JP4821580B2 - 画像処理システムおよび画像処理プログラム - Google Patents

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本発明は、画像処理システムおよび画像処理プログラムに関する。
デジタル画像(以下、単に画像ともいう)として、文字や線画等の他に写真等を表すための網点画像が含まれていることがある。その画像をプリンタ等を用いて高画質に印刷するために、文字や線画等の領域に対して行う画像処理と、網点領域に対して行う画像処理とを分けて行っている。そのために、網点を含む画像から網点領域を抽出する必要がある。例えば、網点領域を抽出する技術として、ソーベルフィルタ、ラプラシアンなどからエッジ成分を抽出し、抽出したエッジ成分を2値化して、エッジ部分の画素数、白黒の反転回数、周期性などの特徴量から、網点領域か否かを判定する手法が多く用いられている。
これに関連する技術として、例えば、特許文献1には、デジタル画像内における網点画像領域と文字領域とを分離することが可能な技術を提供することを課題とし、この画像処理装置は、網点情報に基づいて、所定の網点D0と4つの隣接網点D1〜D4のそれぞれとを結ぶ4つのベクトルV1〜V4を求め、そして、注目画素から4つのベクトルV1〜V4のそれぞれに相当するベクトル量だけ移動させた4つの近傍画素を選択し、選択した4つの近傍画素のそれぞれと注目画素との差分の絶対値を加算した加算結果を求め、その加算結果に基づいて、その注目画素が網点画像領域内の画素であるか文字領域内の画素であるかについての判定処理を行い、この判定処理の結果を用いることにより、網点画像領域と文字領域とに対して異なる処理を施すことが可能になることが開示されている。
また、例えば、特許文献2には、多種類の画像の混在する入力画像に対しても高精細な出力画像を得ることを目的とし、入力画像の原稿を複写して出力画像として出力するデジタル複写機の如き画像形成装置であって、走査、サンプリングによって読取られた入力画像情報におけるエッジの立ち上がり/立ち下がりにより画像の特徴を抽出し、その特徴量を予め設定された識別基準値と比較して網点領域か、文字領域か、中間調領域かの識別を行い、網点領域に対しては平滑化処理を、文字領域に対しては鮮鋭化処理を、中間調領域に対しては、適応化混合処理を行って画像情報を高画質化する高画質化画像処理部を有していることが開示されている。
また、例えば、特許文献3には、丸め誤差の影響を受けない画像校正方法を提供することを課題とし、画像校正方法は、中間調ビットマップ原画像を所定の色校正関数によって校正して、色校正された中間調ビットマップ画像を生成する方法であり、その方法は、中間調ビットマップ原画像を提供するステップと、一組の副画像ブロックにおける中間調ビットマップ原画像のドット面積率を推定するステップと、各々の副画像ブロックについて、所定の色校正関数に基づき、目標となるドット面積率を計算するステップと、その各々の副画像ブロックについて、オン状態又はオフ状態に変換する中間調ビットマップ画像の画素数(N)を計算するステップと、各々の副画像ブロックについて、中間調ビットマップ原画像におけるN個の画素を、それぞれ、オン又はオフ状態のいずれかに変換し、目標となるドット面積率を有する修正された中間調ビットマップ画像を生成するステップとを備えることが開示されている。
また、例えば、非特許文献1には、癌領域を同心円形孤立性陰影と仮定し、これを選択的に抽出するMorphologyフィルタ(非特許文献2)の一変形であるQuoit(輪投げ)フィルタを開発し、そのフィルタは、(1)入力画像として同心円でかつ中心から周辺に向かって単調減少するモデル画像を仮定した場合、フィルタ出力が解析的に表現できる特徴をもっている、(2)このフィルタを2回連続して適用すると、上記モデル画像を選択的に復元する能力を有することが開示されている。
特開2002−252756号公報 特開平06−062230号公報 特開2004−040781号公報 磯部義明、外4名,「孤立性陰影抽出用Quoitフィルタの性質とその乳癌X線陰影抽出への応用」,電子情報通信学会,1993年02月,電子情報通信学会論文誌(D−II),Vol.J76−D−II,No.2,pp.279−287 Haralick R.M., Sternberg S.R. and Zhuang X.:"Image Analysis Using Mathematical Morphology",IEEE Trans.PAMI,9,4,pp.532-550(1987)
本発明は、このような背景技術の状況の中でなされたもので、網点を含む画像から精度よく網点領域を抽出できるようにした画像処理システムおよび画像処理プログラムを提供することを目的としている。
かかる目的を達成するための本発明の要旨とするところは、次の各項の発明に存する。
本願請求項1記載の発明は、網点を含む画像を平滑化する平滑化手段と、前記平滑化手段によって平滑化された画像に対して、第1のモルフォロジカルフィルタによって、前記画像の画素毎の網点の強度を算出する網点強度算出手段と、前記網点強度算出手段によって算出された網点の強度に対して、前記第1のモルフォロジカルフィルタとは異なる第2のモルフォロジカルフィルタによって、網点領域としての網点の強度を算出する網点領域強度算出手段を具備することを特徴とする画像処理システムである。
本願請求項2記載の発明は、網点を含む画像を平滑化する平滑化手段と、前記平滑化手段によって平滑化された画像に対して、第1のモルフォロジカルフィルタによって、前記画像の画素毎の網点の強度を算出する網点強度算出手段と、前記網点強度算出手段によって算出された網点の強度に対して、前記第1のモルフォロジカルフィルタとは異なる第2のモルフォロジカルフィルタによって、網点領域としての網点の強度を算出する網点領域強度算出手段と、前記網点領域強度算出手段によって算出された網点領域としての網点の強度を重みとして用いて、前記網点を含む画像と前記平滑化手段によって平滑化された画像を合成する画像合成手段を具備することを特徴とする画像処理システムである。
