JP4833740B2 - 板幅方向の均温性に優れた金属帯板の加熱装置 - Google Patents

板幅方向の均温性に優れた金属帯板の加熱装置 Download PDF

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Description

本発明は、金属帯をキュリー点以上に誘導加熱する際に、幅方向に対して均温に加熱する板幅方向の均温性に優れた金属帯板の加熱装置に関する。
誘導加熱とは、交流電源に接続されたコイルを被加熱物の周囲に配置し、交番磁界により誘起される渦電流のジュール熱により物体を加熱する方法である。
誘導加熱には、交番磁界を被加熱物に垂直に交差させるトランスバース方式と、コイルで被加熱物を巻くように配置して、交番磁界を被加熱物に平行に印加するソレノイド方式の2通りがあり、目的によって選択される。
金属帯板の加熱の場合、板幅方向に均一な加熱が必要なことから、ソレノイド方式が適している。また、ソレノイド方式には、1つの電源に対して、複数回コイルを巻くマルチターン方式と、1回だけ巻くシングルターン方式がある。
従来のソレノイド方式のシングルターン誘導加熱コイルを用いる誘導加熱装置は、金属帯板が、例えば磁性体の鋼帯である場合、キュリー点(約750℃)以上の加熱が困難であり、750℃未満の低温領域での加熱にしか適用できないという問題点があった。さらに、金属帯板が、例えばアルミ, SUS等の非磁性体である場合、加熱すること自体が困難であった。
磁性体帯板のキュリー点以上の加熱が困難な理由は、キュリー点付近の温度になると渦電流の電流浸透深さが大きくなり、板幅方向断面の表層部を一周している渦電流の表裏相殺が発生し、渦電流が流れなくなるからである。
また、非磁性体帯板を加熱すること自体が困難になる理由は、常温レベルから渦電流の電流浸透深さが大きく、板幅方向断面の表層部を一周している渦電流の表裏相殺が発生し、渦電流が流れないからである。
発明者らは、金属帯をキュリー点以上に誘導加熱する装置において、シングルターン誘導加熱コイルの電流と逆方向に電流を流す磁場拡散防止コイルを設け、金属帯を挟む誘導加熱コイルの位置を長手方向にシフトさせることにより、加熱コイル間ギャップが40mm程度で金属帯の幅方向温度偏差が±30℃以内にすることができる加熱装置を開発し、特開2003-187951号公報(特許文献1)の特許出願を行った。
しかし、特許文献1に記載された実施例では、シングルターン誘導加熱コイルの金属帯板への対向面を除く外周にフェライトコアを設置することによって磁場を集中させて加熱効率を向上させることにより、金属帯の幅が70mmでは問題なかったが、金属帯の幅を300mmまで拡大したところ、加熱時に金属帯エッジ20〜30mmの温度がセンター部より約50℃低下する現象が見られた。金属帯エッジ部がセンター部より温度が低いと、センター部の熱膨張を拘束してしまい、金属帯形状が幅方向にシワ状に変形しやすくなるという問題点があった。
また、フェライトコアは飽和磁束密度以上の磁場がフェライトコアに集中すると磁性体としての機能を失うが、コア自身が温度上昇すると飽和磁束密度自体が低下してくる。例えば90℃では飽和磁束密度が0.4Tであるが、140℃では0.3Tとなる。そのため、金属帯の速度をUPしていき、例えば、必要磁束密度0.4Tを確保するためには、フェライトコアの温度を90℃以下にする必要がある。
しかし、加熱コイル間ギャップが40mm(加熱コイルと金属帯の距離は20mm)のため、金属帯のパスライン変動や形状を考慮すると、厚み10mm以下の素材で900℃程度の金属帯からの輻射熱を90℃以下まで断熱しなければならないが、市販の断熱材だけでは不十分であった。
したがって、上記従来技術のシングルターン誘導加熱コイルでは、金属帯の幅を300mmまで拡大すると加熱時に金属帯エッジ20〜30mmの温度低下により金属帯がシワ形状に悪化しやすく、また、フェライトコアの磁気飽和の点から、ライン速度の上限も高くすることができず、実用的でなかった。
