JP4824059B2 - リン酸含有水の処理装置及びリン酸含有水の処理方法 - Google Patents

リン酸含有水の処理装置及びリン酸含有水の処理方法 Download PDF

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Description

本発明は、半導体製造工場や液晶パネル工場等で排出されるリン酸含有水の処理装置及び処理方法に関する。
従来、半導体製造工場や液晶パネル工場等で排出されるリン酸含有水を消石灰や塩化カルシウム等のカルシウム剤と反応させて、リン酸カルシウムを生成し、生成したリン酸カルシウムを鉄塩(塩化鉄、硫酸鉄)やアルミニウム塩(硫酸バンド、ポリ塩化アルミニウム)などの無機凝集剤及び高分子凝集剤を用いて、凝集沈殿させて処理する方法がある。上記方法では、リン酸含有水とカルシウム剤とをpH=9〜11程度で反応させるため、下式のごとく、生成するリン酸カルシウムは、Ca(PO、Ca10(PO(OH)等の形態となる。このようにCa(PO、Ca10(PO(OH)を生成させることで、処理水中のリン酸イオン濃度は低くなるが、脱水後の沈殿汚泥(Ca(PO、Ca10(PO(OH))の含水率は高くなることが知られている。特に、Ca(POの含水率が高い。
3Ca2+ + 2PO 3− → Ca(PO
10Ca2+ + 6PO 3− + 2OH → Ca10(PO(OH)
また、リン酸含有水と塩化カルシウムとをpH4.5〜7で反応させ、下式のごとく、リン酸カルシウムを結晶状のCaHPOとして生成させる処理方法もある(例えば、特許文献1参照)。このようにCaHPOを生成させることで、脱水後の沈殿汚泥(CaHPO)の含水率は低くなるが、処理水中のリン酸イオン濃度は比較的高くなることが知られている。
Ca2+ + HPO 2− → CaHPO
また、生成するCaHPO、Ca(PO等のリン酸カルシウムは比較的微細な粒子であり、沈殿性が良くないため、実用的には無機凝集剤や高分子凝集剤を併用することで、粒子を粗大化させ、沈殿性を改善して処理水と分離する。この場合、汚泥が無機凝集剤(鉄塩、アルミニウム塩)由来の金属や高分子凝集剤由来の有機物等多くの不純物を含むため、高純度なリン酸の製造用として回収再利用することが困難となる。
また、例えば、特許文献2には、濃厚リン酸含有処理排水を、pH5〜7の条件で水酸化カルシウムと反応させてCaHPOを生成し、これを不溶性物として分離する第1の工程と、この第1の工程の一次処理液をpH9〜11の条件で水酸化カルシウムと反応させて生成した不溶性物を分離する第2の工程と、この第2の工程で分離した不溶性物を前記第1の工程で処理する前記濃厚リン酸含有排水に溶解させる第3の工程とを有する濃厚リン酸含有水処理方法が提案されている。特許文献2の方法により、回収再利用可能なCaHPOを含む汚泥が得られる。
特開昭53−107151号公報 特開平9−253658号公報
しかし、上記これらの方法では、被処理水中のリン酸の回収率、リン酸カルシウムを含む沈殿汚泥の含水率の点で十分ではなく、改善する必要がある。
そこで、本発明の目的は、被処理水中のリン酸の回収率を向上させると共に、リン酸カルシウムを含む汚泥の含水率を低下させることができるリン酸含有水の処理装置及び処理方法を提供するにある。
本発明のリン酸含有水の処理装置は、リン酸を含有する被処理水とカルシウム剤とを反応させて、リン酸カルシウムを生成する反応槽と、前記反応槽で生成したリン酸カルシウムと処理水とを分離する分離槽と、前記分離槽で分離したリン酸カルシウムの少なくとも一部をpH3〜4.5の条件で処理する酸処理槽と、前記酸処理槽で処理したリン酸カルシウムを前記反応槽に移送する移送部と、を備える。
また、前記リン酸含有水の処理装置において、前記反応槽は、前記被処理水をpH6〜8の条件下で反応させることが好ましい。
また、前記リン酸含有水の処理装置において、前記反応槽は、第1反応部と、前記第1反応部の後段に設置される第2反応部と、を備え、前記移送部は、前記第1反応部に接続され、前記第1反応部は、前記被処理水をpH5〜7の条件下で反応させ、前記第2反応部は、前記第1反応部で処理したリン酸カルシウムを含む被処理水をpH7超の条件下で反応させることが好ましい。
また、前記リン酸含有水の処理装置において、前記反応槽は、第1反応部と、前記第1反応部の後段に設置される第2反応部と、前記第2反応部の後段に設置される第3反応部と、を備え、前記移送部は、前記第1反応部に接続され、前記第1反応部は、前記被処理水をpH5〜6の条件下で反応させ、前記第2反応部は、前記第1反応部で処理したリン酸カルシウムを含む被処理水をpH9超の条件下で反応させ、前記第3反応部は、前記第2反応部で処理したリン酸カルシウムを含む被処理水をpH9以下の条件下で反応させることが好ましい。
