JP4816328B2 - 画像処理システム、画像圧縮システム、画像編集システム、画像処理プログラムおよび画像処理装置 - Google Patents
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Description
これは、文字や線画部などを含んだ画像をJPEG等の変換符号化で圧縮すると、文字や線画部の歪が大きくなるという問題を解消する方式である。
MRCでは、入力画像から、文字や線画部を抽出する。また、抽出した文字や線画部の色データを抽出する。さらに、入力画像から上記の文字や線画部を除去する。文字や線画部は2値データとして、MH,MMR,JBIG等の2値データ圧縮方式で符号化される。色データは、JPEG等の多値画像圧縮方式で符号化される。さらに、入力画像から上記の文字や線画部を除去した後のバックグラウンド画像は、JPEG等の多値画像圧縮方式で符号化される。
あるいは、上記のようなMRCフォーマットではなくて、文字や線画部を圧縮する場合に、文字や線画部を色ごとに違う2値データとすることも可能である。
例えば、入力画像から黒の文字や線画部を抜き出して2値データを作成する。また、入力画像から赤の文字や線画部を抜き出して2値データを作成する。さらに、入力画像から、上記黒や赤の文字や線画部を除去した多値画像データを作成する。黒の文字や線画部を抜き出して作成した2値データは2値データ圧縮方式で圧縮される。また、この画像の色は黒であるという情報を別途付与する。同様に、赤の文字や線画部を抜き出して作成した2値データは2値データ圧縮方式で圧縮される。また、この画像の色は赤であるという情報を別途付与する。さらに、入力画像から上記の文字や線画部を除去した後のバックグラウンド画像は、JPEG等の多値画像圧縮方式で符号化される。
以上のようにバックグラウンド画像を作成する場合、単純に文字や線画部を除去しただけでは、高周波成分が発生し、JPEG等の変換符号化に適さない画像となってしまう。抜き出した文字や線画部を穴埋めすることによって、圧縮効率を上げることが可能となる。穴埋め画素値は、復号時に文字線画部で上書きされてしまうため、任意である。そのため、様々な穴埋め方式が提案されている。
また、例えば、特許文献10、特許文献11では、バックグラウンド画像に平滑化フィルタをかけて穴埋めする方法が述べられている。
また、例えば、特許文献12、特許文献13、特許文献14では、最も近い非文字線画部の画素値で穴埋めする方法が述べられている。
あるいは、例えば、特許文献15では、ブロック毎にブロック内の抽出画素以外の中央値や最頻値を用いるという例が示されている。
さらに、例えば、特許文献16では、平均値や最も近い非文字線画部の画素値で穴埋めした後で平滑化フィルタをかける手法が述べられている。
[1] 画素値を変更しない第1の画素および画素値を変更する第2の画素を含む画像から該第2の画素を識別する識別手段と、
前記画像を領域に分割する領域分割手段と、
前記領域分割手段によって分割した領域内に前記識別手段によって識別した第2の画素が含まれている場合は、本画素値変更手段の後に行う圧縮方式に合わせたフィルタリング処理によって所定の値となるように該第2の画素の値を変更する画素値変更手段
を具備することを特徴とする画像処理システム。
ことを特徴とする[1]に記載の画像処理システム。
ことを特徴とする[1]に記載の画像処理システム。
前記画像を領域に分割する領域分割手段と、
前記領域分割手段によって分割した領域内に前記識別手段によって識別した第2の画素が含まれている場合は、第2の画素値変更手段の後に行う圧縮方式に合わせて、フィルタリング処理後の値が0となるような方向に該第2の画素の値を変更する第1の画素値変更手段と、
前記領域分割手段によって分割した領域内に前記識別手段によって識別した第2の画素が所定数以上連続して含まれている場合は、本第2の画素値変更手段の後に行う圧縮方式に合わせて、フィルタリング処理後の電力値が最小となるような方向に該第2の画素の値を変更する第2の画素値変更手段
を具備することを特徴とする画像処理システム。
ことを特徴とする[2]に記載の画像処理システム。
ことを特徴とする[4]に記載の画像処理システム。
ことを特徴とする[1]、[2]、[3]または[5]に記載の画像処理システム。
ことを特徴とする[4]または[6]に記載の画像処理システム。
ことを特徴とする[1]、[2]、[3]または[5]に記載の画像処理システム。
ことを特徴とする[4]または[6]に記載の画像処理システム。
ことを特徴とする[1]、[2]、[3]、[5]、[7]または[9]に記載の画像処理システム。
ことを特徴とする[4]、[6]、[8]または[10]に記載の画像処理システム。
前記画像入力手段によって入力した画像から前記第2の画素を識別する識別手段と、
前記画像入力手段によって入力した画像を領域に分割する領域分割手段と、
前記領域分割手段によって分割した領域内に前記識別手段によって識別した第2の画素が含まれている場合は、本画素値変更手段の後に画像圧縮手段が行う圧縮方式に合わせたフィルタリング処理によって所定の値となるように該第2の画素の値を変更する画素値変更手段と、
前記画素値変更手段によって変更した画素を含む画像を圧縮する画像圧縮手段
を具備することを特徴とする画像圧縮システム。
ことを特徴とする[13]に記載の画像圧縮システム。
ことを特徴とする[13]に記載の画像圧縮システム。
前記画像入力手段によって入力した画像から前記第2の画素を識別する識別手段と、
前記画像入力手段によって入力した画像を領域に分割する領域分割手段と、
前記領域分割手段によって分割した領域内に前記識別手段によって識別した第2の画素が含まれている場合は、第2の画素値変更手段の後に行う圧縮方式に合わせて、フィルタリング処理後の値が0となるような方向に該第2の画素の値を変更する第1の画素値変更手段と、
前記領域分割手段によって分割した領域内に前記識別手段によって識別した第2の画素が所定数以上連続して含まれている場合は、本第2の画素値変更手段の後に行う圧縮方式に合わせて、フィルタリング処理後の電力値が最小となるような方向に該第2の画素の値を変更する第2の画素値変更手段と、
前記第1の画素値変更手段または前記第2の画素値変更手段によって変更した画素を含む画像を圧縮する画像圧縮手段
を具備することを特徴とする画像圧縮システム。
前記画像入力手段によって入力した画像から前記第2の画素を識別する識別手段と、
前記画像入力手段によって入力した画像を領域に分割する領域分割手段と、
前記領域分割手段によって分割した領域内に前記識別手段によって識別した第2の画素が含まれている場合は、本画素値変更手段の後に行う圧縮方式に合わせたフィルタリング処理によって所定の値となるように該第2の画素の値を変更する画素値変更手段と、
前記画素値変更手段によって変更した画素を含む画像を出力する出力手段と、
前記画素値変更手段によって変更した画素を含む画像を編集対象とする画像編集手段
を具備することを特徴とする画像編集システム。
ことを特徴とする[17]に記載の画像編集システム。
ことを特徴とする[17]に記載の画像編集システム。
前記画像入力手段によって入力した画像から前記第2の画素を識別する識別手段と、
前記画像入力手段によって入力した画像を領域に分割する領域分割手段と、
前記領域分割手段によって分割した領域内に前記識別手段によって識別した第2の画素が含まれている場合は、第2の画素値変更手段の後に行う圧縮方式に合わせて、フィルタリング処理後の値が0となるような方向に該第2の画素の値を変更する第1の画素値変更手段と、
前記領域分割手段によって分割した領域内に前記識別手段によって識別した第2の画素が所定数以上連続して含まれている場合は、本第2の画素値変更手段の後に行う圧縮方式に合わせて、フィルタリング処理後の電力値が最小となるような方向に該第2の画素の値を変更する第2の画素値変更手段と、
