサイズまたは同じサイズの官能化/反応性コロイド金属ベクター組成物を充填したリポソームまたは生分解性ポリマーの組合せによって与えることができるはずである。
前に記載したようなワクチン接種システムの使用は、1回用量で投与することができるワクチンを与える際に重要である。1回用量の投与は、家畜または動物の野生群などの動物個体群を治療する際に重要である。1回用量の投与は、不充分なヘルスケアを有する発展途上国の貧しい、ホームレスの、地方の居住者または人々などの、ヘルスケアがほとんど利用できない個体群の治療において不可欠である。あらゆる国の多くの人々が、ワクチン接種などの予防型のヘルスケアを利用することができない。結核などの感染疾患の再出現により、一度に与えることができ長期間続く有効な防御をさらにもたらすワクチンの需要が増大した。本発明の組成物および方法は、このような有効な防御をもたらす。
癌に加えて、多くの疾患が免疫系によって仲介され、本発明は、免疫系およびその成分を刺激することができる官能化/反応性コロイド金属ベクターを含む有効量の組成物を投与することによる、このような疾患の治療法を含む。本発明の方法および組成物を使用して、免疫応答の一部分である成分を刺激または抑制することによって、免疫応答が生じる疾患を治療することもできる。このような疾患の例には、アジソン病、クローン病、炎症性腸疾患、成人呼吸窮迫症候群、手足口病、アレルギー、アナフィラキシー、ブルートン症候群、固形腫瘍および血液によって運ばれる腫瘍を含めた癌、湿疹、橋本甲状腺炎、多発性筋炎、皮膚筋炎、I型糖尿病、後天性免疫不全症候群、腎臓、心臓、膵臓、肺、骨、および肝臓の移植などの移植の拒絶反応、グレーブス病、多発性内分泌自己免疫疾患、肝炎、顕微鏡的多発動脈炎、結節性多発動脈炎、天疱瘡、原発性胆汁性肝硬変、悪性貧血、セリアック病、抗体仲介腎炎、糸球体腎炎、リウマチ性疾患、全身性エリテマトーデス、関節リウマチ、血清反応陰性脊椎関節炎、鼻炎、シェーグレン症候群、全身性硬化症、硬化性胆管炎、ウェゲナー肉芽腫症、疱疹状皮膚炎、乾癬、白斑、多発性硬化症、脳脊髄炎、ギラン−バレー症候群、重症筋無力症、ランバート−イートン症候群、強膜症、上強膜症、ブドウ膜炎、慢性粘膜皮膚カンジダ症、蕁麻疹、小児一過性低γグロブリン血症、骨髄腫、X連鎖高IgM症候群、ウィスコット−オルドリッチ症候群、血管拡張性失調症、自己免疫性溶血性貧血、自己免疫性血小板減少症、自己免疫性好中球減少症、ワルデンストロームマクログロブリン血症、アミロイドーシス、慢性リンパ性白血病、および非ホジキンリンパ腫があるが、これらだけには限定されない。
ベクター組成物の好ましい実施形態は、官能化/反応性コロイド金属と結合した成分特異的免疫促進作用物質を含む作用物質を含む。さらに好ましい実施形態は、官能化/反応性コロイド金属と結合した1つまたは複数の抗原および成分特異的免疫促進作用物質、ならびに以下のPEGまたはPEGの誘導体、ポリLリシンまたはポリLリシンの誘導体、抗原、受容体分子、核酸、医薬品、化学治療剤、および担体だけには限定されないがこれらを含めた、成分特異的免疫促進作用物質の影響を特異的に標的化する組込み型分子および標的分子の少なくとも1つを含む作用物質を含む組成物を含む。本発明の組成物は、任意の形式で免疫成分に送達することができる。一実施形態では、抗原および成分特異的免疫促進作用物質を含む作用物質は、官能化/反応性コロイド金属粒子を抗原と免疫促進作用物質の両方と結合させるような形式で、官能化/反応性コロイド金属と結合させる。
本発明は、さまざまな異なる送達形式または担体の組合せでの、抗原および成分特異的免疫促進作用物質などの作用物質の提示を含む。例えば好ましい実施形態は、リポソームまたは生分解性ポリマー担体中で抗原および成分特異的免疫促進作用物質などの作用物質と結合した、官能化/反応性コロイド金属粒子を含むベクター組成物の投与を含む。他の組合せは、ワクチン抗原であるかあるいはワクチンの抗原を生成する核酸を含む生命力のあるウイルス粒子であるウイルス粒子などの作用物質と結合した官能化/反応性コロイド金粒子である。ベクター組成物は、それを使用してウイルスを特定の細胞に向け、組込み型分子、またはPEG、PEG誘導体、ポリLリシンまたはポリアミノ酸誘導体、ポリLリシンなどの本明細書で教示する他の成分をさらに含む、サイトカインなどの標的分子または選択結合対成分を含むこともできる。このような実施形態は、長時間の応答で免疫系に抗原をゆっくりと放出するワクチン調製物をもたらす。この型のワクチンは、ワクチンの1回投与に関して非常に有用である。リポソームおよびマイクロカプセルだけには限らないがこれらを含めた全ての型の担体が、本発明において企図される。
毒性の低下およびワクチン投与
