JP4814017B2 - 変調方式識別装置 - Google Patents

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Description

本発明は、デジタル変調信号の変調方式を識別するための技術に関し、特に、位相変調(PSK)方式について、周波数ずれがある場合や信号のS/Nが低い場合でも、簡易な構成で高精度な識別が行えるようにするための技術に関する。
信号の変調方式のうち近年多く用いられている主なデジタル変調方式として、位相変調方式(PSK)、位相振幅変調方式(QAM)があり、それぞれの変調方式についても多くの方式が存在している。
したがって、このようなデジタル変調方式で変調された信号を扱う受信装置や解析装置等では、複数の変調方式にそれぞれ対応した復調機能を有しているが、予め信号の変調方式が分かっていないとデータを正しく復調することはできない。
特に、電波監視業務等では、監視対象の信号の変調方式が未知であり、その業務の性質上、速やかに変調方式を特定してデータの復調を行う必要があり、そのために、信号の変調方式を自動的に識別する変調方式識別装置が必須となる。
デジタル変調された信号の変調方式を識別する技術として、特許文献1には、解析対象の信号を直交検波してベースバンドの2相の信号I、Qに分け、その信号I、Qで決まるIQ直交座標面上の点(シンボル点という)が集合する領域数を求め、その領域数と各変調方式で決まる領域数とを比較することで、解析対象の信号の変調方式を特定する技術が開示されている。
また、特許文献2には、解析対象の信号の包絡線の分布を求めるとともに、前記したIQ直交座標の原点からシンボル点までの距離(ベクトル半径)についての分布を求め、これらの分布のパターンと各変調方式について予め設定した基準の分布パターンとを比較することで、解析対象の信号の変調方式を特定する技術が開示されている。
特開平05−218914号公報 特開2000−286908号公報
しかしながら、上記の特許文献1のように、シンボル点が集合する領域数に基づいて変調方式を特定する方法は、解析対象の信号と識別装置側の周波数同期が完全にとれていることが前提となり、周波数ずれが僅かでもあると、その周波数ずれに応じた速度でシンボル点の座標が原点を中心にして回転してしまい、領域の特定が困難となる。
一方、特許文献2のように、包絡線の分布を比較することで変調方式を特定する技術は、原理的に周波数ずれによるシンボル点の回転の影響を受けないが、信号自体のS/N等の影響を大きく受けて包絡線分布が変動し、その区別が困難になる場合がある。
本発明は、多少の周波数ずれや低S/Nの状況でも、簡単な構成で変調方式を正確に識別できる変調方式識別装置を提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明の請求項1の変調方式識別装置は、
識別対象信号を直交検波してベースバンド信号を出力する直交検波部(21)と、
前記直交検波部から出力されたベースバンド信号に基づいてIQ直交座標上のシンボル点を検出するシンボル点検出手段(22)と、
前記シンボル点検出手段によって順次検出されたシンボル点の位相を算出するシンボル位相算出手段(23)と、
前記シンボル位相算出手段によって順次算出されるシンボル点間の位相差を算出する位相差算出手段(24)と、
前記位相差算出手段によって算出された位相差についての度数分布を作成する位相差分布作成手段(25)と、
複数の変調方式における理想シンボル点間の位相差の分布の特徴情報を予め記憶している分布特徴情報記憶手段(27)と、
前記位相差分布作成手段によって作成された度数分布と、前記分布特徴情報記憶手段に記憶されている特徴情報とに基づいて、前記識別対象信号の変調方式を特定する判定手段(26)とを有する変調方式識別装置であって、
前記判定手段は、位相差の全角度範囲のうちの特定領域における前記各変調方式の理想シンボル点の位相差の出現確率と、前記識別対象信号について得られた位相差の分布のうち前記特定領域の出現確率とを比較して、前記識別対象信号の変調方式を特定することを特徴としている。
また、本発明の請求項の変調方式識別装置は、
識別対象信号を直交検波してベースバンド信号を出力する直交検波部(21)と、
前記直交検波部から出力されたベースバンド信号に基づいてIQ直交座標上のシンボル点を検出するシンボル点検出手段(22)と、
前記シンボル点検出手段によって順次検出されたシンボル点の位相を算出するシンボル位相算出手段(23)と、
前記シンボル位相算出手段によって順次算出されるシンボル点間の位相差を算出する位相差算出手段(24)と、
