JP4804207B2 - プレス加工方法及びプレス加工装置 - Google Patents

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Description

本発明は、プレス成形品をサーボプレス成形にて加工するプレス加工方法及びプレス加工装置に関する。
従来の機械式プレスにおいては、クランク軸回転モータによってクランク軸に連結されたスライダを上下駆動してプレス加工をしている。このような機械式プレスでは、型が連続的に上下動しているために、加工条件に応じて速度を変え、又は一時停止させることが困難であった。
このような背景から、近時、サーボモータを用いて型の動作を柔軟に制御することができるサーボプレスが用いられるようになってきている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。このようなサーボプレスでは、型が上下動する1ストローク中に所定の位置で停止させることができる。
また、プレス加工ではプレス加工箇所のまわりを所定のホルダによって挟持しながら加工をするとしわの発生を防止することができる。特許文献3では、ホルダによって鋼板を挟持しながら加工を行う方法について記載されている。
ところで、プレス加工時にホルダによって鋼板を保持していると、成形品の形状によっては該鋼板に過大な張力がかかり、却ってしわが発生し、又は過度に薄い箇所が生じることがある。
上記の特許文献3に記載の方法では、鋼板はホルダに相当するブランクによって軽く押圧されており、加工時には摺動しながらダイスの奥側に引き込まれていく。つまり、ブランクによって常時押圧され続ける訳ではないため、しわの発生や薄肉部の発生がある程度防止できると考えられる。
特開2001−150200号公報 特許第3537287号公報 特開2005−199318号公報
しかしながら、前記の特許文献3に記載の方法は、いわゆる深絞り加工であって、そのまま効率よく量産部品成形に適応することはできない。
また、特許文献3記載の方法では、鋼板はほとんど全てが加工時に摺動しながらダイスの奥側に引き込まれていくことが前提となっているため、成形品の形状や鋼板の材質、表面粗さ等に応じてブランクによる押圧力を微妙に調整しなければならず、しかも潤滑剤の適切な選定には十分な経験が必要である。
本発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、深絞り加工以外にも好適に適用可能であって、しわや薄肉部の発生を簡便に防止することのできるプレス加工方法及びプレス加工装置を提供することを目的とする。
本発明に係るプレス加工方法は、プレス成形品をサーボプレスにて成形加工するプレス加工方法において、第1ホルダと第2ホルダによって板材を挟持させながら、第1の型を第2の型に対して近接させて板材をプレスするプレス成形工程と、前記プレス成形工程の際、板材のプレスが開始された後で、双方の型が近接する下死点到達以前に、前記第1ホルダと前記第2ホルダによる前記板材の挟持を解除する挟持解除工程とを有することを特徴とする。
このように、双方の型が近接する下死点到達以前に第1ホルダと第2ホルダとによる挟持を解除することにより、板材が移動可能となって引っ張りすぎによるしわや薄肉部の発生を防止することができる。ここで、下死点到達以前とは、下死点到達時を含む意味である。
この場合、前記挟持解除工程における制御の作動タイミングは、前記第1の型を前記第2の型に対して近接させる制御をする制御手段において設定されると、プレス加工に対して挟持解除が正確に同期する。
また、本発明に係るプレス加工装置は、サーボプレス制御を行うプレス加工装置において、板材をプレス成形する第1の型及び第2の型と、前記第1の型に設けられた第1ホルダと、前記第1ホルダと対向する位置に設けられ、前記第1ホルダとともに前記板材を挟持する第2ホルダと、前記第2ホルダを進退させる制御手段とを有し、前記制御手段は、第1ホルダと第2ホルダによって板材を挟持させながら、第1の型を第2の型に対して近接させて板材をプレスするプレス成形工程の際、板材のプレスが開始された後で、双方の型が近接する下死点到達以前に、前記第1ホルダと前記第2ホルダによる前記板材の挟持を解除することを特徴とする。
