JP4816885B2 - 液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、液晶表示装置用カラーフィルタの製造に関するものであり、特に、1枚のフォトマスクを用い、分割露光によって1画面のカラーフィルタを製造しても、液晶表示装置の継ぎ部に表示ムラを観視させることのないフォトマスク用いた廉価な液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法に関するものである。
図4は、液晶表示装置に用いられるカラーフィルタの一例を模式的に示した平面図である。また、図5は、図4に示すカラーフィルタのX−X’線における断面図である。
図4、及び図5に示すように、液晶表示装置に用いられるカラーフィルタ(4)は、ガラス基板(40)上にブラックマトリックス(41)、着色画素(42)、及び透明導電膜(43)が順次に形成されたものである。
図4、及び図5はカラーフィルタを模式的に示したもので、着色画素(42)は12個表されているが、実際のカラーフィルタにおいては、例えば、対角17インチの画面に数百μm程度の着色画素が多数個配列されている。
液晶表示装置の多くに用いられている、上記構造のカラーフィルタの製造方法としては、先ず、ガラス基板上にブラックマトリックスを形成してブラックマトリックス基板とし、次に、このブラックマトリックス基板上のブラックマトリックスのパターンに位置合わせして着色画素を形成し、更に透明導電膜を位置合わせして形成するといった方法が広く用いられている。
ブラックマトリックス(41)は、遮光性を有するマトリックス状のものであり、着色画素(42)は、例えば、赤色、緑色、青色のフィルタ機能を有するものであり、透明導電膜(43)は、透明な電極として設けられたものである。
ブラックマトリックス(41)は、着色画素(42)間のマトリックス部(41A)と、着色画素(42)が形成された領域(表示部)の周辺部を囲む額縁部(41B)とで構成されている。
ブラックマトリックスは、カラーフィルタの着色画素の位置を定め、大きさを均一なものとし、また、表示装置に用いられた際に、好ましくない光を遮蔽し、表示装置の画像をムラのない均一な、且つコントラストを向上させた画像にする機能を有している。
このブラックマトリックス基板の製造には、ガラス基板(40)上にブラックマトリックスの材料としてのクロム(Cr)、酸化クロム(CrOX )などの金属、もしくは金属化合物を薄膜状に成膜し、成膜された薄膜上に、例えば、ポジ型のフォトレジストを用いてエッチングレジストパターンを形成し、次に、成膜された金属薄膜の露出部分のエッチング及びエッチングレジストパターンの剥膜を行い、Cr、CrOX などの金属薄膜からなるブラックマトリックス(41)を形成するといった方法がとられている。
或いは、ガラス基板(40)上に、ブラックマトリックス形成用の黒色感光性樹脂を用いてフォトリソグラフィ法によってブラックマトリックス(41)を形成するといった方法がとられている。
また、着色画素(42)の形成は、このブラックマトリックス基板上に、例えば、顔料などの色素を分散させたネガ型のフォトレジストを用いて塗布膜を設け、この塗布膜への露光、現像によって着色画素を形成するといった方法がとられている。
また、透明導電膜(43)の形成は、着色画素が形成されたブラックマトリックス基板上
に、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)を用いスパッタ法によって透明導電膜を形成するといった方法がとられている。
図4、及び図5に示すカラーフィルタ(4)は、液晶表示装置に用いられるカラーフィルタとして基本的な機能を備えたものである。液晶表示装置は、このようなカラーフィルタを内蔵することにより、フルカラー表示が実現し、その応用範囲が飛躍的に広がり、液晶カラーTV、ノート型PCなど液晶表示装置を用いた多くの商品が創出された。
多様な液晶表示装置の開発、実用に伴い、液晶表示装置に用いられるカラーフィルタには、上記基本的な機能に付随して種々な機能、例えば、配向分割機能が付加されるようになった。
従来の液晶表示装置に於いては、液晶分子を一様に配向させるために、液晶を挟持する両基板に設けられた透明導電膜上に、予めポリイミドを塗布し、その表面に一様なラビング処理をしておく。
しかし、多くの液晶表示装置に用いられているTN型液晶においては、原理的に広い視野角を得ることは困難であり、中間調表示状態では斜め視角において光がもれ、コントラストが低下し表示品質が悪化する。すなわち、コントラストが良好な視野角は狭いといった問題を有していた。
このような問題を解決する一技法として、一画素内での液晶分子の配向方向が一方向でなく、複数の方向になるように制御し、複数の方向で均一な中間調表示をするようにした、すなわち視野角の広い、配向分割垂直配向型液晶表示装置(MVA(Multi−domain Vertical Alignment−LCD)が開発された。
図6は、このようなMVA−LCDの断面を模式的に示した説明図である。図6に示すように、MVA−LCD(80)は、液晶分子(21)を介して配向制御突起(22a)、(22b)が設けられたTFT側基板(20)と、配向制御突起(23)が設けられたカラーフィルタ(7)とを配置した構造であるが、配向制御突起(22a)、(22b)及び配向制御突起(23)は一画素内で互い違いの位置に設けられている。
図6に白太矢印で示すように、電圧印加時の状態では、一画素内で配向制御突起(22a)〜配向制御突起(23)間の液晶分子は、図中左斜めに傾斜し、配向制御突起(23)〜配向制御突起(22b)間の液晶分子は、右斜めに傾斜する。すなわち、ラビング処理に代わり、突起を設けることにより液晶分子の配向を制御するものである。
図6に示す例では、一画素が2分割されたものとなり、一画素内で液晶分子の傾斜方向が2方向になり視野角特性の優れた液晶表示装置となる。
図7(a)、(b)は、MVA−LCDに用いられるカラーフィルタの一例の一画素を拡大して示す平面図、及び断面図である。この例では、配向制御突起(83)は、一画素内で90°屈曲させてある。