本発明は、正常濃度より高い濃度で存在するとヒトまたは動物に対して毒性である因子を投与するための組成物および方法を含む。本発明の組成物は全体として、正常濃度より高い濃度で見られるとヒトまたは動物に対して毒性である作用物質と組み合わせた官能化/反応性コロイド金属の混合物であるか、あるいは保護形より高い活性を与える無保護形であるか、あるいは通常見られない部位で部位に見られるベクター組成物を含む。このベクター組成物をヒトまたは動物に投与すると、この作用物質を官能化/反応性コロイド金属ベクター組成物無しの単独で与えるときより、ヒトまたは動物に対して有害性が低いか、あるいは毒性が低いか、あるいは無毒である。この組成物は、水溶液剤、または賦形剤、緩衝液、抗原安定剤、または滅菌担体などの医薬として許容可能な担体を場合によっては含む。さらに、パラフィン油などの油を組成物中に場合によっては含めることができる。ベクター組成物は、PEG、PEGの誘導体、ポリLリシンまたはポリLリシンの誘導体をさらに含むことができる。
本発明の組成物を使用して、注射時に毒性である作用物質をヒトまたは動物にワクチン接種することができる。さらに、本発明を使用して、サイトカインまたは増殖因子などの作用物質を含む組成物を投与することにより、サイトカインまたは増殖因子で幾つかの疾患を治療することができる。ヒトまたは動物に作用物質を投与する前に作用物質を官能化/反応性コロイド金属と混合することによって、その作用物質の毒性が低下するかあるいは除去され、それによって因子はその治療効果を発揮することができる。ベクター組成物中の官能化/反応性コロイド金属とこのような作用物質の組合せは、治療結果を維持するかあるいは高めながら毒性を低下させ、したがって高濃度の作用物質を投与することができるとき、あるいは異なる作用物質の組合せの使用を可能にすることによって有効性を改善する。ベクター組成物における作用物質と組み合わせた官能化/反応性コロイド金属の使用は、正常濃度の作用物質より高い濃度の作用物質の使用、またはその毒性のためにヒトまたは動物への投与に通常は使用できない作用物質の投与をしたがって可能にする。ベクター組成物は、1つまたは複数の型またはサイズのPEG、PEGの誘導体、ポリLリシンまたはポリLリシンなどのポリアミノ酸の誘導体をさらに含むことが好ましい。
本発明の一実施形態は、ワクチン調製物として官能化/反応性コロイド金属と結合した作用物質を含むベクター組成物を使用するための方法を含む。このようなワクチンの多くの利点の中には、通常は毒性である作用物質の毒性の低下がある。作用物質に対するワクチンとして使用するベクター組成物は、任意の方法によって調製することができる。例えば、作用物質と官能化/反応性コロイド金属との混合物のベクター組成物を適切な動物に注射することが好ましい。本発明に従い投与すると作用物質は毒性ではないので、抗原として機能することができる最適量の作用物質を動物に投与することができる。本発明のベクター組成物は単回用量で投与することができ、あるいは多回用量で投与することができ、適切な間隔をあけることができる。多回投与は二次的免疫処置応答を増大させる際に有用である。例えば、月に一度追加抗原を投与することによって、抗体力価が維持されている。
本発明は、多量の作用物質が凍結乾燥組成物で送達されるため、ワクチンを調製するのに有利である。凍結乾燥組成物は非凍結乾燥組成物より長い有効期間を有し、非凍結乾燥組成物より容易に輸送することができる。
ワクチン組成物は、フロインド完全アジュバント、フロインド不完全アジュバント、リポ多糖、モノホスホリル脂質A、ムラミルジペプチド、脂質Aを含むリポソーム、ミョウバン、ムラミルトリペプチドホスファチジルエタノールアミン、キーホールリンペットヘモシアニンだけには限定されないが、これらを含めた医薬として許容可能なアジュバントをさらに含むことができる。動物用の好ましいアジュバントはフロインド不完全アジュバント、および官能化/反応性コロイド金属および活性作用物質を含む組成物で1:1に希釈することが好ましいヒト用のミョウバンである。
本発明の組成物を使用する好ましい方法は、少なくとも1つの作用物質と混合した官能化/反応性コロイド金属を含む有効量のベクター組成物をヒトまたは動物に投与することを含み、この組成物はヒトまたは動物に投与すると、毒性が低いかあるいは無毒であり、あるいは作用物質単独あるいは官能化/反応性コロイド金属を含まない組成物の投与と比較すると、より少数の、またはより軽度の副作用を有する。本発明のベクター組成物は、通常は毒性である物質に対するワクチンとして投与することができ、あるいは通常は毒性である物質の毒性は低下し、したがってさらに長期間のより多量の作用物質の投与が可能となる治療剤とすることができる。
