JP4807656B2 - ガラス板の梱包体 - Google Patents

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Description

本発明は、ガラス板の梱包体に関し、特に液晶ディスプレイ等に使用される薄肉のガラス板の搬送時における破損や表面傷の発生を防止し、且つ大型のガラス板においても高い収納効率で梱包収納することが可能なガラス板の梱包体に関する。
従来、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、エレクトロルミネセンスディスプレイ、フィールドエミッションディスプレイ等のフラットパネルディスプレイ用のガラスパネルの製作に用いられるガラス板、並びに各種電子機能素子や薄膜を形成するための基材として用いられるガラス板等は、複数枚を一群として収納保持した状態で、梱包体としてガラスメーカーからディスプレイメーカー等に搬送されるのが通例である。
また、例えば上述の各種フラットディスプレイ用ガラスパネルの製造に際しては、複数枚のガラスパネルが一枚の素板ガラスから作り出される手法が採用されるに至っており、これに伴ってガラスメーカーで成形及び加工される素板ガラスは大板化が推進されているのが現状である。詳述すると、例えば液晶ディスプレイのガラスパネルの製造に際しては、製造コストの低減ならびに生産効率(スループット)の向上を目的として、大板の素板ガラスに多数のガラスパネルを作り込むマルチ方式が採用されるに至ったことから、ガラスメーカーで製作する素板ガラスをできるだけ大きくすることが試みられ、実用化が図られている。
具体的には、実用化量産の初期には、素板ガラスの大きさが300×400mmサイズ程度であったが、その後、ガラスパネルの採り枚数の増加に伴って、370×470mmサイズ、550×650mmサイズ、680×880mmサイズ、1000×1200mmサイズ、1500×1800mmサイズ等への大板化が進んでおり、現在は1950×2250mmサイズ(厚み0.7mm以下)の素板ガラスが製作されるに至っている。
この場合、上述の例示列挙したガラス板及びこれらに準じるガラス板は、このような大板化に伴って、薄肉で割れやすい特性が顕著になっているのが実状である。
この種のガラス板の梱包に関しては、下記の特許文献1、2に記載されているように、緩衝用の保護パッドや離間部材を用いて、複数枚のガラス板を等間隔で垂直姿勢または略垂直姿勢で並列に配列させるようにした梱包技術が知られている。
特開平5―319456号公報 特開2000―203679号公報
しかしながら、上記の特許文献1及び2に開示されているように、複数枚のガラス板をガラス板の平坦姿勢を維持させた状態で収納していたのでは、搬送時に激しい振動を受けると、ガラス板が移動し、破損することがあった。また、ゴミや埃等の異物がガラス板と保護シートとの間に挟み込まれた場合には、搬送時の振動で、ガラス板が保護シート材に対して相対移動して、ガラス板の表面に傷が付く等の問題が発生することもあった。
また、素板ガラスの大型化が進んでいる近年においては、大型のガラス板を平坦姿勢を維持した状態で立て掛け或いは積層して収納することは、搬送時の輸送効率が低下し、コスト面において不利となるばかりでなく、今後のガラス板の大型化(例えば2300×2600サイズ或いはそれ以上のサイズ)が進むことにより、大型のガラス板の梱包体を輸送手段としてのトラックの荷台に積載する場合に、ガラス板の梱包体の幅寸法がトラックの荷台幅に収まらなくなるという虞もある。
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、搬送時に激しい振動を受けた場合でも、ガラス板の移動が生じ難く、これによる破損や表面傷の発生を防止することを回避するとともに、ガラス板の大板化に伴う梱包体の大型化やこれに起因する取り扱いの困難化に適切に対処可能とすることを技術的課題とする。