また、前記記載のリン酸含有水の処理装置において、前記リン酸を含有する被処理水を前記反応槽に供給する前に、前記酸処理槽に流入させる被処理水流入部を備えることが好ましい。
また、本発明のリン酸含有水の処理方法は、リン酸カルシウムを生成するリン酸カルシウム生成工程と、前記生成したリン酸カルシウムと処理水とを分離する分離工程と、前記分離工程で分離したリン酸カルシウムの少なくとも一部をpH3〜4.5の条件で処理する酸処理工程と、前記酸処理工程で処理したリン酸カルシウムを前記リン酸カルシウム生成工程に移送する移送工程と、を備える。
本発明によれば、被処理水中のリン酸の回収率を向上させると共に、リン酸カルシウムを含む汚泥の含水率を低下させることができる。
本発明の実施の形態について以下説明する。本実施形態は本発明を実施する一例であって、本発明は本実施形態に限定されるものではない。
図1は、本実施形態に係るリン酸含有水の処理装置の構成の一例を示す模式図である。図1に示すように、リン酸含有水の処理装置1は、反応槽10と、沈殿槽12と、酸処理槽14と、配管とを備える。反応槽10は、主にリン酸を含有する被処理水をカルシウム剤と反応させて、リン酸カルシウムを生成するものであって、反応槽10の被処理水流入口(不図示)には、第1流入ライン16が接続されており、反応槽10のカルシウム剤流入口(不図示)には、カルシウム剤流入ライン18が接続されている。反応槽10の被処理水排出口(不図示)と沈殿槽12の被処理水流入口(不図示)とは、第2流入ライン20により接続されている。沈殿槽12の処理水排出口(不図示)には、処理水排出ライン22が接続されており、沈殿槽12の汚泥排出口(不図示)には、汚泥排出ライン24が接続されている。また、汚泥排出ライン24は分岐して、酸処理槽14の汚泥排出口(不図示)に接続されている。ここで、汚泥排出ライン24と酸処理槽14とを接続するラインを汚泥返送ライン26とする。酸処理槽14のpH調整剤流入口(不図示)には、pH調整剤流入ライン28が接続されている。酸処理槽14の汚泥排出口(不図示)と反応槽10の汚泥流入口(不図示)とは、移送ライン30(移送部)により接続されている。
次に、本実施形態に係るリン酸を含有する被処理水(以下、リン酸含有水と呼ぶ場合がある)の処理方法及び処理装置1の動作について説明する。ここで、リン酸含有水は、例えば、半導体製造工場や液晶パネル工場等の産業排水として排出されるものである。まず、第1流入ライン16から反応槽10へリン酸含有水を供給すると共に、カルシウム剤流入ライン18から反応槽10へカルシウム剤を供給し、リン酸含有水とカルシウム剤と反応させて、リン酸カルシウムを生成させる。
このように、反応槽10でリン酸カルシウムを生成することができれば、pHの条件は特に制限されるものではないが、生成するリン酸カルシウムの水に対する溶解度を考慮すると、被処理水をpH5〜11の条件下で反応させることが好ましく、被処理水をpH6〜8の条件下で反応させることがより好ましい。ここで、被処理水をpH5未満の条件下で反応させると、生成するリン酸カルシウムの水に対する溶解度が高くなり、被処理水中へのリン酸イオン濃度が増加するため、被処理水中のリン酸の回収率が低下する場合がある。また、被処理水をpH11超の条件下で反応させると、後段の沈殿槽12の上澄水(処理水)の中和に多量の酸が必要となり、処理コストが高くなる。また、被処理水をpH8超の条件下で反応させると、後段の沈殿槽12で得られるリン酸カルシウムを含む沈殿汚泥の沈降濃縮性が低下し、純度の高いリン酸カルシウムの沈殿汚泥を得ることが困難となり、また、脱水後の沈殿汚泥の含水率が高くなる場合がある。
ここで、反応槽10に供給するカルシウム剤は、水酸化カルシウム(消石灰)、塩化カルシウム、その他カルシウム剤として従来公知のもの全てを使用することができる。反応槽10に供給するリン酸含有水は、主に強酸性であるため、例えば、反応槽10内のpHを5〜11に調整するためにはアルカリ剤(pH調整剤)を使用する必要がある。しかし、カルシウム剤として水酸化カルシウムを使用すれば、pH調整のためのアルカリ剤としても機能するため、別途アルカリ剤を供給する必要はない(なお、別途アルカリ剤を供給してもよい)。また、塩化カルシウムをカルシウム剤として使用する場合等は、カルシウム剤とともにpH調整剤として、水酸化ナトリウム(苛性ソーダ)、水酸化カルシウム等のアルカリ剤を反応槽10に供給する必要がある。
