JP4831479B2 - 配電系統の縮約モデル作成方法および縮約モデル作成システム - Google Patents

配電系統の縮約モデル作成方法および縮約モデル作成システム Download PDF

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Description

本発明は、配電系統モデルを、一定の電圧解析精度を維持した状態で縮約することができる配電系統の縮約モデル作成方法、および、この方法を用いた縮約モデル作成システムに関する。
潮流計算法を用いて配電系統の電圧シミュレーションを行うためには、対象となる配電系統の配電線モデルを作成する必要がある。最近では、配電線路データ(線種、太さ、亘長)をシステム化して電子データとして保有している場合があり、このデータを活用してシミュレーションを行うことができる(例えば、特許文献1参照)。
特開平7−308036号公報
しかしながら、配電系統は多数の開閉器、線種、負荷、分岐線等で構成されている。こうした情報を電子データとして保有するためには、それぞれをノードおよびブランチで区切って個々の設備として管理する必要があることから、一つの配電系統で、最大で500程度のブランチデータとなる。そのため、これらのデータを系統モデルとして忠実に再現した場合、多数のノードおよびブランチから構成される系統モデルとなる。この系統モデルは、潮流計算としては収束するレベルとなり、シミュレーション自体の実施は可能であるが、計算条件の変更を行う際に、非常に多くの線路データ、負荷データを個別に調整しなくてはならず、実用的でない。したがって、一定の電圧解析精度を維持しつつ、系統モデルの縮約を行う方法を確立することが課題であった。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、配電系統モデルを、一定の電圧解析精度を維持した状態で縮約することができる配電系統の縮約モデル作成方法、および、この方法を用いた縮約モデル作成システムを提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明に係る配電系統の縮約モデル作成方法は、配電線の種類が変わる点である複数のノードと、これらのノードで区切られたそれぞれの区間である複数のブランチとから構成される配電系統モデルを縮約して縮約モデルを作成するものであり、配電系統モデルに基づいて回路計算を行って複数のノードそれぞれの電圧降下の値を算出する電圧降下算出ステップ(例えば、実施形態における系統条件設定処理S20)と、配電用変電所が設置されているノードから所定の配電設備が設置されているノードまでのブランチを主線路として設定する主線路設定ステップ(例えば、実施形態における主線路、分岐線の設定処理S30の主線路の設定処理S31)と、主線路に設定されなかったブランチを分岐線路として設定するとともに、それら分岐線路の中で分岐点を有していない線路を第1分岐線路と設定し、分岐点を有している分岐線路では、主線路からの電圧降下の値が最大となる末端のノードを含む線路を第1分岐線路、それ以外の線路を第2分岐線路と設定する分岐線路設定ステップ(例えば、実施形態における主線路、分岐線の設定処理S30の分岐線の設定処理S32)と、末端のノードの主線路からの電圧降下の値が所定の閾値未満の分岐線路を削除し、削除された分岐線路の負荷電力を当該分岐線路が接続されていたノードに設定する第1線路縮約ステップ(例えば、実施形態における電圧管理縮約処理S50のルール1処理S51)と、第2分岐線路を削除し、削除された第2分岐線路の負荷電力を当該第2分岐線路が接続されていたノードに設定する第2線路縮約ステップ(例えば、実施形態における電圧管理縮約処理S50のルール2処理S52)とを有して構成される。
このような本発明に係る配電系統の縮約モデル作成方法において、主線路および分岐線路の分岐がない区間において、当該区間の長さの合計値と当該区間の負荷電力の合計値との積が所定値(例えば、106[m・kVA])以上とならないように、当該区間における複数のブランチを一つのブランチに集約し、当該区間における負荷電力の合計値を等分した値を両端のノードにそれぞれ設定する線路集約ステップ(例えば、実施形態における単純縮約処理S40、電圧管理縮約処理S50のルール3処理S53)を有することが好ましい。
また、本発明に係る縮約モデル作成システムは、配電系統の設備データを管理する設備データ管理手段(例えば、実施形態における設備データファイル2)と、この設備データ管理手段から設備データを読み出して配電系統モデルを認識し、配電系統モデルを上述の配電系統の縮約モデル作成方法により縮約して縮約モデルを作成する縮約手段(例えば、実施形態における縮約処理部3)と、を有して構成される。
本発明に係る配電系統の縮約モデル作成方法および縮約モデル作成システムを以上のように構成すると、縮約前の配電系統モデルの電圧解析精度を維持した状態で、この配電系統モデルの縮約を行うことができる。特に、線路集約ステップにおいて、集約対象のブランチの亘長の合計とこのブランチに接続されている負荷の合計との積が所定の大きさ以上にならないようにすることにより、縮約モデルの電圧解析精度を悪化させるのを防止することができる。また、配電系統モデルを主線路と分岐線とに区分し、電圧解析精度に影響しない分岐線を削除することにより、効果的な縮約を行うことができる。
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照して説明する。まず、本実施例に係る配電系統の縮約モデル作成方法を実行するための縮約モデル作成システム1の構成について図1を用いて説明する。この縮約モデル作成システム1は、配電系統の設備データ(線路定数、開閉器、柱上変圧器タップ整定値、自動電圧調整器(SVR)、負荷容量)を管理する設備データファイル2と、縮約処理部3と、縮約結果ファイル4と、縮約処理部3に対して各種条件設定等を行う入出力部5とから構成される。この縮約処理部3は、設備データファイル2で表わされる配電系統モデルを読み込み電圧解析精度を維持した状態で縮約モデルを作成し、その結果を縮約結果ファイル4に記憶するように構成されている。
このような配電系統の設備データは、図2に示すように、分岐点、開閉器が設置されている点、および、配電線の線種が変わる点(この点を「ノード」と呼び、以降の説明では、それぞれを識別するためのノード番号iを付けて「Ni」と表記する)を区切りとし、このノードNiで区切られる区間(この区間を「ブランチ」と呼び、以降の説明では、それぞれを識別するためのブランチ番号jを付けて「Bj」と表記する)を1単位として、その区間の配電線のインピーダンス情報(例えば、線種、太さ、亘長で構成される)が管理されている。