前記第1の画素値変更手段または前記第2の画素値変更手段によって変更した画素を含む画像を出力する出力手段と、
前記第1の画素値変更手段または前記第2の画素値変更手段によって変更した画素を含む画像を編集対象とする画像編集手段
を具備することを特徴とする画像編集システム。
画素値を変更しない第1の画素および画素値を変更する第2の画素を含む画像から該第2の画素を識別する識別機能と、
前記画像を領域に分割する領域分割機能と、
前記領域分割機能によって分割した領域内に前記識別機能によって識別した第2の画素が含まれている場合は、本画素値変更機能による処理の後に行う圧縮方式に合わせたフィルタリング処理によって所定の値となるように該第2の画素の値を変更する画素値変更機能
を実現させることを特徴とする画像処理プログラム。
ことを特徴とする[21]に記載の画像処理プログラム。
ことを特徴とする[21]に記載の画像処理プログラム。
画素値を変更しない第1の画素および画素値を変更する第2の画素を含む画像から該第2の画素を識別する識別機能と、
前記画像を領域に分割する領域分割機能と、
前記領域分割機能によって分割した領域内に前記識別機能によって識別した第2の画素が含まれている場合は、第2の画素値変更機能による処理の後に行う圧縮方式に合わせて、フィルタリング処理後の値が0となるような方向に該第2の画素の値を変更する第1の画素値変更機能と、
前記領域分割機能によって分割した領域内に前記識別機能によって識別した第2の画素が所定数以上連続して含まれている場合は、本第2の画素値変更機能による処理の後に行う圧縮方式に合わせて、フィルタリング処理後の電力値が最小となるような方向に該第2の画素の値を変更する第2の画素値変更機能
を実現させることを特徴とする画像処理プログラム。
前記第2の画素を変更した画像を可逆符号化による圧縮をした場合に、その圧縮方式に合わせたフィルタリング処理を行うことによって、圧縮結果のビットレートが3.2未満となる
ことを特徴とする画像処理システム。
前記画像を領域に分割する領域分割手段と、
前記領域分割手段によって分割した領域内に前記識別手段によって識別した第2の画素が含まれている場合は、本画素値変更手段の後に行う圧縮方式に合わせたフィルタリング処理によって所定の値となるように該第2の画素の値を変更する画素値変更手段
を具備することを特徴とする画像処理装置。
ことを特徴とする[26]に記載の画像処理装置。
ことを特徴とする[26]に記載の画像処理装置。
前記画像を領域に分割する領域分割手段と、
前記領域分割手段によって分割した領域内に前記識別手段によって識別した第2の画素が含まれている場合は、第2の画素値変更手段の後に行う圧縮方式に合わせて、フィルタリング処理後の値が0となるような方向に該第2の画素の値を変更する第1の画素値変更手段と、
前記領域分割手段によって分割した領域内に前記識別手段によって識別した第2の画素が所定数以上連続して含まれている場合は、本第2の画素値変更手段の後に行う圧縮方式に合わせて、フィルタリング処理後の電力値が最小となるような方向に該第2の画素の値を変更する第2の画素値変更手段
を具備することを特徴とする画像処理装置。
従来の各手法は、滑らかで、エッジのない画像であれば、JPEG等の変換符号化に有利であろうという予測の下で穴埋めを行っている。しかしながらこれらの穴埋め方法を用いて圧縮効率が上がる保証はない。
そこで、本実施の形態では、文字線画部を除いたバックグラウンド画像の穴埋めを、後段の圧縮方式に合わせて、効率的に行うものである。
また、ある領域で画素値の平均値等を取得して穴埋め画素値を算出する従来例では、非穴埋め画素値の探索が予め必要であり、穴埋めを逐次的に行うことができないということになる。つまり、膨大なデータ量である画像に対して、穴埋めを逐次的に行うことができないと、処理量が増大して、処理時間が長くかかるということになる。
本実施の形態は、例えば、穴埋めを逐次的に行って、かつ、穴埋め時の画素値ギャップを発生させることのないものを提供するものである。また、実際に用いる場合には、本実施の形態は、例えば、入力画像から、文字や線画部を抜き出して、2値画像符号化プレーンと、多値画像符号化プレーンに分離して画像符号化を行う方式において、文字や線画部を抜き出した部分の穴埋めを行うものに関するものである。
1. モジュール構成図
図1は、一実施の形態の概念的なモジュール構成図を示している。
なお、モジュールとは、一般的に論理的に分離可能なソフトウェア、ハードウェア等の部品を指す。したがって、本実施の形態におけるモジュールはプログラムにおけるモジュールのことだけでなく、ハードウェア構成におけるモジュールも指す。それゆえ、本実施の形態は、プログラム、装置、システムおよび方法の説明をも兼ねている。また、モジュールは機能にほぼ一対一に対応しているが、実装においては、1モジュールを1プログラムで構成してもよいし、複数モジュールを1プログラムで構成してもよく、逆に1モジュールを複数プログラムで構成してもよい。また、複数モジュールは1コンピュータによって実行されてもよいし、分散または並列環境におけるコンピュータによって1モジュールが複数コンピュータで実行されてもよい。また、以下、「接続」とは物理的な接続の他、論理的な接続を含む。
また、システムとは、複数のコンピュータ、ハードウェア、装置等がネットワーク等で接続されて構成されるほか、1つのコンピュータ、ハードウェア、装置等によって実現される場合も含まれる。
画像入力モジュール11は、領域分割モジュール13と接続しており、画像を入力する。ここで、画像とは、2値画像、多値画像(カラー画像)等を問わず、また1枚の画像であってもよく、複数枚の画像であってもよい。
領域分割モジュール13は、画像入力モジュール11、第1の画素/第2の画素識別情報入力モジュール12、第2の画素識別モジュール14と接続しており、画像入力モジュール11によって入力した画像を領域に分割する。分割した領域を第1の画素/第2の画素識別情報入力モジュール12によって入力した識別情報とともに、第2の画素識別モジュール14へ渡す。具体的には、ブロック(矩形)等に分割する。以下、ブロックに分割する例を主に説明する。
第2の画素識別モジュール14は、領域分割モジュール13、画素値変更モジュール15と接続しており、領域分割モジュール13によって分割された画像(第1の画素および第2の画素を含む画像)から第2の画素を識別する。その識別結果を画素値変更モジュール15へ渡す。
また、画素値変更モジュール15によって画素の値を変更する場合に用いるフィルタ係数に負の値が含まれている場合は、フィルタ係数を0となるような方向に変更する。または、フィルタ係数を0以上の値となるように変更する。
また、画素値変更モジュール15による画素値の変更の順番を、画像内において複数の異なる方向から行うようにしてもよい。具体的には、ラスタスキャンの起点を左上端、右下端、方向を横方向、縦方向等にする。より具体的には後述する。
本実施の形態への入力は、画像入力モジュール11によって入力される画像と第1の画素/第2の画素識別情報入力モジュール12によって入力される識別情報である。以下、この識別情報として、穴埋め情報を主に例示して説明する。
穴埋め情報は、例えば、抽出された文字線画部を1とし、その他の部分を0とする2値データである。この2値データの大きさは、入力画像に等しい。本実施の形態は、穴埋め情報が1である部分の画素値を適切に設定すること(つまり、穴埋めを行うこと)を行う。これによって、穴埋め画像を含めた画像の圧縮率を安定的に高める等ができる。
まず、領域分割モジュール13によって穴埋め画素を含む領域が抽出される。以下、領域として、画素ブロック(矩形)を主に例示して説明する。次に、第2の画素識別モジュール14によってその画素ブロック内に穴埋め画素があるか否かが判断され、その画素ブロック内に穴埋め画素があるならば、画素値変更モジュール15によって画素ブロック内の穴埋め画素値が算出される。
(1)JPEG圧縮を行う場合は、JPEGと同じ8×8の画素ブロックを抽出する。
