JP4811607B2 - 軟磁性材料 - Google Patents

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Description

本発明は、いわゆるRFID(Radio Frequency Identification)機能を有するモバイル端末での13.56MHzの周波数を用いる通信を改善するために、近傍金属の影響を減らす磁性材料に関し、比重が大きい軟磁性シートおよびその製造方法に関する。また、電子機器内の不要電磁波の干渉によって生じる電磁障害を抑制するための磁性材料に関する。
近年、13.56MHz帯で無線通信を行うICタグ機能を有する携帯電話をはじめとするモバイル端未が実用化されている。この場合、小型、薄型の携帯電話の筐体内に送受信用のアンテナコイルを配置する用途があるが、電磁波シールド対策により金属筐体内もしくはメッキ等の導電化処理を施された筐体内面がこのアンテナコイルに近接して存在した場合、送受信時にアンテナコイルの周囲に発生する磁界の磁力線が金属表面に平行に走り、金属表面に渦電流を発生させるなど、通信に用いる磁界が大きく減衰し、通信距離が著しく短くなる現象が確認されている。この対策の一つの方法としては、アンテナコイルの平面と平行になるように磁性材料を配置し、アンテナコイルのインダクタンスを大きくし、通信距離を向上させることが提案されている(特許文献1)。
また、近年、テレビなどの家庭電気製品、パーソナルコンピューター、携帯電話などの移動体通信機器、医療機器などの電子機器が広く使われており、上記の電子機器から放出された不要電磁波が他の電子機器に誤作動を発生させるといった影響を及ぼす場合がある。そのため、このような電子機器において、不要電磁波を取り除くために電磁干渉抑制の目的で磁性材料が用いられている。
ところで、携帯通信端末では、通信特性を向上させるために、アンテナコイルとシールド板との間に、磁性粉末を含有する軟磁性シートを配置したアンテナモジュールが用いられている。この場合、携帯通信端末等の小型化、薄型化に伴って、厚さが薄く透磁率が大きな軟磁性シートが要求されている。他方、通信移動端末等の電子機器に内蔵されるアンテナモジュールに対しては、モジュールの薄型化という要請と相反する要求、即ち、通信距離を更に向上させるということが要求されている。従って、通信携帯端末等には、それらの要求を同時に満たすことが求められている。
上述した要求に応えるべく、アンテナモジュールに使用する磁性シートを構成する磁性粉末のサイズの検討がなされている。例えば、アンテナモジュールに用いるべき磁性粉末の粒子サイズを大きくすることにより磁性シートの透磁率を高め、アンテナモジュールの通信距離を大きくすることができる。しかし、磁性粉末の粒子サイズを大きくすると、磁性シートの過電流損失に起因するパワーロスが顕著となり、IC読み出し電圧の低下及び通信距離が短くなるという問題が生ずる。
このため、前述の相反する要求に対しては、「磁性シートの透磁率を大きくすること」と「過電流損失を低滅すること」とのバランスをとるために、使用すべき磁性粉末のサイズの大型化に制限を加えると共に、磁性粉末の使用量(配合比)を少なくすることが試みられている。しかし、透磁率を大きくするためには磁性シートの比重を大きくする必要があるが、磁性粉末の使用量を少なくすると磁性シートの比重を大きくできないという欠点がある。よって、必要な磁気特性を確保するためには磁性シート厚を厚くしなければならず、アンテナモジュールの厚さを厚くせざるを得ない。
そこで、以上のような問題の解決を意図した磁性シートとして、扁平な軟磁性粉末とバインダー樹脂として塩素化ポリエチレンと溶媒とを混合し、得られた軟磁性塗料を剥離基材上に塗布し、乾燥した後、剥離基材から剥離し、温度180℃、圧力30MPaで熱プレスすることにより、扁平な軟磁性粉末を面内方向に配向させた軟磁性シートが提案されている(特許文献2)。
ところで、このような軟磁性シートにおいて、その透磁率を大きくしようとする場合、ガラス転移点Tgが室温に比べて極端に低い樹脂を用いれば、軟磁性シート自体の軟化点が低くなるので、軟化点以上の熱を加えながらラミネーターや熱プレス装置で圧縮することによって軟磁性粉末を効率良く配向させることができ、比重を大きくすることができる。一方、このような軟磁性シートに対しては、更に、長期にわたって優れた寸法安定性や磁気特性安定性を示すことが要求される。これは、磁性シートの厚さが変化すると、これを用いたアンテナモジュールにおいて、アンテナコイルとシールド板の相対位置関係や、軟磁性シート自体の磁気特性が変化してしまい、通信特性が変化してしまうという問題が生ずるからである。このため、軟磁性シートを製造する際には、高分子結合剤を架橋させるために硬化剤を併用することが試みられている。
特開2000−48152号公報 特開2002−158488号公報
しかし、軟磁性塗料を剥離基材上に塗布した後に溶媒を乾燥させる際に、硬化剤とバインダー樹脂とが反応して硬化反応が開始し、更に熱を加えながらラミネータや熱プレス機を用いて圧縮すると硬化反応が更に進行し、ある程度まで圧縮した状態で巻き込んでいるエアーを含んだまま硬化してしまうため、その比重を意図した値まで大きくすることができない場合がある。また、バインダー樹脂のガラス転移点Tgが低すぎると、軟磁性シートを高温あるいは高温高湿環境下に放置した際に、圧縮された軟磁性シートが緩み、厚さが戻ってしまうという問題がある。
本発明は、前記問題点を解決するために提案されたものであり、バインダー樹脂中に軟磁性粉末を密に配向させた状態で架橋させて比重を大きくし、高温あるいは高温高湿環境下において寸法変化や磁気特性の変化が小さい軟磁性材料及びその製造方法、並びに本発明の磁性材料を利用する電子機器、例えばアンテナモジュールや携帯通信端末を提供することを目的とする。
本発明者らは、軟磁性粉末として扁平な形状のものを使用し、バインダー樹脂としてポリエステル系樹脂を使用し、且つバインダー樹脂を架橋させることにより、上述の目的を達成できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は、少なくとも扁平軟磁性粉末が、架橋されたポリエステル系樹脂に分散してなる軟磁性材料を提供する。
また、本発明は、上述の軟磁性材料を備えた電子機器、例えば、軟磁性材料がアンテナコイルが形成された支持体に積層されていることを特徴とするアンテナモジュール、及びそのアンテナモジュールを備えた携帯通信端末を提供する。
更に、本発明は、シート状の上述の軟磁性材料の製造方法であって、少なくとも扁平軟磁性粉末とポリエステル系樹脂と架橋剤と溶剤とを混合してなる軟磁性組成物を剥離基材上に塗布した後に、架橋反応が実質的に生じない温度で乾燥し、架橋反応が生ずる温度で圧縮する、軟磁性材料の製造方法を提供する。この場合、架橋反応が実質的に生じない温度で乾燥した後、架橋反応が生ずる温度で圧縮する前に、架橋反応が実質的に生じない温度で圧縮することが好ましい。