また、シングルターン誘導加熱コイルのみで常温の金属帯を850℃まで加熱する場合は幅方向の均一加熱ができないため、図2に示すように、シングルターン誘導加熱コイル2の前段に、ソレノイド方式の誘導加熱コイル1、接触方式の通電加熱ロール、燃焼加熱炉のいずれかを設けることにより、これら従来の加熱方法を用いて650℃から750℃未満の特定温度、例えば700℃までの加熱を行った後に、本発明に用いるシングルターン誘導加熱コイルにより850℃まで加熱することが好ましく、経済的である。
また、特開2004-296368号公報(下記特許文献2)には、0.15mm厚、70mm幅の鋼帯を、600℃からキューリー点以上に加熱する際に幅方向温度偏差±30℃(コイル幅W;40mm、コア厚h;20mm、ギャップG;40mm)の加熱を行うことができる加熱装置が記載されている。
しかし、この特許文献2の装置では、エッジ部の過加熱を防止するために設けられたフェライトコアが加熱され、短期間でエッジ過加熱防止機能が喪失するという問題点があった。
また、特開2006-068788号公報(下記特許文献3)には、0.30mm厚、300mm幅の鋼帯を、700℃からキューリー点以上に加熱したときの幅方向温度偏差±30℃(コイル幅W;40mm、コア厚h;20mm、ギャップG;40mm)の加熱を行うことが加熱方法が記載されている。
しかし、この特許文献3の方法は、本願のように磁場拡散防止コイルにフェライトコア被覆がなされていなかったため、鋼帯エッジ部の温度低下が避けられなかった。
また、特開2003-187950号公報(下記特許文献4)には、0.23mm厚、70mm幅の鋼帯を、常温からキューリー点以上に加熱する最の幅方向温度偏差±14℃(コイル幅W;6mm、コア厚h;3.5mm、ギャップG;6mm)の加熱を行うことができるシングルターン型誘導加熱コイルが記載されている。
しかし、特許文献4の加熱コイルは、基本的にコイルを被覆しているフェライトコア同士が接触しており、コイルを被覆するフェライトコアに隣のコイルが直接接触しておらず、隣接するコイルを各々被覆したフェライトコア同士が接触しており、隣接コイルに磁場拡散防止するという技術思想はなかった。
特開2003-187951号公報 特開2004-296368号公報 特開2006-068788号公報 特開2003-187950号公報
本発明は、前記のような従来技術の問題点を解決し、金属帯の幅を広くしても、加熱時に金属帯エッジ20〜30mmの温度低下幅を低減して金属帯のシワ形状悪化が緩和できると共に、フェライトコアの磁気飽和によって制約を受けるライン速度上限値が緩和でき、実用性を広げることができる板幅方向の均温性に優れた金属帯板の加熱装置を提供することを課題とする。
本発明は、前述のような従来技術の問題点を解決するため鋭意検討の結果なされたものであり、その要旨とするところは、許請求の範囲に記載した通りの下記内容である。
(1)金属帯板を挟んで配置された誘導加熱コイル同士をコイル幅分だけ前記金属帯板の長手方向にシフトさせたシングルターン誘導加熱コイルと、該シングルターン誘導加熱コイルの近傍に並行して配置され、前記シングルターン誘導加熱コイルを流れる電流と逆方向の電流を流すことにより磁場の拡散を防止する磁場拡散防止コイルとを有する金属帯板の加熱装置であって、前記シングルターン誘導加熱コイルの金属帯板への対向面を除く外周には第1フェライトコアを設置し、かつ、前記金属帯板の片方の面に設置する磁場拡散防止コイルの金属帯板への対向面を除く外周に、第2フェライトコアを前記第1フェライ
トコアと接するように設置し、
前記シングルターン誘導加熱コイルの前段に、ソレノイド方式の誘導加熱コイル、接触方式の通電加熱ロール、燃焼加熱炉のいずれかを設けることを特徴とする板幅方向の均温性に優れた金属帯板の加熱装置。
