JP4830873B2 - 読み取り装置、情報処理システムおよびプログラム - Google Patents

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本発明は、記録媒体に記録された当該記録媒体上の位置を表す位置情報を読み取る読み取り装置等に関する。
物の表面に2次元座標を設定し、この2次元座標の座標値を読み取り装置で読み取ることにより、この物の表面における読み取り装置の位置を認識する技術がある。例えば、用紙等の記録媒体上に2次元座標の座標値を表す位置情報を印刷し、記録媒体上の部分画像をペン型読み取り装置で読み取り、得られた画像から位置情報を取得してペン型読み取り装置の軌跡を取得する従来技術が知られている(例えば、特許文献1、2参照)。
特許文献1は、次のような技術を開示している。複数のマークを備えた符号化パターンを有する製品であって、マークのそれぞれが少なくとも2つの異なる値のうちの1つを表している。符号化パターンが、また、複数の基準位置を備えており、複数のマークのそれぞれが1つの基準位置に関連付けられている。各マークの値がその基準位置に対するその位置によって決定される。
特許文献2は、次のような技術を開示している。表面に対して配置または移動されたときに配向データを生成するための感知デバイスにおいて、配向データは表面に対する感知デバイスの配向を表し、表面はその上に配置されたコード化データを有し、コード化データは感知デバイスにより感知されるときに配向を示す。前記感知デバイスは、ハウジングと、コード化データの少なくともいくつかを使用して配向データを生成するように構成された配向感知手段と、配向データをコンピュータシステムに伝達するように構成された通信手段とを含む。
特表2003−511761号公報 特表2004−530957号公報
本発明は、物の表面における読み取り装置の位置だけでなく、その物の表面における読み取り装置の向き(角度)を認識する読み取り装置等を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、請求項1に係る発明は、
記録媒体に記録された当該記録媒体上の位置を表す位置情報を読み取る読み取り装置であって、
前記記録媒体から2点の前記位置情報を読み取る読み取り手段と、
前記記録媒体上の前記2点の画像を取得する画像取得手段と、
前記読み取り手段により読み取られた前記位置情報に基づき前記2点の前記記録媒体上の位置関係を抽出する第1の位置関係抽出手段と、
前記画像上の前記2点の位置関係を抽出する第2の位置関係抽出手段と、
前記第1の位置関係抽出手段により抽出された前記2点の前記記録媒体上の位置関係と前記第2の位置関係抽出手段により抽出された前記画像上の前記2点の位置関係を比較することにより、当該第1の位置関係抽出手段により抽出された当該2点のうち1点から他点へと向かう第1の方向と、当該第2の位置関係抽出手段により抽出された当該2点のうち1点から他点へと向かう第2の方向との相対角度を検出する角度検出手段と
を備えることを特徴とする読み取り装置として実現される。
請求項2に係る発明は、
前記画像取得手段は、前記記録媒体上の前記2点を含む範囲の画像を取得し、
前記第2の位置関係抽出手段は、前記画像上における前記2点の位置関係を抽出することを特徴とする。
請求項3に係る発明は、
前記読み取り手段は、第1の座標系に基づく座標値を表す画像パターンが記録された前記記録媒体から前記2点の位置の当該画像パターンを読み取って座標値を取得し、
前記第1の位置関係抽出手段は、前記読み取り手段により取得された座標値に基づき前記2点の位置関係を抽出し、
前記第2の位置関係抽出手段は、前記画像に対して設定された第2の座標系における前記2点の座標値に基づき当該2点の位置関係を抽出することを特徴とする。
請求項4に係る発明は、
前記第1の位置関係抽出手段および前記第2の位置関係抽出手段は、前記2点の位置関係として当該2点を結ぶ線分をそれぞれ定義し、
前記角度検出手段は、前記第1の位置関係抽出手段および前記第2の位置関係抽出手段により定義された2つの前記線分がなす角度を計算することにより、前記相対角度を検出することを特徴とする。
請求項5に係る発明は、
記録媒体に記録された当該記録媒体上の位置を表す位置情報を読み取る読み取り装置であって、
第1の座標系に基づく座標値を表す画像パターンが記録された前記記録媒体から一定領域の画像を取得する画像取得手段と、
前記画像取得手段により取得された画像から前記画像パターンを抽出して複数の座標値を読み取る読み取り手段と、
前記読み取り手段により読み取られた前記複数の座標値に基づいて特定される前記第1の座標系と前記画像に対して設定された第2の座標系とがなす相対角度を検出する角度検出手段と
を備えることを特徴とする読み取り装置として実現される。
請求項6に係る発明は、
前記画像取得手段は、前記記録媒体から2点の座標値を含む範囲の画像を取得し、
前記読み取り手段は、前記2点の座標値を読み取り、
前記角度検出手段は、前記第1の座標系において前記2点を結ぶベクトルと前記第2の座標系において当該2点を結ぶベクトルを生成し、当該2つのベクトル間の相対角度を計算し、計算結果に基づいて当該第1の座標系と当該第2の座標系とがなす相対角度を求めることを特徴とする。
請求項7に係る発明は、
前記読み取り手段は、前記画像から前記2点の各々を中心とする2つの画像領域を切り出し、切り出した2つの当該画像領域に対して、それぞれ中心に位置する前記画像パターンを抽出して座標値を読み取ることを特徴とする。
請求項8に係る発明は、
記録媒体に記録された当該記録媒体上の位置を表す位置情報であって当該位置情報を読み取る読み取り装置により読み取られた当該記録媒体上の2点の位置情報に基づき、当該2点の当該記録媒体上の位置関係を抽出する第1の位置関係抽出手段と、
前記読み取り装置に設けられて前記記録媒体上の前記2点の画像を取得する画像取得手段から取得した当該画像上の当該2点の位置関係を抽出する第2の位置関係抽出手段と、