また、本発明は、少なくとも扁平軟磁性粉末とポリエステル系樹脂と架橋剤と溶剤とを混合してなる軟磁性組成物を剥離基材上に塗布した後に、架橋反応が実質的に生じない温度で乾燥し、剥離基材を取り除くことを繰り返すことにより、少なくとも2枚の軟磁性組成物の乾燥シートを取得し、その少なくとも2枚の乾燥シートを積層し、架橋反応が生ずる温度で圧縮する、積層軟磁性シートの製造方法を提供する。この場合、少なくとも2枚の乾燥シートを積層した後、架橋反応が生ずる温度で圧縮する前に、架橋反応が実質的に生じない温度で圧縮することが好ましい。
本発明の軟磁性材料においては、バインダー樹脂であるポリエステル系樹脂に扁平な軟磁性粉末が密に配向しながら分散しており、その状態で当該ポリエステル系樹脂が架橋されているので、比重が大きく良好な磁気特性を示す。また、高温環境下、あるいは高温高湿環境下においても寸法変化が小さく、信頼性の高い軟磁性材料となる。また、ポリエステル系樹脂としてリン内添ポリエステル系樹脂を用いると、酸価を大きくすることができ、金属に対する優れた接着性を示すので、比重を大きくすることができる。従って、本発明の軟磁性材料は、環境試験後の寸法変化が小さく磁気特性の変化も小さいので、シート化し、これをアンテナモジュールに適用すれば、通信距離の向上を図ることが可能となる。しかもアンテナモジュールの薄型化及び軽量化も図ることができる。更に、このようなアンテナモジュールが金属筐体内に格納されたとしても、その通信性能の劣化が抑制され、初期の通信距離が維特される。よって、本発明の軟磁性材料は、RFID用途や電波吸収体として有用であり、また、携帯用デジタルカメラ等の電子機器のノイズ電磁波吸収体として用いることができる。
本発明の軟磁性材料は、少なくとも扁平軟磁性粉末が、架橋されたポリエステル系樹脂に分散してなるものであり、好ましくはシート形状の軟磁性材料である。
本発明の軟磁性材料においては、まず、軟磁性粉末として扁平軟磁性粉末を使用する。従って、扁平軟磁性材料を2次元の面内方向に配列させることにより、高い透磁率と大きな比重とを実現することができる。
扁平軟磁性粉末の原材料としては、任意の軟磁性合金を用いることができ、例えば、磁性ステンレス(Fe−Cr−Al−Si合金)、センダスト(Fe−Si−A1合金)、パーマロイ(Fe−Ni合金)、ケイ素銅(Fe−Cu−Si合金)、Fe−Si合金、Fe−Si―B(−Cu−Nb)合金、Fe−Ni−Cr−Si合金、Fe−Si−Cr合金、Fe−Si−Al−Ni−Cr合金、フェライト等が挙げられる。これらの中でも、磁気特性の点からFe−Si−Al合金又はFe−Si−Cr−Ni合金を好ましく使用できる。
これらの軟磁性合金に関し、複素比透磁率の実数部(透磁率)μ′の数値が比較的大きく(好ましくは35以上)、複素比透磁率の虚数部(磁気損失)μ″の数値が比較的小さく(好ましくは1以下)、Q値が比較的大きい(好ましくは28以上)ものを使用することが好ましい。即ち、μ′の数値が大きいほど、RFID通信アンテナコイル磁束が対応するアンテナコイルを通過しやすくなるのでアンテナの感度が向上し、虚数部μ″の数値が小さいほど、磁性材料渦電流損失に起因するパワーロスが小さくなり、IC呼び出し電圧が低下せず、通信距離を短くさせない。また、Q値が大きくなればなるほど、共振周波数の選択性が高まり、感度が良くなる。なお、μ′やμ″の値は、磁性合金の組成や使用周波数によって変動するが、本発明の軟磁性材料では、透磁率μ′は35以上であることが好ましい。透磁率μ′が35以上であれば、携帯用モバイル電子機器に搭載した際の通信距離が110mm以上となり、利便性が向上する。また、軟磁性材料の比重は3.0以上であることが望ましい。より好ましくは3.20以上である。軟磁性材料の比重を大きくすることによって、軟磁性材料の中に含まれる空気が少なくなり、難燃性を向上させることができる。
また、扁平軟磁性合金としては、渦電流損失の低減を目的にμ″の値を小さくするために、比較的抵抗が大きいものを使用することが好ましい。この場合、磁性合金の組成を変えることで抵抗を大きくすることができる。例えば、Fe−Si−Cr合金の場合、Siの割合を9〜15wt.%とすることが好ましい。
本発明で使用する扁平軟磁性粉末としては、扁平な形状の軟磁性粉末を用いるが、好ましくは平均粒子径が3.5〜90μm、平均厚さが0.3〜2.1μm、より好ましくは平均粒子径が10〜50μm、平均厚さが0.5〜1.5μmである。従って、扁平率を好ましくは8〜24、より好ましくは15〜22に設定する。なお、扁平軟磁性粉末の大きさを揃えるためには、必要に応じて、ふるい等を使用して分級すればよい。なお、軟磁性材料の透磁率を大きくするためには、扁平軟磁性粉末の粒子サイズを大きくして粒子同士の間隔を小さくし、且つ扁平な軟磁性粉末のアスペクト比を高めて軟磁性シートにおける反磁場の影響を小さくすることが有効である。
本発明で使用する扁平軟磁性粉末のタップ密度(JIS K 5101)と比表面積(BET法)とは互いに反比例する関係にあるが、非表面積が大きくなるとμ′の値だけでなく、大きくしたくないμ″の値も大きくなる傾向があるため、それらの数値範囲を好ましい範囲に設定する。具体的にはタップ密度を好ましくは0.55〜1.45g/ml、より好ましくは0.65〜1.0g/mlに設定し、一方、比表面積を好ましくは0.40〜1.20m/g、より好ましくは0.65〜1.00m/gに設定する。
また、扁平軟磁性粉末として、その表面を絶縁層で被覆したものを使用することができる。絶縁層で被覆した扁平軟磁性粉末を使用することにより、扁平軟磁性材料のμ′が低下し、Qが向上するので、RFID(Radio Frequency Identification)機能を有するモバイル端末の通信距離が向上する。絶縁層の形成方法としては、樹脂でコーティングする方法や加熱により酸化膜を形成する方法、さらには軟磁性粉末にスパッタ等の薄膜形成技術で酸化膜を形成する方法がある。酸化膜としてはAl、SiO等を用いることができる。コーティングする樹脂としては、アクリレート系、エステル系、ウレタン系、エポキシ系等の樹脂を用いることができる。
本発明で使用する扁平軟磁性材料は、絶縁層で被覆された扁平軟磁性粉末の使用が必須ではないが、使用する扁平軟磁性粉末の少なくとも5重量%程度を絶縁層被覆扁平軟磁性粉末を使用することが好ましい。
また、本発明においては、扁平軟磁性粉末として、例えばシランカップリング剤等のカップリング剤を用いてカップリング処理した軟磁性粉末を用いるようにしてもよい。カップリング処理した軟磁性粉末を用いることによって、扁平軟磁性粉末とバインダー樹脂であるポリエステル系樹脂との界面の補強効果を高め、比重や耐食性を向上させることができる。カップリング剤としては、例えば、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン等を用いることができる。なお、前記カップリング処理は、予め軟磁性粉末に対して施しておいてもよいし、扁平軟磁性粉末とバインダー樹脂とを混合する際に同時に混合し、その結果前記カップリング処理が行われるようにしてもよい。
本発明の軟磁性材料における扁平軟磁性粉末の使用量は、少なすぎると意図した磁気特性が得られず、多すぎると相対的にバインダー樹脂量が少なくなり、成形性が低下するので、好ましくは400〜600重量%、より好ましくは450〜550重量%である。
