JP4816630B2 - データ線駆動回路、電気光学装置および電子機器 - Google Patents

データ線駆動回路、電気光学装置および電子機器 Download PDF

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Description

電気光学装置の画素の輝度を調整する技術に関する。
有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等の電気光学装置の画素回路を駆動する駆動回路として、電流加算型のデジタル/アナログ変換回路(以下、DACと呼ぶ)を用いた駆動回路が広く知られている。電流加算型のDACは、電圧出力型のDACに比べて少ない配線で構成することができるため、電気光学装置の多階調化に対応しやすいという利点を持っている。電流加算型のDACに関しては、種々の技術が提案されている(例えば、特許文献1、2および3)。
特許文献1では、複数の電流源からの電流を階調データに応じて選択して加算する電流加算型DACについて記載されている。ここで、階調データはnビット(n≧1の整数)であり、各電流源から供給される電流量は、階調データのビットに対応して、例えば1:2:4:…:2n-1の比を持つように構成されており、これによって、配線の数の削減を図っている。特許文献2に記載の電流加算型のDACは、コンデンサに接続された複数の電流源を階調データに応じてオン/オフさせ、コンデンサに蓄積された電荷を用いて画素を駆動する。これによって、コンデンサの数を削減し、回路の大きさを縮小することができるとしている。特許文献3に記載の電流加算型DACは、階調データに応じて加算された電流を電圧に変換する際に、電圧が所定の範囲内の値を持つように調整することで、チャネル毎の電圧のばらつきの解消を図っている。
特開平5−216439号公報 特開平8−95522号公報 特開2002−26729号公報
ところで、電圧駆動型の画素回路を用いた有機ELディスプレイにおいては、画素回路に設けられた駆動トランジスタに階調データに応じた電圧が印加され、この電圧に応じた電流が有機EL素子に供給されることにより、有機EL素子が階調データに応じた輝度にて発光する。このような画素回路の例を図3に示す。トランジスタ162のソース・ドレイン間に流れる電流Iとゲート電圧Vgsとの関係は(1)式で表される。
I=(1/2)β(Vgs−Vth)2 …(1)
ここで、β:利得係数、Vth:閾値電圧である。
ところが、βおよびVthが全ての駆動トランジスタについて同一であればVgsによって電流Iが一意に定まるが、実際には、駆動トランジスタ毎にβやVthにばらつきを持っているため、電流Iにもばらつきが生じ、その結果、輝度のばらつきが生じてしまう。また、Vth補償機能を有する画素回路を用いたとしても、βのばらつきが残るため、輝度のばらつきは解消されない。また、上記のいずれの特許文献においても、この問題を解決するための構成は開示されていない。
その一方で、以下のような問題もある。画素回路に設けられた駆動トランジスタと駆動回路で用いられるトランジスタとは、その製造プロセスが異なっている場合がある。多くの場合、画素回路においてはTFT(Thin Film Transistor)が用いられ、駆動回路においてはMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)で構成されたIC(Integrated Circuit)が用いられる。製造プロセスが異なるトランジスタでは、(1)式に示した利得係数βおよびしきい値電圧Vthが、製造プロセスの違いに起因して異なることとなる。このように利得係数βやしきい値電圧Vthが異なっている場合、画素回路の駆動トランジスタでは階調データに応じた所望の電流値とは異なる電流値の電流が生成されることとなり、有機EL素子を所望の輝度で発光させることができないという問題が生じる。上記のいずれの特許文献においても、この問題を解決するための構成は開示されていない。
本発明は、上述した背景の下になされたものであり、電気光学装置の輝度を画素毎に調整することのできる技術の提供を目的とする。また、画素回路の駆動トランジスタと駆動回路のトランジスタの特性が異なっていても、画素を所望の輝度で発光させることのできる技術の提供を目的とする。
請求項1に係る発明は、複数の走査線と複数のデータ線との各交差に設けられているとともに、印加された電圧に応じて電流を生成する駆動トランジスタと、該駆動トランジスタから供給された電流によって駆動される被駆動素子と、ゲートが前記走査線に接続され、ソースが前記データ線に接続され、ドレインが前記駆動トランジスタのゲートに接続されたスイッチングトランジスタとを有する画素回路と、前記複数の走査線の各々を順次選択するとともに、選択した走査線に選択信号を供給する走査線駆動回路とを有する電気光学装置の前記データ線を駆動するデータ線駆動回路において、前記走査線に選択信号が供給されている期間において、当該走査線上に設けられた画素の階調を表す階調データに基づいた階調電流を生成する階調電流生成回路と、ドレインとゲートとが短絡されているとともに該ゲートが前記データ線及び前記スイッチングトランジスタを介して前記駆動トランジスタのゲートに接続された第1のトランジスタを備え、前記階調電流生成回路で生成された階調電流を該第1のトランジスタに供給することにより該階調電流に応じた電圧を生成する電流電圧変換回路とを有し、前記電流電圧変換回路は、前記第1のトランジスタのしきい値電圧が前記駆動トランジスタのしきい値電圧よりも低い場合には、前記第1のトランジスタの高位側の電源電圧を、前記駆動トランジスタの高位側の電源電圧に対して、前記第1のトランジスタと前記駆動トランジスタのしきい値電圧の差分だけ低い電圧に設定し、前記第1のトランジスタのしきい値電圧が前記駆動トランジスタのしきい値電圧よりも高い場合には、前記第1のトランジスタの高位側の電源電圧を、前記駆動トランジスタの高位側の電源電圧に対して、前記第1のトランジスタと前記駆動トランジスタのしきい値電圧の差分だけ高い電圧に設定することを特徴とするデータ線駆動回路である。
請求項2に係る発明は、複数の走査線と複数のデータ線との各交差に設けられているとともに、印加された電圧に応じて電流を生成する駆動トランジスタと、該駆動トランジスタから供給された電流によって駆動される被駆動素子と、ゲートが前記走査線に接続され、ソースが前記データ線に接続され、ドレインが前記駆動トランジスタのゲートに接続されたスイッチングトランジスタとを有する画素回路と、前記複数の走査線の各々を順次選択するとともに、選択した走査線に選択信号を供給する走査線駆動回路とを有する電気光学装置の前記データ線を駆動するデータ線駆動回路において、前記走査線に選択信号が供給されている期間において、当該走査線上に設けられた画素の階調を表す階調データに基づいた階調電流を生成する階調電流生成回路と、ゲート同士が共通に接続された複数のトランジスタと、予め作成されたデータに基づいて前記複数のトランジスタの各々のドレインとゲートとを短絡させるとともに前記ドレイン同士を共通に接続させるスイッチとを有し、前記ゲートが前記データ線及び前記スイッチングトランジスタを介して前記駆動トランジスタのゲートに接続されており、前記階調電流生成回路で生成された階調電流を前記複数のトランジスタに供給することにより該階調電流に応じた電圧を生成する電流電圧変換回路とを有し、前記電流電圧変換回路は、前記複数のトランジスタのしきい値電圧が前記駆動トランジスタのしきい値電圧よりも低い場合には、前記複数のトランジスタの高位側の電源電圧を、前記駆動トランジスタの高位側の電源電圧に対して、前記複数のトランジスタと前記駆動トランジスタのしきい値電圧の差分だけ低い電圧に設定し、前記複数のトランジスタのしきい値電圧が前記駆動トランジスタのしきい値電圧よりも高い場合には、前記複数のトランジスタの高位側の電源電圧を、前記駆動トランジスタの高位側の電源電圧に対して、前記複数のトランジスタと前記駆動トランジスタのしきい値電圧の差分だけ高い電圧に設定することを特徴とするデータ線駆動回路である。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載のデータ線駆動回路を備えたことを特徴とする電気光学装置である。