また、図8(a)、(b)は、別な一例の一画素を拡大して示す平面図、及び断面図である。図8(a)、(b)に示すように、この別な例は、平面形状が円形の配向制御突起(93)が形成されたカラーフィルタである。
このようなカラーフィルタを用いた液晶表示装置は、電圧印加時に液晶分子は、いわば無限の方向に傾斜する、すなわち、一画素が無限に分割されたものとなり、図8(c)に示すように、視野角特性の優れた液晶表示装置となる。配向制御突起は、例えば、ポジ型のフォトレジストを用いて形成される。
図4に示すカラーフィルタ(4)に追加される機能としては、上記配向分割機能の他に、スペーサー機能、高信頼性機能、透過・反射併用機能、分光特性調整機能などの機能が
あげられる。上記諸機能の内、そのカラーフィルタの用途、仕様にもとづき1機能或いは複数の機能が図4に示すカラーフィルタ(4)に追加される。
フォトリソグラフィ法によりカラーフィルタを製造する際の露光には、ガラス基板(40)のサイズと略同程度のサイズのフォトマスクを用いて露光する方法が広く採用されている。カラーフィルタの画面全体を1回の露光で一括して行う、所謂、一括露光法である。
フォトリソグラフィ法によりカラーフィルタを製造する際の露光方法として、この一括露光法は廉価に大量にカラーフィルタを製造することのできる優れた露光法といえる。
しかし、ガラス基板のサイズが次第に大きくなり、550mm×650mmを越えて、例えば、1m×1.3m、或いは1.5m×1.8m程度のサイズとなると、このサイズに対応したサイズのフォトマスクを製造する際の制約、及びそのフォトマスクを使用する際の制約が大きなものとなってくる。
従って、1m×1.3m、或いは1.5m×1.8m程度のサイズのガラス基板への露光には、1枚の同一フォトマスクを用い、例えば、カラーフィルタの画面を左右に2分割した分割露光法が採用されることになる。
図1は、分割露光法で製造したカラーフィルタの一例の概略を示す平面図である。図1は、ガラス基板(10)上に既にブラックマトリックス、着色画素、及び透明導電膜が順次に形成され(図示せず)、続いて配向制御突起(73)が形成された状態ものである。配向制御突起(73)の形状は、説明上、円形で表し、また、配向制御突起(73)は、カラーフィルタの1画面(11)の全面に形成されているが、図1では、その描画の多くを省略してある。カラーフィルタの1画面(11)は、実線で示すように、左画面(11L)と右画面(11R)で構成されている。
(X0 )、及び(Y0 )は、各々カラーフィルタ(ガラス基板(10))の、図1中、上下中央のX軸、及び左右中央のY軸を表している。また、(A0 )は、ガラス基板(10)上に形成された左右のアライメントマークを表している。
また、カラーフィルタの1画面(11)を構成する配向制御突起(73)などの位置は、カラーフィルタのY軸(Y0 )に対し左右対称となっている。
図2は、図1に示すカラーフィルタの一例の配向制御突起(73)を形成する際に用いるフォトマスクの概略を示す平面図である。図2に示すように、フォトマスク(PM1)において、符号(12)で示す実線は、上記カラーフィルタの左画面(11L)と右画面(11R)に対応した領域を表している。フォトマスク(PM1)のこの領域が2回の露光に用いられる。
このパターン領域(12)内には、配向制御突起(73)を形成するためのマスクパターン(75)が全面に設けられている。図2では、その描画の多くを省略してある。

図2中、(X1 )、及び(Y1 )は、各々フォトマスク(PM1)のパターン領域(12)中心を通るX軸、及びY軸を表している。(Y3 )は、分割露光によって得られるカラーフィルタの1画面(11)における左画面(11L)と右画面(11R)との間の継ぎ部に対応したフォトマスク(PM1)上の継ぎ部の位置を表している。図2中、左側の継ぎ部(Y3 )の左方には、左遮光帯(13L)が、また、右側の継ぎ部(Y3 )の右方には、右遮光帯(13R)が設けられている。
また、(A1 )は、フォトマスク(PM1)のY軸(Y1 )上に形成されたアライメントマークを表している。
図1に示す配向制御突起(73)の形成は、先ず、フォトマスク(PM1)上のアライメントマーク(A1 )を、カラーフィルタ(ガラス基板(10))上の、図1中、左のアライメントマーク(A0 )に合わせて第1露光を行う。この際、フォトマスク(PM1)の右側の継ぎ部(Y3 )は、カラーフィルタ(ガラス基板(10))のY軸(Y0 )に合致している。
この左画面(11L)への第1露光の際には、右画面(11R)の内、Y軸(Y0 )近傍の領域はフォトマスク(PM1)の右遮光帯(13R)によって遮光されるが、右画面(11R)の大部分は遮光されないので、フォトマスク(PM1)の光源側にブラインド・シャッター(図示せず)を設け右画面(11R)を遮光しておく。
次に、フォトマスク(PM1)上のアライメントマーク(A1 )を、カラーフィルタ(ガラス基板(10))上の、図1中、右のアライメントマーク(A0 )に合わせて第2露光を行う。この際、フォトマスク(PM1)の左側の継ぎ部(Y3 )は、カラーフィルタ(ガラス基板(10))のY軸(Y0 )に合致している。
この右画面(11R)への第2露光の際には、左画面(11L)を遮光しておくために、フォトマスク(PM1)の光源側にブラインド・シャッター(図示せず)を設け左画面(11L)を遮光しておく。
しかしながら、上記のようにして製造したカラーフィルタを用いた液晶表示装置では、そのY軸(Y0 )、すなわち、継ぎ部(Y3 )の左右近傍、図1中、上下方向(Y0 −Y0 ’)に継ぎ部(Y3 )の存在を認識させる表示ムラが観視されることがある。