本発明においては、バインダー樹脂として、良好な加工性を有し、吸湿性が低く、シート化しても実用上の強度を保つことができ、扁平軟磁性粉末を多量に保持することが可能なポリエステル系樹脂を用いる。このようなポリエステル系樹脂の数平均分子量は、その数平均分子量が小さすぎると、得られるシート状の軟磁性材料の機械的強度が不充分となり、大きすぎると得られるシート状の軟磁性材料が固く脆くなるので、好ましくは3000〜100000、より好ましくは8000〜50000、特に好ましくは10000〜50000である。
また、バインダー樹脂であるポリエステル系樹脂のガラス転位点は、低すぎると高温下での弾性率が低下して軟磁性粉末同士の接着力が不充分となり、高すぎると得られるシート状の軟磁性材料が固くなり、室温下での取り扱い性が低下し、また軟化点が高くなりすぎる傾向があり、軟磁性材料の圧縮や軟磁性粉末の配向が円滑に進まなくなるおそれがあるので、ガラス転移点は好ましくは−20℃〜40℃、より好ましくは−20℃〜10℃であり、軟化点が好ましくは130℃以下、より好ましくは100℃以下である。
バインダー樹脂であるポリエステル系樹脂の水酸基価(JIS K 1557)は、小さすぎると架橋が不十分となって機械的強度が不足し、軟磁性材料の厚み変化が大きくなるおそれがあり、大きすぎると吸湿性が高くなりすぎるおそれがあるので、好ましくは4.5mgKOH/g〜15mgKOH/g、より好ましくは4.5mgKOH/g〜8mgKOH/gである。
バインダー樹脂であるポリエステル系樹脂の酸価(滴定法)は、小さすぎると磁性粉末と樹脂との密着性が悪く、大きすぎると樹脂特性が低下するので、好ましくは2.0mgKOH/g〜4.0mgKOH/g、より好ましくは2mgKOH/g〜3mgKOH/g以下である。
本発明においては、軟磁性材料に難燃性を賦与する場合、難燃性を有するポリエステル系樹脂を用いることができ、そのような難燃性ポリエステル系樹脂としてリン内添ポリエステル系樹脂を用いることが好ましい。リン内添ポリエステル系樹脂は、分子中にリン酸残基を有するノンハロゲン系難燃剤であり、高い難燃性(UL94 V−0)を示す。また、難燃化のために従来のように多量の難燃剤を添加する場合と異なり、環境試験後の透磁率の低下も小さい。
リン内添ポリエステル系樹脂としては、例えば、リン変性ポリエステル共重合体を挙げることができる。リン変性ポリエステル共重合体は、ポリエステル共重合体の主骨格にリン成分が導入されているものであり、ポリエステル成分とリン成分とを共重合させることにより得られる。ここでポリエステル成分としては、エチレングリコールと、テレフタル酸、ナフタレンカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸又はイソフタル酸とから形成される高分子化合物や、1,4−ブタンジオールと、テレフタル酸、アジピン酸又はセバシン酸とから形成される高分子化合物や、1,6−ヘキサンジオールと、アジピン酸、セバシン酸又はイソフタル酸とから形成される高分子化合物等を使用することができる。またリン成分としては、ホスフォネート型ポリオール、ホスフェート型ポリオール、ビニルホスフォネート、アリルホスフォネート等を使用することができる。このように主骨格にリン成分を導入したポリエステル共重合体は、単にポリエステルにリン成分を混合分散させたものよりも高い難燃性を示す。
リン内添ポリエステル系樹脂のリン含有率は、ポリエステル系樹脂の主骨格の種類、リン成分(リン酸残基)の種類、軟磁性シートを構成するその他の成分の種類等に応じて、所定の難燃性を満足するように定めることができるが、少なすぎると十分な難燃性を実現できず、多すぎると樹脂物性が低下するので、好ましくは3.0〜10重量%、より好ましくは3〜6重量%である。
本発明において、上述したようなポリエステル系樹脂と共に、本発明の効果を損なわない範囲で、エポキシ樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、脂肪族炭化水素樹脂、ロジン系樹脂、ナイロン樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン樹脂、メラミン樹脂、ポリアミン樹脂、尿素ホルムアルデヒド樹脂、ポリイソシアネートやエポキシ化合物とイソシアネート化合物やイミダゾール化合物との混合物等をバインダー樹脂として併用することができる。
本発明の軟磁性材料においては、前述したように、ポリエステル系樹脂が架橋されている。この架橋は、軟磁性粉末をポリエステル系樹脂に分散させる際に架橋剤を配合し、ポリエステル系樹脂と架橋剤との間で架橋反応させることにより達成される。このような架橋剤としては、ポリエステル系樹脂の架橋反応に従来より用いられている架橋剤を使用することができるが、特にブロックイソシアネートを架橋剤として使用することが好ましい。ここで、ブロックイソシアネートとは、イソシアネート化合物にブロック剤が付加し、イソシアネート基(−NCO)が封鎖されたものであり、室温ではブロックイソシアネートが解離しないためポリエステル系樹脂が架橋されないが、ブロックイソシアネートの解離温度以上に加熱されるとブロック剤が解離し、活性化したイソシアネート化合物によってポリエステル系樹脂が架橋される。ブロック剤の解離温度は、80℃〜180℃の範囲で選択できる。また、ブロックイソシアネートの具体例としては、コロネート2507(日本ポリウレタン社製)等を挙げることができる。
ここで、ブロックイソシアネートを使用する理由は、一般的な成膜技術である塗布方式によってシート状の軟磁性材料を製造する場合、架橋剤としてブロックされていないイソシアネートを用いると、溶剤の乾燥時にポリエステル系樹脂とイソシアネートが反応して硬化しまうのに対し、ブロックイソシアネートを用いるとブロックが脱離する温度以上に加熱されなければ反応が進行しないからである。また、溶剤の乾燥で軟磁性材料中にエアーを取り込んでしまうが、ポリエステル系樹脂とイソシアネートとの反応は、ブロック剤脱離温度以下では進行せずに、ブロック脱離後もゆっくり進むので、軟磁性材料を充分に圧縮してエアーを排除して軟磁性粉末を密に配向きせた状態で架橋反応を行うことができるからである。また、架橋によって軟磁性材料の機械的強度を大きくでき、更に、高温環境下や高温高湿環境下においても緩みの発生を抑制することがき、厚みの変化も抑制することができる。なお、架橋剤としてブロックイソシアネートを用いることによって、その解離温度以上にならなければ前記架橋反応が開始されないため、架橋反応が開始されない温度で十分に圧縮して軟磁性粉末を密に配向させた後に、解離温度以上でさらに圧縮して配向させることによって比重が大きなシート状の軟磁性材料得ることができる。
本発明において、ブロックイソシアネートとして、その解離温度が低すぎると、後述する軟磁性材料の製造時の軟磁性塗料の圧縮が十分に進まないうちに架橋が始まって比重や透磁率を十分に確保し難くなり、更に、軟磁性塗料に用いた後述する溶剤の乾燥除去に支障が生ずるおそれがあり、解離温度が高すぎると、後述する軟磁性材料の製造時に用いる剥離基材に熱による損傷を与えるおそれがあるので、好ましくは100℃〜180℃、より好ましくは120℃〜160℃である。なお、ポリエステル系樹脂を架橋する反応は、室温でも非常にゆっくりと進行するので、解離温度に加熱した後、室温で長時間放置すれば、ポリエステル系樹脂は完全に架橋し硬化する。