前記第1の位置関係抽出手段により抽出された前記2点の前記記録媒体上の位置関係と前記第2の位置関係抽出手段により抽出された前記画像上の前記2点の位置関係を比較することにより、当該第1の位置関係抽出手段により抽出された当該2点のうち1点から他点へと向かう第1の方向と、当該第2の位置関係抽出手段により抽出された当該2点のうち1点から他点へと向かう第2の方向との相対角度を検出する角度検出手段と
を備えることを特徴とする情報処理システムとして実現される。
請求項9に係る発明は、
前記第1の位置関係抽出手段および前記第2の位置関係抽出手段は、前記2点の位置関係として当該2点を結ぶ線分をそれぞれ定義し、
前記角度検出手段は、前記第1の位置関係抽出手段および前記第2の位置関係抽出手段により定義された2つの前記線分がなす角度を計算することにより、前記相対角度を検出することを特徴とする。
請求項10に係る発明は、
第1の座標系に基づく座標値を表す画像パターンが記録された記録媒体における一定領域の画像から当該画像パターンにより表される複数の座標値を読み取る読み取り手段と、
前記読み取り手段により読み取られた前記複数の座標値に基づいて特定される前記第1の座標系と前記画像に対して設定された第2の座標系とがなす相対角度を検出する角度検出手段と
を備えることを特徴とする情報処理システム。
請求項11に係る発明は、
前記読み取り手段は、前記画像における2点の位置の座標値を読み取り、
前記角度検出手段は、前記第1の座標系において前記2点を結ぶベクトルと前記第2の座標系において当該2点を結ぶベクトルを生成し、当該2つのベクトル間の相対角度を計算し、計算結果に基づいて当該第1の座標系と当該第2の座標系とがなす相対角度を求めることを特徴とする。
請求項12に係る発明は、
コンピュータを、
記録媒体に記録された当該記録媒体上の位置を表す位置情報であって当該位置情報を読み取る読み取り装置により読み取られた当該記録媒体上の2点の位置情報に基づき、当該2点の当該記録媒体上の位置関係を抽出する第1の位置関係抽出手段と、
前記記録媒体上の前記2点の画像を取得する画像取得手段と、
前記画像上の前記2点の位置関係を抽出する第2の位置関係抽出手段と、
前記第1の位置関係抽出手段により抽出された前記2点の前記記録媒体上の位置関係と前記第2の位置関係抽出手段により抽出された前記画像上の前記2点の位置関係を比較することにより、当該第1の位置関係抽出手段により抽出された当該2点のうち1点から他点へと向かう第1の方向と、当該第2の位置関係抽出手段により抽出された当該2点のうち1点から他点へと向かう第2の方向との相対角度を検出する角度検出手段として
機能させることを特徴とするプログラムとして実現される。
請求項13に係る発明は、
コンピュータを
第1の座標系に基づく座標値を表す画像パターンが記録された記録媒体における一定領域の画像から当該画像パターンにより表される複数の座標値を読み取る読み取り手段と、
前記読み取り手段により読み取られた前記複数の座標値に基づいて特定される前記第1の座標系と前記画像に対して設定された第2の座標系とがなす相対角度を検出する角度検出手段
として機能させることを特徴とするプログラムとして実現される。
請求項1に係る発明によれば、記録媒体に対する読み取り装置の向き(角度)を特定することができる。
請求項2に係る発明によれば、1つの画像上で特定された位置関係に基づいて記録媒体に対する読み取り装置の向き(角度)を特定することができる。
請求項3に係る発明によれば、記録媒体上と画像上にそれぞれ設定された座標系を用いて記録媒体に対する読み取り装置の向き(角度)を特定することができる。
請求項4に係る発明によれば、2点の位置関係を線分がなす角度として計算し、これに基づいて記録媒体に対する読み取り装置の向き(角度)を特定することができる。
請求項5に係る発明によれば、記録媒体上と画像上にそれぞれ設定された座標系がなす相対角度を記録媒体に対する読み取り装置の向き(角度)として検出することができる。
請求項6に係る発明によれば、ベクトルを用いた角度計算により記録媒体に対する読み取り装置の向き(角度)を特定することができる。
請求項7に係る発明によれば、画像の中心に位置するパターン画像から座標値を読み取る読み取り手段を用いて、記録媒体に対する読み取り装置の向き(角度)を特定することができる。
請求項8に係る発明によれば、読み取り装置により取得した情報を用いて、記録媒体に対する読み取り装置の向き(角度)を特定することができる。
請求項9に係る発明によれば、2点の位置関係を線分がなす角度として計算し、これに基づいて記録媒体に対する読み取り装置の向き(角度)を特定することができる。
請求項10に係る発明によれば、読み取り装置により取得した情報を用いて、記録媒体上と画像上にそれぞれ設定された座標系がなす相対角度を記録媒体に対する読み取り装置の向き(角度)として検出することができる。
請求項11に係る発明によれば、ベクトルを用いた角度計算により記録媒体に対する読み取り装置の向き(角度)を特定することができる。
請求項12に係る発明によれば、読み取り装置により取得した情報を用いて、記録媒体に対する読み取り装置の向き(角度)を特定する機能をコンピュータにて実現させることができる。
請求項13に係る発明によれば、読み取り装置により取得した情報を用いて、記録媒体上と画像上にそれぞれ設定された座標系がなす相対角度を記録媒体に対する読み取り装置の向き(角度)として検出する機能をコンピュータにて実現させることができる。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態(以下、実施形態)について詳細に説明する。
本実施形態は、記録媒体上の特定の複数点に関して記録媒体上で表される位置と読み取り装置における読み取り位置とを抽出し、これらの位置関係を比較することで、記録媒体に対する読み取り装置の向き(角度)を検出する。
