JP4822494B2 - 電気化学セル方式化学反応器 - Google Patents

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本発明は、被処理物質の化学反応もしくはエネルギー変換反応を行うための化学反応器に関するものであり、更に詳しくは、例えば、酸素を含む燃焼排ガスから窒素酸化物を効率的に浄化する電気化学セル方式化学反応器に関するものである。本発明は、例えば、排ガス中の窒素酸化物等の被処理物質の化学反応もしくはエネルギー変換反応を行うための化学反応器の技術分野において、従来の化学反応器は、自動車の排気ガスのように大流量の排気ガスに対する浄化用途の場合、反応容積が不十分で、必要な性能が得られないという問題や排ガス中の窒素酸化物を浄化する際に、酸素分子が表面吸着して反応性が低下するという問題があったことを踏まえ、それらの問題を抜本的に解決することを可能とすると共に、少ない消費電力で化学反応器を再活性化し、高効率にかつ連続的に、被処理物質を処理することを可能とする、新しい電気化学セル方式化学反応器を提供するものである。
ガソリンエンジンから発生する窒素酸化物の浄化は、現在、三元系触媒が主流となっている。しかし、燃費向上を可能とするリーンバーンエンジンやディーゼルエンジンにおいては、燃焼排ガス中に酸素が過剰に存在するため、この三元系触媒では、その表面への酸素の吸着により触媒活性が激減し、窒素酸化物を効率的に浄化することができない、という問題があることが指摘されている。
一方、酸素イオン伝導性を有する固体電解質膜を用いて、そこへ電流を流すことにより、排ガス中の酸素を触媒表面に吸着させることなく除去することも試みられている。そして、触媒反応器として提案されているものとして、例えば、電極に両面を挟まれた固体電解質に電圧を印加することにより、表面酸素を除去すると同時に窒素酸化物を酸素と窒素に分解する方法が提案されている(特許文献1、2、及び非特許文献1参照)。
しかしながら、この種の方法では、燃焼排ガス中に過剰の酸素が存在する場合、共存している酸素と窒素酸化物の吸着分解反応サイトが同一の酸素欠陥よりなるため、酸素分子に対する窒素酸化物の吸着確率は、分子選択性及び共存分子数比から見て著しく低くなり、このため、窒素酸化物を分解するには、多量の電流を流す必要があり、それにより、消費電力が増大する、という問題があった。
このような問題に対処するために、本発明者らは、化学反応器において、カソードの内部構造として、同層上部に、ナノメートルサイズの貫通孔を取り巻いて、電子伝導体とイオン伝導体がナノメートルからミクロン以下のサイズで相互に密着した、ネットワーク状に分布する構造を導入することで、被処理物質の化学反応を行う際に妨害ガスとなる過剰な酸素を低減させ、それにより、少ない消費電力で、高効率に被処理物質を処理する方法を開発している(特許文献3参照)。
しかし、この種の方法では、共存酸素分子の除去のためには、連続的に電流を供給しなければならず、消費電力の低減は不十分であることが分かった。そこで、本発明者らは、これらの問題を解決することを目標として更に研究を重ねた結果、化学反応部中のカソード上部に位置する作動電極層において、窒素酸化物の吸着−還元反応を行うことで、化学反応の効率化を可能とするための局所反応場を形成し、更に、一定量の酸素分子の吸着後に、化学反応システムに通電することで、酸素分子をイオン化して除去し、再活性化することが可能であることを見出している(特許文献4及び特許文献5参照)。
しかし、この種の方法では、化学反応部中で反応に寄与する部分が限定され、自動車の排気ガスのように数100リットル〜1000リットル以上/分に及ぶ大流量に対する浄化用途の場合、反応容積が不十分で、必要な性能が得られないという課題があった。
また、化学反応器を作製する際に、化学反応部を構成する材料に対して、イオン伝導性及び電子伝導性についての性能上の必要性、及び貴金属を使用しないで化学反応器を構成する必要性から、低温作動を可能とすることが求められていた。