ポジ型のフォトレジストを用いて分割露光を行った際に、第1露光でのフォトマスク(PM1)の位置ズレ、及び第2露光でのフォトマスク(PM1)の位置ズレによって、継ぎ部(Y3 )の近傍において、露光されない部分が生じ現像処理後にレジストが残ってしまう場合、或いは、第1露光でのフォトマスク(PM1)の位置ズレ、及び第2露光でのフォトマスク(PM1)の位置ズレによって、継ぎ部(Y3 )近傍の配向制御突起(73)の一部分が2重露光されてしまい配向制御突起(73)のパターンの一部分に欠けが生じてしまう場合がある。
このような、レジスト残りや、配向制御突起に欠けが生じると、継ぎ部(Y3 )の近傍にて液晶の配向に乱れが発生し、表示画面の継ぎ部に表示ムラが観視されてしまうものと推量されている。
図9は、継ぎ部(Y3 )の近傍でのレジスト残りの発生を説明する断面図である。図9は、図1中、符号(S)で示す継ぎ部(Y3 )の近傍を拡大した断面図である。また、図2中、符号(SR)は、図1に示す継ぎ部の近傍(S)に対応したフォトマスク(PM1)の部分を表している。符号(SL)は、図1に示す継ぎ部の近傍(S)に対応したフォトマスク(PM1)の部分を表している。
図1に示す、Y軸(Y0 )の左側に形成された、左側配向制御突起(73L)は、図2に示す、右側の継ぎ部(Y3 )の左方に設けられているマスクパターン(75R)に対応している。また、図1に示す、Y軸(Y0 )の右側に形成された、右側配向制御突起(73R)は、図2に示す、左側の継ぎ部(Y3 )の右方に設けられているマスクパターン(75L)に対応している。
図9は、分割露光を行った際に、第1露光及び第2露光においてフォトマスク(PM1)に位置ズレがなく、継ぎ部(Y3 )の近傍において未露光部が発生せず、従って、現像処理後にレジスト残りがない場合を説明したものである。
図9(a)に示すように、ガラス基板(10)上に設けられたポジ型のフォトレジストの塗膜(15)に、フォトマスク(PM1)を介した第1露光(L1)を与え、現像処理を行うと左側配向制御突起(73L)が形成される。
続いて、図9(b)に示すように、フォトマスク(PM1)を介した第2露光(L2)を与え、現像処理を行うと右側配向制御突起(73R)が形成される。
第1露光及び第2露光においてフォトマスク(PM1)には位置ズレがないために、ガラス基板(10)上の、符号(M)で示す継ぎ部(Y3 )の近傍においてレジスト残りは発生していない。
尚、図9においては、現像処理後の左側配向制御突起(73L)、及び右側配向制御突起(73R)の断面形状を示してある。
図10は、分割露光を行った際に、第1露光において白太矢印で示すように、フォトマスク(PM1)に図10中、左方への位置ズレが生じ、また、第2露光において白太矢印で示すように、フォトマスク(PM1)に図10中、右方への位置ズレが生じ、継ぎ部(Y3 )の近傍において未露光部が発生した場合である。図10(a)に示すように、ガラス基板(10)上に設けられたポジ型のフォトレジストの塗膜(15)に、フォトマスク(PM1)を介した第1露光(L1)を与え、現像処理を行うと左側配向制御突起(73L)が形成される。同時に、右遮光帯(13R)の位置ズレ(a2)に対応したレジスト残り(15L)が生じる。
続いて、図10(b)に示すように、ガラス基板(10)上に設けられたポジ型のフォトレジストの塗膜(15)に、フォトマスク(PM1)を介した第2露光(L2)を与え、現像処理を行うと右側配向制御突起(73R)が形成される。同時に、左遮光帯(13L)の位置ズレ(a2)に対応したレジスト残り(15R)が生じる。すなわち、ガラス基板(10)上の継ぎ部(Y3 )の近傍においてレジスト残り(15L、15R)が生じる。
尚、符号(14R)及び(14L)は、各々右遮光帯(13R)の端部、左遮光帯(13L)の端部を表している。また、説明上、第1露光におけるフォトマスク(PM1)の位置ズレ(a2)と、第2露光におけるフォトマスク(PM1)の位置ズレ(a2)は逆方向の等量としてある。
また、図11は、分割露光を行った際に、第1露光及び第2露光においてフォトマスク(PM1)に位置ズレがなく、継ぎ部(Y3 )の近傍の、左側配向制御突起(73L)及び右側配向制御突起(73R)おいて配向制御突起の欠けが発生していない場合を説明したものである。
図11(a)に示すように、ガラス基板(10)上に設けられたポジ型のフォトレジストの塗膜(15)に、フォトマスク(PM1)を介した第1露光(L1)を与え、現像処理を行うと左側配向制御突起(73L)が形成される。
続いて、図11(b)に示すように、フォトマスク(PM1)を介した第2露光(L2)を与え、現像処理を行うと右側配向制御突起(73R)が形成される。
第1露光及び第2露光においてフォトマスク(PM1)には位置ズレがないために、ガラス基板(10)上の継ぎ部(Y3 )の近傍の左側配向制御突起(73L)及び右側配向制御突起(73R)においては配向制御突起の欠けは生じていない。
また、図12は、分割露光を行った際に、第1露光において白太矢印で示すように、フォトマスク(PM1)に図12中、右方への位置ズレが生じ、また、第2露光において白太矢印で示すように、フォトマスク(PM1)に図12中、左方への位置ズレが生じ、継ぎ部(Y3 )の近傍の、左側配向制御突起(73L)及び右側配向制御突起(73R)おいて配向制御突起の欠けが発生した場合を説明したものである。
図12(a)に示すように、ガラス基板(10)上に設けられたポジ型のフォトレジス
トの塗膜(15)に、フォトマスク(PM1)を介した第1露光(L1)を与え、現像処理を行うと左側配向制御突起(73L)が形成される。同時に、右遮光帯(13R)の位置ズレ(b1)に対応した配向制御突起の欠け(16R)が生じる。
続いて、図12(b)に示すように、ガラス基板(10)上に設けられたポジ型のフォトレジストの塗膜(15)に、フォトマスク(PM1)を介した第2露光(L2)を与え、現像処理を行うと右側配向制御突起(73R)が形成される。
この右側配向制御突起(73R)には、上記第1露光によって欠けが発生している。同時に、左遮光帯(13L)の位置ズレ(b1)に対応した左側配向制御突起(73L)に欠け(16L)が生じる。すなわち、ガラス基板(10)上の継ぎ部(Y3 )の近傍の配向制御突起である左側配向制御突起(73L)及び右側配向制御突起(73R)おいて配向制御突起の欠け(16L、16R)が生じることとなる。