請求項4に係る発明は、請求項3に記載の電気光学装置を備えたことを特徴とする電子機器である。
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態について説明する。図1は、第1実施形態にかかる電気光学装置100の構成を示す図である。本実施形態においては、本発明を有機ELディスプレイに適用した例について説明する。
電気光学パネル10は、m本の走査線11とn本のデータ線12とを有している。走査線11の各々とデータ線12の各々とは互いに直交し、走査線11とデータ線12との交差部の各々には画素回路16が設けられている。画像メモリ80は、データ線駆動回路22に供給される階調データを記憶している。制御装置60は、CPU(Central Processing Unit),RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等からなり
、ROMに格納されているプログラムをCPUが実行することにより電気光学装置100の各部を制御する。電源回路70は、電気光学装置100の各部に電源を供給する回路である。
走査線駆動回路21は、走査線11の各々に走査信号を供給する回路である。図2は、走査線駆動回路21から供給される信号を示す図である。具体的には、走査線駆動回路21は、1垂直走査期間(1F)の開始時点から、1水平走査期間(1H)毎に1本ずつ順番に走査線11を選択して、選択した走査線11にアクティブレベル(Hレベル)の走査信号(選択信号)を、それ以外の走査線11には非アクティブレベル(Lレベル)の走査信号(非選択信号)を供給する。ここでは、i行目(i=1、2、…、m)の走査線に供給される走査信号をYiと表記する。
一方、データ線駆動回路22は、データ線12を介して画素回路16の各々に階調データに応じた電圧を印加する回路である。データ線駆動回路22の詳細については後述する。
次に、画素回路16の構成について説明する。図3は、画素回路16の構成の一例を示す図である。同図にはi行目の走査線11とj列目(j=1、2、…、n)のデータ線12との交差部に位置する画素回路16のみ示されているが、他の画素回路16も同様の構成を有している。トランジスタ164はスイッチングトランジスタとして機能するnチャネル型トランジスタであり、そのゲートは走査線11に接続され、そのソースはデータ線12に接続され、そのドレインはトランジスタ162のゲートおよび容量素子166の一端に接続されている。容量素子166の他端は高位側の電源電圧Vddが印加された電源線14に接続されている。トランジスタ162は、駆動トランジスタとして機能するpチャネル型トランジスタであり、そのソースは電源線14に接続され、そのドレインは有機EL素子168の陽極に接続されている。有機EL素子168の陰極は、低位側の電源電圧Gndに接続されている。有機EL素子168の陽極と陰極との間には、有機EL層が挟持されている。
次に、i行目の走査線11とj列目のデータ線12との交差部に位置する画素回路16の動作について説明する。i行目の走査線11が選択され、走査信号YiがHレベルになると、トランジスタ164がオン状態となり、トランジスタ162のゲートには電圧Voutが印加される。すると、トランジスタ162のソース・ドレイン間には、電圧Voutに応じた電流Ioutが流れ、この電流Ioutに応じた輝度にて有機EL素子168が発光する。また、このとき、容量素子166には、電圧Voutに応じた電荷が蓄積される。
続いて、i行目の走査線11が非選択となり、走査信号YiがLレベルになると、トランジスタ164はオフ状態となるが、トランジスタ162のゲート電圧は容量素子166によって保持されているので、有機EL素子168にはトランジスタ164がオン状態のときと等しい大きさの電流Ioutが引き続き流れる。このため、有機EL素子168は、i行目の走査線11が非選択となっても、選択時の電流Ioutに応じた輝度で発光し続ける。
上記の動作がi行目の走査線11と各データ線12との交差部に位置するすべての画素回路16において行われる。さらに、走査線11が順番に選択されることにより、すべての画素回路16において同様な動作が行われ、これによって1フレームの画像が表示される。そして、この1フレームの画像の表示が1垂直走査期間毎に繰り返される。
次に、データ線駆動回路22について説明する。図4は、データ線駆動回路22の構成を示す図である。ラインメモリ221は、走査線駆動回路11によって選択された走査線11と各データ線12との交差部に位置する画素に対応する階調データの供給を画像メモリ80から受け、供給された階調データを格納する。基準電圧生成回路223は、基準電圧を生成してDAC222に印加する。DAC222は、画素回路16の各々に対応する階調データの供給をラインメモリ221から受け、供給された階調データに応じた電流を生成し、生成された電流を電流電圧変換回路224に供給する。電流電圧変換回路224は、供給された電流に応じた電圧(データ信号)を生成し、この電圧をバッファ回路225を介してデータ線12の各々に出力する。
次に、DAC222について説明する。図5は、DAC222および基準電圧生成回路223の構成を示す図である。DAC222は、データ線12の各々に対応するn個のDAC31とn個のDAC32とからなる。DAC31は、階調データに基づいて階調電流を生成するためのDACであり、DAC32は、DAC31により生成された電流に加算される補正電流を生成するためのDACである。
基準電圧生成回路223は、DAC31の各々に対応するn個の基準電圧生成回路33と、DAC32の各々に対応するn個の基準電圧生成回路34とからなる。基準電圧生成回路33は、DAC31の各々に基準電圧を印加するための回路であり、基準電圧生成回路34は、DAC32の各々に基準電圧を印加するための回路である。
なお、図5においては、図面が複雑になることを避けるために、j列目のデータ線12に対応するDAC31、DAC32、基準電圧生成回路33および基準電圧生成回路34のみ示されている。
次に、DAC31および基準電圧生成回路33の構成について説明する。DAC31は、トランジスタ31a、トランジスタ31b、トランジスタ31c、トランジスタ31dを有する。トランジスタ31a乃至dはいずれもnチャネル型トランジスタであり、そのソースは接地されている。また、トランジスタ31a乃至dのドレインはスイッチ31e、31f、31g、31hの一端にそれぞれ接続されている。スイッチ31e乃至hの他端はいずれも端子Aに接続されている。基準電圧生成回路33は、定電流源331とトランジスタ332を有している。トランジスタ332はnチャネル型トランジスタであり、そのドレインは定電流源331に接続され、そのソースは接地されている。ここで、トランジスタ332のドレインとゲートとが短絡され、ダイオード接続が形成されている。そして、トランジスタ332のゲートとトランジスタ31a乃至dのゲートとが接続されることにより、カレントミラー回路が形成されている。これによって、トランジスタ332のゲート電圧と等しい大きさのゲート電圧がトランジスタ31a乃至dのゲートに印加され、このゲート電圧に応じた電流(要素電流)がトランジスタ31a乃至dのソース・ドレイン間に流れることとなる。
ここで、トランジスタ31a乃至dのチャネルのサイズ比について説明する。トランジスタ31a乃至dは、いずれも同一のチャネル長L1を有する一方、そのチャネル幅が異なっている。トランジスタ31a、31b、31c、31dのチャネル幅をそれぞれWa、Wb、Wc、Wdとすると、それらの比は、Wa:Wb:Wc:Wd=1:2:4:8となっている。トランジスタの利得係数βは、β=μCW/Lで表される。ここで、μ:キャリアの移動度、C:ゲート容量、W:チャネル幅、L:チャネル長である。従って、トランジスタに流れる電流は、チャネル幅に比例する。よって、同一のゲート電圧が印加された場合に、トランジスタ31a、31b、31c、31dに流れる電流の比も、1:2:4:8となる。