設備データファイル2における配電系統の設備データの管理方法は、例えば、ノードNiについては、図3(a)に示すように、ノード番号がそれぞれ1レコードとして管理され、ブランチBjについては、図3(b)に示すように、ブランチ番号毎に線種、太さ、亘長、および、そのブランチ内に接続されている負荷の容量(負荷設備情報)が1レコードとして管理される。また、ノードNiとブランチBjの接続情報は、図3(c)に示すように、ノード番号毎に接続されているブランチ番号が1レコードとして管理される。なお、本実施例においては、配電系統の負荷設備情報はすべてブランチBjの属性情報として管理されているものとし、図示しないが、開閉器等の配電設備も同様の方法でブランチBjの属性情報として管理されているものとする。また、この図3に示すデータの管理構造は一例を示すものであり、図2に示す配電系統の構成およびその属性が管理できるものであれば、このデータ構造に限定されることはない。
それでは、縮約処理部3において実行される本発明に係る縮約モデル作成方法について説明する。図4は、この縮約処理部3における全体の処理の流れを示しており、以降の説明においては、この流れに沿って説明を行う。
(系統情報の認識および例外設定処理S10)
縮約処理部3が起動されると、設備データファイル2から配電系統に関する情報を読込み、縮約を行う対象の認識を行う。また、以降の処理において実行する配電系統情報の集約および縮約による過度の設備情報の低下を回避するために、入出力部5により例外設定を行う。ここで、設定可能な例外としては、「高圧需要家が設置されているノードを集約しない」、「地中線と架空線との境界となるノードを集約しない」、および、「ユーザが選択したノードを集約、縮約しない」という設定が可能である。高圧需要家が設置されているノードを集約しないように設定することにより、以降の処理においては、設定されたノードは集約・縮約の対象外となるため、縮約結果を用いて高圧需要家への調相機器の設置検討やフェランチ効果解析を行うことができる。なお、このとき、高圧需要家の指定契約容量を設定可能に構成し、指定契約容量以上の高圧需要家が設置されているノードを集約・縮約の対象から外すように構成することも可能である。また、地中線と架空線との境界となるノードを集約対象から外すことにより、過度の設備情報の低下を回避する(例えば、設備情報の認識補助)を行うことができる。さらに、ユーザが集約・縮約対象から外すノードを指定することにより、縮約結果を用いて需要家、分散型電源の新規設置検討等を行うことができる。
(系統条件設定処理S20)
次に、以降の縮約処理を行うために、縮約前の系統条件を設定する。具体的には、図5に示すように、縮約前の配電系統における系統解析処理を実行して全てのノードの電圧を算出し(S21)、その結果を用いて、ノード毎の電圧降下を算出する処理(S22)と、ブランチ通過電流(割合)を算出する処理(S23)とを行う。まず、系統解析処理S21は、高圧需要家の負荷力率を調整し、この配電系統に接続された配電変電所の系統(送り出し)負荷力率が設定値となるように、ブランチ損失電力を考慮して繰り返し計算を行うものである。そのため、系統解析処理S21は、図6に示すように、まず、第1の解析条件として、目標値としての系統(送り出し)電圧Vreference[kVrms]、目標値としての系統(送り出し)負荷力率PFreference、および、低圧需要家の負荷力率PFlcを設定する(S200)。例えば、これらの値は以下の式(1)のように設定される。
Figure 0004831479
次に、第2の解析条件として、高圧需要家の負荷換算係数KP_hcと低圧需要家の負荷換算係数KW_lcを設定する(S201)。設備データファイル2には、負荷の契約容量が記憶されているため、これらの負荷換算係数KP_hc,KW_lcは、このような負荷の契約容量に対し、実際の負荷がどの程度であるかを示すための換算値を設定するものである。例えば、これらの値は以下の式(2)のように設定される。
Figure 0004831479
また、第3の解析条件として、設備データファイル2から読み込んだ設備データを用いて、次式(3)および(4)により高圧需要家の負荷設備情報Phc_eを設定し、次式(5)および(6)により低圧需要家の負荷設備情報Wlc_eを設定する(S202)。
Figure 0004831479
なお、最初に説明したように、本実施例における設備データファイル2においては、配電系統に接続されている負荷情報は、全て、ブランチBjの属性情報として管理されている(図7(a)参照)。そのため、これらの負荷情報は、図7(b)に示すように、このブランチBjが接続するノードNp,Npに割り当てられ、上述の式(3),(5)のように設定される。
さらに、第4の解析条件として、式(7)および式(8)に示すように、高圧需要家の負荷情報の有効電力分Phcと、低圧需要家の負荷情報の有効電力分Plcおよび無効電力分Qlcとが設定されるとともに、以降の計算で用いるブランチ損失電力の有効電力分Plossおよび無効電力分Qlossの初期化が式(9)に示すように行われる(S203)。なお、ここでは、負荷力率は、低圧需要家は100[%]、すなわち、有効電力分だけが存在し、無効電力分はないものとして扱う。また、以下の式において、sign(x)は引数xの符号を出力する関数であり、x≧0のとき、sign(x)=1となり、x<0のとき、sign(x)=−1となる(以降の式においても同様)。
Figure 0004831479
以上のような条件設定が行われると、次に、高圧需要家の負荷情報の有効電力分Phcの値が正であるか否か、すなわち、今回解析しようとしている配電系統に高圧需要家が設置されているか否かを判断する(S204)。高圧需要家が設置されていると判断されるときは、以降の処理において回路計算(潮流計算)を行うとともに、送り出し側の系統負荷力率PFreferenceを高圧需要家の負荷力率に割り振る処理を行う。