尚、説明上、第1露光におけるフォトマスク(PM1)の位置ズレ(b1)と、第2露光におけるフォトマスク(PM1)の位置ズレ(b1)は逆方向の等量としてある。
上記のように、継ぎ部(Y3 )の近傍でのレジスト残りや、配向制御突起の欠けは、ポジ型のフォトレジストを用いて分割露光を行った際に、第1露光及び第2露光におけるフォトマスク(PM1)の位置ズレに起因するものである。
このような不具合な現象を解消する手法としては、例えば、露光装置として位置ズレの少ない、すなわち、精度の高い露光装置を用いることが容易に考えられる。
例えば、所謂、レンズスキャン方式の露光装置は、フォトマスク画面をスキャンしながら露光を行う露光装置であるが、第1露光と第2露光との位置ズレは、例えば、最大0.7μmといった高い精度を有する露光装置である。
このことは、例えば、前記継ぎ部(Y3 )の近傍でのレジスト残りにおいて、図10(b)に示す第1露光におけるフォトマスク(PM1)の位置ズレ(a2)に、第2露光におけるフォトマスク(PM1)の位置ズレ(a2)を加算した位置ズレ(2・a2)に相当する位置ズレが、0.7μmであることを意味している。
従って、このような位置ズレの精度の高い露光装置を用いる際には、例えば、図3に示すように、予め、右遮光帯(13R)の端部(14R)の位置を図3中、右方に、「0.7μm/2」以上を移動させた補正(a1)を与えておくことによって、補正した右遮光帯(13R)の端部(14R’)は、図3(a)に白太矢印で示す、左方への「0.7μm/2」の位置ズレがあっても、レジスト残り(図10に示す15L)は発生しないものとなる。
同様に、予め、左遮光帯(13L)の端部(14L)の位置を図3中、左方に、「0.7μm/2」以上を移動させた補正(a1)を与えておくことによって、補正した左遮光帯(13L)の端部(14L’)は、図3(b)に白太矢印で示す、右方への「0.7μm/2」の位置ズレがあっても、レジスト残り(図10に示す15R)は発生しないものとなる。
また、このような位置ズレの精度の高い露光装置を用いる際に、左側配向制御突起(73L)の欠けや、右側配向制御突起(73R)の欠けは、発生することは殆どなくなる。実際のカラーフィルタにおいては、左側配向制御突起(73L)の右端の位置、すなわち、図11に示す左側配向制御突起(73L)の継ぎ部(Y3 )からの距離(17L)、及び右側配向制御突起(73R)の左右端の位置、すなわち、図11に示す右側配向制御突起(73R)の継ぎ部(Y3 )からの距離(17R)は、共に、例えば、3.5μm程度のものである。従って、3.5μmに対して「0.7μm/2」といった小さな位置ズレによっては、最早、配向制御突起に欠けが発生することはない。
一方、前記一括露光法で用いる露光装置は、第1露光で左画面(11L)の全体を露光し、次に、第2露光で右画面(11R)の全体を露光しカラーフィルタの1画面(11)全体を露光する装置である。この露光装置では、フォトレジストの塗膜が設けられたガラス基板の上方に、近接露光のギャップを介してフォトマスクが配置され、マスクパターンが形成されたフォトマスクは、その膜面を下方、すなわち、ガラス基板の塗膜に対向させる近接露光が広く採用されている。
この露光装置の価格は、上記レンズスキャン方式の露光装置に比較して廉価であり、また、時間当たりの露光枚数は大きな能力を有している。しかし、第1露光と第2露光との位置ズレは、例えば、最大2μm程度であり、上記レンズスキャン方式の露光装置に比較して位置ズレの精度が低いといった難点を有している。
このような精度の低い露光装置を用いる際には、前記レジスト残りへの対応策として、前記図3に示す補正(a1)を大きな値にすることによってレジスト残りを解消することができる。
すなわち、右遮光帯(13R)の端部(14R)の位置の補正、及び左遮光帯(13L)の端部(14L)の位置の補正を、前記露光装置の位置ズレ0.7μmに対応した補正(a1)である「0.7μm/2」以上に対して、精度の低い露光装置の位置ズレ2μmに対応した補正(a3)として「2.0μm/2」以上の補正を行うことによってレジスト残りを解消することができる。
しかし、前記配向制御突起の欠けに関しては、上記「2.0μm/2」以上の遮光帯の端部の補正に、上記2μmの位置ズレが加わり、更に、上記近接露光のギャップに起因する回折光が加わるので、配向制御突起の欠けへの対応策は難しいものとなる。
図13は、遮光帯の端部に「2.0μm/2」以上の補正を行い、フォトマスクに2μmの位置ズレがあり、更に、遮光帯の端部での回折光が加わった際における配向制御突起の欠けを説明する断面図である。
図13(a)は第1露光の段階、(b)は第2露光の段階を表している。また、図13(a)においては、説明上、フォトマスクが上下に2枚示してある。図13(a)中、上方フォトマスクは、右遮光帯(13R)の端部(14R)に「2.0μm/2」の補正(a3)を施した端部(14R’)を有し(a3=1.0μm)、位置ズレなく配置された場合を表している。また、下方フォトマスクは、この上方フォトマスクに、白太矢印で示す右方向へ位置ズレ(b1)が加わった場合を表している(b1=2.0μm/2=1.0μm)。第1露光は下方フォトマスクを介して行われる。
図13(a)に示す上方フォトマスクにおいて、左側配向制御突起(73L)の形成に対応しているマスクパターン(75R)の右端の位置は、フォトマスクの継ぎ部(Y3 )から距離(17L)離れた位置にある。言い換えると、上方フォトマスクは位置ズレなく配置されているので、マスクパターン(75R)の右端の位置は、Y軸(Y0 )から距離(17L)離れた位置にある。この距離(17L)は、例えば、3.5μm程度である。
この上方フォトマスクに、白太矢印で示す右方向へ位置ズレ(b1=1.0μm)が加わることにより、下方フォトマスクに示すように、補正(a3)を施した端部(14R’)の位置はY軸(Y0 )より右方2.0μmの位置になる((a3+b1)=1.0μm+1.0μm)。また、この位置ズレによって、マスクパターン(75R)の右端の位置は、Y軸(Y0 )から距離(18L)離れた位置になる(18L=(17L−b1)=(3.5μm−1.0μm)=2.5μm)。