以下では、まず、本実施形態が適用されるシステムの例として、記録媒体である用紙に2次元座標による位置情報を印刷し、この位置情報を読み取り装置により読み取って、用紙上における読み取り装置の位置を認識するシステムの構成を説明する。その後、本実施形態により実現される、用紙(2次元座標)に対する読み取り装置の角度を検出する手法について説明する。
図1は、本実施形態が適用されるシステムの全体構成例を示す図である。
図1に示すシステムは、記録媒体10と、読み取り装置20と、情報処理装置30とを備えて構成される。図示のシステムにおいて、読み取り装置20は、情報処理装置30にアクセスし、読み取った情報を情報処理装置30へ転送する。読み取り装置20と情報処理装置30との間の情報通信は、有線または無線のいずれによって行っても良い。
図2は、本実施形態で用いられる記録媒体10を示す図である。
記録媒体10は、表面に画像を記録可能な媒体であれば、その材質や形状は問わない。代表的な記録媒体10の例は紙であるが、樹脂製のシートや金属板等であっても良い。また、ある程度なめらかで画像を記録可能な表面を持った物であれば、図1および図2に示すようなシートや板状の形状にも限定されない。
この記録媒体10の表面には、2次元座標(X−Y座標)が設定されている。この2次元座標は、個々の記録媒体10に対して固有に設定された座標系であっても良いし、より広い平面に対して設定された座標系の一部を切り取って記録媒体10の表面に割り当てたものであっても良い。そして、この2次元座標の座標値が符号化され、各座標値の符号を表すパターン画像が、記録媒体10の表面の対応位置に記録されている。したがって、記録媒体10の表面に記録されたパターン画像を検出し、得られたパターンから座標値を表す符号を抽出して復号することにより、記録媒体10の表面におけるパターン画像が検出された位置が特定されることとなる。すなわち、復号された座標値が位置情報として扱われる。
記録媒体10の表面にパターン画像を形成するための画像形成材としては、記録媒体10の材質に応じて適当な材料を任意に用いて良い。代表的な例としては、記録媒体10として紙を用いる場合、画像形成材としてトナーやインクを用いてパターン画像が印刷される。記録媒体10と画像形成材との組み合わせに応じて、画像形成材を記録媒体10の表面に浸透させたり、蒸着や電気的手段、あるいは接着剤を用いて画像形成材を記録媒体10の表面に接着したりすることにより、パターン画像が形成される。
パターン画像の検出は光学的に行われる。したがって、パターン画像を描画するための画像形成材には、特定の波長の光線に対して特性(吸収、透過または反射)を有する材料が用いられる。パターン画像の検出には、本実施形態の技術の用途に応じて、可視光に限らず種々の波長の光が用いられる。例えば、赤外領域の波長の光線を吸収し、可視光領域の波長の光線を吸収しない画像形成材を用いてパターン画像を描画すると、赤外線による検出ではパターン画像が検出されるが、人間の目ではパターン画像が認識できなくなる(または認識し難くなる)。そこで、記録媒体10の表面に、赤外線の吸収がなく人間が視認できる画像形成材を用いて所望の画像やテキスト等を、パターン画像に重ねて形成させても良い。
パターン画像により符号を表す手法としては、従来から種々の手法が存在しており、本実施形態では任意の手法を用いて良い。具体的には例えば、所定の図形や記号で数ビットの情報を表現し、この図形や記号を複数個組み合わせることで符号化された座標値を表す手法がある。図形や記号で情報を表現するには、例えば、サイズの異なる2種類のドットを用いることで1ドット当たり1ビットの情報(ビット値0とビット値1)を表現する方法、相互に異なる傾きを有するバックスラッシュ「\」及びスラッシュ「/」なる記号を用いて1ビットの情報を表現する方法、仮想的な網目を想定してこの網目の交点からX方向またはY方向に一定距離だけずらしてドットを形成し、ずらした方向により2ビットの情報(ビット値00、01、10、11)を表現する方法等、既存の種々の方法が用いられる。
図3は、符号化された位置情報を表すパターン画像の構成例を示す図である。
まず、パターン画像を構成する単位パターンについて説明する。
図3(a)は、単位パターンの一例を示したものである。単位パターンとは、情報埋め込みの最小単位である。図3(a)では、黒塗りで示した領域にドットが配置され、斜線で示した領域にはドットが配置されていないことを示している。すなわち、図3(a)は、ドットを配置可能な9箇所の中から選択した2箇所にドットを配置することで単位パターンを構成した例を示す。9箇所の中から2箇所を選択する組み合わせは36(=)通りなので、この方式によれば36種類の単位パターンを利用できることになる。
次に、このような単位パターンから構成される符号ブロックについて説明する。
図3(b)に、符号ブロックのレイアウトの一例を示す。符号ブロックとは、符号化された1つの座標値(X−Y座標値)を情報として含む(すなわち、1つの位置情報に対応付けられた)単位パターンの組である。ただし同図では、画像ではなく、パターン画像によって置き換えられる直前の符号配列で示している。図3(b)における最小の四角(以下、「単位ブロック」という)に、例えば図3(a)の単位パターンが配置される。図3(b)のレイアウトでは、符号ブロックの左上の1つの単位ブロックに、符号ブロックの基準となる同期符号が配置されている。また、同期符号が配置された単位ブロックの右側の4つの単位ブロックに2次元座標(X−Y座標)のX方向の座標値を表す位置符号が配置され、同期符号が配置された単位ブロックの下側の4つの単位ブロックにY方向の座標値を表す位置符号が配置されている。このようにして、1つの符号ブロックにX−Y座標値が記述される。以下、このパターン画像により記録媒体10の表面に記録されるX−Y座標値を(Px,Py)で表す。なお、図3(b)において、これらの位置符号が配置された単位ブロックに囲まれた16(=4×4)個の単位ブロックには、任意の情報を表す符号を配置して良い。
