JP4816162B2 - オイルシール - Google Patents
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Description
図1は本発明の第1の形態に係るオイルシールが組み付けられた内燃機関の要部を示した斜視図であり、図2はその要部の断面模式図である。なお、図2において、本発明に係るオイルシールは軸線CLに関して軸対称であるので片側の断面のみ図示することとする。また、特に断らない限り他の断面図についても片側の断面のみ図示する。図1及び図2に示すように、クランク軸101は軸線CL回りに回転自在な状態でクランクケース100に取付けられている。オイルシール1Aは、静止体としてのクランクケース100と回転体としてのクランク軸101との間に設けられる。即ちオイルシール1Aはクランクケース100とクランク軸101との間に形成される環状の隙間に装着される。オイルシール1Aはクランクケース100の外側である大気側ASとクランクケース100の内側である密封側OSとを区画することにより、密封側OSから大気側ASへのオイルやブローバイガス等の流体の漏洩を防止するとともに、大気側ASから密封側OSへの埃等の異物の侵入を防止する。図2に示すように、オイルシール1Aはクランク軸101と同軸的に設けられた環状のアウター部材2及び環状のインナー部材3をそれぞれ有している。アウター部材2はオイルシールリテーナ103を介在させてクランクケース100に装着され、インナー部材3はクランク軸101に一体回転可能に装着されている。アウター部材2とインナー部材3とは、両者の間に隙間Gが形成されるように互いに離されて組み合わされている。
次に、本発明の第2の形態を図4を参照して説明する。この形態は閉塞部材としての高熱膨張部材の取付け位置のみが第1の形態と相違するもので、他の構成は第1の形態と同一である。以下の説明では、第1の形態と同一構成には同一の符号を付して説明を省略する。図4に示すように、この形態のオイルシール1Bは、高熱膨張部材207が可動リップ4の先端部4cに設けられている。これにより、高熱膨張部材207は、第1の形態と同様の効果を発揮できる。即ち、クランクケース100内の温度が上昇すると、高熱膨張部材207の体積が増加して図4の破線に示すように高熱膨張部材207の径方向の寸法が増加する。これにより、可動リップ4は径方向外側に押し返される。そのため、クランクケース100内の温度上昇に伴って密着力が徐々に増加するので、クランク軸101の回転速度の上昇に伴う密着力の低下が抑制される。
次に、本発明の第3の形態を図5を参照して説明する。この形態は、閉塞部材としての高熱膨張部材の構成に特徴を有している。上記形態と同一の構成については図5において同一の符号を付して説明を省略する。図5に示したオイルシール1Cは、高熱膨張部材307がアウター部材2とインナー部材3との間に介在するように配置されている。図示の形態では、高熱膨張部材307が、アウター部材2とインナー部材3とで形成される隙間Gのうち、内向きフランジ部22の側壁部22bと内側円筒部31とで形成される隙間G3に配置されるようにしてインナー部材3に設けられている。高熱膨張部材307の構成材料は上記形態と同様でよい。高熱膨張部材307は軸線CL方向に延びており、軸線CL方向の寸法は側壁部22bに相当する長さに設定されている。以上の構成により、クランクケース100内の温度が上昇すると、高熱膨張部材307の体積が増加して図5の破線に示すように高熱膨張部材307の径方向の寸法が増加する。これにより隙間G3が高熱膨張部材307にて塞がれて、可動リップ4の変位に伴う密着力の低下を補うことができる。
次に、本発明の第4の形態を図6を参照して説明する。この形態は閉塞部材としての高熱膨張部材の構成に特徴を有している。上記形態と同一の構成については図6において同一の符号を付して説明を省略する。図6に示したオイルシール1Dは、隙間G3を横切り、かつ径方向に延びるようにしてアウター部材2とインナー部材3との間に配置されるとともに、径方向の一端がアウター部材2に固定され、かつ径方向の他端が開放された高熱膨張部材407を有している。また、オイルシール1Dのインナー部材3には、高熱膨張部材407が熱により伸長した場合に高熱膨張部材407を受入れて高熱膨張部材407を拘束する凹部3aが形成されている。この形態のオイルシール1Dによれば、クランクケース100の内部の温度上昇に伴って高熱膨張部材407の体積が増加して伸長する。その際に高熱膨張部材407が凹部3aに挿入されることで、高熱膨張部材407が拘束される。これによって、例えば、高熱膨張部材407にて隙間G3が塞がれている間にクランクケース100の内圧が変動するような場合であっても、高熱膨張部材407が凹部3aにて拘束されるので、隙間G3を確実に塞ぐことが可能になる。