(1−1)さらに、DCT係数のゼロランが続くような穴埋め画素値を算出する。なお、この算出処理は、フィルタリング処理後の値が0となるような方向に穴埋め画素の値を変更する処理の1つの例示である。
(1−2)あるいは、DCT係数のノルムが最小となるような穴埋め画素値を算出する。なお、この算出処理は、フィルタリング処理後の電力値が最小となるような方向に穴埋め画素の値を変更する処理の1つの例示である。
(2−1)ラスタスキャン順に1画素ごとに穴埋めを行う。画素ブロックサイズは、ハイパスフィルタサイズとする。ハイパスフィルタ出力値が0となるような穴埋め画素値とする。なお、この算出処理は、フィルタリング処理後の値が0となるような方向に穴埋め画素の値を変更する処理の1つの例示である。
(2−2)最初の穴埋め画素を左上端として所定の大きさの画素ブロック(所定領域1)を抽出し、そのブロック内のハイパスフィルタ出力の電力値を最小とするように、画素ブロック内の画素値を決定する。なお、この算出処理は、フィルタリング処理後の電力値が最小となるような方向に穴埋め画素の値を変更する処理の1つの例示である。
(2−3)最初の穴埋め画素を左上端として所定の大きさの画素ブロック(所定領域2)を抽出し、その中に非穴埋め画素が存在しない場合は、1画素ごとにハイパスフィルタ出力値が0となるような穴埋め画素値を算出する。非穴埋め画素が存在する場合は、所定領域1のハイパスフィルタ出力の電力値を最小とするように、所定領域1内の画素値を決定する。
圧縮画像記憶モジュール17は、圧縮モジュール16と接続しており、圧縮モジュール16によって圧縮した画像を記憶するものである。
画像編集モジュール18は、画素値変更モジュール15、出力モジュール19と接続しており、画素値変更モジュール15によって変更した画素を含む画像を編集する。
出力モジュール19は、画像編集モジュール18と接続しており、画像編集モジュール18によって編集した画像を出力するものであり、具体的にはディスプレイ、プリンタ等である。
画素値変更モジュール15による処理の基本的な考え方の理解を容易にするために説明する。その基本的な考え方は、圧縮率を高めるためのものであり、以下の3つである。
(考え方1)
値がゼロである変換係数の数ができるだけ多くなるような画素値とする。
(考え方2)
変換係数出力値の電力値をできるだけ小さくすればよい。
(考え方3)
上記(考え方1)と(考え方2)の組み合わせである。
JPEGに適用する場合は、ジグザグスキャン順のDCT係数のゼロラン長が長くなるように穴埋め画素値を設定する。
ここでは、8×8の画素ブロックを64次元の画素値ベクトルxとして考える。DCT変換は、「64次元の画素値ベクトルxを、64×64のDCT行列Dを用いて64次元の変換係数ベクトルcを求める変換」として考えることができる。この関係は数1のように書くことができる。
以下、一般的な記述を行うため、ベクトルxの次元をNとする。主にN=64である。
今、A画素の個数がN−b個、B画素の個数がb個とする。ここでは、穴埋め画素であるB画素の画素値を求めたい。そこで、数1を、b個のB画素の画素値を未知数とした連立方程式と考える。
ここで、数1はN元の連立方程式であるため、N個以下の未知数とすればよい。DCT係数はゼロであるほうが通常は圧縮率が高くなるため、ここでは、b個のDCT係数を全て0とする。
上記のようにすると、数1は数7のようになる。
数7は、未知数N個のN元一次方程式であるので、未知ベクトルxBを求めることができる。
同様の考え方を1次元DCTに適用することも可能である。
ここでは、横方向のDCT係数の高周波成分をゼロとするような穴埋め画素値を求めるとする。
まず画像を1行×8列のブロックに分割する。
上記分割でできた画素ブロックを列ベクトルxで表す。
ベクトルxのDCT係数を列ベクトルcとする。
ここでは、8×8のDCT変換行列Dを考える。行列Dのt行s列の要素Dtsは、数8のように求めることができる。
上記で、DCT係数のゼロランの長さやノルムを計測する場合、量子化後のベクトルのゼロランの長さやノルムを計測してもよい。
JPEG2000では可逆圧縮も可能である。そのため、可逆圧縮率を高めるような穴埋め手法を採用することもできる。以下、穴埋めを行わない画素をA画素、穴埋めを行う画素をB画素と呼ぶこととする。
一般的には、穴埋め画素値をp(x,y)として、DWT(離散ウェーブレット変換)の高周波成分の電力値を最も小さくするようなp(x,y)の値を採用することが最適であると考えられる。例えば高周波成分の電力値和を穴埋め画素p(x,y)で偏微分した結果を0とするようなp(x、y)を求めればよい。ただし、この方法は、穴埋め画素数が多いときの計算量が膨大になるため、現実的ではない。また、電力最小規範(考え方2に対応する)は可逆圧縮率向上には必ずしも直結しない。そこで、本実施の形態では以下のような方策を採る。
(1)穴埋め画素領域を限定し、局所的な電力最小規範を用いて、限定された領域の画素を穴埋めする。これによって、処理負荷軽減を図る。
(2)さらに、可逆圧縮率を高めるため、できるだけハイパスフィルタによるフィルタリング処理の出力が0となるような穴埋め画素値を採用する。
実施の形態を詳細に説明する前に、理想的な穴埋めに関して説明しておく。
以下、画素値をp(x,y)とする。ただし、xは行を表すインデクス、yは列を表すインデクスであるとする。また、穴埋めを行わない画素をA画素、穴埋めを行う画素をB画素と呼ぶこととする。さらに、位置(x,y)がB画素であるような(x,y)の集合をUBとする。
さて、DWT(離散ウェーブレット変換)を行うことによって、入力画像は、1HH,1HL,1LH,2HH,2HL,2LH,...xLLの複数周波数領域に分割される。図2は、2段階のDWTを行った例である。つまり、1HH,1HL,1LH,2HH,2HL,2LH,2LLの複数周波数領域に分割される。
以上をふまえて、以下に示す二つの規範(考え方1、考え方2)を用いた穴埋め画素算出方式、およびハイブリッド法(考え方3)を説明する。
(1)出力値0規範(考え方1に対応する)
JPEG2000の変換方式であるDWTは、入力画像をロー(Low)パスフィルタとハイパスフィルタを用いて二つの画像に分離する。ハイパスフィルタの出力を0とすることができれば、(特に可逆の)圧縮率を上げることができる。
(2)局所電力最小規範(考え方2に対応する)
電力値最小化処理を画像全体ではなく、局所的に行うことによって、処理負荷を軽減できる。
(3)ハイブリッド法(考え方3に対応する)
上記、「出力値0規範」と「局所電力最小規範」双方の利点を組み合わせた方式である。
6.3. 定義
以下の説明の準備を行う。
6.3.1. 入力画素値
1次元で考察する場合の、入力画素値をp(x)とする。2次元の場合はp(x,y)とする。
また、穴埋めを行わない画素(既に穴埋めを終えた画素も含む)をA画素、穴埋めを行う画素をB画素と呼ぶこととする。
6.3.2. 1次元フィルタ
1次元ハイパスフィルタのタップ長をN、係数をh(i)、ただし、i=0,1,2,...,N−1とする。
次に、p(j)がフィルタの右端入力となるようなハイパスフィルタの出力をHjとする。すなわち、数12のようになる。
JPEG2000におけるフィルタは1次元で定義されている。1次元のフィルタを縦横2回掛けることで2次元フィルタを実現している。説明の都合上、この縦横分離型の2次元フィルタを、非分離型の2次元フィルタとして考える。
ここで、縦横別フィルタを掛けるとする(同じであってもよい)。また、1次元フィルタをh1(i), i=0,1,2,...,N1−1 および、h2(i), i=0, 1, 2,...,N2−1とする。これを数13のようにベクトル表示する。
さらに、1以上のxに対し、入力画像をそのまま入力して、xHH,xHL,xLH,xLLの出力を得る2次元FIRフィルタも定義することができる。これまで述べた第1段目のフィルタの係数を畳み込んで作成するタップ数の大きなフィルタとなる。以下、上記2段目以降の出力を得る場合にはこの2次元フィルタを用いればよい。