(2)前記第1フェライトコアおよび第2フェライトコアの側面に、冷却用の水冷ジャケットを設置し、前記第1フェライトコアおよび第2フェライトコア、誘導加熱コイル、水冷ジャケットの金属帯板への対向面に断熱材を設けたことを特徴とする(1)に記載の板幅方向の均温性に優れた金属帯板の加熱装置。
本発明によれば、金属帯の幅を広くしても、加熱時に金属帯エッジ20〜30mmの温度低下幅を低減して金属帯のシワ形状悪化が緩和できると共に、フェライトコアの磁気飽和によって制約を受けるライン速度上限値が緩和でき、実用性が広げることができる板幅方向の均温性に優れた金属帯板の加熱装置を提供することができ、産業上有用な著しい効果を奏する。
本発明の実施の形態を、図1乃至図7を用いて詳細に説明する。
図1は、鋼板渦電流と温度分布を説明する図であり、実線の電流は金属帯板の表面側、点線の電流は金属帯板の裏面側の電流を示す。
図1に示すように、例えば鋼板に流れる渦電流は本来エッジ20〜30mmで渦電流は分岐し、一旦電流密度が低下するため板温も低下する。また、最エッジは電流集中により過加熱となる。
また、板幅が70mmの場合、片側35mmしかなく、ほとんど温度低下することなく最エッジの電流集中による過加熱が支配的となるため、エッジ過加熱の抑制のみを考慮すれば良かったが、板幅を300mmに拡大すると、図1に示すようにエッジ20〜30mmの部分の電流密度低下によりセンター部より温度が低下することも考慮する必要があることがわかった。
図2は、本発明における金属帯の加熱装置の実施形態を例示する側面図であり、図3は、その斜視図である。
図2および図3に示すように、本実施形態の加熱装置は、ソレノイド方式の誘導加熱コイルにて一定温度まで加熱した後に、シングルターン誘導加熱コイル2,2´によって閉ループを形成し、一つの電源から供給される電流を金属帯板の幅方向に流すことによって、金属帯板に渦電流を発生させて加熱する。
本発明の板幅方向の均温性に優れた金属帯板の加熱装置は、金属帯板を挟んで配置された誘導加熱コイル同士をコイル幅分だけ前記金属帯板の長手方向にシフトさせたシングルターン誘導加熱コイル2、2´と、該シングルターン誘導加熱コイル2、2´の近傍に並行して配置され、前記シングルターン誘導加熱コイルを流れる電流と逆方向の電流を流すことにより磁場の拡散を防止する磁場拡散防止コイル3、3´とを有する金属帯板の加熱装置であって、前記シングルターン誘導加熱コイル2、2´の金属帯板への対向面を除く外周には第1フェライトコア4´を設置し、かつ、前記金属帯板の一方の面に設置する磁場拡散防止コイル3の金属帯板への対向面を除く外周に、第2フェライトコア4を前記第1フェライトコア4´と接するように設置したことを特徴とする。
図2に示すように、金属帯板を挟んで配置されたシングルターン誘導加熱コイル2、2´同士をコイル幅(W)分だけ前記金属帯板の長手方向にシフトさせることによって、板幅方向断面の表層部を一周している渦電流の表裏相殺を防止して加熱効率を高めることができる一方で、シフト量がコイル幅Wを超えると偏熱の原因となるので、シフト量はコイル幅分とする。
なお、本発明においては、シングルターン誘導加熱コイル2、2´を金属帯板の長手方向にシフトさせる方法は問わないが、例えば図3に示すように、金属帯板の幅方向の端部でコイルをL字型に曲げることにより、閉ループを維持したまま金属帯板の長手方向にシフトさせることができる。
また、シングルターン誘導加熱コイル2、2´の近傍に並行して配置される磁場拡散防止コイル3、3´は、シングルターン誘導加熱コイル2の電流と逆方向に電流を流すことにより、キュリー点(750℃)付近の加熱において磁場の拡散を防止することにより、板幅方向の中央部分における磁束密度の低下を防ぎ、板幅方向の中央部分の加熱温度を高めることができる。
さらに、金属帯板の一方の面に設置する磁場拡散防止コイル3の金属帯板への対向面を除く外周に、第2フェライトコア4を前記第1フェライトコア4´と接するように設置することにより、フェライトコアの磁場拡散防止効果を高めることができる。