まず、高圧需要家の負荷力率PFhcの初期化を行う(S205)。具体的には、次式(10)に示すように、上述のステップで求めた高圧需要家の負荷情報の有効電力分Phcと低圧需要家の負荷情報の有効電力分Plcとブランチ損失電力の有効電力分Plossを加算して系統(送り出し側)の有効電力Pを算出する。そして、次式(11)に示すように、このようにして求めた系統の有効電力Pと、ステップS200で設定した目標値である系統負荷力率PFreferenceから目標値である系統負荷電力の無効電力分Qreferenceを算出し、この系統無効電力分Qreferenceと低圧需要家の負荷情報の無効電力分Qlcとブランチ損失電力の無効電力分Qlossから高圧需要家の負荷情報の無効電力分Qhcを算出する。そして、式(12)に示すように、このようにして求めた高圧需要家の負荷情報の無効電力分QhcとステップS203で設定した高圧需要家の負荷情報の有効電力分Phcとから高圧需要家の負荷情報の皮相電力分Whcを算出し、式(13)により、これらの結果から高圧需要家の負荷力率PFhcを算出して初期値とする。
Figure 0004831479
また、以降の収束計算のために、力率誤差の上限値PFerror_limit[%]と、収束計算が発散若しくは収束しにくいときに計算を打ち切るための計算回数の上限値(設定値)を設定する(S206)。力率誤差の上限値PFerror_limitとしては、例えば、次式(14)のような値が設定される。また、この収束計算で利用する負荷力率誤差PFerrorには十分大きな値が初期設定される。
Figure 0004831479
このようにして設定された値を用いて高圧需要家の負荷力率誤差PFerrorの収束処理を行う。まず、負荷力率誤差PFerrorが設定値である力率誤差の上限値PFerror_limit以下であるか、または、計算回数が所定の上限以上であるかを判断し(S207)、条件を満たす場合は系統解析処理S21を終了し、次の処理に移る。一方、条件を満たさない場合には、以上の計算で求めた各種係数を用いて、負荷情報の更新を行う(S208)。具体的には、次式(15)によりノードNiの高圧需要家の負荷情報(有効電力分Phc_poqasおよび無効電力分Qhc_poqas)を、次式(16)によりノードNiの低圧需要家の負荷情報(有効電力分Plc_poqasおよび無効電力分Qlc_poqas)をそれぞれ求め、次式(17)により両者の和をノードNiにおける需要家のノード負荷(有効電力分Ppoqasおよび無効電力分Qpoqas)として設定する。
Figure 0004831479
各ノードの負荷情報を式(17)の値に更新したら、系統(送り出し)電圧Vsを基準とした回路計算(潮流計算)処理を行い(S209)、全てのノードNiの電圧を求め、この結果から、系統(送り出し)電流Is、全てのブランチBjの電圧降下ΔV(j)、および、全てのブランチBjの通過電流I(j)を求める。ここで、ブランチBjの電圧降下ΔV(j)とは、送り出し側に位置するノードNiにおける電圧に対して、このブランチBjで降下する電圧のことをいうものとする。なお、この回路計算処理S209で実行する潮流計算は、一般に知られた方法を適用することができるため、詳細な説明は省略する。
次に、回路計算処理S209実施後の系統負荷電力を算出する(S210)。具体的には、次式(18)により、系統電圧Vsと回路計算処理S209で算出された系統電流Isとを用いて系統負荷電力の有効電力分Presultと無効電力分Qresultを算出し、次式(19)により、これらの値から系統負荷の皮相電力分Wresultを算出して、系統負荷力率の計算値PFresultを算出する。同様に、次式(20)に示すように、ブランチBjの電圧降下ΔV(j)とブランチBjの通過電流I(j)とから、ブランチ毎のブランチ損失電力の有効電力分Ploss(j)と無効電力分Qloss(j)とを算出し、全てのブランチの値の総和により、ブランチ損失電力の有効電力分Plossと無効電力分Qlossとを算出する。
Figure 0004831479
次に、高圧需要家の負荷力率の更新処理を実行する(S211)。具体的には、回路計算の結果から算出された系統負荷電力の有効電力分Presultを用いて、次式(21)により、目標値としての系統(送り出し)負荷電力の無効電力分Qreferenceを更新し、式(22)により、高圧需要家の負荷情報の無効電力分の更新値Qhc′を算出し、さらに、式(23)により、この高圧需要家の負荷情報の無効電力分の更新値Qhc′から高圧需要家の負荷情報の皮相電力分Whcを求めて、高圧需要家の負荷力率PFhcを算出して更新する。
Figure 0004831479
そして、収束条件の更新処理を実行し(S212)、次式(24)により、力率誤差PFerrorを算出し、ステップS207に戻って、力率誤差PFerrorが収束するまで、若しくは、計算回数が設定値を超えるまで以上の処理を繰り返し行う。
Figure 0004831479
なお、上述のステップS204において、高圧需要家の負荷情報の有効電力分Phcの値が0以下であるとき、すなわち、今回解析しようとしている配電系統に高圧需要家が設置されていないと判断されたときは、目標値としての系統負荷力率PFreferenceを調整することができないため、上述のステップS208と同様の負荷設備情報の更新(S213)、および、上述のステップS209で説明した回路計算処理と同様の処理を実行し(S214)を実行し、ステップS210と同様の系統負荷電力の算出およびブランチ損失電力の算出処理を実行し(S215)、系統解析処理S21を終了し、次の処理に移る。
以上に説明した系統解析処理S21(図5参照)が終了すると、次に、ノードNi毎の電圧降下ΔV(i)の算出処理を実行する(S22)。具体的には、次式(25)に示すように、上述の系統解析処理S21で算出された送り出し側の電圧である系統電圧Vsとそれぞれのノード電圧V(i)とから、求めることができる。
Figure 0004831479
また、次に、ブランチBj毎にブランチ通過電流(送り出し側の系統電流Isに対する割合)の算出処理を実行する(S23)。ブランチBjのブランチ通過電流Iration(j)は次式(26)により算出される。
Figure 0004831479
(主線路、分岐線の設定処理S30)