上記技術的課題を解決するためになされた本発明は、ガラス板を略垂直方向に載置するための載置面と該載置面の後端部から略垂直方向に延在する背もたれ面とを備えた断面が略L字型の基台上に、複数枚のガラス板を各相互間に保護部材を介装して、前記背もたれ面に立て掛け状態で収納してなるガラス板の梱包体において、前記基台の背もたれ面を湾曲してなり、複数枚のガラス板を背もたれ面に沿った湾曲状態で収納し、背もたれ面と相補的な湾曲面を備えた押さえ部材を最後尾のガラス板に立て掛け状態にて配設してなることを特徴とするものである。
本発明によれば、基台の背もたれ面が湾曲し、立て掛け状態で収納されるガラス板が前記背もたれ面に沿って湾曲して梱包されているため、衝撃に対する抗性を備えた姿勢でガラス板を収納することができ、梱包体に強い衝撃が加わった場合でもガラス板が移動し難く、ガラス板の移動による破損や表面傷の発生を防止できる。また、ガラス板が湾曲されていることにより、湾曲方向におけるガラス板の直線寸法が短縮化されるので、梱包効率及び輸送効率の向上を図ることができる。従って、例えば輸送トラックの積載限界幅を越える幅寸法を有するガラス板を輸送する場合にも、ガラス板を湾曲することで梱包体全体の幅寸法の短縮化を図ることができることから、トラックへの積載、輸送が可能となる。また、背もたれ面と相補的な湾曲面を備えた押さえ部材を最後尾のガラス板に立て掛け状態にて配設することにより、より確実に安定した状態でガラス板を収納することができる。
また上記のガラス板の湾曲度合いは、0.7mm以下の厚みを有するガラス板の場合、湾曲により生じるガラス板の最大撓み量がガラス板の湾曲方向における幅寸法の1/3以下であることが好ましい。ガラス板の最大撓み量が幅寸法の1/3を超えると、ガラス板の表面に生じる引張応力が大きくなり過ぎ、その結果として、梱包時における僅かな擦れによって不可視の微小傷がガラス板の表面に生じ易く、該微小傷を起点としたガラス板の破損を招来する傾向が大きくなる。
また、本発明において、保護部材としては、樹脂フィルムや樹脂シート或いは合紙等の紙類といったガラス板の全面もしくは略全面に亘って接触するものであることが好ましく、または、これらシート状の保護部材とガラス板の面縁部のみに接触するスペーサとを組み合わせて使用することが好ましい。
梱包するガラス板が、最終製品として使用されるガラス基板である場合には、前記保護部材はガラス板の全面もしくは略全面に亘って接触する発泡樹脂シートであることがより好ましい。
保護部材として発泡樹脂シートを使用すると、紙や樹脂フィルム等に比べて良好なクッション性が得られ、搬送時等に各ガラス板に作用する衝撃がより一層緩和される。また、この発泡樹脂シートの面は、ガラス板の面に対する密着性(または摩擦抵抗もしくは接触抵抗)が合紙等の紙類に比べて高いことから、ガラス板が発泡樹脂シートに対して滑り難くなり、この両者に相対移動が生じる確率が極めて高くなる。従って、仮にガラス板と発泡樹脂シートとの間にゴミや埃等の異物が介在していても、この異物がガラス板の面に対して擦れる確率が低くなり、異物が原因となってガラス板の面に傷が付く等の不具合がより生じ難くなる。