上記の単位パターン(図3(a))および符号ブロック(図3(b))は例示に過ぎず、図示した構成に限定されないことは言うまでもない。すなわち、図3(a)に示した単位パターンの他に、上述した、サイズの異なる2種類のドットやバックスラッシュ「\」及びスラッシュ「/」等の記号、仮想された網目の交点に対するドットの位置等で情報を表す単位パターンを用いても良い。また、図3(b)の例では25(=5×5)個の単位ブロックを組み合わせて図3(b)に示す符号ブロックを構成したが、16(=4×4)個あるいはその他の個数の単位ブロックで符号ブロックを構成するようにしても良い。さらに、符号ブロックにおける同期符号や位置符号の配置も、図3(b)に示した配置に限るものではなく、位置符号のみあるいは同期符号と位置符号のみで符号ブロックを構成しても良い。
次に、読み取り装置20について説明する。
読み取り装置20は、記録媒体10の表面に形成されたパターン画像を検出して、位置情報を読み取る。また、本実施形態の読み取り装置20は、パターン画像を検出するために取得した記録媒体10の表面の画像に基づいて、記録媒体10の表面に設定された座標系に対する読み取り装置20の向きを識別する。読み取り装置20の向きは、読み取り装置20が取得した画像と記録媒体10の表面の座標系との間の相対角度によって表される。読み取り装置20により取得された位置および角度の情報は、情報処理装置30へ送信される。
図4は、本実施形態における読み取り装置20の構成を示す図である。
図4に示すように、本実施形態の読み取り装置20は、カメラ部21と、位置情報復号部22と、ベクトル抽出部23と、角度検出部24と、送受信部25とを備える。これらの構成のうち、位置情報復号部22、ベクトル抽出部23および角度検出部24は、例えばマイクロプロセッサおよびメモリを搭載した制御回路にて実現される。
カメラ部21は、記録媒体10の表面を撮影して画像を取得するための装置である。パターン画像が赤外線等の特定の波長の光線に対して特性を有する材料で形成されている場合、カメラ部21は、その波長の光を発する発光素子とその波長の光を感知する撮像素子とを用いて構成される。本実施形態のカメラ部21は、記録媒体10の表面における一定の広さの範囲を撮影する。撮影される範囲には、符号ブロックが複数含まれる。
位置情報復号部22は、カメラ部21により撮影された画像から符号ブロックを検出し、検出された符号ブロックから位置情報の単位パターンを抽出し、抽出された単位パターンによって表される符号化されたX−Y座標値(Px,Py)を復号する。このX−Y座標値(Px,Py)が、記録媒体10の表面における読み取り装置20の位置を表す位置情報として扱われる。上述したように、カメラ部21によって撮影される範囲には、複数の符号ブロックが含まれる。そこで、フィルタリング等の処理を行って、例えば撮影された画像の最も中央に近い1つの符号ブロックを選択し、そのX−Y座標値(Px,Py)を読み取り装置20の位置情報とする。
また、本実施形態の位置情報復号部22は、読み取り装置20の向きの検出に用いるため、2つの符号ブロックについて、X−Y座標値(Px,Py)を復号する。カメラ部21により撮影された画像から読み取り装置20の向きの検出に用いるための2つの符号ブロックをどのようにして選択するかについての具体的な手法は後述する。読み取り装置20の位置情報を取得する処理と、読み取り装置20の向きを検出する処理とは独立の処理なので、それぞれの処理で対象となる符号ブロックは通常は異なる。ただし、それぞれの処理で符号ブロックを選択する手法の如何によっては、読み取り装置20の向きの検出に用いられる2つの符号ブロックの一方が、読み取り装置20の位置情報を取得するための符号ブロックと共通となることを妨げない。
ベクトル抽出部23は、カメラ部21により撮影された画像から2点を選択し、その2点間を結ぶベクトル(以下、画像上ベクトルと呼ぶ)を抽出する。本実施形態では、カメラ部21により撮影された画像に対して、記録媒体10の表面に設定された座標系とは別の画像上の座標系が設定される。この画像上の座標系をピクセル座標と呼び、座標値(Ix,Iy)で位置を表す。したがって、2点のピクセル座標をP1(Ix1,Iy1)、P2(Ix2,Iy2)とすれば、画像上ベクトルIVは、(Ix2−Ix1,Iy2−Iy1)で表されることとなる。なお、位置情報復号部22により復号される読み取り装置20の向きの検出に用いるための2つの符号ブロックは、この画像上ベクトルを抽出するための2点に対応する。すなわち、この2点について、ベクトル抽出部23によってピクセル座標が得られ、位置情報復号部22によって記録媒体10の表面上の座標系(以下、この座標系をピクセル座標と区別するために基準座標と呼ぶ)における座標値が得られることとなる。画像上ベクトルを抽出するための2点の選択方法については後述する。
角度検出部24は、ベクトル抽出部23によって得られた画像上ベクトルを用いて、読み取り装置20の向きを検出する。上記のように、画像上ベクトルの始点と終点については、位置情報復号部22により基準座標における座標値(P1(Px1,Py1)およびP2(Px2,Py2))が得られる。したがって、同じ2点を始点と終点とする基準座標上でのベクトル(以下、基準座標ベクトルと呼ぶ)PV=(Px2−Px1,Py2−Py1)が求まる。そこで、この画像上ベクトルIVと基準座標ベクトルPVを比較することにより、ピクセル座標と基準座標との間の相対角度が求まる。ピクセル座標はカメラ部21の撮影画像に設定された座標系であり、記録媒体10の表面に設定された座標系であるから、この2つの座標系がなす相対角度によって、記録媒体10の表面におけるカメラ部21(読み取り装置20)の向きが表されることとなる。2つの座標系(ベクトル)の相対角度の具体的な求め方については後述する。