以上の処理により、配電系統を構成するノードNi毎の電圧降下値ΔV(i)とブランチBjを流れるブランチ通過電流(割合)Iratio(j)が求まると、次に、後述する電圧管理縮約等のために、配電系統を主線路と分岐線に分ける処理を行う。具体的には、図8に示すように、主線路の設定処理S31と分岐線の設定処理S38とから構成される。主線路の設定処理S31は、設備データから自動開閉器を抽出し、配電用変電所が設置されているノード(すなわち、送り出し側)からこの自動開閉器が設置されているノードまでの区間(ブランチ)を主線路に設定する処理S32、設備データからSVRを抽出し、送り出し側のノードからこのSVRが設置されているノードまでの区間(ブランチ)を主線路に設定する処理S33、上述の処理で求められたブランチ通過電流(割合)Iratio(j)のうち、所定の割合以上のブランチBjを主線路に設定する処理S34、ステップS10で設定した条件を有する高圧需要家(例えば、ユーザが設定した指定契約容量以上の高圧需要家)を抽出し、この高圧需要家が設置されているノードまでの区間(ブランチ)を主線路に設定する処理S35、地中線と架空線との境界となるノードまでの区間を主線路に設定する処理S36、および、ステップS10(図4参照)でユーザが指定したノードまでを主線路に設定する処理S37から構成される。
また、分岐線の設定処理S38は、上述の主線路の設定処理S31で主線路に設定されなかったブランチBjを分岐線と設定する。すなわち、主線路から分岐する一連の分岐線群を分岐線グループとして定義する。なお、この分岐線の設定処理S38においては、この分岐線グループの中で、分岐点から末端までの電圧降下の合計値が最大となるノードNを含む分岐線を第1分岐線、それ以外の分岐線を第2分岐線と定義する。
それでは、実際の事例を示してこの主線路、分岐線の設定処理S30における処理について図9を用いて説明する。この図9は、配電用変電所から延び、34個のノードNiから構成される配電系統を示している。なお、図9において、ノード上に付された数字はそのノードNiのノード番号を示し、ブランチBjについては、図示しないが、両端に接続されたノード(例えば、ノードNpとNqに接続されているとすると)の番号p,qを用いて、j=p,q、すなわち、Bp,qと表現する。また、この配電系統には、ノードN5とN6との間に自動開閉器が設置され、ノードN12とN13との間に手動開閉器が設置され、ノードN21とN22との間にSVRが設置され、ノードN28とN29との間に容量が80kVAの高圧需要家1が設置され、ノードN31とN32との間に容量が40kVAの高圧需要家2が設置されている。また、ブランチ上に矢印を付して表示した%の値は、ブランチ通過電流(割合)の大きさを示している。さらに、以降の説明においては、主線路に設定されたブランチを実線で示し、その他のブランチ(すなわち、分岐線に設定されたブランチ)を点線で示すこととする。
まず、主線路の設定処理S31であるが、ステップS32において、自動開閉器が設置されているノードが抽出される。この場合、ブランチB5,6に自動開閉器が設置されているため、図10に示すように、配電用変電所から、ノードN3で分岐してノードN6まで延びる区間が主線路として設定される。次に、ステップS33において、SVRが設置されているノードが抽出される。この場合、ブランチB21,22にSVRが設置されているため、図11に示すように、配電用変電所から、ノードN1で分岐してノードN22まで延びる区間が主線路として設定される。また、ステップS34において、通過電流が送り出し電流(系統電流)の所定の割合以上の区間、例えば、通過電流が系統電流の30%以上の区間を主線路と設定するように構成されているとすると、図12に示すように、ノードN19で分岐して、更に分岐するノードN26までの区間が主線路として設定される。さらに、ステップ35において、50kVA以上の高圧需要家が設置されているノードまでを主線路と設定するように構成されていると、図13に示すように、ノードN26から高圧需要家1が設置されているノードN29までが主線路として設定される。なお、ステップS36,S37については例示しないが、同様な処理により指定されたノードまでが主線路として設定される。
以上のようにして主線路が設定されると、ステップS38により、残りのブランチが分岐線として設定される。すなわち、図14に示すように、ノードN6〜N8の区間、ノードN3〜N10〜N15およびN10〜N17までの区間、ノードN22〜N24までの区間、並びに、ノードN26〜N34までの区間が分岐線(分岐線グループ)として設定される。なお、ノードN10を含む分岐線グループにおいて、ノードN15における主線路からの電圧降下Vdを2%とし、ノードN17における主線路からの電圧降下Vdを1.5%とすると、ノードN3〜N10〜N15の分岐線が第1分岐線と設定され、ノードN10〜N17までの分岐線が第2分岐線と設定される。他の分岐線は、その分岐線グループの中で分岐していなため、全て第1分岐線として設定される。
(単純縮約処理S40)
以上のように主線路と分岐線とが設定されると、ステップS40(図4参照)では、これらの配電線に対して単純縮約処理が実行される。この単純縮約処理S40は、主線路、分岐線の区別無く、機械的に適用可能な方法により縮約を行うものであり、基本的に、需要家契約容量や配電線(インピーダンス)等の絶対量を変化させない処理(このような処理を「集約」と呼ぶ)が行われる。具体的には、図15に示すように、ブランチの集約処理S41とダミーノード/ダミーブランチの集約処理S42とから構成される。
ブランチの集約処理S41は、分岐が無く線種だけが異なるノードを有する区間を1ブランチに集約する処理である。例えば、図16(a)に示すように、ノードN1,N2,N3を接続する2本のブランチB1およびB2から構成される区間を集約する場合を考える。この区間において、ブランチB1は線種がAL240で亘長が50mの配電線に低圧負荷が50kVA接続されている。また、ブランチB2は、線種がAL120で亘長が100mの配電線に低圧負荷が20kVAが接続されている。この場合、ノードN2には分岐が無いため、図16(b)に示すように、ノードN1とN3を繋ぐブランチB1+2と、ノートN1に繋がる負荷L1とノードN3に繋がる負荷L2に集約される。このとき、ブランチB1+2は、ブランチB1とブランチB2とを接続したインピーダンスを維持するような属性値となり、また、負荷は合計したものを左右のノードN1,N3に等分して振り分けられる(50+20/2=35kVA)。