次に、本発明の第5の形態を図7を参照して説明する。この形態は閉塞部材としての高熱膨張部材の向きが第4の形態と相違している。上記と同一の構成については、図7に同一の符号を付して説明を省略する。この形態のオイルシール1Eは、隙間G3を横切り、かつ軸線CL方向に延びるようにしてアウター部材2とインナー部材3との間に配置されるとともに、大気側ASの一端がアウター部材2に固定され、かつ密封側OSの他端が開放された高熱膨張部材507を有している。なお、この形態のアウター部材2の側壁部22bは、高熱膨張部材507の伸長量や強度等の諸要因を考慮して上記の形態よりもインナー部材3側に延長されている。オイルシール1Eによれば、クランクケース100の内部の温度上昇に伴って高熱膨張部材507の体積が増加して伸長する。それによって、高熱膨張部材507の先端がインナー部材3に接触し隙間G3を塞ぐことができる。
次に、本発明の第6の形態を図8を参照して説明する。この形態は閉塞部材の構成が上記と相違し、オイルシール1Fは閉塞部材としてのバイメタル部材10を有している。上記の形態と共通する構成については、図8に同一の符号を付して説明を省略する。バイメタル部材10は、異種の金属材料が組み合わされてなる環状部材であり、設定温度を超えることにより直線状から湾曲状にその形状を変化させる。設定圧力以下になった場合には、元の形状に復帰する。つまり湾曲状から直線状に形状が変化する。図8に示すように、バイメタル部材10は大気側ASが端部がアウター部材2の側壁部22bに固定され、密封側OSの端部が開放されるようにして隙間G3に配置されている。クランクケース100の内部の温度が上昇して設定温度を超えた場合には、図8の破線で示すようにバイメタル部材10は隙間G3を横切る方向で、かつ径方向内側に変形して、その先端がインナー部材3に接触し、それにより隙間G3が塞がれる。
次に、本発明の第7の形態を図10を参照して説明する。この形態のオイルシール1Gは図8の形態と同様のバイメタル部材210を有している。但し、バイメタル部材210の向きが図8の形態と反対向きで、かつバイメタル部材210がインナー部材3に取付けられている。それ以外は上記の形態と同一であるので、図10に同一の構成に同一の符号を付してその説明を省略する。図10に示したバイメタル部材210は、大気側ASが端部がインナー部材3の内側円筒部31に固定され、密封側OSの端部が開放されるようにして隙間G3に配置されている。クランクケース100の内部の温度が上昇してバイメタル部材210の設定温度を超えた場合には、図10の破線で示すようにバイメタル部材10は隙間G3を横切る方向で、かつ径方向外側に変形して、その先端がアウター部材2に接触し、それにより隙間G3が塞がれる。よって、この形態も第6の形態と同様の効果を奏する。また、バイメタル部材210がアウター部材2に接触した際に、バイメタル部材210の内周面211が密封側OSを向く。このため、第6の形態と同様にバイメタル部材210の内周面211が本発明の受圧部として機能する。
次に、本発明の第1の参考例を図11及び図12を参照して説明する。この参考例と上述した形態との間で共通する構成については、これらの図に同一の符号を付して説明を省略する。これらの図に示すように、オイルシール1Hは、可動リップ4の外周側とインナー部材3との間に配置されて、可動リップ4とインナー部材3とを連結する連結部材12が設けられている。連結部材12はコイルスプリング等の弾性部材として設けられ、しかも形状記憶合金や形状記憶樹脂等の形状記憶材料で構成されている。そのため、クランクケース100の内部の温度が上昇して連結部材12の設定温度に達すると、連結部材12の全長が延びる。これにより、可動リップ4はアウター部材2に押し付けられるように連結部材12にて付勢される。つまり、連結部材12は可動リップ4をアウター部材2に接近する方向へ付勢する付勢手段として機能する。これにより、クランク軸101の回転速度の上昇に伴う可動リップ4の変位が連結部材12にて制限されるので、その変位に伴う密着力の低下を補うことができる。このような連結部材12は、図12に示すように可動リップ4の周方向に沿って複数個設けられている。これらの連結部材12の間隔は等間隔でも不等間隔でも構わない。
