JP4813118B2 - 駆動系のマウント装置 - Google Patents

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Description

本発明は、パワーユニットの出力軸にプロペラシャフトを介して入力軸が連結する終減速装置を備えた駆動系を車体に支持するマウント装置に関する。
一般に、フロントエンジンリヤ駆動(FR)方式や4輪駆動(4WD)方式の車両の駆動系等において、パワーユニットとリヤディファレンシャル装置(終減速装置)との間に介装されるプロペラシャフトの連結には、カルダンジョイント(フックジョイント)が広く用いられている。このカルダンジョイントは、安価且つ大きなトルク容量で駆動軸間を連結できる反面、駆動軸間の折れ角によって2次偶力が発生するという問題がある。
ここで、カルダンジョイントで発生する2次偶力の振幅は、駆動軸間に伝達されるトルク(プロペラトルク)Tとジョイント角度θの正弦の積1/2×T×sinθに比例する。また、駆動系において、各駆動軸間のジョイント角度が大きく変化する要因として、駆動輪のタイヤトルクに起因するリヤディファレンシャル装置のワインドアップ等がある。従って、2次偶力は特にタイヤトルクとプロペラトルクが最大となる車両のアクセル全開による発進時に大きくなり、2次偶力の脈動によって、車体に振動や騒音等が発生する要因となる。この場合、発進時の振動や騒音には、プロペラシャフトとリヤディファレンシャル装置とのジョイントで発生する2次偶力が最も大きく影響することが知られている。
そこで、プロペラシャフトとリヤディファレンシャル装置との間の初期取付角(無負荷時のジョイント角)は、タイヤトルクによるリヤディファレンシャル装置のワインドアップ角度を見込んで設定されることが一般的である。しかしながら、このように初期取付角を設定すると、逆に、軽負荷走行時や定常負荷走行時の駆動軸等速性が最善ではなくなり、このような走行時に駆動系捩り振動が発生し易くなる虞がある。
これに対処し、例えば、特許文献1には、プロペラシャフト支持用のセンタベアリングと車体との間に油圧シリンダを設け、この油圧シリンダに対する油圧制御を行うことで、センタベアリングによるプロペラシャフトの支持位置を走行状態に応じて可変制御する技術が開示されている。
特開平1−297324号公報
しかしながら、上述の特許文献1に開示された技術のように、油圧制御によって2次偶力の発生を抑制する場合、ジョイント角の状態を検出するためのセンサを必要とし、さらに、油圧制御用のアクチュエータやコントローラ等を必要とするため、構造が複雑化する虞がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、簡単な構成により、全ての走行領域での不等速ねじり振動と、全開発進領域での2次偶力の発生を的確に抑制することのできる駆動系のマウント装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様による駆動系のマウント装置は、駆動輪に駆動力を伝達する終減速装置としてパワーユニットの出力軸にプロペラシャフトを介して入力軸が連結する終減速装置を備えた駆動系を車体に支持するマウント装置であって、第1の液室を内蔵した部材で構成され、上記パワーユニットの出力トルクに応じて上記駆動系に作用するロールトルクを入力可能な位置で上記駆動系を上記車体に支持し、上記ロールトルクに応じた液圧を上記第1の液室で発生させる第1の支持部材と、第2の液室を内蔵した部材で構成され、上記駆動輪のタイヤトルクに応じて上記駆動系に作用するワインドアップトルクを入力可能な位置で上記駆動系を上記車体に支持し、上記ワインドアップトルクに応じた液圧を上記第2の液室で発生させる第2の支持部材と、上記第1の液室で発生した液圧を上記第2の液室に伝達する液圧伝達手段とを備え、上記第1の液室は、車幅方向に対をなして設けられ、上記液圧伝達手段は、車幅方向に対をなして設けられた上記第1の液室間をオリフィスを介して並列に接続する
本発明の駆動系のマウント装置によれば、簡単な構成により、全ての走行領域での不等速ねじり振動と、全開発進領域での2次偶力の発生を的確に抑制することができる。