出力値0規範を用いた穴埋め画素値算出方法を述べる。
本規範では、ラスタ順に、ハイパスフィルタ出力を0にすることを目的とした穴埋め画素値決定処理を行う。
今、p(x)がB画素であり、p(x)を穴埋めするとする(図3参照)。ラスタスキャン順(図3では左から右へ、そして右端に来たら下のラインの左端へ)に穴埋めを行うため、p(x)の左、および、上の画素は全てA画素であると仮定してよい。
ここで、p(x)は、p(x)が右端の入力とするハイパスフィルタの出力が0となるように定める。すなわち、数16のようにすればよい。
p(x,y)がB画素であり、p(x,y)を穴埋めするとする。ラスタスキャン順に穴埋めを行うため、p(x,y)の左、および、上の画素は全てA画素であると仮定してよい。1次元の場合と同様、数18の中で示した未知数はp(x,y)のみであるため、p(x,y)を算出することができる。
DWTでは、入力画像を最終的に複数の周波数帯域に分割する。出力値0規範は、複数周波数帯域には適用しにくい。全ての複数周波数帯域の値を0とするp(x,y)を求めることができないからである。
そこで、一つだけの周波数帯域の値を0とする方策が妥当である。例えば、1HHだけに注目して、1HHの値を0とするようにする。
以上のように左側の画素値だけを見て穴埋め画素値を決定する「出力値0規範」では、以下に示す問題が生じる。
まず、図4のような状況を考える。すなわち、B画素がp(x)からX画素連続するとする。
出力値0規範では、p(x)の右側の画素値は一切計算に用いない。つまり、p(x+1)〜p(x+X−1)は無視して画素値を算出する。ここでXが大きな値の時は問題が少ない。極端な例としてB画素が画像の端まで連続する場合には、出力値0規範を用いて(制御可能な)全てのハイパスフィルタ出力値を0とすることができる。ところが、Xが小さな値の時が問題である。例えばX=1の場合を考える(図5参照)。
ここで、p(x−1)とp(x+1)の画素値差が大きな場合を考える。p(x)の値は左だけを見て算出するため、p(x−1)に近い値となる。そのため、p(x)とp(x+1)の間で画素値ギャップが発生し、圧縮性能を劣化させる虞がある。
そこで、電力最小規範に基づく穴埋め画素値算出を局所的に行うことによって、演算量の削減と、連続的な画素値決定を図る。本規範では、複数の穴埋め画素値を同時に決定するため前節のように、急激に画素値が変化するような問題点が発生しにくい。
まずは1次元の場合に関して説明する。
図6のように、画素p(x)を最左画素とするL画素領域(領域Lx)を考える。局所的電力最小規範では、領域Lx、すなわち、p(x)〜p(x+L−1)のL画素の値を電力最小規範で決定する。
次に、NタップのフィルタHjが1画素でも領域[Lx∩UB](すなわち、領域Lxかつ、B画素である画素の集合)にかかるようなjの集合をVxとする。領域Vxの範囲は最大で、j=x〜x+L+N−2となる。さらに、フィルタHj(ただし、j∈Vx)の入力画素の存在範囲を領域Wxとする。領域Wxの範囲は、最大でj=x−N+1〜x+L+N−2となる(図7参照)。
画像全体で電力値最小化を行う場合は、x∈UBであったが、本アルゴリズムでは、x∈[UB∩Wx]とすることによって、演算量を減少させることができる。また、領域Lx内で段階的に画素値を変化させることができるため、出力値0規範のような画素値ギャップが生じにくい。
2次元フィルタの場合も同様に考えることができる。図8を用いて説明する。
(1)2次元領域Lxy内のB画素を穴埋めしたい。領域Lxyの形状は任意である。
(2)2次元フィルタKを用いたときの出力値の局所電力値を最小化したい。
(3)フィルタHijの入力が1画素でも領域LxyかつB画素である画素にかかるような位置(i,j)の集合をVxyとする。
(4)フィルタHijの存在位置(i,j)∈Vxyの条件下で、フィルタHijの入力画素(x,y)の存在範囲をWxyとする。
領域Wxyは、最大で領域Lxyを左右にそれぞれN2−1画素拡張し、上下にN1−1画素拡張したものとなる。
以上のような条件下で、数21で示す変数Exyを最小化するLxy内の画素値p(x,y)(ただし、(x,y)∈UB)を求めればよい。
集合Vxyの定義を、「フィルタHijの入力が1画素でも領域LxyかつB画素である画素にかかるような位置(i,j)の集合」としたが、もっと単純に、「フィルタHijの入力が1画素でも領域Lxyである画素にかかるような位置(i,j)の集合」としてもよい。
1次元の場合も同様である。
集合Vxの定義を、「フィルタHjの入力が1画素でも領域Lxにかかるような位置jの集合」としてもよい。
ここで、DWTのようにサブサンプリングを行いながらフィルタリングをする場合に関して考察しておく。
これまでは、電力値を数19あるいは数21のように定義した。ところが、DWTでは、2:1のサブサンプリングを行う。そのため、より正確には電力値Exの数19は、数24内のいずれかの式を用いる。
局所的電力最小規範を用いると、領域Lx内の画素値を段階的に変化させることになる。この方式を用いれば、非可逆符号化の圧縮率を向上させることができる。しかしながら、電力最小規範では、エントロピ自体を減少させるわけではないため、可逆圧縮率としては出力0規範のほうが高い可能性がある。
以上が局所的電力最小規範の問題点である。
そこで、出力0規範と、局所的電力最小規範の組み合わせを考える。
6.5節で説明したように、画素p(x)からB画素がある程度以上連続する場合には出力0規範の問題点は小さい。可逆符号化でも非可逆符号化のいずれに対しても、効果は高い。なぜなら、ハイパスフィルタ出力0が連続すれば、結果的に電力値も小さくなるためである。
そこで、基本的には、ラスタスキャン順で、かつ、出力0規範を用いた穴埋めを行うことにする。ただし、出力0規範の適用範囲を限定する。
まず図9に示す領域Mxを考える。すなわち、p(x)を左端として、p(x)を含んでM画素の領域を領域Mxとする。
・領域Mx内にA画素が存在していないときは、出力0規範を用いてp(x)を算出する。
・領域Mx内にA画素が存在しているときは、局所的電力最小規範を用いて、領域Lx内の画素値を算出する。
・次に算出する画素値p(x)は、ラスタ順に検索して発見した最初のB画素である。
上記のように切り替えを行うことによって、できるだけ出力値を0としながら、かつ、非可逆符号化にも適した穴埋め値算出が可能となる。
まず、p(x,y)の右および下方向に領域Mxyを定義しておく。
(1) ラスタ順に次の穴埋め画素(B画素)を検索する。
(2) 最初に検索されたB画素をp(x,y)とする。
(3) 領域Mxyを評価する。
(3−1) 領域Mxy内にA画素が存在しない場合、出力値0規範でp(x,y)の穴埋め値を算出する。
(3−2) 領域Mxy内にA画素が存在する場合、p(x,y)を含む領域Lxyの穴埋めを局所電力最小規範を用いて穴埋めする。
(4) (1)に戻る。
以上述べてきたフィルタリング手法(出力値0規範、および、局所電力最小規範)において、フィルタ係数が負の値となる場合がある。フィルタ係数が負の場合、出力値が不安定となる可能性がある。そこで、フィルタ係数が負の場合には、フィルタ係数をゼロとすることも可能である。
一部のフィルタ係数をゼロとした場合、フィルタ係数の和が1となるように全フィルタ係数を正規化すればよい。
以上をふまえて、JPEG2000の場合の穴埋めアルゴリズムを具体的に説明する。
8.1. 領域の例
以下に各領域(領域Mxy、領域Lxy、領域Vxy、領域Wxy)の例を示す。
8.1.1. 領域Mxy
図10に示すように領域Mxyを定義する。領域Mxyにはp(x,y)も含まれる。図10に示すように、領域Mxyは、p(x,y)、M1、M2によって定まる。
8.1.2. 領域Lxy
