JP4818303B2 - 積層チップ型高周波半導体装置 - Google Patents

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Description

本発明は、高周波電気信号を扱う半導体装置に関し、特に、複数のチップを積層して構成される積層チップ型高周波半導体装置に関する。
高周波信号を処理する半導体装置の開発において、小型かつ高性能な装置を実現する手段として、フリップチップ実装技術や貫通電極技術を用いて、異なる種類のチップを積層して一体化する技術が利用されている。フリップチップ実装技術とは、図7に示すように、接合用のパッド114,124が設けられた2つのチップ110a,120aの表面を対向させた状態で、バンプ131を介してこれらのチップ110a,120aを接続する方法である。また、貫通電極技術では、一方のチップに基板を貫通する貫通電極を形成し、そのチップの裏面に形成された接合パッドと、他方のチップの表面に形成された接合パッドとをバンプを介して接続する。
これらの技術を用いることで、異なる種類の素子をそれぞれ別のチップに形成し、これらを組み合わせて回路を構成することができる。これにより、それぞれの素子に適した基板やプロセスを用いることが可能となるので、異なる種類の素子を同一のチップに形成した場合と比較し、個々の素子を高性能化することができる。また、CMOS技術を用いて形成されたトランジスタと、MEMS技術を用いて形成されたMEMSスイッチの一体化などが可能となり、異種技術を融合した半導体装置を実現できる。さらに、これらの技術は、個別に製造された複数のチップをワイヤボンディング技術を用いて接続する従来の手法と比較し、チップ間がバンプで接続されることによって、接続に伴う寄生素子が低減するため、より高性能な回路を実現することができる。
従来技術として、インダクタなどが搭載されたチップと、トランジスタなどが搭載されたチップをそれぞれ異なる基板に形成し、これらをフリップチップ実装により一体化した半導体装置が提案されている(例えば特許文献1を参照)。通常、トランジスタは、基板電位を安定させて優れた高周波特性を得るために、低抵抗な基板上に形成されることが必要となる。一方、インダクタを低抵抗な基板上に形成した場合、インダクタが発生する磁界によって基板中に渦電流が流れ、基板損失が生じるため、インダクタの性能が大幅に劣化してしまうという問題がある。そこで、トランジスタを低抵抗な基板上に形成するとともに、インダクタを高抵抗な基板上に形成して基板損失を低減し、両者を積層して一体化することによって、高性能な無線回路が実現される。
異なる種類のチップを積層して一体化する上記の技術は、個々の素子の高性能化に有効であるが、チップ間の接合強度が不足すると、衝撃が加えられた際にチップが剥がれてしまうという問題がある。特に、高周波用の半導体装置では、回路規模が小さく、バンプを介して2つのチップに接続される回路の端子数が少ない場合が多いので、十分な接合強度を得られないことがある。この問題を緩和するため、図8に示すように、2つのチップ110b,120bのそれぞれに回路111,121には接続されない接合補助パッド115,125を設け、接合補助パッド115と125との間にバンプ132を介在させ、2つのチップ110b,120bを接合するバンプの数を増やすことによって、接合強度を増強する方法が提案されている(例えば特許文献2を参照)。
特公平10−256467号公報 特許第3558595号公報
積層チップ型高周波半導体装置においては、その特性が、バンプや、バンプと接合するための接合パッドの寄生素子、バンプ周囲の金属パタン、誘電体パタンなどの影響により変動する。上述した回路111,121に接続されない接合補助パッド115,125を設けて接合強度を増強する方法は、接合強度の増強には有効であるが、電気的にフローティング状態の接合補助パッド115,125やバンプ132によって、高周波における特性の変動や劣化がより大きくなるという問題があった。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、積層チップ型高周波半導体装置において、接合強度を増強するとともに、特性の安定化や性能の向上を図ることを目的とする。