これらの実施形態を実施する際に、組成物を投与する経路が重要であるとは考えられない。本発明に従って組成物を投与することができる経路には、皮下、筋肉内、腹膜内、経口、および静脈内経路を含めた、知られている投与経路があるが、これらだけには限定されない。好ましい投与経路は静脈内である。他の好ましい投与経路は筋肉内である。
例えば、インターロイキン−2(IL−2)が腎臓癌の治療において有意な治療結果を示すことは知られている。しかし、IL−2投与の毒性副作用は、相当数の患者の死をもたらす。
本発明は、1つまたは複数の作用物質および官能化/反応性コロイド金属を含むベクター組成物を投与することによって、疾患を治療するための方法を含む。このベクター組成物は、PEG、PEGの誘導体、ポリLリシンまたはポリLリシンの誘導体をさらに含むことができる。官能化/反応性コロイド金属から作用物質を場合によっては放出することができることは、本発明によって企図される。いかなる理論によっても縛られることは望まないが、放出は単に循環時間の関数であるだけでなく、身体中の平衡動態ならびに他のイオンおよび還元剤の存在によって制御されると考えられる。この点において本発明は、そのような作用が必要とされるとき、官能化/反応性コロイド金属粒子からの作用物質の放出を開始させるための誘導作用物質の使用を企図する。一実施形態では、官能化/反応性コロイド金属ベクター組成物を投与した後に、有効量の還元剤を部位、細胞または位置に投与することができる。他の実施形態では、官能化/反応性コロイド金粒子からの作用物質、例えば活性薬物の放出は、作用物質と官能化/反応性コロイド金属粒子を結合させるチオール結合を還元することができる分子または化合物などの、作用物質を加えることによって起こすことができる。
血液および細胞外流体による組成物の連続的なin vivo希釈のために、以前に知られている方法によって投与することができる作用物質より低用量の作用物質を患者に投与することによって、同じ治療効果を得ることができると理論付けられる。
したがって、当業者であれば、コロイド金属と最初に結合する作用物質の量を変えることにより送達される作用物質の量を、および作用物質と官能化/反応性コロイド金属粒子を結合させるチオール結合を還元するために投与する還元剤の量を調節することができるであろう。
本発明の組成物は、癌、固形腫瘍ならびに白血病などの血液によって運ばれる腫瘍;関節リウマチなどの自己免疫疾患;骨粗鬆症などのホルモン欠損疾患;先端肥大症などの過分泌によるホルモン異常;敗血症性ショックなどの感染疾患;酵素欠損疾患などの遺伝的疾患(例えば、フェニルケトン尿症をもたらすフェニルアラニン代謝不能);およびAIDSなどの免疫不全疾患だけには限定されないがこれらを含めた、幾つかの疾患を治療するのに有用である。
本発明の方法は、現在使用されている治療上の処置計画以外にベクター組成物を投与することを含む。好ましい方法は、慢性および急性疾患の治療用、特に癌治療用の治療剤の投与と同時にベクター組成物を投与することを含む。例えば、作用物質、TNFを含むベクター組成物は、知られている抗癌剤、例えばエンドスタチンおよびアンギオスタチンなどの抗血管形成タンパク質、サリドマイド、タクソール、メルファラン、パクリタクセル、タクサン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ドキソルビシン、アシクロビア、シスプラチンおよびタクリンなどを用いる化学療法治療の前、最中、あるいは後に投与する。全ての現在知られている癌治療法は本発明の方法において企図され、癌の有効な治療に必要とされるとき、治療スケジュール中に様々な回数でベクター組成物を投与することができる。
好ましい方法は、薬物耐性腫瘍、癌、または新生物の治療を含む。これらの腫瘍は知られている抗癌剤および治療剤に耐性があり、これらの作用物質を高用量で用いても、腫瘍のサイズまたは増殖に対してほとんど、あるいは全く影響がない。癌治療において知られているのは、このような薬物耐性腫瘍細胞をTNFに曝露することによって、これらの細胞はこれらの化学治療剤の抗癌効果に対して再度敏感になるという観察結果である。TNFがドキソルビシンなどのトポイソメラーゼII標的挿入薬物と相乗作用して、ドキソルビシンによる腫瘍細胞死を再現することを示す証拠が公開されている。さらにインターフェロン(IFN)は、5−フルオロウラシルと相乗作用して5−フルオロウラシルの化学療法活性を増大させることが知られている。本発明を使用してこのような薬物耐性腫瘍を治療することができる。好ましい方法は、TNFおよび官能化/反応性コロイド金を含むベクター組成物を投与することを含む。亜臨床用量のTNF−cAu−PTで患者を予備治療することによって、腫瘍はTNFベクターを取り込み、後の全身化学療法に対して細胞を敏感にする。