本願請求項3記載の発明は、網点を含む画像を平滑化する第1の平滑化手段と、前記網点を含む画像を、前記第1の平滑化手段とは異なる特性で平滑化する第2の平滑化手段と、前記第1の平滑化手段によって平滑化された画像に対して、第1のモルフォロジカルフィルタによって、前記画像の画素毎の網点の強度を算出する網点強度算出手段と、前記網点強度算出手段によって算出された網点の強度に対して、前記第1のモルフォロジカルフィルタとは異なる第2のモルフォロジカルフィルタによって、網点領域としての網点の強度を算出する網点領域強度算出手段と、前記網点領域強度算出手段によって算出された網点領域としての網点の強度を重みとして用いて、前記網点を含む画像と前記第2の平滑化手段によって平滑化された画像を合成する画像合成手段を具備することを特徴とする画像処理システムである。
本願請求項4記載の発明は、網点を含む画像を平滑化する第1の平滑化手段と、前記第1の平滑化手段によって平滑化された画像に対して、第1のモルフォロジカルフィルタによって、前記画像の画素毎の網点の強度を算出する網点強度算出手段と、前記網点強度算出手段によって算出された網点の強度に対して、前記第1のモルフォロジカルフィルタとは異なる第2のモルフォロジカルフィルタによって、網点領域としての網点の強度を算出する網点領域強度算出手段と、前記網点領域強度算出手段によって算出された網点領域としての網点の強度に合わせて平滑化のフィルタサイズの大きさを変化させて又は該網点領域としての網点の強度に合わせて平滑化のフィルタの係数を変化させて、前記網点を含む画像を平滑化する第2の平滑化手段と、前記網点領域強度算出手段によって算出された網点領域としての網点の強度を重みとして用いて、前記網点を含む画像と前記第2の平滑化手段によって平滑化された画像を合成する画像合成手段を具備することを特徴とする画像処理システムである。
本願請求項5記載の発明は、前記第2のモルフォロジカルフィルタのフィルタサイズは、第1の平滑化手段および第1のモルフォロジカルフィルタのフィルタサイズよりも大きいフィルタによって、前記網点を含む画像を平滑化することを特徴とする請求項3または4に記載の画像処理システムである。
本願請求項6記載の発明は、画像処理システムに、網点を含む画像を平滑化する平滑化機能と、前記平滑化機能によって平滑化された画像に対して、第1のモルフォロジカルフィルタによって、前記画像の画素毎の網点の強度を算出する網点強度算出機能と、前記網点強度算出機能によって算出された網点の強度に対して、前記第1のモルフォロジカルフィルタとは異なる第2のモルフォロジカルフィルタによって、網点領域としての網点の強度を算出する網点領域強度算出機能を実現させることを特徴とする画像処理プログラムである。
本願請求項7記載の発明は、画像処理システムに、網点を含む画像を平滑化する平滑化機能と、前記平滑化機能によって平滑化された画像に対して、第1のモルフォロジカルフィルタによって、前記画像の画素毎の網点の強度を算出する網点強度算出機能と、前記網点強度算出機能によって算出された網点の強度に対して、前記第1のモルフォロジカルフィルタとは異なる第2のモルフォロジカルフィルタによって、網点領域としての網点の強度を算出する網点領域強度算出機能と、前記網点領域強度算出機能によって算出された網点領域としての網点の強度を重みとして用いて、前記網点を含む画像と前記平滑化機能によって平滑化された画像を合成する画像合成機能を実現させることを特徴とする画像処理プログラムである。
本願請求項8記載の発明は、画像処理システムに、網点を含む画像を平滑化する第1の平滑化機能と、前記網点を含む画像を、前記第1の平滑化機能とは異なる特性で平滑化する第2の平滑化機能と、前記第1の平滑化機能によって平滑化された画像に対して、第1のモルフォロジカルフィルタによって、前記画像の画素毎の網点の強度を算出する網点強度算出機能と、前記網点強度算出機能によって算出された網点の強度に対して、前記第1のモルフォロジカルフィルタとは異なる第2のモルフォロジカルフィルタによって、網点領域としての網点の強度を算出する網点領域強度算出機能と、前記網点領域強度算出機能によって算出された網点領域としての網点の強度を重みとして用いて、前記網点を含む画像と前記第2の平滑化機能によって平滑化された画像を合成する画像合成機能を実現させることを特徴とする画像処理プログラムである。
本願請求項9記載の発明は、画像処理システムに、網点を含む画像を平滑化する第1の平滑化機能と、前記第1の平滑化機能によって平滑化された画像に対して、第1のモルフォロジカルフィルタによって、前記画像の画素毎の網点の強度を算出する網点強度算出機能と、前記網点強度算出機能によって算出された網点の強度に対して、前記第1のモルフォロジカルフィルタとは異なる第2のモルフォロジカルフィルタによって、網点領域としての網点の強度を算出する網点領域強度算出機能と、前記網点領域強度算出機能によって算出された網点領域としての網点の強度に合わせて平滑化のフィルタサイズの大きさを変化させて又は該網点領域としての網点の強度に合わせて平滑化のフィルタの係数を変化させて、前記網点を含む画像を平滑化する第2の平滑化機能と、前記網点領域強度算出機能によって算出された網点領域としての網点の強度を重みとして用いて、前記網点を含む画像と前記第2の平滑化機能によって平滑化された画像を合成する画像合成機能を実現させることを特徴とする画像処理プログラムである。
本願請求項10記載の発明は、前記第2のモルフォロジカルフィルタのフィルタサイズは、第1の平滑化機能および第1のモルフォロジカルフィルタのフィルタサイズよりも大きいフィルタによって、前記網点を含む画像を平滑化することを特徴とする請求項8または9に記載の画像処理プログラムである。
請求項1の画像処理システムによれば、本構成を有していない場合に比較して、網点を含む画像から精度よく網点領域を抽出できるようになる。
請求項2の画像処理システムによれば、本構成を有していない場合に比較して、網点を含む画像から精度よく網点領域を抽出でき、高画質な画像を再現できるようになる。
請求項3の画像処理システムによれば、本構成を有していない場合に比較して、網点を含む画像から精度よく網点領域を抽出でき、より高画質な画像を再現できるようになる。
請求項4の画像処理システムによれば、本構成を有していない場合に比較して、網点を含む画像から精度よく網点領域を抽出でき、更に高画質な画像を再現できるようになる。
請求項5の画像処理システムによれば、本構成を有していない場合に比較して、請求項3または4の画像処理システムによる効果に加えて、隣接する網点との干渉を避けることができ、より高画質な画像を再現できるようになる。