また発泡樹脂シートの厚みは、0.3〜5.0mmであることが好ましい。このようにすれば、複数枚のガラス板を各相互間に発泡樹脂シートを介装し、ガラス板を立て掛け状態で湾曲させて収納した場合に、ガラス板の充分な保護等がなされた上で、ガラス板の厚さ方向に対して不当に嵩高となること等を回避することができる。すなわち発泡樹脂シートの厚みが0.3mm未満であると、発泡樹脂シートが本来有しているクッション機能や緩衝機能を充分に発揮することができず、ガラス板に対する保護に支障が生じることに加えて、発泡樹脂シートが薄すぎることに起因して、破れが生じやすくなると共に、収納作業時の取り扱いが困難となる。これに対して、発泡樹脂シートの厚みが5.0mmを超えると、収納されるガラス板の枚数がさほど多くなくても、その厚さ方向に不当に嵩高になると共に、費用面においても無駄が生じる。従って、発泡樹脂シートの厚みが上記の数値範囲内にあれば、このような不具合は生じないことになる。この場合、発泡樹脂シートのより好ましい厚みは、0.5〜2.0mmである。
また、上記の構成において、前記発泡樹脂シートの発泡倍率は、10〜40倍であることが好ましい。
このようにすれば、発泡樹脂シートのガラス板に対する適切なクッション性等を確保した上で、破れが生じる等の事態を回避することができる。すなわち、発泡樹脂シートの発泡倍率が10未満であると、該発泡樹脂シートが硬くなり過ぎることに起因して、所要のクッション性が得られなくなり、ガラス板を充分に保護できなくなる。これに対して、発泡樹脂シートの発泡倍率が40を超えると、該発泡樹脂シートが柔らかくなり過ぎることに起因して、破れが生じやすくなると共に、収納作業時の取り扱いが困難になる。従って、発泡樹脂シートの発泡倍率が上記の数値範囲内であれば、このような不具合は生じないことになる。この場合、発泡樹脂シートのより好ましい発泡倍率は、20〜30倍である。
また発泡樹脂シートは、ガラス板の面と接触した場合の汚れの付着を防止する上で、帯電防止剤を含有していないものが好ましい。但し、界面活性剤を使用することなく、材質自体が帯電防止剤(例えばポリマー型帯電防止剤)を含有してなる発泡樹脂シート、または界面活性剤を使用したものであっても、高分子量型界面活性剤を使用してなる発泡樹脂シートは、ガラス板の面と接触した場合の汚れの付着が殆ど問題とならないため、これらの発泡樹脂シートは保護シート材として使用可能である。尚、低分子量型界面活性剤を使用してなる発泡樹脂シートは、ガラス板の面と接触した場合の汚れの付着が多いため、この発泡樹脂シートを保護シート材として使用することは避けるのが賢明である。
他方、梱包するガラス板が、マザーガラス、即ち溶融ガラスから連続板引き成型され、粗切された状態でのガラス原板である場合には、前記保護部材は、ガラス板の全面もしくは略全面に亘って接触する合紙とガラス板の面縁部のみに接触するスペーサとで構成されることがより好ましい。
すなわち上記のガラス原板としてのガラス板は、搬送先にて精切されることにより所定サイズのガラス基板に仕上げられる。また、この精切加工にあたっては、通常、ガラス板は梱包体から保護部材と共に取り出され、保護部材を下面にして加工ラインに流された上で、ガラス板の上面にスクライバーが当接することにより切断される。従って、搬送先での加工ラインにおける取り扱い作業性を低下させることなく、またスクライバーによる精切時にガラス板を撓らせることがないことが必要であることを鑑みれば、保護部材としては合紙がより好ましい。しかしながら、梱包時に合紙のみを各々のガラス板に介装させて圧着させたのでは、合紙に含まれている異物(不純物)がガラス板に転写されると共に、この異物が圧着されてガラス板に固着され、その離脱が困難或いは不可能になるという危険がある。そこで、ガラス板の面縁部のみに接触するスペーサを合紙と共に介在させることにより、合紙による異物の付着、固着の問題を回避し、且つ、搬送先においては、スペーサのみを除去した上で、ガラス板と共に合紙を加工ラインに移送でき、精切作業を良好に行うことができる。従って、保護部材として合紙とスペーサを組み合わせて使用することにより、ガラス板の有効面に対する防塵効果は勿論のこと、ガラス板の精切作業を良好にして行うことができる。
