JP4804389B2 - フィルター補強材 - Google Patents

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Description

本発明はフィルター補強材、詳しくはフィルターをプリーツ加工してフィルターユニットに組み込んだ場合、腰強力が低いために襞面同士が接触して襞融着を起こすのを防止するフィルター補強材に関するものである。
キャビンフィルターは現在、塵埃だけでなく、種々の機能、例えば排ガスや煙草の煙,花粉等に対応したフィルターとして開発されている。このキャビンフィルターは従来、一般に不織布が多く用いられ、構成は主にメルトブロー不織布(例えば特許文献1参照)やそれにエレクトレット処理を施したもの(例えば特許文献2,3参照)、更に活性炭を担持したもの,消臭剤を含浸したもの等が採用されており、なかでもメルトブロー不織布は特にフィルター効果に有効なものとして重用されている。このメルトブロー不織布は初期圧損が稍高いがフィルター性能は頗る良好である。しかし、反面、腰強力が低いためにプリーツ加工してフィルターユニットに組み込んだ場合、襞接触が起こり易く、襞接触防止のための補強を施したり、補強材を用いる必要がある。
これまで、かかるフィルターの補強については種々、提案されており、(例えば特許文献1,2及び3参照)襞固定を起こすことなく襞接触を防止してフィルターユニット寿命に影響しない低圧損で、腰強力の高い不織布として低融点樹脂を用いた複合繊維を構成繊維とする不織布が使用されている。通常、補強材に用いる不織布の特性は、加工した時にメルトブロー不織布の性能を損なうことなく、襞接触の起こらない腰強力の高いことが必要とされる。しかし、これまでのところ、それなりの特性をもった補強材は得られているが、襞を補強するために用いた補強材面が襞加工時に面同士接触して圧縮加工されるので、襞融着を起こすことがあり、そのために離型紙を補強材面に張り合わせて加工し、加工後に離型紙を剥ぎ取ることが必要であり、手間を要している。
一方、襞接触が起こらないように腰強力を大きくするには単純には繊維量(目付質量)を多くすればよいが、逆に初期圧損が大きくなるという問題がある。また、厚さも厚くなる方向になり、襞加工のピッチの幅にも制限されるという問題がある。
そこで、上述の如き補強材について襞加工時に襞融着せず、襞接触も起こさない腰強力を有する補強材の開発が求められて来た。
特開平5−220313号公報 特開平6−257064号公報 特開平8−117526号公報
本発明は上述の如き実情に鑑み、特に樹脂の軟化点と融点の相違に着目して特定された熱接着性複合繊維使用の不織布を考究し、その特性範囲を見出すことにより離型紙等を使用することなく襞融着の防止が可能であり、フィルターユニットに組み込んだ場合、負荷が少なく、低圧損で腰強力の高い不織布補強材を提供することを目的とするものである。
即ち、上記目的に適合する本発明は、通常の熱可塑性短繊維と、軟化点が100℃以上で、かつ融点が130℃〜200℃の範囲である熱可塑性樹脂を接着成分とした熱接着性複合短繊維を混繊比率0/100〜50/50の範囲で混繊し構成せしめた不織布であって、かつ該不織布の通気度が1000〜4000cc/cm2/secで、腰強力が0.1N〜2.0Nの範囲の特性を具備するフィルター補強材である。
なお、ここで熱接着性複合短繊維を主材とする不織布は目付範囲が30g/m2〜150g/m2であり、厚さが0.1〜0.6mmであることが好適である。また 、混繊する熱接着性複合短繊維としては鞘芯構造であって、鞘部が低融点接着成分である複合短繊維が用いられる。
上記本発明不織布は、熱接着性複合短繊維の混繊比率が50〜100重量%であり、その接着成分は軟化点が100℃以上で、かつ融点が130℃〜200℃であるから耐熱性が適度にあり、加工時に繊維間の接着も起こることがなく、従って、襞融着を起こすこともなく、しかも所定の通気度と腰強力により濾過抵抗が少なくフィルター寿命に影響しない低圧損を得ることができると共に、プリーツ加工してフィルターユニットに組み込んだ場合の襞接触もなくなり、襞固定処理を施すことを不要とする等の各効果を有する。