請求項6の画像処理プログラムによれば、本構成を有していない場合に比較して、網点を含む画像から精度よく網点領域を抽出できるようになる。
請求項7の画像処理プログラムによれば、本構成を有していない場合に比較して、網点を含む画像から精度よく網点領域を抽出でき、高画質な画像を再現できるようになる。
請求項8の画像処理プログラムによれば、本構成を有していない場合に比較して、網点を含む画像から精度よく網点領域を抽出でき、より高画質な画像を再現できるようになる。
請求項9の画像処理プログラムによれば、本構成を有していない場合に比較して、網点を含む画像から精度よく網点領域を抽出でき、更に高画質な画像を再現できるようになる。
請求項10の画像処理プログラムによれば、本構成を有していない場合に比較して、請求項8または9の画像処理プログラムによる効果に加えて、隣接する網点との干渉を避けることができ、より高画質な画像を再現できるようになる。
以下、図面に基づき本発明の好適な各種の実施の形態を説明する。
図1は、第1の実施の形態の概念的なモジュール構成図を示している。
なお、モジュールとは、一般的に論理的に分離可能なソフトウェア、ハードウェア等の部品を指す。したがって、本実施の形態におけるモジュールはプログラムにおけるモジュールのことだけでなく、ハードウェア構成におけるモジュールも指す。それゆえ、本実施の形態は、プログラム、システムおよび方法の説明をも兼ねている。また、モジュールは機能にほぼ一対一に対応しているが、実装においては、1モジュールを1プログラムで構成してもよいし、複数モジュールを1プログラムで構成してもよく、逆に1モジュールを複数プログラムで構成してもよい。また、複数モジュールは1コンピュータによって実行されてもよいし、分散または並列環境におけるコンピュータによって1モジュールが複数コンピュータで実行されてもよい。また、以下、「接続」とは物理的な接続の他、論理的な接続を含む。
また、システムとは、複数のコンピュータ、ハードウェア、装置等がネットワーク等の通信手段で接続されて構成されるほか、1つのコンピュータ、ハードウェア、装置等によって実現される場合も含まれる。
第1の実施の形態は、図1に示すように、画像受付モジュール11、多値化モジュール12、平滑化モジュール13、網点強度算出モジュール14、網点領域強度算出モジュール15を有している。
画像受付モジュール11は、網点を含む画像(以下、網点画像ともいう)を受け付ける。例えば、画像としては、CMYK(Cyan Magenta Yellow blacK)各4色の高精細な2値データである。そして、受け付ける手段として、スキャナ、ファックス等による画像入力、ハードディスク等の記憶媒体からの読み出し、通信回線を介して画像を受け取る等がある。画像受付モジュール11は、受け付けた画像を多値化モジュール12へ渡す。
多値化モジュール12は、画像受付モジュール11によって受け付けた網点画像が2値画像であれば、個々の画素の階調値の0,1を0,255に変換する。平滑化モジュール13による平滑化を行うためである。多値化モジュール12は、多値化した画像を平滑化モジュール13へ渡す。
平滑化モジュール13は、多値化モジュール12によって多値化された画像を平滑化する。これによって、各画素が0,255の階調値以外を有することができ、網点の大きさ、網点の角度、網点の形状をある程度ぼかすことができる。この平滑化によって、第1のモルフォロジカルフィルタの出力値に対して、網点の大きさ等の要因による影響を低くすることができる。
また、平滑化するのであればどのような手法でもよいが、単純平均平滑化が望ましい。これは、例えば、淡色領域の網点において、第1のモルフォロジカルフィルタの出力値がより高い値となるようにするためである。ここでいう、単純平均平滑化とは、例えば、注目画素とその周囲画素の平均をその注目画素の値とするものであり、具体的には各係数を1/9とした3×3のフィルタによるフィルタリング処理などのことである。
平滑化モジュール13は、平滑化した画像を網点強度算出モジュール14へ渡す。
網点強度算出モジュール14は、平滑化モジュール13によって平滑化された画像に対して、第1のモルフォロジカルフィルタによって、画像の画素毎の網点の強度を算出する。網点強度算出モジュール14は、画像の画素毎の網点の強度を算出した画像を網点領域強度算出モジュール15へ渡す。
網点領域強度算出モジュール15は、網点強度算出モジュール14によって算出された網点の強度に対して、第2のモルフォロジカルフィルタによって、網点領域としての網点の強度を算出する。
ここでの第2のモルフォロジカルフィルタは、モルフォロジカルフィルタの基本演算であるクロージング(Closing)を利用する。クロージングは、多値画像の膨張を行った後に、その多値画像の縮退を行うものである。つまり、膨張は、近隣に位置する網点同士を結びつける働きを有し、縮退は、結びついたものをそのままの結合の状態で元に戻す働きを有している。したがって、多値の状態のまま、画素毎に算出されていた網点強度を、領域としての網点強度として、算出することができる。
図2のフローチャートを用いて、第1の実施の形態による作用・働き(動作)を説明する。
ステップS21では、画像受付モジュール11が受け付けた2値データである網点画像(CMYKの4枚)を、多値化モジュール12が多値化画像に変換する。これによって、例えば、8ビットの深さ(階調値)を持つ画像が生成される。階調値を持つ画像とするのは、最終的に網点強度または網点領域強度を算出(網点強度算出モジュール14または網点領域強度算出モジュール15による処理)するためである。
ステップS22では、ステップS21で多値化された画像を、平滑化モジュール13が平滑化する。
ステップS23では、網点強度算出モジュール14が第1のモルフォロジカルフィルタを用いて、ステップS22で平滑化された画像の画素毎の網点の強度を算出する。第1のモルフォロジカルフィルタについては、図11から図15を用いて後に詳述する。
ステップS24では、網点領域強度算出モジュール15が第2のモルフォロジカルフィルタによって、ステップS23で網点の強度を算出された画像の網点領域としての網点の強度を算出する。つまり、ステップS23では、画素毎の網点強度を算出したが、ステップS24では、複数の画素による領域としての網点強度を算出する。この算出された網点強度は、どの領域が網点としての可能性が高いかを示すものである。