以下、図面を参照して本発明の形態を説明する。図面は本発明の一形態に係わり、図1は車両の駆動系の概略構成図、図2は第1,第2の液室間の液圧回路図、図3は第1のクッションラバーによるエンジンの支持構造を示す概略構成図、図4は第1のクッションラバーによるリヤディファレンシャル装置の支持構造を示す概略構成図、図5(a)はクッションラバーの要部断面図であり(b)は(a)のA−O−B断面図、図6は液圧シリンダの要部断面図、図7はプロペラトルクと液圧との関係を示す図表、図8(a)はクッションラバーの変形例を示す要部断面図であり(b)は(a)のA−O−B断面図、図9はクッションラバーの変形例を示す要部断面図、図10は第1のクッションラバーによるリヤディファレンシャル装置の支持構造を示す概略構成図、図11はクッションラバーの変形例を示す要部断面図、図12はリヤディファレンシャル装置の後部支持構造を示す概略構成図である。
図1において符号1は、車両の駆動系を示す。本実施形態において、この駆動系1は、4輪駆動(4WD)方式の駆動系であり、例えば、水平対向型のエンジン10とトランスミッション11とセンタディファレンシャル装置12とが車体の前後方向に沿って同軸上に配置された所謂縦置き式のパワーユニット2を有する。
このパワーユニット2において、トランスミッション11を経てセンタディファレンシャル装置12に伝達されたエンジン10の駆動力は、出力軸としてのフロントドライブ軸20及びリヤドライブ軸25を介して、終減速装置としてのフロントディファレンシャル装置15及びリヤディファレンシャル装置16にそれぞれ伝達される。
具体的に説明すると、フロントドライブ軸20には、フロントディファレンシャル装置15の入力軸であるフロントドライブピニオン軸21が、トランスファギヤ列(図示せず)を介して連結されている。そして、フロントディファレンシャル装置15に伝達された駆動力は、左右の前輪ドライブ軸22fl,22frを経て駆動輪としての前輪23fl,23frにそれぞれ伝達される。ここで、本実施形態において、トランスミッション11、センタディファレンシャル装置12、及びフロントディファレンシャル装置15は、ケース内に一体に収容されて所謂トランスアクスルを構成する。
一方、リヤドライブ軸25には、リヤディファレンシャル装置16の入力軸であるリヤドライブピニオン軸27が、プロペラシャフト26を介して連結されている。そして、リヤディファレンシャル装置16に伝達された駆動力は、左右の後輪ドライブ軸22rl,22rrを経て駆動輪としての後輪23rl,23rrにそれぞれ伝達される。ここで、リヤドライブ軸25とプロペラシャフト26との連結、及び、プロペラシャフト26とリヤドライブピニオン軸27との連結は、それぞれ、周知のカルダンジョイント(以下、第1,第2のジョイントと称す)30,31を用いて行われている。
このような構成の駆動系1において、パワーユニット2(フロントディファレンシャル装置15を含む)は、例えば、エンジン10の左右バンクを車体のサスペンションクロスメンバ45にそれぞれ支持する一対のクッションラバー35ffl,35ffrと、トランスミッション11の後部を車体のトランスミッションリヤクロスメンバ46に支持するクッションラバー35frとを介して、車体にマウントされている。また、リヤディファレンシャル装置16は、例えば、前部をリヤサスペンションサブフレーム47に支持する一対のクッションラバー35rfl,35rfrと、後部をリヤサスペンションサブフレーム47に支持するクッションラバー35rrとを介して、車体にマウントされている。なお、以下の説明において、各クッションラバー35ffl〜35rrを総称する場合には、符号の添字を省略する。
図5に示すように、各クッションラバー35は、互いに同軸上に配設された外筒36及び内筒37と、これらの間に介設したラバー38とを備えたゴム軸継手で構成されている。さらに、各クッションラバー35は、ラバー38内に液室39を有し、この液室39には、配管継手40が連通されている。