送受信部25は、情報処理装置30との間でデータ送受信を行うためのインターフェイスである。送受信部25は、情報処理装置30にアクセスし、位置情報復号部22により復号された読み取り装置20の位置情報および角度検出部24により検出された読み取り装置20の向きの情報を送信する。また、後述するように、読み取り装置20が情報処理装置10からデータやコマンドを受信して所定の動作を実行するように構成されている場合は、このデータやコマンドの受信を行う。
次に、情報処理装置30について説明する。
情報処理装置30は、読み取り装置20から読み取り装置20の位置情報および向きの情報を受信し、これらの情報を用いて、本実施形態が適用されるシステムに応じた種々の処理を実行する。この情報処理装置30は、パーソナルコンピュータやワークステーション、その他のコンピュータ装置を用いて実現される。本実施形態が適用される具体的なシステム例および情報処理装置30の機能構成については後述する。
図5は、情報処理装置30を実現するのに好適なコンピュータのハードウェア構成を示す図である。
図5に示すコンピュータ90は、演算手段であるCPU(Central Processing Unit)91と、記憶手段であるメインメモリ92及び磁気ディスク装置(HDD:Hard Disk Drive)93とを備える。ここで、CPU91は、OS(Operating System)やアプリケーション等の各種ソフトウェアを実行し、上述した各機能を実現する。また、メインメモリ92は、各種ソフトウェアやその実行に用いるデータ等を記憶する記憶領域であり、磁気ディスク装置93は、各種ソフトウェアに対する入力データや各種ソフトウェアからの出力データ等を記憶する記憶領域である。また、コンピュータ90は、読み取り装置20との通信を行うための通信I/F94と、ビデオメモリやディスプレイ等からなる表示機構95と、キーボードやマウス等の入力デバイス96とを備える。
次に、本実施形態による読み取り装置20の向き(記録媒体10に対する角度)の検出方法について説明する。
上述したように、本実施形態における読み取り装置20のカメラ部21は、複数の符号ブロックが含まれる一定の範囲を撮影する。そこで、ベクトル抽出部23が、カメラ部21により撮影された画像から2点を選択する。この2点については、画像上のピクセル座標による座標値と記録媒体10の表面に設定された基準座標による座標値とが得られる。そして、これら2つの座標系において、この2点を結ぶベクトルがそれぞれ求まる。
図6はカメラ部21により撮影された画像上の2点を結ぶピクセル座標におけるベクトルを示す図、図7は図6と同じ2点を結ぶ基準座標におけるベクトルを示す図である。
図6に示す例では、2点のピクセル座標はP1(120,90)、P2(200,150)である。したがって、画像上ベクトルは、IV=(80,60)となる。一方、図7を参照すると、同じ2点の基準座標はP1(643,673)、P2(650,688)である。したがって、基準座標ベクトルは、PV=(7,15)となる。
ベクトル抽出部23は、以上のようにして得られた2つのベクトルの内積を計算することにより、2つのベクトルの間の相対角度を求める。具体的には、図6、7に示した例を用いると、

内積X=IV・PV=|IV||PV|cosφ

であり、これからcosφを求めることができる。そして、相対角度φは、

相対角度φ=acos(X)

により求まる(acosはアークコサイン)。
以上の操作では、読み取り装置20のカメラ部21によって撮影された画像上の2点について、ピクセル座標上でこの2点を結ぶベクトルである画像上ベクトルと基準座標上でこの2点を結ぶベクトルである基準座標ベクトルとを求めた。言い換えれば、同一の2点を始点および終点とするベクトルを、相異なる2つの座標系上で表した。したがって、画像上ベクトルと基準座標ベクトルとの間の相対角度φは、ピクセル座標と基準座標とがなす相対角度に対応している(ただし、角度が開く向きは逆になる)。ここで、ピクセル座標はカメラ部21によって得られる画像に設定された座標系であり、基準座標は記録媒体10に設定された座標系であるから、基準座標に対するピクセル座標の角度によって、記録媒体10に対するカメラ部21(読み取り装置20)の向きが特定される。
図8は、記録媒体10に対するカメラ部21の向きを表す図である。
図8において、記録媒体10には基準座標を表す格子が記載されている。また、カメラ部21の代わりにカメラ部21により撮影される画像の範囲を表す領域211が記載されている。この領域211には上述のようにピクセル座標が設定されているが、図示していない。図8の領域211内に記載されたベクトルVは、図6、7に示した画像上ベクトルIVおよび基準座標ベクトルPVであるものとする。すなわち、ベクトルVは、ピクセル座標では画像上ベクトルIVとして表され、基準座標では基準座標ベクトルPVとして表される。
上述した内積を用いた計算により画像上ベクトルIVと基準座標ベクトルPVとの間の相対角度を求めた結果、画像上ベクトルIVが基準座標ベクトルPVに対して右回りに角度φだけずれていたとする。すると、図8に示すように画像上ベクトルIVと基準座標ベクトルPVとが一致するように各座標系が配置されるとき、ピクセル座標(領域211)は基準座標に対して左回りに角度φだけ傾くこととなる。したがって、例えばφ=0のときのカメラ部21の向きを基準として、記録媒体10に対するカメラ部21の向き(すなわち読み取り装置20の向き)が角度φで特定されることとなる。
次に、カメラ部21により撮影された画像から画像上ベクトルIVと基準座標ベクトルPVとの間の相対角度を求める手順を詳細に説明する。
図9は、ベクトルの相対角度を求める手順を示す図である。
まず、図9(a)に示すように、記録媒体10の一定範囲の画像Iがカメラ部21により取得される。そして、図9(b)に示すように、この画像I上で2点a、bが選択される。この画像Iを用いて、点aを始点とし点bを終点とする画像上ベクトルIVと基準座標ベクトルPVとがそれぞれ求められる。
