JP4831337B2 - ボルテックス・ジェネレーター - Google Patents

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Description

本発明は、ボルテックス・ジェネレーター、特にフラップ等の可動翼の舵角が大きい場合は可動翼の上面を流れる気流の剥離を好適に抑制し、他方フラップ等の可動翼の舵角が小さい場合は固定翼および可動翼の上面を流れる気流に対し抵抗とならない簡素な機構によって構成されたボルテックス・ジェネレーターに関するものである。
例えば航空機のフラップ上面を流れる気流がフラップ上面から剥離すると、フラップ効果が低減され、空気抵抗の増大、揚力の減少および揚抗比の悪化を招来する。このような剥離を抑制する剥離抑制装置としてボルテックス・ジェネレーターが広く知られている。ボルテックス・ジェネレーターとは、気流中に置かれ縦渦を発生させ、翼の境界層を流れる気流に対し運動量を与え剥離を抑制する、いわゆる渦発生器である。これにより、剥離点をより下流側に移動させることができる反面、巡航時のようなフラップの操舵がない場合は、ボルテックス・ジェネレーターは気流に対して抵抗となる。つまり、ボルテックス・ジェネレーターは離着陸時のような高迎角飛行時または高揚力装置の一種であるフラップを操舵した場合には有効であるが、巡航時のような流れの剥離を伴わない飛行状態では流れに対して抵抗となり空力性能において、非常に重要である抗力を増大させてしまうデメリットがある(例えば、非特許文献1を参照。)。
ところで、流れの剥離を伴わない飛行時(巡航時)のボルテックス・ジェネレーターによる抵抗増大のデメリットをなくすための装置(アイデア)はいくつか知られている。一例を挙げれば、軸方向に対し移動可能なボルテックス・ジェネレーター(長軸物)を流れに対し垂直に配置し、センサによって流れの剥離が検知されると、駆動手段によってボルテックス・ジェネレーターが駆動され気流に対して垂直に突出して縦渦を発生させる。この縦渦が翼の境界層近傍を流れる気流に対し運動量を供給して流れの剥離が抑制されるようにした流れの剥離制御装置が知られている(例えば特許文献1を参照。)。この装置では、ボルテックス・ジェネレーターが駆動されない場合は、ボルテックス・ジェネレーターは翼の表面から突出することはなく、翼の境界層を流れる気流に対し抵抗とはならないが、翼の境界層の流れを検知するセンサは常に翼の外表面から突出しており、翼の境界層を流れる気流に対し抵抗となっている。また、この装置はボルテックス・ジェネレーターを駆動させる機構や駆動させるエネルギーを必要とするため、航空機の重量を増大させ、性能を低下させる。従って、この装置は、流れの剥離を伴わない飛行時には、上記デメリットの量を減少させる装置であり、上記デメリットの量を完全になくす装置ではない。
また、流れの剥離を伴わない巡航時にはボルテックス・ジェネレーターを主翼の中へ収め上記デメリットをなくす方法もいくつか知られている。一例を挙げれば、操縦面(control surface)が操舵されると、ヒンジラインに関し操縦面と反対側に延びたエクステンションアームが、係合しているスライディングスタッドを駆動してその先端部に取り付けられたボルテックス・ジェネレーターを気流に対し垂直に突出するように構成されたボルテックス・ジェネレーターが知られている(例えば、特許文献2を参照。)。しかし、この装置は機構的に複雑であり、ボルテックス・ジェネレーターにより得られる空力性能向上のメリットより、機構の複雑化による重量増大などのデメリットが大きいと考えられる。
特開平5−16892号公報 米国特許第4039161号明細書 R.H.Barnard and D.R.Philpott,"Aircraft Flight 2nd edition pp77-78, Longman Scientific & Technica1"