このような化学治療剤には、ドキソルビシン、他の挿入化学治療剤、タクソール、5−フルオロウラシル、ミタキサントロン、VM−16、エトポシド、VM−26、テニポシド、および他の非挿入化学治療剤があるが、これらだけには限定されない。あるいは他の好ましい方法は、TNFおよび癌の治療に有効な少なくとも1つの他の作用物質を含む、前述のベクター組成物を投与することを含む。例えばPT−cAu(TNF)ドキソルビシンベクターを、薬物耐性腫瘍または癌を有する患者に投与する。投与する量は治療する1つまたは複数の腫瘍、および患者の状態に依存する。ベクター組成物は多量の化学治療剤を投与することを可能にし、ベクターは腫瘍に特徴的な薬物耐性も軽減する。
本発明は以下の実施例によってさらに例示され、これらの実施例は決して本発明の範囲に制限を課すものとして解釈すべきではない。反対に、さまざまな他の実施形態、それらの変更形態、および均等物を用いることができ、これらは本明細書の記載を読んだ後に、本発明の趣旨および/または添付の特許請求の範囲から逸脱せずに、当業者の念頭に浮かぶ可能性があることは明らかに理解されよう。
(実施例1)
コロイド金ゾルの調製法
クエン酸ナトリウムなどの作用物質による中性金(Au)への塩化金酸(Au+3;HAuCl)の還元によって、コロイド金を生成させる。Horisberger(1979年)によって記載された方法を適合させて、34nmのコロイド金粒子を生成した。この方法は、コロイド金を生成するための簡潔で測定可能な手順をもたらした。簡潔には、4%の塩化金溶液(23.03%ストック;dmc、South Plainfield、ニュージャージー州)および1%のクエン酸ナトリウム溶液(wt/wt;J.T.Baker Company;Paris,ケンタッキー州)を、脱イオン水(DIHO)中に作製した。3.75mlの塩化金溶液を1.5LのDIHOに加えた。溶液を激しく攪拌し、還流下で回転沸騰させた。60mlのクエン酸ナトリウムを加えることによって、34nmのコロイド金粒子の形成を開始させた。以下に記載するように粒子の形成および成長のプロセス全体で、溶液を連続的に沸騰させ攪拌した。
塩化金にクエン酸ナトリウムを加えることによって、最初の塩化金溶液の色の変化によって特徴付けられる一連の還元反応を開始させた。クエン酸ナトリウムを加えることによって、塩化金溶液の色は明るい黄色から透明、次いで黒/茶の中間色に変わった。反応の終了は、茶/黒から鮮紅色へのゾルの最終的な色の変化によって示された。最終的な色の変化の後、溶液を連続的に攪拌し、還流下でさらに45分間沸騰させた。その後ゾルを室温に冷却し、0.22μの硝酸セルロースフィルターを介して濾過し、使用するまで室温で保存した。
コロイド金粒子の形成は、核形成および粒子の成長および凝集の三段階で起こる。粒子の核形成を、クエン酸ナトリウムによるAuへのAu+3の還元によって開始させた。このステップは、明るい黄色から黒への塩化金溶液の色の変化によって示される。Au核上への遊離Au+3の連続的な層形成が、第2の段階である粒子の成長を誘導する。粒径は塩化金溶液に加えるクエン酸の量に反比例し:一定量の塩化金に対するクエン酸ナトリウムの量の増大は小さな粒子の形成をもたらすが、金溶液に加えるクエン酸の量の減少は、比較的大きな粒子の形成をもたらす。
核形成反応と同様に、コロイド金粒子の形成も溶液の色の変化と関係がある。しかし、最初の反応と異なり、この第2の色の変化は粒径と直接関係がある。小さな粒子(すなわち12〜17nm)を作製すると、ゾルはオレンジから赤色になり;中程度のサイズの粒子(すなわち20〜40nm)を作製すると、ゾルは赤からバーガンディ色になるようであり、大きな粒子(すなわち64〜97nm)を作製すると、ゾルは茶色になるようである。粒子の核形成と成長の両方に重要なのは、反応物の激しい攪拌であった。プロセス中の任意のステップにおける不充分な攪拌は、予想粒径より大きな粒径を有する異種粒子の形成をもたらした。
コロイド金調製物のTEM(透過電子顕微鏡)およびデュアルアングル光走査信号解読によって、コロイド金調製物中の粒径は、その理論上のサイズである34nmに非常に近かったことが明らかになった。これらの粒子はサイズが均一であり、平均粒径は34〜36nmであり、多分散系の測定値は平均0.11であった。この状態でコロイド金粒子は、それぞれの粒子の表面上に存在する負電荷による、その相互の静電気的反発によって懸濁液中に残った。これらの裸粒子を塩溶液(すなわち、1%v/vの最終濃度のNaCl)に曝露することによって、粒子を凝集させ最終的には溶液から沈殿させた。このプロセスは、タンパク質(例えばTNF)または他の作用物質を粒子の表面に結合させることによって阻害または抑制した。