本実施形態においては、階調データは4ビットの2進数からなる。この階調データがラインメモリ221を介してDAC31に供給されると、この階調データに応じてスイッチ31e乃至hのオン/オフが行われる。具体的には、各ビットは最下位のビットから順にスイッチ31e、31f、31g、31hに対応している。例えば、最下位ビットの値が0のとき、スイッチ31eがオフ状態とされ、1のときオン状態とされる。このように、階調データに基づいてスイッチ31e乃至hがオン/オフされ、オン状態となったスイッチに対応するトランジスタに電流が流れる。よって、これらの電流を合計した電流は0を含む16段階の電流値を持ち得ることとなり、階調データに応じた大きさの階調電流Idata1が出力されることとなる。
DAC32はDAC31と同様の構成を有しており、また、基準電圧生成回路34は基準電圧生成回路33と同様の構成を有している。図5において、DAC32の各構成要素の符号は、DAC31の各構成要素の符号における「31」の部分を「32」に読み替えたものであり、また、基準電圧生成回路34の各構成要素の符号は、基準電圧生成回路33の各構成要素の符号における「33」の部分を「34」に読み替えたものである。
ところで、DAC32には階調データの代わりに補正データが入力されるようになっている。有機EL素子は、温度や外光などの環境条件、有機EL素子自体の経時変化などの影響により、その入出力特性が変化する。また、画素回路16に設けられている駆動トランジスタの特性のばらつきによって、入出力特性にばらつきが生じる。従って、環境条件の変化や経時変化の影響を考慮して、有機EL素子のピーク輝度やガンマ補正の傾きデータ等を画素毎に補正する必要が生じる。この補正を行うために用いられるデータが本実施形態における補正データである。補正データもまた4ビットの2進数からなり、0を含む16段階の値を持つ。
なお、補正データは、特定の階調帯に属する階調データでもよい。このような補正データを用いれば、階調帯ごとに画素の輝度を調整することができる。
なお、補正データは、階調データとともに画像メモリに格納されていてもよい。
上述の構成からなる電気光学装置100の動作は以下のとおりである。DAC31は、基準電圧生成回路33で生成された基準電圧を用いて、階調データに応じた階調電流Idata1を生成する。DAC32は、基準電圧生成回路34で生成された基準電圧を用いて、補正データに応じた補正電流Idata2を生成する。そして、階調電流Idata1と補正電流Idata2とが端子Aにおいて足し合わされて電流Idata3となる。
電流Idata3は電流電圧変換回路224に供給され、電流電圧変換回路224は、供給された電流Idata3に応じた電圧Voutを生成してバッファ回路225に出力し、バッファ回路225は電圧Voutをデータ線12の各々に印加する。データ線12に電圧Voutが印加されると、上述した動作により、画素回路16に設けられている有機EL素子にこの電圧Voutに応じた電流Ioutが供給され、この電流Ioutに応じた輝度で有機EL素子が発光する。
以上、説明したように、本実施形態によれば、画素毎に作成された補正データに基づいて補正電流を生成し、この補正電流を階調電流に加算することによって、画素毎に輝度の調整を行うことができる、これによって、すべての画素にわたって、ばらつきのない均一な発光を行わせることが可能となる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について説明する。図6は、DAC35を示す図である。第2実施形態においては、第1実施形態におけるDAC31および32に代えて、DAC35を用いる。なお、第1実施形態と同一の構成要素については、同一の符号を付している。
なお、図6においては、図面が複雑になることを避けるために、j列目のデータ線12に対応するDAC35、基準電圧生成回路33および基準電圧生成回路36のみ示されている。
次に、DAC35の構成について説明する。DAC35は、第1実施形態におけるDAC31を一部改変した構成となっている。ここでは、DAC35のDAC31と異なる点について説明する。DAC35は、DAC31の構成に加えてトランジスタ35aを有している。トランジスタ35aのソースは接地されており、そのドレインは端子Aに接続されている。基準電圧生成回路36は、電流源361とトランジスタ362を有している。電流源361は、生成する電流が調整可能となっている。トランジスタ362はnチャネル型トランジスタであり、そのドレインは電流源361に接続され、そのソースは接地されている。ここで、トランジスタ362のドレインとゲートとが短絡され、ダイオード接続が形成されている。そして、トランジスタ362のゲートとトランジスタ35aのゲートとが接続されており、カレントミラー回路が形成されている。これによって、トランジスタ362のゲート電圧と等しい大きさのゲート電圧がトランジスタ35aのゲートに印加され、このゲート電圧に応じた電流がトランジスタ35aのソース・ドレイン間に流れることとなる。
上述の構成からなる電気光学装置100の動作は以下のとおりである。DAC35は、基準電圧生成回路33で生成された基準電圧を用いて、階調データに応じた階調電流Idata1を生成する。基準電圧生成回路36は、調整可能な電流源361によって、補正電流Idata2を生成する。そして、階調電流Idata1と補正電流Idata2とが端子Aにおいて足し合わされて電流Idata3となる。
電流Idata3は電流電圧変換回路224に供給され、電流電圧変換回路224は、供給された電流Idata3に応じた電圧Voutを生成してバッファ回路225に出力し、バッファ回路225は電圧Voutをデータ線12の各々に印加する。データ線12に電圧Voutが印加されると、上述した動作により、画素回路16に設けられている有機EL素子にこの電圧Voutに応じた電流Ioutが供給され、この電流Ioutに応じた輝度で有機EL素子が発光する。
以上、説明したように、本実施形態によれば、画素毎に補正電流を生成し、この補正電流を階調電流に加算することによって、画素毎に輝度の調整を行うことができる、これによって、すべての画素にわたって、ばらつきのない均一な発光を行わせることが可能となる。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態について説明する。以下、第1実施形態と同一の構成要素については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
まず、DAC222について説明する。図7は、DAC222および基準電圧生成回路223の構成を示す図である。DAC222は、データ線12の各々に対応するn個のDAC41とn個のDAC42とからなる。DAC41は、階調データに基づいて階調電流を生成するためのDACであり、DAC42は、補正データに基づいて補正電圧を生成し、この補正電圧をDAC41に印加するためのDACである。
基準電圧生成回路223は、DAC42の各々に対応するn個の基準電圧生成回路44からなり、DAC42の各々に基準電圧を印加する。
なお、図7においては、図面が複雑になることを避けるために、j列目のデータ線12に対応するDAC41、DAC42および基準電圧生成回路44のみ示されている。
次に、DAC42および基準電圧生成回路44の構成について説明する。DAC42は、トランジスタ42a、トランジスタ42b、トランジスタ42c、トランジスタ42dを有する。トランジスタ42a乃至dはいずれもpチャネル型トランジスタであり、そのソースは高位側の電源電圧に接続されている。また、トランジスタ42a乃至dのドレインはスイッチ42e、42f、42g、42hの一端にそれぞれ接続されている。トランジスタ42kはnチャネル型トランジスタであり、スイッチ42e乃至hの他端はいずれもトランジスタ42kのドレインに接続されている。トランジスタ42kのソースは接地されている。基準電圧生成回路44は、定電流源441とトランジスタ442を有している。トランジスタ442はpチャネル型トランジスタであり、そのドレインは定電流源441に接続され、そのソースは高位側の電源電圧に接続されている。ここで、トランジスタ442のドレインとゲートとが短絡され、ダイオード接続が形成されている。そして、トランジスタ442のゲートとトランジスタ42a乃至dのゲートとが接続されることにより、カレントミラー回路が形成されている。これによって、トランジスタ442のゲート電圧と等しい大きさのゲート電圧がトランジスタ42a乃至dのゲートに印加され、このゲート電圧に応じた電流(要素電流)がトランジスタ42a乃至dのソース・ドレイン間に流れることとなる。
