JP4807897B2 - 磁気抵抗素子及び磁気抵抗素子の製造方法 - Google Patents

磁気抵抗素子及び磁気抵抗素子の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁気ヘッド、各種センサなどに用いるための磁気抵抗素子に係り、特にバリア膜を下磁性層と上磁性層との間に挟んで構成した一対の磁気トンネル接合構造を基板上にて直列接続して形成した磁気抵抗素子及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、NiFe等の異方性磁気抵抗効果を利用した磁気抵抗素子、電子のスピンの向きに依存した散乱を利用して巨大磁気抵抗効果(GMR効果)を得る磁気抵抗素子などがよく知られている。この種の磁気抵抗素子の特性を評価する性質の1つに磁気抵抗変化率があり、この磁気抵抗変化率は前者では約3%の値を示し、後者では約10%の値を示す。
【0003】
これらの磁気抵抗素子に対し、近年、磁気抵抗変化率が20〜30%という大きな値を示す磁気トンネル効果を利用した磁気抵抗素子が出現してきている。この磁気抵抗素子は、例えば特開平11−135857号公報に示されているように、絶縁材料(例えば、Al)からなるバリア膜を、強磁性材料(例えば、Ni0.81Fe0.19,CoFe)からなる下磁性層と、強磁性層(例えば、Ni0.81Fe0.19)からなる上磁性層との間に挟んで磁気トンネル接合構造を基板上に形成するとともに、下磁性層の直下に反強磁性層(例えば、FeMn)を設けて下磁性を固定層とするとともに上磁性層をフリー層とし、磁気トンネル効果により高い磁気抵抗変化率を得るようにしている。また、反強磁性層を設けなくても、上磁性層と下磁性層との間に保磁力の差を設けておき、前記と同等な磁気トンネル効果を実現できることも知られている。
【0004】
この磁気トンネル効果を用いた磁気抵抗素子の使用に際しては、磁気抵抗素子(磁気トンネル接合)に対して電圧を印加して磁場の変化に対する磁気抵抗変化率に応じた電圧を取り出すようにするものであるが、この磁気抵抗素子にあっては印加電圧を上げていくと磁気抵抗変化率が徐々に低下する傾向を示すとともに、この磁気抵抗変化率の低下傾向は抵抗値が大きいほど顕者になる。したがって、抵抗値が大きい磁気抵抗素子に大きな電圧をかけると、大きな磁気抵抗変化率の減少を招くため、磁場の変化に対応して十分な検出電圧を取り出すことができないという問題がある。逆に、抵抗値の小さな磁気抵抗素子を使用すると、前記磁気抵抗変化率の減少傾向は小さいが、磁気抵抗素子自体の抵抗が小さいために、十分に大きな電圧を取り出すことができないという問題がある。
【0005】
これらの問題に対処するために、例えば特開平11−67762号公報及び特開平11−112054号公報に示されるように、複数の磁気トンネル接合構造を直列に接続して用いることが提案されている。この場合、前者においては、連続して形成した下磁性層上に一対のバリア膜及び上磁性層を独立に分離して設けるようにして下磁性層を共通に用いるようにしている。また、後者においては、前記のようにそれぞれ分離した一対のバリア膜及び上磁性を共通の下磁性層上に形成したトンネル接合構造の基本単位を更に複数組横に並べて、隣り合う基本単位の上磁性層を共通に連続する上磁性層で連結して多くのトンネル接合を下磁性層及び上磁性層を共通に用いて直列に連結するようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記のようなバリア膜を下磁性層と上磁性層との間に挟んで構成した複数の磁気トンネル接合構造を基板上に直列接続して形成する場合、微細な加工処理を施す必要があり、この種の素子の製造にはウェットエッチングは適さない。したがって、基板上に下磁性層、バリア膜、上磁性層などを積層したものを、ドライエッチングであるイオンビームエッチングを用いて加工処理することが適当である。しかし、下磁性層は表面粗さを小さく抑える必要があるため厚く構成できないので、イオンビームエッチング処理によりバリア膜を確実に分離するとともに下磁性層を共通にすることは難しい。すなわち、バリア膜をイオンビームエッチングにより除去する場合、所定時間の計測、バリア膜の下層を構成する材料の検知などによりエッチング処理の終了を制御することができるが、エッチング処理の終了が早過ぎると一対のバリア膜を確実に分離することができない。これにより、磁気抵抗素子の製造の歩留まりが悪化したり、特性に大きなバラツキが生じるという問題があった。
【0007】
【発明の概略】
本発明は、上記問題に対処するためになされもので、その目的は、バリア膜を下磁性層と上磁性層との間に挟んで構成した一対の磁気トンネル接合構造を基板上に直列接続して形成した磁気抵抗素子であって、製造上の歩留まりを良好に保つとともにバラツキを少なくできる磁気抵抗素子及びその製造方法を提供することにある。
【0008】
前記目的を達成するために本発明の特徴は、基板と、前記基板上に連続して形成された導電層と、前記導電層上にそれぞれ独立かつ分離して形成されていて、バリア膜を下磁性層と上磁性層との間に挟んで構成した一対の磁気トンネル接合構造と、前記一対の磁気トンネル接合構造上、及び前記一対の磁気トンネル接合構造が形成されていない前記導電層上に形成されていて、前記一対の磁気トンネル接合構造の各上磁性層の上方にコンタクトホールをそれぞれ有する層間絶縁膜と、前記層間絶縁膜上に形成した電極材料の一部を前記層間絶縁膜の材料の検出を終了条件とするイオンビームエッチングで除去することにより分離して形成される一対の上部電極であり、前記一対の磁気トンネル接合構造のそれぞれ上方であって、前記層間絶縁膜上にそれぞれ独立して形成されていて、前記一対の磁気トンネル接合構造の各上磁性層に前記コンタクトホールを介してそれぞれ接続された一対の上部電極とを備えた磁気抵抗素子にある。