このような目的を達成するために、本発明に係る積層チップ型高周波半導体装置は、第1のチップと、この第1のチップに積層された第2のチップと、第1のチップと第2のチップとの間に介在する複数のバンプとを備え、第1のチップは、少なくとも1つの第1の回路端子を有する第1の回路と、第1の回路端子に接続された複数の第1の接合パッドとを備え、第2のチップは、第1の回路端子にそれぞれ対応する少なくとも1つの第2の回路端子を有する第2の回路と、第2の回路端子に接続された複数の第2の接合パッドとを備え、対応する第1の回路端子と第2の回路端子との少なくとも一組は、n個ずつのバンプ、第1および第2の接合パッドを介して接続されており、当該第1および第2の回路端子を流れる信号の最高周波数をf[Hz]、当該第1および第2の回路端子の入力インピーダンスのうち、抵抗成分をR[Ω]、インダクタンス成分をL[H]、第1および第2の接合パッドに起因する寄生容量を除いた容量成分をC[F]、第1の接合パッド1個当たりの寄生容量をCpad1[F]、第2の接合パッド1個当たりの寄生容量をCpad2[F]としたとき、式(3)および式(4)を満たすことを特徴とする。
2≦n≦(1−2πfRC)/{2πfR(Cpad1+Cpad2)} (3)
2≦n≦(1−4π22LC)/{4π22L(Cpad1+Cpad2)} (4)
ここで、第1のチップは、第1の回路の周囲に配置された固定電位プレーンをさらに備え、第2のチップは、電位が固定された固定電位回路端子をさらに備え、固定電位プレーンは、複数のバンプを介して固定電位回路端子に接続されていてもよい。
また、第1の回路は、差動回路の少なくとも一部を構成し、複数の第1の接合パッドは、差動回路の対称面に対して対称に配置されていてもよい。
また、第1のチップに搭載され、少なくとも一部が導電体により形成されると共に固定電位プレーンに接続されたカプセル構造をさらに備え、第1の回路は、カプセル構造の内部に配置された可動構造を備えていてもよい。
本発明によれば、第1および第2のチップのそれぞれ複数の回路端子のうち、対応する回路端子の少なくとも一組が、式(1)および式(2)を満たすn個のバンプを介して接続されるようにしたので、2つのチップ間の接合強度を増強するとともに、回路の特性の安定化や、性能の向上を実現することができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
図1を参照して、本発明の第1の実施の形態に係る積層チップ型高周波半導体装置について説明する。
この積層チップ型高周波半導体装置は、積層された第1および第2のチップ10a,20aと、第1のチップ10aと第2のチップ20aとの間に介在する複数のバンプ31a,31b,31c,31dとから構成されている。
第1のチップ10aは、第1の回路端子としての第1の高周波回路端子12a,12bおよび第1の低周波回路端子13を有する第1の回路11aと、複数の第1の接合パッド14a,14b,14c,14dとを備えている。
第2のチップ20aは、第2の回路端子としての第2の高周波回路端子22a,22bおよび第2の低周波回路端子23を有する第2の回路21aと、複数の第2の接合パッド24a,24b,24c,24dとを備えている。
第1のチップ10aに搭載された第1の回路11aと、第2のチップ20aに搭蔵された第2の回路21aは、トランジスタ、インダクタ、トランスフォーマ、キャパシタ、スイッチ、伝送線路などの素子が接続されて構成される。第1および第2の回路11a,21aの一方を構成する素子の一部は、バンプ31a〜31dを介して、他方の回路に接続される。
高周波回路端子12a,12b,22a,22bは、所定の周波数よりも高い周波数の高周波信号が通過する回路端子であり、低周波回路端子13,23は、所定の周波数以下の周波数の低周波信号しか通過しない回路端子である。ここで、所定の周波数とは、下記式(5)および式(6)の右辺の値が共に2以上となる最大周波数である。よって、式(5)および式(6)の右辺の値が共に2以上となる周波数の信号が流れる端子を低周波回路端子、それ以外の端子を高周波回路端子と定義することができる。