図11に示すように領域Lxyを定義する。領域Lxyにはp(x,y)も含まれる。図11に示すように、領域Lxyは、p(x,y)、L1、L2によって定まる。ここでは、ラスタ順に穴埋めを行うため、左および上の画素は既に穴埋め済みである。そのため、穴埋め候補位置を図11のようにp(x,y)の右および下の画素に限定している。
8.1.3. 領域Vxy
フィルタカーネルKの右下位置を(i,j)とする。フィルタカーネルKが1画素でもB画素の領域Lxyにかかるような(i,j)の範囲を領域Vxyとする。
領域Vxyの最大範囲を図12に示す。つまり、図12に示すように、領域Vxyは、p(x,y)、L1、N1、L2、N2によって定まる。
8.1.4. 領域Wxy
フィルタHij(ただし、(i,j)∈Vxy) の入力画素の存在範囲を領域Wxyとする。
領域Wxyの最大範囲を図13に示す。つまり、図13に示すように、領域Wxyは、p(x,y)、N1、L1、N1、N2、L2によって定まる。
画像端では、フィルタ入力位置が画像の外に出てしまう場合がある。その場合には、JPEG2000と同様の端点処理を行う。すなわち、画像の外側の画素値は、画像の内側の画素を鏡像変換して得る。
図14において、白画素(ABCDEFG)は、画像内の画素値である。フィルタ入力が白画素の外側に出たとき、例えば、左側に出たとき、フィルタ入力を、「A」を中心とした鏡像である(GFEDCB)のように拡張する。右側に出たときは、「G」を中心とした鏡像であるフィルタ入力を、(FEDCBA)のように拡張する。
ただし、出力値0規範の場合、左および上の画素値は全てA画素であることを仮定している。そのため、画像の外側の画素もA画素となるように設定する必要がある。そこで、一つの方法として、以下の方式を採用することにする。
(1)領域Mxy内にA画素が存在しない場合であっても、端点処理の結果、Hxyの入力画素内にB画素が存在する場合には、局所電力最小化規範による穴埋め画素値算出を行う。ただし、この場合のLxyは、p(x,y)1画素のみの領域とする。
(2)上記演算に使用する画素が全てB画素の場合、p(x,y)の値が不定となる。この場合には、p(x,y)として、以下に示す何れかの値を採用する。
(2−1)入力画像をラスタスキャンした時に、最初に発見されるA画素の画素値
(2−2)固定値(0、128など)
(2−3)B画素のまま保持しておく。画像1面分のスキャンの終了後に他のスキャン順で穴埋めを行う(8.3節「複数スキャン方向の利用」参照)。
図15に示すような4種類のラスタスキャン方向を用いてもよい。
つまり、図15(A)の方向1は、左上端の画素を起点とし、右方向へスキャンし、右端へ来たら下のラインの左端へ移り、これを繰り返す。
つまり、図15(B)の方向2は、右下端の画素を起点とし、左方向へスキャンし、左端へ来たら上のラインの右端へ移り、これを繰り返す。
つまり、図15(C)の方向3は、左上端の画素を起点とし、下方向へスキャンし、下端へ来たら右のラインの上端へ移り、これを繰り返す。
つまり、図15(D)の方向4は、右下端の画素を起点とし、上方向へスキャンし、上端へ来たら左のラインの下端へ移り、これを繰り返す。
(1)方法その1(方向1で穴埋めできない画素を他の方向で穴埋めする方法)
(1−1)スキャン方向1で穴埋めを行う。
(1−2)方向1で穴埋め済みの画像を方向2で穴埋めする。
(1−3)方向2で穴埋め済みの画像を方向3で穴埋めする。
(1−4)方向3で穴埋め済みの画像を方向4で穴埋めする。
(2)方法その2(複数種のスキャン方向で独立に穴埋めをして、最後に平均値を取得する方法)
(2−1)スキャン方向1〜4で穴埋めを行う。
(2−2)穴埋め可能であった方向の結果の平均値を用いて最終的な出力値を作成する。
以上は、画像の左上から右下へラスタスキャンして穴埋めする方式を述べた。この方式ではラスタスキャン方向に依存して出力画素値が異なってしまうことが問題である。そこで、複数のラスタスキャン方向を考慮する方式を考える。
ラスタスキャン方向には、図16に示すように8通りがある。つまり、(1)左上端の画素を起点として右方向へ、(2)左上端の画素を起点として下方向へ、(3)右上端の画素を起点として左方向へ、(4)右上端の画素を起点として下方向へ、(5)左下端の画素を起点として右方向へ、(6)左下端の画素を起点として上方向へ、(7)右下端の画素を起点として左方向へ、(8)左下端の画素を起点として上方向へ、である。
これらの8通りのラスタスキャン方向の中から、S個の方向を抽出して、穴埋め画素値ps(x,y)を算出する(ラスタスキャン方向に番号s (s=1,2,...)を付与する)。ps(x,y)の平均値を最終的な穴埋め画素値とすればよい。つまり、数26により計算する。
さらに、DWTのハイパス(リバーシブル)フィルタを例に採って、1次元の場合の穴埋めを実際に行う場合の計算例を示す。
JPEG2000のDWTのハイパス(リバーシブル)フィルタは、
h=(−1/2, 1, −1/2)、 N=3
である。
今、p(x)を穴埋め画素として、
Mx領域 = p(x)〜p(x+2)
Lx領域 = p(x)〜p(x+1)
とする。
以下、具体例である各ケースでφと記述された画素はA画素でもB画素でも構わないdon’t careの画素であるとする。
まずは、p(x)の左側の画素が全てA画素である場合を考える。
9.1.1. ケース1−1
出力値0規範を用いる。
図17のような画素配置である場合を対象とする。
数27より、数28を求めることによって、p(x)の値を求めることができる。
以下、ケース1−5まで局所的電力最小化規範を用いる。
図18のような画素配置である場合を対象とする。
図18より、数29となる。
図19のような画素配置である場合を対象とする。
Eは、数29のHiを用いて、数33となる。
図20のような画素配置である場合を対象とする。
図20より、数36となる。
図21のような画素配置である場合を対象とする。
数36のHiを用いると、Eは、数39で表すことができる。
p(x−1)が画像端点の場合。
画像端より左の画素には、画素値を鏡像でコピーして、電力最小規範で画素値を求める。
図22(A)のような画素配置である場合を対象とする。鏡像でコピーした画素配置を図22(B)に示す。
図22より、数42となる。
図23より、数45となる。
図25より、数49となる。
p(x)が画像端点の場合。
9.3.1. ケース3−1
図27のような画素配置である場合を対象とする。
この場合は、画素値を特定できない。理想的には、8.3節方法その1で述べた方法を採用すべきである。しかし、処理負荷が大きいため、ここでは、p(x)=0とする。
図28より、数53となる。
図30より、数57となる。
次に、サブサンプリング位相を考慮する場合に関して示す。
9.4.1. ケース1−2−1
図32のような画素配置である場合を対象とする。すなわち、図32の矢印がフィルタの右端となるような位相のサブサンプリングが行われるとする。
フィルタ右端が図32の矢印の場合(p(x−1)、p(x+1)、p(x+3))、数29のHiを用いると、数61のようになる。
図33のような画素配置である場合を対象とする。
フィルタ右端が図33の矢印の場合(p(x−2)、p(x)、p(x+2))、数29のHiを用いると、数63のようになる。
図34のような画素配置である場合を対象とする。
フィルタ右端が図34の矢印の場合(p(x−1)、p(x+1)、p(x+3))、数29のHiを用いると、数65のようになる。
図35のような画素配置である場合を対象とする。
フィルタ右端が図35の矢印の場合(p(x−2)、p(x)、p(x+2))、数29のHiを用いると、数68のようになる。
図36のような画素配置である場合を対象とする。
フィルタ右端が図36の矢印の場合(p(x−1)、p(x+1))、数36のHiを用いると、数70とすればよい。
図37のような画素配置である場合を対象とする。
フィルタ右端が図37の矢印の場合(p(x−2)、p(x)、p(x+2))、数36のHiを用いると、数72となる。
図38のような画素配置である場合を対象とする。