また、前記本発明に係る磁気抵抗素子を製造方法の発明としてとらえると、本発明の特徴は、基板上に連続して導電層を形成し、前記導電層上に、バリア膜を下磁性層と上磁性層との間に挟んで構成した一対の磁気トンネル接合構造をそれぞれ独立かつ分離して形成し、前記一対の磁気トンネル接合構造上、及び前記一対の磁気トンネル接合構造が形成されていない前記導電層上に層間絶縁膜を形成し、前記一対の磁気トンネル接合構造の各上磁性層の上方位置にて、前記層間絶縁膜にコンタクトホールをそれぞれ形成し、かつ前記層間絶縁膜上に形成した電極材料の一部を前記層間絶縁膜の材料の検出を終了条件とするイオンビームエッチングで除去することにより、前記一対の磁気トンネル接合構造のそれぞれ上方における前記層間絶縁膜上に、前記コンタクトホールを介して前記一対の磁気トンネル接合構造の各上磁性層にそれぞれ接続されるように、一対の上部電極をそれぞれ分離かつ独立して形成するようにした磁気抵抗素子の製造方法にもある。
【0009】
この場合、前記導電層と前記一対の磁気トンネル接合構造の各下磁性層との各間に、同各下磁性層を固定層とするための固定磁化層(反強磁性層又は強磁性層)をそれぞれ独立に分離して設けたり、同固定磁化層をそれぞれ共通に連続して設けたりするとよい。また、前記一対の磁気トンネル接合構造の各上磁性層と前記独立した各上部電極との各間に、前記固定磁化層をそれぞれ独立に分離して設けてもよい。そして、このような磁気抵抗素子においては、前記一対の磁気トンネル接合構造を前記導電層上にイオンビームエッチングにより形成するとよい。
【0010】
このように、本発明によれば、一対の磁気トンネル接合構造のうちの各下磁性層まで独立に分離させるようにしたので、前述したようなイオンビームエッチング処理により一対の磁気トンネル接合構造を分離して形成するようにすれば、イオンビームエッチング処理の終了を下磁性の直下層の材料の検出に応答させることができ、一対の磁気トンネル接合構造中の各バリア膜を確実に分離できる。したがって、本発明によれば、製造上の歩留まりを悪化させることがなくなるとともに、特性のほとんど同じ磁気抵抗素子を簡単に量産できるようになる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態に係る磁気抵抗素子について説明するが、まず一対の磁気トンネル接合構造のみを有する基本的構成例について説明する。
【0012】
a.基本的構成例
図1は、磁気抵抗素子1の基本的構成例を断面図により示している。この磁気抵抗素子は、例えばSiO/Si、ガラス又は石英からなる基板5上に、例えば膜厚15nmのTiからなる第1導電膜6、及び例えば膜厚300nmのCuからなる第2導電膜7とで構成される下部電極3が形成されている。下部電極3上には、例えば膜厚50nmのRhMnからなる反強磁性膜8,8が2つに分離して形成されている。各反強磁性膜8,8上には、例えば膜厚30nmのCoからなる各下磁性層9,9がそれぞれ形成され、各下磁性層9,9上には、例えば膜厚1.8nmのAl膜を酸化処理することにより形成された各バリア膜10,10がそれぞれ設けられている。また、各バリア膜10,10上には、例えば膜厚65nmのNiFeからなる各上磁性層11,11がそれぞれ形成されている。
【0013】
これらの反強磁性膜8,8、下磁性層9,9、バリア膜10,10及び上磁性層11,11により、磁気トンネル抵抗素子2,2がそれぞれ形成されている。すなわち、2個の上部電極4,4と下部電極3との各間に、磁気トンネル抵抗素子2,2がそれぞれ設けられている。そして、反強磁性膜8,8は、上磁性層11,11の磁化が反転する範囲内で下磁性層9,9の磁化が反転しないように下磁性層9,9の磁化の方向を固定するもので(すなわち、下磁性層9,9に対して固定磁化層として作用するもので)、この場合、下磁性層9,9が固定層として機能するとともに上磁性層11,11がフリー層として機能する。なお、本明細書においては、前記バリア膜10を下磁性層(固定層)9と上磁性層(フリー層)11とで挟んだ構造を磁気トンネル接合構造という。また、上磁性層11,11(磁気トンネル抵抗素子2)は、平面形状を長方形としており、その長辺は8μmであるとともに短辺は2μmである。すなわち、この磁気トンネル抵抗素子2のアスペクト比(フリー層の長辺と短辺の比)は「4」に設定されている。
【0014】
基板5、下部電極3及び磁気トンネル抵抗素子2,2を覆う領域に、例えば膜厚1000nmのSiOからなる層間絶縁膜12が形成されている。この層間絶縁膜12には、磁気トンネル抵抗素子2,2上にコンタクトホール13,13がそれぞれ形成されている。このコンタクトホール13,13を埋設するように、例えば膜厚300nmのCuからなる上部電極4,4がそれぞれ形成されている。このようにして、下部電極3(第1及び第2導電膜6,7)を共通にし、同下部電極3(第1及び第2導電膜6,7)上にて2つの磁気トンネル抵抗素子2,2を直列に接続した磁気抵抗素子1が形成されている。
【0015】
次に、この基本的構成例に係る磁気抵抗素子1の製造方法について、図2,3の工程図を用いて説明する。
【0016】
(1)第1工程
まず、図2(a)に示すように、予め、洗浄した、例えばSiO/Si、ガラス又は石英からなる基板5をスパッタ装置にセットする。このスパッタ装置のチャンバを1×10−7Torr以下まで排気する。そして、例えば、純度が99.9999%のArガスを圧力が4mTorrになるまでチャンバ内に導入する。チャンバ内に装備されているスパッタガンに例えば、200Wの直流電力を印加して、例えば、ターゲットサイズの直径が126mmのTi及びCuのターゲットを使用して、例えば、成膜速度が12nm/分で第1導電膜6として、膜厚が15nmのTi膜を基板5上に成膜する。この第1導電膜6上に、例えば、成膜速度が25nm/分で第2導電膜7として、膜厚が300nmのCu膜を成膜する。
【0017】
(2)第2工程
次に、図2(a)に示すように、例えば4mTorrのArガス雰囲気下において、ターゲットサイズの直径が126mmのスパッタガンに100Wの直流電力を印加して、成膜速度が6.5nm/分で反強磁性膜8として、膜厚が50nmのRhMn膜を第1導電膜6上に成膜する。この反強磁性膜8上にターゲットサイズの直径が126mmのスパッタガンに100Wの直流電力を印加して、成膜速度が6nm/分で下磁性層9として、膜厚が30nmのCo膜を成膜する。
【0018】
(3)第3工程