ところで、ブランチの集約処理S41において、集約しようとする区間のブランチの亘長の和とその区間に接続されている負荷の和との積が1000[m]×1000[kVA](=106[m・kVA])以上となると、集約後の配電系統モデルを用いた電圧解析誤差を無視できなくなる。そのため、このブランチの集約処理S41では、送り出し側に近いノードから集約をスタートし、上記亘長の和と負荷の和の積が1000[m]×1000[kVA]以上となるノードの一つ前のノードまでを上記方法で集約し、そこから再度このブランチの集約処理S41を実行するように構成されている。具体的には、図17(a)に示すように、10個のノードから構成され、ノードN7で分岐している配電線(分岐線のグループ)がある場合、上記ブランチの集約処理S41によれば、ノードN1〜N7の間のブランチが集約可能である。しかし、ノードN1〜N5までは、亘長の和と負荷の和との積が1000[m]×1000[kVA]より小さくなるが、ノードN6を加えると超えてしまう。この場合、図17(b)に示すように、ノードN1〜N5までのブランチを集約し、さらにノードN5〜N7までのブランチを集約する。
一方、このような配電系統においては、地中機器(設備)等の設備データにダミーノード、ダミーブランチを用いて管理している場合がある。通常、ダミーノード、ダミーブランチは配電線インピーダンス等が設備データファイル2に設定されておらず、系統解析上は影響がないため、集約することができる。そのため、ダミーノード/ダミーブランチの集約処理S42では、ブランチの属性情報の線種および亘長等のインピーダンス情報が設定されていないダミーブランチやこれに接続されているダミーノードを集約するように構成されている。なお、ダミーノードに隣接するダミーブランチの負荷は、ダミーノードの負荷として集約される。
具体的には、図18(a)に示すように、ノードN1とノードN3との間に、3つのダミーノードN2-1,N2-2,N2-3があり、ノードN2-1とN2-2との間のダミーブランチに低圧負荷が100kVAあり、ノードN2-2とN2-3との間のダミーブランチに低圧負荷が接続されていない場合に当てはめると、左右のダミーブランチとダミーノードN2-1,N2-3を集約し、残ったダミーノードN2-2にダミーブランチの負荷(低圧100VA+0VA)を接続する。なお、ダミーノード、ダミーブランチの集約対象となる設備としては、供給用配電箱、供給用電気室、地上用開閉器、地上用変圧器等がある。
また、低圧変換時の電圧解析への影響を考慮し、柱上変圧器のタップが異なる区間の集約は行わない。なお、この単純縮約処理S40において、上述の系統情報の認識および例外設定処理S10(図4参照)で設定した縮約の対象から除外するブランチ(若しくはノード)に対して、集約処理の対象から除外するように構成することも可能である。これにより、集約による過度の設備情報の精度の低下を回避することができる。
(電圧管理縮約処理S50)
上述の単純縮約では、その縮約アルゴリズムから、系統縮約に限界があり、系統条件によっては、十分な縮約効果が得られない場合がある。そのため、本実施例においては、より高機能な縮約方法として電圧管理縮約処理S50が実行される。この電圧管理縮約は、分岐線の電圧降下が十分小さく、電圧管理上、必ずしも重要でない分岐線を省略することにより、さらなる系統縮約を行うものである。この電圧管理縮約処理S50は、図19に示すように、3つのステップ(ルール1処理S51、ルール2処理S52、および、ルール3処理S53)から構成される。ここで、ルール1処理S51は、電圧降下が十分小さく電圧管理上問題ないと考えられる分岐線を縮約する処理である。また、ルール2処理S52は、各分岐線グループの中で電圧降下が最大の分岐線を残し、それ以外の分岐線を縮約する処理である。最後に、ルール3処理S53は、ルール1および2処理により縮約された分岐線に対して、再度上述の単純縮約処理を行うものである。
以下、具体例を示して、ルール1〜3処理S51〜S53について説明する。まず、電圧管理縮約処理S50の対象として、図20に示すように42個のノードを有する配電系統を用いて説明する。この図20において、ノードの上に付された数字はそのノードNiのノード番号iを示す。また、説明においては、ブランチは、左右に繋がるノード番号p,qを用いてBp,q(すなわち、j=p,q)として表示する。なお、実線で描かれたブランチは主線路を示し、点線で示されたブランチは第1分岐線を示し、一点鎖線で示されたブランチは第2分岐線を示す。また、ノードから延びる矢印(例えばノードN23から延びる矢印)はそのノードに接続された負荷を示し、数字は負荷の大きさを示す。さらに、Vdはそのノードにおける主線路からの電圧降下[%]を示し、Vd′はそのノードにおける第1分岐線からの電圧降下[%]を示し、以降の説明においては必要に応じて図に表示する。
ルール1処理S51は、主線路から分岐線の末端のノードまでの電圧降下Vdが所定の割合未満の分岐線を省略して縮約する第1番目の処理と、第1分岐線と第2分岐線とから構成される分岐線グループにおいて、第1分岐線から第2分岐線も末端のノードまでの電圧降下Vd′が所定の割合未満の第2分岐線を省略して縮約する第2番目の処理とから構成される。まず、第1番目の処理であるが、閾値を0.1[%]とすると、図20において、ノードN24の主線路からの電圧降下Vdは0.05[%]であるためこの分岐線(ノードN13〜N24)は省略される。また、ノードN18からノードN22まで延びる第1分岐線の末端のノードN22の電圧降下Vdも、ノードN20から分岐して、ノードN41まで延びる第2分岐線とノードN40から分岐してノードN42までの延びる第2分岐線の末端のノードN41,N42の電圧降下Vdもいずれも主線路に対して0.05[%]であるため、この分岐線グループも省略される。結果として、図21の系統構成となる。このとき、ノードN24の負荷(20kVA)は、ノードN13に接続され、ノードN22,N41,N42の負荷(合計60kVA)は、ノードN18に接続される。
また、第2番目の処理であるが、閾値を0.1[%]とすると、図21において、ノードN15から分岐する分岐線グループのうち、ノードN36の第1分岐線からの電圧降下Vd′は0.05[%]であるため、このノードを含む第2分岐線は省略される。また、ノードN8から延びる分岐線グループのうち、ノードN38およびN39の第1分岐線からの電圧降下Vd′も、いずれも0.05[%]であるため、これらのノードを含む第2分岐線も省略される。結果として、図22の系統構成となる。このとき、ノードN36の負荷(20kVA)は、ノードN34に接続され、ノードN38およびN39の負荷(合計40kVA)はノードN10に接続される。
