JP4825814B2 - 腹足類害虫用毒餌組成物および腹足類害虫用駆除具 - Google Patents
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Description
(1)水性塗料を基剤とし、該基剤に、腹足類害虫を誘引するための誘引剤、腹足類害虫用駆除薬剤およびε−ポリリジンが混合されてなる、ことを特徴とする腹足類害虫用毒餌組成物。
(2)前記水性塗料は、アクリル・シリコン樹脂エマルジョンからなる、(1)記載の腹足類害虫用毒餌組成物。
(3)支持体に固着させて腹足類害虫の駆除に用いられる、(1)または(2)記載の腹足類害虫用毒餌組成物。
(4)支持体に(1)〜(3)のいずれかに記載の腹足類害虫用毒餌組成物が固着されている、ことを特徴とする腹足類害虫用駆除具。
(5)前記支持体は、土壌へ差し込むための差込部または土壌を入れた容器に固定するための固定部を有する、(4)記載の腹足類害虫用駆除具。
(6)前記支持体は、固着された腹足類害虫用毒餌組成物と土壌とを所定の距離だけ離間させて設置するための間隔形成手段を備えている、(4)または(5)記載の腹足類害虫用駆除具。
基剤としての水性塗料の配合量は、適宜設定すればよいが、通常、組成物中、20〜90質量%であることが好ましい。
前記誘引剤としては、腹足類害虫を誘引しうるものであれば、特に制限されないが、例えば、ビール酵母、蛹粉、酒かす、オキアミパウダー、卵黄、キャベツパウダー、キャロットパウダー、チキンエキスパウダー、シーズニングオイル、ストロベリーパウダー、ピーチパウダー、マッシュルームエキス、魚粉、牛(豚)肉粉等が挙げられる。誘引剤は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。
誘引剤の配合量は、適宜設定すればよいが、通常、組成物中、10〜50質量%であることが好ましい。
腹足類害虫駆除薬剤の配合量は、適宜設定すればよいが、通常、組成物中、1〜10質量%であることが好ましい。
ε−ポリリジンの配合量は、適宜設定すればよいが、通常、組成物中、0.1〜1質量%であることが好ましい。
図1および図2に示されるように、腹足類害虫用駆除具1は、支持体2と、固着した本発明の組成物(以下「固着組成物」と称することもある)3とを備えている。
図3に示されるように、第2実施形態の腹足類害虫用駆除具20は、支持体22の形状のみが第1実施形態の腹足類害虫用駆除具1と異なり、その他の部分は同様であるので、同一部分には同一符号または相当符号を付して説明を簡略化または省略する。
図4に示されるように、この実施形態の腹足類害虫用駆除具30は、支持体32の形状のみが第1実施形態の腹足類害虫用駆除具1と異なり、その他の部分は同様であるので、同一部分には同一符号または相当符号を付して説明を簡略化または省略する。
なお、間隔形成手段としては、図4に示される突起32bに限定されるものではなく、例えば、支持体32に圧入等の手段によって固定されるリング状部材、印刷や彫込み等により支持体32に記された目印、凹部等も間隔形成手段とすることができる。
図5に示されるように、この実施形態の腹足類害虫用駆除具40は、支持体42の形状のみが第1実施形態の腹足類害虫用駆除具1と異なり、その他の部分は同様であるので、同一部分には同一符号または相当符号を付して説明を簡略化または省略する。
なお、把持部の形状は、図5に示す形状に限定されるものではなく、例えば、支持体42の周囲にリング状に形成されていてもよい。また、上述した倒立させる設置方法を採用しない場合には、把持部の上面は平らになっていなくてもよい。
本発明の駆除具は、上述した各実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形や改良等が可能である。例えば上記特許文献1に開示された各種実施形態や変形例のような形態を採用することができることは言うまでもない。
水性塗料としてアクリル・シリコン樹脂エマルジョン(アクリルシリコン樹脂塗料)と、誘引剤としてビール酵母と、腹足類害虫用駆除薬剤としてメタアルデヒドと、ε−ポリリジンと、その他の成分として表1に示す成分とを、それぞれ表1に示す配合処方で混合して、腹足類害虫用毒餌組成物を調製した。
得られた組成物は、粘土状に固化することもなく、良好な塗布性を備えたものであった。