次に、図2(a)に示すように、下磁性層9上に、例えば、ターゲットサイズの直径が126mmのスパッタガンに20Wの直流電力を印加し、成膜速度が2nm/分でAlを使用して膜厚が1.8nmのAl膜を成膜する。Al膜の成膜後、真空を破らずに、基板5を処理室に移動させて、純酸素をチャンバ内の圧力が100Torrになるまで導入し、例えば、20分間放置し、Al膜の酸化処理を行う。これにより、酸化アルミニウムAlからなるバリア膜10を得る。
【0019】
(4)第4工程
次に、図2(a)に示すように、バリア膜10上に例えば、ターゲットサイズの直径が126mmのスパッタガンに100Wの直流電力を印加し、例えば、成膜速度が6.5nm/分で上磁性層11として、膜厚が65nmのNiFe膜を成膜する。
【0020】
(5)第5工程
次に、上磁性層11の上面をレジスト膜でパターニングした後、イオンミリング装置を用いたイオンビームエッチングにより、上磁性層11、バリア膜10、下磁性層9、反強磁性膜8、第2導電膜7及び第1導電膜6の外周端部をエッチング除去して、図2(b)に示すように、端部の除去された上磁性層11、バリア膜10、下磁性層9、反強磁性膜8、第2導電膜7及び第1導電膜6からなる積層構造を形成する。この場合、前記エッチングにおいては、例えば投入電力を500V、400mAとし、ガス圧を0.2mTorrとし、エッチング速度を70nm/分とする。このエッチングは、同エッチングにより削り出された基板5の材料(SiO/Siなど)の検出を条件とし、同検出から多少の時間経過後に終了され、その後にアセトンでレジスト膜を除去する。
【0021】
(6)第6工程
次に、上磁性層11の上面をレジスト膜でパターニングした後、イオンミリング装置を用いたイオンビームエッチングにより、上磁性層11、バリア膜10、下磁性層9及び反強磁性膜8の図示左右方向中央部及び両端部をエッチング除去して、図2(c)に示すように、それぞれ上磁性層11、バリア膜10、下磁性層9及び反強磁性膜8からなる一対の積層構造を第2導電膜7上にそれぞれ形成する。前記エッチングの条件及びレジスト膜の除去については前記第5工程と同じである。なお、この場合、エッチングは、同エッチングにより削り出された第2導電膜7の材料(Cu)の検出を条件とし、同検出時又は同検出から多少の時間経過後に終了される。
【0022】
(7)第7工程
次に、一対の上磁性層11,11の上面をレジスト膜でパターニングした後、イオンミリング装置を用いたイオンビームエッチングにより、各上磁性層11,11の外周端部をエッチング除去して、図2(d)に示すように、各バリア膜10,10の各上面中央部だけに上磁性層11,11を残す。このエッチングにおいては、投入電力を500V、400mAとし、ガス圧を0.2mTorrとし、エッチング速度を20nm/分とし、ビーム角度を0度とする。また、エッチングの終了は、同エッチングにより削り出されたバリア膜10の材料(Al)の検出を条件とし、同検出時又は同検出から多少の時間経過後に終了される。
【0023】
そして、前記エッチング後、加工物の側壁に付着したいわゆる側壁デポを除去するために、前記エッチング条件の中でビーム角度のみを変更して60度とし、デポを削り取る。そして、エッチング終了後にアセトンでレジストを除去する。これにより、第2導電膜7上に、反強磁性膜8、下磁性層9、バリア膜10及び上磁性層11からそれぞれなる一対の磁気トンネル抵抗素子2,2が形成される。これらの各磁気トンネル抵抗素子2,2の大きさ(フリー層である上磁性層11の大きさ)は、それぞれ短辺が2μmであり、長辺が8μmである。即ち、磁気トンネル抵抗素子2,2のアスペクト比はそれぞれ「4」である。
【0024】
(8)第8工程
次に、前記第7工程の終了したものをスパッタ装置の真空チャンバ内に設置する。そして、例えば真空チャンバ内を2.0×10−6Torr以下に真空排気した後、5mTorrのArガスを導入した後、図3(a)に示すように、層間絶縁膜12で基板5上を覆う。この場合、例えば直径が126mmのSiOのターゲットに13.56MHzの周波数を有する900Wの電力を印加して、成膜速度13nm/分で、膜厚が1000nmのSiOからなる層間絶縁膜12を形成する。
【0025】
(9)第9工程
次に、成膜した層間絶縁膜12の上面をレジスト膜でパターニングした後、イオンミリング装置を用いたイオンビームエッチングにより、各上磁性層11,11の上方の層間絶縁膜12をエッチング除去して、図3(b)に示すように、層間絶縁膜12に各コンタクトホール13,13を開口形成する。このエッチングにおいては、例えば投入電力を500V、400mAとし、ガス圧を0.2mTorrとし、エッチング速度を30nm/分とし、ビーム角度を0度とする。そして、このエッチングは、同エッチングにより削り出された上磁性層11の材料(NiFe)の検出を条件に、同検出時から多少の時間経過後に終了され、その後に、例えばアセトンを使用してレジスト膜を除去する。
【0026】
(10)第10工程
次に、コンタクトホール13,13の形成が終了したものを、真空チャンバにセットして、真空チャンバ内を2.0×10−6Torr以下まで真空排気した後に、例えば、5mTorrのArガスを導入する。そして、図3(c)に示すように、例えば、直径が126mmのCuのターゲットに13.56MHzの周波数を有する200Wの電力を印加し、成膜速度30nm/分で膜厚が300nmであるCu膜からなる上部電極4を形成する。
【0027】
(11)第11工程
次に、成膜した上部電極4の上面をレジスト膜でパターニングした後、イオンミリング装置を用いたイオンビームエッチングにより、上部電極4の中央部(切欠部14)をエッチング除去することにより、図3(d)に示すように、上部電極4を2つに分離する。このエッチングにおいては、投入電力を500V、400mA、ガス圧を0.2mTorr、エッチング速度を70nm/分とする。そして、このエッチングは、同エッチングにより削り出された層間絶縁膜12の材料(SiO)の検出を条件に、同検出時から多少の時間経過後に終了され、前記エッチング終了後に、例えばアセトンを使用してレジスト膜を除去する。これにより、図1に示す磁気トンネル効果を用いた磁気抵抗素子1が形成される。
【0028】
このように、前記第5〜7,9,11工程のイオンビームエッチングにおいては、不要部分を確実に除去するために、同不要部分の下方に位置する層の部材成分の検出によりイオンビームエッチングを停止するようにしているので、同下方に位置する層の上表面の一部も除去される。