以下、更に本発明補強材の具体的な実施形態について詳述する。本発明は前述の如く軟化点が100℃以上であり、かつ融点が130℃〜200℃の範囲にある熱可塑性樹脂を接着成分とした熱接着性複合繊維を通常の熱可塑性繊維に対し50重量%以上、混繊してなる混繊繊維によって構成され、通気度が1000〜4000cc/cm2/sec,腰強力が0.1N〜2.0Nの範囲の特性を有する不織布よりなる。
即ち、先ず上記本発明不織布は熱接着性複合短繊維を主材とする不織布によって構成される。ここで、上記熱接着性複合短繊維としては接着成分を鞘部とする鞘芯構造の物が好ましく、サイドバイサイド構造のものは鞘芯構造と違って半分の接着点しか得ることができないので好ましくない。
なお、鞘芯構造を有する上記熱接着性複合短繊維の接着成分としては軟化点が100℃以上であって、かつ融点が130℃〜200℃の範囲の熱可塑性樹脂であることが重要である。接着樹脂成分は軟化点が低い程、かつ融点が低い程、接着性はよいが、逆に高温に対する耐性が低下する。また、繊維層中の短繊維の接着は融点以上の処理が必要であり、襞加工の場合は一般に100℃近辺での加工が多く、この温度付近の熱安定性が好ましい。従って、上記軟化点が100℃以上で融点が130℃〜200℃の範囲の接着樹脂成分が好ましい。接着樹脂成分の軟化点が100℃未満であると襞加工時に容易に襞融着を起こすので好ましくなく、また、フィルターの耐熱性の点から形態の保持性が劣るので好ましくない。接着樹脂成分の軟化点が100℃未満で、融点が130℃未満であると、短繊維間の接着はよいが接着のために処理温度によって過剰の流動を生じ、繊維間,面間の再接着を生じ、その結果、面間の融着が起こり、襞融着を生じるので好ましくない。
一方、接着樹脂成分の軟化点が100℃を超えても、融点が200℃を超えると通常の処理温度では短繊維間の接着が悪く、接着のために処理温度を高くする必要があり、高温にすれば熱可塑性繊維のダメージが大きくなるので好ましくない。そして、本発明不織布は上記熱接着性複合繊維を少なくとも50重量%以上、通常の熱可塑性繊維と混繊することが必要である。なお、通常の熱可塑性繊維としては、ナイロン,ポリエステル等の合成繊維が一般に使用され、特にポリエステル繊維は最も実用的である。
通常の熱可塑性繊維と熱可塑性複合短繊維との混繊比率としては、0/100〜50/50が好ましく、通常の熱可塑性繊維が50重量%を超えると接着繊維が少なくなり、繊維層における短繊維間の接着点が少なくなるのど腰強力が低くなり、また厚さを薄くすることが困難になるので好ましくない。勿論、熱接着性複合短繊維が100%であっても差し支えない。
本発明は上記の如き構成からなる不織布をフィルター補強材に用いるが、補強材として使用するに当たっては目付質量は30g/m2〜200g/m2の範囲であることが好ましく、目付質量が30g/m2未満では通気度は所望のものを得ることができるが、腰強力が低く補強材の所定の性能を得ることができないので好ましくない。
一方、目付質量が200g/m2を超えると腰強力は満足できるが、通気量が低く、また襞加工がしにくくなるので好ましくない。また、不織布の暑さは0.1〜0.6mmの範囲が好ましい、0.1mm未満では目付質量が大きいと硬いものとなり、目付質量が低いと腰強力が得にくいので好ましくなく、0.6mmを超えると襞加工がしにくく、その後の貼り合わせ加工しにくいので好ましくない。なお、不織布を構成する繊維の繊度は平均繊度が10.0デシテックス〜50.0デシテックスの範囲が好適である。平均繊度が10.0デシテックス未満では腰強力を満足して通気度1000cc/cm2/secを得ることが難しい。また、平均繊度が50.0デシテックスを超えると通気度、腰強力は満足できるが、目が粗く品質の良い物が得難いので好ましくない。
次に上記の如き不織布からなる本発明フィルター補強材は下記の如き特性を具備することが肝要である。1つは通気度であり、もう1つは腰強力で、前者は1000〜4000cc/cm2/secの範囲にあること、後者は0.1N〜2.0Nの範囲にあることが効果的である。