図3に示すように、エンジン10の左右バンクには、車体外方に指向するボルト50l,50rがそれぞれ突設されており、これら各ボルト50l,50rには、各クッションラバー35ffl,35ffrの内筒37ffl,37ffrが貫通支持されている。一方、各クッションラバー35ffl,35ffrの外筒36ffl,36ffrは、それぞれブラケット51l,51rを介してサスペンションクロスメンバ45に固設されている。ここで、エンジンで発生する前進駆動トルクは、車両前方より見てプロペラ軸を時計回りに回転させるようになっている。これにより、各クッションラバー35ffl,35ffrには、主として、パワーユニット2の出力トルク(プロペラトルク)に応じてエンジン10(駆動系1)に作用するロールトルク(ロール反力)Tr1が入力される。その際、図2,3に示すように、左側のクッションラバー35fflは、液室39fflが内筒37fflよりも上方に位置するようサスペンションクロスメンバ45に固設されることにより、ロールトルクTr1に応じた液圧を液室39fflで発生する。逆に、右側のクッションラバー35ffrは、液室39ffrが内筒37ffrよりも下方に位置するようサスペンションクロスメンバ45に固設されることにより、ロールトルクTr1に応じた液圧を液室39ffrで発生する。すなわち、本実施形態において、クッションラバー35ffl,35ffrは第1の支持部材として機能し、液室39ffl,39ffrは第1の液室として機能する。
また、図1に示すように、トランスミッション11の後部には、下方に指向するブラケット52が突設されており、このブラケット51には、クッションラバー35frの内筒37frが軸支されている。一方、クッションラバー35frの外筒36frは、ブラケット53を介してトランスミッションリヤクロスメンバ46に固設されている。これにより、クッションラバー35frには、主として、前輪23fl,23frのタイヤトルクに応じてトランスミッション11(駆動系1)に作用するワインドアップトルク(前輪のタイヤトルク反力)Tw1が入力される。その際、図2に示すように、クッションラバー35frは、液室39frが内筒37frよりも下方に位置するようトランスミッションリヤクロスメンバ46に固設されることにより、ワインドアップトルクTw1に応じた液圧を液室39frで発生する。すなわち、本実施形態において、クッションラバー35frは第2の支持部材として機能し、液室39frは第2の液室として機能する。
また、図4に示すように、リヤディファレンシャル装置16の前部には車幅方向に延びるブラケット55が固設されており、このブラケット55の左右両端には車体外方に指向するボルト55l,55rがそれぞれ突設されている。これら各ボルト55l,55rには、各クッションラバー35rfl,35rfrの内筒37rfl,37rfrが貫通支持されている。一方、各クッションラバー35rfl,35rfrの外筒36rfl,36rfrは、それぞれブラケット56l,56rを介してリヤサスペンションサブフレーム47に固設されている。これにより、各クッションラバー35rfl,35rfrには、主として、パワーユニット2の出力トルク(プロペラトルク)に応じてリヤディファレンシャル装置16(駆動系1)に作用するロールトルク(ロール反力)Tr2が入力される。その際、図2,4に示すように、左側のクッションラバー35rflは、液室39rflが内筒37rflよりも上方に位置するようリヤサスペンションサブフレーム47に固設されることにより、ロールトルクTr2に応じた液圧を液室39rflで発生する。逆に、右側のクッションラバー35rfrは、液室39rfrが内筒37rfrよりも下方に位置するようリヤサスペンションサブフレーム47に固設されることにより、ロールトルクTr2に応じた液圧を液室39rfrで発生する。すなわち、本実施形態において、クッションラバー35rfl,35rfrは第1の支持部材として機能し、液室39rfl,39rfrは第1の液室として機能する。
また、図1に示すように、リヤディファレンシャル装置16の後端には、後方に指向するボルト57が突設されており、このボルト57にはクッションラバー35rrの内筒37rrが軸支されている。一方、クッションラバー35rrの外筒36rrは、ブラケット58を介してリヤサスペンションサブフレーム47に固設されている。これにより、クッションラバー35rrには、主として、後輪23rl,23rrのタイヤトルクに応じてリヤディファレンシャル装置16(駆動系1)に作用するワイドアップトルク(後輪のタイヤトルク反力)Tw2が入力される。その際、図1,2に示すように、クッションラバー35rrは、液室39rrが内筒37rrよりも下方に位置するようリヤサスペンションサブフレーム47に固設されることにより、ワインドアップトルクTw2に応じた液圧を液室39rrで発生する。すなわち、本実施形態において、クッションラバー35rrは第2の支持部材として機能し、液室39rrで発生は第2の液室として機能する。