反応槽10に供給するリン酸含有水の流量、リン酸濃度が一定であれば、所定量のカルシウム剤、pH調整剤を供給することにより、反応槽10内のpHを調整することができるが、反応槽10にpHセンサを設置して、反応槽10のリン酸含有水のpHを管理しながら、カルシウム剤、pH調整剤の供給量を調節することが好ましい。
次に、反応槽10で生成されたリン酸カルシウムを含む被処理水を第2流入ライン20から沈殿槽12へ供給する。そして、沈殿槽12の下部に、リン酸カルシウムが沈殿汚泥として堆積し、沈殿槽12の上部の上澄水を処理水排出ライン22から取り出す。また、沈殿槽12の下部に堆積した沈殿汚泥を汚泥排出ライン24から取り出し、沈殿汚泥の少なくとも一部を汚泥返送ライン26から酸処理槽14に供給する。酸処理槽14への沈殿汚泥の供給量は、特に制限されるものではないが、例えば、リン酸含有水の処理装置1の初期稼働時では、得られる沈殿汚泥の含水率が比較的高いと予想されるため、汚泥排出ライン24を通る全ての沈殿汚泥を汚泥返送ライン26から酸処理槽14に供給し、装置の稼働後、ある程度の時間が経過したら、汚泥排出ライン24を通る沈殿汚泥の一部を汚泥返送ライン26から酸処理槽14に供給することが好ましい。酸処理槽14への汚泥供給方法の具体例としては、例えば、汚泥排出ライン24の分岐点に三方弁を設置し、汚泥返送ライン26にポンプを設置する。そして、三方弁の開閉度、ポンプの稼働量を調節することにより、汚泥の供給量をコントロールして酸処理槽14へ汚泥を供給する方法等が挙げられる。また、汚泥排出ライン24から排出される汚泥を一旦、汚泥濃縮槽で受けて、一層の濃縮を図った汚泥をポンプにより酸処理槽14に供給してもよい(これにより、より濃厚な汚泥を酸処理槽14に返送できるため、より高い効果が得られる。また、汚泥の返送流量を小さくできる等のメリットもある。)。なお、本実施形態では沈殿槽12により、処理水と汚泥とを沈殿分離させたが、ろ過膜を用いた膜分離等であってもよい。
次に、汚泥返送ライン26から酸処理槽14へリン酸カルシウムを含む沈殿汚泥を供給すると共に、pH調整剤流入ライン28から酸処理槽14へ、pH調整剤として塩酸、硫酸、硝酸等の酸剤を供給する。そして、酸処理槽14で、リン酸カルシウムを含む汚泥をpH3〜4.5の条件で酸処理する。そうすると、酸処理槽14内のリン酸カルシウムは、その大半が溶解することなく、酸処理槽14に供給する前のリン酸カルシウムより結晶性が高く、含水率の低い、例えば、CaHPO、Ca(HPO等のリン酸カルシウムとなる。ここで、上記汚泥をpH3未満の条件で酸処理すると、リン酸カルシウムは溶解してしまうため、後段の反応槽10では、溶解したリン酸とカルシウムとの反応になる。その結果、結晶性が高く、含水率の低いリン酸カルシウムを得ることが困難となる。また、上記汚泥をpH4.5超の条件で酸処理すると、CaHPO、Ca(HPO等のリン酸カルシウムに改質させること自体が困難となる。
酸処理槽14に供給する汚泥の流量、濃度が一定であれば、所定量のpH調整剤を供給することにより、酸処理槽14内のpHを3〜4.5に調整することができるが、酸処理槽14にpHセンサを設置して、酸処理槽14内の汚泥のpHを管理しながら、pH調整剤の供給量を調節することが好ましい。
次に、移送ライン30から反応槽10へ、酸処理槽14で改質されたリン酸カルシウムを含む汚泥を供給し、反応槽10内の被処理水及びカルシウム剤と混合させる。リン酸カルシウムを含む汚泥を混合しながら、被処理水とカルシウム剤とを反応させることにより、粒径が大きく、沈殿性、ろ過性の良いリン酸カルシウムを生成させることができる。また、生成するリン酸カルシウムは、酸処理槽14で改質したCaHPO、Ca(HPO等のリン酸カルシウムが核となっているため、沈殿汚泥の沈降濃縮性が高く、脱水後の含水率も低い。
図2は、本発明の他の実施形態に係るリン酸含有水の処理装置の構成の一例を示す模式図である。図2に示すリン酸含有水の処理装置2において、図1に示すリン酸含有水の処理装置1と同様の構成については同一の符合を付し、その説明を省略する。図2に示すように、リン酸含有水の処理装置2の反応槽10は、第1反応部32と、第1反応部32の後段に設置される第2反応部34とを備える。第1反応部32の被処理水流入口(不図示)には、第1流入ライン16が接続されており、第1反応部32のカルシウム剤流入口(不図示)には、カルシウム剤流入ライン18が接続されている。第1反応部32の被処理水排出口(不図示)と第2反応部34の被処理水流入口(不図示)とは、第2流入ライン36により接続されている。第2反応部34のpH調整剤流入口(不図示)には、pH調整剤流入ライン38が接続されている。第2反応部34の被処理水排出口(不図示)と沈殿槽12の被処理水流入口(不図示)とは、第3流入ライン40により接続されている。酸処理槽14汚泥排出口と第1反応部32の汚泥流入口とは、移送ライン42により接続されている。