前記位相差算出手段によって算出された位相差についての度数分布を作成する位相差分布作成手段(25)と、
複数の変調方式における理想シンボル点間の位相差の分布の特徴情報を予め記憶している分布特徴情報記憶手段(27)と、
前記位相差分布作成手段によって作成された度数分布と、前記分布特徴情報記憶手段に記憶されている特徴情報とに基づいて、前記識別対象信号の変調方式を特定する判定手段(26)とを有する変調方式識別装置であって、
前記判定手段は、位相差の全角度範囲を複数の領域に分け、前記各変調方式の理想シンボル点の位相差が前記複数の領域のいずれに出現するかを表す分布パターンと、前記識別対象信号について得られた位相差の分布が前記複数の領域のいずれに出現するかを表す分布パターンとを比較して、前記識別対象信号の変調方式を特定することを特徴としている。
このように本発明の変調方式識別装置は、識別対象信号について得られたシンボル点間の位相差を求め、その位相差の度数分布と各変調方式における理想シンボル点間の位相差の分布の特徴、即ち、位相差の出現確率あるいは分布パターンを比較することで識別対象信号の変調方式を特定している。
ここで、識別対象信号と直交検波処理との周波数ずれによる位相変動成分が各シンボル点に含まれていても、シンボル点間の位相差にはその位相変動成分が除去されており、位相差の分布が周波数ずれによって移動することはなく、しかも、信号のS/Nが低い場合であっても、位相差の分布の広がりが大きくなるだけで全体的な特徴は維持される。
したがって、シンボル点間の位相差の分布は、識別対象信号の変調方式の特徴を正確に表しており、変調方式毎の理想シンボル点の位相差の分布の特徴と比較することで識別対象信号の変調方式を正確に特定できる。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明を適用した変調方式識別装置20の構成を示している。
図1において、デジタル変調方式のうちの位相変調方式(PSK)で変調されている識別対象信号s(t)は、直交検波部21に入力される。
直交検波部21は、識別対象信号s(t)を2相のベースバンド信号に変換するためのものであり、図2に示すように、識別対象信号s(t)を2つのミキサ21a、21bに入力し、ローカル信号発生器21cから出力される周波数fcのローカル信号Lを移相器21dに入力して、互いに位相が90°異なるローカル信号La、Lbを生成し、それぞれミキサ21a、21bに入力し、識別対象信号s(t)と各ローカル信号La、Lbの差の周波数成分をLPF21e、21fで抽出する。
ここで、ローカル信号L、La、Lbの周波数fcは、信号s(t)のキャリア周波数にほぼ一致しているため、LPF21e、21fからは、識別対象信号s(t)の2相のベースバンド信号i(t)、q(t)が出力されることになる。
なお、ここでは、識別対象信号s(t)を直交検波部21でベースバンド信号に直接変換するダイレクトコンバージョン方式の例を示しているが、識別対象信号s(t)を周波数変換部で中間周波数帯に一旦変換してから、直交検波部21に入力する方式であってもよい。
このようにして得られたベースバンド信号i(t)、q(t)は、シンボル点検出手段22に入力される。シンボル点検出手段22は、入力されるベースバンド信号i(t)、q(t)に基づいてIQ直交座標平面上のシンボル点X(k)の座標[I(k)、Q(k)]を検出する。
このシンボル点X(k)の検出は、ベースバンド信号i、qから識別対象信号s(t)の位相変化周期Ts(シンボルタイミング)を求め、その周期Tsでベースバンド信号i(t)、q(t)に対するサンプリングを行うことで得られる。
このシンボル点検出手段22により周期Tsで順次得られるシンボル点X(k)の座標情報は、シンボル点位相算出手段23に入力される。
シンボル点位相算出手段23は、シンボル点X(k)の位相を次の演算で求めて、位相差算出手段24に順次出力する。
θ(k)=tan−1[Q(k)/I(k)]
位相差算出手段24は、シンボル点の間の差Δθ(k)を次の演算によって順次算出し、位相差分布作成手段25に出力する。
Δθ(k)=θ(k)−θ(k−1)
ここで、前記したように、直交検波部21のローカル信号周波数fcと識別対象信号s(t)のキャリア周波数との間に僅かでも差があると、検出されるシンボル点の位相は、その周波数差に相当する位相Δφ分だけ変化することになる。
つまり、θ(k)を理想状態における位相とすれば、実際に検出されるシンボル点の位相はθ(k)+Δφとなり、次のタイミングで検出される位相は、θ(k+1)+2Δφとなって、IQ平面上で定義されるシンボル点がサンプリング時間毎に真の位置からΔφずつ変化してしまい、シンボル点の集合する角度領域は決まらない。換言すれば、IQ直交軸が一定時間毎にΔφずつ回転してしまうことになる。