ルール2処理S52は、各分岐線グループ(主線路から分岐する一連の分岐線群)の中で電圧降下が最大となるノードを含む分岐線(すなわち、第1分岐線)を残し、それ以外の分岐線(すなわち、第2分岐線)を省略して縮約する処理である。図22において、分岐線グループは、ノードN3から分岐する分岐線グループG1、ノードN5から分岐する分岐線グループG2、ノードN8から分岐する分岐線グループG3、および、ノードN15から分岐する分岐線グループG4から構成される。これらの分岐線グループのうち、分岐グループG2の第1分岐線の末端のノードN27の主線路からの電圧降下Vdは0.6[%]であるのに対し、第2分岐線の末端のノードN29,N30の電圧降下Vdは0.4[%]であるため、第2分岐線として省略される。また、分岐グループG4の第1分岐線の末端のノードN33の主線路からの電圧降下Vdは0.6[%]であるのに対し、第2分岐線の末端のノードN35の電圧降下Vdは0.4[%]であるため、第2分岐線として省略される。結果として、図23の系統構成となる。このとき、ノードN29,N30の負荷(合計40kVA)はノードN25に接続され、ノードN34,N35に接続されていた負荷(合計40kVA)はノードN31に接続される。
ルール3処理S53は、以上のルール1,2処理S51,S52の結果、分岐がなく線種のみが異なる分岐区間を、単純縮約処理S40で説明したブランチ縮約処理により再度集約するものである(詳細な説明は省略する)。なお、このルール3処理S53においても、集約対象となるブランチの亘長の和と負荷の和の積が1000[m]×1000[kVA]より小さくなるように処理される。このとき、以上の処理によりノードに割り振られている負荷のうち、集約されるノードに接続されている負荷は、ブランチに接続されている負荷と同様に、集約後の両端のノードに均等に割り振られる。
以上説明したように、単純縮約処理S40で実施した集約は主線路、分岐線の区別無く縮約することができるが、需要家契約容量および配電線(インピーダンス)の絶対量を変化させない縮約であり、縮約効果は余り高くない。一方、電圧管理縮約処理S50で実施した縮約は、配電線(インピーダンス)の絶対量の変化を許容するため、上述の集約(単純縮約)に比較して縮約効果が高い。なお、ルール1処理S51では、電圧解析精度の維持を優先し、実際的な電圧管理(電圧降下管理)において影響が小さいと考えられる配電線(分岐線)を縮約し、ルール2処理S52では、縮約効果を優先し、電圧降下が最大の配電線(分岐線)を残し、その他の配電線(分岐線)を縮約している。そのため、ルール2処理S52はルール1処理S51に比べて、縮約効果は大きくなる。
(最終負荷の決定処理S60)
最後に、縮約された配電系統に対して系統解析を行い、負荷の最終決定が行われる。この最終負荷の決定処理S60は、図24に示すように、負荷展開のための系統解析を行うものであり、需要家負荷電力、高圧需要家負荷力率を調整し、ブランチ損失電力を考慮して、系統(送り出し)負荷電力、および、力率が設定値となるように繰り返し計算を行うように構成されている。それでは、この最終負荷の決定処理S60について説明する。
系統条件設定処理S20で実行した系統解析は送り出し側の系統電圧と系統負荷力率のみを用いたが、ここでは、初期設定において系統負荷電流も用いる。まず、第1の解析条件として、ユーザは、目標値としての系統(送り出し)電圧Vreference[kVrms]、目標値としての系統(送り出し)電流Ireference[Arms]、目標値としての系統(送り出し)負荷力率PFreference、および、低圧需要家の負荷力率PFlcを設定する(S600)。例えば、これらの値は次式(27)のように設定される。そして、これらの設定値から次式(28)により目標値としての系統(送り出し)負荷電力Wreference[kVA]を算出する。なお、以降の説明において、上述の系統条件設定処理S20で示した変数と同一のものについての説明は省略する。
Figure 0004831479
次に第2の解析条件として、高圧需要家の負荷換算係数KP_hcと低圧需要家の負荷換算係数KW_lcを設定する(S601)。例えば、これらの値は以下の式(29)のように設定される。
Figure 0004831479
また、第3の解析条件として、設備データファイル2から読み込んだ系統データを用いて、次式(30)および(31)により高圧需要家の負荷設備情報Phc_eを設定し、次式(32)および(33)により低圧需要家の負荷設備情報Wlc_eを設定する(S602)。なお、上述のように縮約処理によりノードおよびブランチが省略されるときに、そのブランチ等に接続されていた負荷は、そのブランチの両端に繋がるノードに均等に分散されているため、それらのデータ(Phc_e_bn,Wlc_e_bn)も用いられる。
Figure 0004831479
さらに、第4の解析条件として、次式(34)および(35)に示すように、高圧需要家の負荷情報の有効電力分Phcと、低圧需要家の負荷情報の有効電力分Plcおよび無効電力分Qlcとが設定されるとともに、以降の計算で用いるブランチ損失電力の有効電力分Plossおよび無効電力分Qlossの初期化が次式(36)に示すように行われる(S603)。
Figure 0004831479
以上のような条件設定が行われると、目標値としての系統電力Wreference(若しくは、目標値としての系統電流Ireference)が正であるか否か、すなわち、上述の条件設定が正しく行われているかが判断される(S604)。目標値としての系統電力Wreference(若しくは、目標値としての系統電流Ireference)が正であると判断されると、次式(37)により、皮相電力に対する需要家の負荷電力係数Kwの初期化を行う(S605)。
Figure 0004831479
次に、高圧需要家の負荷情報の有効電力分Phcの値が正であるか否か、すなわち、今回解析しようとしている配電系統に高圧需要家が設置されているか否かを判断する(S606)。高圧需要家が設置されていると判断されるときは、上述の系統条件設定処理S20と同様に、回路計算(潮流計算)を行うとともに、送り出し側の系統負荷力率PFreferenceを高圧需要家の負荷力率に割り振る処理を行う。但し、ここでは、需要家負荷電力Wreferenceについても収束計算の対象とする。
まず、次式(38)により、高圧需要家の負荷力率PFhcの初期化を行う(S607)。また、以降の収束計算のために、次式(39)に示すように、電力誤差の上限値Werror_limit[%]と力率誤差の上限値PFerror_limit[%]とを設定するとともに、計算回数の上限値(設定値)を設定する(S608)。なお、この収束計算で利用する系統電力誤差Werrorと系統力率誤差PFerrorには十分大きな値が設定される。