次に、本実施形態に係るリン酸を含有する被処理水の処理方法及び処理装置2の動作について説明する。まず、第1流入ライン16から第1反応部32へリン酸含有水を供給すると共に、カルシウム剤流入ライン18から第1反応部32へカルシウム剤を供給する。第1反応部32では、リン酸含有水をpH5〜7の条件下でカルシウム剤と反応させて、リン酸カルシウムを生成させる。リン酸含有水をpH5〜7の条件下で反応させると、CaHPOを主成分とするリン酸カルシウムが生成する。リン酸含有水をpH5未満の条件下で反応させると、生成するリン酸カルシウム(主にCaHPO)の水に対する溶解度が高くなり、被処理水中へのリン酸イオン濃度が増加するため、被処理水中のリン酸の回収率が低下する場合がある。また、リン酸含有水をpH7超の条件下で反応させると、CaHPOを生成させることが困難となる。CaHPOを生成させることにより、後段の沈殿槽12で得られる沈殿汚泥の沈降濃縮性を高め、純度の高いリン酸カルシウムの沈殿汚泥を得ることが可能となり、また、脱水後の沈殿汚泥の含水率を低下させることも可能となる。
ここで、第1反応部32に供給するカルシウム剤は、上記と同様のものを使用することができる。また、カルシウム剤として水酸化カルシウムを使用すれば、pH調整のためのアルカリ剤としても機能するため、別途アルカリ剤を供給する必要はない(なお、別途アルカリ剤を供給してもよい)。アルカリ剤を使用する場合は、上記と同様のアルカリ剤を使用することができる。
次に、第1反応部32で生成したリン酸カルシウムを含む被処理水を第2流入ライン36から第2反応部34へ供給すると共に、pH調整剤をpH調整剤流入ライン38から第2反応部34へ供給する。第2反応部34では、第1反応部32で生成したリン酸カルシウムを含む被処理水をpH7超、好ましくはpH7超〜10以下の条件下で反応させる。第1反応部32で生成したリン酸カルシウムは、比較的、水に対する溶解度が高いが、第2反応部34において、被処理水を上記pHで反応させることにより、生成するリン酸カルシウムの水に対する溶解度を低下させることができる。これにより、被処理水中のリン酸の回収率を向上させることができる。なお、第2反応部34にも第1反応部32と同様にカルシウム剤を供給してもよいが、第1反応部32から流入してくる被処理水にカルシウムイオンが充分に残留してれば、pH調整だけでよい。
ここで、被処理水をpH7以下の条件下で反応させると、生成するリン酸カルシウムの水に対する溶解度が高くなり、被処理水中のリン酸の回収率が低下する場合がある。また、被処理水をpH10超の条件下で反応させると、リン酸カルシウムを含む沈殿汚泥の沈降濃縮性の低下、含水率の上昇、及び後段の沈殿槽12の上澄水(処理水)の中和に多量の酸が必要となり、処理コストが高くなる。
第2反応部34にpHセンサを設置して、第2反応部34の被処理水のpHを管理しながら、pH調整剤(アルカリ剤)の供給量を調節することが好ましい。
次に、第2反応部34までで処理されたリン酸カルシウムを含む被処理水を第3流入ライン40から沈殿槽12へ供給する。その後の処理は、上記説明した処理と同様であるため、以下に簡単に説明する。沈殿槽12で分離したリン酸カルシウムの少なくとも一部を汚泥返送ライン26から酸処理槽14へ供給し、該リン酸カルシウムをpH3〜4.5で酸処理する。そして、酸処理槽14内のリン酸カルシウムを結晶性が高く、含水率の低い、例えば、CaHPO、Ca(HPO等のリン酸カルシウムに改質する。次に、移送ライン42から第1反応部32へ酸処理槽14で改質されたリン酸カルシウムを含む汚泥を供給し、第1反応部32で被処理水及びカルシウム剤と混合させながら、被処理水とカルシウム剤とを反応させる。これにより、粒径が大きく、沈殿性、ろ過性の良いリン酸カルシウムを生成させることができる。また、最終的に得られるリン酸カルシウムを含む沈殿汚泥の沈降濃縮性を向上させ、脱水後の含水率を低下させることができる。