(実施例2)
誘導体化ポリLリシンの製造
誘導体化ポリLリシンは、ポリLリシン(PLL)ポリマー骨格のリシン残基上に存在する遊離アミノ基をチオール化するためのチオール化剤、2−イミノチオランを使用して生成した。この試薬を生成するために、94mgのポリLリシン(分子量=14600)を、10mlの50mMホウ酸ナトリウム緩衝液に希釈した。その後2−イミノチオランをホウ酸緩衝液中に10mg/mlで希釈し、5mlのPLLに以下の比で加えた。
PLLのml数 2−イミノチオランml数 2−イミノチオラン:PLL比
10mg/mlの場合 (10mg/ml)添加 推定値
5 0.22 5:1
5 0.09 2:1

チオール化反応を室温で45分間行った。チオール化ポリ−リシン作用物質(PLL(SH)は、2時間毎に2回緩衝液を変えて4時間、ホウ酸緩衝液に対して透析した。
(実施例3)
PEGチオールを使用する表面修飾コロイド金ナノ粒子の生成
Horisberger(1979年)によって記載された方法を適合させて、さまざまなサイズのコロイド金粒子を生成した。250mlの2%塩化金溶液(23.03%ストック;OMG,South Plainfield,ニュージャージー州)を脱イオン水(DIHO)中に作製し、加熱して還流下で回転沸騰させた。ホウ酸緩衝液中に50mg/mlの濃度になるまでPEG(SH)を還元した。1または2mlのPEG(SH)を沸騰した塩化金溶液に加えた。溶液をさらに45分間沸騰させ、冷却し、0.22μのフィルターを介して濾過した。ゾルは使用するまで室温で保存した。
(実施例4)
ポリLリシンチオールを使用する表面修飾コロイド金ナノ粒子の生成
Horisberger(1979年)によって記載された方法を適合させて、さまざまなサイズのコロイド金粒子を生成した。250mlの2%塩化金溶液(23.03%ストック;OMG,South Plainfield,ニュージャージー州)を脱イオン水(DIHO)中に作製し、加熱して還流下で回転沸騰させた。透析したPEG(SH)試薬を、さらなる希釈なしで金溶液に直接加えた。溶液をさらに45分間沸騰させ、冷却し、0.22μのフィルターを介して濾過した。ゾルは使用するまで室温で保存した。
(実施例5)
pH結合最適条件の決定
タンパク質とコロイド金の結合は、コロイド金およびタンパク質溶液のpHに依存することが知られている。TNFとコロイド金ゾルのpH結合最適条件は、経験的に決定した。このpH最適条件は、TNFとコロイド金粒子の結合は可能にしたが、粒子の塩誘導(NaClによる)沈殿を阻害したpHとして定義した。裸のコロイド金粒子は、その表面上の実質的負電荷によって生じるその相互の静電気的反発によって懸濁液中に保つ。塩溶液中に存在するカチオンは、通常互いに反発する負に帯電したコロイド金粒子を1つに引き寄せる。この凝集/沈殿は、(粒子が1つに引き合うときの)赤から紫、最終的には、溶液から最終的に沈殿する大きな凝集体を粒子が形成するときの、黒色のコロイド金溶液の色の視覚的変化によって示される。タンパク質または他の安定剤と粒子の表面の結合は、コロイド金粒子のこの塩誘導沈殿を阻害する。
コロイド金とのTNF結合のpH最適条件は、1NのNaOHを用いてpH5から11にそのpHを調整した(pHストリップを使用することにより測定した)、34nmのコロイド金ゾルの2mlアリコートを使用して決定した。TNF(Knoll Pharmaceuticals;均質に精製したもの)を、1mg/mlの濃度になるまでDIHO中で還元し、さらに3mMのTRIS塩基中で100μg/mlまで希釈した。TNFに関するpH結合最適条件を決定するために、100μlの100μg/mlTNFストックを、pH調整したコロイド金のさまざまなアリコートに加えた。TNFをコロイドと共に15分間インキュベートした。その後100μlの10%NaCl溶液をそれぞれのアリコートに加えて、粒子の沈殿を誘導した。最適結合pHは、塩による粒子の沈殿を防ぎながら、TNFとコロイド金粒子の結合を可能にしたpHとして定義した。一方で本記載は、Frensの調製を使用してpH結合最適条件を決定する方法を開示する。この方法は官能化/反応性コロイド金属粒子のpH結合最適条件を決定するためにも利用可能であることは、本発明により企図される。
(実施例6)
粒子の特徴付け
DCS;ディスク型遠心分離装置(CPS Instruments,Inc.)を使用する分画遠心沈殿法によって、粒径を求めた。コロイド金属粒子がディスク型遠心分離装置中で生じるスクロース密度勾配を越えるのに必要とされる時間を求めることによって、この技法は粒径を測定する。DCS法は目盛り付きの粒子の参照標準を使用して、コロイド金調製物のサイズを推測する。