しかし、上記したように、位相差算出手段24により、シンボル点の間の差Δθ(k)を求めているので、たとえ周波数差による位相差Δφがあっても、
Δθ(k)=[θ(k)+Δφ]−[θ(k−1)+Δφ]
=θ(k)−θ(k−1)
となり、シンボル点の位相差Δθは周波数差によって生じる位相差Δφの影響を受けない。
位相差分布作成手段25は、上記のように周波数誤差の影響が除去されたシンボル点の位相差Δθ(k)についての度数分布を作成する。
判定手段26は、位相差分布作成手段25によって作成された度数分布と、分布特徴情報記憶手段27に予め記憶されている各変調方式毎の位相差の分布特徴情報とを比較して、識別対象信号s(t)の変調方式を特定する。
例えば、識別可能な変調方式を、BPSK、QPSK、π/4シフトQPSK、8PSKの位相変調(PSK)方式に限定した場合、各変調方式における理想のシンボル点は、それぞれ図3の(a)〜(d)に示す位置に存在する。
即ち、BPSK方式の場合、図3の(a)のようにIQ直交座標面の半径rの円とI軸との交点S0、S1が理想のシンボル点となり、これを原点からの距離rと位相角度を用いて極座標表示すれば、
S0=(r,0°)
S1=(r,180°)または(r,−180°)
と表すことができる。
このBPSK方式の場合、2つの理想シンボル点S0、S1が、伝達しようとする1ビットデータ[0]、[1]にそれぞれ対応しており、例えばデータが[0]から[1]に変化する場合には、シンボル点の位置がS0からS1の位置に移動し、逆にデータが[1]から[0]に変化する場合には、シンボル点の位置がS1からS0の位置に移動し、同一データが続く場合には、シンボル点の位置は変化しない。
つまり、理想状態におけるシンボル点の位相変化量は、0°か180°(または−180°)となるが、識別対象信号s(t)には必ず雑音成分があり、その影響で実際のシンボル点の位置は理想位置に対してばらつく。
このため、BPSK方式のシンボル点の位相変化は、図4の(a)のように、位相角0°および180°を中心とする領域に分布する。
また、QPSK方式の場合、図3の(b)に示しているように、半径rの円とI軸、Q軸との交点S0〜S3が理想のシンボル点となり、その4つの理想シンボル点S0〜S3の極座標は、以下のように表される。
S0=(r,0°)
S1=(r,90°)
S2=(r,180°)
S3=(r,−90°)
QPSKの場合、4つのシンボル点S0〜S3が、2ビットデータ[00]、[01]、[10]、[11]にそれぞれ対応しており、理想状態におけるシンボル点の位相変化量は、0°、±90°、180°(または−180°)のいずれかとなるが、前記同様に、雑音の影響により、実際のQPSK方式のシンボル点の位相変化は、図4の(b)のように、位相角0°、±90°、180°を中心とする領域に分布する。
また、π/4シフトQPSK方式の場合、図3の(c)に示しているように、QPSKの場合と同様に半径rの円とI軸、Q軸の交点S0〜S3と、それらをπ/4回転移動した位置の点S4〜S7が理想のシンボル点となり、その理想シンボル点S4〜S7の極座標は、以下のように表される。
S4=(r,45°)
S5=(r,135°)
S6=(r,225°)
S7=(r,−45°)
これらの8つのシンボル点S0〜S7は、シンボル点S0〜S3の第1グループと、シンボル点S4〜S7の第2グループに分けられており、1サンプル毎にグループが必ず切り替わるように変調されている。
例えば、各シンボル点と2ビットデータとの関係が次のように設定されているとする。
S0=S4=[00]
S1=S5=[01]
S2=S6=[01]
S3=S7=[11]
そして、例えば、現在のシンボル点がS0のとき、次のデータが[00]であれば、シンボル点はS4に移動し、現在のシンボル点がS0のとき、次のデータが[01]であれば、シンボル点はS5に移動し、現在のシンボル点がS0のとき、次のデータが[10]であれば、シンボル点はS6に移動し、現在のシンボル点がS0のとき、次のデータが[11]であれば、シンボル点はS7に移動する。
現在のシンボル点が第1グループでS0以外の場合も同様に次のデータに対するシンボル点は第2グループの位置に移動し、逆に、現在のシンボル点が第2グループのいずれかにある場合、次のシンボル点は第1グループのシンボル点に移動する。
つまり、π/4シフトQPSK方式の場合の理想状態におけるシンボル点の位相変化量は、±45°、±135°のいずれかとなるが、前記同様に、雑音の影響により、実際のπ/4シフトQPSK方式のシンボル点の位相変化は、図4の(c)のように、位相角±45°、±135°を中心とする領域に分布する。