上述した通り、航空機のフラップのように物体表面がヒンジラインから急激に折れ曲がる場合、フラップの上面を流れる気流はそのヒンジラインの近傍でフラップの上面から剥離する。この剥離現象を抑制する従来のボルテックス・ジェネレーターは巡航時の航空機のフラップのように、主翼の上面とフラップの上面とが滑らかに接続する場合にはこのボルテックス・ジェネレーターの突出は空気抵抗の増大を招くようになる。そのため、ボルテックス・ジェネレーターが必要とされない巡航時の場合、ボルテックス・ジェネレーターをフラップの内部に収めることにより抵抗増大を避ける技術が存在する。
しかし、ボルテックス・ジェネレーターをフラップの内部に収める技術は、その機構が複雑であることから制御機構による重量増加を招き、ボルテックス・ジェネレーターの効果を打ち消すという問題がある。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、上記従来技術の問題点に鑑みなされたものであって、フラップ等の可動翼の舵角が大きい場合は可動翼の上面を流れる気流の剥離を好適に抑制し、他方フラップ等の可動翼の舵角が小さい場合は固定翼および可動翼の上面を流れる気流に対し抵抗とならない簡素な機構によって構成されたボルテックス・ジェネレーターを提供することにある。
前記目的を達成するための請求項1に記載のボルテックス・ジェネレーターは、固定翼と接合する可動翼の可動翼側接合部において、頂部が該可動翼を操舵するヒンジラインから突出して前記固定翼に重複する三角形の突起部によって鋸歯形成され、且つ前記ヒンジラインが前記鋸歯を横切って配設され、前記可動翼の操舵角に応じて前記可動翼側接合部を成す前記三角形の突起部が起き上がり前記固定翼の外表面から突出して、該固定翼の境界層近傍を流れる気流が該突起部に衝突するように構成されていることを特徴とする。
上記ボルテックス・ジェネレーターでは、上記構成とすることにより、航空機の離着陸時のように可動翼が操舵される場合は、ヒンジラインの作用によって可動翼が下方へ折れ曲がると、可動翼の可動翼側接合部を成す鋸歯状の突起部が起き上がり、鋸歯状の突起部が固定翼の外表面から突出し固定翼の上面を流れる気流に当たり、その結果、デルタ翼形状で発生する前縁剥離渦と同等の縦渦を発生させ、その縦渦が運動量の小さい可動翼のヒンジライン近傍を流れる気流に運動量を供給することにより、可動翼の上面を流れる気流の剥離の発生を好適に抑制する。一方、巡航時のように可動翼が操舵されない場合は、可動翼側接合部の鋸歯状は固定翼の上面に接合して、固定翼の上面を流れる気流に対して抵抗とならなくなる。それに加えて、本ボルテックス・ジェネレーターは固定翼と対向する可動翼の可動翼側接合部を鋸歯状に形成し、且つヒンジラインが鋸歯状を横切って配設した極めた簡素な機構によって構成されているため、従来のボルテックス・ジェネレーターに見られた不使用時にこれらを翼の内部に格納する格納機構が不要となり、従来のボルテックス・ジェネレーターよりも軽量となる。
また、可動翼の操舵角の大きさにより固定翼の外表面から突出する突起部の高さが変化するため、剥離の発生する確率が高い場合にはボルテックス・ジェネレーターとしての効果が大きく、逆に剥離の発生する確率が小さい場合にはボルテックス・ジェネレーターとしての効果が小さくなるように構成されている。
請求項2に記載のボルテックス・ジェネレーターでは、前記可動翼と接合する固定翼側接合部と、前記可動翼側接合部とが前記三角形の突起部による鋸歯状に形成された一対の段差無し併せ部を成し、且つ前記可動翼を操舵するヒンジラインが前記併せ部を横切って配設され、前記可動翼の操舵角に応じて前記併せ部を成す前記三角形の突起部が起き上がり前記固定翼の外表面から突出して、該固定翼の境界層近傍を流れる気流が該突起部に衝突するように構成されていることとした。
上記ボルテックス・ジェネレーターでは、上記構成とすることにより、請求項1に記載のボルテックス・ジェネレーターと同様に、可動翼が操舵される離着陸時には、可動翼の上面を流れる気流の剥離の発生を好適に抑制し、可動翼が操舵されない巡航時には、可動翼側接合部と固定翼側接合部とが段差なく滑らかに接合し、その結果、その接合部は固定翼および可動翼の上面を流れる気流に対して抵抗とならなくなり、これにより空気抵抗の増大が好適に抑制されることになる。
請求項3に記載のボルテックス・ジェネレーターでは、前記三角形の頂角をθとするとき、20°≦θ≦50°となるように構成されていることとした。