図3は、本発明の他の実施形態に係るリン酸含有水の処理装置の構成の一例を示す模式図である。図3に示すリン酸含有水の処理装置3において、図2に示すリン酸含有水の処理装置2と同様の構成については同一の符合を付し、その説明を省略する。図3に示すように、リン酸含有水の処理装置3の反応槽10は、第1反応部32と、第1反応部32の後段に設置される第2反応部34と、第2反応部34の後段に設置される第3反応部44とを備える。第2反応部34の被処理水排出口(不図示)と第3反応部44の被処理水流入口(不図示)とは、第3流入ライン46により接続されている。第3反応部44のpH調整剤流入口(不図示)には、pH調整剤流入ライン48が接続されている。第3反応部44の被処理水排出口(不図示)と沈殿槽12の被処理水流入口(不図示)とは、第4流入ライン50により接続されている。
次に、本実施形態に係るリン酸を含有する被処理水の処理方法及び処理装置3の動作について説明する。まず、第1流入ライン16から第1反応部32へリン酸含有水を供給すると共に、カルシウム剤流入ライン18から第1反応部32へカルシウム剤を供給する。第1反応部32では、リン酸含有水をpH5〜6の条件下でカルシウム剤と反応させて、CaHPOを主成分とするリン酸カルシウムを生成させる。
次に、第1反応部32で生成したリン酸カルシウムを含む被処理水を第2流入ライン36から第2反応部34へ供給すると共に、アルカリ剤をpH調整剤流入ライン38から第2反応部34へ供給する。第2反応部34では、第1反応部32で生成したリン酸カルシウムを含む被処理水をpH9超の条件下で反応させる。
第2反応部34で被処理水をpH9超の条件下で反応させると、主にCa(POのリン酸カルシウムが生成する。Ca(POは、CaHPOより水に対する溶解度が小さい。すなわち、第1反応部32では、水に対する溶解度が高いCaHPOが主に生成するが、第2反応部34では、Ca(POが生成するため、リン酸カルシウムの水に対する溶解度を低下させ、リン酸の回収率を増加させることができる。なお、第2反応部34までで得られるリン酸カルシウムは、Ca(POがCaHPOの周囲に付着したものと予想され、その粒径は大きいものとなる。したがって、リン酸カルシウムの沈殿性、ろ過性を向上させることも可能となる。
第2反応部34では、Ca(POを生成するために、被処理水をpH9超の条件下で反応させればよいが、被処理水をpH9.5〜10.5の条件下で反応させることが好ましく、被処理水をpH10の条件下で反応させることがより好ましい。被処理水をpH9.5未満の条件下で反応させると、Ca(POを十分に生成させることが困難となり、リン酸の回収率が低下する場合がある。また、被処理水をpH10.5超の条件下で反応させても、Ca(POの生成量にはほとんど影響しない。そのため、被処理水のpHを10.5超にすると、後段の第3反応部44において、pH調整剤の使用量が多くなり、処理コストが高くなる場合がある。
第2反応部34までで処理されたリン酸カルシウムを含む被処理水を第3流入ライン46から第3反応部44へ供給する。また、pH調整剤流入ライン48から第3反応部44へ塩酸、硫酸、硝酸等の酸剤(pH調整剤)を供給する。第3反応部44では、第2反応部34までで処理されたリン酸カルシウムを含む被処理水をpH9以下の条件下で反応させて、リン酸カルシウム(主にCa(PO)の一部をCa10(PO(OH)(水酸化アパタイト)に変換する。リン酸カルシウム(主にCa(PO)の一部をCa10(PO(OH)に変換することにより、最終的に得られるリン酸カルシウムの沈殿汚泥の沈降濃縮性を高くし、含水率を低くすることができる。なお、第3反応部44にもカルシウム剤を供給してもよいが、第2反応部34から流入してくる被処理水に、カルシウムイオンが十分に残留していれば、pH調整だけで(カルシウム剤を供給しなくても)、水酸化アパタイトへの変換が起きる。
第3反応部44では、リン酸カルシウムの一部を水酸化アパタイト化させるために、被処理水をpH9以下の条件下で反応させればよいが、被処理水をpH8〜9の条件下で反応させることが好ましく、被処理水をpH8の条件下で反応させることがより好ましい。被処理水をpH9超の条件下で反応させると、リン酸カルシウムの一部を水酸化アパタイト化させることが困難となる場合がある。また、被処理水をpH8未満の条件下で反応させると、リン酸カルシウムの溶解度が高くなり、リン酸の回収率が低下する場合がある。
第2反応部34、第3反応部44にpHセンサを設置して、第2反応部34、第3反応部44の被処理水のpHを管理しながら、pH調整剤(アルカリ剤、酸剤)の供給量を調節することが好ましい。