モルフォロジカルフィルタは、数学的モルフォロジー(morphology、形態論)を利用したものとして、画像処理の分野で信号処理手法として知られているものである(非特許文献2および非特許文献1参照)。ここでの第1のモルフォロジカルフィルタは、孤立陰影を抽出するが、文字や細線は抽出しないようにできるフィルタである。さらに、網点領域内に存在する文字や細線も抽出しないものである。
ここで、モルフォロジーの処理例を説明する(詳細は非特許文献参照)。モルフォロジー処理は、最小値フィルタ、最大値フィルタを利用した手法であり、そのフィルタ値、フィルタ形状を自由に設定できるものである。
基本的な4つの処理の式を以下に示す。
Dilation:f'(x,y)=max(f(xi,yj)+g(i,j))
Erosion:f'(x,y)=min(f(x+i,y+j)−g(i,j))
Opening:Dilation(Erosion)
Closing:Erosion(Dilation)
ただし、f(x,y):入力信号
f'(x,y):出力信号
g(i,j):フィルタ
である。
Dilation処理とは、入力信号f(x,y)に対して、フィルタg(i,j)で、膨張(拡張、拡大ともいわれる)を行う処理のことである。
Erosion処理とは、入力画像f(x,y)に対して、フィルタg(i,j)で、縮退(縮小ともいわれる)を行う処理のことである。
そして、Closing処理とは、Dilation処理、Erosion処理を続けて行う処理のことである。
また、Opening処理とは、Erosion処理、Dilation処理を続けて行う処理のことである。
図11を用いて、第1のモルフォロジカルフィルタによる処理例を説明する。
ステップS111、ステップS113では、Erosion処理を行う。
ステップS112、ステップS114では、Erosion処理された画像に対して、Dilation処理を行う。つまり、処理対象の画像に対して、ステップS111とステップS112による処理、ステップS113とステップS114による処理によって、それぞれOpening処理を行っている。
そして、ステップS115では、ステップS112の処理結果からステップS114の処理結果を差し引いた画像を生成する。
以上の処理(ステップS111〜ステップS115)が、第1のモルフォロジカルフィルタによる処理である。
図13を用いて、1次元の信号に対して、第1のモルフォロジカルフィルタによる処理を行った例を説明する。
図13(B)は、横幅9画素の平面状のフィルタ(Disk型フィルタ)を示している。図13(C)は、横幅9画素のリング状のフィルタ(Ring型フィルタ)を示している。図13(D)は、横幅9画素の網点を模式的に四角柱で近似して表したものである。
図13(A)の「オリジナル信号」のグラフは、図13(D)で示した網点の一次元波形である。
図13(A)の「フィルタ形状」のグラフは、それぞれ図13(B)の平面状のフィルタ、図13(C)のリング状のフィルタの一次元波形である(図11のステップS111、ステップS113の処理結果)。
図13(A)の「Min信号(Erosion)」のグラフは、それぞれのフィルタでErosion処理をしたものである。つまり、9画素の中央にのみ波形が立つ。図13(A)の「Min信号のMax信号(Opening)」のグラフは、それぞれのフィルタでOpening処理をしたものである(図11のステップS112、ステップS114の処理結果)。
図13(A)の「処理画像」のグラフは、図11のステップS115の処理結果である。つまり、第1のモルフォロジカルフィルタによる処理を行った結果である。
さらに、図14、図15に、実際の画像に対して、第1のモルフォロジカルフィルタによる処理を行った結果を示す。図14は網点画像に対して、図15は文字画像(「旧」という文字画像)に対して、処理を行ったものである。
図14(A)、図15(A)は、それぞれ原画像を示している。
図14(B)、図15(B)は、それぞれ図11のステップS111の処理結果を示している。
図14(C)、図15(C)は、それぞれ図11のステップS112の処理結果を示している。
図14(D)、図15(D)は、それぞれ図11のステップS113の処理結果を示している。
図14(E)、図15(E)は、それぞれ図11のステップS114の処理結果を示している。
図14(F)、図15(F)は、それぞれ図11のステップS115の処理結果を示している。つまり、第1のモルフォロジカルフィルタによる処理によって、網点画像は抽出されており(図14(F))、文字画像は抽出されていないこと(図15(F))がわかる。
図3、図4を用いて、第2の実施の形態を説明する。第1の実施の形態とは異なる点を、主に説明する。図3は、第2の実施の形態の概念的なモジュール構成図を示している。
画像受付モジュール31は、第1の実施の形態の画像受付モジュール11と同様である。
多値化モジュール32は、その機能は第1の実施の形態の多値化モジュール12と同様であるが、多値化した画像を平滑化モジュール33の他に画像合成モジュール36へも渡す。
平滑化モジュール33は、その機能は第1の実施の形態の平滑化モジュール13と同様であるが、平滑化した画像を網点強度算出モジュール34の他に画像合成モジュール36へも渡す。
網点強度算出モジュール34は、第1の実施の形態の網点強度算出モジュール14と同様である。
網点領域強度算出モジュール35は、その機能は第1の実施の形態の網点領域強度算出モジュール15と同様であるが、網点領域の強度を算出した結果を画像合成モジュール36へ渡す。
画像合成モジュール36は、多値化モジュール32により多値化した画像と、平滑化モジュール33により平滑化した画像した画像とを合成する。その際に、網点領域と網点以外の領域(例えば、文字線画領域)との境界部分での急激な信号変化を低減するために、網点領域強度算出モジュール35によって算出した網点領域強度を重みとして、重み付け合成を行う。重み付け合成としては、例えば、網点領域強度を0〜1の値に正規化し(つまり、0に近似した数値の部分は文字線画領域であり、1に近似した部分は網点領域を表すことになる)、平滑化した画像の各画素値に乗算するようにしてもよい。また、網点領域強度を0〜1の値に正規化した後、その割合(0からの割合、1からの割合)に応じて、多値化した画像、平滑化した画像、のそれぞれの画素値を採用するという合成をしてもよい。
図4のフローチャートを用いて、第2の実施の形態による作用・働き(動作)を説明する。