実施例1で用いたε−ポリリジンに変えて、パラベンを配合した組成物を調製した。具体的には、表2に示す成分をそれぞれ表2に示す配合処方で混合した。
得られた組成物は、粘土状に固化することもなく、良好な塗布性を備えたものであった。
実施例1で用いたε−ポリリジンに変えて、イソプロピルメチルフェノールを配合した組成物を調製した。具体的には、表3に示す成分をそれぞれ表3に示す配合処方で混合した。
得られた組成物は、粘土状に固化することもなく、良好な塗布性を備えたものであった。
実施例1で用いたε−ポリリジンに変えて、塩化ベンザルコニウム50%水溶液を配合した組成物を調製した。具体的には、表4に示す成分をそれぞれ表4に示す配合処方で混合した。
得られた組成物は、粘土状に固化することもなく、良好な塗布性を備えたものであった。
実施例1で用いたε−ポリリジンに変えて、塩化セチルピリジニウムを配合した組成物を調製した。具体的には、表5に示す成分をそれぞれ表5に示す配合処方で混合した。
得られた組成物は、直ちに粘土状に固化してしまい、塗布困難なものであった。
比較例4における配合処方のうち、塩化セチルピリジニウムのみを配合しない組成物を調製した。具体的には、表5に示す成分のうち塩化セチルピリジニウムを除く各成分をそれぞれ表5に示す配合処方で混合した(合計は99.52質量%となる)。
得られた組成物は、粘土状に固化することはなかった。このことから、比較例4の組成物が固化した原因は塩化セチルピリジニウムであると推測される。
実施例1で用いたε−ポリリジンに変えて、ソルビン酸カリウムを配合した組成物を調製した。具体的には、表6に示す成分をそれぞれ表6に示す配合処方で混合した。
得られた組成物は、直ちに粘土状に固化してしまい、塗布困難なものであった。
そして、1週間後のコロニー数が10未満であり、かつ初期のコロニー数よりも減少している場合を「○」と評価し、それ以外の場合を「×」と評価した。
なお、カビ(アオカビ、黒コウジカビ)の菌液としては、PDA寒天培地にて好気的条件下25℃で3〜4日静置することにより培養した後、胞子をかきとり、0.1%Tween80添加滅菌生理食塩水に懸濁させて滅菌ガーゼでろ過したものを用い、細菌(大腸菌、緑膿菌)の菌液としては、SCD液体培地にて好気的条件下37℃で1日静置することにより培養したものを用いた。
なお、駆除具は、木製の棒状支持体の上半分に組成物1gを塗布し、室温で2時間乾燥させることにより、作製した。
ナメクジに対する誘引効果は、野外において、チャコウラナメクジの活動が見られる場所3箇所に、各々駆除具を5本ずつ近接して並置し、1晩放置後の死亡個体数(誘引数)を計測することにより評価した。
2、22、32、42: 支持体
2a、32a、42a: 差込部
22a:固定部
32b: 突起(間隔形成手段)
42b:把持部
3: 固着組成物(本発明の腹足類害虫用毒餌組成物)
4: 土壌
5: ナメクジ(腹足類害虫)
Claims (6)
- 水性塗料を基剤とし、該基剤に、腹足類害虫を誘引するための誘引剤、腹足類害虫用駆除薬剤およびε−ポリリジンが混合されてなる、ことを特徴とする腹足類害虫用毒餌組成物。
- 前記水性塗料は、アクリル・シリコン樹脂エマルジョンからなる、請求項1記載の腹足類害虫用毒餌組成物。
- 支持体に固着させて腹足類害虫の駆除に用いられる、請求項1または2記載の腹足類害虫用毒餌組成物。
- 支持体に請求項1〜3のいずれかに記載の腹足類害虫用毒餌組成物が固着されている、ことを特徴とする腹足類害虫用駆除具。
- 前記支持体は、土壌へ差し込むための差込部または土壌を入れた容器に固定するための固定部を有する、請求項4記載の腹足類害虫用駆除具。
- 前記支持体は、固着された腹足類害虫用毒餌組成物と土壌とを所定の距離だけ離間させて設置するための間隔形成手段を備えている、請求項4または5記載の腹足類害虫用駆除具。
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JP2008002430A JP4825814B2 (ja) | 2008-01-09 | 2008-01-09 | 腹足類害虫用毒餌組成物および腹足類害虫用駆除具 |
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