このように、双方の型が近接する下死点到達以前に第1ホルダと第2ホルダとによる挟持を解除することにより、板材が移動可能となって引っ張りすぎによるしわや薄肉部の発生を防止することができる。ここで、下死点到達以前とは、下死点到達時を含む意味である。
この場合、前記制御手段は、さらに、前記第1の型を前記第2の型に対して近接させる制御をすると、プレス加工に対して挟持解除が正確に同期する。
本発明に係るプレス加工方法及びプレス加工装置によれば、双方の型が近接する下死点到達以前に第1ホルダと第2ホルダとによる板材の挟持を解除することにより、板材が移動可能となって引っ張りすぎによるしわや薄肉部の発生を防止することができる。
また、少なくともプレスの開始時には板材は第1ホルダと第2ホルダとによって確実に挟持されているため、正確に位置決めされるとともに、加工初期のしわの発生を防止できる。さらに、第1ホルダと第2ホルダとによる板材の挟持及び解除はオン・オフ的な制御で足り、板材に対する摺動を考慮する必要はない。したがって押圧力の調整が不要であって、潤滑剤も特段の必要はなく、簡便に行うことができる。また、深絞り加工以外のプレス加工にも好適に適用可能である。
以下、本発明に係るプレス加工方法及びプレス加工装置について実施の形態を挙げ、添付の図1〜図7Bを参照しながら説明する。本実施の形態に係るプレス加工装置10は、ワークである鋼板(板材)12のプレス加工を行うものである。
図1に示すように、プレス加工装置10は、加工を行う装置本体14と、該装置本体14を制御する制御部16とを有する。
装置本体14は上型機構18と、下型機構20とを有する。上型機構18は、駆動源としてのサーボモータ24と、該サーボモータ24によって回転駆動される減速ギア26と、該減速ギア26によって大きいトルクで回転駆動される回転板28と、該回転板28の側面に上端部が揺動可能に軸支されたコネクティングロッド30とを有する。サーボモータ24は、例えばAC型であって、高い応答性を有するとともにトルクむらが小さい。サーボモータ24の軸回転位置はエンコーダ24aによって検出され制御部16に供給される。
上型機構18は、さらに、コネクティングロッド30の下端に軸支されたスライダ32と、該スライダ32を上下方向に案内する複数(例えば、4本)のレール34と、スライダ32の位置を検出して制御部16に供給する第1リニアセンサ36と、スライダ32の下面に設けられた上型(第1の型)38とを有する。
上型38は、下型(第2の型)52とともに鋼板12を挟んでプレス加工するものであって、下面に鋼板12の上面に当接するための型面38aが設けられている。また、上型38の周辺には、鋼板12をプレスする際にしわの発生及び位置ずれ等を防止するために挟持する環状のホルダ(第1ホルダ)40がやや突出している。したがって、ホルダ40は、鋼板12に対して型面38aよりも先行して当接することになる。ホルダ40の下面は、成形形状に応じた形状となっており、例えば水平面に設定されている。
下型機構20は、ベースとなる固定台50と、該固定台50の上部に設けられた下型52と、鋼板12の周辺部を支持する環状のブランクホルダ(第2ホルダ)54と、該ブランクホルダ54を昇降させるダイクッション機構56とを有する。ブランクホルダ54は、ホルダ40と対向する位置に設けられ、該ホルダ40ともに鋼板12の端部を挟持するためのものである。
下型52は、前記の上型38とともに鋼板12を挟んでプレス加工するものであって、上面に鋼板12の下面に当接するための型面52aが設けられている。この型面52aは前記の型面(プレス成形面)38aに対応する形状に形成されている。
