JP4816944B2 - 画像記録装置 - Google Patents

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Description

本発明は、インクジェットヘッドと、このインクジェットヘッドのノズル面に対して接離動するキャップ体とを備える画像記録装置に関するものである。
被記録媒体に対してインクを吐出して記録するインクジェットヘッドを備えた画像記録装置(インクジェットプリンタ等)では、インクジェットヘッドの内部に溜まった気泡や不良インク等を排出して回復を図るパージ手段を備えたものがある。例えば、特許文献1では、吸引ポンプに接続された吸引用のキャップ体でノズルの開口面を被覆して、動作時に所定のタイミングで、ノズルからインクを吸引して、吐出性能の維持や回復を図っている。
通常、キャップ体は、ゴム状弾性材料を素材として、ノズルの開口面と離隔する基部と、この基部から一体的に突出しノズルの周囲を囲むようにノズルの開口面と密着可能な周壁部(リップ部)とを有しており、キャップ体をノズルの開口面に押圧するための機構も備えられている。
ところで、近年のインクジェットプリンタのカラー化や高速化に伴って、インクジェットヘッドは、複数のインク色を吐出できるようになったり、ノズル数が多くなったりしており、前述したキャップ体としては、全てのノズルを一括して被覆する場合だけでなく、例えば、ノズルをインク色などに応じて複数のグループに分け、グループ毎にそれぞれ個別にキャップ体で覆うようにする場合もある。
特開2004−255861号公報
キャップ体の周壁部は、弾性変形することでノズルの開口面に対する密着力を確保しているので、ノズルの開口面に接触する際の周壁部の潰れと離隔する際の周壁部の復元により、キャップ体によって密閉されるキャップ体の内側とノズルの開口面との間の容積には変化を生じる。この容積変化による圧力が、ノズルにおけるインクのメニスカス耐圧よりも大きいと、ノズルのメニスカスを破壊するという現象が発生するが、例えば、インク供給源の液面がノズルよりも低い位置にある場合などのように、インクジェットヘッドの内部に負圧がかかっているときにメニスカスの破壊が生じると、外気の吸込みとともにインクがヘッド内に引き込まれてしまうため、次のインク吐出が困難となる状況を招いていた。
キャップ体によって被覆されるノズルが、ノズル径の大小やインクの物性(表面張力)に応じてグループ分けされていると、ノズルのグループ毎にメニスカス耐圧に差異を生じることがある。そのため、各グループに対応するキャップ体が同程度の容積変化(圧力)を生じても、メニスカス耐圧の低いノズルのグループでは、インクのメニスカスが破壊され吐出不良を生じ易いという問題があった。
また、前述したノズルのグループの分け方によっては、複数設けられたキャップ体の大きさが相違し、キャップ体の周壁部の周長(ノズルの開口面との接触面積)が異なる場合がある。この場合には、複数のキャップ体が同じ力でノズルの開口面に押圧されていても、周長の長い方は力が分散するために、キャップ体によって密閉する内容積の変化(圧力)が小さくなる。そのため、いずれのキャップ体でも十分な密着性(シール性)を確保するためには、周長の長いキャップ体に合わせて、ノズル開口面側への押圧力を高める必要があるが、そのために駆動機構のパワーを上げると、駆動機構のコストアップを招来したり、インクジェットヘッドが比較的剛性の小さいプレート型の場合には、プレートの厚み方向の変形(歪み)招いたりするという問題も生じていた。
本発明は、上記問題を解消するものであり、複数のノズルをグループに分けて、グループ毎にキャップ体で覆うように構成されている場合に、各キャップ体が対応するノズルのメニスカス耐圧や、各キャップ体の大きさ等に応じて、キャップ体毎にノズルの開口面に対する密着性を低コストで確保しながら、ノズルでのメニスカスの破壊を予防することのできる画像記録装置を提供することを目的とするものである。
課題を解決するための手段および発明の効果