第1の回路11aの高周波回路端子12a,12bは、接合パッド14a,14bにそれぞれ個別に接続されている。また、第1の回路11aの低周波回路端子13は、2つの接合パッド14c,14dに接続されている。
第2の回路21aの2つの高周波回路端子22a,22bは、接合パッド24a,24bにそれぞれ個別に接続されている。また、第2の回路21aの低周波回路端子23は、2つの接合パッド24c,24dに接続されている。
第1のチップ10aと第2のチップ20aとは、それぞれの接合パッド14a〜14d,24a〜24d側の表面が対向するように配置され、4組の接合パッド14aと24a,14bと24b,14cと24c,14dと24dにおいて4つのバンプ31a〜31dを介して接続されている。
したがって、各チップの高周波回路端子12aと高周波回路端子22aは1組の接合パッド14aと24aにおいて1つのバンプ31aを介して接続され、高周波回路端子12bと高周波回路端子22bは1組の接合パッド14bと24bにおいて1つのバンプ31bを介して接続されている。一方、各チップの低周波回路端子13と低周波回路端子23は、2組の接合パッド14cと24c,14dと24dにおいて、それぞれ1つずつのバンプ31c,31dを介して接続されている。
このように、高周波回路端子12a,22aまたは12b,22bについては、接合パッドの組数を最小限とすることによって、接合パッドの寄生容量を減らし、高周波における信号の減衰を抑制することができる。一方、低周波回路端子13,23に対しては、複数組の接合パッド14cと24c,14dと24dにおいて接合するすることによって、接合強度を増強することができる。低周波回路端子13,23では信号周波数が低いので、接合パッドの数を増やして寄生容星が増加しても、第1および第2の回路11a,21aの性能を制限することはない。むしろ、2つの回路11a,21aが複数組の接合パッド14cと24c,14dと24dにおいて複数のバンプ31c,31dを介して接続されるので、接合部分の寄生抵抗や寄生インダクタンスが減少し、より安定した回路特性を得ることができる。
本実施の形態では、第1のチップ10aの低周波回路端子13と第2のチップ20aの低周波回路端子23との組が、2つのバンプ31c,31dおよび2組の接合パッド14cと24c,14dと24dを介して接続された例を示した。しかし、より一般的に言えば、第1および第2のチップにおいて、対応する回路端子の少なくとも1組が、式(5)と式(6)を満たすn個のバンプおよびn組の接合パッドを介して接続されていればよい。
2≦n≦(1−2πfRC)/{2πfR(Cpad1+Cpad2)} (5)
2≦n≦(1−4π22LC)/{4π22L(Cpad1+Cpad2)} (6)
ここで、f[Hz]はその回路端子に流れる信号の最高周波数、R[Ω]、L[H]、C[F]はそれぞれ、その回路端子から第1の回路11aと第2の回路21aとを並列にみたときの入力インピーダンスのうち、抵抗成分、インダクタンス成分、接合パッドに起因する寄生容量を除いた容量成分である。また、Cpad1[F]は第1のチップにおける接合パッド1個当たりの寄生容量、Cpad2[F]は第2のチップにおける接合パッド1個当たりの寄生容量である。なお、nは整数である。
式(5)を満たすことによって、接合パッドの寄生容量に起因した寄生ローパスフィルタの遮断周波数が、回路端子に流れる信号の最高周波数以下となる。したがって、高周波における信号の減衰を抑えることができる。
また、式(6)を満たすことによって、接合パッドの寄生容量と第1または第2の回路に含まれるインダクタからなるLC共振器の共振周波数が、所望の周波数以上となる。したがって、発振器などの応用において、所望の発振周波数を得ることができる。
したがって、式(5)と式(6)を満たすn個のバンプおよびn組の接合パッドを介して第1の回路と第2の回路とを接続することによって、回路の性能を損ねることなく、バンプの数を増やして接合強度を増加させることができる。
なお、本実施の形態では、第1および第2のチップ10a,20aが共に高周波回路端子を2つずつ、低周波回路端子を1つずつ有する例を示したが、低周波回路端子を少なくとも1つずつ有していれば本発明を適用することができる。