米国特許第4902487号明細書 特公平7−106290号公報 特願2003−33646号公報 特願2004−058028号公報 特願2004−058029号公報 日本表面科学会編、環境触媒、1997年、167頁、共立出版株式会社
このような状況の中で、本発明者らは、上記従来技術に鑑みて、化学反応部における反応部分を増大させ、更に、低温で緻密焼結することが可能な固体電解質を用いることにより、低温で化学反応器を製造することを可能とする新しい化学反応器の開発を検討した結果、イオン伝導相と還元相の組み合わせ、又は、イオン伝導相、及びこれを挟んで相対するカソード及びアノードもしくはイオン伝導相に接する還元相又はこれらの両方、から構成される基本単位からなるマイクロ電気化学セルの集合構造により化学反応部を構成することにより所期の目的を達成し得ることを見出し、更に研究を重ねて、本発明を完成するに至った。即ち、本発明は、例えば、燃焼排ガス中に過剰の酸素が存在する場合に、酸素分子と窒素酸化物分子に対する選択吸着性物質を対にして、窒素酸化物を吸着しやすくすることにより、窒素酸化物の分解に必要な電流量を減らし、同時に一定量の酸素吸着後に通電処理することで化学反応器を再活性化して、低消費電力により高効率に窒素酸化物を浄化できる化学反応器を提供すること、同時に被処理物質を大量かつ高速に反応させること、及び貴金属不要のシステム構成を可能とする低温作動に必要な材料を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するための本発明は、被処理物質の化学反応もしくはエネルギー変換反応を行うための電気化学セル方式化学反応器において、
1)酸素イオンを伝導させるイオン伝導相と被処理物質を還元して酸素イオンを生成させる還元相の組み合わせ、又は、2)イオン伝導相、これを挟んで相対するカソード及びアノード、及びイオン伝導相に接する還元相又はこれらの両方、から構成される基本単位からなるマイクロ電気化学セルの集合構造により化学反応部を構成した化学反応器であって、
上記基本単位からなるマイクロ電気化学セルの集合構造に、作動電極層、還元相及びイオン伝導相と連結した酸化相をこの順に被処理物質の流通側から形成し、還元相による供給電子が表面に到達することを抑制するバリア層を作動電極層の上部に形成したこと、イオン伝導相に接する還元相の混合層に用いられる結晶粒子の粒径を0.1ミクロン以下に下げた樹枝状構造の界面に反応場を形成し、イオン伝導体及び電子伝導体のネットワークを構成したこと、を特徴とする化学反応器、である。
本化学反応器は、(1)化学反応を行うカソード又は還元相が、被処理物質中の酸素分子がカソード又は還元相において容易に反応することを妨げるための、0.1ミクロン以下の孔径に下げた多孔質空間を有すること、(2)化学反応を行うカソード又は還元相が、電気化学的な還元処理による酸素欠損(空孔)量が増大された構造を有すること、(3)化学反応を行うカソード又は還元相が、被処理物質が導入される外部に対して長径が100ナノメートル以上の空間(反応層厚1ミクロン当たり)を含まないこと、(4)イオン伝導相を構成する固体電解質として、セリウム酸化物もしくはビスマス酸化物もしくはこれらの内の少なくとも一つを含む化合物を用いたこと、(5)導電性の化合物を用いることにより、化学反応器のいずれの部分においても白金を使用しないこと、(6)固体電解質として、1200℃以下で緻密焼結することが可能な化合物を使用することにより、化学反応器の通電経路として白金及びその他の貴金属を用いることなく、基本単位を形成したこと、(7)上記作動電極層を構成する材料が、平均粒子径が1〜100nmの超微粒子混合粉体からなること、(8)上記基本単位からなるマイクロ電気化学セルの集合構造が、多層に配置されていること、(9)上記マイクロ電気化学セルの集合構造が、平面形状で直列及び/又は並列に多層に配置されていること、を好ましい態様としている。
次に、本発明について更に詳細に説明する。
本発明の化学反応器は、イオン伝導相と還元相の組み合わせ、又は、イオン伝導相、及びこれを挟んで相対するカソード及びアノードもしくはイオン伝導相に接する還元相又はこれらの両方、から構成される基本単位からなるマイクロ電気化学セルの集合構造により化学反応部を構成したことを特徴とするものである。本発明の好適な実施の態様としては、被処理物質の化学反応を行うための化学反応器は、前記被処理物質の化学反応を進行させる化学反応部と、酸素のイオン化を阻害するためのバリア層とからなることが好ましい。