ブロックイソシアネートの使用割合は、少なすぎるとポリエステル系樹脂の架橋が不十分となり、厚み変化が大きくなりすぎるおそれがあり、多すぎるとシート比重が高くならないので、ポリエステル系樹脂の好ましくは0.5質量%〜10質量%、より好ましくは1質量%〜8質量%である。
本発明の軟磁性材料を構成する架橋されたポリエステル系樹脂は、以上説明したポリエステル系樹脂が架橋剤で架橋されているものであり、その軟磁性材料中における含有量は、少なすぎるとシート比重が高くならなくなり、多すぎるとμ′が高くならないので、好ましくは60〜150重量%、より好ましくは80〜120重量%である。
本発明の軟磁性材料において、例えばUL94のV−1というような充分な難燃性を確保するためには、耐熱性、物性の低下、高温条件下、加水分解性、表面性等に影響を与えない程度に他の難燃剤を添加することもできる。
なお、以上説明した本発明の軟磁性材料は、バインダー樹脂としてガラス転移点Tgが比較的低いポリエステル系樹脂を使用し、またそのガラス転移点よりも高い解離温度を示すブロックイソシアネートを架橋剤として用いているので、軟磁性材料の製造時に、扁平軟磁性粉末が同一面内に配向するように、ブロックイソシアネートの解離温度を超えないように加熱すると収縮し、比重と透磁率とが大きくなる。また、ブロックイソシアネートの解離温度以上に加熱するとポリエステル系樹脂が架橋するので、ポリエステル系樹脂を架橋させていない従来の磁性シートに比べて、高温、あるいは高温高湿環境下において緩みがなく、厚さなどの寸法変化が小さい。具体的には、本発明の軟磁性材料は、60℃〜95℃の高温環境下に放置した後の寸法変化が3%以下とすることができる。更に、温度40℃〜90℃、相対湿度60〜95%の高温高湿下に放置した後の寸法変化が3%以下とすることができる。従って、携帯電話やデジタルカメラ等の電子機器に使用される磁性シートの一般的な使用温度範囲は−25℃〜85℃であり、高温高湿条件は60℃、95Rh%であるところ、これらの評価に対して高温側で問題となる寸法変化を少なくすることに対して本発明の軟磁性材料は有用である。更に、本発明の軟磁性材料は、ポリエステル系樹脂が架橋しているので、材料自体の機械的強度が高くなっているため、熱変化等の物理的衝撃が加えられたり、所望の形状に型抜き等をしても、軟磁性材料端面からの粉落ち等がないという長所も有する。
本発明の軟磁性材料は、少なくとも扁平軟磁性粉末とポリエステル系樹脂と架橋剤とを、常法に従って混合して得た軟磁性組成物を、架橋反応が生ずる温度で圧縮することにより製造することができる。ここで、架橋反応が生ずる温度で圧縮すると、架橋反応が開始し始めると同時に、架橋反応が充分に進行していない間は、組成物が収縮しつつ且つ扁平軟磁性粉末が圧縮方向に対して垂直な面の面内方向に配向するので、比重が増大し且つ磁気特性が良好となる。更に、架橋反応が進行すると、ポリエステル系樹脂全体が架橋して収縮が抑制され、寸法安定性が向上する。
ところで、軟磁性組成物を調製する際、組成物に過度に強い剪断力を加えると扁平軟磁性粉末の形状が維持し難くなり、しかも扁平軟磁性粉末を一定の面内方向へ配向させなければならないから、軟磁性組成物の流動性を高め、比較的低い粘度に設定することが好ましい。また、軟磁性材料をシート化することが求められている。その場合、シート形成のために塗布法を利用することを念頭に置くと、軟磁性組成物の粘度を下げることが必要となるから、軟磁性組成物には、バインダー樹脂としてのポリエステル系樹脂を溶解する溶剤を併用することが好ましい。そのような溶剤としては、例えば、メチルエチルケトン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素化合物、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトン等のケトン化合物を用いることができる。但し、軟磁性組成物の粘度が小さすぎるとシート状の軟磁性材料の比重が小さくなりすぎる傾向があり、大きすぎると塗布が困難となったり、塗布筋ができてしまったりという問題がある。そこで、溶剤の使用量は、軟磁性組成物中の固形分が好ましくは50〜70重量%となるようにする。
シート状の軟磁性材料は、少なくとも扁平軟磁性粉末とポリエステル系樹脂と架橋剤と溶剤とを混合してなる軟磁性組成物を剥離基材上に塗布した後に、架橋反応が実質的に生じない温度で乾燥し、架橋反応が生ずる温度で圧縮することにより製造できる。
まず、少なくとも扁平軟磁性粉末とポリエステル系樹脂と架橋剤と溶剤とを混合して軟磁性組成物を調製する。具体的には、ポリエステル系樹脂を溶剤に溶解し、その溶液に軟磁性粉末と架橋剤とを添加混合すればよい。
次に、軟磁性組成物を剥離基材上に塗布する。塗布する方法としては、コーター、ドクターブレード法等の一般的な塗布方法を採用することができる。このとき、形成される軟磁性組成物の塗布厚は、前記塗布方式で所望の厚さに調節することができる。また、この塗布の際、塗布された軟磁性組成物に磁場を加えることによって、扁平軟磁性粉末を塗布面内方向に配向させ、軟磁性粉末を高密度に充填することが可能となる。また、比重を向上させるためにプレス操作を行ってもよい。
ここで、剥離基材としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートポリイミド、ポリフェニレンスルフィド、ポリプロピレンオキサイド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド等を挙げることができる。これら基材の厚みは通常数μm〜数百μmとすることができる。また、剥離基材の軟磁性組成物の塗布面には公知の離型剤を塗布しておいてもよい。
次に、剥離基材に塗布した軟磁性組成物を、架橋反応が実質的に生じない温度で乾燥する。架橋反応が生じてしまう温度で乾燥すると、扁平軟磁性粉末を同一面内方向に配向させることができず、磁性特性が不充分となるからである。ここで、架橋反応が実質的に生じない温度における「実質的に生じない」とは、ラミネータや熱プレスにより扁平軟磁性粉末を同一面内方向に配向させることが可能な範囲での架橋反応については許容する意味である。具体的には、架橋剤としてブロックイソシアネートを使用した場合、“架橋反応が実質的に生じない温度”とは、そのブロックイソシアネートの解離温度未満の温度のことである。一方、“架橋反応が生じる温度”とは、そのブロックイソシアネートの解離温度以上の温度のことである。
次に、軟磁性組成物の乾燥シートを、架橋反応が生ずる温度で圧縮する。この場合、扁平軟磁性粉末を同一面内方向に配向させ、最終的に架橋反応を完結させる。これは、架橋反応が生ずる温度で加熱しても、架橋反応が一瞬のうちに完結するのではなく、架橋反応が完結するまでには相応の時間が必要だからである。
なお、架橋反応が実質的に生じない温度で乾燥した後、架橋反応が生ずる温度で圧縮する前に、架橋反応が実質的に生じない温度で圧縮してもよい。この場合、架橋反応が生ずる温度で圧縮する際、既に扁平軟磁性粉末を同一面内方向に配向させているので、主として架橋反応だけが生ずる。
次に、シート状の軟磁性材料を積層して製造する方法の概略を説明する。