前記目的を達成するために、本発明の画像記録装置は、それぞれが開口面に開口してインクを吐出する複数のノズルを有し、それら複数のノズルが、それぞれが複数のノズルを含んで構成される複数のノズルグループに区分けされたインクジェットヘッドと、前記複数のノズルグループに対応して設けられ、それぞれが、弾性材料によって形成され、先端が前記開口面に密着可能な周部を有し、自身に対応するノズルグループに属する複数のノズルをその周部によって囲むようにしてその開口面を覆うことが可能な複数のキャップと、を備え、前記キャップの1つである第1のキャップが、前記キャップの別の1つである第2のキャップに比較して、硬くされていることを特徴とものである。つまり、複数のキャップが、互いに異なる硬さの2つのキャップを含んで構成されているのである。
また、前記複数のノズルグループのうちの前記第1のキャップに対応するノズルグループに属する複数のノズルにおいて、それらのノズルに形成されるインクのメニスカス耐圧が、前記複数のノズルグループのうちの前記第2のキャップに対応するノズルグループに属する複数のノズルに形成されるインクのメニスカス耐圧に比較して、低いことを特徴とする。
ここで、キャップの「硬さ」とは、例えば、「キャップの実際の使用にあたっての変形のし難さ」といった概念であると考えることができる。具体的には、例えば、ある力でキャップをインクジェットヘッドの開口面に押し付けた際、そのキャップの、詳しくは、そのキャップの各部の変形の程度と考えることができる。キャップが硬い場合には、変形し難く、変形量が小さく、逆に、キャップが柔らかい場合には、変形し易く、変形量が多くなる。尚、キャップの硬さを異ならせる手法としては、例えば、後に詳しく説明するように、キャップを形成する弾性材料自体の硬さを異ならせる手法を採用することができる。また、キャップの形状、例えば、上記周部の形状等を異ならせるといった手法を採用することができる。具体的には、キャップ各部の肉厚を厚くすることにより、キャップを硬くすることができ、薄くすることにより柔らかくすることができる。
また、上記本発明の画像記録装置は、複数のキャップのうち2つのキャップのみに着目し、その2つのうちの一方を「第1のキャップ」と、他方を「第2のキャップ」と定義して表現されている。2つのキャップを備える画像記録装置の場合には、それら2つのキャップの硬さが相互に異なるものとなるが、例えば、3以上のキャップを備える場合において、上記2つのキャップ以外の他のキャップについては、特に限定されない。例えば、他のキャップは第1のキャップと同じ硬さとされても、第2のキャップと同じ硬さとされても、それらとは違う硬さにされてもよい。
本発明の画像記録装置によれば、ノズルグループごとに、キャップの硬さを適正化することができる。具体的には、例えば、ノズルグループごとのノズル形状、ノズルから吐出されるインクの特性、ノズル配置の様子等の種々のファクタに応じて、キャップの硬さを変更することが可能であり、それにより、種々の観点からの画像記録装置の性能の向上、特性の改善等が可能となる。
本発明の画像記録装置は、2つのキャップの硬さを相違させるために依拠するファクタに関連して、以下に列挙する態様を始めとして、種々の態様にて実施することが可能である。
本発明の画像記録装置は、種々の態様の1つとして、例えば、2つのキャップの硬さを、ノズルグループを構成する複数のノズルから吐出されるインクのメニスカス耐圧に依存して異ならせる態様とすることができる。具体的に言えば、インクのメニスカス耐圧の低いノズルグループに対応する第1のキャップを、インクのメニスカス耐圧が高いノズルグループに対応する第2のキャップよりも硬くする態様である。硬度の小さいキャップ体は、硬度の大きいキャップ体よりも弾性変形しやすいため、ノズルの開口面に対する密着力(シール性)には優れるものの、キャップ体がノズルの開口面に密着したときにキャップ体で密閉される容積の変化が大きく、メニスカスを破壊し易くなる。従って、本態様によれば、ノズルのメニスカス耐圧の大小に応じて最適なキャップ体の硬さを選択することにより、メニスカス耐圧の低いノズルに対しては、キャップ体によるシール性を適度に確保しながらメニスカスの破壊を確実に予防でき、メニスカス耐圧の高いノズルに対しては、メニスカスの破壊を予防できる範囲でキャップ体に十分なシール性を発揮させることができる。