ダイクッション機構56は、下方から固定台50及び下型52の取付部52bを貫通してブランクホルダ54の下部に固定されている複数のピン60と、これらのピン60の下端部を接続しているプレート62と、該プレート62を昇降させる複数のシリンダ64と、プレート62の位置を検出して制御部16に供給する第2リニアセンサ66とを有する。
ダイクッション機構56は、さらに、シリンダ64に対して圧油を供給・回収する油圧モータ68と、該油圧モータ68を回転させるサーボモータ70とを有する。サーボモータ70の回転は、カップリングや減速器等を含む伝達部72を介して油圧モータ68に伝達される。油圧モータ68はサーボモータ70の作用下に正逆いずれの方向にも回転し、シリンダ64のロッド側及びキャップ側に対して選択的に圧油を供給することができる。これにより、所定の圧力制御を行いながら、ホルダ40とともにブランクホルダ54により鋼板12の周辺部を適切に押圧してしわ押さえを行うことができる。
制御部16は、エンコーダ24a及び第1リニアセンサ36から供給される信号を参照しながらサーボモータ24を駆動制御するプレス駆動部16aと、第2リニアセンサ66から供給される信号を参照しながらサーボモータ70を駆動することによりブランクホルダ54を昇降させるダイクッション駆動部16bとを有する。プレス駆動部16a及びダイクッション駆動部16bは相互に接続されており、同期動作が可能である。ダイクッション駆動部16bは、プレス駆動部16aと同期をとりながら、所定のタイミングでブランクホルダ54の昇降速度を変化させることができる。
図2に示すように、プレス駆動部16aは、電源100から得られる電力がトランス102で昇圧された後に供給されるサーボ電源部104と、該サーボ電源部104で調整された電力を用いてサーボモータ24を駆動するサーボアンプ106とを有する。サーボアンプ106は、ソフトウェア機能部108の作用下にサーボアンプ106の駆動量が設定される。サーボ電源部104とサーボアンプ106との間には大容量コンデンサ110が設けられている。
ダイクッション駆動部16bは、電源100の電力が供給されるサーボ電源部112と、該サーボ電源部112で調整された電力を用いてサーボモータ70を駆動するサーボアンプ114とを有する。サーボアンプ114は、ソフトウェア機能部116の作用下にサーボモータ70の駆動量が設定される。
サーボ電源部112及びサーボアンプ114は、電流を正逆の双方に通電が可能であって、サーボモータ70が負荷によって回転して発電をするときには、発電によって得られる電流をプレス駆動部16aに供給する回生動作が可能である。回生電力は大容量コンデンサ110に蓄えられてサーボモータ24の駆動に供せられ、電源設備容量を抑制することができる。
次に、このように構成されるプレス加工装置10を用いてワークである鋼板12の加工を行う方法について図3を参照しながら説明する。
先ず、図3のステップS1において初期設定を行う。つまり、ブランクホルダ54を所定位置まで上昇させておき、該ブランクホルダ54によって未加工の鋼板12を支持する。また、上型38は上死点まで上昇させておく。
ステップS2において、プレス駆動部16aの作用下に、サーボモータ24を回転駆動してスライダ32を下降させる。
ある程度下降をさせると、ホルダ40が鋼板12の上面に接触し、該鋼板12はホルダ40とブランクホルダ54により挟持される。この時点(図7Aの変位x3参照)から、ダイクッション駆動部16bの作用下にブランクホルダ54を下降させる(ステップS3)。ダイクッション駆動部16bは、ブランクホルダ54が鋼板12の下面を押圧気味となるように適度な力を発生させて鋼板12を確実に保持させながら下降するように圧力制御を行う。つまり、ブランクホルダ54は、ホルダ40によって鋼板12を介して押圧され、該鋼板12に適度な圧力を与えながら押し下げられることになる。
これにより、鋼板12はホルダ40とブランクホルダ54によって周辺部を保持されながら下降し、次第に上型38と下型52によって製品形状にプレスされる。
また、ブランクホルダ54を下降させる際には、サーボモータ70によって発電をさせて、上記の回生動作をさせてもよい。