Figure 0004831479
このようにして設定された値を用いて高圧需要家の電力誤差Werrorと高圧需要家の負荷力率誤差PFerrorの収束処理を行う。まず、電力誤差Werrorが設定値である電力誤差の上限値Werror_limit以下であり、かつ、負荷力率誤差PFerrorが設定値である力率誤差の上限値PFerror_limit以下であるか、もしくは、計算回数が所定の上限以上であるかを判断し(S609)、条件を満たす場合は最終負荷の決定処理S60を終了する。一方、条件を満たさない場合には、以上の計算で求めた各種係数を用いて、負荷設備情報の更新を行う(S610)。具体的には、次式(40)によりノードNiの高圧需要家の負荷情報(有効電力分Phc_poqasおよび無効電力分Qhc_poqas)を、次式(41)によりノードNiの低圧需要家の負荷情報(有効電力分Plc_poqasおよび無効電力分Qlc_poqas)をそれぞれ求め、次式(42)により両者の和をノードNiにおける需要家のノード負荷(有効電力分Ppoqasおよび無効電力分Qpoqas)として設定する。
Figure 0004831479
各ノードの負荷を式(42)の値に更新したら、系統(送り出し)電圧Vsを基準とした回路計算(潮流計算)処理を行い(S611)、全てのノードNiの電圧を求め、この結果から、系統(送り出し)電流Is、全てのBjの電圧降下ΔV(j)、および、全てのブランチBjの通過電流I(j)を求める。なお、この回路計算処理S611で実行する潮流計算も、一般に知られた方法を適用することができる。
次に、系統電圧Vsと、回路計算処理S611で算出された系統電流Isとを用いて、次式(43)により系統負荷電力の皮相電力分Wresultと系統負荷力率PFresultを求め、また、式(44)によりブランチ損失電力Ploss,Qlossを算出する(S612)。
Figure 0004831479
次に、需要家の負荷電力係数の更新処理を実行する(S613)。具体的には、次式(45)により高圧需要家の系統負荷電力の無効電力分Qhcを算出し、式(43)で求めた系統負荷電力の皮相電力分Wresultを用いて、次式(46)により需要家の系統負荷電力係数の皮相電力分の更新値Kw′を算出する。
Figure 0004831479
また、次式(47)により、高圧需要家の負荷力率の更新処理を実行し(S614)、高圧需要家の負荷力率PFhcを算出して更新する。
Figure 0004831479
そして、収束条件の更新処理により、次式(48)を用いて系統電力誤差Werrorを算出し、また、次式(49)を用いて力率誤差PFerrorを算出し(S615)、ステップS609に戻って、以上の処理を系統電力誤差Werrorまたは力率誤差PFerrorが収束するまで、若しくは、計算回数が設定値を超えるまで繰り返される。
Figure 0004831479
なお、上述のステップS606において、高圧需要家の負荷情報の有効電力分Phcの値が0以下であるとき、すなわち、今回解析しようとしている配電系統に高圧需要家が設置されていないと判断されたときは、系統負荷力率の目標値PFreferenceを調整することができない。そのため、このような場合は、以下に示すように、系統電力誤差Werrorの収束処理を実行する。
まず、上記処理と同様に、電力誤差Werrorが設定値である電力誤差の上限値Werror_limit以下であるか、もしくは、計算回数が所定の上限以上であるかを判断し(S616)、条件を満たす場合は最終負荷の決定処理S60を終了する。一方、条件を満たさない場合には、以上の結果を用いてステップS610と同様の負荷設備情報の更新(S617)、および、ステップS611と同様の系統(送り出し)電圧Vsを基準とした回路計算(潮流計算)処理(S618)を行い、全てのノードNiの電圧を求め、この結果から、系統(送り出し)電流Is、全てのブランチBjの電圧降下ΔV(j)、および、全てのブランチBjの通過電流I(j)を求める。そして、式(43),(44)により、系統負荷電力の皮相電力分Wresultとブランチ損失電力Ploss,Qlossとを算出し(S619)、式(45),(46)により、需要家の系統負荷電力係数の皮相電力分の更新値Kw′を算出する(S620)。最後に、収束条件の更新処理により、式(48)を用いて系統電力誤差Werrorを算出し、ステップS616に戻って、以上の処理を系統電力誤差Werrorが収束するまで、若しくは、計算回数が設定値を超えるまで繰り返される。
また、上述のステップS604で、目標値としての系統電力Wreference(若しくは、目標値としての系統電流Ireference)が正でない、すなわち、正しく条件設定が行われていないと判断されたときは、上述のステップS610と同様の負荷設備情報の更新(S622)、および、ステップS611と同様の系統(送り出し)電圧Vsを基準とした回路計算処理(S623)を実行し、ステップS612と同様の系統負荷電力の算出およびブランチ損失電力の算出処理を実行し(S624)、最終負荷の決定処理S60を終了する。
以上のように、本実施例に係る配電系統の縮約モデル作成方法は、電圧解析精度を維持した状態で縮約するように構成されているが、以下に、その効果について検討する。まず、縮約前の配電系統の電圧解析結果をV[kVrms]とし、縮約後の配電系統の電圧解析結果をV′[kVrms]とし、基準電圧をVbase(=6.6[kVrms])として、電圧解析精度(誤差)Ve[%]を次式(50)で定義する。
Figure 0004831479
表1は、本実施例に係る縮約処理を実施した場合の電圧解析精度を示すものであり、上段は、縮約前と単純縮約および電圧管理縮約を行ったときのブランチ数を示し、中段は重負荷時の電圧解析精度を示し、下段は軽負荷時の電圧解析精度を示す。なお、送り出し電流は、この表1の負荷条件に示し、送り出し力率は、重負荷時は95[%]遅れ力率とし、軽負荷時は50[%]進み力率として計算した。このように、電圧管理縮約まで実行すると、ブランチ数を縮約前の30%以下にすることができ、また、電圧解析精度も0.115%未満とすることができるので、実際的な電圧管理において、十分良好な電圧解析精度を維持して配電系統の縮約を行うことができる。
Figure 0004831479