フィルタ右端が図38の矢印の場合(p(x−1)、p(x+1))、数36のHiを用いると、数74とすればよい。よって、結果は数71と同じとなる。
図39のような画素配置である場合を対象とする。
フィルタ右端が図39の矢印の場合(p(x−2)、p(x)、p(x+2))、数36のHiを用いると、数75となる。
図40のような画素配置である場合を対象とする。
フィルタ右端が図40の矢印の場合(p(x−1)、p(x+1)、p(x+3))、数45のHiを用いると、数77となる。
図41のような画素配置である場合を対象とする。
フィルタ右端が図41の矢印の場合(p(x)、p(x)、p(x+2))、数45のHiを用いると、数79となる。
図42のような画素配置である場合を対象とする。
解は9.4.3節ケース1−3−1と同じとなる。
図43のような画素配置である場合を対象とする。
フィルタ右端が図43の矢印の場合(p(x)、p(x)、p(x+2))、数45のHiを用いると、数81となる。
図44のような画素配置である場合を対象とする。
解は9.4.5節ケース1−4−1と同じとなる。
図45のような画素配置である場合を対象とする。
フィルタ右端が図45の矢印の場合(p(x)、p(x)、p(x+2))、数49のHiを用いると、数83となる。
図46のような画素配置である場合を対象とする。
解は9.4.5節ケース1−4−1と同じとなる。
図47のような画素配置である場合を対象とする。
フィルタ右端が図47の矢印の場合(p(x)、p(x)、p(x+2))、数49のHiを用いると、数85となる。
図48のような画素配置である場合を対象とする。
フィルタ右端が図48の矢印の場合(p(x+1)、p(x+1)、p(x+3))、数49のHiを用いると、数87となる。
図49のような画素配置である場合を対象とする。
フィルタ右端が図49の矢印の場合(p(x+2)、p(x)、p(x+2))、数49のHiを用いると、数89となる。
図50のような画素配置である場合を対象とする。
フィルタ右端が図50の矢印の場合(p(x+1)、p(x+1)、p(x+3))、数49のHiを用いると、数91となる。
図51のような画素配置である場合を対象とする。
解は9.4.18節ケース3−2−2と同じとなる。
上記穴埋め方式の効果を確認する実験を行った。
10.1. 実験内容
擬似的な文字として、縦の縞模様を考慮した。以下の文字パターンを考える。
・横方向にA画素が2画素連続し、B画素がN画素続く。これを繰り返す。
上述の画像(N=1〜5)を、前節のケース1−1,ケース1−2,ケース1−4を用いて穴埋めする。ケースの切り替え方式は、「6.8節ハイブリッド方式」を用いる。
ただしここでは、「7節フィルタ係数の限定」に示された手法を用いて、フィルタ係数を全て正の値に限定した。
比較する従来方式は、以下とした。
従来例1 横方向に最も近いA画素値で穴埋めする。
従来例2 左側で最も近いA画素値と、右側で最も近いA画素値の平均値で穴埋めする。
従来例3 従来例2に加えて、さらに低域通過フィルタをかける。フィルタカーネルは、(1/4,2/4,1/4)とする。
(1)可逆符号化実験
可逆符号量を調べる。
(2)非可逆符号化実験
符号量とPSNR[dB](Peak Signal−to−Noise Ratio、ピーク信号対雑音比)の関係を調べる。ただし、PSNRは、有効画素領域(A画素領域)についてのみ算出する。
PSNRは、穴埋め画像を原画像とした場合のPSNRとの差分で示す。つまり、方式xで穴埋めした画像を圧縮したときのPSNRをPSNRxとする。原画像を圧縮した時のPSNRをPSNRorgとする。以下に示すPSNRは、PSNRx−PSNRorg[dB]である。
圧縮方式として、JPEG2000を用いた。
10.2.1. 可逆符号化実験
図56に可逆符号化を行ったときのビットレート(Bitrate[bit/pixel])を示す。
図56に示されるように、本実施の形態のビットレートは安定して小さい(最良ではないのはN=4の時のみである)。つまり、高い圧縮効果を得ることができることが示されている。
図57から図61に、非可逆符号化実験の結果を示す。図57はN=1の場合を示しており、図58はN=2の場合を示しており、図59はN=3の場合を示しており、図60はN=4の場合を示しており、図61はN=5の場合を示している。なお、「7節フィルタ係数の限定」に示された手法を用いた結果、図57のN=1の場合は、本実施の形態と従来例2、従来例3の処理は同一となる。
本実施の形態の圧縮性能が安定してよいことが分かる。従来例3と比較して、本実施の形態の性能が悪くなるのはN=3の場合のみである。また、N=3の場合も、従来例3との差はわずかである。
さらに、特筆すべきである点は、本実施の形態は1パスの逐次処理のみで処理可能であるという点である。従来例1〜3全てでは、右のA画素の位置および値を知らなければ穴埋め画素値を算出することができない。すなわち、従来例は2パスの処理とならざるを得ない。それに対して、本実施の形態は右のA画素の位置が遠い場合にはA画素の位置や値を知らなくても穴埋め画素値を算出できる。そのため、本実施の形態は、1パスで処理可能であり、処理時間やメモリ消費量の点で有利である。
[A] 画素値を変更しない第1の画素および画素値を変更する第2の画素を含む画像から該第2の画素を識別する識別手段と、
前記画像を領域に分割する領域分割手段と、
前記領域分割手段によって分割した領域内に前記識別手段によって識別した第2の画素が含まれている場合は、フィルタリング処理によって所定の値となるように該第2の画素の値を変更する画素値変更手段
を具備し、
前記画素値変更手段によって画素の値を変更する際に、フィルタ係数に負の値が含まれている場合は、該フィルタ係数を0となるような方向に変更し、該フィルタ係数の和が1となるようにフィルタ係数を正規化する
ことを特徴とする画像処理システム。
前記画像を領域に分割する領域分割手段と、
前記領域分割手段によって分割した領域内に前記識別手段によって識別した第2の画素が含まれている場合は、フィルタリング処理によって所定の値となるように該第2の画素の値を変更する画素値変更手段
を具備し、
前記画素値変更手段による画素値の変更の順番を、前記画像内において複数の異なる方向から行い、その平均値に第2の画素の値を変更する
ことを特徴とする画像処理システム。
前記画像を領域に分割する領域分割手段と、
前記領域分割手段によって分割した領域内に前記識別手段によって識別した第2の画素が含まれている場合は、フィルタリング処理によって所定の値となるように該第2の画素の値を変更する画素値変更手段
を具備し、
前記領域分割手段により分割する領域は矩形であり、
前記フィルタリング処理は、離散コサイン変換である
ことを特徴とする画像処理システム。
ことを特徴とする[C]に記載の画像処理システム。
[E] 離散コサイン変換後の画像部分のノルムが小さくなるように無効位置の画像の画素値を決定するようにした
ことを特徴とする[C]に記載の画像処理システム。
[F] 離散コサイン変換は、2次元の対象に行うようにした
ことを特徴とする[C]に記載の画像処理システム。
[G] 離散コサイン変換は、1次元の対象に行うようにした
ことを特徴とする[C]に記載の画像処理システム。
[H] 離散コサイン変換は、JPEGで用いられるサイズ(つまり、8×8)とした
ことを特徴とする[C]に記載の画像処理システム。
[I] 離散コサイン変換後に量子化を行うようにした
ことを特徴とする[C]に記載の画像処理システム。
前記画像を領域に分割する領域分割手段と、
前記領域分割手段によって分割した領域内に前記識別手段によって識別した第2の画素が含まれている場合は、フィルタリング処理によって出力値0となるような方向に該第2の画素の値を変更する画素値変更手段
を具備し、
前記領域分割手段によって分割する領域は、第2の画素を1画素だけ含むラインであり、その領域の長さは、JPEG2000のハイパスフィルタサイズとする
ことを特徴とする画像処理システム。