次に、第3反応部44までで処理されたリン酸カルシウムを含む被処理水を第4流入ライン50から沈殿槽12へ供給する。その後の処理は、上記説明した処理と同様であるため、以下に簡単に説明する。沈殿槽12で分離したリン酸カルシウムの少なくとも一部を汚泥返送ライン26から酸処理槽14へ供給し、該リン酸カルシウムをpH3〜4.5で酸処理する。そして、酸処理槽14内のリン酸カルシウムを結晶性が高く、含水率の低い、例えば、CaHPO、Ca(HPO等のリン酸カルシウムに改質する。次に、移送ライン42から第1反応部32へ酸処理槽14で改質されたリン酸カルシウムを含む汚泥を供給し、第1反応部32で被処理水及びカルシウム剤と混合させながら、被処理水とカルシウム剤とを反応させる。これにより、粒径が大きく、沈殿性、ろ過性の良いリン酸カルシウムを生成させることができる。また、最終的に得られるリン酸カルシウムを含む沈殿汚泥の沈降濃縮性を向上させ、脱水後の含水率を低下させることができる。
本実施形態では、図1に示す反応槽10の被処理水の滞留時間、図2,3に示す反応槽10の第1反応部32、第2反応部34、第3反応部44での被処理水の滞留時間、酸処理槽14のリン酸カルシウムの滞留時間は、特に制限されるものではないが、例えば5分〜60分が好ましく、10分〜30分がより好ましい。また、図2,3に示す第2反応部34、第3反応部44は、第1反応部32のように被処理水中の高濃度のリン酸をリン酸カルシウムとして生成させるものではないので、第2反応部34、第3反応部44での被処理水の滞留時間は、第1反応部32での被処理水の滞留時間より短くてもよい。
図4〜6は、本発明の他の実施形態に係るリン酸含有水の処理装置の構成の一例を示す模式図である。これまで、図1〜3に示すリン酸含有水の処理装置では、塩酸等の酸剤(pH調整剤)を酸処理槽14に供給して、リン酸カルシウムの汚泥の酸処理を行っている。しかし、酸処理槽14で、リン酸カルシウムの汚泥のpHを3〜4.5に調整するには、多量の酸剤が必要となる。そこで、上記でも説明したようにリン酸含有水は、強酸性であるため、図4〜6に示すように、第1流入ライン16を酸処理槽14に接続し、第1流入ライン16から酸処理槽14へリン酸含有水を供給して、リン酸カルシウムの汚泥の酸処理を行うことが好ましい。これにより、pH調整に必要な酸剤の使用量が低減するため、リン酸含有水の処理コストを低減させることができる。なお、図での説明は省略するが、第1流入ライン16を分岐させて、酸処理槽14及び図4の反応槽10(図5,6では第1反応部32)にそれぞれ接続させてもよい。
以上のような処理により、リン酸の回収率を低下させることなく、リン酸カルシウムを含む沈殿汚泥の沈降濃縮性を高くし、脱水後の含水率を低下させることができる。なお、汚泥の含水率が75%から66%になると、乾燥に必要な蒸気、ガス、電気等のエネルギは75%含水率の乾燥に必要なエネルギの2/3でよく、沈殿汚泥の含水率が75%から60%になると、乾燥に必要なエネルギは75%含水率の乾燥に必要なエネルギの1/2でよく、沈殿汚泥の含水率が75%から50%になると、乾燥に必要なエネルギは75%含水率の乾燥に必要なエネルギの1/3でよい。
以下、実施例および比較例を挙げ、本発明をより具体的に詳細に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1〜4)
実施例1〜4においては、図1に示したものと同様の装置を用い、反応槽では、被処理水をpH6又は10で反応させ、酸処理槽では、リン酸カルシウムをpH3又は4.5で処理することにより、試験を行った。カルシウム剤は、消石灰(被処理水中のリン酸濃度500mg/Lに対して消石灰を600mg/L供給)を用いた。酸処理槽で使用する酸剤は、5%塩酸を用いた。その他の試験条件は、下記に示した。試験後の処理水のSS濃度、リン酸濃度、リーフテスター(小型フィルタープレス脱水機)で脱水した後のリン酸カルシウムを含む沈殿汚泥の含水率を表1にまとめた。
<被処理水>
被処理水流量:100L/hr
被処理水中のリン酸濃度:500mgPO/L
被処理水:pH2(NaOHで調整)
<試験装置サイズ>
沈殿槽:360mmφ (LV=1m/h)
反応槽:20L
酸処理槽:5L
<リン酸カルシウムを含む沈殿汚泥>
酸処理槽へ供給する沈殿汚泥の流量:10L/hr
沈殿汚泥濃度:約5%
(実施例5,6)