ステップS41は、第1の実施の形態のステップS21と同様であるが、多値化した画像をステップS42の他にステップS45へも渡す。
ステップS42は、第1の実施の形態のステップS22と同様であるが、平滑化した画像をステップS43の他にステップS45へも渡す。
ステップS43は、第1の実施の形態のステップS23と同様である。
ステップS44は、第1の実施の形態のステップS24と同様であるが、網点領域の強度を算出した結果をステップS45へ渡す。
ステップS45では、画像合成モジュール36が、ステップS41で多値化された画像とステップS42で平滑化された画像とを、ステップS44で算出した網点領域強度に基づいて合成する。
図5、図6、図7を用いて、第3の実施の形態を説明する。第1の実施の形態または第2の実施の形態とは異なる点を、主に説明する。図5は、第3の実施の形態の概念的なモジュール構成図を示している。
画像受付モジュール51は、第1の実施の形態の画像受付モジュール11と同様である。
多値化モジュール52は、その機能は第1の実施の形態の多値化モジュール12と同様であるが、多値化した画像を第1の平滑化モジュール53の他に第2の平滑化モジュール56、画像合成モジュール57へも渡す。
第1の平滑化モジュール53は、第1の実施の形態の平滑化モジュール13と同様である。
網点強度算出モジュール54は、第1の実施の形態の網点強度算出モジュール14と同様である。
網点領域強度算出モジュール55は、第1の実施の形態の網点領域強度算出モジュール15と同様であるが網点領域の強度を算出した結果を画像合成モジュール57へ渡す。
第2の平滑化モジュール56は、多値化モジュール52によって多値化された画像に対して、その画像の網点特性を残すような平滑化を行う。
つまり、第2の実施の形態では、画像合成モジュール36の画像合成に利用する信号として、網点強度算出に利用する平滑化信号(つまり平滑化モジュール33によって平滑化した画像)を利用していた。そして、モルフォロジカルフィルタの出力をできる限り利用するために、単純平均平滑化を行ったが、この信号では、画像合成後にプリンタ出力などを行うと、元画像では微小面積網点で構成されていたような淡色部分が、再度、プリンタ出力用に擬似中間調生成された場合に、網点が生成できない可能性がある。したがって、第3の実施の形態では、単純平均平滑化ではなく、元画像の網点特性を残すような平滑化を行う。つまり、フィルタ係数にガウス分布を用いて、コンボリューションを行い、平滑化を行う。図7に、フィルタの一例(サイズ5×5、分散0.5の場合)を示す。網点の特性を多少残すようなフィルタ係数(中央部分の重みが高くなるような係数)であれば、ガウス分布に限る必要はない。
画像合成モジュール57は、その機能は第2の実施の形態の画像合成モジュール36と同様であるが、多値化モジュール52により多値化した画像と、第2の平滑化モジュール56により平滑化した画像した画像とを合成する。
図6のフローチャートを用いて、第3の実施の形態による作用・働き(動作)を説明する。
ステップS61は、第1の実施の形態のステップS21と同様であるが、多値化した画像をステップS62の他にステップS65、ステップS66へも渡す。
ステップS62は、第1の実施の形態のステップS22と同様である。
ステップS63は、第1の実施の形態のステップS23と同様である。
ステップS64は、第1の実施の形態のステップS24と同様であるが網点領域の強度を算出した結果をステップS66へも渡す。
ステップS65では、第2の平滑化モジュール56が、ステップS61で多値化された画像をその画像の網点特性を残すような平滑化を行う。
ステップS66では、第2の実施の形態のステップS45と同様であるが、ステップS61で多値化された画像とステップS65で平滑化された画像とを、ステップS64で算出した網点領域強度に基づいて合成する。
図8、図9、図10を用いて、第4の実施の形態を説明する。第1の実施の形態または第3の実施の形態とは異なる点を、主に説明する。図8は、第4の実施の形態の概念的なモジュール構成図を示している。
画像受付モジュール81は、第1の実施の形態の画像受付モジュール11と同様である。
多値化モジュール82は、第3の実施の形態の多値化モジュール52と同様である。
第1の平滑化モジュール83は、第1の実施の形態の平滑化モジュール13と同様である。
網点強度算出モジュール84は、第1の実施の形態の網点強度算出モジュール14と同様である。
網点領域強度算出モジュール85は、その機能は第1の実施の形態の網点領域強度算出モジュール15と同様であるが、網点領域の強度を算出した結果を画像合成モジュール87の他に第2の平滑化モジュール86へも渡す。
第2の平滑化モジュール86は、多値化モジュール82によって多値化された画像に対して、より適応的に平滑化するために、網点領域強度算出モジュール85によって算出した網点領域の強度に合わせて、フィルタサイズの大きさを変化させて、平滑化を行う。例えば、網点強度が大きい、つまり、より網点らしい、と判定された場合は、平滑化のフィルタサイズを大きくして、より網点をぼかすことも可能である。
また、より適応的に平滑化するために、網点領域の強度に合わせて、フィルタの係数を変化させてもよい。例えば、第3の実施の形態のようにガウス分布を用いるのであれば、網点強度が大きい、つまり、より網点らしい、と判定された場合は、ガウス分布の分散値を大きくすれば、より網点をぼかすことも可能である。例えば、図7に示した5×5のガウス分布係数は分散0.5であるが、これを分散3.0にすると、図10のようなフィルタになる。
画像合成モジュール87は、第3の実施の形態の画像合成モジュール57と同様である。
図9のフローチャートを用いて、第4の実施の形態による作用・働き(動作)を説明する。
ステップS91は、第3の実施の形態のステップS61と同様である。
ステップS92は、第1の実施の形態のステップS22と同様である。
ステップS93は、第1の実施の形態のステップS23と同様である。
ステップS94は、第3の実施の形態のステップS64と同様であるが、網点領域の強度を算出した結果をステップS95へも渡す。
ステップS95は、第3の実施の形態のステップS65と同様であるが、ステップS94による網点領域の強度に応じて、平滑化のフィルタを適応的に変化させて、その変化させたフィルタを用いて平滑化を行う。
ステップS96は、第3の実施の形態のステップS66と同様である。