まず、少なくとも扁平軟磁性粉末とポリエステル系樹脂と架橋剤とを混合してなる軟磁性組成物を剥離基材上に塗布した後に、架橋反応が実質的に生じない温度で乾燥し、剥離基材を取り除くことを繰り返すことにより、少なくとも2枚の軟磁性組成物の乾燥シートを取得する。
次に、その少なくとも2枚の乾燥シートを積層し、架橋反応が生ずる温度で圧縮する。この場合、扁平軟磁性粉末を同一面内方向に配向させ、最終的に架橋反応を完結させる。また、少なくとも2枚の乾燥シートを積層した後、架橋反応が生ずる温度で圧縮する前に、架橋反応が実質的に生じない温度で圧縮した場合、架橋反応が生ずる温度で圧縮する際、既に扁平軟磁性粉末を同一面内方向に配向させているので、主として架橋反応だけが生ずる。
本発明の軟磁性材料は、非接触式ICカードやICタグなどのRFIDシステム等における磁束収束体として、あるいは一般の電波吸収体として有用である。即ち、RFID用フレキシブルシールド材、携帯用デジタルカメラ等の電子機器のノイズ電磁波吸収体として有用である。よって、本発明の軟磁性材料を備えた映像機器などの各種電子機器も本発明の一部である。
具体的には、本発明の軟磁性材料は、非接触データ通信用のアンテナモジュールに好ましく適用できる。このようなアンテナモジュールは、支持体としてのベース基板の一面にシート状の軟磁性材料と、他面に金属シールド板とをそれぞれ両面テープで積層し、更に軟磁性材料上に銅やアルミニウムなどの金属パターンからなるアンテナコイルが形成された構造を有する。アンテナコイルは、非接触ICタグ機能のためのものであって、外部のリーダライタのアンテナ部と誘導結合により通信を行うためのものである。また、アンテナコイルは、信号処理回路部と接続されている。このような信号処理回路部は、非接触データ通信に必要な信号処理回路及び情報を格納したICチップや同調用コンデンサなどの電子部品で構成されており、アンテナコイルの内部に配置されていてもよく、外部に配置されていてもよい。また、ベース基板に取り付けられる外部接続部を介して、携帯通信端末のプリント基板に接続されている。ここで、ベース基板としては、ポリイミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンテレナフタレートなどのプラスチックフィルムを主体とする絶縁性フレキシブル基板でもよく、ガラスエポキシ基板などのリジッド基板でもよい。また、金属シールド板は、アンテナモジュールの共振周波数の粗調用に用いられており、携帯通信端末に組み込んだ状態でアンテナモジュールの共振周波数に大きな変化を生じさせないように設けられている。そのような金属シールド板としては、ステンレス板、銅板、アルミニウム板等が挙げられる。
このようなアンテナモジュールを備えた携帯電話等の携帯通信端末でリーダライタとデータ通信を行う場合、アンテンモジュールをリーダライタのアンテナ部に近接させる。すると、リーダライタのアンテナ部から発信された電磁波あるいは高周波磁界が、アンテナモジュールのアンテナコイル内を通過することでアンテナコイルに電磁波あるいは高周波磁界の強さに応じた誘導電流が発生する。この誘導電流は信号処理回路部において整流され、ICチップに記録された情報の読み出し電圧に変換される。読み出された情報は信号処理回路部において変調され、アンテナコイルを介してリーダライタのアンテナ部へ送信される。
次に、本発明を適用した軟磁性シートの具体的な実施について、実験結果を基に説明する。
実施例1A〜4A
表1に示した配合成分をプラネタリーミキサー又はディゾルバーにより均一に混合することにより軟磁性塗料を調製した。これらの塗料においては、バインダーとして、水酸基価が6.0KOHmg/g、数平均分子量は24000、ガラス転移点4℃、リン含有率3.9重量%のリン内添ポリエステル樹脂(バイロン537,東洋紡績社製)を用いた。また、架橋剤として、ブロックイソシアネート(日本ポリウレタン社製、商品名コロネート2507)を用いた。また、軟磁性粉末としては、Fe−Si−Cr−Ni粉末(JEMCO社)、Fe−Si−Al粉末(株式会社メイト)、SiO被覆Fe−Si−Cr−Ni粉末(JEMCO社製粉末に対し、振動スパッタ装置を用いて5〜10nm厚のSiO被膜を形成した粉末)又はアクリル樹脂被覆Fe−Si−Cr−Ni粉末(JEMCO社製粉末の表面をシランカップリング剤で処理した後、0.01μm〜0.1μm厚のアクリル系樹脂コートした粉末)を用いた。
得られた軟磁性塗料を、片面に剥離処理が施された剥離ポリエステルテレフタレートフィルム(剥離PETフィルム)(帝人社)に、塗料固形分が180g/mとなるようにロールコーターで塗布し、115℃で乾燥し、剥離PETフィルムに支持された未硬化軟磁性シートを得た。
次に、剥離PETフィルムを取り除いた未硬化軟磁性シートを5枚積層し、ラミネータのロールとロールの間(上下のロールの温度を150℃、線圧を13.4kgf/cm、ラインスピードを0.5m/分に設定した。)を20回通して圧縮によって配向させながら架橋硬化させ、軟磁性シートを得た。
比較例1A
バインダーとしてガラス転移点Tgが室温以上(35℃)で水酸基価の低いポリエステル樹脂(ユニチカ社製、商品名UE3500、水酸基価=4)を用いる以外、実施例1Aと同様の操作により、架橋硬化した軟磁性シートを得た。
比較例2A
架橋剤であるブロックイソシアネートを添加せず、他は実施例1Aと同様の操作により、架橋硬化した磁性シートを作製した。
Figure 0004811607
得られた架橋硬化した軟磁性シート(実施例1A〜4A及び比較例1A〜2A)について、シートの厚さ、磁気特性(透磁率μ′、磁気損失μ"、性能係数Q)、比重、及び通信距離を測定した。また、85℃、85%Rhの高温高湿環境下に96時間保持した後の軟磁性シートの厚さ、及び磁気特性(μ′、μ"、Q)を測定し、さらに前記環境試験前後における軟磁性シートの厚み変化率、比重変化率及びμ′変化率を算出した。なお、通信距離は、作製した軟磁性シートをアンテナ装置とシールド板の間に配置して携帯電話に搭載し、その時の通信距離を測定した。実効透磁率μ′は、直径7mmのリング状のサンプルを作製し、これに導線コイルを5ターン巻いてインピーダンスアナライザーを用いてキャリア周波数(13.56MHz)における交流透磁率を測定し、定量化することにより得た。結果を表2に示す。
なお、磁気特性の判定は、透磁率μ′を指標として以下の基準で行った。
(軟磁性粉末としてFe-Si-Crを使用した場合)
◎:42≦μ′
○:38≦μ′<42
△:34≦μ′<38
×: μ′<34
(軟磁性粉末としてFe-Si-Alを使用した場合)
◎:65≦μ′
○:60≦μ′<65
△:55≦μ′<60
×: μ′<55
(軟磁性粉末としてSiO2被覆Fe-Si-Crを使用した場合)
◎:42≦μ′
○:38≦μ′<42
△:34≦μ′<38
×: μ′<34
(軟磁性粉末としてアクリル樹脂被覆Fe-Si-Crを使用した場合)
◎:42≦μ′
○:38≦μ′<42
△:34≦μ′<38
×: μ′<34
また、比重変化率、μ′変化率及びシート厚の変化率の評価は、以下の基準で行った。
(比重変化率)
◎: 1%未満
○: 1以上3%未満
△: 3%以上5%未満