【0029】
上記のように構成した基本的構成例においては、一対の上部電極4,4間に電圧を印加すれば、一方の磁気トンネル抵抗素子2、第1,2導電膜6,7、及び他方の磁気トンネル抵抗素子2を介して電流が流れる。このとき、外部磁界を変化させれば、直列接続された一対の磁気トンネル抵抗素子2,2の抵抗値が変化し、外部磁界の変化を検出できる。このような一対の磁気トンネル抵抗素子2,2を直列に接続した磁気抵抗素子1においては、上部電極4,4間に印加する電圧をある程度大きくしても、一つの磁気トンネル抵抗素子2に印加される電圧がそれほど大きくならないので、磁気抵抗変化率を大きく保ったまま、ある程度大きな電圧変化を取出すことができる。
【0030】
また、上述した基本的構成例によれば、イオンビームエッチング処理を用いて磁気抵抗素子1を形成するようにしたので、微細な処理を施すことができる。そして、一対の磁気トンネル抵抗素子2を分離するために、上磁性層11、バリア膜10、下磁性層9及び反強磁性層8までをイオンビームエッチングにより削り取り、前記イオンビームエッチングを第2導電膜7材料の検出により終了させるようにしたので、上磁性層11,11、バリア膜10,10、下磁性層9,9及び反強磁性層8,8までを確実に独立分離させることができる。これにより、前記基本的構成例によれば、製造上の歩留まりを悪化させることがなくなるとともに、特性のほとんど同じ磁気抵抗素子1を簡単に量産できるようになる。
【0031】
b.基本的構成例の変形例
次に、前記基本的構成例の第1変形例について、図4を用いて説明する。この第1変形例においては、基板5上にCr(又はTi)からなって膜厚10nm程度の1層の導電膜で形成された下部電極3が設けられている。下部電極3上には、同一平面形状(10×60μmのアスペクト比「6」の長方形状)に形成した反強磁性膜(固定磁化層)8,8、下磁性層9,9、バリア膜10,10及び上磁性層11,11からなる各積層構造の一対の磁気トンネル抵抗素子2,2が下部電極3を共通にして設けられている。反強磁性膜(固定磁化層)8,8は、膜厚30nm程度のRhMnからなる。下磁性層9,9は、膜厚10nm程度のNiFeからなる。バリア膜10,10は、膜厚2nm程度のAlからなる。上磁性層11,11は、膜厚2nm程度のCo膜を下層とし、膜厚20nm程度のNiFe膜を上層とする2層構造に構成されている。各上磁性層11,11上には、各磁気トンネル抵抗素子2,2のエッチングによるマージンを稼ぐため、膜厚60nm程度のMo膜からなり同各上磁性層11,11と同一平面形状のダミー膜16が形成されている。層間絶縁膜12はSiOで膜厚250nm程度に形成され、上部電極4はAlで膜厚300nm程度に形成されている。
【0032】
このように構成した第1変形例に係る磁気抵抗素子1の製造においては、上記基本的構成例の第1〜4工程と同種の方法により、基板5上に、下部電極3、反強磁性膜8、下磁性層9、バリア膜10、上磁性層11(Co膜及びNiFe膜からなる)及びダミー膜16を前記厚さに積層する。次に、上記基本的構成例の第5工程と同様に、基板5上に、下部電極3、反強磁性膜8、下磁性層9、バリア膜10、上磁性層11(Co膜及びNiFe膜からなる)及びダミー膜16からなる積層構造の外周端部をイオンミリング装置を用いたイオンビームエッチングにより除去する。次に、上記基本的構成例の第6工程と同様に、イオンビームエッチングにより、ダミー膜16、上磁性層11、バリア膜10、下磁性層9及び反強磁性膜8の図示左右方向中央部及び両端部を除去して、下部電極3上に、反強磁性膜8,8、下磁性層9,9、バリア膜10,10、上磁性層11,11及びダミー膜16,16からなる一対の積層構造を独立に分離して形成する。そして、上記基本的構成例の第8〜11工程と同様に、層間絶縁膜12及び上部電極4,4を形成する。
【0033】
このように、第1変形例においても、イオンビームエッチング処理を用いて、下磁性層9,9、バリア膜10,10、上磁性層11,11からそれぞれなる一対の磁気トンネル接合構造を、共通の下部電極3上にて、一対の独立した反強磁性層8,8を介して独立かつ直列接続した磁気抵抗素子1が形成される。そして、この一対の磁気トンネル接合構造の形成においても、ダミー膜16から上磁性層11、バリア膜10、下磁性層9及び反強磁性膜8までをイオンビームエッチングにより削り取り、前記イオンビームエッチングを下部電極3の材料の検出により終了させるようにしたので、ダミー膜16,16、上磁性層11,11、バリア膜10,10、下磁性層9,9及び反強磁性層8,8までを確実に独立分離させることができる。これにより、この第1変形例においても、製造上の歩留まりを悪化させることがなくなるとともに、特性のほとんど同じ磁気抵抗素子1を簡単に量産できるようになる。
【0034】
また、上記基本的構成例は、次の第2〜5変形例のようにも変形できる。第2変形例に係る磁気抵抗素子1は、図5に示すように、下部電極3及び反強磁性膜8を共通に連続させて、反強磁性膜8上に、下磁性層9,9、バリア膜10,10、上磁性層11,11からそれぞれなる一対の磁気トンネル接合構造を、独立かつ直列接続して設けている。そして、この一対の磁気トンネル接合構造の形成においても、ダミー膜16から上磁性層11、バリア膜10及び下磁性層9までを、イオンミリング装置を用いたイオンビームエッチングにより削り取り、前記イオンビームエッチングを反強磁性膜8の材料の検出により終了させるようにしたので、ダミー膜16,16、上磁性層11,11、バリア膜10,10及び下磁性層9,9までを確実に独立分離させることができる。また、反強磁性層8を多少削り過ぎても、下部電極3が共通に連続して設けられているので、磁気トンネル抵抗素子2の特性が変化することはない。これにより、この第2変形例においても、製造上の歩留まりを悪化させることがなくなるとともに、特性のほとんど同じ磁気抵抗素子1を簡単に量産できるようになる。
【0035】