実施例5,6においては、図1に示したものと同様の装置を用い、反応槽では、被処理水をpH6で反応させ、酸処理槽では、リン酸カルシウムをpH3又は4.5で処理することにより、試験を行った。カルシウム剤は、消石灰(被処理水中のリン酸濃度10000mg/Lに対して消石灰を12000mg/L供給)を用いた。被処理水中のリン酸濃度を10000mgPO/Lとした。その他の試験条件は、実施例1と同様の条件とした。試験後の処理水のSS濃度、リン酸濃度、リーフテスター(小型フィルタープレス脱水機)で脱水した後のリン酸カルシウムを含む沈殿汚泥の含水率を表1にまとめた。
(比較例1〜5)
比較例1においては、反応槽でのpHを6とし、酸処理槽を使用しなかったこと以外は、実施例1と同様の条件で試験を行った。比較例2〜5においては、反応槽でのpHを6又は10とし、酸処理槽でのpHを2又は5.5としたこと以外は、実施例1と同様の条件で試験を行った。試験後の処理水のSS濃度、リン酸濃度、リーフテスター(小型フィルタープレス脱水機)で脱水した後のリン酸カルシウムを含む沈殿汚泥の含水率を表2にまとめた。
(比較例6〜8)
比較例6においては、反応槽でのpHを6とし、酸処理槽を使用しなかったこと以外は実施例5と同様の条件で試験を行った。比較例7,8においては、反応槽でのpHを6とし、酸処理槽でのpHを2又は5.5としたこと以外は、実施例5と同様の条件で試験を行った。試験後の処理水のSS濃度、リン酸濃度、リーフテスター(小型フィルタープレス脱水機)で脱水した後のリン酸カルシウムを含む沈殿汚泥の含水率を表2にまとめた。
酸処理槽を使用していない比較例1,6、酸処理槽は使用しているが、酸処理槽でのpHが3未満又は4.5超である比較例2,3,4,5,7,8では、リン酸の回収率が悪く、沈殿汚泥の含水率も非常に高かった。これに対し、反応槽でのpHを6又は10とし、酸処理槽でのpHを3又は4.5とした実施例1〜6はいずれも、比較例1〜6よりリン酸の回収率も良く、沈殿汚泥の含水率も低かった。特に、反応槽でのpHを6とした実施例1,2,5,6では、沈殿汚泥の含水率をより低くすることができた。
(実施例7〜13)
実施例7〜12においては図2に示したものと同様の装置を用い、実施例13においては図5に示したものと同様の装置を用い、第1反応部(容積:20L)では、被処理水をpH5〜7で反応させ、第2反応部(容積:20L)では、被処理水をpH8〜10で反応させ、酸処理槽(容積:5L)では、リン酸カルシウムをpH3で処理することにより、試験を行った。カルシウム剤は、消石灰(被処理水中のリン酸濃度10000mg/Lに対して消石灰を12000mg/L供給)を用いた。酸処理槽で使用する酸剤は、5%塩酸を用いた。第2反応部で使用するアルカリ剤は、消石灰を用いた。被処理水中のリン酸濃度を10000mgPO/Lとした。その他の試験条件は、実施例1と同様の条件とした。試験後の処理水のSS濃度、リン酸濃度、リーフテスター(小型フィルタープレス脱水機)で脱水した後のリン酸カルシウムを含む沈殿汚泥の含水率を表3にまとめた。
(実施例14〜16)
実施例14,15においては図3に示したものと同様の装置を用い、実施例16においては図6に示したものと同様の装置を用い、第1反応部では、被処理水をpH5で反応させ、第2反応部では被処理水をpH10で反応させ、第3反応部(容積:20L)では被処理水をpH8又は9で反応させ、酸処理槽では、リン酸カルシウムをpH3で処理することにより、試験を行った。第3反応部で使用する酸剤は、5%塩酸を用いた。その他の試験条件は、実施例7と同様の条件とした。試験後の処理水のSS濃度、リン酸濃度、リーフテスター(小型フィルタープレス脱水機)で脱水した後のリン酸カルシウムを含む沈殿汚泥の含水率を表4にまとめた。
<比較例9〜12>
図7は、比較例9〜12で使用したリン酸含有水の処理装置の構成を示す模式図である。図7に示すように、比較例9〜12で使用したリン酸含有水の処理装置4は、図3に示す第2反応部34を無機凝集剤により凝集処理する第1凝集槽52(容積20L)に置き換え、図3に示す第3反応部44を高分子凝集剤により凝集処理する第2凝集槽56(容積20L)に置き換え、第1凝集槽52に無機凝集剤を供給するための流路となる無機凝集剤流入ライン54と、第2凝集槽56に高分子凝集剤を供給するための流路となる高分子凝集剤流入ライン58とを備える。但し、図3に示す酸処理槽14は備えていない。比較例9〜12では、第1反応部でのpHを6又は10(凝集槽は第1反応部と同じpH)とし、37%塩化鉄(200mg/L)の無機凝集剤、OA−23(5mg/L、オルガノ株式会社製)の高分子凝集剤を用いて、試験を行った。試験後の処理水のSS濃度、リン酸濃度、リーフテスター(小型フィルタープレス脱水機)で脱水した後のリン酸カルシウムを含む沈殿汚泥の含水率を表5にまとめた。