ここで、トランジスタ42a乃至dのチャネルのサイズ比について説明する。トランジスタ42a乃至dは、いずれも同一のチャネル長L1を有する一方、そのチャネル幅が異なっている。トランジスタ42a、42b、42c、42dのチャネル幅をそれぞれWa、Wb、Wc、Wdとすると、それらの比は、Wa:Wb:Wc:Wd=1:2:4:8となっている。トランジスタの利得係数βは、β=μCW/Lで表される。ここで、μ:キャリアの移動度、C:ゲート容量、W:チャネル幅、L:チャネル長である。従って、トランジスタに流れる電流は、チャネル幅に比例する。よって、同一のゲート電圧が印加された場合に、トランジスタ42a、42b、42c、42dに流れる電流の比も、1:2:4:8となる。
ここで、補正データについて説明する。有機EL素子は、温度や外光などの環境条件、有機EL素子自体の経時変化などの影響により、その入出力特性が変化する。また、画素回路16に設けられている駆動トランジスタの特性のばらつきによって、入出力特性にばらつきが生じる。従って、環境条件の変化や経時変化の影響を考慮して、有機EL素子のピーク輝度やガンマ補正の傾きデータ等を画素毎に補正する必要が生じる。この補正を行うために用いられるデータが本実施形態における補正データである。
なお、補正データは、階調データとともに画像メモリに格納されていてもよい。
本実施形態においては、補正データは4ビットの2進数からなる。この補正データがラインメモリ221を介してDAC42に供給されると、この補正データに応じてスイッチ42e乃至hのオン/オフが行われる。具体的には、各ビットは最下位のビットから順にスイッチ42e、42f、42g、42hに対応している。例えば、最下位ビットの値が0のとき、スイッチ42eがオフ状態とされ、1のときオン状態とされる。このように、階調データに基づいてスイッチ42e乃至hがオン/オフされ、オン状態となったスイッチに対応するトランジスタに電流が流れる。よって、これらの電流を合計した電流は0を含む16段階の電流値を持ち得ることとなり、補正データに応じた大きさの補正電流Idata1が出力されることとなる。そして、補正電流Idata1はトランジスタ42kのドレインに供給され、補正電流Idata1の大きさに応じた補正電圧Vdata1がトランジスタ42kのゲート・ソース間に発生する。
次に、DAC41について説明する。DAC41は、トランジスタ41a、トランジスタ41b、トランジスタ41c、トランジスタ41dを有する。トランジスタ41a乃至dはいずれもnチャネル型トランジスタであり、そのソースは接地されている。また、トランジスタ41a乃至dのドレインはスイッチ41e、41f、41g、41hの一端にそれぞれ接続されている。ここで、DAC42のトランジスタ42kのゲートとトランジスタ41a乃至dのゲートとが接続されることにより、カレントミラー回路が形成されている。これによって、トランジスタ42kのゲート電圧と等しい大きさのゲート電圧がトランジスタ41a乃至dのゲートに印加され、このゲート電圧に応じた電流がトランジスタ41a乃至dのソース・ドレイン間に流れることとなる。
トランジスタ41a乃至dのチャネルのサイズ比も上述したトランジスタ42a乃至dと同様に、いずれも同一のチャネル長L1を有する一方、そのチャネル幅が異なっている。トランジスタ41a、41b、41c、41dのチャネル幅をそれぞれWa、Wb、Wc、Wdとすると、それらの比は、Wa:Wb:Wc:Wd=1:2:4:8となっている。これによって、同一のゲート電圧が印加された場合に、トランジスタ41a、41b、41c、41dに流れる電流の比も、1:2:4:8となる。階調データもまた4ビットの2進数からなり、0を含む16段階の値を持つ。
上述の構成からなる電気光学装置100の動作は以下のとおりである。DAC42は、基準電圧生成回路44で生成された基準電圧に対して補正データを用いた補正を行い、補正電圧Vdata1(トランジスタ42kのゲート電圧)を出力する。DAC42は、階調データに応じた階調電流Idata2を生成する。この階調電流Idata2を生成する際に用いられる電圧は、DAC42のトランジスタ42kから出力された補正電圧Vdata1である。つまり、階調電流Idata2を生成する際の基準電流を補正することにより、階調電流のダイナミックレンジを調整することができるようになる。そして、DAC41は、生成された階調電流Idata2を電流電圧変換回路224に出力する。
電流電圧変換回路224は、供給された電流Idata2に応じた電圧Voutを生成してバッファ回路225に出力し、バッファ回路225は電圧Voutをデータ線12の各々に印加する。データ線12に電圧Voutが印加されると、上述した動作により、画素回路16に設けられている有機EL素子にこの電圧Voutに応じた電流Ioutが供給され、この電流Ioutに応じた輝度で有機EL素子が発光する。
なお、本実施形態では、基準電圧生成手段で生成された基準電圧を補正手段によって補正し、補正された基準電圧を用いて階調電流生成手段が階調電流を生成する構成となっているが、階調電流生成手段が基準電流を用いて階調電流を生成し、この階調電流を補正手段で補正する構成としてもよい。
以上、説明したように、本実施形態によれば、画素毎に作成された補正データに基づいて補正電圧を生成し、この補正電圧を用いて階調データに応じた階調電流を生成することによって、画素毎に輝度のダイナミックレンジの調整を行うことができる、これによって、すべての画素にわたって、ばらつきのない均一な発光を行わせることが可能となる。
<第4実施形態>
次に、本発明の第4実施形態について説明する。図8は、DAC45を示す図である。第4実施形態においては、第3実施形態におけるDAC41および42に代えて、DAC45を用いる。なお、第3実施形態と同一の構成要素については、同一の符号を付している。
なお、図8においては、図面が複雑になることを避けるために、j列目のデータ線12に対応するDAC45および基準電圧生成回路46のみ示されている。
次に、DAC45の構成について説明する。DAC45は、第1実施形態におけるDAC41と同様の構成となっている。基準電圧生成回路46は、定電流源461とトランジスタ462を有している。トランジスタ462はnチャネル型トランジスタであり、そのドレインは電流源461に接続され、そのソースは接地されている。ここで、トランジスタ462のドレインとゲートとが短絡され、ダイオード接続が形成されている。そして、トランジスタ462のゲートとトランジスタ45a乃至dのゲートとが接続されることにより、カレントミラー回路が形成されている。これによって、トランジスタ462のゲート電圧と等しい大きさのゲート電圧がトランジスタ45a乃至dのゲートに印加され、このゲート電圧に応じた電流がトランジスタ45a乃至dのソース・ドレイン間に流れることとなる。
上述の構成からなる電気光学装置100の動作は以下のとおりである。基準電圧生成回路46は、調整可能な電流源461によって、補正電圧Vdata1を出力する。DAC45は、階調データに応じた階調電流Idata2を生成する。この階調電流Idata2を生成する際に用いられる電圧は、基準電圧生成回路46のトランジスタ462から出力された補正電圧Vdata1である。つまり、階調電流Idata2を生成する際の基準電流を補正することにより、階調電流のダイナミックレンジを調整することができるようになる。そして、DAC45は、生成された階調電流Idata2を電流電圧変換回路224に出力する。
電流電圧変換回路224は、供給された電流Idata2に応じた電圧Voutを生成してバッファ回路225に出力し、バッファ回路225は電圧Voutをデータ線12の各々に印加する。データ線12に電圧Voutが印加されると、上述した動作により、画素回路16に設けられている有機EL素子にこの電圧Voutに応じた電流Ioutが供給され、この電流Ioutに応じた輝度で有機EL素子が発光する。
以上、説明したように、本実施形態によれば、画素毎に補正電圧を生成し、この補正電圧を用いて階調データに応じた階調電流を生成することによって、画素毎に輝度のダイナミックレンジの調整を行うことができる、これによって、すべての画素にわたって、ばらつきのない均一な発光を行わせることが可能となる。
<第5実施形態>