補強材の通気度は補強するメルトブロー不織布やそれにエレクトレット処理を施した物、活性炭を担持したもの、消臭剤を含浸したものに対して濾過抵抗が大きくてはいけないことから、フィルター寿命に影響しない低圧損であることが必要であり、そのためには前記通気度は1000cc/cm2/sec〜4000cc/cm2/secがよい。通気度が1000cc/cm2/sec未満では構成するメルトブロー不織布やそれにエレクトレット処理を施したもの、活性炭を担持したもの、消臭剤を含浸したものに対して更に濾過抵抗には影響しないが短繊維間の隙間が大きくなり、補強材の効果がなくなるので不適である。
一方、腰強力は前記の如く0.1N〜2.0Nの範囲がよく、0.1N未満では補強材が柔らかく補強加工後にプリーツ加工してフィルターユニットに組み込んだ場合、襞接触し易く、そのための襞固定処理が必要となるので好ましくない。また、2.0Nを超えると、不織布が硬くなりすぎて層間剥離等が起こり、メルトブロー不織布や活性炭に対して補強材の役目が果たせない。従って、上記範囲の通気度,腰強力を有することは頗る重要である。以下、更に上記フィルター補強材不織布の具体的実施例について比較例と共に説明する。
実施例1
繊度4.4デシテックス、繊維長51mmのポリエステル/低融点ポリエステル複合繊維(低融点ポリエステルの融点:160℃、軟化点温度:140℃)10重量%と、繊度17.8デシテックス、繊維長64mmのポリエステル/低融点ポリエステル複合繊維(低融点ポリエステルの融点:160℃、軟化点温度:140℃)70重量%と、繊度33.3デシテックス、繊維長76mmのポリエステル繊維(融点:260℃、軟化点220℃)20重量%からなる繊維を均一混繊して目付質量65g/m2のウエブを得て、引き続き深さ10mm、打ち込み本数36本/cm2で、更に深さ5.8mm、打ち込み本数78本/cm2のニードルパンチ処理を施し、引き続きホットエアー処理(熱風温度:170℃)を施し繊維間の接着をした後、表面温度が195℃のロールに接触させ、両面を両側ロール間クリアランスは0.5mmにしてカレンダー処理し、冷却して巻き取り本発明の補強材不織布を得た。得られた不織布の実測目付質量は66.2g/m2で厚さは0.2mmであった。
実施例2
繊度4.4デシテックス、繊維長51mmのポリエステル/低融点ポリエステル複合繊維(低融点ポリエステルの融点:160℃、軟化点温度:140℃)10重量%と、繊度17.8デシテックス、繊維長64mmのポリエステル/低融点ポリエステル複合繊維(低融点ポリエステルの融点:160℃、軟化点温度:140℃)40重量%と、繊度33.3デシテックス、繊維長76mmのポリエステル繊維(融点:260℃、軟化点温度:220℃)50重量%からなる繊維を均一混繊して目付質量75g/m2のウエブを得て、引き続き深さ13mm、打ち込み本数60本/cm2のニードルパンチ処理を施し、引き続きホットエアー処理(熱風温度:170℃)を施し繊維間の接着をした後、表面温度が175℃のロールに接触させ、両面を両側ロール間クリアランスは1.2mmにしてカレンダー処理し冷却して巻き取り、本発明の補強材用不織布を得た。得られた不織布の実測目付質量は76.2g/m2で厚さは0.26mmであった。
実施例3
繊度22.2デシテックス、繊維長64mmのポリエステル/低融点ポリエステル複合繊維(低融点ポリエステルの融点:190℃、軟化点温度:80℃)30重量%と、繊度17.8デシテックス、繊維長64mmのポリエステル/低融点ポリエステル複合繊維(低融点ポリエステルの融点:160℃、軟化点温度:140℃)70重量%からなる繊維を均一混繊して目付質量83g/m2のウエブを得て、引き続き、深さ13mm、打ち込み本数60本/cm2のニードルパンチ処理を施し、引き続きホットエアー処理(熱風温度:170℃)を施し、繊維間の接着をした後、表面温度が195℃のロールに接触させ、両面を両側ロール間クリアランスは1.0mmにしてカレンダー処理し、冷却して巻き取り、本発明の補強材用不織布を得た。得られた不織布の実測目付質量は83.9g/m2で、厚さは0.17mmであった。
実施例4
繊度17.8デシテックス、繊維長64mmのポリエステル/低融点ポリエステル複合繊維(低融点ポリエステルの融点:160℃、軟化点温度:140℃)100重量%からなる繊維を均一混繊して目付質量65g/m2のウエブを得て、引き続き深さ13mm、打ち込み本数60本/cm2のニードルパンチ処理を施し、引き続きホットエアー処理(熱風温度170℃)を施し繊維間の接着をした後、表面温度が195℃のロールに接触させ、両面を両側ロール間クリアランスは1.0mmにしてカレンダー処理し、冷却して巻き取り、本発明の補強材用不織布を得た。得られた不織布の実測目付質量は62.5g/m2で厚さは0.17mmであった。