また、本発明の画像記録装置は、例えば、2つのキャップの硬さを、ノズルグループを構成する複数のノズルのノズル径に依存して異ならせる態様とすることができる。具体的に言えば、ノズル径の大きいノズルグループに対応する第1のキャップを、ノズル径の小さいノズルグループに対応する第2のキャップより硬くする態様である。本態様によれば、ノズル径の小さいノズルのグループはメニスカス耐圧が大きいから、このグループに対しては、メニスカスの破壊を予防できる範囲で選択した硬度の小さい柔らかめのキャップ体で被覆することにより、高いシール性を確保することができる。ノズル径の大きいノズルのグループはメニスカス耐圧が小さいから、このグループに対しては、シール性を確保できる範囲で選択した硬度の大きい硬めのキャップ体で被覆して、メニスカスの破壊を確実に予防することができる。
また、本発明の画像記録装置は、例えば、2つのキャップの硬さを、ノズルグループを構成する複数のノズルから吐出されるインクの表面張力に依存して異ならせる態様とすることができる。具体的には、インクの表面張力が小さいノズルグループに対応する第1のキャップを、インクの表面張力が大きいノズルグループに対応する第2のキャップより硬くする態様である。本態様によれば、インクの表面張力が大きいノズルのグループはメニスカス耐圧が大きいから、このグループに対しては、メニスカスの破壊を予防できる範囲で選択した硬度の小さい柔らかめのキャップ体で被覆することにより、高いシール性を確保することができる。インクの表面張力が小さいノズルのグループはメニスカス耐圧が小さいから、このグループに対しては、シール性を確保できる範囲で選択した硬度の大きい硬めのキャップ体で被覆して、メニスカスの破壊を確実に予防することができる。
さらに、本発明の画像形成装置では、例えば、2つのキャップの硬さを、キャップの周部の周長に依存して異ならせる態様とすることもできる。具体的には、周長の短い第1のキャップを、周長の長い第2のキャップより硬くする態様である。本態様によれば、周壁部の周長の長い(ノズルの開口面との接触面積の大きい)キャップ体には、硬度が小さい柔らかめのゴム状弾性材料が選択され、周壁部の周長の短い(ノズルの開口面との接触面積の小さい)キャップ体には、硬度の大きい硬めのゴム状弾性材料が選択される。周壁部の周長が長いキャップ体と短いキャップ体とを同じ駆動機構でノズルの開口面に接離動させると、キャップ体はいずれも同じ力で前記開口面に押圧(付勢)されることになるが、周壁部の周長の長いキャップ体は、短いキャップ体よりも押圧力が分散するため、前記開口面に対する密着力(シール性)が弱くなる。そこで、周壁部の周長の長いキャップ体に、短いキャップ体との周長の差に応じた柔らかめのゴム状弾性材料を選択することにより、周壁部の周長の長いキャップ体を、短いキャップ体と同じ押圧力でノズルの開口面に密着させても、十分に弾性変形させて高いシール性を発揮させることができる。
なお、本態様では、周長の長いキャップ体に十分なシール性を発揮させるために、この長いキャップ体に合わせてノズルの開口面に対する付勢力(押圧力)を高める必要はないので、駆動機構のパワーを上げることによるコストアップも避けることができる。
また、本態様によれば、駆動機構による押圧力を高めることなく、ノズルの開口面に対するキャップ体のシール性を高めているから、インクジェットヘッドが薄いプレート側の場合には、高い押圧力によるノズル面の歪みを避けることができ、前記ノズル面の歪みに起因する吐出不良も防止できる。
以下に、本発明の実施形態について説明する。図1〜図7は本発明の第1実施形態を示すものである。