第3変形例に係る磁気抵抗素子1は、図6に示すように、上記第1変形例の反強磁性膜8を一対の磁気トンネル抵抗素子2,2にそれぞれ分離させて、各上磁性層11,11と各ダミー膜16,16との間に設けるようにしたものである。これによれば、上磁性層11,11が固定層として機能するとともに、下磁性層9,9がフリー層として機能するようになる。また、この第3変形例に係る磁気抵抗素子1の製造にあたっては、前記第2変形例と同一の材料を同一の膜厚で用いて積層の順序を変えるとともに、イオンミリング装置を用いたイオンビームエッチングにより、共通の下部電極3上に、下磁性層9,9、バリア膜10,10、上磁性層11,11、反強磁性膜8,8及びダミー膜16,16をそれぞれ分離して独立に形成するようにすればよい。
【0036】
第4変形例に係る磁気抵抗素子1は、図7に示すように、上記第1〜3変形例の反強磁性膜8を削除したもので、一対の磁気トンネル抵抗素子2,2は下磁性層9,9、バリア膜10,10及び上磁性層11,11のみで構成されている。この場合、各下磁性層9,9と各上磁性層11,11との間に、ある程度大きな保磁力の差を設けるようにして、保磁力の小さな方をフリー層として機能させるとともに保磁力の大きな方を固定層として機能させるようにする。また、この第4変形例に係る磁気抵抗素子1の製造にあたっては、上記第1変形例と同一の材料を同一の膜厚で用いて反強磁性膜8を削除して積層するとともに、イオンミリング装置を用いたイオンビームエッチングにより、共通の下部電極3上に、下磁性層9,9、バリア膜10,10、上磁性層11,11及びダミー膜16,16をそれぞれ分離して独立に形成するようにすればよい。
【0037】
このような第3,4変形例においても、イオンビームエッチング処理を用いて、共通の下部電極3上に、下磁性層9,9、バリア膜10,10、上磁性層11,11からなる一対の磁気トンネル接合構造が独立に直列接続されて構成されるので、上記第1,2変形例の場合と同様な効果が期待される。
【0038】
なお、上記第1,2変形例においては下磁性層9を固定層とするために反強磁性膜8を固定磁化層として用いるとともに、上記第3変形例においては上磁性層11を固定層とするためにRhMnからなる反強磁性膜8を固定磁化層として用いるようにした。しかし、RhMnに代えて、FeMn,PtMn等からなる反強磁性膜8を用いてもよい。
【0039】
また、これらの反強性性膜8に代えて、下磁性層9又は上磁性層11を固定層とするための固定磁化層として膜厚30nm程度のCoPtCrなどの強磁性膜をそれぞれ用いることもできる。このCoPtCrからなる強磁性膜を用いることにより、上記第1〜4変形例による効果に加えて、温度特性が良好となる。また、前記CoPtCrに代えて、CoTaCrなどの保磁力が十分に大きい強磁性膜を使用することもできる。
【0040】
また、上記基本的構成例及びその各種変形例においては、バリア膜10の形成のために、上記第3工程の処理により、純酸素チャンバ内でAl膜を20分間放置して酸化処理するようにしたが、これでは最終的な1つの磁気トンネル抵抗素子2当たりの規格化抵抗値は20kΩ・μm程度である。この規格化抵抗値を増加させるためには、前記Al膜を厚くして前記酸化処理時間を長くするようにしてもよい。これにより、前記規格化抵抗値を200kΩ・μm程度まで増大させることができる。また、成膜後に真空チャンバ内に、酸素を100mTorr導入し、例えば、13.56MHzの高周波により酸素プラズマを発生させ、Al膜を、例えば、1分間酸素プラズマに曝すことにより前記規格化抵抗値を1MΩ・μmまで大きくすることもできる。
【0041】
また、本実施形態においては、バリア膜10の作製方法は、純酸素を使用する方法を使用したが、本発明は、特にこれに限定されるものではなく、自然酸化法又は酸素プラズマに変えて酸素イオンビームをAl膜に照射して酸化させる方法等を使用することができる。
【0042】
このように、磁気トンネル抵抗素子2の規格化抵抗値は種々に調整されるものであるが、この規格化抵抗値が増加すると、熱雑音の影響が増加するので、その用途に応じて規格化抵抗値もある程度の値に抑える必要がある。
【0043】
また、上記基本的構成例及びその各種変形例においては、下部電極3の材料としてCu,Ti,Cr等を用いるようにしたが、これに限らず、W、Ta、Au、Mo等の導電性非磁性金属材料を用いることができる。また、上部電極4及びダミー膜16に関しても、前記のような各種導電性非磁性金属材料を用いることができる。
【0044】
さらに、上記のように構成した基本的構成例及び各種変形例において、2つの磁気トンネル抵抗素子2,2を連結する非磁性層の下部電極3又はこの下部電極3の上に形成する下磁性層9を含めて、バリア膜10と基板5との間の膜厚が100nmを超えると、表面粗さが大きくなり、バリア膜10にピンホールが発生する原因となる。したがって、この膜厚は、100nmを超えない必要がある。また、各磁気トンネル抵抗素子2の抵抗のバラツキを少なくするため、好ましくは、バリア膜10と基板5との間の膜厚は50nm以下にするとよい。
【0045】
c.アスペクト比について
ここで磁気トンネル抵抗素子2のアスペクト比について説明しておく。なお、アスペクト比とは、下磁性層9、バリア膜10及び上磁性層11が同一面積かつ同一形状で同一位置に重ねられている場合には、これらの各平面形状の長辺方向と短辺方向の長さの比を指し、例えば図1に示したように下磁性層9、バリア膜10及び上磁性層11が同一面積かつ同一形状でない場合には、フリー層となる上磁性層11又は下磁性層9の平面形状の長辺方向と短辺方向の長さの比を指す。本発明者らの実験及び経験では、このアスペクト比が大きいほどバルクハウゼンノイズの影響が少なく、出力波形信号に歪みが少なくなることが分かった。
【0046】
図1に示す磁気抵抗素子1について行った実験結果を示しておく。この場合、図1の磁気抵抗素子1の各上磁性層(フリー層)11の平面形状を長方形にそれぞれ構成して、その長辺が40μmで短辺が20μmであるアスペクト比「2」の第1サンプルと、その長辺が80μmで短辺が20μmであるアスペクト比「4」の第2サンプルを用意した。そして、第1及び第2サンプルに係る各磁気抵抗素子1をそれぞれ5個ずつ直列接続(磁気トンネル抵抗素子2を10個直列接続)し、幅が50μmのN極とS極とが交互に配置されたパターンからの磁場を変化させて、それらの各抵抗値(出力電圧)の変化を検出して、各一周期分の出力電圧波形を得た。
【0047】