ベクトル抽出部23は、図9(c)に示すように、ピクセル座標における点aの座標値(x1a,y1a)および点bの座標値(x1b,y1b)を求め、図9(d)に示すように、画像上ベクトルIa→bを求める。一方、位置情報復号部22は、図9(e)に示すように、カメラ部21により撮影された画像Iから点a、bを中心とする画像領域211a、211bを切り出す。そして、図9(f)に示すように、各画像領域211a、211bの中心位置のパターン画像を復号して、基準座標における点aの座標値(x2a,y2a)および点bの座標値(x2b,y2b)を求める。ベクトル抽出部23は、位置情報復号部22により復号された基準座標における点a、bの座標値を用いて、図9(g)に示すように、基準座標ベクトルPa→bを求める。
角度検出部24は、ベクトル抽出部23により求められた画像上ベクトルIa→bと基準座標ベクトルPa→bの内積を計算し、図9(h)に示すように、これらのベクトルがなす相対角度φを求める。
上記の手順では、位置情報復号部22がパターン画像を復号するために、カメラ部21により撮影された画像Iから点a、bを中心とする画像領域211a、211bを切り出す処理を行った。これは、位置情報復号部22が、記録媒体10の上での読み取り装置20自身の位置を認識するために、カメラ部21が撮影した画像のうちの特定の位置(例えば中心)にあるパターン画像のみを復号して座標値を得るように構成されることを考慮したものである。このような構成の読み取り装置20であっても、上述のように、画像中の所望の点を中心とする領域を切り出して位置情報復号部22で処理することで、その点に位置するパターン画像を復号して座標値を得ることができる。これに対し、位置情報復号部22がカメラ部21により撮影された画像Iの任意の位置からパターン画像を抽出する機能を持つ場合には、上記のように画像領域211a、211bを切り出すことなく、点a、bの基準座標の座標値を直接求めることができる。
画像上ベクトルと基準座標ベクトルとの相対角度を計算する場合、ベクトルの長さをできるだけ長くとる方が、精度良く角度を検出できる。カメラ部21により撮影され取得される画像が図6〜8に示したように矩形である場合は、ベクトルが画像の対角線方向に一致するように2点を選択することで、ベクトルの長さが最長となる。ただし、上記のようにカメラ部21により撮影された画像から選択された2点を中心とする画像領域を切り出す場合、切り出す画像領域の面積が大きいと、それだけ2点間の距離(ベクトルの長さ)が短くなってしまう。位置情報復号部22が確実にパターン画像を検出し基準座標の座標値を復号できる範囲で、できるだけ小さい面積の画像領域を切り出すことにより、抽出可能なベクトルの長さがより長くなる。
また、カメラ部21により撮影される範囲が広ければ、それだけ長いベクトルを抽出することができる。一方、カメラ部21により撮影される範囲が広いと、画像自体の情報量が多くなるため、読み取り装置20の位置や角度を検出するために必要となるパターン画像以外の無駄な情報が増え、不必要に処理が重くなってしまう。したがって、角度検出に要求される精度と位置情報復号部22等の処理能力とを勘案してカメラ部21による取得画像のサイズが決まることとなる。
以上説明したように、本実施形態では、読み取り装置20における読み取り位置を特定するために、カメラ部21により取得された記録媒体10の画像にピクセル座標を設定し、特定した点のピクセル座標における座標値を求めた。しかし、記録媒体10に対する読み取り装置20の向きを特定するためには、同じ2点について記録媒体10上の位置関係と読み取り装置20における読み取り位置の位置関係とを比較できれば良い。したがって、読み取り装置20における読み取り位置の特定方法は、上述した画像上のピクセル座標に限定するものではない。
例えば、読み取り装置20の2カ所にカメラ部21を設け、各カメラ部21の読み取り装置20における位置関係を定義しておく。そして、各カメラ部21で記録媒体10を撮影し、得られた画像からパターン画像を抽出して基準座標の座標値を復号し、予め定義された各カメラ部21の位置関係と比較するようにしても良い。この場合、2つのカメラ部21の距離を長くとることにより、1つの画面から2点を選択する場合に比べて非常に高い精度の角度検出を行うことができる。ただしこの場合、各カメラ部21の位置関係が変化しない(読み取り装置20が大きく変形しない)ことと、各カメラ部21が同時に記録媒体10を撮影すること(または各カメラ部21による画像の撮影時における記録媒体10に対する読み取り装置20の位置や向きが変わらないこと)が保証されることが必要である。また、カメラ部21を2つ設けるために、1つの画面から2点を選択する場合に比べて読み取り装置20が大型化する。
次に、本実施形態の応用例を説明する。
図10は、本実施形態を応用した手持ち式のプリンタの概要を示す図、図11は、図10のプリンタの機能構成を示す図である。
図10、11に示すプリンタ200は、図4に示した本実施形態の読み取り装置20に発光部26と発光部26の発光を制御する発光制御部27とを備えて構成される。また、この応用例を実施する場合、記録媒体10の表面一面に、特定の波長の光に反応して発色する画像形成材を塗布しておく。
発光部26は、図10に示すように、発光手段である複数個の発光素子261を配列したアレイとして構成される。発光素子261のアレイは、図示のように1列の配列であっても良いし、マトリクス状の配列であっても良い。発光部26を構成する発光素子261としては、例えばLED(Light Emitting Diode)を用いることができる。この発光素子261は、記録媒体10に塗布されている画像形成材を発色させる波長の光を発光する。