図1に示すように、実施形態の画像記録装置では、その内部に設けられた記録部1に、インクジェットヘッド(以降、記録ヘッドユニットと記載する)4が搭載され、被記録媒体である用紙にインクを吐出させて記録するように構成されている。画像記録装置は、例えば、プリンタ機能、コピー機能、スキャナ機能、ファクシミリ機能等を備えた多機能装置(MFD:Multi Function Device)であって、記録ヘッドユニット4はそのプリンタ機能であるインクジェットプリンタに搭載されている。
前記記録部1は、Y方向(用紙搬送方向と直交する方向、主走査方向)に延びる横長の板状のガイドレール2、3に摺動可能に跨って往復移動するキャリッジを構成する記録ヘッドユニット4と、記録ヘッドユニット4を往復移動させるためにX方向(用紙搬送方向、副走査方向)の下流側(図1の矢印A方向)に配置されたガイドレール3の上面にそれと平行状に配置されたタイミングベルト8と、そのタイミングベルト8を駆動するCR(キャリッジ)モータ6等を備えている。
搬送される用紙の幅(記録領域)よりも外側となる一方端側(図1における右側)には、メンテナンスユニット5が配置されており、このメンテナンスユニット5の位置が、記録ヘッドユニット4の待機位置になっている。メンテナンスユニット5には、図5及び図6(b)に示すように、記録ヘッドユニット4のノズルの開口面22eに対して接離動可能なキャップ体7が備えられ、キャップ体7には、ノズルから不良インク(増粘インクや固化インク等)や気泡を吸引するため、チューブポンプ91を含んで構成される吸引手段9に接続可能とされている。また、キャップ体7は、インク吸収体92に接続可能とされている。吸引手段9には、チューブポンプ91と、インク吸収体92とが備えられている。この他に、メンテナンスユニット5には、ノズルの開口面22eを払拭クリーニングするワイパ部材(図示せず)が設けられる場合もある。
この実施形態では、記録ヘッドユニット4の複数のノズル22を2つのグループに分けて被覆する(後述する)ために、キャップ体7が2つ設けられており(個別には第1キャップ体7a、第2キャップ体7bと付す)、第1及び第2のキャップ体7a、7bにはそれぞれ排出管96a、96bが接続されている。排出管96a、96bが接続された切換手段93は、これら排出管96a、96bを、選択的にチューブポンプ91に接続したり、両方同時にインク吸収体92に連通したりできるように構成されている。第1及び第2のキャップ体7a、7bは、付勢手段95a、95bとしてコイルバネを介在させて、図示しない駆動手段によって上下動(ノズルの開口面22eに対する接離動)する支持台97に取り付けられており、キャップ体7a、7bがノズルの開口面22eに当接したときには、ノズルの開口面22e側へ付勢されるようになっている。
記録ヘッドユニット4は、図2及び図3に示すように、略箱状の本体部20aとこの本体部20aから用紙搬送方向下流側(図1の矢印A方向)に突出する連結支持片20bとを備えるヘッドホルダ20と、そのヘッドホルダ20の底板20cの下面側に固定されたインクジェット式の記録ヘッド21と、前記底板20cの上側に固定されたダンパー装置10及び排気弁手段11とを備えている。
ダンパー装置10には、用紙搬送下流側(図1の矢印A方向)に略水平に延び且つ前記連結支持片20bに重ねられて支持される連結片13が設けられており、インク供給管(インクチューブ)14の先端部が接続できるようになっている。この画像記録装置には、フルカラー記録のためのインク供給源として、イエローインク(Y)、マゼンタインク(M)、シアンインク(C)、ブラックインク(BK)の個別のインクタンク94(図5参照)が、本体フレーム内に静置されており、インク供給管14の基端部が各インクタンク94に接続され、先端部がジョイント部材45を介して、ダンパー装置10の供給管接続口47に接続される。この実施形態では、インク色が4色であるため、インク供給管14は4本であるが、インク色の種類及びインク供給管の数等は、これに限定するものではない。