図2に示すように、液室39ffl,39ffr,39rfl,39rfrで発生する液圧は、液圧シリンダ60を介して液室39fr,39rrに伝達可能となっている。
すなわち、本実施形態において、液圧シリンダ60は、内部を摺動するピストン61によって第1のシリンダ室62と第2のシリンダ室63とに画成されており、第1のシリンダ室62には第1の液室として機能する各液室39ffl,39ffr,39rfl,39rfrが管路70を介して接続され、第2のシリンダ室63には第2の液室として機能する各液室39fr,39rrが管路71を介して接続されている。
ここで、図6に示すように、ピストン61には、第2のシリンダ室63側で液圧シリンダ60を貫通するピストン軸部61aが突設されており、これにより、第2のシリンダ室63側での液圧に対するピストン61の有効面積が、第1のシリンダ室62側での液圧に対するピストン61の有効面積よりも相対的に小さく設定されている。また、第2のシリンダ室63内にはピストン61を第1のシリンダ室62側に付勢するスプリング64が配設されている。
そして、第1のシリンダ室62側と第2のシリンダ室63でのピストン61の液圧に対する有効面積比が適値にチューニングされることにより、図7に示すように、駆動系1のプロペラトルクに応じて第1のシリンダ室62側でピストン61に作用する液圧P1が第2のシリンダ室63側でピストン61に作用する液圧P2よりも相対的に高くなるよう設定され、これら液圧P1と液圧P2との差圧ΔPもプロペラトルクの増加に伴って増加するよう設定されている。さらに、スプリング64の付勢力が適値にチューニングされることにより、駆動系1のプロペラトルクが設定トルクTc以上となったとき、該プロペラトルクの増加量に応じた液圧Pが、第1のシリンダ室62側(すなわち、液室39ffl,39ffr,39rfl,39rfr側)から第2のシリンダ室63側(39fr,39rr側)へと伝達されるよう設定されている。なお、設定トルクTcは、定常走行トルク範囲(定常負荷走行時のトルク範囲)よりも十分に大きな値に設定されている。このように、本実施形態において、液圧シリンダ60及び管路70,71は、液圧伝達手段として機能する。
ここで、図2に示すように、エンジン10の左右に配設されるクッションラバー35ffl,35ffrの液室39ffl,39ffrは管路70によって並列に接続されており、これら液室39ffl,39ffr間の管路70にはオリフィス72が介装されている。そして、液室39ffl,39ffrがオリフィス72を介して並列接続されることにより、定常時の上下振動荷重による液の往復流動等が抑制され、振動が減衰される。これにより、通常の液入りブッシュを同様の減衰効果を発揮する。同様に、リヤディファレンシャル装置16の左右に配設されるクッションラバー35rfl,35rfrの液室39rfl,39rfrは、管路70によって並列に接続されており、これら液室39rfl,39rfr間の管路70にはオリフィス73が介装されている。そして、液室39rfl,39rfrがオリフィス73を介して並列接続されることにより、定常時の上下振動荷重による液の往復流動等が抑制され、振動が低減される。
また、図6に示すように、第1のシリンダ室62には、ダイヤフラム65によって空気室66が画成されている。そして、第1のシリンダ室62内に空気室66を画成することにより、エンジンシェイクなど、定常時の上下振動荷重による液の流動が許容され、振動が低減される。なお、図中符号67は、ダイヤフラム65を第2のシリンダ室63側に付勢する皿バネである。
このような構成において、車両の発進時等のようにプロペラトルクがTc以上の高トルク負荷走行時には、駆動系1のロールトルクによって各クッションラバー35ffl,35ffr,35rfl,35rfrの液室39ffl,39ffr,39rfl,39rfrで発生した液圧が各クッションラバー35fr,35rrの液室39fr,39rrに伝達される。これにより、液室39fr,39rr内の液圧が増加し、パワーユニット2及びリヤディファレンシャル装置16のワインドアップが抑制される。