次に、本発明の第5実施形態について説明する。以下、第1実施形態と同一の構成要素については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
まず、データ線駆動回路22について説明する。図9は、データ線駆動回路22の構成を示す図である。ラインメモリ221は、走査線駆動回路11によって選択された走査線11と各データ線12との交差部に位置する画素に対応する階調データの供給を画像メモリ50から受け、供給された階調データを格納する。基準電圧生成回路223は、基準電圧を生成してDAC222に印加する。DAC222は、画素回路16の各々に対応する階調データの供給をラインメモリ221から受け、供給された階調データに応じた電流を生成し、生成された電流を電流電圧変換回路224に供給する。電流電圧変換回路224は、供給された電流に応じた電圧(データ信号)を生成し、この電圧をデータ線12の各々に出力する。
次に、DAC222、基準電圧生成回路223および電流電圧変換回路224の構成について説明する。図10は、DAC222、基準電圧生成回路223および電流電圧変換回路224の構成を示す図である。DAC222は、データ線12の各々に対応するn個のDAC51からなる。DAC51は、階調データに基づいて階調電流を生成するためのDACである。
基準電圧生成回路223は、DAC51の各々に対応するn個の基準電圧生成回路53からなり、DAC51の各々に基準電圧を印加する。
電流電圧変換回路224は、DAC51の各々に対応するn個の電流電圧変換回路55からなり、DAC51から供給された階調電流に応じた電圧を生成し、生成された電圧をデータ線12の各々に出力する。
なお、図10においては、図面が複雑になることを避けるために、j列目のデータ線12に対応するDAC31、基準電圧生成回路33および電流電圧変換回路35のみ示されている。また、図10には、i行目の走査線11とj列目のデータ線12の交差部に設けられた画素回路16が示されている。
次に、DAC51、基準電圧生成回路53および電流電圧変換経路55の構成について説明する。
DAC51は、トランジスタ51a、トランジスタ51b、トランジスタ51c、トランジスタ51dを有する。トランジスタ51a乃至dはいずれもnチャネル型トランジスタであり、そのソースは接地されている。また、トランジスタ51a乃至dのドレインはスイッチ51e、51f、51g、51hの一端にそれぞれ接続されている。スイッチ51e乃至hの他端は、電流電圧変換回路55に設けられたトランジスタ551のドレインに共通に接続されている。
基準電圧生成回路53は、電流源531とトランジスタ532を有している。電流源531は、出力する電流の量を調整する機能を有している。トランジスタ532はnチャネル型トランジスタであり、そのドレインは電流源531に接続され、そのソースは接地されている。ここで、トランジスタ532のドレインとゲートとが短絡され、ダイオード接続が形成されている。そして、トランジスタ532のゲートとトランジスタ51a乃至dのゲートとが接続されることにより、カレントミラー回路が形成されている。これによって、トランジスタ532のゲート電圧と等しい大きさのゲート電圧がトランジスタ51a乃至dのゲートに印加され、このゲート電圧に応じた電流がトランジスタ51a乃至dのソース・ドレイン間に流れることとなる。なお、基準電圧生成回路53に代えて、外部入力の電圧や抵抗等によって得られる電圧を用いることもできる。
電流電圧変換回路55に設けられているpチャネル型のトランジスタ551のソースは高位側の電源電圧Vddに接続され、ドレインとゲートとが短絡されてダイオード接続が形成されている。さらに、トランジスタ551のゲートがデータ線12に接続されている。すなわち、i行目の走査線11が選択された期間においては、トランジスタ551とトランジスタ162とによってカレントミラー接続が形成されることとなる。
ここで、トランジスタ51a乃至dのチャネルのサイズ比について説明する。トランジスタ51a乃至dは、いずれも同一のチャネル長L1を有する一方、そのチャネル幅が異なっている。トランジスタ51a、51b、51c、51dのチャネル幅をそれぞれWa、Wb、Wc、Wdとすると、それらの比は、Wa:Wb:Wc:Wd=1:2:4:8となっている。トランジスタの利得係数βは、β=μCW/Lで表される。ここで、μ:キャリアの移動度、C:ゲート容量、W:チャネル幅、L:チャネル長である。従って、トランジスタに流れる電流は、チャネル幅に比例する。よって、同一のゲート電圧が印加された場合に、トランジスタ51a、51b、51c、51dに流れる電流の比も、1:2:4:8となる。
本実施形態においては、階調データは4ビットの2進数からなる。この階調データがラインメモリ221を介してDAC51に供給されると、この階調データに応じてスイッチ51e乃至hのオン/オフが行われる。具体的には、各ビットは最下位のビットから順にスイッチ51e、51f、51g、51hに対応している。例えば、最下位ビットの値が0のとき、スイッチ51eがオフ状態とされ、1のときオン状態とされる。このように、階調データに基づいてスイッチ51e乃至hがオン/オフされ、オン状態となったスイッチに対応するトランジスタに電流が流れる。よって、これらの電流を合計した電流は0を含む16段階の電流値を持ち得ることとなり、階調データに応じた大きさの階調電流Idataが出力されることとなる。
ところで、一般に、画素回路で用いられるトランジスタとデータ線駆動回路で用いられるトランジスタとは、その製造プロセスが異なっている。多くの場合、画素回路においてはTFTが用いられ、データ線駆動回路においてはMOSFETで構成されたICが用いられる。製造プロセスが異なるトランジスタでは、(1)式に示した利得係数βおよびしきい値電圧Vthが、製造プロセスの違いに起因して異なることとなる。本実施形態は、このように利得係数βやしきい値電圧Vthが異なっていても、有機EL素子168に所望の電流を供給できるように構成されている。以下、この構成について説明する。
まず、利得係数βの違いを考慮した調整について説明する。(1)式に示されるとおり、トランジスタによって供給される電流は利得係数βに比例する。仮に、画素回路16のトランジスタ162の利得係数βが電流電圧変換回路55のトランジスタ551の利得係数βの2倍であるとすると、トランジスタ162は、DAC51からトランジスタ551に供給された階調電流Idataの2倍の大きさの電流Ioutを出力することとなる。本実施形態では、このことを考慮して、以下の関係を満たすように階調電流を調整する。(トランジスタ551のβ):(トランジスタ162のβ)=Idata:Iout …(2)
階調電流の調整は、基準電圧生成回路53の電流源531から供給される電流を調整することによって行うことができる。これによって、トランジスタ162から所望の大きさの出力電流Ioutが出力されることとなる。
次に、しきい値電圧の違いを考慮した調整について説明する。(1)式に示されるとおり、トランジスタによって供給される電流は、ゲート電圧Vgsとしきい値電圧Vthとの差に依存する。仮に、電流電圧変換回路55のトランジスタ551のしきい値電圧が画素回路16のトランジスタ162のしきい値電圧よりもV1だけ低いとすると、有機EL素子に供給される電流は、所望の電流に対してV1に相当する分だけ少なくなってしまう。反対に、トランジスタ551のしきい値電圧がトランジスタ162のしきい値電圧よりもV1だけ高いとすると、有機EL素子に供給される電流は、所望の電流に対してV1に相当する分だけ多くなってしまう。その結果、有機EL素子を所望の輝度で発光させることができなくなる。このような不具合を回避するために、本実施形態では、画素回路16の駆動トランジスタ162と電流電圧変換回路55のトランジスタ551とのしきい値電圧の差を補償する電圧が画素回路16に出力されるように構成されている。すなわち、トランジスタ551のしきい値電圧がトランジスタ162のしきい値電圧よりもV1だけ低い場合には、トランジスタ551の高位側の電源電圧Vddをトランジスタ162の高位側の電源電圧VoelよりもV1だけ低い電圧に設定する。反対に、トランジスタ551のしきい値電圧がトランジスタ162のしきい値電圧よりもV1だけ高い場合には、電源電圧Vddを電源電圧VoelよりもV1だけ高い電圧に設定する。これによって、画素回路の駆動トランジスタと電流電圧変換回路のトランジスタとのしきい値電圧の違いがある場合にも、所望の階調電流Ioutが出力されることとなる。