この状態で第1露光が行われるので、左側配向制御突起(73L)の右端の位置は、Y軸(Y0 )から距離(18L=2.5μm)離れた位置になる。この際、塗膜(15)には右遮光帯(13R)の端部(14R’)での照射光の回折(19R)によって幅(c1)の欠け(右側配向制御突起(73R)の欠け(16R))が生じる。
図13(b)に示すように、次に与える第2露光においては、左遮光帯(13L)の端部(14L’)の位置はY軸(Y0 )より左方2.0μmの位置になる((a3+b1)=1.0μm+1.0μm)。また、前記左側配向制御突起(73L)の右端の位置は、Y軸(Y0 )から距離(18L=2.5μm)離れた位置にある。すなわち、左側配向制御突起(73L)の右端は、左遮光帯(13L)の端部(14L’)の左方に位置し、左側配向制御突起(73L)の右端と左遮光帯(13L)の端部(14L’)の位置の差は0.5μmである。
しかしながら、左遮光帯(13L)の端部(14L’)での照射光の回折(19L)によって、左側配向制御突起(73L)には幅(c1)の欠け(16L)が生じる。この回折(19L)の幅(c1)は、近接露光におけるギャップ量によって変動するものであるが、近接露光における本来のギャップ量を小さくして回折の幅を、左側配向制御突起(73L)の右端と左遮光帯(13L)の端部(14L’)の位置の差である0.5μm以下にすることは困難である。
上述のように、位置ズレの精度の低い露光装置を用いた際に、前記右遮光帯の端部(14R)、及び左遮光帯の端部(14L)への補正を行うことによりレジスト残りの現象は解消することが出来ても、配向制御突起の欠けを解消することは困難なことである。
尚、配向制御突起の欠けに関しては、第1露光と第2露光におけるフォトマスクの位置ズレが等量であり、また、第1露光にては図13(a)中、右方向への位置ズレ、第2露光にては図13(b)中、左方向への位置ズレの場合において、両配向制御突起の欠け幅が最大となるので、上述のように、最大の際の説明を行った。
特開2001−272667号公報 特開2004−302439号公報
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、液晶表示装置用カラーフィルタをフォトリソグラフィ法により製造する露光装置として、位置ズレの精度の低い、近接露光による露光装置を用いた際に、ポジ型のフォトレジストを用いた、例えば、配向制御突起の形成において、1枚のフォトマスクを用いた近接露光にて、カラーフィルタの1画面を左右に2分割した分割露光を行って配向制御突起の形成しても、カラーフィルタの1画面の継ぎ部においてレジスト残りや、配向制御突起の欠けに起因する表示ムラを観視させることのない液晶表示装置用カラーフィルタを廉価に製造することのできるフォトマスク用いた、1画面の継ぎ部において表示ムラを観視させることのない廉価な液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法を提供することを課題とする。
本発明は、近接露光を行う露光装置を用い、ポジ型のフォトレジスト塗膜が設けられた基板の左右への1枚のフォトマスクを介した2回露光で、該フォトマスクより大きな1画面を有し、継ぎ部にて左右対称なカラーフィルタを製造する液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法において、
1)該フォトマスクは、フォトマスク上の継ぎ部に位置する遮光帯の端部には、遮光帯の内側方向の位置への補正を加えることなく、遮光帯の端部を該継ぎ部に位置させたフォトマスクであり、
2)前記近接露光のギャップ量として、2回露光におけるフォトマスクの位置ズレによって生じた、継ぎ部近傍の照射光が直接照射しないポジ型のフォトレジスト塗膜の部分に、2回露光における両遮光帯の端部での回折光が上記直接照射に相当する照射をもたらすギャップ量を用いることを特徴とする液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法である。
また、本発明は、上記発明による液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法において、前記フォトマスクのマスクパターンは、配向制御突起形成用のマスクパターンであることを特徴とする液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法である。
また、本発明は、近接露光を行う露光装置を用い、ポジ型のフォトレジスト塗膜が設けられた基板の左右への1枚のフォトマスクを介した2回露光で、該フォトマスクより大きな1画面を有し、継ぎ部にて左右対称なカラーフィルタを製造する液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法において、
1)該フォトマスクは、フォトマスク上の継ぎ部に位置する遮光帯の端部には、遮光帯の内側方向の位置への補正を加えることなく、遮光帯の端部を該継ぎ部に位置させ、
2)フォトマスク上の遮光帯の端部からマスクパターンの遮光帯側端までの間隔は、各露光におけるフォトマスクの位置ズレの絶対値の和に、遮光帯の端部での回折光幅の絶対値を加算した値以上であることを特徴とする液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法である。
また、本発明は、上記発明による液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法において、前記マスクパターンは、配向制御突起形成用のマスクパターンであることを特徴とする液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法である。