このような実施形態によれば、駆動系1のロールトルクに応じた液圧を液室39ffl,39ffr,39rfl,39rfrで発生させ、この液圧を液室39fr,39rrに伝達することで駆動系1の各部のワインドアップを抑制する構成であるため、簡単な構成で、高トルク負荷走行時のジョイント角度の変化を抑制することができる。従って、駆動系1のワインドアップを見込んで無負荷時のプロペラシャフト26のジョイント角度を設定する必要がなく、全ての走行領域での不等速ねじり振動と、全開発進領域での、第1,第2のジョイント30,31による2次偶力の発生を的確に抑制することができる。
また、第1の液室として機能する各クッションラバー35の液室39は、液室39fflと液室39ffr、及び、液室39rflと液室39rfrとでそれぞれ車幅方向(左右)に対をなして設けられているので、駆動系1の上下同位相の振動に対して各液室で発生する液圧は左右で相殺することができ、駆動系1の出力トルクに基づくワインドアップのみを的確に抑制することができる。
ここで、上述の実施形態において、例えば、図8に示すように、定常負荷(例えば、1速全開負荷の約1/10程度)による撓みに十分に追従可能な初期撓み用のスグリ80を設けて各クッションラバー35を構成してもよい。
また、各クッションラバー35で車幅方向或いは前後方向の振動を的確に抑制した駆動系1のマウントを実現するため、液室39とは別に、内筒37を中心とする水平方向に左右一対の液室81l,81rを設けこれらをオリフィス通路82を介して連通させることも可能である。
また、外筒36と内筒37とによって駆動系1を車体に同軸的に支持するクッションラバー35に代えて、例えば、図9に示すように、互いに対向する一対のプレート84,85の間に液室87を備えたラバー86が介設するクッションラバー83を用いてもよい。この場合、例えば、図10に示すように、左右異なる各ブラケット91l,91rを用い、上下互いに逆方向からエンジン10(駆動系1)とサスペンションクロスメンバ45(車体)に各クッションラバー83ffl,83ffrを連結することにより、上述の実施形態と同様の効果を奏することが可能である。
さらに、例えば、図11に示すように、液室87内に、ダイヤフラム88によって空気室89を画成し、エンジンシェイクなど、定常時の上下振動荷重による液の流動を許容し、振動を低減することも可能である。
さらに、例えば、図12に示すように、液室を持たない中実なクッションラバー95と液室97を備えたシリンダ96との組み合わせによって第2の支持部材(或いは、第1の支持部材)を構成することも可能である。
なお、上述の実施形態においては、パワーユニット2及びリヤディファレンシャル装置16のワインドアップを共に抑制する構成の一例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、振動や騒音に特に影響のあるリヤディファレンシャル装置16のワインドアップを限定的に抑制する構成でもよいことは勿論である。
また、上述の実施形態では、クッションラバー35ffl,35ffr及びクッションラバー35rfl,35rfrで駆動系1のロールトルクに応じた液圧を発生させる構成の一例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、クッションラバー35ffl,35ffr或いはクッションラバー35rfl,35rfrの何れかで駆動系1のロールトルクに応じた液圧を発生させる構成としてもよいことは勿論である。
また、上述の実施形態では、パワーユニット及びリヤディファレンシャル装置のマウントに、それぞれ3点式のマウント方式を用いた一例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、4点式のマウント方式を用いてもよいことは勿論である。
また、上述の実施形態では、プロペラシャフトが2つのカルダンジョイントを介して連結される2ジョイント形式の駆動系に本発明を適用した一例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば3ジョイント形式の駆動系にも適用が可能であることは勿論である。