×: 5%以上
(μ′変化率)
◎: 1%未満
○: 1以上3%未満
△: 3%以上5%未満
×: 5%以上
(シート厚の変化率)
◎:1%未満
○:1%以上3%未満
△:3%以上5%未満
×:5%以上
Figure 0004811607
この表2から、実施例1A〜4Aでは、高温高湿環境下においても寸法変化や磁気特性の変化が小さい軟磁性シートが得られたことが解る。例えば、比較例2Aと各実施例とを比べた場合、実施例においては軟磁性シートの厚み変化率が小さく、また、比較例1と比べた場合、各実施例の軟磁性シートは、環境試験後の磁気特性の低下も少ないことが解る。
実施例1B
表3に示した配合(重量部)に従って、リン内添ポリエステル樹脂(バイロン537、東洋紡績社製)と、扁平な軟磁性粉末(Fe−Si−Cr−Ni、JEMCO社製)と、シランカップリング剤(SH6040、東レダウコーニング)と、イソプロピルアルコール(IPA)と、ブロックイソシアネート(コロネート2507、日本ポリウレタン社)とを混合して軟磁性塗料を調製し、その軟磁性塗料を、剥離PETフィルム(帝人社)に、塗料固形分が180g/mとなるようにロールコーターで塗布し、115℃で10分間乾燥し、剥離PETフィルムに支持された未硬化の軟磁性シートを得た。
次に、剥離PETフィルムを取り除いた未硬化軟磁性シートを5枚積層し、ラミネータのロールとロールの間(上下のロールの温度を110℃、線圧を3.3kgf/cm、ラインスピードを0.5m/分に設定した。)を10回通して圧縮して未硬化の軟磁性シート中の軟磁性粉末を配向させ、更に、150℃で5Kg/cmの圧力で10分間圧縮することによって架橋硬化させ、軟磁性シートを得た。得られた軟磁性シートは、比重が大きく、高温、高温高湿環境下に放置しても磁気特性の低下が小さかった。
実施例2B
ラミネータを用いた圧縮を行わない以外は、実施例1Bの操作を繰り返すことにより、架橋硬化した軟磁性シートを得た。得られた軟磁性シートは、比重が大きく、高温、高温高湿環境下に放置しても磁気特性の低下が小さかった。
実施例3B
剥離PETフィルムに塗布された軟磁性塗料の乾燥温度を125℃とする以外は、実施例1Bと同様の操作を繰り返すことにより、架橋硬化した軟磁性シートを得た。得られた軟磁性シートは、軟磁性塗料の125℃での乾燥時にブロックイソシアネートのブロックが解離して一部架橋が進行しているため、μ′と比重の数値が実施例1Bの場合よりも若干小さかったが、実用上問題のない数値であった。
比較例1B
ブロックイソシアネートに代えて、イソシアネート(コロネートHL、日本ポリウレタン社製)を使用する以外は、実施例1Bと同様の操作を繰り返すことにより、架橋硬化した軟磁性シートを得た。得られた軟磁性シートは、ブロックされていないイソシアネートを用いたので乾燥させる工程でイソシアネートとリン内添ポリエステル系樹脂が架橋しており、比重を大きくすることができなかった。
比較例2B
ブロックイソシアネートを使用せず且つ軟磁性塗料の乾燥温度を120℃とする以外は、実施例1Bの操作を繰り返すことにより、未硬化の軟磁性シートを得た。次に、剥離PETフィルムを取り除いた未硬化軟磁性シートを5枚積層し、ラミネータによる圧縮を行わずに、150℃で5Kg/cmの圧力で10分間圧縮することによって架橋硬化させ、軟磁性シートを得た。得られた軟磁性シートは、架橋されていないので、環境試験後の比重と磁気特性とが低下した。
得られた架橋硬化した軟磁性シート(実施例1B〜3B及び比較例1B〜2B)について、磁気特性(透磁率μ′、磁気損失μ"、性能係数Q)及び比重を測定した。また、60℃、95%Rhの高温高湿環境下に192時間保持した後の軟磁性シートの磁気特性(μ′、μ"、Q)を測定し、さらに前記環境試験前後における軟磁性シートの比重変化率及びμ′変化率を算出し、実施例1Aの場合と同様に評価した。結果を表3に示す。
なお、磁気特性の判定は、透磁率μ′を指標として以下の基準で行った。
(軟磁性粉末としてFe-Si-Cr-Niを使用)
◎:42≦μ′
○:38≦μ′<42
△:34≦μ′<38
×: μ′<34









Figure 0004811607

実施例4B
表4に示した配合(重量部)に従って、リン内添ポリエステル樹脂(バイロン537、東洋紡績社製)と、扁平な軟磁性粉末(Fe−Si−Al、株式会社メイト製)と、シランカップリング剤(SH6040、東レダウコーニング)と、イソプロピルアルコール(IPA)と、ブロックイソシアネート(コロネート2507、日本ポリウレタン社)と混合して軟磁性塗料を調製し、その軟磁性塗料を、剥離PETフィルム(帝人社)に、塗料固形分が180g/mとなるようにロールコーターで塗布し、115℃で10分間乾燥し、剥離PETフィルムに支持された未硬化軟磁性シートを得た。
次に、剥離PETフィルムを取り除いた未硬化軟磁性シートを5枚積層し、ラミネータのロールとロールの間(上下のロールの温度を110℃、線圧を3.3kgf/cm、ラインスピードを0.5m/分に設定した。)を10回通して圧縮によって配向させ、更に、150℃で6Kg/cmの圧力で10分間圧縮することによって架橋硬化させ、軟磁性シートを得た。得られた軟磁性シートは、比重が大きく、高温、高温高湿環境下に放置しても磁気特性の低下が小さかった。
実施例5B
ラミネータを用いた圧縮を行わない以外は、実施例4Bの操作を繰り返すことにより、架橋硬化した軟磁性シートを得た。得られた軟磁性シートは、比重が大きく、高温、高温高湿環境下に放置しても磁気特性の低下が小さかった。
実施例6B
剥離PETフィルムに塗布された軟磁性塗料の乾燥温度を125℃とする以外は、実施例4Bと同様の操作を繰り返すことにより、架橋硬化した軟磁性シートを得た。得られた軟磁性シートは、軟磁性塗料の125℃での乾燥時にブロックイソシアネートのブロックが解離して一部架橋が進行しているため、μ′と比重の数値が実施例4Bの場合よりも若干小さかったが、実用上問題のない数値であった。
比較例3B
ブロックイソシアネートに代えて、イソシアネート(コロネートHL、日本ポリウレタン社製)を使用する以外は、実施例4Bと同様の操作を繰り返すことにより、架橋硬化した軟磁性シートを得た。得られた軟磁性シートは、ブロックされていないイソシアネートを用いたので乾燥させる工程でイソシアネートとリン内添ポリエステル系樹脂が架橋しており、比重を大きくすることができなかった。
比較例4B
ブロックイソシアネートを使用せず且つ軟磁性塗料の乾燥温度を120℃とする以外は、実施例4Bの操作を繰り返すことにより、未硬化の軟磁性シートを得た。次に、剥離PETフィルムを取り除いた未硬化軟磁性シートを5枚積層し、ラミネータによる圧縮を行わずに、150℃で6Kg/cmの圧力で10分間圧縮することによって架橋硬化させ、軟磁性シートを得た。得られた軟磁性シートは、架橋されていないので、環境試験後の比重と磁気特性とが低下した。
得られた架橋硬化した軟磁性シート(実施例4B〜6B及び比較例3B〜4B)について、磁気特性(透磁率μ′、磁気損失μ"、性能係数Q)及び比重を測定した。また、60℃、95%Rhの高温高湿環境下に192時間保持した後の軟磁性シートの磁気特性(μ′、μ"、Q)を測定し、さらに前記環境試験前後における軟磁性シートの比重変化率及びμ′変化率を算出し、実施例1Aの場合と同様に評価した。結果を表4に示す。