発光制御部27は、位置情報復号部22、ベクトル抽出部23、角度検出部24等と同様に、例えばマイクロプロセッサおよびメモリを搭載した制御回路にて実現される。この発光制御部27は、発光部26を構成する各発光素子261の発光を個別に制御する。また、発光制御部27は、個々の発光素子261とカメラ部21との位置関係の情報を持っている。したがって、位置情報復号部22から記録媒体10上でのカメラ部21の位置を示す情報を取得し、角度検出部24から記録媒体10に対するカメラ部21の向き(角度)を表す情報を取得すれば、これらの情報に基づいて記録媒体10上での各発光素子261の位置を特定することができる。
このプリンタ200を用いて記録媒体10にテキストや画像を出力する場合、まず、出力対象であるテキストや画像の電子マッピング情報が情報処理装置30からプリンタ200へ送られる。プリンタ200では、送受信部25が電子マッピング情報を受信し、発光制御部27へ送る。また、位置情報復号部22により復号されたカメラ部21の位置情報および角度検出部24により算出されたカメラ部21の向きの情報が、発光制御部27に送られる。
発光制御部27は、位置情報復号部22および角度検出部24から取得した位置情報および向きの情報に基づいて、発光部26を構成する各発光素子261の記録媒体10上での位置を求める。そして、発光制御部27は、情報処理装置30から取得した電子マッピング情報にしたがって、画像を形成すべき位置にある発光素子261を発光させる。これにより、記録媒体10の表面のうち、発光した発光素子261の光が照射された部分のみが発色し、電子マッピング情報に基づく画像が記録媒体10の表面に形成されることとなる。
本実施形態の他の応用例としては、ダイヤルのような回転型のオブジェクトの実現がある。
本実施形態によれば、読み取り装置20の記録媒体10に対する向きを特定できる。そのため、記録媒体10上での読み取り装置20の位置を変えずに、記録媒体10に対する読み取り装置20の向きを連続的に変化させれば、これによる角度の連続的な変化を記録媒体10に対する読み取り装置20の回転動作として認識することができる。これを利用し、次のようにしてダイヤルのような回転型のオブジェクトを実現することができる。
まず、情報処理装置30により保持される電子マッピング情報において、記録媒体10上の特定位置にダイヤルのような回転するオブジェクトを設定しておく。特定位置には、視認できる画像形成材を用いてダイヤル等の画像を形成しておいても良い。オブジェクトには、回転量や回転速度に応じてボリュームやレベル表示を動的に変化させるような属性を持たせる。そして、情報処理装置30が、このオブジェクトの上で行われた読み取り装置20の回転動作を、オブジェクトを回転させる動作として受け付け、電子マッピング情報またはその出力にオブジェクトの属性に応じた変化を与える。
以上のように本実施形態では、記録媒体10として用紙を用い、読み取り装置20として人が手に持って記録媒体10上を移動させるような携帯型のデバイスを想定して説明した。しかし、本実施形態は、位置情報が記録された種々の形態の記録媒体と、この記録媒体から位置情報を読み取る種々の形態の読み取り装置に対して適用することができる。例えば、床や道路を記録媒体10として基準座標を設定し、この記録媒体10の上を通る移動体に読み取り装置20を設置しておけば、移動体の位置および向きに応じて個別の情報やサービスを移動体または読み取り装置20に対して提供することが可能である。
本実施形態が適用されるシステムの全体構成を示す図である。 本実施形態で用いられる記録媒体を示す図である。 符号化された位置情報を表すパターン画像の構成例を示す図である。 本実施形態における読み取り装置の構成を示す図である。 本実施形態の情報処理装置を実現するのに好適なコンピュータのハードウェア構成を示す図である。 本実施形態のカメラ部により撮影された画像上の2点を結ぶピクセル座標におけるベクトルを示す図である。 図6と同じ2点を結ぶ基準座標におけるベクトルを示す図である。 記録媒体に対するカメラ部の向きを表す図である。 本実施形態におけるベクトルの相対角度を求める手順を示す図である。 本実施形態を応用した手持ち式のプリンタの概要を示す図である。 図10のプリンタの機能構成を示す図である。
符号の説明
10…記録媒体、20…読み取り装置、21…カメラ部、22…位置情報復号部、23…ベクトル抽出部、24…角度検出部、25…送受信部、26…発光部、27…発光制御部、30…情報処理装置、261…発光素子

Claims (13)

  1. 記録媒体に記録された当該記録媒体上の位置を表す位置情報を読み取る読み取り装置であって、
    前記記録媒体から2点の前記位置情報を読み取る読み取り手段と、
    前記記録媒体上の前記2点の画像を取得する画像取得手段と、
    前記読み取り手段により読み取られた前記位置情報に基づき前記2点の前記記録媒体上の位置関係を抽出する第1の位置関係抽出手段と、
    前記画像上の前記2点の位置関係を抽出する第2の位置関係抽出手段と、
    前記第1の位置関係抽出手段により抽出された前記2点の前記記録媒体上の位置関係と前記第2の位置関係抽出手段により抽出された前記画像上の前記2点の位置関係を比較することにより、当該第1の位置関係抽出手段により抽出された当該2点のうち1点から他点へと向かう第1の方向と、当該第2の位置関係抽出手段により抽出された当該2点のうち1点から他点へと向かう第2の方向との相対角度を検出する角度検出手段と
    を備えることを特徴とする読み取り装置。
  2. 前記画像取得手段は、前記記録媒体上の前記2点を含む範囲の画像を取得し、
    前記第2の位置関係抽出手段は、前記画像上における前記2点の位置関係を抽出することを特徴とする請求項1に記載の読み取り装置。
  3. 前記読み取り手段は、第1の座標系に基づく座標値を表す画像パターンが記録された前記記録媒体から前記2点の位置の当該画像パターンを読み取って座標値を取得し、