上記ボルテックス・ジェネレーターでは、上記構成とすることにより、突起部に関する前縁後退角(=(π−θ)/2)が大きくなり、その結果、デルタ翼形状で発生する前縁剥離渦と同等の縦渦が好適に発生するようになる。
本発明のボルテックス・ジェネレーターによれば、固定翼と接合する可動翼側接合部が鋸歯状に形成され、且つヒンジラインが鋸歯状を横切って配設されているため、可動翼が操舵される場合は、可動翼側接合部の鋸歯状の突起部が固定翼の外表面から突出して、固定翼の上面を流れる気流がその突起部に当たり、その結果縦渦が発生し、その縦渦は可動翼のヒンジライン近傍を流れる気流に運動量を与え、可動翼のヒンジラインでの気流の剥離の発生を好適に抑制する。他方、可動翼が操舵されない場合には、可動翼側接合部は固定翼の上面に接合し、鋸歯状の突起部は倒れ固定翼の外表面から突出しなくなるため、固定翼および可動翼の上面を流れる気流に対し抵抗とならなくなる。これにより可動翼の非操舵時の空気抵抗の増大が好適に抑制されることになる。
特に可動翼と接合する固定翼の固定翼側接合部と、可動翼側接合部とが鋸歯状に形成された一対の段差無し併せ部を成し且つヒンジラインがその併せ部を横切って配設されている場合は、可動翼が操舵されないときに、固定翼と可動翼との接合部は段差なく滑らかに接合し、固定翼および可動翼の境界層近傍を流れる気流に対して抵抗にならなくなり、これにより可動翼の非操舵時の空気抵抗の増大が一層好適に抑制されることになる。
また、本発明のボルテックス・ジェネレーターは、固定翼と接合する可動翼側接合部を鋸歯状に形成し、且つヒンジラインが鋸歯状を横切るように配設した極めて簡素な機構で構成されている。そのため、従来のボルテックス・ジェネレーターに見られた不使用時にこれらを翼の内部に格納する格納機構が不要となり、従来のボルテックス・ジェネレーターよりも軽量となる。
また、可動翼の操舵角の大きさにより固定翼の外表面から突出する突起部の高さが変化するため、剥離の発生する確率が高い場合にはボルテックス・ジェネレーターとしての効果が大きく、逆に剥離の発生する確率が小さい場合にはボルテックス・ジェネレーターとしての効果が小さくなるように構成されている。
以下、図に示す実施の形態により本発明をさらに詳細に説明する。
図1は、実施例1に係るボルテックス・ジェネレーター100を後縁フラップ20に適用した一例を示す説明図である。なお、図1の(a)はボルテックス・ジェネレーター100が適用された実機の斜視図であり、同(b)は後縁フラップ20の操舵が成されない巡航時のボルテックス・ジェネレーター100を示し、同(c)は後縁フラップ20の操舵が成される離着陸時のボルテックス・ジェネレーター100を示している。
このボルテックス・ジェネレーター100は、後述するように、後縁フラップ20の操舵が成されない場合には、固定翼としての主翼10と、可動翼としての後縁フラップ20との接合部が一対の段差無しの鋸歯接合部30を成し、更に後縁フラップ20を下方に折り曲げるヒンジライン40が、例えば後縁フラップ20の側から見て鋸歯の谷部を横切って配設されて成り、後縁フラップ20がヒンジライン40を中心として折り曲がると、後縁フラップ側の鋸歯の突起部が主翼の外表面から突出するように構成されている。
図1の(b)に示すように、後縁フラップ20が操舵されない巡航時においては、主翼10と後縁フラップ20の鋸歯接合部30は段差なく滑らかに接合している。これにより、主翼10および後縁フラップ20の境界層近傍を流れる気流Fは表面に付着しながら流れるため、ボルテックス・ジェネレーター100における空気抵抗の増大が起きなくなる。
一方、図1の(c)に示すように、後縁フラップ20が操舵される例えば離着陸時においては、ヒンジライン40を回転中心として、後縁フラップ20が下方へ折れて、その結果、可動翼側接合部としての後縁フラップ側鋸歯部32が起き上がり、主翼10の外表面に対して突出するようになる。これにより、主翼10の境界層近傍を流れる気流Fがその突起部に衝突して前縁剥離渦が発生するようになる。この前縁剥離渦は後縁フラップ20のヒンジライン40近傍を流れる気流Fに運動量を与え、その結果後縁フラップ20の境界層近傍を流れる気流Fの剥離の発生が好適に抑制されることになる。従って、後縁フラップ20の機能が損なわれることはなくなる。