上記の構成において、合紙は、梱包及び開梱時の捲れやズレ落ち、また紙肌模様の転写やヤケ現象、粉塵が生じ難く、吸湿性の良い紙質からなるものが好ましい。
またスペーサは、変形し難く、緩衝効果が大きい材質から選択されればよく、例えば、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂等の硬質樹脂を射出成型することにより作製されたもの、プラスチック製段ボール或いは厚紙により作製されたもの等が使用可能であるが、セルロース繊維を成分とする厚紙(圧縮紙或いはボール紙)を使用すれば、充分な強度を有することから変形が生じ難く、且つガラス板よりも低硬度であるといった利点を享受できる。具体的には、トランスフォーマーボード(商品名、王子製紙株式会社製)を使用することが好ましい。また、スペーサの形状は、ガラス板の面縁部の全周に接触する額縁形状でも面縁部の一部に接触するコ字状或いは直線状のものであってもよい。
また、本発明においては、搬送用パレットの上に基台が載置されることにより、梱包体をフォークリフト等により搬送することが容易になる。
また、本発明においては、前記基台の載置面の上、もしくは前記搬送用パレットの上に衝撃吸収体を配設することにより、その上部に収納されたガラス板に加わる衝撃を一層緩和して、ガラス板への振動等をより効果的に抑制することができる。
上記衝撃吸収体は、ガラス板の梱包体を搬送する時に大きな振動を受けた場合でも、衝撃を充分に緩和し、ガラス板に伝わらないようにする作用を有するものであれば、いずれも使用可能であるが、機能性や作業性等を考慮すると、応力の分散性が大きい軟質エラストマーを使用することが好ましい。具体的には、硬度(JIS K6301、スプリング硬さ Hs)が30未満、好ましくは10未満、より好ましくは5未満の軟質エラストマーからなることが好ましい。このような軟質エラストマーとしては、例えば株式会社浜松プラテック製ウレタンゲル(商品名)、三進興産株式会社製ウレタンエラストマー:ソルボセイン(商品名)、株式会社ジェルテック製シリコ−ンゲル:αゲル(商品名)等が使用可能である。
また、上記衝撃吸収体は、シート状であることが好ましく、その厚みは0.3〜30mmの範囲内とすれば、ガラス板に対する衝撃を吸収する効果が発揮されやすく、しかも上下に対して不当に嵩高となることを回避することが可能となる。また衝撃吸収体は、その下面にある基台の支持面或いは搬送パレットの載置面の全てを覆うように配設することが好ましいが、ガラス板の荷重に耐え、しかも搬送時に不均一な荷重が加わらない限り、一部の面のみを覆うように配設しても良い。また衝撃吸収体の取り付けは、単に載置するだけでも良いが、機械的に取り付けたり、或いは接着しても良い。また基台の支持面に衝撃吸収体を配設した後、その上に底板を載置し、この底板の上にガラス板を載置するようにしても良い。
また、本発明においては、収納されたガラス板の四側部の全面もしくは略全面を覆う四側壁筒にて基台上のガラス板を囲繞し、更には該四側壁筒の上端開口部を蓋で覆うことにより、基台上のガラス板を箱体にて覆う構成となるので、その内部に収納されている各ガラス板は、外部空間から遮断された状態となり、外部空間に存在しているゴミや埃等の異物がガラス板に付着して汚染する確立が大幅に低下すると共に外部の温度或いは湿度等の変化に起因するガラス板への影響を緩和でき、より効果的にガラス板を保護できる。四側壁筒及び蓋は、長期間使用しても変形しない材料であれば、何れも使用可能であり、金属や硬質樹脂から作製することが好ましい。
また、上記の構成において、ガラス板と四側壁筒の間隙に緩衝材を介在することにより、外包囲体を構成する四側壁筒内にガラス板をより安定して収納することができる。緩衝材としては、ウレタン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリブチレン樹脂、ウレタンゴム、シリコンゴム等の緩衝効果を奏する材質からなり、その形状は収納されたガラス板の四側壁を完全または略完全に囲繞するシート状でも、部分的に介在させるブロック状でもよい。