前記画像を領域に分割する領域分割手段と、
前記領域分割手段によって分割した領域内に前記識別手段によって識別した第2の画素が含まれている場合は、局所的なフィルタリング処理後の電力値が最小となるような方向に該第2の画素の値を変更する画素値変更手段
を具備し、
前記領域分割手段によって分割する領域は、所定の長さのラインである
ことを特徴とする画像処理システム。
前記画像を領域に分割する領域分割手段と、
前記領域分割手段によって分割した領域内に前記識別手段によって識別した第2の画素が含まれている場合は、フィルタリング処理後の値が0となるような方向に該第2の画素の値を変更する第1の画素値変更手段と、
前記領域分割手段によって分割した領域内に前記識別手段によって識別した第2の画素が所定数以上連続して含まれている場合は、フィルタリング処理後の電力値が最小となるような方向に該第2の画素の値を変更する第2の画素値変更手段
を具備し、
第2の画素が所定の数以上連続する場合には、前記第1の画素値変更手段による処理を行い、それ以外の場合には、第2の画素値変更手段による処理を行う
ことを特徴とする画像処理システム。
ことを特徴とする[J]、[K]または[L]に記載の画像処理システム。
[N] 前記画素値変更手段による処理の順番は、複数のラスタスキャンである
ことを特徴とする[J]、[K]または[L]に記載の画像処理システム。
これによって、一つのラスタスキャンで穴埋めできない場合も対処することができるようになる。
[O] 前記画素値変更手段による処理の順番は、複数のラスタスキャンであり、その平均値を出力値とする
ことを特徴とする[J]、[K]または[L]に記載の画像処理システム。
[P] 前記領域分割手段によって分割する領域は2次元の領域であり、
前記ハイパスフィルタは2次元のフィルタである
ことを特徴とする[J]、[K]または[L]に記載の画像処理システム。
「プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、プログラムのインストール、実行、プログラムの流通などのために用いられる、プログラムが記録されたコンピュータで読み取り可能な記録媒体をいう。
なお、記録媒体としては、例えば、デジタル・バーサタイル・ディスク(DVD)であって、DVDフォーラムで策定された規格である「DVD−R、DVD−RW、DVD−RAM等」、DVD+RWで策定された規格である「DVD+R、DVD+RW等」、コンパクトディスク(CD)であって、読出し専用メモリ(CD−ROM)、CDレコーダブル(CD−R)、CDリライタブル(CD−RW)等、光磁気ディスク(MO)、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープ、ハードディスク、読出し専用メモリ(ROM)、電気的消去および書換可能な読出し専用メモリ(EEPROM)、フラッシュ・メモリ、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)等が含まれる。
そして、上記のプログラムまたはその一部は、上記記録媒体に記録して保存や流通等させることが可能である。また、通信によって、例えば、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、メトロポリタン・エリア・ネットワーク(MAN)、ワイド・エリア・ネットワーク(WAN)、インターネット、イントラネット、エクストラネット等に用いられる有線ネットワーク、あるいは無線通信ネットワーク、さらにはこれらの組合せ等の伝送媒体を用いて伝送することが可能であり、また、搬送波に乗せて搬送することも可能である。
さらに、上記のプログラムは、他のプログラムの一部分であってもよく、あるいは別個のプログラムと共に記録媒体に記録されていてもよい。
12…第1の画素/第2の画素識別情報入力モジュール
13…領域分割モジュール
14…第2の画素識別モジュール
15…画素値変更モジュール
16…圧縮モジュール
17…圧縮画像記憶モジュール
18…画像編集モジュール
19…出力モジュール
Claims (29)
- 画素値を変更しない第1の画素および画素値を変更する第2の画素を含む画像から該第2の画素を識別する識別手段と、
前記画像を領域に分割する領域分割手段と、
前記領域分割手段によって分割した領域内に前記識別手段によって識別した第2の画素が含まれている場合は、本画素値変更手段の後に行う圧縮方式に合わせたフィルタリング処理によって所定の値となるように該第2の画素の値を変更する画素値変更手段
を具備することを特徴とする画像処理システム。 - 前記画素値変更手段は、フィルタリング処理後の値が0となるような方向に前記第2の画素の値を変更する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理システム。 - 前記画素値変更手段は、フィルタリング処理後の電力値が最小となるような方向に前記第2の画素の値を変更する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理システム。 - 画素値を変更しない第1の画素および画素値を変更する第2の画素を含む画像から該第2の画素を識別する識別手段と、
前記画像を領域に分割する領域分割手段と、
前記領域分割手段によって分割した領域内に前記識別手段によって識別した第2の画素が含まれている場合は、第2の画素値変更手段の後に行う圧縮方式に合わせて、フィルタリング処理後の値が0となるような方向に該第2の画素の値を変更する第1の画素値変更手段と、
前記領域分割手段によって分割した領域内に前記識別手段によって識別した第2の画素が所定数以上連続して含まれている場合は、本第2の画素値変更手段の後に行う圧縮方式に合わせて、フィルタリング処理後の電力値が最小となるような方向に該第2の画素の値を変更する第2の画素値変更手段
を具備することを特徴とする画像処理システム。 - 前記画素値変更手段は逐次的に画素値を変更する
ことを特徴とする請求項2に記載の画像処理システム。 - 前記第1の画素値変更手段は逐次的に画素値を変更する
ことを特徴とする請求項4に記載の画像処理システム。 - 前記画素値変更手段によって画素の値を変更する場合に用いるフィルタ係数に負の値が含まれている場合は、該フィルタ係数を0となるような方向に変更する
ことを特徴とする請求項1、2、3または5に記載の画像処理システム。 - 前記第1の画素値変更手段または前記第2の画素値変更手段によって画素の値を変更する場合に用いるフィルタ係数に負の値が含まれている場合は、該フィルタ係数を0となるような方向に変更する
ことを特徴とする請求項4または6に記載の画像処理システム。 - 前記画素値変更手段によって画素の値を変更する場合に用いるフィルタ係数を0以上の値となるように変更する
ことを特徴とする請求項1、2、3または5に記載の画像処理システム。 - 前記第1の画素値変更手段または前記第2の画素値変更手段によって画素の値を変更する場合に用いるフィルタ係数を0以上の値となるように変更する
ことを特徴とする請求項4または6に記載の画像処理システム。 - 前記画素値変更手段による画素値の変更の順番を、前記画像内において複数の異なる方向から行う
ことを特徴とする請求項1、2、3、5、7または9に記載の画像処理システム。 - 前記第1の画素値変更手段または前記第2の画素値変更手段による画素値の変更の順番を、前記画像内において複数の異なる方向から行う
ことを特徴とする請求項4、6、8または10に記載の画像処理システム。 - 画素値を変更しない第1の画素および画素値を変更する第2の画素を含む画像を入力する画像入力手段と、
前記画像入力手段によって入力した画像から前記第2の画素を識別する識別手段と、
前記画像入力手段によって入力した画像を領域に分割する領域分割手段と、