Frens反応(Frens,Nature Phys.Sci.,241:20〜22 1972年)によって形成されるコロイド金ナノ粒子のサイズは、塩化金溶液に加えられるクエン酸の量によって求める。金溶液に加えられるクエン酸の量が増大すると、より多くの金粒子核が形成され、結果として少ない遊離金が粒子の成長に利用可能である。したがって、クエン酸の量の増大は、より多数の小さな径の粒子の形成をもたらす。逆に、加えるクエン酸の量の減少は、粒子の成長を経て比較的大きな粒子を形成する、少数の金粒子核の形成をもたらす。
図4および5中に示す粒径データからは、還元剤の量が増大すると、生成する粒子のサイズは低下することが分かる。加えるチオールの量を2つの機構によって操作した。最初に、粒子を作製するために加える機能的還元剤の物理的質量を変えた。代表的還元剤、PEG(SH)試薬を用いて本明細書において行ったこの型の操作は、塩化金溶液に加えるチオール基の数を2倍にすると、粒子のサイズは42〜16nmに低下することを示す(図4)。代表的還元剤、PLL(SH)還元剤を使用して同様の関係を得る。しかし、PEG系試薬と異なり、塩化金を還元するために使用したチオール基の質量を、1つのポリマー分子によって保有されるチオール基の数を変えることによって操作した。したがって、図5中に示すように、両方の反応物に加えるPLL(SH)の量は同じであるが、還元剤の量は相当異なる。本質的にこれらのデータから、チオール基/単位ポリマーの数が増大すると、形成されるコロイド金粒子のサイズは低下することが示される。
(実施例7)
官能化粒子に特徴的な結合
それぞれチオール化ポリLリシンおよびPEG−チオールの還元によって作製した、PLL(SH)およびPEG(SH)官能化/反応性粒子に特徴的なTNF結合を、Frens法(クエン酸ナトリウム還元)によって作製したナノ粒子と比較した。以前の試験では、ゾルのpHを8と9の間に調整すると、TNFはFrens粒子と最適に結合することが明らかとなった(Paciottiら、Drug Delivery,11:169〜183、2004年)。したがって、これらの試験用に、Frens,PLL(SH)またはPEG(SH)官能化/反応性粒子の1mlアリコートのpHを、NaOHを用いて8に調整した。その後0.5〜1.0μgのTNFを調製物に加えた。これらの試料を15分間インキュベートして、TNFを粒子と結合させた。遊離TNFから粒子結合TNFを分離するために、調製物を7500rpmで15分間遠心分離にかけた。遠心分離後、上清の試料を回収し、アッセイ用緩衝液に希釈した。上清の残渣を除去し、コロイド金ペレットはアッセイ用緩衝液中にその元の体積まで再懸濁させた。ペレットおよび上清試料は連続的に希釈し、EIA(CytELISA TNF,CytImmune Sciences,Inc.)によって分析した。
2つの結合試験を、PEG(SH)およびPLL(SH)官能化/反応性金粒子を用いて行った。驚くべきことに、PEG(SH)およびPLL(SH)官能化金粒子は塩誘導沈殿に対して安定性があったが、それらはTNF結合の点で異なっていた。Frensの調製と同様に、上清中にサイトカインがほとんどあるいは全く存在しなかったので、PEG(SH)官能化/反応性金粒子は加えた多数のTNFと結合した。このデータから、PEG(SH)ポリマーが粒子の表面全体を覆うことはなく、したがってTNFは結合することができたことが示唆される。このデータから、粒子の表面の非被覆部分は、Frens調製物において粒子の表面と性質が似ていることも示唆される(表1参照)。
Figure 0004833862
(実施例8)
ポリLリシン粒子のDNA結合
PLL(SH)官能化/反応性調製物の官能性を、プラスミドDNAと結合することができるかどうかを判定することによって調べた。以前の試験では、塩溶液と同様に原型PLLは、Frens調製物の急速な凝集を引き起こすことが示された。しかし、PLL(SH)官能化粒子上に存在するPLLは、塩の存在下で粒子を安定化させるように働く。
チオール化がアミノ基上に存在する正電荷を逆の状態にすることができるかどうかを判定するために、チオール化ポリLリシンポリマーがDNAと結合することができるかどうか試験した。PLL(SH)官能化/反応性コロイド金ナノ粒子を、1、2または4μgのβガラクトシダーゼプラスミドDNAと共にインキュベートした(それぞれレーン2〜4)。原型DNAを対照として使用した。15分間のインキュベーション後、1%ゲルを使用するアガロースゲル電気泳動によって試料を分画した。PLL(SH)粒子とDNAの同時移動は、白光およびUV光下でゲルを写真撮影することによって示した(図6)。