アスペクト比が「2」である磁気トンネル抵抗素子2を10個直列接続したものでは、図8(A)に示すように、出力波形に若干歪みが生じた。一方、アスペクト比が「4」である磁気トンネル抵抗素子2を10個直列接続したものでは、図8(B)に示すように、出力波形から前記歪みが消えて整った正弦波波形が得られた。前記歪みはバルクハウゼンノイズに起因するものと考えられ、この実験結果からもアスペクト比が大きいほど出力電圧に乱れが生ぜず、磁気ヘッド、磁気抵抗センサとしては精度のよいものが製造されることが確認できた。なお、上記基本的構成例の各種変形例においても、このようにアスペクト比が大きいほど良好である。
【0048】
d.直列接続例
次に、磁気抵抗変化率を高く保つとともに大きな出力電圧を取出すために、上記基本的構成例及びその各種変形例に係る複数の磁気抵抗素子1を直列に接続した接続例について説明する。第1接続例は、図9(A),(B)に示すように、上記第1変形例に係る磁気抵抗素子1(図4)を用いて、基板5上に一対の磁気トンネル抵抗素子2,2を複数組直列に接続している。すなわち、基板5上に前記磁気抵抗素子1を直線的に配置して、隣り合う磁気抵抗素子1の各上部電極4を連続させて各磁気トンネル抵抗素子2を直列に接続している。
【0049】
反強磁性膜8、下磁性層9、バリア膜10及び上磁性層11は、それらの各平面形状をそれぞれ同一の長方形状として、同一位置に積層されている。同一の基板5上には、長尺状に形成した複数の下部電極3が各長尺方向を配列方向として一直線状に配置されている。各下部電極3上には、一対の上磁性層11(磁気トンネル抵抗素子2,2)が、それらの各短辺を平行に対向させてそれらの各長辺を各下部電極3の配列方向と一致させて配置されている。なお、図9(A)においては、下部電極3と、上磁性層11(磁気トンネル抵抗素子2)と、上部電極4との接続状態を理解し易くするために、ダミー層16を削除して示すとともに、下部電極3、上磁性層11(磁気トンネル抵抗素子2)及び上部電極4間の寸法を異ならせて示している。
【0050】
このように複数の磁気抵抗素子1を直列に接続した例においては、一対の磁気トンネル抵抗素子2,2のうちの一方の上部電極4(両端の上部電極4は入力端子となり外部から所定電位が印加される)に入力した電流は、同一方の磁気トンネル抵抗素子2のダミー膜16、上磁性層11、バリア膜10、下磁性層9及び反強磁性膜8を介して下部電極3に向かって流れる。そして、下部電極3内を磁気抵抗素子1の配列方向(図9(A)の矢印方向)に流れ、前記一対の磁気トンネル抵抗素子2,2のうちの他方の反強磁性膜8、下磁性層9、バリア膜10、上磁性層11及びダミー膜16を介して同他方の磁気トンネル抵抗素子2の上部電極4に流れて、他の磁気抵抗素子1の一対の磁気トンネル抵抗素子2,2のうちの一方に連続した上部電極4に流れる。
【0051】
ここで、磁気抵抗素子1の全体の抵抗を考えると、図9(C)に示すように、全抵抗は、上部電極4による配線抵抗Rと、バリア膜10によるトンネル抵抗Rと、下部電極3による抵抗Rとからなり、これらは直列に接続されている。これらの抵抗R,R,Rのうち、磁界の変化に対して抵抗値が変化するのはトンネル抵抗Rの部分だけである。このため、大きな磁気抵抗変化率を得るためには、バリア膜10の抵抗Rの部分以外の他の抵抗R,Rを低く抑える必要がある。例えば、上磁性層11の平面形状の長方形のサイズが10μm×60μm(アスペクト比が「6」)であれば、一つの磁気トンネル抵抗素子2当たりにおいて、配線抵抗Rは数Ω、トンネル抵抗が33Ω、下部電極3による抵抗Rは20乃至100Ωである。このように複数の磁気抵抗素子1を直列接続した場合の磁気抵抗変化率は、磁気トンネル抵抗素子2単体の場合に比べて半分程度になる。これは、上部電極4に関しては膜厚を300〜1000nmと厚くできるのに対して、前述した理由(厚くすると下部電極3の表面粗さにより反強磁性膜8を介してバリア膜10内にピンホールを発生させる原因となる)、及び製造時にイオンビームエッチングにより下部電極3が削られることの理由により、下部電極3の膜厚を厚くできないことによるものである。
【0052】
次に、前述した下部電極3による抵抗Rを小さくするために、一つの磁気抵抗素子1の共通の下部電極3上における一対の磁気トンネル抵抗素子2,2の配置及び各磁気抵抗素子1の配置を変更した第2及び第3接続例について説明する。第2接続例は、図10(A)に示すように、各平面形状をそれぞれ同一の長方形状として同一位置に積層した反強磁性膜8、下磁性層9、バリア膜10及び上磁性層11からなる一対の磁気トンネル抵抗素子2,2を、各長辺を平行かつ対向させて共通の下部電極3上に配置したものである。そして、異なる下部電極3上に配置した一対の磁気トンネル抵抗素子2,2(上磁性層11,11)の各長辺がそれぞれ平行かつ対向するように、複数の下部電極3を直線的に基板5上に配置し、隣り合う下部電極3上の各磁気トンネル抵抗素子2の各上磁性層11をそれぞれ上部電極4により接続するようにしている。この場合、下部電極3内の電流は、矢印で示すように、各磁気トンネル抵抗素子2の長辺に対して直角方向に流れる。
【0053】
第3接続例は、図10(B)に示すように、前記第1例と同様に構成した一対の磁気トンネル抵抗素子2,2(上磁性層11,11)を、各長辺を平行かつ対向させて共通の下部電極3上に図示上下2列に配置したものである。そして、各下部電極3上の上下2列の磁気トンネル抵抗素子2,2がそれらの各長辺方向にそれぞれ2列の直線上になるように、複数の下部電極3を直線的に基板5上に配置し、図示横方向に隣り合う下部電極3上の上下2列の磁気トンネル抵抗素子2の各上磁性層11,11を、それぞれ上部電極4を連続させて上下交互に接続していくようにしている。この場合も、下部電極3内の電流は、矢印で示すように、各磁気トンネル抵抗素子2の長辺に対して直角方向に流れる。なお、図10(A)(B)においても、下部電極3と、上磁性層11(磁気トンネル抵抗素子2)と、上部電極4との接続状態を理解し易くするために、ダミー層16を削除して示すとともに、下部電極3、上磁性層11(磁気トンネル抵抗素子2)及び上部電極4間の寸法を異ならせて示している。
【0054】
図10(A),(B)の第2及び第3接続例において、電流の流れる方向と直角となる同下部電極3の断面積は、図9(A)の第1接続例の場合に比べて大きくなるので、下部電極3による抵抗Rを小さくすることができる。そして、その結果、第2及び第3接続例によれば、第1接続例と比べて磁気抵抗変化率を大きくすることができる。