図16を参照して、実施の形態の画像処理システムのハードウェア構成例について説明する。図16に示す構成は、例えばパーソナルコンピュータ(PC)などによって構成される画像処理システムであり、スキャナ等のデータ読み取り部1617と、プリンタなどのデータ出力部1618を備えたハード構成例を示している。なお、このハードウェア構成は、第1から第4の実施の形態について適用する。
CPU(Central Processing Unit)1601は、上述の実施の形態において説明した各種のモジュール、すなわち、画像受付モジュール11、多値化モジュール12、平滑化モジュール13、網点強度算出モジュール14、網点領域強度算出モジュール15等の各モジュールの実行シーケンスを記述したコンピュータ・プログラムに従った処理を実行する制御部である。
ROM(Read Only Memory)1602は、CPU1601が使用するプログラムや演算パラメータ等を格納する。RAM(Random Access Memory)1603は、CPU1601の実行において使用するプログラムや、その実行において適宜変化するパラメータ等を格納する。これらはCPUバスなどから構成されるホストバス1604により相互に接続されている。
ホストバス1604は、ブリッジ1605を介して、PCI(Peripheral Component Interconnect/Interface)バスなどの外部バス1606に接続されている。
キーボード1608、マウス等のポインティングデバイス1609は、操作者により操作される入力デバイスである。ディスプレイ1610は、液晶表示装置またはCRT(Cathode Ray Tube)などから成り、各種情報をテキストやイメージ情報として表示する。
HDD(Hard Disk Drive)1611は、ハードディスクを内蔵し、ハードディスクを駆動し、CPU1601によって実行するプログラムや情報を記録または再生させる。ハードディスクは、画像受付モジュール11が受け付けた画像や多値化モジュール12、平滑化モジュール13等による結果データ(画像)などが格納される。さらに、その他の各種のデータ処理プログラム等、各種コンピュータ・プログラムが格納される。
ドライブ1612は、装着されている磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、または半導体メモリ等のリムーバブル記録媒体1613に記録されているデータまたはプログラムを読み出して、そのデータまたはプログラムを、インタフェース1607、外部バス1606、ブリッジ1605、およびホストバス1604を介して接続されているRAM1603に供給する。リムーバブル記録媒体1613も、ハードディスクと同様のデータ記録領域として利用可能である。
接続ポート1614は、外部接続機器1615を接続するポートであり、USB、IEEE1394等の接続部を持つ。接続ポート1614は、インタフェース1607、および外部バス1606、ブリッジ1605、ホストバス1604等を介してCPU1601等に接続されている。通信部1616は、ネットワークに接続され、外部とのデータ通信処理を実行する。データ読み取り部1617は、例えばスキャナであり、ドキュメントの読み取り処理を実行する。データ出力部1618は、例えばプリンタであり、ドキュメントデータの出力処理を実行する。
なお、図16に示す画像処理システムのハードウェア構成は、1つの構成例を示すものであり、本実施の形態は、図16に示す構成に限らず、本実施の形態において説明したモジュールを実行可能な構成であればよい。例えば、一部のモジュールを専用のハードウェア(例えば特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)等)で構成してもよく、一部のモジュールは外部のシステム内にあり通信回線で接続しているような形態でもよく、さらに図16に示すシステムが複数互いに通信回線によって接続されていて互いに協調動作するようにしてもよい。また、複写機、ファックス、スキャナ、プリンタ、複合機(多機能複写機とも呼ばれ、スキャナ、プリンタ、複写機、ファックス等の機能を有している)などに組み込まれていてもよい。
前記実施の形態においては、第1の平滑化モジュール(53、83)と第2の平滑化モジュール(56、86)は、同一の大きさのフィルタを用いたが、第2の平滑化モジュール(56、86)で用いるフィルタの大きさよりも小さいフィルタによって、網点画像を平滑化してもよい。また、第1の平滑化モジュール(53、83)で用いるフィルタサイズは、網点情報から自動的に算出してもよい。
そのために、網点画像の網点情報として、入力解像度と線数を取得した場合、網点の中心と網点の中心との距離は、入力解像度/線数で計算できる。例えば、入力解像度が2400dpiで線数が177線だった場合は、2400/177=13.559となり、網点の中心と網点の中心との距離は、約14画素程度と算出できる。したがって、第1の平滑化モジュール(53、83)のフィルタサイズは、スクリーン角が0度の場合は14×14のサイズとなる。しかし、スクリーン角は0度、15度、45度、75度等があるため、最適な形状やサイズも変わってくる。従って、隣接する網点との干渉を避けるためには、14より小さめの値、例えば、9×9や11×11などの値を設定した方が好ましい。また、平滑化することで、網点の形状をぼかすことができるため、次工程の網点強度算出モジュール(54、84)による処理に対して、値に幅を持たせることができる。また、フィルタの形状は特に規定しないが、スクリーンの形状を考慮すると、円形か四角の形状をもったフィルタを持つのが妥当である。
また、網点領域強度算出モジュール(15、35、55、85)で用いる第2のモルフォロジカルフィルタのフィルタサイズは、網点情報から自動的に算出してもよい。
第2のモルフォロジカルフィルタのフィルタサイズも第1の平滑化モジュール(53、83)のフィルタサイズを、入力解像度と線数(網点情報)から取得したのと同様に算出できる。ただし、第1の平滑化モジュール(53、83)のフィルタサイズは、隣接する網点との干渉を避けるために、計算値よりも小さめに設定したが、第2のモルフォロジカルフィルタのフィルタサイズは逆に大きめに設定する。その理由は、第2のモルフォロジカルフィルタの用途が、画素単位で算出されている網点強度を、領域としての網点強度として算出するためであって、隣接する網点の強度が膨張して一体化するようにしているためである。従って、例えば、網点の中心と網点の中心との距離が約14画素と設定された場合は、14より大きめの値、例えば、17×17や19×19などの値を設定した方が好ましい。フィルタの形状は特に規定しないが、スクリーンの形状を考慮すると、円形か四角の形状をもったフィルタを持つのが妥当である。