図2は、主翼10と後縁フラップ20との鋸歯接合部30を示す三面図である。なお、図2の(a)は上面図を示し、同(b)は正面図を示し、同(c)は側面図を示している。
図2の(a)に示すように、主翼10と後縁フラップ20との、いわゆるギザギザの鋸歯接合部30は、固定翼側接合部としての主翼側鋸歯部31と、可動翼側接合部としての後縁フラップ側鋸歯部32との一対の段差無し併せ部になっている。ヒンジライン40は、後縁フラップ側鋸歯部の谷部32aに沿って配設されている。
一般に、ヒンジライン40は、主翼側鋸歯部の谷部31aと後縁フラップ側鋸歯部の谷部32aとの間に配設されるのが望ましいが、後縁フラップ側鋸歯部の谷部32aより下流側に配設されていても良い。また、後縁フラップ側鋸歯部32の前縁後退角Λは、65°〜80°にあることが望ましい。
図2の(b)に示すように、後縁フラップ20が操舵されると、後縁フラップ側鋸歯部32が起き上がり、主翼の外表面10sから突出するようになり、主翼の境界層近傍を流れる気流が後縁フラップ側鋸歯部32にあたり前縁剥離渦を発生させる。これにより、後縁フラップ20のヒンジライン40の近傍を流れる気流に運動量を供給し後縁フラップ20の上面を流れる気流の剥離が好適に抑制される。
また、図2の(c)に示すように、後縁フラップ20の操舵角に応じて、後縁フラップ側鋸歯部32が主翼の外表面10sから突出する高さが変化する。後縁フラップ20が操舵されない場合は、主翼10と後縁フラップ20は段差無く接合して後縁フラップ側鋸歯部32は主翼の外表面10sから突出しなくなり、主翼10および後縁フラップ20の境界層近傍を流れる気流に対して抵抗とならなくなる。
図3は、前縁フラップ50または後縁フラップ20の適用形状例を示す説明図である。
図3の(a)は、後縁フラップ側鋸歯部32の厚さが長手方向に対して一定であるが、同(b)は、後縁フラップ側鋸歯部32の厚さが長手方向に対して拡大する、いわゆるウェッジ形状を成している。また、同(c)は、ボルテックス・ジェネレーター100を前縁フラップ50に適用した形状例を示している。
上記ボルテックス・ジェネレーター100によれば、主翼10と後縁フラップ20との接合部が、いわゆるギザギザの鋸歯接合部30を成しているため、離着陸時のように後縁フラップ20が操舵される場合、主翼10から見ると主翼の外表面10sからギザギザの鋸歯が出っ張り、大きな後退角を持つ翼の特性を利用し、これがボルテックス・ジェネレーターとして好適に機能する。一方、巡航時のように後縁フラップ20が操舵されない場合は、主翼10と後縁フラップ部20との鋸歯接合部30は滑らかに段差なく接合するため、ボルテックス・ジェネレーターとしては機能しなくなるが、主翼10および後縁フラップ20の境界層を流れる気流に対し抵抗とならなくなる。その結果、離着陸時のようにフラップの舵角が大きい場合はフラップ上面を流れる気流の剥離の発生を好適に抑制し、他方巡航時のようにフラップの舵角が小さい場合はフラップ上面の空気抵抗の増大を好適に抑制する。また、本ボルテックス・ジェネレーター100は、主翼10と後縁フラップ20との接合部をギザギザの一対の段差無し鋸歯接合部30で成す極めて簡素な機構によって構成されているため、不使用時にこれらを翼の内部に格納する格納機構が不要となり、従来のボルテックス・ジェネレーターに比べ極めて軽量となる。
図4は、実施例2に係るボルテックス・ジェネレーター200を示す説明図である。なお、図4の(a)は、斜視図であり、同(b)はA矢視図である。
このボルテックス・ジェネレーター200は、三角形状に形成されたVG片60の頂部がヒンジライン40から突出して主翼11に重複するように、VG片60を後縁フラップ21の上面に配設することにより構成されている。