なお、磁気特性の判定は、透磁率μ′を指標として以下の基準で行った。
(軟磁性粉末としてFe-Si-Alを使用)
◎:65≦μ′
○:60≦μ′<65
△:55≦μ′<60
×: μ′<55






Figure 0004811607
実施例7B
表5に示したように、リン内添ポリエステル樹脂に代えて、水酸基価が5.0KOHmg/gのポリエステル樹脂(バイロン500、東洋紡績社製)を使用する以外は、実施例1Bの操作を繰り返すことにより、架橋硬化した軟磁性シートを得た。得られた軟磁性シートは、比重が大きく、高温、高温高湿環境下に放置しても磁気特性の低下が小さかった。
実施例8B
実施例1Bの操作を繰り返したところ、得られた軟磁性シートは、比重が大きく、高温乾燥環境下、高温高湿環境下に放置しても磁気特性の低下が小さく、再現性ある実施例であった。
実施例9B
リン内添ポリエステル樹脂の配合量を100重量部から75重量部とし、新たにメラミンシアヌレート(MC610、日産化学工業社製)25重量部を配合すること以外は、実施例1Bの操作を繰り返すことにより、架橋硬化した軟磁性シートを得た。得られた軟磁性シートは、比重が大きく、高温、高温高湿環境下に放置しても磁気特性の低下が小さかった。また、燃焼試験を行ったところ、UL94 V−0の基準を満たしていた。
比較例5B
ブロックイソシアネートを使用しない以外は、実施例7Bの操作を繰り返すことにより、架橋硬化した軟磁性シートを得た。得られた軟磁性シートは、架橋されていないので、環境試験後の比重と磁気特性とが低下した。
比較例6B
リン内添ポリエステル樹脂に代えて、リン外添ポリエステル樹脂(ポリエステル(バイロン500、東洋紡績社):リン酸エステル(CR741、大八化学社)=100:3)を使用すること以外は、実施例8Bと同様の操作を繰り返すことにより、架橋硬化した軟磁性シートを得た。得られた積層軟磁性シートは、積層面で剥離が見られ、環境試験後には積層軟磁性シートが個々の軟磁性シートに剥離分離した。
比較例7B
表5に示した配合(重量部)に従って、リン内添ポリエステル樹脂(バイロン537、東洋紡績社製)と、扁平な軟磁性粉末(Fe−Si−Cr−Ni、JEMCO社製)と、ブロックイソシアネート(コロネート2507、日本ポリウレタン社)と混合して軟磁性塗料を調製し、その軟磁性塗料を、剥離PETフィルム(帝人社)に、塗料固形分が180g/mとなるようにロールコーターで塗布し、115℃で10分間乾燥し、剥離PETフィルムに支持された未硬化軟磁性シートを得た。
次に、剥離PETフィルムを取り除いた未硬化軟磁性シートを5枚積層し、ラミネータのロールとロールの間(上下のロールの温度を110℃、線圧を3.3kgf/cm、ラインスピードを0.5m/分に設定した。)を10回通して圧縮によって配向させ、更に、150℃で6Kg/cmの圧力で10分間圧縮することによって架橋硬化させ、軟磁性シートを得た。得られた軟磁性シートは、シランカップリング剤を使用していないので、圧縮しても比重が増大しなかった。
得られた架橋硬化した軟磁性シート(実施例7B〜9B及び比較例5B〜7B)について、磁気特性(透磁率μ′、磁気損失μ"、性能係数Q)及び比重を測定した。また、高温乾燥環境下又は高温高湿環境下(高温乾燥条件 85℃、10%Rh以下;高温高湿条件 60℃、95%Rh)に192時間保持した後の軟磁性シートの磁気特性(μ′、μ"、Q)を測定し、さらに前記環境試験前後における軟磁性シートの比重変化率及びμ′変化率を算出し、実施例1Aの場合と同様に評価した。結果を表5に示す。
なお、磁気特性の判定は、透磁率μ′を指標として以下の基準で行った。
(軟磁性粉末としてFe-Si-Cr-Niを使用)
◎:42≦μ′
○:38≦μ′<42
△:34≦μ′<38
×: μ′<34


Figure 0004811607

実施例10B
表6に示したように、リン内添ポリエステル樹脂に代えて、水酸基価5.0KOHmg/gのポリエステル樹脂(バイロン500、東洋紡績社製)を使用する以外は、実施例4Bの操作を繰り返すことにより、架橋硬化した軟磁性シートを得た。得られた軟磁性シートは、比重が大きく、高温、高温高湿環境下に放置しても磁気特性の低下が小さかった。
実施例11B
実施例4Bの操作を繰り返したところ、得られた軟磁性シートは、比重が大きく、高温、高温高湿環境下に放置しても磁気特性の低下が小さく、再現性ある実施例であった。
実施例12B
更に、メラミンシアヌレート(MC610、日産化学工業株式会社製)35重量部を配合すること以外は、実施例4Bの操作を繰り返すことにより、架橋硬化した軟磁性シートを得た。得られた軟磁性シートは、比重が大きく、高温、高温高湿環境下に放置しても磁気特性の低下が小さかった。また、燃焼試験を行ったところ、UL94 V−0の基準を満たしていた。
比較例8B
ブロックイソシアネートを使用しない以外は、実施例10Bの操作を繰り返すことにより、架橋硬化した軟磁性シートを得た。得られた軟磁性シートは、架橋されていないので、環境試験後の比重と磁気特性とが低下した。
比較例9B
リン内添ポリエステル樹脂に代えて、リン外添ポリエステル樹脂(ポリエステル(バイロン500、東洋紡績社):リン酸エステル(CR741、大八化学社)=100:3)を使用すること以外は、実施例11Bと同様の操作を繰り返すことにより、架橋硬化した軟磁性シートを得た。得られた積層軟磁性シートは、積層面で剥離が見られ、環境試験後には積層軟磁性シートが個々の軟磁性シートに剥離分離した。
比較例10B
表6に示した配合(重量部)に従って、リン内添ポリエステル樹脂(バイロン537、東洋紡績社製)と、扁平な軟磁性粉末(Fe−Si−Al、株式会社メイト製)と、ブロックイソシアネート(コロネート2507、日本ポリウレタン社)と混合して軟磁性塗料を調製し、その軟磁性塗料を、剥離PETフィルム(帝人社)に、塗料固形分が180g/mとなるようにロールコーターで塗布し、115℃で10分間乾燥し、剥離PETフィルムに支持された未硬化軟磁性シートを得た。
次に、剥離PETフィルムを取り除いた未硬化軟磁性シートを5枚積層し、ラミネータのロールとロールの間(上下のロールの温度を110℃、線圧を3.3kgf/cm、ラインスピードを0.5m/分に設定した。)を10回通して圧縮によって配向させ、更に、150℃で6Kg/cmの圧力で10分間圧縮することによって架橋硬化させ、軟磁性シートを得た。得られた軟磁性シートは、シランカップリング剤を使用していないので、圧縮しても比重が増大しなかった。
得られた架橋硬化した軟磁性シート(実施例10B〜12B及び比較例8B〜10B)について、磁気特性(透磁率μ′、磁気損失μ"、性能係数Q)及び比重を測定した。また、高温乾燥環境下又は高温高湿環境下(高温条件 85℃、10%Rh以下;高温高湿条件 60℃、95%Rh)に192時間保持した後の軟磁性シートの磁気特性(μ′、μ"、Q)を測定し、さらに前記環境試験前後における軟磁性シートの比重変化率及びμ′変化率を算出し、実施例1Aの場合と同様に評価した。結果を表6に示す。
なお、磁気特性の判定は、透磁率μ′を指標として以下の基準で行った。
(軟磁性粉末としてFe-Si-Alを使用)