ステップS4において、プレス駆動部16aは、第1リニアセンサ36の信号を参照してホルダ40及びブランクホルダ54の位置が所定の挟持解除位置に達したか否かを確認する。ホルダ40及びブランクホルダ54が挟持解除位置に達したときにはステップS5へ移り、未達であるときには下降を継続する。この挟持解除位置は、プレス形状に基づいて適切な位置に予め設定されており、概ね、型面38aと型面52aとによって鋼板12を押し付ける下死点(つまり、上型38が1ストロークする間の最下点)より僅かに高い位置に設定されている。挟持解除位置は、プレス加工による変形の程度に応じて調整され、塑性流動が少なく屈曲のみのプレス加工である場合には、下死点から挟持解除位置までの距離xp(図7B参照)は極めて小さく設定され、塑性流動及び絞りの程度が大きいときには距離xpは大きく設定される。
また、製品形状にプレスラインがほとんど認められないような緩やかな形状である場合には、挟持解除位置は下死点と一致(つまり、xp=0)していてもよい。換言すれば、挟持解除位置は、製品形状に応じて、鋼板12のプレスが開始された時点(図7Aの変位x3参照)の後で、下死点到達以前の位置に設定されていればよい。
図4に示すように、この挟持解除位置では、上型38及び下型52による鋼板12のプレス加工は開始されているが、下死点到達前であるからプレス加工は終了はしていない。
ステップS5において、ダイクッション駆動部16bの作用下に、ブランクホルダ54の下降速度をホルダ40の下降速度よりも速めることにより、ブランクホルダ54をホルダ40及び鋼板12から離間させる。これにより、鋼板12の保持が解除されて鋼板12は自由に移動可能となり、保持されていた部分のうち一部は塑性流動する。また、この時点では、プレス加工はほぼ終了していることから、鋼板12の製品形状は概ね形成済みであり、挟持による位置決め基準がなくとも製品形状が崩れることはない。
なお、この時点では、ブランクホルダ54が鋼板12に対して押圧力を与えなくなればよいことから、ホルダ40から離間する距離は僅かでよく、また、図5の仮想線で示すように、鋼板12の一部がブランクホルダ54に接触していてもよい。さらには、所定の脱圧機構によりシリンダ64による加圧力を十分に低下させるようにしてもよい。
ステップS6において、プレス駆動部16aは、第1リニアセンサ36の信号を参照してスライダ32の位置が下死点に達したか否かを確認する。スライダ32が下死点に達したときにはステップS7へ移り、未達であるときには下降を継続する。
ステップS7において、スライダ32の下降及びブランクホルダ54の下降を停止させる。このとき、図5に示すように、鋼板12は上型38の型面38aと下型52の型面52aによって挟まれてプレス加工が終了している。また、ブランクホルダ54は、ホルダ40に対して離間していることから、鋼板12の挟持が解除されている。一方、プレス加工において板厚減少の程度が最も大きいのは、双方の型が再接近する下死点であることから、この時点で鋼板12の挟持が解除されていることにより、引っ張りすぎによるしわの発生や薄肉部の発生が効果的に防止できる。
ステップS8において、所定の停止時間が経過したか否かを確認し、停止時間が経過していればステップS9へ移る。このように下死点においてスライダ32を所定時間停止させることによって、板厚方向の歪みを付与することが可能となり、鋼板12の製品形状を一層安定させることができる。
ステップS9において、プレス駆動部16aの作用下に、サーボモータ24を回転駆動してスライダ32を上昇させる。この時点ではブランクホルダ54は停止させたままとしておく。
ステップS10において、スライダ32の位置がパネル搬送位置まで達したか否かを確認し、達しているときにはステップS11へ移り、未達のときにはスライダ32の上昇を継続する。
ステップS11において、ダイクッション駆動部16bの作用下にブランクホルダ54を上昇させる。これによりブランクホルダ54は、スライダ32よりもやや遅れて上昇し、鋼板12の端部に再度当接して、該鋼板12を上昇させる。