[第2の実施の形態]
次に、図2を参照して、本発明の第2の実施の形態に係る積層チップ型高周波半導体装置について説明する。図2において、図1の構成要素と同一またはその構成要素に相当する要素には同一の符号を付し、適宜その説明を省略する。
本実施の形態において、第1のチップ10bは、第1の回路11bの外周を囲む幅広のパタンからなる固定電位プレーン15と、この固定電位プレーン15に接続された接合パッド14e,14fとを備えている。第2の回路21bは、出力電位が固定された固定電位回路端子25を有している。この固定電位回路端子25は、接合パッド24e,24fに接続されている。第1のチップ10bの接合パッド14e,14fと第2のチップ20bの接合パッド24f,24fとの間には、それぞれバンプ31e,31fが介在している。したがって、第1のチップ10bの固定電位プレーン15は、複数のバンプ31e,31fを介して、第2のチップ20bの固定電位回路端子25に接続されることになる。
高周波回路においては、高周波信号によって発生する電磁場は、信号配線だけではなく、信号配線周囲の導体を介して伝播する。したがって、信号配線周囲の金属パタンの影響によって回路の特性が変動するという問題がある。また、信号配線周囲の導体には、信号配線に流れる電流とは逆方向にリターン電流が流れ、リターン電流の経路のインピーダンスが大きい場合、リターン電流の経路に沿って電位変動が生じ、回路の性能劣化を生じる。
本実施の形態では、上述した構成とすることによって、第1の回路11bの周囲に低インピーダンスなリターン電流の経路を形成し、高周波回路の性能劣化を防止することができる。
[第3の実施の形態]
次に、図3を参照して、本発明の第3の実施の形態に係る積層チップ型高周波半導体装置について説明する。図3において、図1および図2の構成要素と同一またはその構成要素に相当する要素には同一の符号を付し、適宜その説明を省略する。
本実施の形態では、第1のチップ10cに搭載された第1の回路11cが差動回路16を含んでいる。差動回路16は、対となる高周波回路端子12a,12bと、低周波回路端子13とを有している。また、差動回路16を含む第1の回路11cの外周は、固定電位プレーン15によって囲まれている。
対となる高周波回路端子12a,12bは、それぞれ1つずつの接合パッド14a,14bおよびバンプ31a,31bを介して、第2のチップ20cに搭載された第2の回路21cに接続されている。低周波回路端子13は、2つずつの接合パッド14c,14dおよびバンプ31c,31dを介して第2の回路21cに接続されている。固定電位プレーン15もまた、2つずつの接合パッド14e,14fおよびバンプ31e,31fを介して第2の回路21cに接続されている。
さらに、高周波回路端子12a,12b、接合パッド14a〜14f、バンプ31a〜31fや固定電位プレーン15は、差動回路16の対称面Sに対して対称に配置されている。図3に示すように、第2のチップ20cの構成要素も、対称面Sに対して対称に配置されてもよい。なお、符号23a,23bは低周波回路端子を示している。
差動回路16は、対となる2つの電圧の差分を信号として処理する。これにより、外部から混入するノイズを打ち消すといった効果が得られる。差動回路16では、対となる素子や配線の特性のマッチングか重要であり、マッチングが不十分であると、差動構成の効果が薄れ、ノイズの影響を受けやすくなる。本実施の形態では、上述したように対となる素子や配線を対称に配置することによって、マッチング精度を向上させている。
したがって、本実施の形態の積層チップ型高周波半導体装置は、第1および第2の実施の形態で得られた接合強度の増加や性能の劣化防止といった効果に加えて、高周波におけるマッチング精度の向上という効果が得られ、差動回路の高周波特性を改善することができる。
[第4の実施の形態]
次に、図4および図5を参照して、本発明の第4の実施の形態として、積層チップ型高周波半導体装置の具体例を説明する。図4および図5において、図1〜図3の構成要素と同一またはその構成要素に相当する要素には同一の符号を付し、適宜その説明を省略する。なお、図4には、チップ表面を図示するため、フリップチップ実装前の状態が示されている。