次に、本発明の第2の参考例を図14を参照して説明する。この参考例と上述した形態との間で共通する構成については、図14に同一の符号を付して説明を省略する。オイルシール1Iは、インナー部材3に設けられた可動リップ904を有している。可動リップ904は、これをインナー部材3に支持する熱可塑性支持部904aを有している。可動リップ904は、この熱可塑性支持部904aを有することを除き、上述した可動リップ4と同一機能を持っている。熱可塑性支持部904aは、クランクケース100の内部の温度上昇に伴って弾性率が増大するように構成されている。つまり、温度上昇に伴い熱可塑性支持部904aが硬化して弾性変形し難い状態に変化する。これにより、クランク軸101の回転速度の上昇に伴う可動リップ904の変位が熱可塑性支持部904aの弾性率の増大によって制限されることになるので、可動リップ904の変位に伴う密着力の低下を補うことが可能となる。
次に、本発明の第3の参考例を図15を参照して説明する。この参考例と上述した形態との間で共通する構成については、図14に同一の符号を付して説明を省略する。オイルシール1Jは、高熱膨張部103aを有したインナー部材103を備えている。インナー部材103は、可動リップ4が設けれた位置に高熱膨張部103aを有している。高熱膨張部103aは、例えばマンガン等の金属材料や樹脂材料等のインナー部材103の他の部分よりも高い熱膨張率を有した材料で構成されている。クランクケース100の内部の温度が上昇すると、高熱膨張部103aの体積が増加して図15の破線の位置まで変形する。そのため、図15の破線で示すように可動リップ4が図15の上方に変位し、その変位によって可動リップ4がアウター部材2に押し当てられる。可動リップ4がアウター部材2に押し当てられることで、クランク軸101の回転速度の上昇に伴う可動リップ4の変位、即ちアウター部材2から離れる方向への変位が阻止される。これにより、その変位に伴う密着力の低下が補われるようになる。
2 アウター部材
3、103 インナー部材
4、904 可動リップ(可動部材)
7、207、307、407、507 高熱膨張部材(閉塞部材)
10、210 バイメタル部材(閉塞部材)
11 外周面(受圧部)
12 連結部材
103a 高熱膨張部
211 内周面(受圧部)
904a 熱可塑性支持部
Claims (4)
- 回転体と、前記回転体が回転自在に取付けられ、かつ前記回転体の回転速度の上昇に伴って内部の温度が上昇する静止体との間に設けられるオイルシールであって、
前記静止体に装着されるアウター部材と、前記回転体に一体回転可能に装着されるとともに、前記アウター部材との間に所定の隙間が形成されるようにして前記アウター部材と組み合わされるインナー部材と、前記所定の隙間に配置され、かつ前記回転体の回転停止時に前記アウター部材と接触して前記所定の隙間が所定の密着力にて塞がれた状態で前記インナー部材に設けられるとともに、前記回転体の回転速度の上昇に伴って前記アウター部材から離れる方向に変位可能な可動部材と、前記可動部材の変位に伴う前記所定の密着力の低下が補われるように、前記静止体の内部の温度変化に応じて性状を変化させることにより前記所定の隙間を塞ぐことが可能な閉塞部材と、前記静止体の内圧を受けて前記所定の隙間を塞ぐ方向に前記閉塞部材を付勢する受圧部と、を備えることを特徴とするオイルシール。 - 前記閉塞部材として、前記所定の隙間に配置され、かつ前記アウター部材及び前記インナー部材の少なくとも一方の構成材料よりも高い熱膨張率を有した高熱膨張部材が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のオイルシール。
- 前記閉塞部材として、前記可動部材と前記アウター部材との間に介在するように配置され、かつ前記アウター部材及び前記インナー部材の少なくとも一方の構成材料よりも高い熱膨張率を有した高熱膨張部材が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のオイルシール。
- 前記閉塞部材として、前記所定の隙間に配置されるように、前記アウター部材又は前記インナー部材のいずれか一方に設けられ、かつ前記所定の隙間を横切る方向に変形可能なバイメタル部材が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のオイルシール。
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