上述の構成からなる電気光学装置100の動作は以下のとおりである。
まず、i行目の走査線11が選択され、走査信号YiがHレベルになると、トランジスタ164がオン状態となる。DAC51は、基準電圧生成回路53で生成された基準電圧を用いて、i行目の走査線11とj列目のデータ線12との交差部に設けられた画素に対応する階調データに応じた階調電流Idataを生成する。
電流Idataは電流電圧変換回路55に供給され、電流電圧変換回路55は、供給された階調電流Idataに応じた電圧Voutを生成してデータ線12の各々に出力する。データ線12に電圧Voutが出力されると、上述した画素回路16の動作により、有機EL素子168にこの電圧Voutに応じた電流Ioutが供給され、この電流Ioutに応じた輝度で有機EL素子168が発光する。
以上、説明したように、本実施形態によれば、画素回路の駆動トランジスタと駆動回路のトランジスタの特性が異なっていても、画素を所望の輝度で発光させることができる。
なお、上記の説明においては、画素回路のトランジスタと電流電圧変換回路のトランジスタとの製造プロセスの違いに起因する利得係数βおよびしきい値電圧Vthの違いに着目したが、同種のトランジスタであっても利得係数βおよびしきい値電圧Vthがことなる場合がある。画素回路16で用いられるトランジスタは、通常、TFTであることは既に述べたが、TFTは利得係数βおよびしきい値電圧Vthがばらつきやすいという性質を持つ。その結果、画素の輝度が画素毎にばらついてしまうという問題が生じる。このような画素毎のばらつきが存在する場合においても、上述した調整方法は有効である。この方法を用いた調整によって、画素毎の輝度のばらつきを調整することができるから、所望の輝度で画素を発光させることができるようになる。
<第6実施形態>
次に、本発明の第6実施形態について説明する。図11は、基準電圧生成回路56を示す図である。第6実施形態においては、第5実施形態における基準電圧生成回路53に代えて、基準電圧生成回路56を用いる。なお、第5実施形態と同一の構成要素については、同一の符号を付している。基準電圧生成回路56は、データ線12の各々に対応してn個設けられている。
なお、図11においては、図面が複雑になることを避けるために、j列目のデータ線12に対応する基準電圧生成回路56のみ示されている。
次に、基準電圧生成回路56の構成について説明する。基準電圧生成回路56は、トランジスタ56a、トランジスタ56b、トランジスタ56c、トランジスタ56dを有する。トランジスタ56a乃至dはいずれもpチャネル型トランジスタであり、そのソースは高位側の電源電圧に接続されている。また、トランジスタ56a乃至dのドレインはスイッチ56e、56f、56g、56hの一端にそれぞれ接続されている。トランジスタ56kはnチャネル型トランジスタであり、スイッチ56e乃至hの他端はいずれもトランジスタ56kのドレインに接続されている。トランジスタ56kのソースは接地されている。さらに、基準電圧生成回路56は、電流源561とトランジスタ562を有している。トランジスタ562はpチャネル型トランジスタであり、そのドレインは電流源561に接続され、そのソースは高位側の電源電圧に接続されている。ここで、トランジスタ562のドレインとゲートとが短絡され、ダイオード接続が形成されている。そして、トランジスタ562のゲートとトランジスタ56a乃至dのゲートとが接続されることにより、カレントミラー回路が形成されている。これによって、トランジスタ562のゲート電圧と等しい大きさのゲート電圧がトランジスタ56a乃至dのゲートに印加され、このゲート電圧に応じた電流がトランジスタ56a乃至dのソース・ドレイン間に流れること
となる。
トランジスタ56a乃至dのチャネルのサイズ比は、第1実施形態におけるトランジスタ51a乃至dと同様のサイズ比となっており、これによって、トランジスタ56a、56b、56c、56dに流れる電流の比は、1:2:4:8となる。4ビットの2進数からなる調整用データが入力されると、この調整用データに基づいてスイッチ56e乃至hがオン/オフされ、オン状態となったスイッチに対応するトランジスタに電流が流れる。よって、これらの電流を合計した電流は0を含む16段階の電流値を持ち得ることとなり、調整用データに応じた大きさの基準電流が出力されることとなる。そして、基準電流はトランジスタ56kのドレインに供給され、基準電流の大きさに応じた基準電圧がトランジスタ56kのゲート・ソース間に発生する。
以上、説明したように、本実施形態によれば、画素回路の駆動トランジスタと駆動回路のトランジスタの特性が異なっていても、画素を所望の輝度で発光させることができる。
<第7実施形態>
次に、本発明の第7実施形態について説明する。図12は、電流電圧変換回路57を示す図である。第7実施形態においては、第5実施形態における電流電圧変換回路55に代えて、電流電圧変換回路57を用いる。なお、第5実施形態と同一の構成要素については、同一の符号を付している。電流電圧変換回路57は、データ線12の各々に対応してn個設けられている。
なお、図12においては、図面が複雑になることを避けるために、j列目のデータ線12に対応する電流電圧変換回路57のみ示されている。
次に、電流電圧変換回路57の構成について説明する。電流電圧変換回路57は、トランジスタ57a、トランジスタ57b、トランジスタ57c、トランジスタ57dを有する。トランジスタ57a乃至dはいずれもpチャネル型トランジスタであり、そのソースは高位側の電源電圧に接続されている。また、トランジスタ57a乃至dのドレインはスイッチ57e、57f、57g、57hの一端にそれぞれ接続されている。さらに、トランジスタ57a乃至dのゲートは共通に接続されており、スイッチ57e乃至hがオン状態となった際にトランジスタ57a乃至dのゲートが各々のドレインと短絡されることによりダイオード接続が形成されるようになっている。さらに、トランジスタ57a乃至dのゲートがデータ線12に接続されている。すなわち、i行目の走査線11が選択された期間においては、トランジスタ57a乃至dとトランジスタ162とによってカレントミラー接続が形成されることとなる。
トランジスタ57a乃至dのチャネルのサイズ比は、第5実施形態におけるトランジスタ51a乃至dと同様のサイズ比となっている。すなわち、トランジスタ57a乃至dは、いずれも同一のチャネル長L1を有する一方、そのチャネル幅が異なっている。トランジスタ57a、57b、57c、57dのチャネル幅をそれぞれWa、Wb、Wc、Wdとすると、それらの比は、Wa:Wb:Wc:Wd=1:2:4:8となっている。4ビットの2進数からなる調整用データが入力されると、この調整用データに基づいてスイッチ57e乃至hがオン/オフされ、オン状態となったスイッチに対応するトランジスタに電流が流れる。このとき、オン状態のスイッチに対応するトランジスタのチャネル幅の合計をWsとすると、トランジスタ57a乃至dは、チャネル幅Wsを有する1個のトランジスタと等価である。言い換えれば、本実施形態における電流電圧変換回路57は、第5実施形態におけるトランジスタ55のチャネル幅を調整可能としたものに相当する。トランジスタの利得係数βはチャネル幅に比例することから、チャネル幅を調整することは利得係数βを調整することに等しい。
以上、説明したように、本実施形態によれば、画素回路の駆動トランジスタと駆動回路のトランジスタの特性が異なっていても、画素を所望の輝度で発光させることができる。
<第8実施形態>
次に、本発明の第8実施形態について説明する。図13は、バッファ回路58が設けられた構成を示す図である。第8実施形態においては、第5実施形態における電流電圧変換回路55から出力された電圧をバッファ回路58を介してデータ線12に出力する構成となっている。バッファ回路58は、例えば、ボルテージフォロアである。なお、第5実施形態と同一の構成要素については、同一の符号を付している。バッファ回路58は、データ線12の各々に対応してn個設けられている。
なお、図13においては、図面が複雑になることを避けるために、j列目のデータ線12に対応するバッファ回路58のみ示されている。