また、8PSK方式の場合、図3の(d)に示しているように、前記したπ/4シフトQPSKの場合と同様に8つのシンボル点S0〜S7が存在し、各シンボル点は3ビットデータ[000]〜[111]にそれぞれ対応しており、理想状態におけるシンボル点の位相変化量は、0°、±45°、±90°、±135°、180(または−180°)のいずれかとなるが、前記同様に、雑音の影響により、実際の8PSK方式のシンボル点の位相変化は、図4の(d)のように、位相角0°、±45°、±90°、±135°、180°を中心とする領域に分布する。
そこで、例えば分布特徴情報記憶手段27には、図5に示しているように、識別可能な変調方式のうち理想シンボル点の数が最大の変調方式(この場合8PSK)のシンボル数8で位相差の全角度範囲0°±180°の範囲を等分して得られる各領域A〜Hの理論上の出現確率(またはその一部の特定領域の出現確率でもよい)を分布特徴情報として記憶しておく。
そして、この分布特徴情報と、識別対象信号s(t)について算出された位相差の分布とを比較することで、識別対象信号s(t)の変調方式を特定する。
この位相差の分布から変調方式を特定する方法としては種々考えられる。
例えば、上記した4つのPSK変調方式のみを識別対象とする場合で、最も単純な識別の方法は、4つの変調方式で出現確率が全て異なる特定の領域(AまたはE)を用いる方法である。
この場合、識別対象信号s(t)の位相差分布の領域Aにおける出現確率Paを求め、この確率Paと、例えば次のように領域Aにおける理論上の出現確率の中間値を用いて設定した3つのしきい値p1〜p3と比較する。
p1=(0+0.125)/2=0.0625
p2=(0.125+0.25)/2=0.1875
p3=(0.25+0.5)/2=0.375
そして、確率Paがしきい値p3以上であれば、信号s(t)の変調方式はBPSKと判定し、確率Paがしきい値p2以上p3未満の場合、信号s(t)の変調方式はQPSKと判定することができる。
また、確率Paがしきい値p1未満の場合、信号s(t)の変調方式はπ/4シフトQPSKと判定することができ、さらに、確率Paが、しきい値p1以上p2未満の場合、信号s(t)の変調方式は8PSKと判定することができる。
また、2つ以上の複数の領域を用いてより確実に変調方式を特定することもできる。例えば、信号s(t)の位相分布の2つの領域A、Bにおける出現確率Pa、Pbを求め、3つのしきい値p1〜p3と比較する。
そして、確率Paがしきい値p3以上で、且つ確率Pbがしきい値p1未満の場合、信号s(t)の変調方式はBPSKと判定することができる。
また、確率Paがしきい値p2以上p3未満で、且つ確率Pbがしきい値p1未満の場合、信号s(t)の変調方式はQPSKと判定することができる。
また、確率Paがしきい値p1未満で、且つ確率Pbがしきい値p1以上p2未満の場合、信号s(t)の変調方式はπ/4シフトQPSKと判定することができる。
さらに、確率Pa、Pbがともに、しきい値p1以上p2未満の場合、信号s(t)の変調方式は8PSKと判定することができる。
なお、上記した出現確率についてのしきい値p1〜p3の値は、理論上の出現確率の中間値としていたが、これは本発明を限定するものではなく、任意に設定することができる。
上記判定方法は、各領域の理論上の出現確率に基づいて設定したしきい値と信号s(t)ついて得られた出現確率とを比較して変調方式を特定していたが、どの領域に分布があるかを示す分布パターンを比較して変調方式を特定することもできる。
例えば、識別対象信号s(t)について得られた位相差の分布に対して、各領域A〜Hの出現確率Pa〜Phを求め、各出現確率Pa〜Phを例えばしきい値p0=0.125/2と比較し、しきい値p0以下の出現確率には0を割り当て、しきい値p0より大きい出現確率には1を割り当てて、8ビットの分布パターンDxを求める。
また、各変調方式における領域毎の出現確率についても同様にしきい値p0との比較で0または1を割り当てる。この割り当てによって得られる8ビットの分布パターンは、次のようになる。
Da=[10001000] (BPSK)
Db=[10101010] (QPSK)
Dc=[01010101] (π/4シフトQPSK)
Dd=[11111111] (8PSK)
そして、識別対象信号s(t)について得られた分布パターンDxが4つの分布パターンDa〜Ddのいずれに一致するかを調べて、Dxに一致した分布パターンに対応する変調方式を信号s(t)の変調方式と判定する。
この分布パターンの比較処理については、8ビット全体の一致不一致を調べる方法の他に、上位(または下位)の4ビットについての一致不一致を調べる方法、あるいは、最下位側(領域H側)2ビットの一致不一致を調べる方法であってもよい。