被処理物質の化学反応を行う化学反応部は、好ましくは、被処理物質中に含まれる元素への電子を供給してイオンを生成させる還元相と、還元相からのイオンを伝導するイオン伝導相から構成される基本単位からなるマイクロ電気化学セルの集合構造により構成されるが、好適には前記の還元相、イオン伝導相、及びこのイオン伝導相を伝導したイオンから電子を放出させる酸化相とを備えている。
本発明では、例えば、被処理物質が燃焼排ガス中の窒素酸化物である場合、還元相において窒素酸化物を還元して酸素イオンを生成させ、イオン伝導相において酸素イオンを伝導させる。しかし、本発明における被処理物質は、窒素酸化物に限定されるものではなく、本発明の化学反応器は、例えば、二酸化炭素を還元して一酸化炭素を生成する方法、メタンから水素と一酸化炭素との混合ガスを生成する方法、あるいは水から水素を生成する方法などに適用できる。
本発明の化学反応器の形態は、好適には、例えば、管状、平板状、ハニカム状等が例示されるが、特に、管状、ハニカム状のように、一対の開口を有する貫通孔を一つ又は複数有しており、各貫通孔中に化学反応部が位置していることが好ましい。その具体的な構成例としては、内口径1mmの多層チューブで、内側から酸化触媒層(多孔体層厚100ミクロン)、還元相・イオン伝導より成るマイクロ電気化学セル層(層厚100−300ミクロン)、及びこれと連結した最外殻の酸化層(層厚50ミクロン)により構成される単位構造が、耐熱衝撃性セラミック多孔体(コーディエライト等)中に0.5mm間隔で縦横配列され、ガス流路に沿って一方向に配列された全体の構造体が例示される。あるいは平板状の形態であり、その表面に化学反応部が位置することで、可能な限り大きな反応面積を有する形態であることも同様に好ましい。その具体的な構成例としては、酸化触媒層(多孔体層厚100ミクロン)、還元相・イオン伝導より成るマイクロ電気化学セル層(層厚100−300ミクロン)、及びこれと連結した酸化層(層厚50ミクロン)の順にガス流入側から配列した多層平板状の単位構造体が向かい合わせに交互配列、もしくは段ボール構造様に屈曲した上記の多層単位構造体により、交互にガス流入側と排出側が配置して構成される全体の構造体が例示される。
本発明において、還元相は、多孔質とし、反応の対象とする物質を選択的に吸着するものが好ましい。還元相では、被処理物質中に含まれる元素へと電子を供給してイオンを生成させ、生成したイオンをイオン伝導相へ伝達するため、導電性物質からなることが好ましい。また、電子及びイオンの伝達を促進するため、電子伝導性とイオン伝導性の両特性を有する混合伝導性物質からなること、又は電子伝導性物質とイオン伝導性物質の混合物からなることがより好ましい。還元相は、これらの物質の少なくとも2相以上が積層した構造であってもよい。
上記還元相として用いられる導電性物質及びイオン導電性物質は、特に限定されるものではないが、導電性物質としては、例えば、白金、パラジウム等の貴金属や、酸化ニッケル、酸化コバルト、酸化銅、ランタンマンガナイト、ランタンコバルタイト、ランタンクロマイト等の金属酸化物が用いられる。被処理物質を選択的に吸着するバリウム含有酸化物やゼオライト等も還元相として用いられる。前記物質の少なくとも1種類以上を、少なくとも1種類以上のイオン伝導性物質との混合質として用いることが好ましい。また、イオン伝導性物質としては、例えば、イットリア又は酸化スカンジウムで安定化したジルコニアや酸化ガドリニウム又は酸化サマリウムで安定化したセリア、ランタンガレイト等が用いられる。還元相が前記物質を少なくとも二相以上積層した構造からなることも好ましい。性能向上を最優先にするならば、白金等の貴金属の添加が好ましいが、製造コスト等の実用性の観点から、より好ましくは、還元相は、白金等の貴金属以外の導電性物質相(金属又はセラミックス又は両者の混合物)と酸化ニッケルとイットリア又は酸化スカンジウムで安定化したジルコニアの混合物相の二相を積層した構造からなる。