データ線12は寄生容量を有しているため、画素回路16の容量素子166に電荷を蓄積する前に、この寄生容量に充電する(データを書き込む)ことが必要になる。データ線にデータを書き込むのに要する時間は電流値に依存し、低階調のときには、書き込みにかかる時間が長くなるという問題がある。
本実施形態においては、バッファ回路58を介してデータ線12に電圧を出力する。この構成によれば、データ線12にデータを書き込むのに要する時間はバッファ回路58の出力段の電流能力に依存するため、低階調であっても、データを書き込むのに要する時間を短縮することができる。
<第9実施形態>
次に、本発明の第9実施形態について説明する。図14は、画素回路17の構成を示す図である。第9実施形態においては、第5実施形態または第6実施形態における画素回路16に代えて、しきい値電圧補償型の画素回路17を用いる構成となっている。同図にはi行目の走査線11とj列目のデータ線12との交差部に位置する画素回路17のみ示されているが、他の画素回路17も同様の構成を有している。
トランジスタT1、T2はpチャネル型のトランジスタであり、トランジスタT3、T4,T5はnチャネル型のトランジスタである。トランジスタT4は、有機EL素子E1を駆動する駆動トランジスタとして機能し、トランジスタT1、T2、T3、T5はスイッチングトランジスタとして機能する。トランジスタT3のゲートは走査線11に接続され、そのソースはデータ線12に接続され、そのドレインはトランジスタT5のソースおよび容量素子C1の一端に接続されている。容量素子C1の他端はトランジスタT1のゲートおよびトランジスタT2のドレインに接続されている。トランジスタT5のゲートは初期化制御線112に接続されており、そのドレインは、トランジスタT2のドレイン、トランジスタT1のドレイン、およびトランジスタT4のドレインに接続されている。トランジスタT2のゲートは点灯制御線114およびトランジスタT4のドレインに接続されている。トランジスタT4のソースは、有機EL素子E1の陽極に接続され、有機EL素子R1の陰極は接地されている。トランジスタT1のソースは、高位側の電源電圧VELが印加された電源線14に接続されている。
走査線駆動回路21によって、走査線11には走査信号GWRTが供給され、初期化制御線112には制御信号GINITが供給され、点灯制御線114には制御信号GSETが供給される。
次に、i行目の走査線11とj列目のデータ線12との交差部に位置する画素回路17の動作について説明する。図15は、画素回路17の動作を示す図である。画素回路17の動作は4つの期間に分けられる。図15におけるSTEP1〜STEP4は、それぞれ期間(1)〜(4)に相当する。
まず、期間(1)において、走査線駆動回路21は、制御信号GSETをLレベルとし、制御信号GINITをHレベルとする。また、データ線駆動回路22は、すべてのデータ線12に供給するデータ信号を初期電圧VSとする。ここで、VSはVELより一定値だけ低い電圧である。
図15(a)に示されるように、期間(1)においては、トランジスタT2がオンするので、駆動トランジスタT1がダイオードとして機能する一方、トランジスタT4がオフするので、有機EL素子E1への電流経路が遮断される。また、制御信号GINITがHレベルになることによってトランジスタT5がオンし、さらに、走査信号GWRTがHレベルになることによってトランジスタT3もオンする。従って、駆動トランジスタT1のゲートは、データ線12と略同一の初期電圧VSとなる。
次の期間(2)において、走査線駆動回路21は、制御信号GSETをLレベルに維持し、制御信号GINITをLレベルに復帰させる。また、データ線駆動回路22は、データ信号を初期VSとする状態を維持する。
図15(b)に示されるように、期間(2)においては、トランジスタT2のオンが継続することによって、駆動トランジスタT1は引き続きダイオードとして機能するが、制御信号GINITがLレベルになることによってトランジスタT5がオフするので、電源線14からデータ線12への電流経路は遮断される。
一方、トランジスタT2のオンが継続していることによって、容量C1の一端、すなわちノードAの電圧は、電源の高位側電圧VELから駆動トランジスタT1のしきい値電圧Vthだけ減じた(VEL−Vth)に変化しようとする。ただし、トランジスタT3のオンによって、容量C1の他端がデータ線12における初期電圧VSにて一定に保たれているので、ノードAにおける電圧変化は、容量C1(および駆動トランジスタT1のゲート容量)における充放電に応じて進行することになる。しかし、容量C1の電荷は、期間(1)における短絡によってすでにクリアされているとともに、期間(1)からのノードAの電圧変化は少ないので、期間(2)においてノードAの電圧が(VEL−Vth)に達するまで、長い時間を必要とはしない。このため、期間(2)の終了タイミングにおけるノードAの電圧は、(VS−(VEL−Vth))になっている、と考えて良い。
次に、データ線駆動回路22は、期間(3)において、データ信号Xの電圧を初期電圧(VEL−Vth)から電圧(VEL−Vth−ΔV)に切り替える。ここで、ΔVは、i行j列の画素に応じた画像データによって決定され、当該画素の有機EL素子E1を暗くするほどゼロに近くなる値である。したがって、電圧(VEL−Vth−ΔV)は、有機EL素子E1に流すべき電流量に応じた階調電圧を意味することになる。
図15(c)に示されるように、期間(3)においては、トランジスタT2がオフであるので、容量C1の一端(ノードA)は、駆動トランジスタT1のゲート容量のみによって保持されているに過ぎない。このため、ノードAは、電圧(VEL−Vth)から、容量C1の他端における電圧変化分であるΔVを容量C1と駆動トランジスタT1のゲート容量との容量比で配分した分だけ電圧減少することになる。詳細には、容量C1の大きさをCprgとし、駆動トランジスタT1のゲート容量をCtpとしたときに、ノードAは、オフ電圧(VEL−Vth)から、{ΔV・Cprg /(Ctp+Cprg)}だけ減少し、これにより、ノードAには、電圧{VEL−Vth−ΔV・Cprg /(Ctp+Cprg)}が書き込まれることになる。
そして、有機EL素子E1には、ノードAに書き込まれた電圧に応じた電流が流れて、発光が開始されることになる。このときにノードAに書き込まれた電圧が、有機EL素子E1に流すべき電流に応じた目標電圧である。
次に、期間(4)において、走査線駆動回路21は、走査信号GWRTをLレベルにし、制御信号GSETをHレベルにする。
図15(d)に示されるように、期間(4)においては、トランジスタT3はオフするが、ノードAは、駆動トランジスタT1のゲート容量(および容量C1)によって、目標電圧{VEL−Vth−ΔV・Cprg /(Ctp+Cprg)}に保持される。したがって、期間(4)において、当該目標電圧に応じた電流が有機EL素子E1に流れ続けるので、有機EL素子E1は、画像データで指定された明るさで発光する状態が継続することになる。
そして、期間(4)が終了して、制御信号GSETがLレベルになると、トランジスタT4がオフして、有機EL素子E1への電流経路が遮断されるので、有機EL素子E1は消灯することになる。
本実施形態によれば、駆動トランジスタのゲートに、有機EL素子に流すべき電流に応じた目標電圧を書き込むことができるので、駆動トランジスタのしきい値電圧のばらつきを補償することができる。これによって、駆動トランジスタのしきい値電圧のばらつきに起因する輝度のばらつきを調整することができるから、所望の輝度で画素を発光させることができる。
<変形例>
以上説明した形態に限らず、本発明は種々の形態で実施可能である。例えば、上述の実施形態を以下のように変形した形態でも実施可能である。
第1および第2実施形態においては、基準電圧生成回路33から出力される基準電圧は、外部入力の電圧や抵抗等によって得られる電圧であってもよい。さらに、この電圧を調整可能とすることによって、DAC31またはDAC35から出力される階調電流のダイナミックレンジを調整することが可能となる。その結果、輝度のダイナミックレンジを画素毎に調整することが可能となる。
また、補正電流は外部入力の電流や抵抗等によって得られる電流であってもよい。