また、ここでは、識別可能な変調方式を、相変調方式(PSK)で且つBPSK、QSPK、π/4シフトQPSK、8PSKの4方式に限定していたが、1シンボル当たりのデータ量(情報量)がより多い16PSK等の変調方式を加えて識別することも可能であり、M−PSK方式までの識別を行う場合には、幅が360°/MのM個の領域について上記同様の処理を行えばよい。
このように実施形態の変調方式識別装置20は、識別対象信号s(t)について得られたシンボル点間の位相差を求め、その位相差の度数分布と各変調方式における理想シンボル点間の位相差の分布の特徴とを比較することで識別対象信号の変調方式を特定しているので、識別対象信号s(t)と直交検波処理との周波数ずれによる位相変動成分の影響を受けずに、識別対象信号s(t)の変調方式を正確に特定することができる。
なお、識別対象信号s(t)のS/Nが低い場合、各シンボル点の位置がばらつくため、位相差の分布が図6に示すように広がるが、各変調方式についての位相差の分布全体の特徴は維持されている。したがって、このような場合でも、前記同様の方法あるいはしきい値p0〜p3の微調整等で、識別対象信号s(t)の変調方式を正確に特定することができる。
本発明の実施形態の構成を示す図 実施形態の要部の構成図 各変調方式についての理想シンボル点の位置を示す図 各変調方式についての位相差分布を示す図 各変調方式についての位相差分布の領域毎の出現確率を示す図 低S/N時の信号の各変調方式についての位相差分布を示す図
符号の説明
20……変調方式識別装置、21……直交検波部、22……シンボル点検出手段、23……シンボル位相算出手段、24……位相差算出手段、25……位相差分布作成手段、26……判定手段、27……分布特徴情報記憶手段

Claims (2)

  1. 識別対象信号を直交検波してベースバンド信号を出力する直交検波部(21)と、
    前記直交検波部から出力されたベースバンド信号に基づいてIQ直交座標上のシンボル点を検出するシンボル点検出手段(22)と、
    前記シンボル点検出手段によって順次検出されたシンボル点の位相を算出するシンボル位相算出手段(23)と、
    前記シンボル位相算出手段によって順次算出されるシンボル点間の位相差を算出する位相差算出手段(24)と、
    前記位相差算出手段によって算出された位相差についての度数分布を作成する位相差分布作成手段(25)と、
    複数の変調方式における理想シンボル点間の位相差の分布の特徴情報を予め記憶している分布特徴情報記憶手段(27)と、
    前記位相差分布作成手段によって作成された度数分布と、前記分布特徴情報記憶手段に記憶されている特徴情報とに基づいて、前記識別対象信号の変調方式を特定する判定手段(26)とを有する変調方式識別装置であって、
    前記判定手段は、位相差の全角度範囲のうちの特定領域における前記各変調方式の理想シンボル点の位相差の出現確率と、前記識別対象信号について得られた位相差の分布のうち前記特定領域の出現確率とを比較して、前記識別対象信号の変調方式を特定することを特徴とする変調方式識別装置。
  2. 識別対象信号を直交検波してベースバンド信号を出力する直交検波部(21)と、
    前記直交検波部から出力されたベースバンド信号に基づいてIQ直交座標上のシンボル点を検出するシンボル点検出手段(22)と、
    前記シンボル点検出手段によって順次検出されたシンボル点の位相を算出するシンボル位相算出手段(23)と、
    前記シンボル位相算出手段によって順次算出されるシンボル点間の位相差を算出する位相差算出手段(24)と、
    前記位相差算出手段によって算出された位相差についての度数分布を作成する位相差分布作成手段(25)と、
    複数の変調方式における理想シンボル点間の位相差の分布の特徴情報を予め記憶している分布特徴情報記憶手段(27)と、
    前記位相差分布作成手段によって作成された度数分布と、前記分布特徴情報記憶手段に記憶されている特徴情報とに基づいて、前記識別対象信号の変調方式を特定する判定手段(26)とを有する変調方式識別装置であって、
    前記判定手段は、位相差の全角度範囲を複数の領域に分け、前記各変調方式の理想シンボル点の位相差が前記複数の領域のいずれに出現するかを表す分布パターンと、前記識別対象信号について得られた位相差の分布が前記複数の領域のいずれに出現するかを表す分布パターンとを比較して、前記識別対象信号の変調方式を特定することを特徴とする変調方式識別装置。
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