これらのデータから、ポリLリシン部分が粒子表面の一部を覆って、塩誘導沈殿を妨げたことが示唆される。
いかなる理論によっても縛られることは望まないが、PEG(SH)およびPLL(SH)官能化/反応性コロイド粒子とTNF結合の間で観察された特異的応答は、官能化/反応性粒子の表面電荷の結果であると理論付けられる。異なる電荷を有するナノ粒子は、他の帯電作用物質が結合する能力に影響を与えると仮定される。中性電荷または負電荷を有するPEG(SH)粒子は、TNFとPEG(SH)粒子の引き合いおよび結合を阻害しないと考えられる。対照的に、PLL(SH)官能化/反応性コロイド粒子の正電荷は、粒子表面との直接結合からTNFを反発させる、阻害または防止すると理論付けられる。それにもかかわらず、チオール化ポリLリシン粒子は、プラスミドDNA:典型的なコロイド金粒子(すなわちFrensの調製物)と直接結合しない分子と結合することが示された。
(実施例9)
抗血管形成薬の腫瘍標的送達用のPEG−チオールベクター
これらの実験では、PT−cAU−TNF−エンドスタチンベクター、2つの作用物質を含むベクターを使用した。TNFは治療剤、エンドスタチン(END)を腫瘍に送達する標的機能を与えたと考えられる。ひとたび標的化すると、2つの作用物質が治療効果を与えることができるとも理論付けられる。ベクター組成物の一態様は、標的分子、治療剤分子とPEGの比である。3つの物体はいずれも、コロイド金の同じ粒子上に見られる。
PT−cAu(TNF)−ENDを3ステップで作製した。最初に、TNFを金粒子と非常に少ない亜飽和質量のTNFで結合させた。0.5μg/mlのTNFの濃度で作製したPT−cAU−TNF−ベクターと異なり、このベクターを0.05μg/mlのTNFの濃度で作製した。TNF(3mMのCAPS緩衝液、pH=10に希釈したもの)を0.1μg/mlの濃度で装置の試薬容器に加えた。装置内の第2の容器に、10のpHにおいて等体積のコロイド金を充填した。前に記載したのと同様に、蠕動ポンプの活性化によってTNFをコロイド金粒子と結合させた。コロイド金−TNF溶液を15分間インキュベートし、その後装置の金用容器に戻した。次いで試薬用容器に、等体積のエンドスタチンを充填した(0.15〜0.3μg/mlの濃度でCAPS緩衝液に希釈したもの)。他の実施形態では、n−スクシンイミジル−S−アセチルチオアセテートなどの作用物質を使用してイオウ基を加えることによって、エンドスタチンを化学的に修飾して、金粒子との結合を助長することができる。
蠕動ポンプを活性化させて、コロイド金結合TNFおよびエンドスタチン溶液をT字コネクターに引き寄せた。溶液を完全に相互作用させ、混合物を回収容器中でさらに15分間インキュベートした。PEG−チオールの他の結合部位の存在を、塩がこの段階で粒子を沈殿させることができるかどうかによって確認した。15分間のインキュベーション後、5K PEG−チオールをcAu(TNF)ENDベクターに加え、前に記載したのと同様にダイアフィルトレーションによって濃縮した。
金の同じ粒子に2つのタンパク質を結合させるための他の方法は、これらの作用物質を金に同時に加えることを含む。TNTおよびENDを結合装置の試薬チャンバー中に置いた。それぞれのタンパク質の濃度は0.25μg/mlであり、結果として、1mlの溶液は0.5μgの合計タンパク質を含んでいた。2作用物質組成物と金粒子の結合後、このコロイド金調製物も塩の存在下において沈殿し、他の遊離結合部位がPEG−チオールの結合に利用可能であったことが示された。15分間のインキュベーション後、5K PEG−チオールをcAu(TNF)ENDベクターに加え、前に記載したのと同様にその後処理した。
ダイアフィルトレーション後、そのそれぞれのEIA中のTNFおよびEND濃度に関して残母液を測定した。コロイド金の同じ粒子上のENDおよびTNTの存在を確認するために、交差抗体捕捉および検出アッセイを設計し使用した。
PT−cAu(TNF)−ENDベクターの試料を、TNFまたはEND捕捉抗体をコーティングしたEIAプレートに加えた。これらの試料は、捕捉抗体と共に3時間インキュベートした。インキュベーション後、プレートを洗浄し、吸い取り乾燥させた。TNF捕捉試料上に存在する任意のENDを結合させるために、ビオチン化ウサギ抗エンドスタチンポリクローナル抗体をウェルに加えた。30分のインキュベーション後、プレートを洗浄し、ストレプトアビジン結合アルカリホスファターゼを用いてビオチン化抗体の存在を検出した。エンドスタチン検出系による陽性色シグナルの生成は、検出抗体がTNFモノクローナル抗体によって前に捕捉されたキメラベクターと結合したことを示した。捕捉抗体と検出抗体を逆にして、適切な二次検出系を使用することによって、アッセイを使用して、END捕捉粒子上のTNFαの存在を検出した。