本発明による液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法は、フォトマスク上の継ぎ部に遮光帯の端部を位置させ、近接露光のギャップ量として、継ぎ部近傍の照射光が直接照射しないポジ型のフォトレジスト塗膜の部分に、2回露光における両遮光帯の端部での回折光が直接照射に相当する照射をもたらすギャップ量を用いるので、液晶表示装置用カラーフィルタをフォトリソグラフィ法により製造する露光装置として、位置ズレの精度の低い、近接露光による露光装置を用いた際に、ポジ型のフォトレジストを用いた、例えば、配向制御突起の形成において、1枚のフォトマスクを用いた近接露光にて、カラーフィルタの1画面を左右に2分割した分割露光を行って配向制御突起の形成しても、カラーフィルタの1画面の継ぎ部においてレジスト残りに起因する表示ムラを観視させることのない液晶表示装置用カラーフィルタを廉価に製造することのできるフォトマスクを用いた液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法となる。
また、本発明による液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法は、フォトマスク上の継ぎ部に遮光帯の端部を位置させ、フォトマスク上の遮光帯の端部からマスクパターンの遮光帯側端までの間隔は、各露光におけるフォトマスクの位置ズレの絶対値の和に、遮光帯の端部での回折光幅の絶対値を加算した値以上であるので、液晶表示装置用カラーフィルタをフォトリソグラフィ法により製造する露光装置として、位置ズレの精度の低い、近接露光による露光装置を用いた際に、ポジ型のフォトレジストを用いた、例えば、配向制御突起の形成において、1枚のフォトマスクを用いた近接露光にて、カラーフィルタの1画面を左右に2分割した分割露光を行って配向制御突起の形成しても、カラーフィルタの1画面の継ぎ部において配向制御突起の欠けに起因する表示ムラを観視させることのない液晶表示装置用カラーフィルタを廉価に製造することのできるフォトマスクを用いた液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法となる。
また、本発明は、上記フォトマスクを用いて製造する液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法であるので、1画面の継ぎ部において表示ムラを観視させることのない廉価な液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法となる。
以下に本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図14は、本発明によるフォトマスクの一実施例を説明する断面図である。図14(a)は、フォトマスク上の右側の継ぎ部(Y3 )の近傍を拡大した断面図である。また、図14(b)は、フォトマスク上の左側の継ぎ部(Y3 )の近傍を拡大した断面図である。図14(a)に示すように、本発明によるフォトマスクにおいては、右遮光帯(13R)の端部(14R)の位置は、右側の継ぎ部(Y3 )の位置である。端部(14R)にはフォトマスクの位置ズレに起因するレジスト残りを解消するための、右遮光帯(13R)の内側方向(矢印方向)への補正は加えていない。
また、図14(b)に示すように、本発明によるフォトマスクにおいては、左遮光帯(13L)の端部(14L)の位置は、左側の継ぎ部(Y3 )の位置である。端部(14L)にはフォトマスクの位置ズレに起因するレジスト残りを解消するための、左遮光帯(13L)の内側方向(矢印方向)への補正は加えていない。
図15は、本発明によるフォトマスクが用いられる状態、すなわち、レジスト残りが解消される状態を説明する断面図である。図15(a)は第1露光の段階、(b)は第2露光の段階を表している。また、図15(a)においては、説明上、フォトマスクが上下に2枚示してある。図15(a)中、上方フォトマスクは、位置ズレなく配置された場合を表している。また、下方フォトマスクは、この上方フォトマスクに、白太矢印で示す左方向(−方向)へ位置ズレ(a2R)が加わった場合を表している。端部(14R)の位置は継ぎ部(Y3 )より−1.0μmの位置となる(a2R=−1.0μm)。第1露光は下方フォトマスクを介して行われる。
フォトマスクの膜面とフォトレジストの塗膜との間には、近接露光のギャップ(G1)が設けられている。右遮光帯の端部(14R)の位置ズレ(a2R)に対応した塗膜上の領域(25L)には、第1露光による照射光は直接には照射していない。しかし、ギャップ(G1)が設けられているので、端部(14R)での回折光(19R)は、端部(14R)から右方向(+方向)の塗膜上の領域(25L)内に達している。

図15(b)に示すように、次に与える第2露光においては、フォトマスクに、白太矢印で示す右方向(+方向)へ位置ズレ(a2L)が加わった場合を表している。左遮光帯(13L)の端部(14L)の位置は継ぎ部(Y3 )より+1.0μmの位置となる(a2L=+1.0μm)。
左遮光帯の端部(14L)の位置ズレ(a2L)に対応した塗膜上の領域(25R)には
、第2露光による照射光は直接には照射していない。しかし、ギャップ(G1)が設けられているので、端部(14L)での回折光(19L)は、端部(14L)から左方向(−方向)の塗膜上の領域(25R)内に達している。
この両端部での回折光(19R、19L)によって、両位置ズレ(a2R、a2L)に対応した塗膜上の領域(25L、25R)は露光され、現像処理を行うとレジスト残りは解消されたものとなる。
具体的には、図16に模式的に示すように、回折光(19R)の幅(c1R)が+1.5μm程度、回折光(19L)の幅(c1L)が−1.5μm程度の際に、2.0μm程度の位置ズレ(a2R+a2L)の領域(25L+25R)内が直接照射に相当する強度となる。