本発明において、イオン伝導相には、ビスマス酸化物が用いられる。酸化ビスマス系のイオン伝導体は、セラミック系材料の中で最も高いレベルの導電性を示しており、これを部分的もしくは全体として置き換えることで、化学反応器の作動電圧ひいては消費電力の低減に大きく寄与する。
上記イオン伝導相は、イオン伝導性を有する固体電解質からなり、好ましくは、酸素イオン導電性を有する固体電解質からなる。酸素イオン伝導性を有する固体電解質としては、例えば、イットリア又は酸化スカンジウムで安定化したジルコニアや酸化ガドリニウム又は酸化サマリウムで安定化したセリア、ランタンガレイトが挙げられるが、特に限定されるものではない。好ましくは、高い導電性と強度を有し、長期安定性に優れたイットリア又は酸化スカンジウムで安定化したジルコニアが用いられる。あるいは比較的短時間の作動によりその使用目的を達することのできる用途の場合には、セリア系固体電解質も好ましく用いられる。更に好ましくは、前述した酸化ビスマス系イオン伝導体を用いることで、イオン伝導性が大幅に向上し、作動温度を400℃以下、好適には、300〜400℃にしても十分なイオン伝導特性が得られる。酸化ビスマスへの添加物の種類と量により、焼結温度、溶融温度及びイオン伝導性が変化するため、組成比は他の部分を構成する材料との組み合わせにより決まる。また、ビスマス系酸化物と他の材料との化学反応による導電性への影響をも考慮する必要がある。本発明では、好適には、低温で作動するセリア・ビスマス・ランタンガレイトからなる電解質材料が使用される。
本発明において、酸化相は、イオン伝導相のイオンから電子を放出させるため、導電性物質を含有する。電子及びイオンの伝達を促進するため、電子伝導性とイオン伝導性の両特性を有する混合伝導性物質からなること、又は、電子伝導性物質とイオン伝導性物質の混合物からなることが好ましい。酸化相として用いられる導電性物質及びイオン伝導性物質は、特に限定されるものではないが、導電性物質としては、例えば、白金、パラジウム等の貴金属や、酸化ニッケル、酸化コバルト、酸化銅、ランタンマンガナイト、ランタンコバルタイト、ランタンクロマイト等の金属酸化物が用いられる。イオン伝導性物質としては、例えば、イットリア又は酸化スカンジウムで安定化したジルコニアや酸化ガドリニウム又は酸化サマリウムで安定化したセリア、ランタンガレイトが用いられる。
本発明において、バリア層は、酸素分子を表面吸着した際に、酸素イオンを生成するために必要な電子の供給を防ぐことを目的とするものであり、酸素イオンが化学反応部内において、導電性酸化物(例えば、酸化ニッケル)の還元反応により生成した金属(例えば、金属ニッケル)が再酸化されることを防ぐ目的で設置され、化学反応部、特に還元相による供給電子が表面に到達することを抑止する材料及び構造を有する。その材料は、イオン伝導体又は混合導電体又は絶縁体であることが望ましく、混合導電体の場合は、電子伝導性が大きいと電子伝導の抑止効果が低下するため、電子伝導性の割合が極力小さいことが望ましい。
本発明の特徴の一つとして、従来型の電気化学セル方式の化学反応器においては、電気的に化学反応を促進させるための基本構造として、固体電解質を挟んだ2枚の電極(カソード及びアノード)もしくはいずれかの電極に触媒機能を付与したものが使われているのに対して、本発明では、全体として電気回路を形成するような上記構造は必ずしも必要ではなく、反応を行う局所構造が活性化されるためには、イオン伝導相と還元相の組合せを具備することのみが、構造上の必要条件となる。すなわち、そのマイクロ電気化学セルの態様としては、いわゆる狭義のセル構造のみではなく、例えば、コンポジット粒子、樹枝状ネットワーク、フラクタル構造、あるいはこれらの組み合わせによる、有効反応体積が大きいものが例示される。更に、これらの構造を具体的に説明すると、本発明では、上記基本単位からなるマイクロ電気化学セルの集合構造が、平面形状で直列及び/又は並列に多層に配置されている構造が好適なものとして例示される。それにより、基本単位がその必須構造因子を保ちつつ、その反応領域を増やすことが実現できる。