図2および図4に示すように、シングルターン誘導加熱コイル2、2´の金属帯板への対向面を除く外周には第1フェライトコア4´が設置されており、かつ、前記金属帯板の一方の面に設置する磁場拡散防止コイル3の金属帯板への対向面を除く外周に、第2フェライトコア4を前記第1フェライトコア4´と接するように設置することにより、磁場を集中させて磁束密度を高めることができるので、図4及び図5に示すように、金属帯センター部の電流密度がUPする。そのため、センターの渦電流が分岐して電流密度が低下するエッジ20〜30mmでも電流密度UPが図れ、この部分の温度偏差をエッジ6mmを除いてセンター部±20℃以内に抑制することができる。
ただし、その結果、最エッジ部も従来より過加熱となり、センター部より100℃程度温度上昇するため、金属帯の品質上問題となる可能性があるが、最エッジ部は幅揃えや形状が悪化傾向のため、トリミングし製品として使用しない場合が多いので、実用上問題となる場合は少ない。
本発明に使用するフェライトコア4の材質は、比透磁率が2500程度と高く、高抵抗率の素材を用いることが好ましい。
また、フェライトコア4の設置位置は、図2及び図4に示すように金属帯の上面の磁場拡散防止コイル3の外周に設置することが好ましいが、金属帯下面の磁場拡散防止コイル3´の外周に設置しても効果はある。
ここに、ソレノイド方式の誘導加熱コイルとは、コイルで被加熱物を巻くように配置して、交番磁界を被加熱物に平行に印加する加熱コイルをいい、通電加熱ロールとは、金属帯板に接触するロールであって、このロールから金属帯板に直接電流を流して、そのジュール熱により金属帯板を加熱するものであり、燃焼加熱炉とは、ガスなどの燃料を燃焼させて炉内雰囲気温度を上昇させて金属帯を加熱する加熱炉をいう。
図7は、本発明の好ましい実施形態を例示するシングルターン誘導加熱コイルの側面図である。
図7に示すように、本発明に用いるフェライトコア4の側面に、冷却用の水冷ジャケット5を設置することが好ましい。
水冷ジャケットによってフェライトコア4の温度上昇を水温上昇に変換し、絶えず抜熱することでフェライトコア4の温度を例えば90℃以下に抑制でき、誘導加熱コイルの電流が3000A程度でもフェライトコア4が磁気飽和しないことが可能となり、金属帯の通板速度の上限値を低下させることなく例えば850℃まで連続的に加熱することができる。
また、同様の理由により、シングルターン誘導加熱コイル2の外周に設置されるフェライトコア4´にも水冷ジャケット5´を設けることが好ましい。
また、水冷ジャケットは、例えば通水した容器や水冷パイプを用いてもよく、その材質は、熱伝導率が高く、非磁性の材質が好ましく、例えば、銅やSUSが好ましい。
また、水冷ジャケット5、5´への給水は、複数設置されたフェライトコア4、4´のそれぞれに独立して給水することによって、冷却水の温度上昇を抑制することができるうえ、ある給水ラインが停止場合でも他の給水ラインによって給水を継続することができる。
さらに、図7に示すように、誘導加熱コイルおよび磁場拡散防止コイルの内側を空洞にして通水することによって、コイル自体の過加熱を防止することができるうえ、前述の水冷ジャケットとコイルの内側の両方から冷却することによってフェライトコアの冷却効果を高めることができる。
なお、以上説明した本発明の実施形態は、水平に設置する加熱装置を例示したが、本発明は、金属帯板が垂直に搬送されるラインに設置する加熱装置にも適用できる。
本発明の金属帯の加熱装置を下記条件で実施した結果を図6に示す。
<実施条件>
鋼板厚み:0.3mm、鋼板幅:300mm、鋼板速度:300mm/s
図2〜図4に示すコイルを使用
<加熱コイル構成>
ソレノイド誘導加熱コイル1:電源周波数:20kHz、電源出力:130kW
シングルターン誘導加熱コイル2、2´:電源周波数:30kHz、電源出力:30kW、加熱コイル幅W:40mm、コア厚h:20mm、ギャップG:40mm
ソレノイド誘導加熱コイル1で700℃まで幅方向均一に加熱し、シングルターン誘導加熱コイル2で850℃程度まで加熱した。