また、本発明は、4輪駆動方式の駆動系に限定されるものではなく、例えば、フロントエンジンリヤ駆動方式の駆動系にも適用が可能であることは勿論である。
車両の駆動系の概略構成図 第1,第2の液室間の液圧回路図 第1のクッションラバーによるエンジンの支持構造を示す概略構成図 第1のクッションラバーによるリヤディファレンシャル装置の支持構造を示す概略構成図 (a)はクッションラバーの要部断面図であり(b)は(a)のA−O−B断面図 液圧シリンダの要部断面図 プロペラトルクと液圧との関係を示す図表 (a)はクッションラバーの変形例を示す要部断面図であり(b)は(a)のA−O−B断面図 クッションラバーの変形例を示す要部断面図 第1のクッションラバーによるリヤディファレンシャル装置の支持構造を示す概略構成図 クッションラバーの変形例を示す要部断面図 リヤディファレンシャル装置の後部支持構造を示す概略構成図
符号の説明
1 … 駆動系
2 … パワーユニット
12 … センタディファレンシャル装置
15 … フロントディファレンシャル装置(終減速装置)
16 … リヤディファレンシャル装置(終減速装置)
20 … フロントドライブ軸(出力軸)
21 … フロントドライブピニオン軸(入力軸)
23fl,23fr … 前輪(駆動輪)
23rl,23rr … 後輪(駆動輪)
25 … リヤドライブ軸(出力軸)
26 … プロペラシャフト
27 … リヤドライブピニオン軸(入力軸)
30,31 … カルダンジョイント
35ffl,35ffr,35rfl,35rfr … クッションラバー(第1の支持部材)
35fr,35rr … クッションラバー(第2の支持部材)
39ffl,39ffr,39rfl,39rfr … 液室(第1の液室)
39fr,39rr … 液室(第2の液室)
45 … サスペンションクロスメンバ(車体)
46 … トランスミッションリヤクロスメンバ(車体)
47 … リヤサスペンションサブフレーム(車体)
60 … 液圧シリンダ(液圧伝達手段)
61 … ピストン
62 … 第1のシリンダ室
63 … 第2のシリンダ室
64 … スプリング
70,71 … 管路(液圧伝達手段)
72,73 … オリフィス
83ffl,83ffr … クッションラバー(第1の支持部材)
95 … クッションラバー(第2の支持部材)
96 … シリンダ(第2の支持部材)
97 … 液室(第2の液室)

Claims (2)

  1. 駆動輪に駆動力を伝達する終減速装置としてパワーユニットの出力軸にプロペラシャフトを介して入力軸が連結する終減速装置を備えた駆動系を車体に支持するマウント装置であって、
    第1の液室を内蔵した部材で構成され、上記パワーユニットの出力トルクに応じて上記駆動系に作用するロールトルクを入力可能な位置で上記駆動系を上記車体に支持し、上記ロールトルクに応じた液圧を上記第1の液室で発生させる第1の支持部材と、
    第2の液室を内蔵した部材で構成され、上記駆動輪のタイヤトルクに応じて上記駆動系に作用するワインドアップトルクを入力可能な位置で上記駆動系を上記車体に支持し、上記ワインドアップトルクに応じた液圧を上記第2の液室で発生させる第2の支持部材と、
    上記第1の液室で発生した液圧を上記第2の液室に伝達する液圧伝達手段とを備え
    上記第1の液室は、車幅方向に対をなして設けられ、
    上記液圧伝達手段は、車幅方向に対をなして設けられた上記第1の液室間をオリフィスを介して並列に接続することを特徴とする駆動系のマウント装置。
  2. 上記液圧伝達手段は、上記第1の液室で発生した液圧が入力される第1のシリンダ室と、上記第2の液室で発生した液圧が入力される第2のシリンダ室とがピストンを介して画成された液圧シリンダを有し、
    上記第2のシリンダ室側での液圧に対する上記ピストンの有効面積を、上記第1のシリンダ室側での液圧に対する上記ピストンの有効面積よりも相対的に小さく設定したことを特徴とする請求項1記載の駆動系のマウント装置。
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