本発明は、近接露光のギャップ量として、両端部での回折光(19R、19L)が直接照射に相当する照射をもたらすギャップ量を用いることを特徴としている。本発明者は、回折光の幅(c1R、c1L)を1.5μm程度にする近接露光のギャップ量は100μm程度であることを見出した。
図17は、請求項3に係わるフォトマスクの一例を説明する断面図である。図17(a)は、フォトマスク上の右側の継ぎ部(Y3 )の近傍を拡大した断面図である。また、図17(b)は、フォトマスク上の左側の継ぎ部(Y3 )の近傍を拡大した断面図である。図17(a)に示すように、本発明によるフォトマスクにおいては、図14におけると同様に、右遮光帯(13R)の端部(14R)の位置は、右側の継ぎ部(Y3 )の位置である。端部(14R)にはフォトマスクの位置ズレに起因するレジスト残りを解消するための、右遮光帯(13R)の内側方向(矢印方向)への補正は加えていない。
また、図17(b)に示すように、本発明によるフォトマスクにおいては、左遮光帯(13L)の端部(14L)の位置は、左側の継ぎ部(Y3 )の位置である。端部(14L)にはフォトマスクの位置ズレに起因するレジスト残りを解消するための、左遮光帯(13L)の内側方向(矢印方向)への補正は加えていない。
フォトマスク上の右遮光帯(13R)の端部(14R)からマスクパターン(75R)の遮光帯側端までの間隔(27L)は、後述する第1露光におけるフォトマスクの位置ズレ(βR)の絶対値と第2露光におけるフォトマスクの位置ズレ(b1L)の絶対値の和に、左遮光帯の端部(14L)での回折光(19L)の幅(c1L)の絶対値を加算した値以上である。
また、フォトマスク上の左遮光帯(13L)の端部(14L)からマスクパターン(75L)の遮光帯側端までの間隔(27R)は、後述する第1露光におけるフォトマスクの位置ズレ(b1R)の絶対値と第2露光におけるフォトマスクの位置ズレ(b1L)の絶対値の和に、右遮光帯の端部(14R)での回折光(19R)の幅(c1R)の絶対値を加算した値以上である。
図18は、請求項3に係わるフォトマスクが用いられる状態、すなわち、配向制御突起の欠けが解消される状態を説明する断面図である。図18(a)は第1露光の段階、(b)は第2露光の段階を表している。また、図18(a)においては、説明上、フォトマスクが上下に2枚示してある。図18(a)中、上方フォトマスクは、位置ズレなく配置された場合を表している。また、下方フォトマスクは、この上方フォトマスクに、白太矢印で示す右方向(+方向)へ位置ズレ(b1R)が加わった場合を表している。端部(14R)の位置はY軸(Y0 )より+1.0μmの位置となる(βR=+1.0μm)。第1露光は下方フォトマスクを介して行われる。フォトマスクの膜面とフォトレジストの塗膜との間には、近接露光のギャップ(G2)が設けられている。
第1露光によって、現像処理後に得られる左側配向制御突起(73L)の右端の位置は、マスクパターン(75R)がY軸(Y0 )方向へ位置ズレ(b1R)した量、近づいた位置になる(b1R=+1.0μm)。また、右遮光帯の端部(14R)での回折光(19R)は、幅(c1R)をもって端部(14R)から右方向(+方向)の塗膜(15)上に達している。
図18(b)においては、説明上、フォトマスクが上下に2枚示してある。図18(b)中、上方フォトマスクは、位置ズレなく配置された場合を表している。また、下方フォトマスクは、この上方フォトマスクに、白太矢印で示す左方向(−方向)へ位置ズレ(b1L)が加わった場合を表している。端部(14L)の位置はY軸(Y0 )より−1.0μmの位置となる(b1L=−1.0μm)。
第2露光は下方フォトマスクを介して行われる。第2露光によって、現像処理後に得られる右側配向制御突起(73R)の左端の位置は、マスクパターン(75L)がY軸(Y0 )方向へ位置ズレ(b1L)した量、近づいた位置になる(b1L=−1.0μm)。また、左遮光帯の端部(14L)での回折光(19L)は、幅(c1L)をもって端部(14L)から左方向(−方向)の塗膜(15)上に達している。
図18に示すように、左側配向制御突起(73L)の右端の位置は、第1露光の位置ズレ(b1R)によって、Y軸(Y0 )へ近づいた位置にあり(b1R=+1.0μm)、また、左遮光帯の端部(14L)は、第2露光の位置ズレ(b1L)によって、Y軸(Y0 )から離れた位置にあり(b1L=−1.0μm)、また、その位置の端部(14L)での回折光(19L)は、幅(c1L)をもって左方向(−方向)に達している。
しかし、前記のように、フォトマスク上の右遮光帯の端部(14R)からマスクパターン(75R)の遮光帯側端までの間隔(27L)は、第1露光におけるフォトマスクの位置ズレ(b1R)の絶対値と第2露光におけるフォトマスクの位置ズレ(b1L)の絶対値の和に、左遮光帯の端部(14L)での回折光(19L)の幅(c1L)の絶対値を加算した値以上であるので、左側配向制御突起(73L)が二重露光によって、例えば、回折光(19L)の影響を受けて欠けることはない。このことは、右側配向制御突起(73R)においても同様である。
具体的には、位置ズレの精度は2μm程度といった低い精度の露光装置においては、b1R=±1.0μm、b1L=±1.0μmである。例えば、c1R=c1L=±1.5μmとすると、フォトマスク上において遮光帯の端部(14R)からマスクパターン(75R)の端部までの間隔(27L)は、27L>{〔|b1R|+|b1L|+|c1L|〕=3.5μm}となっている。また、遮光帯の端部(14L)からマスクパターン(75L)の端部までの間隔(27R)は、27R>{〔|b1R|+|b1L|+|c1R|〕=3.5μm}となっている。
すなわち、遮光帯の端部からマスクパターンの端部までの間隔(27L、27R)を3.5μm以上とすることによって、配向制御突起の欠けを解消することが出来る。
言い換えると、マスクパターンの端部の位置は、遮光帯の端部から(継ぎ部(Y3 から)3.5μm程度まで近づけたカラーフィルタを製造することができるものとなる。
上記のように、本願においては、マスクパターンとして配向制御突起形成用のマスクパターンを例にして説明をしたが、マスクパターンとしては配向制御突起形成用のマスクパターンに限定されるものではない。