また、第4の実施の形態における第2の平滑化モジュール86において、平滑化の各種パラメータは、画素毎の網点強度(網点強度算出モジュール84による算出結果)、または画素領域としての網点強度(網点領域強度算出モジュール85による算出結果)によって、変更または選択してもよい。つまり、より適応的に平滑化するために、網点領域の強度に合わせて、フィルタサイズの大きさを変化させてもよい。例えば、より網点をぼかすために、網点強度が大きければ、フィルタサイズも大きくすることも可能である。
同様に、より適応的に平滑化するために、網点領域の強度に合わせて、フィルタの係数を変化させてもよい。例えば、より網点をぼかすために、網点強度が大きければ、ガウス分布の分散値を大きくすることも可能である。
なお、説明したプログラムについては、記録媒体に格納して提供してもよく、また、そのプログラムを通信手段によって提供してもよい。その場合、例えば、上記説明したプログラムについて、「プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体」の発明として捉えてもよい。
「プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、プログラムのインストール、実行、プログラムの流通などのために用いられる、プログラムが記録されたコンピュータで読み取り可能な記録媒体をいう。
なお、記録媒体としては、例えば、デジタル・バーサタイル・ディスク(DVD)であって、DVDフォーラムで策定された規格である「DVD−R、DVD−RW、DVD−RAM等」、DVD+RWで策定された規格である「DVD+R、DVD+RW等」、コンパクトディスク(CD)であって、読出し専用メモリ(CD−ROM)、CDレコーダブル(CD−R)、CDリライタブル(CD−RW)等、光磁気ディスク(MO)、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープ、ハードディスク、読出し専用メモリ(ROM)、電気的消去および書換可能な読出し専用メモリ(EEPROM)、フラッシュ・メモリ、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)等が含まれる。
そして、上記のプログラムまたはその一部は、上記記録媒体に記録して保存や流通等させてもよい。また、通信によって、例えば、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、メトロポリタン・エリア・ネットワーク(MAN)、ワイド・エリア・ネットワーク(WAN)、インターネット、イントラネット、エクストラネット等に用いられる有線ネットワーク、あるいは無線通信ネットワーク、さらにはこれらの組合せ等の伝送媒体を用いて伝送させてもよく、また、搬送波に乗せて搬送させてもよい。
さらに、上記のプログラムは、他のプログラムの一部分であってもよく、あるいは別個のプログラムと共に記録媒体に記録されていてもよい。また、複数の記録媒体に分割して
記録されていてもよい。また、圧縮や暗号化など、復元可能であればどのような態様で記録されていてもよい。
第1の実施の形態の構成例についての概念的なモジュール構成図である。 第1の実施の形態による処理例を示すフローチャートである。 第2の実施の形態の構成例についての概念的なモジュール構成図である。 第2の実施の形態による処理例を示すフローチャートである。 第3の実施の形態の構成例についての概念的なモジュール構成図である。 第3の実施の形態による処理例を示すフローチャートである。 分散0.5のガウス分布フィルタ係数例を示す説明図である。 第4の実施の形態の構成例についての概念的なモジュール構成図である。 第4の実施の形態による処理例を示すフローチャートである。 分散3.0のガウス分布フィルタ係数例を示す説明図である。 第1のモルフォロジカルフィルタによる処理例を示すフローチャートである。 第1のモルフォロジカルフィルタによる処理例を示す説明図である。 第1のモルフォロジカルフィルタによる網点画像に対する処理例を示す説明図である。 第1のモルフォロジカルフィルタによる文字画像に対する処理例を示す説明図である。 実施の形態を実現するコンピュータのハードウェア構成例を示すブロック図である。
符号の説明
11…画像受付モジュール
12…多値化モジュール
13…平滑化モジュール
14…網点強度算出モジュール
15…網点領域強度算出モジュール
31…画像受付モジュール
32…多値化モジュール
33…平滑化モジュール
34…網点強度算出モジュール
35…網点領域強度算出モジュール
36…画像合成モジュール
51…画像受付モジュール
52…多値化モジュール
53…第1の平滑化モジュール
54…網点強度算出モジュール
55…網点領域強度算出モジュール
56…第2の平滑化モジュール
57…画像合成モジュール
81…画像受付モジュール
82…多値化モジュール
83…第1の平滑化モジュール
84…網点強度算出モジュール
85…網点領域強度算出モジュール
86…第2の平滑化モジュール
87…画像合成モジュール

Claims (10)

  1. 網点を含む画像を平滑化する平滑化手段と、
    前記平滑化手段によって平滑化された画像に対して、第1のモルフォロジカルフィルタによって、前記画像の画素毎の網点の強度を算出する網点強度算出手段と、
    前記網点強度算出手段によって算出された網点の強度に対して、前記第1のモルフォロジカルフィルタとは異なる第2のモルフォロジカルフィルタによって、網点領域としての網点の強度を算出する網点領域強度算出手段
    を具備することを特徴とする画像処理システム。
  2. 網点を含む画像を平滑化する平滑化手段と、
    前記平滑化手段によって平滑化された画像に対して、第1のモルフォロジカルフィルタによって、前記画像の画素毎の網点の強度を算出する網点強度算出手段と、