ステップS12において、ダイクッション駆動部16bは、ブランクホルダ54の位置がパネル搬送位置まで達したか否かを確認する。ブランクホルダ54がパネル搬送位置に達したときにはステップS13へ移り、未達であるときには上昇を継続する。
ステップS13において、図6に示すように、ブランクホルダ54の上昇を一時停止させ、プレス加工の終了した鋼板12を所定の搬送手段によって次工程(例えば、溶接工程)のステーションへ搬送する。
ステップS14において、ダイクッション駆動部16bは、ブランクホルダ54を再上昇させる。
ステップS15において、ダイクッション駆動部16bは、ブランクホルダ54の位置が加工待機位置まで達したか否かを確認する。ブランクホルダ54が加工待機位置に達したときにはステップS16へ移り、未達であるときには上昇を継続する。
ステップS16において、ブランクホルダ54の上昇を停止させ、未加工の鋼板12を所定の位置に配置する。なお、この間もスライダ32は上昇を継続している。
ステップS17において、プレス駆動部16aは、第1リニアセンサ36の信号を参照してスライダ32の位置が上死点に達したか否かを確認する。スライダ32が上死点に対して未達であるときには上昇を継続し、上死点に達したときには図3に示す今回の処理を終了する。スライダ32が上死点に達したときには、他の工程とのサイクルタイムとの関係上、スライダ32を一端停止してもよいし、特に他の工程の影響がない場合には停止せずにそのまま次の鋼板12の加工を続行してもよい。
上記の処理は、1つのフローチャート上で表したが、例えば、プレス駆動部16a及びダイクッション駆動部16bの各駆動部が、相互に同期確認を行いながら独立的に動作してもよい。
上記の一連の加工のサイクルをタイムチャートで表すと、図7A及び図7Bに示すとおりとなる。これらの図7A及び図7Bでは、時刻の横軸に上記の処理のおけるステップ番号を対応する箇所に付している。
図7Aに示すように、スライダ32の変位xは、上死点x1から下死点x2までの間を往復し、下死点x2においては所定時間(ステップS5〜S8の間)停止している。また、ステップS3に対応する時刻には、ホルダ40が鋼板12の上面に接する変位x3に達している。ステップS11時点の変位x4はパネル搬送位置であり、ブランクホルダ54の変位y3に相当する位置である。
図7Bに示すように、ブランクホルダ54の変位yは、ステップS1〜S3に対応する期間及びステップS15以降の期間には、加工待機位置y1で停止している。また、スライダ32が下死点x2で停止しているステップS7〜S11の間には、ブランクホルダ54も変位y2の位置で停止している。ブランクホルダ54は、ステップS3〜S4の間ではスライダ32とほぼ同じ速度で下降し、挟持解除位置y4を超えた後のステップS4〜S5の間ではスライダ32よりもやや速く下降している。また、ステップS13〜S14の期間では、ブランクホルダ54はパネル搬送位置y3で停止している。
上述したように、本実施の形態に係るプレス加工方法及びプレス加工装置10によれば、双方の型が近接する下死点到達以前にホルダ40とブランクホルダ54とによる鋼板12の挟持を解除することにより、鋼板12が移動可能となって引っ張りすぎによるしわや薄肉部の発生を防止することができる。
また、少なくともプレス加工の開始時には鋼板12はホルダ40とブランクホルダ54とによって確実に挟持されているため、正確に位置決めされるとともに、加工のしわの発生を防止できる。
さらに、鋼板12は、ホルダ40とブランクホルダ54とによる挟持部で摺動させるような動作は基本的に不要であることから、鋼板12の押圧力を微妙に調整する必要がなく、鋼板12の挟持及び解除はブランクホルダ54の下降速度の切り替えというオン・オフ的な制御で足りる。また、ホルダ40とブランクホルダ54による挟持部では、鋼板12に対して潤滑剤を塗布しなくてもよい。よって、本実施の形態に係るプレス加工方法及びプレス加工装置10は、深絞り加工以外のプレス加工にも好適に適用可能であり、量産に適する。