以上のように本発明に係るガラス板の梱包体によれば、基台の背もたれ面が湾曲し、立て掛け状態で積層されるガラス板が前記背もたれ面に沿って湾曲して梱包されているため、衝撃に対する抗性を備えた姿勢でガラス板を収納することができ、梱包体に強い衝撃が加わった場合でもガラス板が移動し難く、ガラス板の移動による破損や表面傷の発生を防止できる。また、ガラス板が湾曲されていることにより、湾曲方向におけるガラス板の直線寸法が短縮化されるので、梱包効率及び輸送効率の向上を図ることができる。従って、例えば輸送トラックの積載限界幅を越える幅寸法を有するガラス板を輸送する場合にも、ガラス板を湾曲することで梱包体全体の幅寸法の短縮化を図ることができることから、大型のガラス板のトラックへの積載、輸送が可能となる。
また、本発明において、背もたれ面と相補的な湾曲面を備えた押さえ部材を最後尾のガラス板に立て掛け状態にて配設すれば、ガラス板の湾曲姿勢を確実に維持させることができ、より安定した状態でガラス板を積層、収納することができる。
また、本発明において、梱包されるガラス板が最終製品であるガラス基板(ガラスパネル)の場合には、保護部材として発泡樹脂シートを使用することにより、良好なクッション性とガラス板の面に対する密着性(または摩擦抵抗もしくは接触抵抗)が得られ、搬送時等に各ガラス板に作用する衝撃がより一層緩和されると共に、仮にガラス板と発泡樹脂シートとの間にゴミや埃等の異物が介在していても、この異物がガラス板の面に対して擦れる確率が低くなり、異物が原因となってガラス板の面に傷が付く等の不具合がより生じ難くなる。
また、本発明において、梱包されるガラス板がマザーガラスとしてのガラス原板の場合には、保護部材として合紙とスペーサを組み合わせて使用することにより、ガラス原板の有効面に対する防塵効果を得ることができると共にガラス原板の良好な精切作業に供することができる。
また、本発明において、搬送用パレットの上に基台が載置されることにより、梱包体をフォークリフト等により搬送することが容易になる。
また、本発明において、前記基台の載置面の上、もしくは前記搬送用パレットの上に衝撃吸収体を配設することにより、その上部に収納されたガラス板に加わる衝撃を一層緩和して、ガラス板への振動等をより効果的に抑制することができる。この衝撃吸収体としては、特に、機能性や作業性等に優れた軟質エラストマーをシート状にて使用することにより、ガラス板に対する衝撃を吸収する効果が発揮され易く、不当に嵩高となることを回避することが可能となる。
また、本発明において、積層されたガラス板の四側部の全面もしくは略全面を覆う四側壁筒にて基台上のガラス板を囲繞し、更には該四側壁筒の上端開口部を蓋で覆う構成にすることにより、外部空間に存在しているゴミや埃等の異物がガラス板に付着して汚染する確立が大幅に低下すると共に外部の温度或いは湿度等の変化に起因するガラス板への影響を緩和でき、より効果的にガラス板を保護できる。
また、上記の構成において、ガラス板と四側壁筒の間隙に緩衝材を介在することにより、外包囲体を構成する四側壁筒内にガラス板をより安定して収納することができる。
更に、基台上にガラス板が積層収納された状態で、その周囲をストレッチフィルムやシュリンクフィルム等で覆う構成としても良い。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係るガラス板の梱包体(以下、梱包体ともいう)を模式的に示す配列斜視図、図2は、第1の実施形態におけるガラス板の積層構成を模式的に示す概略斜視図である。