これらの試験からのデータは表IIに表す。表IIにおいて見ることができるように、ベクター試料の残母液は17μg/mlのTNFおよび22μg/mlのENDを有していた。これらの同じ試料は、交差抗体アッセイにおいて陽性シグナルをさらに生成し、TNFとエンドスタチンの両方がコロイド金の同じ粒子上に存在したことを示唆した。
一方で本記載は、それによって2つの作用物質がFrens法によって調製されたコロイド金属粒子と結合するベクターおよび方法を開示する。この方法はコロイド金属粒子が官能化/反応性コロイド金属粒子であるベクター組成物の調製にも適していることは、本発明によって企図される。他の実施形態では、官能化/反応性コロイド金属粒子は、PEG(SH)またはPLL(SH)などの還元剤によって形成されるように企図される。生成した官能化/反応性コロイド金属粒子は、次いで前に開示した方法において使用して、2作用物質結合官能化/反応性コロイド金属粒子を生成させる。
Figure 0004833862
本明細書および特許請求の範囲で使用するように、単数形「1つの(a,an)」、および「該(the)」は、文脈が他に明確に示さない限り、複数形を含むことを記さなければならない。したがって、例えば「1つの作用物質」を含むベクター組成物という言及は、複数のモル量のこのような作用物質を意味する。
前に引用した全ての特許、刊行物および要約書は、その全容が参照によってここに組み込まれている。2004年1月28日に出願された米国特許仮出願60/540,075は、参照によってここ本明細書に組み込まれている。本発明は本明細書に開示した特定の組合せ、方法、および作用物質に制限されないことは理解されよう、何故ならこのような組合せ、方法、および作用物質は幾分変わる可能性があるからである。本明細書では、特定の実施形態を記載する目的のみで使用し、制限することは目的としないことも理解されよう。
アルカンチオールによる、コロイド金ナノ粒子の表面の修飾の概略図である。 二官能性還元剤を使用する、官能化コロイド金粒子の生成の概略図である。 4−アームPEG−チオール(PEG(SH))の概略図である。 2−イミノチオランによる、ポリLリシンのチオール化の概略図である。 2ml(A)または1ml(B)の4−アームPEG−チオール部分を用いて合成した、官能化コロイド金ナノ粒子の粒径の特徴の図表である。 5モル(A)または2モル(B)過剰のチオールを含むチオレートポリLリシンポリマーを用いて合成した、官能化コロイド金ナノ粒子の粒径の特徴の図表である。 プラスミドDNAのPLL(SH)官能化コロイド金結合のゲルの図である。 作用物質と官能化コロイド金属ナノ粒子を結合させるための装置の概略図である。 官能化コロイド金属および作用物質上の代表的な官能基の表である。

Claims (8)

  1. 官能化ナノ粒子を生成するための方法であって、
    金属塩の溶液を、少なくとも2つの官能基を有し、且つ、チオール誘導体化ポリエチレングリコール(PEG)及びチオール化ポリアミノ酸からなる群より選ばれる、還元剤と混合して第1の反応混合物を形成すること、および
    該還元剤が該金属塩の金属を還元し及び官能化して官能化ナノ粒子を形成するのに充分な時間、前記反応混合物をインキュベートすることを含む方法。
  2. 前記金属が金、銀、アルミニウム、ルテニウム、亜鉛、鉄、ニッケル及びカルシウムからなる群より選ばれる、請求項1に記載の方法。
  3. 前記金属が金である、請求項に記載の方法。
  4. 前記官能化ナノ粒子のサイズが1nm〜100nmの直径である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. ベクター組成物を生成するための方法であって、
    請求項1〜4のいずれか1項記載の方法により得られる官能化ナノ粒子を少なくとも1つの作用物質と混合して第2の反応混合物を形成すること、
    前記官能化ナノ粒子が前記少なくとも1つの作用物質と結合してベクター組成物を形成するのに充分な時間、前記第2の反応混合物をインキュベートすること、および
    前記第2の反応混合物から前記ベクター組成物を単離することを含む方法。
  6. 記作用物質が化学物質、治療剤、医薬品、薬物、生物因子、酵素、抗原、抗体、タンパク質、脂質、核酸、炭水化物、核酸、栄養素、補助因子、栄養剤、麻酔薬または検出剤を含む、請求項に記載の方法。
  7. 前記作用物質がサイトカインである、請求項5に記載の方法。
  8. 前記作用物質が腫瘍壊死因子(TNF−α)である、請求項5に記載の方法。
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