記録ヘッド21にはその下面側に開口を有するようにノズル22が設けられており、記録ヘッドユニット4には、供給管接続口47からノズル22に連通するインク流通路が形成されている。そして、この記録ヘッドユニット4のインク流通路の中途に前記ダンパー装置10が設けられており、空気によるダンピング効果を利用して、インク供給管14の慣性力等でインクに加わる圧力変動を吸収するように構成している。ダンパー装置10と排気弁手段11の上面、及びダンパー装置10の連結片13の上面は、それぞれ蓋カバー体12、13aで覆われるようになっている(図1参照)。このダンパー装置19及び排気弁手段11としては、例えば、特開2005−145051号公報や、特願2004−80388号等に記載されているものが好適である。
前記記録ヘッド21の下面に多数設けられたノズル22は、図4(記録ヘッド21を下面からみた図)において左側からブラックインク(BK)用の2列のノズル列22a、22aと、シアンインク(C)用の1列のノズル列22bと、イエローインク(Y)用の1列のノズル列22cと、マゼンタインク(M)用の1列のノズル列22dとが配置(合計5列)されている。各ノズル列は、キャリッジの移動方向(Y方向、主走査方向)と直交する方向に長く形成され、被記録媒体である用紙の上面に対向している。このように、記録ヘッド21の下面は、多数のノズル22が設けられてノズルの開口面22eとなっている。
前記記録ヘッド21は、特開2002−67312号公報、特開2001−219560号公報などで公知のものと同様に、上面の一側に各インク色毎のインク供給口81を有し、そのインク供給口81から延びる各インク供給チャンネル(マニホールド)を介してそれぞれ多数の圧力室にインクが分配され、各圧力室に対応する圧電素子などのアクチュエータ23の駆動によりノズル22からインクを吐出させるものである。図3に示すように、アクチュエータ23の上面には、そのアクチュエータ23に電圧を印加するフレキシブルフラットケーブル24が固定されている。記録ヘッド21はヘッドホルダ20の底板20cの下面側に取り付けられるが、記録ヘッド21と底板20cとの間には、取り付け時の記録ヘッド21の撓みを防ぐために、補強フレーム83を介在させている。そして、ダンパー装置10のヘッド接続口41は底板20cの開口に挿入され、インク供給口81とダンパー装置10のヘッド接続口41とは、補強フレーム83に設けた開口を介し、ゴムパッキン等のシール材82を挟んで連通している。また、記録ヘッド21のノズル面(下面)側には、ノズル面の段差解消用にコの字型のフロントフレーム84も取り付けられる。
次に、ノズル22及びキャップ体7の詳細について説明する。この第1実施形態では、前述したように、ノズル列が5列(22a、22a、22b、22c、22d)配置されているが、そのうちブラックインク用のノズル22は、図6(a)に示すように、他の3色のインク(シアン、マゼンタ、イエロー)用のノズル22に比べて、その口径(内径)が大きく設定されている。これは、ブラックインクが画像記録よりもテキスト記録への使用頻度が高いこと等を考慮したものである。
そのため、ここでは、ノズル22を、ブラックインク用の2列のノズル列22a、22aと、その他のインク用の3列のノズル列22b、22c、22dの2つのグループに分け、ブラックインク用のグループに第1キャップ体7aを、その他のインク用のグループに第2キャップ体7bを対応させている。第1及び第2のキャップ体7a、7bには、いずれもノズルの開口面22eと離隔している基部71と、この基部71から一体的に突出し対応するノズル列の周囲を囲むように開口面22eと密着可能な周壁部72とが備えられている。前述した排出管96a、96bは、いずれも基部71に接続されている。
各ノズル22におけるインクのメニスカス耐圧Pは、図7に示すように、インクの表面張力をσ、ノズル径をd、接触角をθとすると、
P=(4σcosθ)/d (式1)の関係となるから、メニスカス耐圧Pは、インクの特性(表面張力)が同じであればノズル径dが大きいほど小さくなる。従って、第1実施形態では、ノズル径の大きいブラックインク用のノズル22のメニスカス耐圧は、その他のインク用のノズル22のメニスカス耐圧よりも小さくなる。