前記領域分割手段によって分割した領域内に前記識別手段によって識別した第2の画素が含まれている場合は、本画素値変更手段の後に画像圧縮手段が行う圧縮方式に合わせたフィルタリング処理によって所定の値となるように該第2の画素の値を変更する画素値変更手段と、
前記画素値変更手段によって変更した画素を含む画像を圧縮する画像圧縮手段
を具備することを特徴とする画像圧縮システム。 - 前記画素値変更手段は、フィルタリング処理後の値が0となるような方向に前記第2の画素の値を変更する
ことを特徴とする請求項13に記載の画像圧縮システム。 - 前記画素値変更手段は、フィルタリング処理後の電力値が最小となるような方向に前記第2の画素の値を変更する
ことを特徴とする請求項13に記載の画像圧縮システム。 - 画素値を変更しない第1の画素および画素値を変更する第2の画素を含む画像を入力する画像入力手段と、
前記画像入力手段によって入力した画像から前記第2の画素を識別する識別手段と、
前記画像入力手段によって入力した画像を領域に分割する領域分割手段と、
前記領域分割手段によって分割した領域内に前記識別手段によって識別した第2の画素が含まれている場合は、第2の画素値変更手段の後に行う圧縮方式に合わせて、フィルタリング処理後の値が0となるような方向に該第2の画素の値を変更する第1の画素値変更手段と、
前記領域分割手段によって分割した領域内に前記識別手段によって識別した第2の画素が所定数以上連続して含まれている場合は、本第2の画素値変更手段の後に行う圧縮方式に合わせて、フィルタリング処理後の電力値が最小となるような方向に該第2の画素の値を変更する第2の画素値変更手段と、
前記第1の画素値変更手段または前記第2の画素値変更手段によって変更した画素を含む画像を圧縮する画像圧縮手段
を具備することを特徴とする画像圧縮システム。 - 画素値を変更しない第1の画素および画素値を変更する第2の画素を含む画像を入力する画像入力手段と、
前記画像入力手段によって入力した画像から前記第2の画素を識別する識別手段と、
前記画像入力手段によって入力した画像を領域に分割する領域分割手段と、
前記領域分割手段によって分割した領域内に前記識別手段によって識別した第2の画素が含まれている場合は、本画素値変更手段の後に行う圧縮方式に合わせたフィルタリング処理によって所定の値となるように該第2の画素の値を変更する画素値変更手段と、
前記画素値変更手段によって変更した画素を含む画像を出力する出力手段と、
前記画素値変更手段によって変更した画素を含む画像を編集対象とする画像編集手段
を具備することを特徴とする画像編集システム。 - 前記画素値変更手段は、フィルタリング処理後の値が0となるような方向に前記第2の画素の値を変更する
ことを特徴とする請求項17に記載の画像編集システム。 - 前記画素値変更手段は、フィルタリング処理後の電力値が最小となるような方向に前記第2の画素の値を変更する
ことを特徴とする請求項17に記載の画像編集システム。 - 画素値を変更しない第1の画素および画素値を変更する第2の画素を含む画像を入力する画像入力手段と、
前記画像入力手段によって入力した画像から前記第2の画素を識別する識別手段と、
前記画像入力手段によって入力した画像を領域に分割する領域分割手段と、
前記領域分割手段によって分割した領域内に前記識別手段によって識別した第2の画素が含まれている場合は、第2の画素値変更手段の後に行う圧縮方式に合わせて、フィルタリング処理後の値が0となるような方向に該第2の画素の値を変更する第1の画素値変更手段と、
前記領域分割手段によって分割した領域内に前記識別手段によって識別した第2の画素が所定数以上連続して含まれている場合は、本第2の画素値変更手段の後に行う圧縮方式に合わせて、フィルタリング処理後の電力値が最小となるような方向に該第2の画素の値を変更する第2の画素値変更手段と、
前記第1の画素値変更手段または前記第2の画素値変更手段によって変更した画素を含む画像を出力する出力手段と、
前記第1の画素値変更手段または前記第2の画素値変更手段によって変更した画素を含む画像を編集対象とする画像編集手段
を具備することを特徴とする画像編集システム。 - コンピュータに、
画素値を変更しない第1の画素および画素値を変更する第2の画素を含む画像から該第2の画素を識別する識別機能と、
前記画像を領域に分割する領域分割機能と、
前記領域分割機能によって分割した領域内に前記識別機能によって識別した第2の画素が含まれている場合は、本画素値変更機能による処理の後に行う圧縮方式に合わせたフィルタリング処理によって所定の値となるように該第2の画素の値を変更する画素値変更機能
を実現させることを特徴とする画像処理プログラム。 - 前記画素値変更機能は、フィルタリング処理後の値が0となるような方向に前記第2の画素の値を変更する
ことを特徴とする請求項21に記載の画像処理プログラム。 - 前記画素値変更機能は、フィルタリング処理後の電力値が最小となるような方向に前記第2の画素の値を変更する
ことを特徴とする請求項21に記載の画像処理プログラム。 - コンピュータに、
画素値を変更しない第1の画素および画素値を変更する第2の画素を含む画像から該第2の画素を識別する識別機能と、
前記画像を領域に分割する領域分割機能と、
前記領域分割機能によって分割した領域内に前記識別機能によって識別した第2の画素が含まれている場合は、第2の画素値変更機能による処理の後に行う圧縮方式に合わせて、フィルタリング処理後の値が0となるような方向に該第2の画素の値を変更する第1の画素値変更機能と、
前記領域分割機能によって分割した領域内に前記識別機能によって識別した第2の画素が所定数以上連続して含まれている場合は、本第2の画素値変更機能による処理の後に行う圧縮方式に合わせて、フィルタリング処理後の電力値が最小となるような方向に該第2の画素の値を変更する第2の画素値変更機能
を実現させることを特徴とする画像処理プログラム。 - 画素値を変更しない第1の画素および画素値を変更する第2の画素を含み、該第1の画素が2画素連続しており、該第2の画素が5画素連続した縦縞模様の画像を入力し、
前記第2の画素を変更した画像を可逆符号化による圧縮をした場合に、その圧縮方式に合わせたフィルタリング処理を行うことによって、圧縮結果のビットレートが3.2未満となる
ことを特徴とする画像処理システム。 - 画素値を変更しない第1の画素および画素値を変更する第2の画素を含む画像から該第2の画素を識別する識別手段と、
前記画像を領域に分割する領域分割手段と、
前記領域分割手段によって分割した領域内に前記識別手段によって識別した第2の画素が含まれている場合は、本画素値変更手段の後に行う圧縮方式に合わせたフィルタリング処理によって所定の値となるように該第2の画素の値を変更する画素値変更手段
を具備することを特徴とする画像処理装置。 - 前記画素値変更手段は、フィルタリング処理後の値が0となるような方向に前記第2の画素の値を変更する
ことを特徴とする請求項26に記載の画像処理装置。 - 前記画素値変更手段は、フィルタリング処理後の電力値が最小となるような方向に前記第2の画素の値を変更する
ことを特徴とする請求項26に記載の画像処理装置。 - 画素値を変更しない第1の画素および画素値を変更する第2の画素を含む画像から該第2の画素を識別する識別手段と、
前記画像を領域に分割する領域分割手段と、
前記領域分割手段によって分割した領域内に前記識別手段によって識別した第2の画素が含まれている場合は、第2の画素値変更手段の後に行う圧縮方式に合わせて、フィルタリング処理後の値が0となるような方向に該第2の画素の値を変更する第1の画素値変更手段と、
前記領域分割手段によって分割した領域内に前記識別手段によって識別した第2の画素が所定数以上連続して含まれている場合は、本第2の画素値変更手段の後に行う圧縮方式に合わせて、フィルタリング処理後の電力値が最小となるような方向に該第2の画素の値を変更する第2の画素値変更手段
を具備することを特徴とする画像処理装置。
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