本実施の形態の回路は、差動型の電圧制御発振器(Voltage Controlled Oscillator:VCO)であり、第1のチップ10dに形成された差動回路用のインダクタ対17と、第2のチップ20dに形成されたトランジスタや可変容量などの素子をフリップチップ実装技術を用いて接続することによって構成される。したがって、第1のチップ10dの第1の回路と第2のチップ20dの第2の回路とが、それぞれ差動回路の一部を構成することになる。
VCOの重要な性能指標として、出力周波数の安定性を示す位相雑音や、消費電力が挙げられるが、これらの性能を向上させるためには、Q値の大きなインダクタが必要となる。したがって、前述したように、Q値の高いインダクタとトランジスタを個別に製造し、フリップチップ実装技術を用いてこれらを一体化することによって、高性能なVCOを作製することができる。
本実施の形態では、第1のチップ10dに形成されたインダクタ対17は、高周波信号が流れる2つの高周波回路端子12a,12bと、固定電位回路端子13aとを有している。
高周波回路端子12a,12bは、それぞれ1つのバンプを介して第2の回路21dに接続されている。このようにして、高周波回路端子12a,12bに関して接合パッド14の個数を最小化することによって、接合パッド14に起因した寄生容量を小さくしている。
一方、固定電位回路端子(第1の回路端子)13aは、3つのバンプを介して、第2の回路21dにおける固定の電源電位27に接続されている。このように、固定電位回路端子13aに対しては複数のバンプを用いることで、接合強度を増加させている。
また、インダクタ対17の周囲には、固定電位プレーン15が形成されている。この固定電位プレーン15は、多数のバンプを介して第2の回路21dのグランドに接続されている。これにより、インダクタの周囲に低インピーダンスなリターン電流の経路を形成し、インダクタ特性の劣化を防止するとともに、接合強度を増加させている。
さらに、上記の接合パッド14およびバンプは、インダクタ対17の対称面Sに対して対称な形状および配置となっている。これにより、差動型VCOの対称性を向上させ、外部から混入するノイズに対する耐性を向上させている。
以上の構成によって、このVCOは、高い接合強度と高い性能を得ることが可能となる。なお、図4において、符号24は接合パッド、符号26はボンディングパッドを示している。
[第5の実施の形態]
次に、図6を参照して、本発明の第5の実施の形態に係る積層チップ型高周波半導体装置について説明する。図6において、図1〜図5の構成要素と同一またはその構成要素に相当する要素には同一の符号を付し、適宜その説明を省略する。なお、図6では、簡略化のため第1のチップ10eのみを示しているが、実際には他の実施の形態と同様に、フリップチップ実装技術を用いて第1のチップ10eを第2のチップと接合することによって、積層チップ型高周波半導体装置が構成される。
本実施の形態では、第1のチップ10eに、第1の回路としてインダクタ対17およびMEMSバラクタ18が搭載されている。MEMSバラクタ18は、微細加工技術を用いて形成される微細な電気機械素子であり、制御端子に印加される電圧に応じて容量値が変化する。MEMSバラクタ18を制御する信号の周波数は、インダクタ17を流れる高周波信号と比較して低い。よって、本実施の形態では、MEMSバラクタ18の制御端子(第1の回路端子)に複数の接合パッド14を接続し、複数のバンプで接合することによって、2つのチップの接合強度を増強している。
MEMSバラクタ18は壊れやすい可動部を備えている。このため、本実施の形態では、MEMSバラクタ18を第1のチップ10eに搭載されたカプセル構造19内に形成することによって、可動部の破損を防止している。ここで、カプセル構造19は導電体を含む材料で形成され、固定電位プレーン15に接続されている。これにより、バンプを介して流れる高周波信号と、MEMSバラクタ18の電磁気的な干渉を遮断することが可能となり、より安定した高周波特性が得られるという効果が得られる。