【0055】
このような第1〜第3接続例に関して、上記基本的構成例の第1変形例について説明したが、第2〜4変形例及びそれらを更に変形した各種変形例についても同様である。この場合、図5の第2変形例においては、下部電極3に代えて、反強磁性膜8及び下部電極3の両方に電流が流れることになるが、反強磁性膜8も前記理由により膜厚を厚くすることができない。したがって、この場合も、前記図10(A),(B)の第2及び第3接続例のようにして、電流の流れる方向と直角となる反強磁性膜8の断面積を、図9(A)の第1接続例の場合に比べて大きくすることがよい。
【0056】
次に、上記図5の第2変形例の構成で、長辺を60μm、短辺を10μmに上磁性層11(磁気トンネル抵抗素子2)を構成すなわちアスペクト比を「6」の磁気トンネル抵抗素子2を構成し、上記図9(A)、図10(A)及び図10(B)のように磁気トンネル抵抗素子2を500個それぞれ直列接続した磁気トンネルセンサについて、各磁気抵抗変化率を測定した。この測定結果によれば、図9(A)、図10(A)及び図10(B)の各場合における磁界による抵抗変化率として、それぞれ20%,28%,28%という測定結果を得た。
【0057】
この実験結果からも、上磁性層11(磁気トンネル抵抗素子2)を長方形状に構成し、下部電極3上に一対の磁気トンネル抵抗素子2,2の長辺方向が互いに平行かつ対向するように配置して、一対の磁気トンネル抵抗素子2,2間を流れる電流の方向が磁気トンネル抵抗素子2の長辺方向に直角になるようにすることが好ましいことが理解できる。
【0058】
e.マトリクス接続例
次に、磁気トンネル抵抗素子2を多数直列に接続するのに好ましい実施形態について説明する。磁気トンネル抵抗素子2を多数接続する場合、前記接続例では磁気トンネル抵抗素子2の数が多いと長さが長くなりすぎるため、途中で折り返してマトリクス(ミランダ)構造とするとよい。
【0059】
図11は、この第1のマトリクス構造に係る磁気センサを平面図により示しており、方形状の基板5(図示省略)上に、例えば20×4個の磁気トンネル抵抗素子2をマトリクス上に配置した例を概略平面図により示している。図12は、第2のマトリクス構造に係る磁気センサを平面図により示しており、方形状の基板5(図示省略)上に、例えば10×12個の磁気トンネル抵抗素子2をマトリクス上に配置した例を概略平面図により示している。
【0060】
この場合も、上記図10の第2接続例の場合と同様に、共通の下部電極3上に、平面形状を長方形に形成して反強磁性膜8、下磁性層9、バリア膜10及び上磁性層11を積層した一対の磁気トンネル抵抗素子2,2が長辺を縦方向にして平行かつ対向して配置され、前記一対の磁気トンネル抵抗素子2,2をそれぞれ配置させてなる複数の共通の下部電極3が基板5上にて横方向に直線的に複数列にわたって配置されている。そして、左右両端の磁気トンネル抵抗素子2(Xで示す)以外の磁気トンネル抵抗素子2に関しては、横方向に隣り合う各磁気抵抗素子1の一対の磁気トンネル抵抗素子2,2の各上磁性層11,11が上部電極4によってダミー膜16を介して横方向に直線的に直列接続されている。左右両端の磁気トンネル抵抗素子2(Xで示す)に関しては、上記図10(B)の第3接続例の場合と同様に、図示上下一対の磁気抵抗素子1,1の各上磁性層11,11が上部電極4によりそれぞれ接続されている。なお、この基板5上に設けられた各磁気抵抗素子1は、図4に示した第1変形例のように構成されているが、同各磁気抵抗素子1を図5〜7の第2変形例のように構成したり、上述したそれらの変形例のように構成してもよい。また、図11,12においては、下部電極3を省略して示している。
【0061】
このように構成した第1及び第2のマトリクス構造に係る磁気センサにおいては、前記左右両端の磁気トンネル抵抗素子2以外の多数の磁気トンネル抵抗素子2において、上磁性層11(磁気トンネル抵抗素子2)の長辺方向を互いに対向させるとともに、これらの磁気トンネル抵抗素子2を下部電極3及び上部電極4で交互に前記長辺方向と直交する方向に連結して、同直交する方向に電流が流れるようにしたので、上記第2及び第3接続例のように大きな磁気抵抗変化率を得ることができる。なお、左右両端の磁気トンネル抵抗素子2(Xで示す)に関しては、電流が上下一対の磁気トンネル抵抗素子2,2の上部電極4を図示縦方向に流れ、電流が、図示矢印のように、マトリクス状に配置された各磁気トンネル抵抗素子2を左右両端部にて折り返すようにして流れる。
【0062】
また、第1のマトリクス構造に係る磁気センサ(図11)においては、全体の寸法として、上磁性層11(磁気トンネル抵抗素子2)の長辺方向に短くかつ同長辺方向と直交する短辺方向に長く構成されている。これに対して、第2のマトリクス構造に係る磁気センサ(図12)においては、全体の寸法として、上磁性層11(磁気トンネル抵抗素子2)の長辺方向に長くかつ同長辺方向と直交する短辺方向に短く、すなわち上磁性層11(磁気トンネル抵抗素子2)の長辺方向と全体の長辺方向とが一致している。この種の磁気センサにおいては、図11,12に示すように、磁界Hの方向を上磁性層11(磁気トンネル抵抗素子2)の長辺方向にして用いるものであり、図11の場合には、図12の場合に比べて、磁界Hの方向と直交する幅が長くなり、反磁場の影響のために特性が若干劣る。したがって、第2のマトリクス構造に係る磁気センサ(図11)のように、磁界Hの方向と平行な方向を上磁性層11(磁気トンネル抵抗素子2)の長辺方向とするとともに、センサ全体もこの方向を長辺方向とするのが好ましい。
【0063】
次に、前記第2のマトリクス構造に係る磁気センサの測定結果を示しておく。この測定においては、上磁性層11(バリア膜10及び下磁性層9)の短辺の長さ(図12の横方向の長さ)を10μmとするとともに長辺(図12の縦方向の長さ)を60μmとし(アスペクト比「6」)、反強磁性膜8及び下部電極3(図示省略)の横方向の長さを32μmとするとともに縦方向の長さを68μmとした。そして、一対の磁気トンネル抵抗素子2,2からなる磁気抵抗素子1を横方向に36μmのピッチで16個(磁気トンネル抵抗素子2を32個)配置するとともに、縦方向に72μmのピッチで16個配置して、512個の磁気トンネル抵抗素子2で磁気センサを構成した。この場合、規格化抵抗値は66kΩ・μm、磁気トンネル抵抗素子2の1個あたりの抵抗110Ω、磁気センサ全体で57kΩになる。また、同センサに60μAの電流を流して磁界を変化させた結果、図13のような出力電圧を得た。この結果、この実験によれば、抵抗値57kΩ、抵抗変化率29%という実験データを得た。