図6は、本発明における金属帯板の加熱装置における図2〜図4の実施形態を用いて、鋼帯を加熱したときの、板幅方向の温度分布の変化を示す図である。
図6に示すように、本発明に用いる磁場拡散防止コイルにフェライトコアを設けた場合には、鋼帯最エッジ部は、センター部より100℃程度過加熱となるものの、従来センター部より約50℃温度低下していたエッジ20〜30mmでは、センター部より約20℃の温度低下に抑制でき、金属帯の形状がシワ状に悪化するリスクが軽減できた。
なお、最エッジ部は、最終的にトリミングし製品として使用しないことが多く実用上の問題は少ない。
図6は、上側の磁場拡散防止コイルにフェライトコアを設けた本発明例を示しているが、上下の磁場拡散防止コイルにフェライトコアを設けた場合には、最エッジの過加熱が非常に大きいため実用的でない。
本発明の金属帯の加熱装置においてフェライトコアの側面に水冷ジャケットを設置した好ましい実施形態を下記条件で実施した結果を表1に示す。
<実施条件>
鋼板厚み:0.3mm、鋼板幅:300mm、鋼板温度:900℃
図4のコイル、コア対向面に図7のように断熱材を設置
断熱材厚み:8mm、熱伝導率0.2W/m・K
シングルターン誘導加熱コイルに磁場拡散防止コイルを設け、上面の磁場拡散防止コイルにフェライトコアを設け、水冷ジャケット有/無の場合でフェライトコア面の温度を測定した。
その結果、表1のように水冷ジャケットが無い場合、フェライトコア面の温度は141℃でフェライトコアの飽和磁束密度は0.3Tであるが、水冷ジャケットが有る場合、フェライトコア面の温度は89℃で飽和磁束密度は0.4TまでUPでき、通板速度の上限値が833mm/sであったが、1333mm/sまで連続的に加熱することができることが確認された。
Figure 0004833740
鋼板渦電流と温度分布を説明する図である。 本発明における金属帯の加熱装置の実施形態を例示する側面図である。 本発明における金属帯の加熱装置の実施形態を例示する斜視図である。 本発明に用いるシングルターン誘導加熱コイルの実施形態を例示する側面図である。 本発明の実施形態における渦電流を説明する図である。 本発明における幅方向均温性の効果を示す図である。 本発明の好ましい実施形態を例示するシングルターン誘導加熱コイルの側面図である。
符号の説明
1 ソレノイド方式誘導加熱コイル
2、2´ シングルターン誘導加熱コイル
3、3´ 磁場拡散防止コイル
4´第1フェライトコア
4 第2フェライトコア
5、5´ 水冷ジャケット
6 断熱材
W 加熱コイル幅
h コア厚
G ギャップ

Claims (2)

  1. 金属帯板を挟んで配置された誘導加熱コイル同士をコイル幅分だけ前記金属帯板の長手方向にシフトさせたシングルターン誘導加熱コイルと、該シングルターン誘導加熱コイルの近傍に並行して配置され、前記シングルターン誘導加熱コイルを流れる電流と逆方向の電流を流すことにより磁場の拡散を防止する磁場拡散防止コイルとを有する金属帯板の加熱装置であって、前記シングルターン誘導加熱コイルの金属帯板への対向面を除く外周には第1フェライトコアを設置し、かつ、前記金属帯板の片方の面に設置する磁場拡散防止コイルの金属帯板への対向面を除く外周に、第2フェライトコアを前記第1フェライトコ
    アと接するように設置し、
    前記シングルターン誘導加熱コイルの前段に、ソレノイド方式の誘導加熱コイル、接触方式の通電加熱ロール、燃焼加熱炉のいずれかを設けることを特徴とする板幅方向の均温性に優れた金属帯板の加熱装置。
  2. 前記第1フェライトコアおよび第2フェライトコアの側面に、冷却用の水冷ジャケットを設置し、前記第1フェライトコアおよび第2フェライトコア、誘導加熱コイル、水冷ジャケットの金属帯板への対向面に断熱材を設けたことを特徴とする請求項1に記載の板幅方向の均温性に優れた金属帯板の加熱装置。
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