本発明は、例えばフリップチップ実装技術や貫通電極技術などを用いて複数のチップを積層して構成される積層チップ型高周波半導体装置に適用できる。
本発明の第1の実施の形態に係る積層チップ型高周波半導体装置の一構成例を示す図である。 本発明の第2の実施の形態に係る積層チップ型高周波半導体装置の一構成例を示す図である。 本発明の第3の実施の形態に係る積層チップ型高周波半導体装置の一構成例を示す図である。 本発明の第4の実施の形態に係る積層チップ型高周波半導体装置を分解して示す斜視図である。 図4に示した積層チップ型高周波半導体装置の回路図である。 本発明の第5の実施の形態に係る積層チップ型高周波半導体装置の一部の構成を示す斜視図である。 従来の積層チップ型高周波半導体装置の構成図である。 接合補助パッドを備えた従来の積層チップ型高周波半導体装置の構成図である。
符号の説明
10a〜10e…第1のチップ、11a〜11c…第1の回路、12a,12b…第1の高周波回路端子、13,13a…第1の低周波回路端子、14,14a〜14f…第1の接合パッド、15…固定電位プレーン、16…差動回路、17…インダクタ対、18…MEMSバラクタ、19…カプセル構造、20a〜20d…第2のチップ、21a〜21c…第2の回路、22a,22b…第2の高周波回路端子、23,23a,23b…第2の低周波回路端子、24,24a〜24f…第2の接合パッド、25…固定電位回路端子(第2の回路端子)、26…ボンディングパッド、27…電源電位、31a〜31f…バンプ。

Claims (4)

  1. 第1のチップと、
    この第1のチップに積層された第2のチップと、
    前記第1のチップと前記第2のチップとの間に介在する複数のバンプとを備え、
    前記第1のチップは、
    少なくとも1つの第1の回路端子を有する第1の回路と、
    前記第1の回路端子に接続された複数の第1の接合パッドとを備え、
    前記第2のチップは、
    前記第1の回路端子にそれぞれ対応する少なくとも1つの第2の回路端子を有する第2の回路と、
    前記第2の回路端子に接続された複数の第2の接合パッドとを備え、
    対応する前記第1の回路端子と前記第2の回路端子との少なくとも一組は、n個ずつのバンプ、第1および第2の接合パッドを介して接続されており、当該第1および第2の回路端子を流れる信号の最高周波数をf[Hz]、当該第1および第2の回路端子の入力インピーダンスのうち、抵抗成分をR[Ω]、インダクタンス成分をL[H]、前記第1および第2の接合パッドに起因する寄生容量を除いた容量成分をC[F]、前記第1の接合パッド1個当たりの寄生容量をCpad1[F]、前記第2の接合パッド1個当たりの寄生容量をCpad2[F]としたとき、式(1)および式(2)を満たすことを特徴とする積層チップ型高周波半導体装置。
    2≦n≦(1−2πfRC)/{2πfR(Cpad1+Cpad2)} (1)
    2≦n≦(1−4π22LC)/{4π22L(Cpad1+Cpad2)} (2)
  2. 請求項1に記載の積層チップ型高周波半導体装置において、
    前記第1のチップは、前記第1の回路の周囲に配置された固定電位プレーンをさらに備え、
    前記第2のチップは、電位が固定された固定電位回路端子をさらに備え、
    前記固定電位プレーンは、複数のバンプを介して前記固定電位回路端子に接続されていることを特徴とする積層チップ型高周波半導体装置。
  3. 請求項1または2に記載の積層チップ型高周波半導体装置において、
    前記第1の回路は、差動回路の少なくとも一部を構成し、
    前記複数の第1の接合パッドは、前記差動回路の対称面に対して対称に配置されていることを特徴とする積層チップ型高周波半導体装置。
  4. 請求項2に記載の積層チップ型高周波半導体装置において、
    前記第1のチップに搭載され、少なくとも一部が導電体により形成されると共に前記固定電位プレーンに接続されたカプセル構造をさらに備え、
    前記第1の回路は、前記カプセル構造の内部に配置された可動構造を備えることを特徴とする積層チップ型高周波半導体装置。
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