さらに、形状及び大きさ等が近似するワークの加工であれば、塑性流動及び絞りの程度が大きいほど、鋼板12のプレス加工箇所が、端部のホルダ40及びブランクホルダ54による挟持箇所から引っ張られる程度が大きくなるため、下死点から挟持解除位置までの距離xpは、塑性流動及び絞りの程度に応じて大きく設定するとよい。
制御部16は、上型38を下型52に対して近接させる制御と、挟持の解除とを統合的に行っているので、プレス加工に対して挟持解除が正確に同期する。
なお、上記では、挟持解除位置においてブランクホルダ54の下降速度を速めることにより鋼板12の挟持を解除する例について説明したが、所定の機構によりホルダ40を型面38aから分離して下降速度を遅くして挟持を解除してもよい。
本発明に係るプレス加工方法及びプレス加工装置は、上述の実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
本実施の形態に係るプレス加工装置の構成を示す模式図である。 プレス駆動部及びダイクッション駆動部のブロック構成図でる。 本実施の形態に係るプレス加工方法の手順を示すフローチャートである。 ブランクホルダが挟持解除位置に到達した際の、上型、下型、ホルダ及びブランクホルダの一部断面拡大図である。 スライダが下死点に到達した際の、上型、下型、ホルダ及びブランクホルダの一部断面拡大図である。 ブランクホルダの上昇をパネル搬送位置で一時停止させた状態のプレス加工装置の模式図である。 図7Aは、1サイクルにおけるスライダの変位を示すグラフであり、図7Bは、1サイクルにおけるブランクホルダの変位を示すグラフである。
符号の説明
10…プレス加工装置 12…鋼板
16…制御部 24、70…サーボモータ
24a…エンコーダ 32…スライダ
38…上型 38a、52a…型面
40…ホルダ(第1ホルダ) 52…下型
54…ブランクホルダ(第2ホルダ) 56…ダイクッション機構
x1…上死点 x2…下死点
xp…下死点から挟持解除位置までの距離

Claims (4)

  1. プレス成形品をサーボプレスにて成形加工するプレス加工方法において、
    第1ホルダと第2ホルダによって板材を挟持させながら、第1の型を第2の型に対して近接させて板材をプレスするプレス成形工程と、
    前記プレス成形工程の際、板材のプレスが開始された後で、双方の型が近接する下死点到達以前に、前記第1ホルダの移動速度よりも前記第2ホルダの移動速度を速い状態とすることで前記第1ホルダから前記第2ホルダを離間させ、前記板材の挟持を解除する挟持解除工程と、
    を有することを特徴とするプレス加工方法。
  2. 請求項1記載のプレス加工方法において、
    前記挟持解除工程における制御の作動タイミングは、前記第1の型を前記第2の型に対して近接させる制御をする制御手段において設定されることを特徴とするプレス加工方法。
  3. サーボプレス制御を行うプレス加工装置において、
    板材をプレス成形する第1の型及び第2の型と、
    前記第1の型に設けられた第1ホルダと、
    前記第1ホルダと対向する位置に設けられ、前記第1ホルダとともに前記板材を挟持する第2ホルダと、
    前記第2ホルダを進退させる制御手段と、
    を有し、
    第1の型を第2の型に対して近接させて板材をプレスするプレス成形工程の際、前記制御手段は、第1ホルダと第2ホルダによって板材を挟持させながら、板材のプレスが開始された後で、双方の型が近接する下死点到達以前に、前記第1ホルダの移動速度よりも前記第2ホルダの移動速度を速い状態とすることで前記第1ホルダから前記第2ホルダを離間させ、前記板材の挟持を解除することを特徴とするプレス加工装置。
  4. 請求項3記載のプレス加工装置において、
    前記制御手段は、さらに、前記第1の型を前記第2の型に対して近接させる制御をすることを特徴とするプレス加工装置。
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