そのため、ブラックインク用の第1キャップ体7aでは、その他のインク用の第2のキャップ体7bよりも、あえてゴム状弾性材料に硬度の大きい硬めの素材を選択している。これにより、ノズル開口面22eに当接したときの第1キャップ体7aを密着力が確保できる範囲で潰れ難くしてその容積変化を抑え、メニスカスの破壊を防止している。
一方、第2キャップ体7bは、その対応するノズルのメニスカス耐圧が、第1キャップ体7aの対応するノズルより高いので、第1キャップ体7aに合わせて硬度の大きい硬めのゴム状弾性材料を素材として選択する必要はなく、メニスカスが破壊されない範囲で柔らかい素材を選択して、ノズルの開口面22eに対して十分に高い密着力を発揮することができるのである。
このように、複数のキャップ体には、それぞれの対応するノズルのメニスカス耐圧に応じてゴム状弾性材料の硬度が選択されるので、メニスカス耐圧の相違するノズルが含まれているインクジェットヘッドでも、吐出における安心性を高めることができる。
次に、本発明の第2実施形態について図8を用いて説明する。第2実施形態は第1実施形態の変形であるため、同様の構成には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
第2実施形態では、ノズル22が、ブラックインク用、シアンインク用、イエローインク用、マゼンタインク用として各色1列で計4列(22a、22b、22c、22d)配置されている。また、第1キャップ体7aは、ブラックインク用の1列のノズル列22aを覆い、第2キャップ体7bは、その他の3列のノズル列22b、22c、22dを覆うように構成されている。そして、第2実施形態では、ブラックインクはその組成が、他のインク(シアンインク、イエローインク、マゼンタインク)と異なっているため、インクの表面張力σが小さくなっている。
メニスカス耐圧Pは、図7及び前述の(式1)に示すように、表面張力σが小さいほど小さくなるので、ブラックインクのメニスカス耐圧は、その他のインクのメニスカス耐圧よりも小さくなる。そのため、第1キャップ体7aとして、ノズルの開口面に対するシール性が十分に発揮できる範囲で、第2キャップ体7bよりも硬度の大きい素材が選択され、第1のキャップ体7aを第2のキャップ体7bよりも潰れ難くして、その容積変化を小さくし、メニスカスの破壊を予防している。一方、第2キャップ体7bは、メニスカス耐圧の大きいノズルに対応しているので、第1キャップ体7aに合わせて硬いいゴム状弾性材料を選ぶ必要はなく、メニスカスを破壊しない範囲で十分なシール性が得られる柔らかさの素材が選択される。
なお、第1及び第2の実施形態ではいずれも、メニスカス耐圧の小さいノズルに対応する第1キャップ体7aが、メニスカス耐圧の大きい第2キャップ体7bよりも、キャップ体自体の大きさが小さい(基部71の大きさが小さく、周壁部72の周長が短い)場合について例示しているが、この形状、構成に限定するものではない。メニスカス耐圧の小さいノズルに対応するキャップ体が、他方のキャップ体よりも大きい場合や同じ大きさの場合でもよく、これらの場合でも、メニスカス破壊の予防とノズルの開口面に対するシール性との両方を満たすように、ノズルのメニスカス耐圧に応じて、キャップ体のゴム状弾性材料の硬度が選択され、第1及び第2実施形態と同様の効果が得られる。
次に、第3実施形態について、図6(b)及び図8を応用して説明する。
第3実施形態は、図8に示すように、複数設けられたキャップ体の大きさ(周壁部の周長)が異なっている点で、第1及び第2実施形態と同様であるが、ノズルのメニスカス耐圧が全てのノズルで同じ(ノズル径、及びインクの物性が同じ)となっている点で、第1及び第2実施形態と相違している。詳細には、第3実施形態もキャップ体7として、第1及び第2キャップ体7a、7bの2つが設けられており、第1キャップ体7aが第2キャップ体7bよりも、周壁部72の周長が短く、ノズルの開口面22eとの接触面積が小さくなっている。また、図6(b)に示すように、第1及び第2キャップ体7a、7bはいずれも、図示しない駆動機構で上下動する支持台97に、付勢手段95a、95bを介して取り付けられている。