図1に、その構造的特徴の一例を示す。本発明では、化学反応部は、その効率を高めるために、被処理物質が反応するために必要な構成である、イオン伝導相、及びこれを挟んで相対するカソード及びアノードもしくは該イオン伝導相に接する還元相又はこれらの両方、から構成される基本単位からなるマイクロ電気化学セルの集合構造により構成されており、それにより、被処理物質と反応する表面積を高めることが可能となる。
その構造形成手段としては、化学反応部中のイオン伝導相−電子伝導相の混合層に用いられる結晶粒子の粒径を、被処理物質中の酸素分子が、カソード又は還元相において容易に反応することを防げるために、普通に用いられる1ミクロン程度から0.1ミクロン程度もしくはそれ以下に下げた多孔質空間を被処理物質が通過する構造とすることであるが、化学反応部の構造及び構造制御手段としては、これらに限定されるものではない。
また、本発明では、化学反応を行うカソード又は還元相の反応表面を増大させるために、電気化学的に還元処理を行うと同時に、被処理物質中の酸素分子が、カソード又は還元相において容易に反応することを妨げるための所定の空間構造とする。この場合、電気化学的な還元処理は、印加電圧1.0V〜3.0V(反応表面積1cm2 当たり)の範囲で行うことが好ましく、それにより、局所電界による酸素欠損(空孔)量が増大した構造とすることができ、また、被処理物質中の酸素分子がカソード又は還元相において容易に反応することを妨げるために、カソード又は還元相が、被処理物質が導入される外部に対して長径が100ナノメートル以上の空間(反応層厚1ミクロン当たり)を含まないようにすることが好ましい。これらにより、低温でイオン伝導性が低下しても反応活性を維持することが可能となる。
このような構造により、従来は、同じ反応サイト(反応活性点)においてのみ可能であった、窒素酸化物の還元分解などの化学反応の際に、2種類以上の原子分子又は化合物の同時又は短時間に並行及び競合して生じる反応に対し、各々異なる反応サイトを提供し、かつその反応体積を大きくすることで、反応の選択性を高め、その結果として、反応効率を飛躍的に向上させるものである。
このような構造としては、イオン伝導相と電子伝導相の組合せ、混合伝導相同士又はこれとイオン伝導相、電子伝導相との組合せが可能である。被処理物質を窒素酸化物とした場合、還元相としてはニッケル等の遷移金属相が、共有結合性分子をより高選択吸着するためより好ましい。
また、このような反応器の実用化に求められる材料コストの削減を図る場合、白金などの貴金属を用いることを可能な限り避けることが重要となる。従来の化学反応器において白金を用いる必要性は、本来の高い電子導電特性以外に、高温の製造プロセスを経ても、高い電気伝導性を保てる安定した材料であることがある。
従って、白金を使用しなくても本発明の化学反応器の製造プロセスを行うことが可能な材料を、新たに開発して用いることは極めて重要な要件となる。本発明では、例えば、固体電解質(イオン伝導相)として、バリウムを含むビスマス酸化物(BaO/Y23 /Bi23 、BaO/CeO2 /ZrO2 /Bi23 )等を使用することで、プロセス温度を従来の1450℃から1200℃に低減することが可能となる。その結果、化学反応器の通電経路として白金及びその他の貴金属を使用せずに緻密層を化学反応部に導入することが可能となり、これにより、高効率反応が実現される。
本発明により、(1)自動車の排気ガスのような大流量の被処理物に対する浄化用途に好適な化学反応器を提供できる、(2)化学反応部における反応表面積を増大させた、低温作動を可能とする、化学反応器を提供できる、(3)本発明の化学反応器により、例えば、低消費電力により高効率に窒素酸化物を浄化できる、(4)大流量の排気ガスを処理するのに好適な新規化学反応部の基本単位とその配置構造を提供することができる、という格別の効果が奏される。
次に、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例によって何ら限定されるものではない。