比較例9〜12では、リン酸の回収率は良いが、沈殿汚泥の含水率は高かった。これに対し、第1反応部でのpHを5〜7とし、第2反応部でのpHを7超(8〜10)とした実施例7〜13では、実施例1〜6より、リン酸の回収率もよく、沈殿汚泥の含水率も低かった。さらに、第1反応部でのpHを5、第2反応部でのpHを10、第3反応部でのpHを8〜9とした実施例14〜16では、実施例7〜13よりさらに、沈殿汚泥の含水率が低かった。
本実施形態に係るリン酸含有水の処理装置の構成の一例を示す模式図である。 本発明の他の実施形態に係るリン酸含有水の処理装置の構成の一例を示す模式図である。 本発明の他の実施形態に係るリン酸含有水の処理装置の構成の一例を示す模式図である。 本発明の他の実施形態に係るリン酸含有水の処理装置の構成の一例を示す模式図である。 本発明の他の実施形態に係るリン酸含有水の処理装置の構成の一例を示す模式図である。 本発明の他の実施形態に係るリン酸含有水の処理装置の構成の一例を示す模式図である。 比較例9〜12で使用したリン酸含有水の処理装置の構成を示す模式図である。
符号の説明
1〜4 リン酸含有水の処理装置、10 反応槽、12 沈殿槽、14 酸処理槽、16 第1流入ライン、18 カルシウム剤流入ライン、20,36 第2流入ライン、22 処理水排出ライン、24 汚泥排出ライン、26 汚泥返送ライン、28,38,48 pH調整剤流入ライン、30,42 移送ライン、32 第1反応部、34 第2反応部、40,46 第3流入ライン、44 第3反応部、50 第4流入ライン、52 第1凝集槽、54 無機凝集剤流入ライン、56 第2凝集槽、58 高分子凝集剤流入ライン。

Claims (6)

  1. リン酸を含有する被処理水とカルシウム剤とを反応させて、リン酸カルシウムを生成する反応槽と、
    前記反応槽で生成したリン酸カルシウムと処理水とを分離する分離槽と、
    前記分離槽で分離したリン酸カルシウムの少なくとも一部をpH3〜4.5の条件で処理する酸処理槽と、
    前記酸処理槽で処理したリン酸カルシウムを前記反応槽に移送する移送部と、
    を備えることを特徴とするリン酸含有水の処理装置。
  2. 請求項1記載のリン酸含有水の処理装置であって、前記反応槽は、前記被処理水をpH6〜8の条件下で反応させることを特徴とするリン酸含有水の処理装置。
  3. 請求項1記載のリン酸含有水の処理装置であって、前記反応槽は、第1反応部と、前記第1反応部の後段に設置される第2反応部と、を備え、
    前記移送部は、前記第1反応部に接続され、
    前記第1反応部は、前記被処理水をpH5〜7の条件下で反応させ、前記第2反応部は、前記第1反応部で処理したリン酸カルシウムを含む被処理水をpH7超の条件下で反応させることを特徴とするリン酸含有水の処理装置。
  4. 請求項1記載のリン酸含有水の処理装置であって、前記反応槽は、第1反応部と、前記第1反応部の後段に設置される第2反応部と、前記第2反応部の後段に設置される第3反応部と、を備え、
    前記移送部は、前記第1反応部に接続され、
    前記第1反応部は、前記被処理水をpH5〜6の条件下で反応させ、前記第2反応部は、前記第1反応部で処理したリン酸カルシウムを含む被処理水をpH9超の条件下で反応させ、前記第3反応部は、前記第2反応部で処理したリン酸カルシウムを含む被処理水をpH9以下の条件下で反応させることを特徴とするリン酸含有水の処理装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のリン酸含有水の処理装置であって、前記リン酸を含有する被処理水を前記反応槽に供給する前に、前記酸処理槽に流入させる被処理水流入部を備えることを特徴とするリン酸含有水の処理装置。
  6. リン酸を含有する被処理水とカルシウム剤とを反応させて、リン酸カルシウムを生成するリン酸カルシウム生成工程と、
    前記生成したリン酸カルシウムと処理水とを分離する分離工程と、
    前記分離工程で分離したリン酸カルシウムの少なくとも一部をpH3〜4.5の条件で処理する酸処理工程と、
    前記酸処理工程で処理したリン酸カルシウムを前記リン酸カルシウム生成工程に移送する移送工程と、を備えることを特徴とするリン酸含有水の処理方法。
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