比較例1
繊度4.4デシテックス、繊維長51mmのポリエステル/低融点ポリエステル複合繊維(低融点ポリエステルの融点:160℃、軟化点温度:140℃)10重量%と、繊度17.8デシテックス、繊維長64mmのポリエステル/低融点ポリエステル複合繊維(低融点ポリエステルの融点:160℃、軟化点温度:140℃)70重量%と、繊度33.3デシテックス、繊維長76mmのポリエステル繊維(融点:260℃、軟化点温度:220℃)20重量%からなる繊維を均一混繊して目付質量30g/m2のウエブを得て、引き続き深さ13mm、打ち込み本数60本/cm2のニードルパンチ処理を施し、引き続き、ホットエアー処理(熱風温度170℃)を施し繊維間の接着をした後、表面温度が175℃のロールに接触させ、両面を両側クリアランスは1.0mmにしてカレンダー処理し、冷却して巻き取り比較補強材不織布を得た。得られた不織布の実測目付質量は29.5g/m2で厚さは0.17mmであった。
比較例2
繊度4.4デシテックス。繊維長51mmのポリエステル/低融点ポリエステル複合繊維(低融点ポリエステルの融点:160℃、軟化点温度:140℃)100重量%からなる繊維を均一混繊して目付質量65g/m2のウエブを得て、引き続き深さ13mm、打ち込み本数60本/cm2のニードルパンチ処理を施し、引き続きホットエアー処理(熱風温度:170℃)を施し繊維間の接着をした後、表面温度が175℃のロールに接触させ、両面を両側ロール間クリアランスは1.2mmにしてカレンダー処理し、冷却して巻き取り本発明の補強材用不織布を得た。得られた不織布の実測目付質量は64.0g/m2で厚さは0.13mmであった。
比較例3
繊度4.4デシテックス、繊維長51mmのポリエステル/低融点ポリエステル複合繊維(低融点ポリエステルの融点:160℃、軟化点温度:70℃)10重量%と、繊度22.2デシテックス、繊維長64mmのポリエステル/低融点ポリエステル複合繊維(低融点ポリエステルの融点:190℃、軟化点温度:80℃)75重量%と、繊度33.3デシテックス、繊維長76mmのポリエステル繊維(融点:260℃、軟化点温度220℃)15重量%からなる繊維を均一混繊して目付質量65g/m2のウエブを得て、引き続き深さ13mm、打ち込み本数60本/cm2のニードルパンチ処理を施し、引き続き、ホットエアー処理(熱風温度:170℃)を施し繊維間の接着をした後、表面温度が205℃のロールに接触させ、両面を両側ロール間クリアランスは1.0mmにしてカレ
ンダー処理し、冷却して巻き取り本発明の補強材用不織布を得た。得られた不織布の実測目付質量は65.6g/m2で厚さは0.2mmであった。
比較例4
繊度17.8デシテックス、繊維長64mmのポリエステル/低融点ポリエステル複合繊維(低融点ポリエステルの融点:110℃、軟化点温度:70℃)30重量%と、繊度17.8デシテックス、繊維長64mmのポリエステル/低融点ポリエステル複合繊維(低融点ポリエステルの融点:160℃、軟化点温度:140℃)70%からなる繊維を均一混繊して目付質量60g/m2のウエブを得て、引き続き深さ13mm、打ち込み本数60本/cm2のニードルパンチ処理を施し、引き続き、ホットエアー処理(熱風風温度:170℃)を施し繊維間の接着をした後、表面温度が175℃のロールに接触させ、両側クリアランスは1.0mmにしてカレンダー処理し、冷却して巻き取り本発明の補強材用不織布を得た。得られた不織布の実測目付質量は60.4g/m2で厚さは0.15mmであった。
次に上記実施例1〜4及び比較例1〜4について夫々、活性炭透過性,襞融着性,襞接触性を調べ、評価した。その結果を表1に示す。表中、各項目については下記により測定し、または試験を行なって評価した。
(イ)目付量:g/m2
20cm×20cmの大きさを切り出し、その時の重さを測定し、1m2当たりの重量に換算する。
(ロ)厚さ :mm
20cm×20cmの大きさを切り出し、初荷重0.05g/m2をかけて、4隅の高さを測定し、その平均値で示す。