◎:65≦μ′
○:60≦μ′<65
△:55≦μ′<60
×: μ′<55



Figure 0004811607
実施例13B〜実施例17B、比較例11B〜12B
表7に示した配合(重量部)に従って、リン内添ポリエステル樹脂(バイロン537、東洋紡績社製)と、扁平な軟磁性粉末(Fe−Si−Cr−Ni、JEMCO社製)と、シランカップリング剤と、IPAと、ブロックイソシアネート(コロネート2507、日本ポリウレタン社)とを混合して軟磁性塗料を調製し、その軟磁性塗料を、剥離PETフィルム(帝人社)に、塗料固形分が180g/mとなるようにロールコーターで塗布し、115℃で10分間乾燥し、剥離PETフィルムに支持された未硬化軟磁性シートを得た。
なお、使用した軟磁性粉末のパーセント粒径、比表面積、飽和磁化、保持力、タップ密度、扁平度を表7に示す。
得られた架橋硬化した軟磁性シート(実施例13B〜17B及び比較例11B〜12B)について、磁気特性(透磁率μ′、磁気損失μ"、性能係数Q)及び比重を測定した。また、高温乾燥環境下又は高温高湿環境下(高温乾燥条件 85℃、10%Rh以下;高温高湿条件 60℃、95%Rh)に192時間保持した後の軟磁性シートの磁気特性(μ′、μ"、Q)を測定し、さらに前記環境試験前後における軟磁性シートの比重変化率及び透磁率変化率を算出し、実施例1Aの場合と同様に評価した。結果を表7に示す。
なお、磁気特性の判定は、透磁率μ′を指標として以下の基準で行った。
(軟磁性粉末としてFe-Si-Cr-Niを使用)
◎:42≦μ′
○:38≦μ′<42
△:34≦μ′<38
×: μ′<34






Figure 0004811607
表7から解るように、実施例13B〜17Bの軟磁性シートは、タップ密度が0.55〜1.45g/mlの範囲内にあり、しかも比表面積が0.4〜1.20m/gの範囲内にあるので、透磁率μ′とQとが大きな値を示した。
一方、比較例11Bの軟磁性シートは、タップ密度が1.45g/mlを超え、比表面積が0.4m/gを下回っているので、Qの値は大きいものの、透磁率μ′の値が小さかった。比較例12Bの軟磁性シートは、タップ密度が0.55g/mlを下回り、比表面積が1.20m/gを超えているので、透磁率μ′の値は大きいものの、Qの値が小さかった。
実施例18B、比較例13B
実施例15B(架橋あり)と比較例2B(架橋なし)の軟磁性シートをアンテナ装置とシールド板の間に配置して携帯電話に搭載し、環境試験前後(60℃、95%Rh、192hr)前後の通信距離を測定した。得られた結果を表8に示す。
Figure 0004811607
表8から解るように、バインダー樹脂を架橋させた実施例18Bの軟磁性シートの通信距離は、環境試験前後で実質的な変化が認められないが、バインダー樹脂を架橋させていない比較例13Bの軟磁性シートの通信距離は、環境試験前後で大きく変動した。
本発明の軟磁性材料は、バインダー樹脂中に軟磁性粉末を密に配向させた状態で架橋させて比重を大きくしたものであるので、高温あるいは高温高湿環境下において寸法変化や磁気特性の変化が小さい電子機器、例えばアンテナモジュールや携帯通信端末に有用である。

Claims (23)

  1. 少なくとも扁平軟磁性粉末が、ブロックイソシアネートを用いて架橋されたポリエステル系樹脂に分散してなる軟磁性材料であって、該ポリエステル系樹脂の水酸基価が4.5mgKOH/g〜15mgKOH/gであり、ガラス転移温度が−20℃〜10℃であり、該扁平軟磁性粉末がシランカップリング処理されている軟磁性材料。
  2. 該扁平軟磁性粉末が、ほぼ同一面内方向に配向している請求項1記載の軟磁性材料。
  3. 形状がシート状である請求項1又は2に記載の軟磁性材料。
  4. 該ポリエステル系樹脂が、難燃性を有する請求項1〜のいずれかに記載の軟磁性材料。
  5. 該ポリエステル系樹脂が、リン内添ポリエステル系樹脂である請求項記載の軟磁性材料。
  6. 該リン内添ポリエステル系樹脂が、分子中にリン酸残基を有する請求項記載の軟磁性材料。
  7. 該扁平軟磁性粉末が、絶縁層で被覆されている請求項1〜のいずれかに記載の軟磁性材料。
  8. 該絶縁層が、金属酸化膜又は樹脂膜である請求項記載の軟磁性材料。
  9. 該扁平軟磁性粉末が、Fe−Si−Al合金粉末又はFe−Si−Cr−Ni合金粉末である請求項1〜のいずれかに記載の軟磁性材料。
  10. 該Fe−Si−Cr−Ni合金粉末が、タップ密度0.55〜1.45g/ml、比表面積0.45〜1.20m2/g、及び扁平度8〜24を示す請求項記載の軟磁性材料。
  11. 複素比透磁率の実数部μ′が、35以上である請求項1〜10のいずれかに記載の軟磁性材料。
  12. 比重が3.0以上である請求項1〜11のいずれかに記載の軟磁性材料。
  13. 60℃〜95℃の環境下に放置した後の寸法変化が3%以下である請求項1〜12のいずれかに記載の軟磁性材料。
  14. 温度40℃〜90℃、相対湿度60〜95%の高温高湿環境下に放置した後の寸法変化が3%以下である請求項1〜13のいずれかに記載の軟磁性材料。
  15. 請求項1〜14のいずれかに記載の軟磁性材料を備えた電子機器。
  16. 請求項1〜15のいずれかに記載の軟磁性材料が、アンテナコイルが形成された支持体に積層されていることを特徴とするアンテナモジュール。
  17. 該アンテナコイルが、信号処理回路部と電気的に接続されている請求項16記載のアンテナモジュール。
  18. 金属製シールド板が、軟磁性材料が積層された側とは反対側の支持体上に積層されている請求項16又は17記載のアンテナモジュール。
  19. 請求項16〜18のいずれかに記載のアンテナモジュールを備えた携帯通信端末。
  20. 少なくとも、シランカップリング処理されている扁平軟磁性粉末と、水酸基価が4.5mgKOH/g〜15mgKOH/gであり且つガラス転移温度が−20℃〜10℃であるポリエステル系樹脂と架橋剤であるブロックイソシアネートと溶剤とを混合してなる軟磁性組成物を剥離基材上に塗布し、架橋反応が実質的に生じない温度で乾燥し、架橋反応が生ずる温度で圧縮する、軟磁性材料の製造方法。
  21. 架橋反応が実質的に生じない温度で乾燥した後、架橋反応が生ずる温度で圧縮する前に、架橋反応が実質的に生じない温度で圧縮する請求項20記載の製造方法。
  22. 少なくとも、シランカップリング処理されている扁平軟磁性粉末と、水酸基価が4.5mgKOH/g〜15mgKOH/gであり且つガラス転移温度が−20℃〜10℃であるポリエステル系樹脂と架橋剤であるブロックイソシアネートと溶剤とを混合してなる軟磁性組成物を剥離基材上に塗布した後に、架橋反応が実質的に生じない温度で乾燥し、剥離基材を取り除くことを繰り返すことにより、少なくとも2枚の軟磁性組成物の乾燥シートを取得し、その少なくとも2枚の乾燥シートを積層し、架橋反応が生ずる温度で圧縮する、積層軟磁性シートの製造方法。
  23. 少なくとも2枚の乾燥シートを積層した後、架橋反応が生ずる温度で圧縮する前に、架橋反応が実質的に生じない温度で圧縮する請求項22記載の製造方法。
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