上記実施例1のボルテックス・ジェネレーター100では、主翼10と後縁フラップ20との接合部が主翼側鋸歯部31と後縁フラップ側鋸歯部32とから成る一対の段差なし鋸歯接合部30を成していたが、このボルテックス・ジェネレーター200では、後縁フラップ21の主翼11との接合部において、VG片60によるいわゆるギザギザの鋸歯状が形成されている。従って、ボルテックス・ジェネレーター100と同様に、後縁フラップ21が操舵され、ヒンジライン40を回転中心として、後縁フラップ21が下方へ折れると、VG片60が起き上がり、VG片60の突起部が主翼11の外表面に対して突出するようになる。これにより、主翼11の境界層近傍を流れる気流Fがその突起部に衝突して前縁剥離渦が発生するようになる。この前縁剥離渦は後縁フラップ21のヒンジライン40近傍を流れる気流Fに運動量を与え、その結果後縁フラップ21の境界層近傍を流れる気流Fの剥離の発生が好適に抑制されることになる。他方、後縁フラップ21が操舵されない巡航時においては、VG片60は主翼11の上面に接合し、これにより、主翼11および後縁フラップ21の境界層近傍を流れる気流Fは表面に付着しながら流れるため、ボルテックス・ジェネレーター200における空気抵抗の増大が起きなくなる。
図4の(b)は、離着陸時の後縁フラップ21が下方に折り曲げられた状態を示している。VG片60の頂部(突起部)が、主翼11の上面を流れる気流に当たり、前縁剥離渦を発生させ、その渦によって、後縁フラップ21の上面を流れる気流に運動量が供給され、後縁フラップ21の上面を流れる気流の剥離が好適に抑制されることになる。
航空機の姿勢を制御する操舵面(エルロン、ラダー、エレベーター)においても、後縁フラップヘの適用の場合と同様にサクション面側の流れの剥離を抑制し、操舵面の性能向上、また、抵抗低減により航空機全機の性能を向上させる。操舵してない場合は抵抗を増加させることはない。
船舶の操舵面の前縁をギザギザにする。船が大きく旋回するため操舵面を大きく操舵した場合、操舵面のサクション側での流れの剥離を抑制し、操舵性が向上するとともに、船の抵抗も低減する。
本発明のボルテックス・ジェネレーターは、航空機の翼の前縁フラップや後縁フラップにおける剥離抑制方法だけでなく、ヒンジラインを有し、また剥離を引き起こすような流れにおいて剥離を抑制する方法として適用可能である。例えば、船舶の操舵面、自動車の後部剥離抑制、ロケットや宇宙機における空力操舵面、エンジンやポンプなどの内部流における非作動点における剥離抑制または作動点における抵抗増大を防ぐことに対し好適に適用することが可能である。
実施例1に係るボルテックス・ジェネレーターを後縁フラップに適用した一例を示す説明図である。 主翼と後縁フラップとの鋸歯接合部を示す三面図である。 前縁フラップまたは後縁フラップの適用形状例を示す説明図である。 実施例2に係るボルテックス・ジェネレーターを後縁フラップに適用した一例を示す説明図である。
符号の説明
10 固定翼
20 後縁フラップ
30 鋸歯接合部
40 ヒンジライン
50 前縁フラップ
60 VG片
100,200 ボルテックス・ジェネレーター

Claims (3)

  1. 固定翼と接合する可動翼の可動翼側接合部において、頂部が該可動翼を操舵するヒンジラインから突出して前記固定翼に重複する三角形の突起部によって鋸歯形成され、且つ前記ヒンジラインが前記鋸歯を横切って配設され、前記可動翼の操舵角に応じて前記可動翼側接合部を成す前記三角形の突起部が起き上がり前記固定翼の外表面から突出して、該固定翼の境界層近傍を流れる気流が該突起部に衝突するように構成されていることを特徴とするボルテックス・ジェネレーター。
  2. 前記可動翼と接合する固定翼側接合部と、前記可動翼側接合部とが前記三角形の突起部による鋸歯状に形成された一対の段差無し併せ部を成し、且つ前記可動翼を操舵するヒンジラインが前記併せ部を横切って配設され、前記可動翼の操舵角に応じて前記併せ部を成す前記三角形の突起部が起き上がり前記固定翼の外表面から突出して、該固定翼の境界層近傍を流れる気流が該突起部に衝突するように構成されている請求項1に記載のボルテックス・ジェネレーター。
  3. 前記三角形の頂角をθとするとき、20°≦θ≦50°となるように構成されている請求項1又は2に記載のボルテックス・ジェネレーター。
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