    前記第1の位置関係抽出手段は、前記読み取り手段により取得された座標値に基づき前記2点の位置関係を抽出し、
    前記第2の位置関係抽出手段は、前記画像に対して設定された第2の座標系における前記2点の座標値に基づき当該2点の位置関係を抽出することを特徴とする請求項2に記載の読み取り装置。
  4. 前記第1の位置関係抽出手段および前記第2の位置関係抽出手段は、前記2点の位置関係として当該2点を結ぶ線分をそれぞれ定義し、
    前記角度検出手段は、前記第1の位置関係抽出手段および前記第2の位置関係抽出手段により定義された2つの前記線分がなす角度を計算することにより、前記相対角度を検出することを特徴とする請求項1に記載の読み取り装置。
  5. 記録媒体に記録された当該記録媒体上の位置を表す位置情報を読み取る読み取り装置であって、
    第1の座標系に基づく座標値を表す画像パターンが記録された前記記録媒体から一定領域の画像を取得する画像取得手段と、
    前記画像取得手段により取得された画像から前記画像パターンを抽出して複数の座標値を読み取る読み取り手段と、
    前記読み取り手段により読み取られた前記複数の座標値に基づいて特定される前記第1の座標系と前記画像に対して設定された第2の座標系とがなす相対角度を検出する角度検出手段と
    を備えることを特徴とする読み取り装置。
  6. 前記画像取得手段は、前記記録媒体から2点の座標値を含む範囲の画像を取得し、
    前記読み取り手段は、前記2点の座標値を読み取り、
    前記角度検出手段は、前記第1の座標系において前記2点を結ぶベクトルと前記第2の座標系において当該2点を結ぶベクトルを生成し、当該2つのベクトル間の相対角度を計算し、計算結果に基づいて当該第1の座標系と当該第2の座標系とがなす相対角度を求めることを特徴とする請求項5に記載の読み取り装置。
  7. 前記読み取り手段は、前記画像から前記2点の各々を中心とする2つの画像領域を切り出し、切り出した2つの当該画像領域に対して、それぞれ中心に位置する前記画像パターンを抽出して座標値を読み取ることを特徴とする請求項6に記載の読み取り装置。
  8. 記録媒体に記録された当該記録媒体上の位置を表す位置情報であって当該位置情報を読み取る読み取り装置により読み取られた当該記録媒体上の2点の位置情報に基づき、当該2点の当該記録媒体上の位置関係を抽出する第1の位置関係抽出手段と、
    前記読み取り装置に設けられて前記記録媒体上の前記2点の画像を取得する画像取得手段から取得した当該画像上の当該2点の位置関係を抽出する第2の位置関係抽出手段と、
    前記第1の位置関係抽出手段により抽出された前記2点の前記記録媒体上の位置関係と前記第2の位置関係抽出手段により抽出された前記画像上の前記2点の位置関係を比較することにより、当該第1の位置関係抽出手段により抽出された当該2点のうち1点から他点へと向かう第1の方向と、当該第2の位置関係抽出手段により抽出された当該2点のうち1点から他点へと向かう第2の方向との相対角度を検出する角度検出手段と
    を備えることを特徴とする情報処理システム。
  9. 前記第1の位置関係抽出手段および前記第2の位置関係抽出手段は、前記2点の位置関係として当該2点を結ぶ線分をそれぞれ定義し、
    前記角度検出手段は、前記第1の位置関係抽出手段および前記第2の位置関係抽出手段により定義された2つの前記線分がなす角度を計算することにより、前記相対角度を検出することを特徴とする請求項8に記載の情報処理システム。
  10. 第1の座標系に基づく座標値を表す画像パターンが記録された記録媒体における一定領域の画像から当該画像パターンにより表される複数の座標値を読み取る読み取り手段と、
    前記読み取り手段により読み取られた前記複数の座標値に基づいて特定される前記第1の座標系と前記画像に対して設定された第2の座標系とがなす相対角度を検出する角度検出手段と
    を備えることを特徴とする情報処理システム。
  11. 前記読み取り手段は、前記画像における2点の位置の座標値を読み取り、
    前記角度検出手段は、前記第1の座標系において前記2点を結ぶベクトルと前記第2の座標系において当該2点を結ぶベクトルを生成し、当該2つのベクトル間の相対角度を計算し、計算結果に基づいて当該第1の座標系と当該第2の座標系とがなす相対角度を求めることを特徴とする請求項10に記載の情報処理システム。
  12. コンピュータを、
    記録媒体に記録された当該記録媒体上の位置を表す位置情報であって当該位置情報を読み取る読み取り装置により読み取られた当該記録媒体上の2点の位置情報に基づき、当該2点の当該記録媒体上の位置関係を抽出する第1の位置関係抽出手段と、
    前記記録媒体上の前記2点の画像を取得する画像取得手段と、
    前記画像上の前記2点の位置関係を抽出する第2の位置関係抽出手段と、
    前記第1の位置関係抽出手段により抽出された前記2点の前記記録媒体上の位置関係と前記第2の位置関係抽出手段により抽出された前記画像上の前記2点の位置関係を比較することにより、当該第1の位置関係抽出手段により抽出された当該2点のうち1点から他点へと向かう第1の方向と、当該第2の位置関係抽出手段により抽出された当該2点のうち1点から他点へと向かう第2の方向との相対角度を検出する角度検出手段として
    機能させることを特徴とするプログラム。
  13. コンピュータを
    第1の座標系に基づく座標値を表す画像パターンが記録された記録媒体における一定領域の画像から当該画像パターンにより表される複数の座標値を読み取る読み取り手段と、
    前記読み取り手段により読み取られた前記複数の座標値に基づいて特定される前記第1の座標系と前記画像に対して設定された第2の座標系とがなす相対角度を検出する角度検出手段
    として機能させることを特徴とするプログラム。
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