従って、第1キャップ体7aと第2キャップ体7bとは、同じ付勢力でノズルの開口面22eに対して押圧されるので、キャップ体の素材が同じ硬さの場合には、第2キャップ体7bは、ノズルの開口面22eと密着する周長が長い(接触面積が大きい)分だけ押圧力が分散し、開口面22eに対する密着力が第1キャップ体7aよりも弱くなる。そのため、第3実施形態では、あえて第2キャップ体7bに第1キャップ体7aよりも硬度の小さい柔らかめのゴム状弾性部材を選択することで、両方のキャップ体が同じ力で押圧されたときに、第2キャップ体7bを潰れ易くして、シール性を確保している。
すなわち、複数のキャップ体の中に、第2キャップ体7bのような周長が長いためにノズル開口面に対する密着力が弱くなるキャップ体が含まれていても、キャップ体にその周長に応じた硬度のゴム状弾性材料を選択することにより、キャップ体毎に十分な密着力を確保できる。キャップ体では、ノズルの開口面と接触する面積の単位面積当たりの押圧力が大きいほどシール性が高くなるが、周長が長くノズルの開口面との接触面積が大きい第2キャップ体7bでは、駆動機構のパワーを上げることによって押圧力が高められると、ノズルの開口面を歪ませるような力が作用し、ノズルの開口面の変形に起因する吐出不良を引き起こすことがある。そのため、本実施形態では、素材を柔らかくして密着力(シール性)を上げているから、ノズルの開口面の変形も防止でき、押圧力を高めるように駆動機構のパワーを上げるというコストのかかる方法を採らなくもよいのである。
なお、上述した第1〜第3の実施形態では、いずれも、キャップ体7が2つ設けられている形態であったが、キャップ体は3つ以上設けられていてもよく、その場合には、前述したように、メニスカス耐圧の大小あるいは周壁部の周長の長短に応じて、キャップ体のゴム状弾性部材の硬度が段階的に選択されるのが好ましい。
また、前記実施形態では、1つの記録ヘッドユニット4が1つの記録ヘッド21を備え、この記録ヘッド1に配置された複数のノズルをグループ分けしてそれぞれをキャップ体で被覆する形態であったが、1つの記録ヘッドユニット4が複数の記録ヘッド21を備え、そのノズルをグループ分けしてそれぞれをキャップ体で被覆する場合に本発明を適用してもよい。
また、前記実施形態では、キャップ体7を形成する素材(弾性材料自体の硬さ)を選択することによって、キャップ体7の硬さを設定するものであったが、キャップ体7の形状、例えば、周壁部72の形状を異ならせるといった手法を採用することもできる。具体的には、周壁部72の肉厚を厚くすることでキャップ体7を硬くすることができ、逆に周壁部72の肉厚を薄くすることでキャップ体7を柔らかくすることができる。他にも、周壁部72のインクジェットヘッドの開口面方向における伸長角度若しくはテーパ角度を異ならせることでも、キャップ体7の硬さを変化させることができる。
本発明の実施形態の画像記録装置における要部の斜視図である。 記録ヘッドユニットの斜視図である。 記録ヘッドユニットの分解斜視図である。 記録ヘッドユニットの下面図である。 メンテナンス部を示す説明図である。 (a)は第1実施形態のノズルの配列を示す平面図、(b)はノズルの開口面がキャップ体で被覆された状態の部分縦断面図である。 ノズルのメニスカスを説明する図である。 第2実施形態のノズルの配列を示す平面図である。
符号の説明
1 記録部
4 インクジェットヘッド(記録ヘッドユニット)
5 メンテナンスユニット
7(7a、7b) キャップ体
9 吸引手段
21 記録ヘッド
22 ノズル
22a〜22d ノズル列
22e 開口面
71 基部
72 周壁部

Claims (10)

  1. それぞれが開口面に開口してインクを吐出する複数のノズルを有し、それら複数のノズルが、それぞれが複数のノズルを含んで構成される複数のノズルグループに区分けされたインクジェットヘッドと、