(ハ)樹脂の軟化点温度
ビカット軟化点温度:JIS K7206に準拠した。
(ニ)樹脂の融点
DSC測定器 :セイコー電子工業株式会社製SSC5000 DSC210
DSC測定条件:試料量10mg,昇温速度10℃/min,昇温温度300℃
融解吸熱曲線より融点を評価
(ホ)通気度:
JIS L 1096の6.27.1に記載のフランジール形試験機で測定した。
(ヘ) 腰強力:
試料調整は長さ80mm、巾65mmの長方形を切り出し、長さの中央から均一に半分(40mm)に折り畳む、試料設定台に試料を載せ折り畳み山部を上にして、底辺のV字巾40mmとして山部の頂点中心に圧縮治具(10mmφ)を当てる。
腰強力試験は東洋ボールドイン社製100Kgテンシロンを用い、10mmφの圧縮治具で圧縮速度50mm/minで試料を圧縮し最大荷重を腰強力とした。
測定はn=5とし、その平均値(単位はN)で示す。
(ト)活性炭通過性評価試験
計数法濾過試験器
試験片 :130mmφ(90mmφ)
供給粒径:太閤活性炭,ヤシ殻破砕炭,活性炭,太閤CWタイプ CW350BR
粒径範囲:0.5〜0.3mm通過90%以上、
0.3mmφ以上
0.5mmφ以下
90%以上
評価:
通過粒径:400.0μ以上の通過 5個以上中
1個も通過しない ○
1個以上通過した ×
(チ)襞融着性評価
試料の調整:試料は巾100mmで山と谷の距離が50mmの山数を5とし重ねた状態にする。
評価装置:カレンダーロール100℃,速度:1.0m/min,プレス圧:35Kg/cm
処理状態:プリーツを重ねた状態でカレンダーロールに通す。
評価
襞接触して処理した状態が面接着していない ○
襞接触して処理した状態が所々面接着している △
襞接触して処理した状態が面接着して剥がれている ×
(リ)襞接触性評価
試料の調整
目付質量:90g/m2のメルトブロー不織布に補強材を接着して試料を作成した。襞折加工は試料を巾210mmで、山と山の頂点間の距離が10mm、谷と谷の頂点間の距離が10mmで山と谷の距離が30mmのプリーツ加工をし、山数を15として両側を不織布に接着(クロロプレンゴム:コニシ株式会社製「ボンドG17」)して固定した。
処理状態:補強材部に熱風が当たるようにプリーツ加工したユニットをセットし、温度調節器の排気ダクトで放出風速を調節して処理した。
評価装置:タバイエスペック株式会社製のデジタル温度指示調節器 PMS−B
温度:60℃,風速:30.0m/sec,処理時間:5.0時間
評価:
山山、谷谷の状態が何ら変化なく襞接触もない ○
山山、谷谷の一部がやや凹凸があり、やや襞接触あり △
山山、谷谷の状態が大きく変形、襞接触が酷い ×
(ヌ)製品総合性評価
補強材の加工性,製品加工,性能を評価した。
補強材の加工性,製品加工,性能に何らの問題もない ○
補強材の加工性,製品加工,性能に何れか問題がある ×
Figure 0004804389
上記表より本発明フィルター補強材は、主材となる熱接着性複合短繊維の接着成分について、軟化点と融点の双方を特定し、かつ通気度,腰強力の範囲を特定したことにより、従前の補強材に比し、襞加工時に面同士の接触を起こすことがなく、従って襞融着も起こらない利点を有すると共に、通気量,濾過抵抗の適度の選択によりフィルター寿命に影響しない低圧損で腰強力がよい補強材が得られることが分かった。

Claims (3)

  1. 通常の熱可塑性短繊維と、軟化点が100℃以上で、かつ融点が130℃〜200℃の範囲である熱可塑性樹脂を接着成分とした熱接着性複合繊維を混繊比率0/100〜50/50の範囲で混繊し、構成せしめた不織布よりなり、該不織布の通気度が1000〜4000cc/cm2/secで、腰強力が0.1〜2.0Nの範囲である特性を具備することを特徴とするフィルター補強材。
  2. 熱接着性複合短繊維を主体とする不織布の目付範囲が30g/m2〜150g/m2であり、厚さが0.1〜0.6mmである請求項1記載のフィルター補強材。
  3. 熱接着性複合短繊維が芯鞘構造であって、鞘部が低融点接着成分である請求項1またはむ2記載のフィルター補強材。
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