【0064】
このように磁気トンネル抵抗素子2をマトリクス状に配置して磁気センサを構成するようにすれば、多数の磁気トンネル抵抗素子2を直列接続しても、磁気センサ自体を細く長く構成する必要もなく、高い磁気抵抗変化率を得ることができる。特に、上磁性層11(磁気トンネル抵抗素子2)の長辺方向と、センサ全体の長辺方向とを一致させるようにすれば、全体として高抵抗、かつ高い磁気抵抗変化率を磁気センサを実現できる。
【0065】
また、上記のように構成した磁気抵抗素子1を用いた磁気センサにおいては、基準抵抗と直列に同センサを直列接続して用いてもよいし、ホイートストン・ブリッジの1辺として組込んで用いてもよい。これらの場合でも、一つの基板5上に、基準抵抗、ホイートストン・ブリッジ内の抵抗を形成するようにするとよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係る基本的構成例を示す磁気抵抗素子の断面図である。
【図2】 (a)〜(d)は、前記基本的構成例に係る磁気抵抗素子の製造方法を工程順に示す断面図である。
【図3】 (a)〜(d)は、図2の次の工程を工程順に示す磁気抵抗素子の断面図である。
【図4】 前記基本的構成例の第1変形例を示す磁気抵抗素子の断面図である。
【図5】 前記基本的構成例の第2変形例を示す磁気抵抗素子の断面図である。
【図6】 前記基本的構成例の第3変形例を示す磁気抵抗素子の断面図である。
【図7】 前記基本的構成例の第4変形例を示す磁気抵抗素子の断面図である。
【図8】 (A)は磁場を変化させてアスペクト比が「2」である磁気トンネル抵抗素子の出力電圧波形を測定した測定結果であり、(B)は磁場を変化させてアスペクト比が「4」である磁気トンネル抵抗素子の出力電圧波形を測定した測定結果である。
【図9】(A)は前記基本的構成例の第1変形例に係る複数の磁気抵抗素子を直線状に直列接続した第1接続例を示す概略平面図であり、(B)は前記直線状に直列接続した磁気抵抗素子の断面図であり、(C)は前記直線的に直列接続した磁気抵抗素子の等価回路図である。
【図10】 (A)は前記複数の磁気抵抗素子を直線状に直列接続した第2接続例を示す概略平面図であり、(B)は前記複数の磁気抵抗素子を直線状に直列接続した第3接続例を示す概略平面図である。
【図11】 前記基本的構成例の第1変形例に係る複数の磁気抵抗素子をマトリクス状に配置した第1マトリクス構造の概略平面図である。
【図12】 前記基本的構成例の第1変形例に係る複数の磁気抵抗素子をマトリクス状に配置した第2マトリクス構造の概略平面図である。
【図13】 前記第2マトリクス構造を備えた磁気センサの磁界に対する出力電圧の特性図である。
【符号の説明】
1…磁気抵抗素子、2…磁気トンネル抵抗素子、3…下部電極、4…上部電極、5…基板、6…第1導電膜、7…第2導電膜、8…反強磁性膜、9…下磁性層、10…バリア膜、11…上磁性層、12…層間絶縁膜、13…コンタクトホール、14…切欠部、16…ダミー膜。

Claims (5)

  1. 基板と、
    前記基板上に連続して形成された導電層と、
    前記導電層上にそれぞれ独立かつ分離して形成されていて、バリア膜を下磁性層と上磁性層との間に挟んで構成した一対の磁気トンネル接合構造と、
    前記一対の磁気トンネル接合構造上、及び前記一対の磁気トンネル接合構造が形成されていない前記導電層上に形成されていて、前記一対の磁気トンネル接合構造の各上磁性層の上方にコンタクトホールをそれぞれ有する層間絶縁膜と、
    前記層間絶縁膜上に形成した電極材料の一部を前記層間絶縁膜の材料の検出を終了条件とするイオンビームエッチングで除去することにより分離して形成される一対の上部電極であり、前記一対の磁気トンネル接合構造のそれぞれ上方であって、前記層間絶縁膜上にそれぞれ独立して形成されていて、前記一対の磁気トンネル接合構造の各上磁性層に前記コンタクトホールを介してそれぞれ接続された一対の上部電極とを備えたことを特徴とする磁気抵抗素子。
  2. 前記請求項1に記載の磁気抵抗素子において、前記導電層と前記一対の磁気トンネル接合構造の各下磁性層との各間に、同各下磁性層を固定層とするための固定磁化層をそれぞれ独立に分離して設けた磁気抵抗素子。
  3. 前記請求項1に記載の磁気抵抗素子において、前記導電層と前記一対の磁気トンネル接合構造の各下磁性層との各間に、同各下磁性層を固定層とするための固定磁化層をそれぞれ共通に連続して設けた磁気抵抗素子。
  4. 前記請求項1に記載の磁気抵抗素子において、前記一対の磁気トンネル接合構造の各上磁性層と前記独立した各上部電極との各間に、同各上磁性層を固定層とするための固定磁化層をそれぞれ独立に分離して設けた磁気抵抗素子。
  5. 基板上に連続して導電層を形成し、
    前記導電層上に、バリア膜を下磁性層と上磁性層との間に挟んで構成した一対の磁気トンネル接合構造をそれぞれ独立かつ分離して形成し、
    前記一対の磁気トンネル接合構造上、及び前記一対の磁気トンネル接合構造が形成されていない前記導電層上に層間絶縁膜を形成し、
    前記一対の磁気トンネル接合構造の各上磁性層の上方位置にて、前記層間絶縁膜にコンタクトホールをそれぞれ形成し、かつ
    前記層間絶縁膜上に形成した電極材料の一部を前記層間絶縁膜の材料の検出を終了条件とするイオンビームエッチングで除去することにより、前記一対の磁気トンネル接合構造のそれぞれ上方における前記層間絶縁膜上に、前記コンタクトホールを介して前記一対の磁気トンネル接合構造の各上磁性層にそれぞれ接続されるように、一対の上部電極をそれぞれ分離かつ独立して形成するようにしたことを特徴とする磁気抵抗素子の製造方法。
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