    前記複数のノズルグループに対応して設けられ、それぞれが、弾性材料によって形成され、先端が前記開口面に密着可能な周部を有し、自身に対応するノズルグループに属する複数のノズルをその周部によって囲むようにしてその開口面を覆うことが可能な複数のキャップと、を備え、
    前記キャップの1つである第1のキャップが、前記キャップの別の1つである第2のキャップに比較して、硬くされ
    前記複数のノズルグループのうちの前記第1のキャップに対応するノズルグループに属する複数のノズルにおいて、それらのノズルに形成されるインクのメニスカス耐圧が、前記複数のノズルグループのうちの前記第2のキャップに対応するノズルグループに属する複数のノズルに形成されるインクのメニスカス耐圧に比較して、低いことを特徴とする画像記録装置。
  2. 前記第1のキャップを形成する弾性材料が、前記第2のキャップを形成する弾性材料に比較して、硬いことを特徴とする請求項1に記載の画像記録装置。
  3. 前記複数のキャップを形成する弾性材料がゴム状体であることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記複数のノズルグループのうちの前記第1のキャップに対応するノズルグループに属する複数のノズルにおいて、それらのノズル径が、前記複数のノズルグループのうちの前記第2のキャップに対応するノズルグループに属する複数のノズルのノズル径に比較して、大きいことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の画像形成装置。
  5. 前記複数のノズルグループのうちの前記第1のキャップに対応するノズルグループに属する複数のノズルにおいて、それらのノズルから吐出されるインクの表面張力が、前記複数のノズルグループのうちの前記第2のキャップに対応するノズルグループに属する複数のノズルから吐出されるインクの表面張力に比較して、小さいことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の画像形成装置。
  6. 前記第1のキャップの周部の周長が、前記第2のキャップの周部の周長に比較して、短いことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の画像記録装置。
  7. 前記キャップが、前記インクジェットヘッドの前記開口面を覆う状態においてその開口面と離隔する基部を有し、前記周部は、その基部と一体的に、且つ、その基部と交差する方向に沿って形成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の画像記録装置。
  8. 前記複数のキャップの各々は、前記開口面に押し付けられた状態でその開口面を覆うものであることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の画像形成装置。
  9. 前記複数のキャップの各々を、その各々によって前記インクジェットヘッドの開口面を覆わせるべく、その開口面に対して近接移動させると共にその開口面に押し付けるキャップ駆動機構を設けたことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の画像形成装置。
  10. インクを吸収するインク吸収体と前記複数のノズルからインクを吸引する吸引装置との少なくとも一方を備え、
    前記複数のキャップの各々は、インクを排出するための排出口を有し、前記複数のキャップの各々の内部空間と、前記インク吸収体と吸引装置の少なくとも一方とが、各々が有する前記排出口を介して連通させられることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の画像記録装置。
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