また、補正電流を生成するためのDAC32を複数のデータ線12で共有する構成としてもよい。
第3実施形態においては、DAC31、32に入力する基準電圧は、外部入力の電圧や抵抗等によって得られる電圧であってもよい。さらに、この電圧を調整可能とすることによって、DAC31から出力される階調電流のダイナミックレンジを調整することが可能となる。その結果、輝度のダイナミックレンジを画素毎に調整することが可能となる。
また、補正電流は外部入力の電流や抵抗等によって得られる電流であってもよい。
また、補正電流を生成するためのDAC32を複数のデータ線12で共有する構成としてもよい。
上述した実施形態では、本発明を有機ELディスプレイに適用した例を示したが、本発明は、有機ELディスプレイ以外の電気光学装置にも適用され得る。すなわち、電流の供給や電圧の印加といった電気的な作用を輝度や透過率の変化といった光学的な作用に変換する電気光学物質を用いて画像を表示する装置であれば本発明は適用され得る。
例えば、能動素子としてTFD(薄膜ダイオード)を用いたアクティブマトリクス型の電気光学パネル、帯状電極の交差によって液晶を挟持したパッシブマトリクス型の電気光学装置、着色された液体と当該液体に分散された白色の粒子とを含むマイクロカプセルを電気光学物質として用いた電気泳動表示装置、極性が相違する領域ごとに異なる色に塗り分けられたツイストボールを電気光学物質として用いたツイストボールディスプレイ、黒色トナーを電気光学物質として用いたトナーディスプレイ、あるいはヘリウムやネオンなどの高圧ガスを電気光学物質として用いたプラズマディスプレイパネル(PDP)など各種の電気光学装置に本発明が適用される。
次に、本発明にかかる電気光学装置を用いた電子機器の例を説明する。
図16は、この電気光学装置100を用いたパーソナルコンピュータ200を示す図である。この図において、パーソナルコンピュータ200は、キーボード201を備えた本体部202と、本発明にかかる電気光学装置100を用いた表示部203とを備えている。
また、本発明にかかる電気光学装置が採用され得る電子機器としては、上記のパーソナルコンピュータの他にも、携帯電話機、液晶テレビ、ビューファインダ型・モニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、ディジタルスチルカメラなど各種の機器が挙げられる。
第1実施形態にかかる電気光学装置100の構成を示す図である。 走査線駆動回路21から供給される信号を示す図である。 画素回路16の構成の一例を示す図である。 データ線駆動回路22の構成を示す図である。 DAC222および基準電圧生成回路223の構成を示す図である。 DAC35を示す図である。 DAC222および基準電圧生成回路223の構成を示す図である。 DAC45を示す図である。 データ線駆動回路22の構成を示す図である。 DAC222、基準電圧生成回路223および電流電圧変換回路224の構成を示す図である。 基準電圧生成回路56を示す図である。 電流電圧変換回路57を示す図である。 バッファ回路58が設けられた構成を示す図である。 画素回路17の構成を示す図である。 画素回路17の動作を示す図である。 電気光学装置100を用いたパーソナルコンピュータを示す図である。
符号の説明
100…電気光学装置、10…電気光学パネル、11…走査線、12…データ線、14…電源線、16…画素回路、21…走査線駆動回路、22…データ線駆動回路、60…制御装置、70…電源回路、80…画像メモリ、221…ラインメモリ、222…DAC、223…基準電圧生成回路、224…電流電圧変換回路、225…バッファ回路、31…DAC、32…DAC、33…基準電圧生成回路、34…基準電圧生成回路、35…DAC、36…基準電圧生成回路、41…DAC、42…DAC、44…基準電圧生成回路、45…DAC、46…基準電圧生成回路、51…DAC、53…基準電圧生成回路、55…電流電圧変換回路、56…基準電圧生成回路、57…電流電圧変換回路、58…バッファ回路。

Claims (4)

  1. 複数の走査線と複数のデータ線との各交差に設けられているとともに、印加された電圧に応じて電流を生成する駆動トランジスタと、該駆動トランジスタから供給された電流によって駆動される被駆動素子と、ゲートが前記走査線に接続され、ソースが前記データ線に接続され、ドレインが前記駆動トランジスタのゲートに接続されたスイッチングトランジスタとを有する画素回路と、
    前記複数の走査線の各々を順次選択するとともに、選択した走査線に選択信号を供給する走査線駆動回路と
    を有する電気光学装置の前記データ線を駆動するデータ線駆動回路において、
    前記走査線に選択信号が供給されている期間において、当該走査線上に設けられた画素の階調を表す階調データに基づいた階調電流を生成する階調電流生成回路と、
    ドレインとゲートとが短絡されているとともに該ゲートが前記データ線及び前記スイッチングトランジスタを介して前記駆動トランジスタのゲートに接続された第1のトランジスタを備え、前記階調電流生成回路で生成された階調電流を該第1のトランジスタに供給することにより該階調電流に応じた電圧を生成する電流電圧変換回路と
    を有し、
    前記電流電圧変換回路は、
    前記第1のトランジスタのしきい値電圧が前記駆動トランジスタのしきい値電圧よりも低い場合には、前記第1のトランジスタの高位側の電源電圧を、前記駆動トランジスタの高位側の電源電圧に対して、前記第1のトランジスタと前記駆動トランジスタのしきい値電圧の差分だけ低い電圧に設定し、
    前記第1のトランジスタのしきい値電圧が前記駆動トランジスタのしきい値電圧よりも高い場合には、前記第1のトランジスタの高位側の電源電圧を、前記駆動トランジスタの高位側の電源電圧に対して、前記第1のトランジスタと前記駆動トランジスタのしきい値電圧の差分だけ高い電圧に設定する
    ことを特徴とするデータ線駆動回路。
  2. 複数の走査線と複数のデータ線との各交差に設けられているとともに、印加された電圧に応じて電流を生成する駆動トランジスタと、該駆動トランジスタから供給された電流によって駆動される被駆動素子と、ゲートが前記走査線に接続され、ソースが前記データ線に接続され、ドレインが前記駆動トランジスタのゲートに接続されたスイッチングトランジスタとを有する画素回路と、
    前記複数の走査線の各々を順次選択するとともに、選択した走査線に選択信号を供給する走査線駆動回路と
    を有する電気光学装置の前記データ線を駆動するデータ線駆動回路において、
    前記走査線に選択信号が供給されている期間において、当該走査線上に設けられた画素の階調を表す階調データに基づいた階調電流を生成する階調電流生成回路と、
    ゲート同士が共通に接続された複数のトランジスタと、予め作成されたデータに基づいて前記複数のトランジスタの各々のドレインとゲートとを短絡させるとともに前記ドレイン同士を共通に接続させるスイッチとを有し、前記ゲートが前記データ線及び前記スイッチングトランジスタを介して前記駆動トランジスタのゲートに接続されており、前記階調電流生成回路で生成された階調電流を前記複数のトランジスタに供給することにより該階調電流に応じた電圧を生成する電流電圧変換回路と
    を有し、
    前記電流電圧変換回路は、
    前記複数のトランジスタのしきい値電圧が前記駆動トランジスタのしきい値電圧よりも低い場合には、前記複数のトランジスタの高位側の電源電圧を、前記駆動トランジスタの高位側の電源電圧に対して、前記複数のトランジスタと前記駆動トランジスタのしきい値電圧の差分だけ低い電圧に設定し、
    前記複数のトランジスタのしきい値電圧が前記駆動トランジスタのしきい値電圧よりも高い場合には、前記複数のトランジスタの高位側の電源電圧を、前記駆動トランジスタの高位側の電源電圧に対して、前記複数のトランジスタと前記駆動トランジスタのしきい値電圧の差分だけ高い電圧に設定する
    ことを特徴とするデータ線駆動回路。
  3. 請求項1又は2に記載のデータ線駆動回路を備えたことを特徴とする電気光学装置。
  4. 請求項3に記載の電気光学装置を備えたことを特徴とする電子機器。
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