    前記網点強度算出手段によって算出された網点の強度に対して、前記第1のモルフォロジカルフィルタとは異なる第2のモルフォロジカルフィルタによって、網点領域としての網点の強度を算出する網点領域強度算出手段と、
    前記網点領域強度算出手段によって算出された網点領域としての網点の強度を重みとして用いて、前記網点を含む画像と前記平滑化手段によって平滑化された画像を合成する画像合成手段
    を具備することを特徴とする画像処理システム。
  3. 網点を含む画像を平滑化する第1の平滑化手段と、
    前記網点を含む画像を、前記第1の平滑化手段とは異なる特性で平滑化する第2の平滑化手段と、
    前記第1の平滑化手段によって平滑化された画像に対して、第1のモルフォロジカルフィルタによって、前記画像の画素毎の網点の強度を算出する網点強度算出手段と、
    前記網点強度算出手段によって算出された網点の強度に対して、前記第1のモルフォロジカルフィルタとは異なる第2のモルフォロジカルフィルタによって、網点領域としての網点の強度を算出する網点領域強度算出手段と、
    前記網点領域強度算出手段によって算出された網点領域としての網点の強度を重みとして用いて、前記網点を含む画像と前記第2の平滑化手段によって平滑化された画像を合成する画像合成手段
    を具備することを特徴とする画像処理システム。
  4. 網点を含む画像を平滑化する第1の平滑化手段と、
    前記第1の平滑化手段によって平滑化された画像に対して、第1のモルフォロジカルフィルタによって、前記画像の画素毎の網点の強度を算出する網点強度算出手段と、
    前記網点強度算出手段によって算出された網点の強度に対して、前記第1のモルフォロジカルフィルタとは異なる第2のモルフォロジカルフィルタによって、網点領域としての網点の強度を算出する網点領域強度算出手段と、
    前記網点領域強度算出手段によって算出された網点領域としての網点の強度に合わせて平滑化のフィルタサイズの大きさを変化させて又は該網点領域としての網点の強度に合わせて平滑化のフィルタの係数を変化させて、前記網点を含む画像を平滑化する第2の平滑化手段と、
    前記網点領域強度算出手段によって算出された網点領域としての網点の強度を重みとして用いて、前記網点を含む画像と前記第2の平滑化手段によって平滑化された画像を合成する画像合成手段
    を具備することを特徴とする画像処理システム。
  5. 前記第2のモルフォロジカルフィルタのフィルタサイズは、第1の平滑化手段および第1のモルフォロジカルフィルタのフィルタサイズよりも大きいフィルタによって、前記網点を含む画像を平滑化する
    ことを特徴とする請求項3または4に記載の画像処理システム。
  6. 画像処理システムに、
    網点を含む画像を平滑化する平滑化機能と、
    前記平滑化機能によって平滑化された画像に対して、第1のモルフォロジカルフィルタによって、前記画像の画素毎の網点の強度を算出する網点強度算出機能と、
    前記網点強度算出機能によって算出された網点の強度に対して、前記第1のモルフォロジカルフィルタとは異なる第2のモルフォロジカルフィルタによって、網点領域としての網点の強度を算出する網点領域強度算出機能
    を実現させることを特徴とする画像処理プログラム。
  7. 画像処理システムに、
    網点を含む画像を平滑化する平滑化機能と、
    前記平滑化機能によって平滑化された画像に対して、第1のモルフォロジカルフィルタによって、前記画像の画素毎の網点の強度を算出する網点強度算出機能と、
    前記網点強度算出機能によって算出された網点の強度に対して、前記第1のモルフォロジカルフィルタとは異なる第2のモルフォロジカルフィルタによって、網点領域としての網点の強度を算出する網点領域強度算出機能と、
    前記網点領域強度算出機能によって算出された網点領域としての網点の強度を重みとして用いて、前記網点を含む画像と前記平滑化機能によって平滑化された画像を合成する画像合成機能
    を実現させることを特徴とする画像処理プログラム。
  8. 画像処理システムに、
    網点を含む画像を平滑化する第1の平滑化機能と、
    前記網点を含む画像を、前記第1の平滑化機能とは異なる特性で平滑化する第2の平滑化機能と、
    前記第1の平滑化機能によって平滑化された画像に対して、第1のモルフォロジカルフィルタによって、前記画像の画素毎の網点の強度を算出する網点強度算出機能と、
    前記網点強度算出機能によって算出された網点の強度に対して、前記第1のモルフォロジカルフィルタとは異なる第2のモルフォロジカルフィルタによって、網点領域としての網点の強度を算出する網点領域強度算出機能と、
    前記網点領域強度算出機能によって算出された網点領域としての網点の強度を重みとして用いて、前記網点を含む画像と前記第2の平滑化機能によって平滑化された画像を合成する画像合成機能
    を実現させることを特徴とする画像処理プログラム。
  9. 画像処理システムに、
    網点を含む画像を平滑化する第1の平滑化機能と、
    前記第1の平滑化機能によって平滑化された画像に対して、第1のモルフォロジカルフィルタによって、前記画像の画素毎の網点の強度を算出する網点強度算出機能と、
    前記網点強度算出機能によって算出された網点の強度に対して、前記第1のモルフォロジカルフィルタとは異なる第2のモルフォロジカルフィルタによって、網点領域としての網点の強度を算出する網点領域強度算出機能と、
    前記網点領域強度算出機能によって算出された網点領域としての網点の強度に合わせて平滑化のフィルタサイズの大きさを変化させて又は該網点領域としての網点の強度に合わせて平滑化のフィルタの係数を変化させて、前記網点を含む画像を平滑化する第2の平滑化機能と、
    前記網点領域強度算出機能によって算出された網点領域としての網点の強度を重みとして用いて、前記網点を含む画像と前記第2の平滑化機能によって平滑化された画像を合成する画像合成機能
    を実現させることを特徴とする画像処理プログラム。
  10. 前記第2のモルフォロジカルフィルタのフィルタサイズは、第1の平滑化機能および第1のモルフォロジカルフィルタのフィルタサイズよりも大きいフィルタによって、前記網点を含む画像を平滑化する
    ことを特徴とする請求項8または9に記載の画像処理プログラム。
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