図1に、本発明の一実施形態に係る化学反応器の構成例における典型的な内部構造の例である。以下、被処理物質を窒素酸化物とした場合について具体的に説明する。
化学反応器を構成する基体となるイオン伝導相の基板としては、緻密に焼結されたイットリアで安定化したジルコニアを用い、その形状は、直径20mm、厚さ0.5mmの円板状とした。還元相には金属ニッケルとビスマス酸化物の混合層を用いた。作動電極層には酸化ニッケルとジルコニア及びセリア及びバリウム添加酸化ビスマスの混合物からなる膜を用いた。イオン伝導相の片面に、面積約1.8cm2 となるように金属ニッケルとビスマス酸化物の混合物をスクリーン印刷した後、1100℃で熱処理することにより還元相を形成した。酸化ニッケルとセリア及びバリウム添加酸化ビスマスの混合膜を、金属ニッケルとビスマス酸化物膜上に同一面積となるようにスクリーン印刷した後、1100℃で熱処理することにより作動電極層を形成した。酸化ニッケルとジルコニア及びペロブスカイト酸化物及びセリアの混合比は、モル比で5:1:2:2とした。還元相を形成したイオン伝導相の他方の面に、面積約1.8cm2 となるようにランタンストロンチウムマンガナイト及びその化合物よりなる膜をスクリーン印刷した後、1200℃で熱処理することにより酸化相を形成した。バリア層には超微粒子アルミナを用い、スクリーン印刷と1100℃の熱処理により、約3ミクロンの膜厚で作動電極層の上部に形成した。更に、カソードとアノードの間に1.0V−15mAの電流を通電しながら温度を650℃に上昇させ、3時間保った後で通電停止し、徐冷した。
次に、上記化学反応器の化学反応部を構成する基本単位、及びその組み合わせ構造について具体的に説明する。この化学反応器は、上述したように、イオン伝導相及び還元相と、作動電極層、酸化相、バリア層、カソード及びアノードから構成される。イオン伝導相、及びこれを挟んで相対するカソード及びアノード及び該イオン伝導相に接する還元相から構成される基本単位からなるマイクロ電気化学セルの集合構造により化学反応部を構成した。また、この化学反応部には、イオン導相−還元相の混合層に用いられる結晶粒子の粒径を0.1ミクロン以下に下げて樹枝状構造とすることで、数10nmの樹枝状構造の界面に反応場を形成した。それらにより、イオン導体・電子伝導体のネットワークを構成した。
次に、このように形成した本発明の化学反応器による窒素酸化物の処理方法を示す。被処理ガス中に化学反応器を配置し、還元相と酸化相に白金線をリード線として固定し、直流電源に接続し、直流電圧を印加して電流を流した。被処理ガスとして、一酸化窒素1000ppm、酸素2%、ヘリウムバランスのモデル燃焼排ガスを流量50ml/minで流した。化学反応器への流入前後における被処理ガス中の窒素酸化物濃度を化学発光式NOx計で測定し、窒素及び酸素濃度をガスクロマトグラフィーで測定した。窒素酸化物の減少量から、窒素酸化物の浄化率を求め、浄化率が50%となるときの電流密度及び消費電力を測定した。
すなわち、測定開始時に化学反応器を反応温度350℃に加熱し、化学反応部に通電を行った。この時、電流量の増加と共に窒素酸化物の浄化率は向上し、電流密度20mA/cm2 、消費電力25mW/cm2 の時に窒素酸化物は約70%に減少した。
この化学反応器に対して、更に、通電開始後30分で通電を中止して、そのまま窒素酸化物の分解率の測定を継続したところ、通電停止直後に窒素酸化物の分解率が約10%低下したものの、その後は漸減傾向を示し、約100時間の連続測定でも3%以下の低下で反応を継続することが可能であった。この操作を繰り返すことで、窒素酸化物の分解性能の劣化なしに、更に、長時間の作動が可能であることは、合計400時間の測定で確かめられた。
実施例1と同様の材料と手順を用い、化学反応器を作製した。作動電極を構成するジルコニア、酸化ニッケル、ビスマス系酸化物、セリアのいずれについても超粉砕混合処理を予め施し、平均粒子径が約80nmの超微粒子混合粉体とし、スクリーン印刷に用いる原料とした。更に、作動電極層の電気化学反応による構造形成プロセスにおいて、過剰な電界印加による過大な空孔形成と性能劣化を防ぐために、カソードとアノードの間の通電条件を0.8V−8mAと緩和し、温度を650℃に上昇させ、10時間保った後で通電を停止し、徐冷した。その結果、作動電極層内の反応有効体積は、組織の電子顕微鏡観察結果から推定して、実施例1の場合に比べて約5倍の増大が認められた。