分割露光法で製造したカラーフィルタの一例の概略を示す平面図である。 配向制御突起を形成する際に用いるフォトマスクの概略を示す平面図である。 遮光帯の端部の補正によりレジスト残りを防ぐ説明図である。 液晶表示装置に用いられるカラーフィルタの一例を模式的に示した平面図である。 図4に示すカラーフィルタのX−X’線における断面図である。 MVA−LCDの断面を模式的に示した説明図である。 (a)、(b)は、MVA−LCDに用いられるカラーフィルタの一例の一画素を拡大して示す平面図、及び断面図である。 (a)、(b)は、MVA−LCDの別な一例の一画素を拡大して示す平面図、及び断面図である。 継ぎ部の近傍でのレジスト残りの発生を説明する断面図である。 分割露光を行った際に、継ぎ部の近傍において未露光部が発生した場合の説明図である。 分割露光を行った際に、配向制御突起の欠けが発生していない場合の説明図である。 分割露光を行った際に、配向制御突起の欠けが発生した場合の説明図である。 配向制御突起の欠けを説明する断面図である。 本発明によるフォトマスクの一実施例を説明する断面図である。 本発明によるフォトマスクが用いられレジスト残りが解消される状態を説明する断面図である。 回折光の強度説明する断面図である。 請求項3に係わるフォトマスクの一例を説明する断面図である。 請求項3に係わるフォトマスクが用いられ配向制御突起の欠けが解消される状態を説明する断面図である。
符号の説明
4、7、8、9・・・カラーフィルタ
10、40・・・ガラス基板
11・・・カラーフィルタの1画面
11L・・・カラーフィルタの左画面
11R・・・カラーフィルタの右画面
12・・・フォトマスクのパターン領域
13L・・・左遮光帯
13R・・・右遮光帯
14L・・・左遮光帯の端部
14R・・・右遮光帯の端部
14L’・・・補正した左遮光帯の端部
14R’・・・補正した右遮光帯の端部
15・・・フォトレジストの塗膜
15L、15R・・・レジスト残り
16L、16R・・・配向制御突起の欠け
17L、27L・・・マスクパターンの右端の継ぎ部から距離
17R、27R・・・マスクパターンの左端の継ぎ部から距離
19L、19R・・・照射光の回折
20・・・TFT側基板
21・・・液晶分子
22a、22b、23、73、83、93・・・配向制御突起
25L、25R・・・照射光が直接には照射していない塗膜上の領域
41・・・ブラックマトリックス
42・・・着色画素
43・・・透明導電膜
73L・・・左側配向制御突起
73R・・・右側配向制御突起
75・・・マスクパターン
80・・・MVA−LCD
0 ・・・カラーフィルタ(ガラス基板)のアライメントマーク
1 ・・・フォトマスク(PM1)のアライメントマーク
G1、G2・・・近接露光のギャップ
L1・・・第1露光
L2・・・第2露光
PM1・・・フォトマスク
0 ・・・カラーフィルタ(ガラス基板)のX軸
1 ・・・フォトマスク(PM1)のX軸
0 ・・・カラーフィルタ(ガラス基板)のY軸
1 ・・・フォトマスク(PM1)のY軸
3 ・・・継ぎ部
c1・・・回折の幅
a1、a3・・・補正量
a2、b1・・・フォトマスクの位置ズレ
a2L、b1L・・・左遮光帯の端部の位置ズレ
a2R、b1R・・・右遮光帯の端部の位置ズレ
c1L・・・左遮光帯の端部での回折の幅
c1R・・・右遮光帯の端部での回折の幅

Claims (4)

  1. 近接露光を行う露光装置を用い、ポジ型のフォトレジスト塗膜が設けられた基板の左右への1枚のフォトマスクを介した2回露光で、該フォトマスクより大きな1画面を有し、継ぎ部にて左右対称なカラーフィルタを製造する液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法において、
    1)該フォトマスクは、フォトマスク上の継ぎ部に位置する遮光帯の端部には、遮光帯の内側方向の位置への補正を加えることなく、遮光帯の端部を該継ぎ部に位置させたフォトマスクであり、
    2)前記近接露光のギャップ量として、2回露光におけるフォトマスクの位置ズレによって生じた、継ぎ部近傍の照射光が直接照射しないポジ型のフォトレジスト塗膜の部分に、2回露光における両遮光帯の端部での回折光が上記直接照射に相当する照射をもたらすギャップ量を用いることを特徴とする液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法
  2. 前記フォトマスクのマスクパターンは、配向制御突起形成用のマスクパターンであることを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法
  3. 近接露光を行う露光装置を用い、ポジ型のフォトレジスト塗膜が設けられた基板の左右への1枚のフォトマスクを介した2回露光で、該フォトマスクより大きな1画面を有し、継ぎ部にて左右対称なカラーフィルタを製造する液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法において、
    1)該フォトマスクは、フォトマスク上の継ぎ部に位置する遮光帯の端部には、遮光帯の内側方向の位置への補正を加えることなく、遮光帯の端部を該継ぎ部に位置させ、
    2)フォトマスク上の遮光帯の端部からマスクパターンの遮光帯側端までの間隔は、各露光におけるフォトマスクの位置ズレの絶対値の和に、遮光帯の端部での回折光幅の絶対値を加算した値以上であることを特徴とする液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法
  4. 前記マスクパターンは、配向制御突起形成用のマスクパターンであることを特徴とする請求項3記載の液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法
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