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、例えば、次のような変形例が考えられる。第1の変形例として、上記実施形態では、系統情報の認識および例外設定処理S10において、地中線と架空線との境界となるノードを集約対象から外すことにより、過度の設備情報の低下を回避している(例えば、設備情報の認識補助)が、さらに、縮約後の配電系統モデルにおいて主線路を構成するノードの位置が、実際に設定されている地図上の位置関係と近くなるように表示する構成とすることで、縮約後の配電系統モデルの視認性を向上させることもできる。
第2の変形例として、上記実施形態では、配電系統の設備データとして、分岐点、開閉器が設定されている点、および、配電線の線種が変わる点をノードとし、このノードで区切られる区間をブランチとして管理しているが、電柱をノードとし、電柱間を結ぶ電線をブランチとして管理することもできる。なお、この場合、負荷設備の情報および開閉器等の配電設備の情報は、ノードの属性情報として管理される。
第3の変形例として、上記実施形態では、主線路の設定処理S31において、設備データから自動開閉器を抽出し、配電用変電所が設置されているノード(すなわち、送り出し側)からこの自動開閉器が設置されているノードまでの区間(ブランチ)を主線路に設定しているが、自動開閉器に替わり区分開閉器、連系用開閉器を用いるようにすることもできる。
また、第4の変形例として、上記実施形態では、単純縮約のブランチの集約処理S41および電圧管理縮約のルール3処理S53において、ブランチの線種・太さに係わらず、集約しようとする区間のブランチの亘長の和とその区間に接続されている負荷の和との積が106[m・kVA]以上とならないように集約しているが、ブランチの線種、太さ、亘長(すなわち、集約しようとする区間のインピーダンスの和)を考慮するようにしてもよい。
本発明に係る縮約モデル作成システムの構成を示すブロック図である。 配電系統モデルにおけるノードとブランチの構成を示す説明図である。 設備データの管理方法を示すデータ構造図であって、(a)はノード管理テーブルの構成を示し、(b)はブランチ管理テーブルの構成を示し、(c)はネットワーク接続情報の構成を示す。 本発明に係る縮約モデル作成方法の全体の処理の流れを示すフローチャートである。 系統条件設定処理の流れを示すフローチャートである。 系統解析処理の流れを示すフローチャートである。 上記系統解析処理における、ブランチに接続された負荷の利用方法を示す説明図である。 主線路、分岐線の設定処理の流れを示すフローチャートである。 主線路、分岐線の設定処理を説明するための配電系統モデルの構成を示す説明図である。 上記説明図において、自動開閉器のある区間を主線路と設定したときの状態を示す図である。 上記説明図において、SVRのある区間を主線路と設定したときの状態を示す図である。 上記説明図において、通過電流が送り出し電流に対して所定の割合以上の区間を主線路として設定したときの状態を示す図である。 上記説明図において、所定の契約容量を有する高圧需要家のある区間を主線路としたときの状態を示す図である。 上記説明図における分岐線の状態を示す図である。 単純縮約処理の流れを示すフローチャートである。 単純縮約処理におけるブランチ集約の方法を示す説明図であり、(a)は集約前を示し、(b)は集約後を示す。 ブランチ集約における亘長と容量との積による制約を示す説明図であり、(a)は集約前を示し、(b)は集約後を示す。 単純縮約処理におけるダミーノード/ダミーブランチ集約の方法を示す説明図であり、(a)は集約前を示し、(b)は集約後を示す。 電圧管理縮約処理の流れを示すフローチャートである。 電圧管理縮約処理を説明するための配電系統モデルの構成を示す説明図である。 上記説明図において、第1のルールの第1番目の処理を適用したときの状態を示す図である。 上記説明図において、第1のルールの第2番目の処理を適用したときの状態を示す図である。 上記説明図において、第2のルールを適用したときの状態を示す図である。 最終負荷の決定処理の流れを示すフローチャートである。
符号の説明
1 縮約モデル作成システム
2 設備データファイル(設備データ管理手段)
3 縮約処理部(縮約手段)
S20 系統条件設定処理
S30 主線路、分岐線の設定処理
S40 単純縮約処理
S50 電圧管理縮約処理

Claims (3)

  1. 配電線の種類が変わる点である複数のノードと、前記複数のノードで区切られたそれぞれの区間である複数のブランチとから構成される配電系統モデルを縮約して縮約モデルを作成する配電系統の縮約モデル作成方法であって、
    前記配電系統モデルに基づいて回路計算を行って前記複数のノードそれぞれの電圧降下の値を算出する電圧降下算出ステップと、
    配電用変電所が設置されている前記ノードから所定の配電設備が設置されている前記ノードまでの前記ブランチを主線路として設定する主線路設定ステップと、
    前記主線路に設定されなかった前記ブランチを分岐線路として設定するとともに、それら分岐線路の中で分岐点を有していない線路を第1分岐線路と設定し、分岐点を有している分岐線路では、前記主線路からの電圧降下の値が最大となる末端の前記ノードを含む線路を第1分岐線路、それ以外の線路を第2分岐線路と設定する分岐線路設定ステップと、
    末端の前記ノードの前記主線路からの電圧降下の値が所定の閾値未満の前記分岐線路を削除し、削除された前記分岐線路の負荷電力を当該分岐線路が接続されていた前記ノードに設定する第1線路縮約ステップと、
    前記第2分岐線路を削除し、削除された前記第2分岐線路の負荷電力を当該第2分岐線路が接続されていた前記ノードに設定する第2線路縮約ステップとを有することを特徴とする配電系統の縮約モデル作成方法。
  2. 前記主線路および前記分岐線路の分岐がない区間において、当該区間の長さの合計値と当該区間の負荷電力の合計値との積が所定値以上とならないように、当該区間における複数のブランチを一つのブランチに集約し、当該区間における負荷電力の合計値を等分した値を両端の前記ノードにそれぞれ設定する線路集約ステップを有することを特徴とする請求項1に記載の縮約モデル作成方法。
  3. 配電系統の設備データを管理する設備データ管理手段と、
    前記設備データ管理手段から前記設備データを読み出して配電系統モデルを認識し、前記配電系統モデルを請求項1または2に記載の配電系統の縮約モデル作成方法により縮約して縮約モデルを作成する縮約手段とを有することを特徴とする縮約モデル作成システム。
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