図1乃び図2に示すように、ガラス板Gの梱包体1は、凹状の湾曲面を呈した背もたれ面2aとシート状の衝撃吸収体6が上面に配設された載置面2bとを有する基台2上に、保護部材としての発泡樹脂シート3とガラス板Gとを立て掛け状態で載置して、これら発泡樹脂シート3とガラス板Gとを基台2の背もたれ面2aに沿った湾曲状態で収納し、その最後尾のガラス板Gの表面を発泡樹脂シート3で覆った上で、前記背もたれ面2aと相補的な湾曲面を備えた押さえ部材4を立て掛け状態にて配設して、バンド5により固定したものである。
この実施形態では、ガラス板Gは、幅方向寸法が1500mm、奥行き方向寸法が1850mm、厚みが0.7mmの液晶ディスプレイ用の板ガラスであり、湾曲によるガラス板Gの最大撓み量は45mmである。
また基台2の背もたれ面2aは、基台2の外郭形状を呈するスチール枠体をプラスチック成型体で覆うことにより構成してある。また衝撃吸収体6は、例えば100mm×100mm×2mmの寸法を有する株式会社ジェルテック製のシリコーンゲル(商品名:αゲル)である。さらに発泡樹脂シート3は、例えば、厚みが0.5mm〜1.0mm、発泡倍率が20〜25の日本スチレンペーパー株式会社製の発泡ポリエチレンシート(商品名:ミラマット)であって、幅方向寸法が1550mm、奥行き方向寸法が1900mmである。
以上のような構成からなる梱包体1は、以下のようにして製作される。すなわち、コンベアにより搬送されてくるガラス板Gと、積層状に載置されている発泡樹脂シート3とを、例えばバキューム手段により持ち上げ、一枚のガラス板Gの上面に一枚の発泡樹脂シート3を重ねて載せた状態で、基台2の背もたれ面2aに立て掛けるようにして基台2の載置面2b上に順々に載置していく。そして所定枚数のガラス板Gが収納された時点で、その最後尾に押さえ板4を配設して、バンド5掛けを行うことによりガラス板Gの梱包体1の製作が完了する。
(第2の実施形態)
図3は、本発明の第2の実施形態に係るガラス板の梱包体を模式的に示す配列斜視図、図4は、第2の実施形態におけるガラス板の積層状態を模式的に示す概略斜視図である。
なお同図において、先述の図1乃び図2に示された共通部分については同一符号を付し、該共通部分については特に断りのない限り、上述した説明がそのまま用いられるものとする。
本実施例では、保護部材としてのスペーサ7及び合紙8とガラス板Gとが、立て掛け状態で順々に収納された基台2を、その下面にシート状の衝撃吸収体6が配設した状態で搬送用パレット9に載置し、収納されたガラス板Gの四側部に、緩衝材10を介在させた状態で、四側部の全面を覆う四側壁筒11と四側壁筒11の上端開口部を覆う蓋12を配設したものである。
この実施形態では、ガラス板Gは、幅方向寸法が2400mm、奥行き方向寸法が2700mm、厚みが0.7mmの液晶ディスプレイ用のマザーガラス、即ち溶融ガラスから連続板引き成型され、粗切された状態でのガラス原板であり、湾曲によるガラス板Gの最大撓み量は60mmである。
また、ガラス板Gと四側壁筒11の間に配設される緩衝材10は、例えば、厚みが10〜50mmの寸法を有する日本スチレンペーパー株式会社製の発泡ポリエチレン厚板(商品名:ミラプランク)である。
上記の構成において、四側壁筒11は搬送パレット9の上面に配設されることにより、上部の蓋12及び搬送パレット9と協同して箱状の外包囲体を構成する。