このようにして作製された化学反応器について、実施例1と同様に、その窒素酸化物浄化性能を調べた。窒素酸化物の浄化率は、高温連続作動時(560℃)で70%浄化時の消費電力20mW/cm2 、低温間欠通電時(350℃、通電1.5V−40mAを1時間/20時間毎)での40%浄化時の平均消費電力量は約3mW/hであった。
以上詳述したように、本発明は、電気化学セル方式化学反応器に係るものであり、本発明によれば、被処理物質の化学反応を妨害する酸素が過剰に存在する場合においても、極めて少ない消費電力で高効率かつ連続的に被処理物質を処理できる化学反応器を提供できる。また、本発明により、自動車の排気ガスのような大流量の被処理物に対する浄化用途に好適な化学反応器を提供できる。化学反応部における反応表面積を増大させた、低温作動を可能とする、化学反応器を提供できる。本発明の化学反応器により、例えば、低消費電力により高効率に窒素酸化物を浄化できる。大流量の排気ガスを処理するのに好適な新規化学反応部の基本単位とその配置構造を提供することができる。
本発明の化学反応器の構成及び内部構造の一例を示す模式図である。

Claims (10)

  1. 被処理物質の化学反応もしくはエネルギー変換反応を行うための電気化学セル方式化学反応器において、
    1)酸素イオンを伝導させるイオン伝導相と被処理物質を還元して酸素イオンを生成させる還元相の組み合わせ、又は、2)イオン伝導相、これを挟んで相対するカソード及びアノード、及びイオン伝導相に接する還元相又はこれらの両方、から構成される基本単位からなるマイクロ電気化学セルの集合構造により化学反応部を構成した化学反応器であって、
    上記基本単位からなるマイクロ電気化学セルの集合構造に、作動電極層、還元相及びイオン伝導相と連結した酸化相をこの順に被処理物質の流通側から形成し、還元相による供給電子が表面に到達することを抑制するバリア層を作動電極層の上部に形成したこと、
    イオン伝導相に接する還元相の混合層に用いられる結晶粒子の粒径を0.1ミクロン以下に下げた樹枝状構造の界面に反応場を形成し、イオン伝導体及び電子伝導体のネットワークを構成したこと、
    を特徴とする化学反応器。
  2. 化学反応を行うカソード又は還元相が、被処理物質中の酸素分子がカソード又は還元相において容易に反応することを妨げるための、0.1ミクロン以下の孔径に下げた多孔質空間を有する請求項1に記載の化学反応器。
  3. 化学反応を行うカソード又は還元相が、電気化学的な還元処理による酸素欠損(空孔)量が増大された構造を有する請求項2に記載の化学反応器。
  4. 化学反応を行うカソード又は還元相が、被処理物質が導入される外部に対して長径が100ナノメートル以上の空間(反応層厚1ミクロン当たり)を含まない請求項2に記載の化学反応器。
  5. イオン伝導相を構成する固体電解質として、セリウム酸化物もしくはビスマス酸化物もしくはこれらの内の少なくとも一つを含む化合物を用いた請求項1に記載の化学反応器。
  6. 導電性の化合物を用いることにより、化学反応器のいずれの部分においても白金を使用しない請求項1に記載の化学反応器。
  7. 固体電解質として、1200℃以下で緻密焼結することが可能な化合物を使用することにより、化学反応器の通電経路として白金及びその他の貴金属を用いることなく、基本単位を形成した請求項1に記載の化学反応器。
  8. 上記作動電極層を構成する材料が、平均粒子径が1〜100nmの超微粒子混合粉体からなる請求項1に記載の化学反応器。
  9. 上記基本単位からなるマイクロ電気化学セルの集合構造が、多層に配置されている請求項1に記載の化学反応器。
  10. 上記マイクロ電気化学セルの集合構造が、平面形状で直列及び/又は並列に多層に配置されている請求項1に記載の化学反応器。
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