以上のような構成からなる梱包体1は、以下のようにして製作される。すなわち、コンベアにより搬送されてくるガラス板Gと、スペーサ7及び合紙8を基台2上に立て掛け状態で順々に収納し、所定枚数のガラス板Gが載置された時点で、その最後尾に押さえ板4を配設して、バンド5掛けを行う。ついで、基台2を搬送パレット9の上に載置すると共に、四側壁筒11と蓋12を配設する。この時点で、四側壁筒11は予め四側壁筒11の正面の側板が取り外された状態で搬送パレット9上に載置されており、したがって四側壁筒11の正面開口部を利用して搬送パレット9の上に、ガラス板Gが収納された基台2を載置できる。そして、四側壁筒11とガラス板Gとの間に緩衝材10である発泡ポリエチレン厚板を介在させた状態で、四側壁筒11の正面開口部に、取り外していた側板を嵌め込んで固定することによりガラス板Gの梱包体1の製作が完了する。このようにして製作されたガラス板Gの梱包体1は、ガラス板Gが湾曲状に平置きされた状態で、その現場から例えばディスプレイ製造工場等に搬送されていく。
なお、本発明の構成は、上記の各実施例に限定されるものでないことは勿論であり、例えば、基台はガラス板を湾曲状態に維持できる限りはスチール枠材のみによって構成されてもよく、また基台の支持面については凸状湾曲面としても使用可能である。
本発明の第1の実施形態に係るガラス板の梱包体を模式的に示す配列斜視図である。 本発明の第1の実施形態におけるガラス板の積層状態を模式的に示す概略斜視図である。 本発明の第2の実施形態に係るガラス板の梱包体を模式的に示す配列斜視図である。 本発明の第2の実施形態におけるガラス板の積層状態を模式的に示す概略斜視図である。
符号の説明
1 ガラス板の梱包体
2 基台
2a 背もたれ面
2b 載置面
3 発泡樹脂シート
4 押さえ部材
5 バンド
6 衝撃吸収体
7 スペーサ
8 合紙
9 搬送パレット
10 緩衝材
11 四側壁筒
12 蓋

Claims (13)

  1. ガラス板を略垂直方向に載置するための載置面と該載置面の後端部から略垂直方向に延在する背もたれ面とを備えた断面が略L字型の基台上に、複数枚のガラス板を各相互間に保護部材を介装して、前記背もたれ面に立て掛け状態で収納してなるガラス板の梱包体において、前記基台の背もたれ面を湾曲してなり、複数枚のガラス板を背もたれ面に沿った湾曲状態で収納し、背もたれ面と相補的な湾曲面を備えた押さえ部材を最後尾のガラス板に立て掛け状態にて配設してなることを特徴とするガラス板の梱包体。
  2. 保護部材が、ガラス板の全面もしくは略全面に亘って接触する発泡樹脂シートであることを特徴とする請求項1記載のガラス板の梱包体。
  3. 保護部材が、ガラス板の全面もしくは略全面に亘って接触する合紙とガラス板の面縁部のみに接触するスペーサとの組み合わせによるものであることを特徴とする請求項1記載のガラス板の梱包体。
  4. 搬送用パレットの上に基台が載置されてなることを特徴とする請求項1記載のガラス板の梱包体。
  5. 基台の載置面の上に衝撃吸収体を配設してなることを特徴とする請求項1記載のガラス板の梱包体。
  6. 搬送用パレット上に衝撃吸収体を配設してなることを特徴とする請求項1記載のガラス板の梱包体。
  7. 衝撃吸収体が、軟質エラストマーから作製されてなることを特徴とする請求項又は記載のガラス板の梱包体。
  8. 衝撃吸収体が、シート状であることを特徴とする請求項記載のガラス板の梱包体。
  9. 収納されたガラス板の四側部の全面もしくは略全面を覆う四側壁筒にて基台上のガラス板を囲繞してなることを特徴とする請求項1〜の何れかに記載のガラス板の梱包体。
  10. 四側壁筒の上端開口部が蓋で覆われていることを特徴とする請求項記載のガラス板の梱包体。
  11. ガラス板と四側壁筒の間隙に緩衝材を介在してなることを特徴とする請求項記載のガラス板の梱包体。
  12. ガラス板の短辺が1500mm以上、長辺が1800mm以上、厚みが0.7mm以下であることを特徴とする請求項1〜11の何れかに記載のガラス板の梱包体。
  13. ガラス板が、ディスプレイ用基板として使用されることを特徴とする請求項12記載のガラス板の梱包体。
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